JP2006064425A - 排気ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】排気ガスセンサにおいて、排気ガスセンサの検出部の被水を防止して、良好な排気ガス検出感度および耐久性を備える排気ガスセンサを提供すること。
【解決手段】排気ガスセンサ30は、センサ本体31および保護カバー32から構成されている。センサ本体31は、複数の通気孔36aが設けられた外筒36内に排気ガス中の酸素を検出するガス検出素子33を有している。保護カバー32は、円筒状に形成されており、その内周面上の両端に周方向に略均等にそれぞれ4つの凸状の突起部32a,32bを設けて構成されている。これらの突起部32a,32bによって形成される内径は、外筒36の外径との間に所定の嵌め合いを構成している。この保護カバー32は、外筒36の外周面に設けられている複数の通気孔36を塞がない状態で、保護カバー32に外筒36を圧入して外筒36の外周に取り付けられている。
【選択図】 図6
【解決手段】排気ガスセンサ30は、センサ本体31および保護カバー32から構成されている。センサ本体31は、複数の通気孔36aが設けられた外筒36内に排気ガス中の酸素を検出するガス検出素子33を有している。保護カバー32は、円筒状に形成されており、その内周面上の両端に周方向に略均等にそれぞれ4つの凸状の突起部32a,32bを設けて構成されている。これらの突起部32a,32bによって形成される内径は、外筒36の外径との間に所定の嵌め合いを構成している。この保護カバー32は、外筒36の外周面に設けられている複数の通気孔36を塞がない状態で、保護カバー32に外筒36を圧入して外筒36の外周に取り付けられている。
【選択図】 図6
Description
本発明は、内燃機関の排気系に取り付けられ、排気ガスを検出する排気ガスセンサに関する。
従来から、内燃機関においては、例えば、排気ガス中の酸素濃度を検出し、この検出された値に基づいて混合気の空燃比等を制御することが行われている。この排気ガス中の酸素濃度の検出は、一般に内燃機関の排気系を構成する排気管内に排気ガス中の酸素濃度を検出することができる排気ガスセンサを設置して行われる。
例えば、このような排気ガスセンサを小型船舶に用いた場合には、小型船舶の転覆等によって排気管の下流部から上流部に水が逆流することがある。この水が排気ガスセンサにかかることを防止するため、種々の対策が施された排気ガスセンサ取付構造が開発されている。例えば、特許文献1参照。
特開平11−13569号公報
この排気ガスセンサの取り付け構造は、エンジン内に形成されるシリンダの上部近傍に容積室を設け、この容積室内の上部に排気ガスセンサの検出部を突出させて構成されている。容積室は、排気ガス案内通路を介してシリンダと連通している。そして、排気ガス案内通路は容積室の底部に接続され、その接続部はシリンダと排気ガス案内通路との接続部よりも高い位置にある。すなわち、この排気ガスセンサ取り付け構造においては、排気管の下流部から遠い位置に容積室を設け、この容積室内の上部に排気ガスセンサを設置している。これにより、水が排気管内を逆流しても、排気ガスセンサに到達し難くなる。また、容積室の底部に排気ガス案内通路を接続することにより、容積室に侵入した水が迅速に容積室から排水されるようになっている。
しかしながら、このように構成した排気ガスセンサ取り付け構造においても、排気ガスセンサの検出部の近傍にまで水が浸入する場合がある。このため、排気ガスセンサの検出部が被水し排気ガスの検出精度が低下したり、同検出部が破損したりするという問題がある。
本発明は前記問題に対処するためなされたもので、その目的は、排気ガスセンサの検出部の被水を防止して、良好な検出精度および耐久性を備える排気ガスセンサを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の特徴は、ガスを検出するガス検出素子の表面に、前記ガス検出素子にガスを導くための複数の通気孔が設けられた外筒を取り付けて構成される排気ガスセンサであって、前記外筒の外周面に保護カバーを設けたことにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、ガス検出素子を覆う外筒の外周面に保護カバーを設けているため、ガス検出素子および外筒の被水を防止することができる。