JP2006063566A - 耐震壁の構造 - Google Patents

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岳彦 寺田
Kazuo Tamura
和夫 田村
Mika Ishii
美香 石井
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正 小野
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Abstract

【課題】 施工が容易であり、剛性や強度の設定も容易に行うことのできる構造の耐震壁を提供する。
【解決手段】 建物における柱2と梁3からなる躯体フレーム4の内側に設けられる耐震壁1の構造であって、躯体フレーム内に多数のブロック5を縦横に配列して配置するとともに、それらブロック相互間およびブロックと躯体フレームとの間に充填材6を充填し、その充填材によってブロックどうしおよびブロックと躯体フレームとを一体に連結する。変形により振動減衰性能を発揮する粘弾性材を充填材として採用することにより、地震時に躯体フレームが層間変形を生じた際にはブロックの変位や回転を許容せしめて充填材の変形により制震壁としての機能を併せ持たせる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建物に設置される耐震壁の構造に関する。
周知のように、建物に耐震要素として設けられる耐震壁は、躯体フレーム内(つまり柱と梁とにより囲まれて形成される空間の内側)に頑強な鉄筋コンクリート造の壁体として形成されることが一般的であるが、既存建物に対する耐震補強のために耐震壁を後から付加するような場合には、現場での鉄筋コンクリート造の耐震壁の施工は必ずしも容易ではないことから、その施工性を改善するために、たとえば特許文献1に示されるように多数のエレメントを躯体フレーム内に結合配置したり、特許文献2に示されるように多数の単位ブロックを躯体フレーム内に積み込んで接着材料により接着することで耐震壁を形成するという工法も提案されている。
特許第2914131公報 特開平10−292639号公報
ところで、耐震壁の剛性や強度はそれが設置される周囲の躯体フレームの剛性や耐力との関連において適正に設定する必要があるが、従来一般の鉄筋コンクリート造の耐震壁や特許文献1〜2に示されるような耐震壁にあってはその剛性や強度を最適に設定することは必ずしも容易ではない。
特に、特許文献1に示される耐震壁は高強度のFRP製のエレメントが強固に緊結されて形成されるものであり、特許文献2に示される耐震壁は高強度の単位ブロックどうしが接着材料により強固に一体化されて形成されるものであるから、いずれも必要以上に高剛性となってしまうことも多い。そして、耐震壁が高剛性になるほど地震時の応力も大きなものとなるのでますます高強度とする必要が生じるし、高剛性の耐震壁はその設置位置が適正でないと建物全体に剛性のアンバランスが生じて地震時に偏心荷重が作用する等の問題も指摘されている。
上記事情に鑑み、本発明は施工が容易であることに加え、剛性や強度の設定も容易に行うことのできる有効な耐震壁の構造を提供することを目的としている。
請求項1の発明は建物における柱と梁からなる躯体フレームの内側に設けられる耐震壁の構造であって、躯体フレーム内に多数のブロックを縦横に配列して配置するとともに、それらブロック相互間およびブロックと躯体フレームとの間に充填材を充填し、その充填材によってブロックどうしおよびブロックと躯体フレームとを一体に連結したことを特徴とする。
請求項2の発明の耐震壁の構造は、変形により振動減衰性能を発揮する粘弾性材を充填材として採用し、地震時に躯体フレームが層間変形を生じた際には各ブロックの変位や回転を許容せしめて充填材を変形させることにより制震壁としても機能するようにしたことを特徴とする。
請求項1の発明の耐震壁の構造は、躯体フレーム内において多数のブロックを充填材により一体に連結することで耐震壁を形成するものであるから、単なる鉄筋コンクリート造の耐震壁を現場施工する場合に較べて容易に施工することが可能であり、特に既存建物に対して耐震補強策として耐震壁を設置する場合に採用して好適なものである。そして、本発明の耐震壁の構造によれば、その構成要素であるブロックおよび充填材の力学的特性をそれぞれ設定し、また様々なブロックと様々な充填材との組み合わせを任意に設定することが可能であるので、それにより耐震壁全体としての剛性や強度、並びに減衰性能を自由にかつ幅広く設定することができる。
特に請求項2の発明の耐震壁の構造は、充填材として粘弾性材を採用することにより、地震時における躯体フレームの層間変形により充填材が変形し、それにより振動エネルギーが吸収されて振動減衰効果が得られる。したがってこの構造によれば所望の剛性を有する耐震壁としての機能のみならず、制震壁としての機能を併せ持つものとなる。
図1〜図3を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1に示すように、本実施形態の耐震壁1は柱2および梁3からなる躯体フレーム4の内側に設けられるものであって、多数のブロック5が縦横(図示例では横6列×縦4段)に配置されるとともに、それらブロック5どうしの間、および外周側のブロック5と躯体フレーム4との間に充填材6が充填されることにより、ブロック5どうしおよびブロック5と躯体フレーム4とが一体に連結されて全体として所望の剛性を有する壁体として施工されたものである。
上記のブロック5としてはたとえばコンクリート、鋼材、高強度繊維補強材、ガラス等、適宜の素材のものが選択可能である。また、ブロック5の形態としては、たとえば図2(b)に示すように単なる立方体状あるいは直方体状の中実のものであって良いし、あるいは図2(a)に示しているように角筒状の周壁部5aの内側に隔壁5bを設けた形態のもの等、任意の形態のものが採用可能である。
充填材6としてはブロック5相互間およびブロック5と躯体フレーム4との間の隙間に密に充填できてそれらを所望強度で相互に連結できるものであれば良く、たとえばモルタルやコンクリートあるいは各種の接着材等も採用可能であるが、本実施形態では充填材6として適度の粘性と適度の弾性を併せ持つ各種の粘弾性体、たとえばゴムアスファルト系のものやスチレン系、シリコーン系のもの等を採用している。
そのような粘弾性体は充分な接着強度を有するものであるので、これを充填材6として採用することでブロック5どうしを一体に連結して所望の剛性の耐震壁1を形成できるばかりでなく、このような粘弾性体は外力により変形を受けた際には振動減衰効果を発揮するので、その耐震壁1を同時に制震壁としても機能させることができる。
すなわち、図3に示すように、耐震壁1を設置した躯体フレーム4が地震力を受けて層間変形した際には、各ブロック5が躯体フレーム4に対して相対回転するような変形が生じて充填材6が変形を受け、それにより充填材6が振動エネルギーを効率的に吸収して振動減衰効果を発揮するので、この耐震壁1は制震効果を発揮して躯体フレーム4の振動を