この結果、ガス検出素子の被水による排気ガスの検出精度の低下およびガス検出素子の破損を防止することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記保護カバーが、保護カバー内に外筒を挿入することにより取り付けられるようにしたことにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、保護カバーに外筒を挿入するだけで簡単に保護カバーを外筒の外周面に設けることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記保護カバーが、保護カバーと外筒との間に隙間を設けた状態で取り付けられるようにしたことにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、保護カバーと外筒との間に設けられた隙間を通して外筒に設けられた通気孔にガスが導かれるため、ガス検出素子に対するガスの通気性が低下することを防止できる。これにより、保護カバーを取り付けても、排気ガスセンサの排気ガス検出精度を良好な状態に維持することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記保護カバーが、内周面に複数の突起部が周方向に沿って略一定間隔で設けられた筒状体で構成されており、前記突起部を介して保護カバーが外筒に取り付けられるようにしたことにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、保護カバーの内周面に周方向において略一定間隔で複数の突起部を設け、この突起部を介して外筒に取り付けているため、保護カバーと外筒との間の全周に亘って均一な隙間を形成することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記保護カバーは、ステンレス鋼によって構成されていることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、保護カバーをステンレス鋼によって構成しているため、耐熱性および耐食性に優れた保護カバーを形成することができる。本発明に係る排気ガスセンサを、小型船舶における排気管内に取り付ける場合には、保護カバーは外筒に水がかかることを防止するだけでなく、熱により水を蒸発させる機能も有する。このため、保護カバーの蓄熱量を多くする目的で、保護カバーの肉厚を厚くすることが好ましい。
また、このように構成された排気ガスセンサを、ガスが流れる管に取り付ける場合には、管の上面にガスの流れに対して直交する向きに取り付けることが好ましい。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。図1および図2は、本実施形態に係る排気ガスセンサ30を備えた水ジェット推進艇10を示している。この水ジェット推進艇10は、デッキ11とハル12とがその周縁部において液密的に接合された船体13により構成されている。デッキ11の上部における前後方向の中央よりもやや前側部分に操舵ハンドル14が設けられているとともに、同デッキ11の上部における操舵ハンドル14の後方には、シート15が取り付けられている。
船体13内の底部における前部側部分に燃料を収容する燃料タンク16が設置され、同船体13内の底部における中央部に水ジェット推進艇10の動力源であるエンジン17が設置されている。エンジン17は、水冷式の直列4気筒4サイクルエンジンから構成されており、各気筒を構成する吸気弁と排気弁との開閉駆動により、吸気弁側に設けられた燃料タンク16および吸気装置20からそれぞれ供給される燃料と空気との混合気を取り込む。そして、排気弁側に設けられた排気装置21に排気ガスを送り出す。その際、吸気弁側からエンジン17内に供給される混合気は、エンジン17が備える点火装置の点火によって爆発し、この爆発によってエンジン17内に設けられたピストンが上下方向に往復移動する。そして、このピストンの移動によってクランク軸17aが回転駆動される。このクランク軸17aは、インペラ軸19に連結されており、回転力をインペラ軸19に伝達してインペラ軸19を回転駆動させる。
また、インペラ軸19の後端部は、船体13の後端部における船体13の幅方向の中央に設置された推進機18のインペラ(図示せず)に連結されている。このインペラの回転によって水ジェット推進艇10に推進力が生じる。すなわち、推進機18は、船体13の底部に開口する水導入口(図示せず)と船尾に開口する水噴射口18aとを備えており、水導入口から導入される水をインペラの回転により水噴射口18aから噴射させることにより船体13に推進力を生じさせる。また、水噴射口18aの後端部には、操舵ハンドル14の操作に応じて、水噴射口18aから噴射される噴流の向きを左右方向に変化させることができるディフレクタ18bが取り付けられており、このディフレクタ18bの向きを左右方向に変化させることにより、水ジェット推進艇10の進行方向を左右方向に旋回させることができる。
吸気装置20は、エンジン17に接続された吸気管や、吸気管の上流部に接続されたスロットルボディ等から構成されている。吸気装置20は、船外の空気を吸引してその空気の流量を、スロットルボディに設けられたスロットルバルブを開閉操作することにより調節して、エンジン17に供給する。また、この場合、エンジン17に供給される空気に、図示しない燃料供給装置を介して燃料タンク16から供給される燃料を混合させる。
排気装置21は、図3および図4に示すように、エンジン17に接続された屈曲した管からなる排気管22と、排気管22の後端部に接続されたウォーターロック23と、ウォーターロック23の後部に接続された排気管24とから構成されている。排気管22は、エンジン17の各気筒における排気弁側から延びて集合した後、一端、前方に向かって斜め上方に延びている。そして、この同排気管22は、左舷側に屈曲した後、エンジン17の前面を水平方向に通過して延び、再び後方に向かって屈曲しエンジン17の左舷側側面を後方に向かって延びている。
そして、この排気管22の後端部は、ウォーターロック23の前部に連通している。ウォーターロック23は、大径の円筒状タンクで構成されており、その後部上面に接続されている排気管24から逆流する水による、排気管22内部およびエンジン17内部の浸水を防止するものである。ウォーターロック23の後部上面に接続された排気管24の下流端は、船体13の後端下部に開口し船外に通じている。また、排気管22の上流側部分は、図5に示すように、二重管で構成されており、エンジン17から排気される排気ガスが通過する排気通路22aの外側を、エンジン17等を冷却した後の冷却水が通過する冷却水用水路22bによって覆う構造となっている。
冷却水用水路22bは、排気管22の下流部分で排気通路22aと合流するように下流部を排気通路22aの周面に開口させており、この開口からなる合流部22cで、排気通路22aを通過する排気ガスと冷却水用水路22bを通過する冷却水とが混合される。冷却水用水路22bを通過する冷却水は、船体13の底部における後部側部分から取り込まれた水からなっており、この冷却水は、船体13内に設置された各冷却水路を通過することによりエンジン17等の各部分を冷却した後、冷却水用水路22bを通過して排気ガスとともに船外に放出される。
エンジン17の左舷側側面を通過する排気管22の上面には、取り付け用のネジ孔22dが形成され、そのネジ孔22dに本発明に係る排気ガスセンサ30が取り付けられている。排気ガスセンサ30は、エンジン17から排気される排気ガス中の酸素濃度を検出するためのセンサである。この排気ガスセンサ30は、図6に示すように、段付円柱状のセンサ本体31と円筒状の保護カバー32とから構成されている。センサ本体31は、図7(A),(B)に示すように、ガス検出素子33、セラミックヒータ34、主体金具35、外筒36およびケーシング37から構成されている。なお、図7(A)は、センサ本体31の全体を示しているが、センサ本体31の下部右側、より具体的には外筒36の右側半分のみを断面図として示している。
ガス検出素子33は、ジルコニア等の固体電解質を有底円筒状に焼結し成形したものである。このガス検出素子33の底部側は、排気ガス中の酸素を検出する部分であり、底部側の反対側、すなわちガス検知素子33の上端部には外部に信号を取り出すリード線33aが結線されている。また、ガス検出素子33の内部空間には、このガス検出素子33を加熱し高温状態(400度〜900℃)に保つための棒状に形成されたセラミックヒータ34が収容されている。このセラミックヒータ34の上側端面には、セラミックヒータ34に給電するためのリード線34aが結線されている。このガス検出素子33は、長手方向の中央部を主体金具35によって保持されている。
主体金具35は、前記ガス検出素子33を保持するとともに、排気ガスセンサ30を排気管22のネジ孔22dに固定するものであり、ステンレス鋼などの耐熱性を有する金属材を円筒状に成形したものである。この主体金具35は、その円筒内に前記ガス検出素子33を貫通させた状態でガス検出素子33を保持する。すなわち、主体金具35は下端部からガス検出素子33の底部側、すなわち先端部を突出させた状態でガス検出素子33を保持する。また、この主体金具35の外周面における軸方向の中央部に円周に沿って六角形状部35aが突出した状態で形成されているとともに、その下部に雄ネジ部35bが形成されている。これにより、雄ネジ部35bを排気管22の外周面側からネジ孔22dにねじ込み、六角形状部35aの下端面を排気管22の外周面に当てた状態で排気ガスセンサ30を排気管22に固定することができる。
外筒36は、ガス検出素子33の先端部を被水等から保護するためのカバーであり、ステンレス鋼などの耐熱性を有する金属材を有底円筒状に成形したものである。この外筒36は、ガス検出素子33の先端部を覆う状態で主体金具35の下端部に取り付けられている。また、この外筒36の外周面下部および底部には、検出雰囲気中の排気ガスをガス検出素子33に導入するための通気孔36aが設けられている。
ケーシング37は、耐熱性を有する部材を円筒状に成形して構成されており、内部にガス検出素子33とリード線33aおよびセラミックヒータ34とリード線34aとの各結線部を収容した状態で主体金具35の上部に取り付けられている。また、リード線33a,34aは、円筒体上面に設けられた貫通孔を通して外部に延びている。
一方、保護カバー32は、前記外筒36の外周面を覆って外筒36の被水を防止するためのものであり、図8(A),(B)に示すように、ステンレス鋼などの耐熱性を有する金属材を円筒状に成形したものである。この保護カバー32の軸方向における長さは、外筒36の軸方向における長さと略同一長に成形されている。また、保護カバー32の外径は、排気管22のネジ孔22dの孔径より小さい径に成形されており、保護カバー32を備える排気ガスセンサ31は、その雄ネジ部35bが同ネジ孔22dに螺合されて排気管22上に取り付けられるようになっている。そして、この保護カバー32の内径は、外筒36の外径よりも大きな径に成形されており、保護カバー32内に外筒36が収容できるようになっている。
そして、保護カバー32の内周面の下端には、凸状の4つの突起部32aが周方向に略等間隔に設けられ、保護カバー32の内周面の上端には、突起部32aと同形状の4つの突起部32bが周方向に略等間隔に設けられている。これらの突起部32a,32bは、外筒36の外周面に設けられた複数の通気孔36aを塞がない状態で保護カバー32を外筒36の外周に取り付けるためのもので、突起部32a,32bの各内周側端面は、外筒36の外周面と略同一の曲率の円弧形状に成形されているとともに、同各端面により成形される内径が外筒36の外径と所定の嵌め合いを構成するように形成されている。また、これらの突起部32a,32bの突出量は、それぞれ同一であり、保護カバー32と外筒36が略同心上に取り付けられることによって、外筒36の外周面と保護カバー32の内周面との間に、略均一な隙間が形成されるようになっている。
これらのセンサ本体31および保護カバー32の組み付けに際しては、センサ本体31の外筒36を保護カバー32の突起部32b側から挿入し、主体金具35の雄ネジ部35bの下端面が保護カバー32の突起部32b側端面に当たる位置まで挿入する。この場合、突起部32a,32bの各端面により成形される内径が外筒36の外径と所定の嵌め合いを構成するように形成されているため、外筒36が保護カバー32内に圧入された状態となり、保護カバー32を外筒36の外周上に固定的に取り付けることができる。また、保護カバー32が外筒36に取り付けられた状態においては、外筒36の外周面と保護カバー32の内周面との間に、突起部32a,32bの突出量分の隙間が形成される。
このように組み付けられた排気ガスセンサ30は、ガス検出素子33が排気管22の排気通路22a内に配置されるように排気管22の上部に取り付けられる。具体的には、図5に示すように、排気管22の下流側に配置される触媒25の上流側に取り付けられる。これは、排気ガスセンサ30が触媒25に導入される排気ガス中の酸素濃度を検出するためである。ここで、触媒25は、通過する排気ガスを浄化するためのもので、ハニカム状に形成された基材の表面を白金等でコーティングして構成されている。また、排気ガスセンサ30は、排気管22の上壁面に取り付けられる。これは、排気ガスセンサ30に、排気管22の下流側から上流側に向けて逆流する水が付着し難くするためである。
前記のように構成した本実施形態の作動について説明する。まず、水ジェット推進艇10の操舵者がシート15を跨いで座り、スタートスイッチを投入することにより、水ジェット推進艇10は走行可能な状態となる。そして、操舵者が操舵ハンドル14を操作するとともに、操舵ハンドル14のグリップに設けられたスロットル操作子を操作することにより、水ジェット推進艇10は各操作に応じた所定の方向に所定の速度で走行する。
この際、エンジン17の作動によって生じる排気ガスは、排気管22の上流端から排気管22の下流端に向かって流れる。そして、排気管22の排気通路22aを流れる排気ガスの一部は、排気ガスセンサ30の外筒36の外周面と保護カバー32の内周面との間に形成された隙間から通気孔36aを通して外筒36内、すなわちガス検出素子33の周囲に流入する。また、外筒36内に流入した排気ガスは、通気孔36aおよび外筒36と保護カバー32との間に形成された同隙間を通して外筒36内から流出する。その間、ガス検出素子33は、同流入した排気ガス中に含まれる酸素量を検出する。そして、この検出値に基づいて、図示しないECU(電気制御装置)などによりエンジン17に供給される混合気の空燃比が制御される。
この場合、排気管22の排気通路22a内に設置されている排気ガスセンサ30のガス検出素子33は、ガス検出素子33内に収容されているセラミックヒータ34によって高温状態となっている。これにより、ガス検出素子33を覆う外筒36および外筒36に取り付けられている保護カバー32も同様に高温状態(400℃〜900℃)となっている。また、冷却水用水路22b内を流れる冷却水は、合流部22cから排気通路22a内に霧状になって排気ガスと混合されて排気管24の下流端に流れていく。このとき、排気ガスの脈動によって、冷却水を含んだ排気ガスが排気管22の上流側に逆流することがあるが、この場合、外筒36の外周面は保護カバー32によって覆われた状態であるため外筒36の外周面が被水することはない。また、保護カバー32が高温状態であるため、保護カバー32に水滴が付着してもすぐに蒸発してしまう。このため、保護カバー32の内部まで冷却水が侵入することが防止される。これによって、ガス検出素子33が破損することが防止される。
また、水ジェット推進艇10の激しい航行状態によって、排気管24の下流端から上流端に向かって逆流する船外からの水が、ウォーターロック23を超えて排気管22の上流側に逆流する場合がある。この場合も、外筒36の外周面は保護カバー32によって覆われた状態であるため外筒36の外周面が被水することはない。また、保護カバー32が高温状態であるため、保護カバー32に水滴が付着してもすぐに蒸発してしまう。このため、保護カバー32の内部まで冷却水が侵入することが防止される。これによって、ガス検出素子33が破損することが防止される。また、このように保護カバー32が被水した場合であっても、外筒36の外周面と保護カバー32の内周面との間に形成された隙間から通気孔36aを通して外筒36内に収容されているガス検出素子33に対する排気ガスの通気性は確保される。
このように、前記実施形態によれば、排気ガスセンサ30の外筒36の外周に、外筒36の外周面を覆う保護カバー32を設けたため、外筒36および外筒36内のガス検出素子33が被水することを防止することができる。この結果、ガス検出素子33の急激な温度低下を防止することができ、排気ガス検出精度の低下およびガス検出素子33の破損を防止することができる。
また、外筒36の外周面と保護カバー32の内周面との間には突起部32a,32bの突出量分の隙間が形成されているため、排気管22の排気通路22aを流れる排気ガスは、この隙間および通気孔36aを通じて外筒36内に流入する。この結果、ガス検出素子33に対する排気ガスの通気性が妨げられることがなくなり、排気ガス検出精度を良好な状態で維持することができる。
また、保護カバー32は、ガス検出素子33内に収容されたセラミックヒータ34の発する熱により高温状態となっているため、保護カバー32が被水した場合であっても瞬時に付着した水を蒸発させることができる。この結果、ガス検出素子33の急激な温度低下を防止することができ、排気ガス検出精度の低下およびガス検出素子の破損を防止することができる。
図9は、他の実施形態を示している。この他の実施形態においては、保護カバー32を排気管22の排気通路22aの内壁面に設けるようにしている。具体的には、排気管22のネジ孔22dの内周面を下方に延長して成形し、この延長された円筒部分を保護カバー32’とする。この場合、保護カバー32’の外径および内径は保護カバー32の外径および内径と同一でよいが、保護カバー32’の内周面上に突起部32a,32bを設ける必要はない。また、保護カバー32が取り付けられていない排気ガスセンサ30を排気ガスセンサ30’として用意する。
そして、この排気ガスセンサ30’を排気管22に取り付けるに際しては、ネジ孔22dに排気ガスセンサ30’を外筒36側から挿入するとともに、排気ガスセンサ30’の雄ネジ部35aとネジ孔22dとを螺合させることにより、排気ガスセンサ30’を排気管22に取り付ける。これにより、排気ガスセンサ30’の外筒36は、保護カバー32’内に位置するようになる。この結果、この排気ガスセンサ30’は、前記実施形態における排気ガスセンサ30と同一の作用効果を奏する。
さらに、本発明の実施にあたっては、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
前記実施形態においては、保護カバー32に外筒36を圧入することにより保護カバー32を外筒36に取り付けるようにしたが、保護カバーの取り付け方法は、これに限定されるものではなく、保護カバー32が外筒36を覆った状態で取り付けられていればよい。例えば、保護カバー32をネジ止めにより外筒36に取り付けてもよいし、保護カバー32を接着によって外筒36に取り付けてもよい。
また、前記実施形態においては、保護カバー32の軸方向における長さを外筒36の軸方向における長さと略同一としたが、保護カバー32の軸方向の長さは、これに限定されるものではなく、外筒36の同長さよりも長くしてもよい。これにより、外筒36の外周面の被水をより効果的に防止することができる。
また、前記実施形態においては、保護カバー32の外径を主体金具35の雄ネジ部35bの外径と略同一径としたが、保護カバー32の外径は、これに限定されるものではなく、雄ネジ部35bの外径より大きくしてもよい。これにより、保護カバー32の外径と内径との差、すなわち肉厚が増し、その分、保護カバー32の蓄熱容量が増し保温性が増す。これにより、保護カバー32が繰り返し連続的に被水しても、保護カバー32に着水した水を瞬時に蒸発させることができ、外筒36およびガス検出素子33を含むガス検出素子33付近の温度低下を防止することができる。
また、前記実施形態においては、保護カバー32の内周面両端に各4つの突起部32a,32bを設け、この突起部32a,32bを介して保護カバー32を外筒36に取り付けたが、保護カバー32の外筒36への取付構造は、これに限定されるものではなく、保護カバー32が外筒36に設けられた通気孔36aを塞がない構造であればよい。例えば、保護カバー32の内周面両端に各3つの突起部32a,32bを設けるようにしてもよいし、同突起部32a,32bを2つまたは5つ以上設けるようにしてもよい。また、突起部32a,32bを設ける位置も保護カバー32の内周面両端である必要はなく、内周面の端部よりも内側部分に設けるようにしてもよい。この場合、例えば、保護カバー32の内周面において、軸方向における中央部にのみ突起部32a,32bと同形状の突起部32cを設けるようにしてもよい。
また、前記実施形態においては、保護カバー32をステンレス鋼によって成形したが、保護カバー32を構成する材料としては耐熱性を有する材料であればよく、ステンレス鋼に限定されるものではない。
また、前記実施形態においては、排気ガスセンサ30を排気管22における下流側部分に取り付けたが、排気ガスセンサ30の取付位置は、これに限定されるものではなく、エンジン17のシリンダから排気される排気ガスが流れる流路内であればよい。例えば、排気ガスセンサ30は、排気管22の上流端付近に設けてもよいし、エンジン17のシリンダに連通する排気通路内に設けてもよい。
また、前記実施形態においては、排気ガス中における酸素濃度を検出する排気ガスセンサ30に本発明を適用したが、本発明は、これに限定されるものではなく、他のガス成分を検出する排気ガスセンサに適用してもよい。例えば、HCセンサ、NOxセンサ等の排気ガスセンサに本発明を適用してもよい。
また、前記実施形態においては、小型船舶である水ジェット推進艇10に搭載されたエンジン17の排気系に本発明を適用したが、これに限定されるものではなく、小型船舶以外、例えば、2輪または4輪車両等に搭載されるエンジンの排気系に本発明を適用してもよい。
10…水ジェット推進艇、13…船体、17…エンジン、18…推進機、21…排気装置、22…排気管、22a…排気通路、22b…冷却水用水路、23…ウォーターロック、30…排気ガスセンサ、31…センサ本体、32…保護カバー、32a,32b…突起部、33…ガス検出素子、34…セラミックヒータ、35…主体金具、36…外筒、36a…通気孔、37…ケーシング。
Claims (5)
- ガスを検出するガス検出素子の表面に、前記ガス検出素子にガスを導くための複数の通気孔が設けられた外筒を取り付けて構成される排気ガスセンサであって、
前記外筒の外周面に保護カバーを設けたことを特徴とする排気ガスセンサ。 - 前記保護カバーが、前記保護カバー内に前記外筒を挿入することにより取り付けられるものである請求項1に記載した排気ガスセンサ。
- 前記保護カバーが、前記保護カバーと前記外筒との間に隙間を設けた状態で取り付けられるものである請求項1または請求項2に記載した排気ガスセンサ。
- 前記保護カバーが、内周面に複数の突起部が周方向に沿って略一定間隔で設けられた筒状体で構成されており、
前記突起部を介して前記保護カバーが前記外筒に取り付けられている請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載した排気ガスセンサ。 - 前記保護カバーは、ステンレス鋼によって構成されている請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載した排気ガスセンサ。
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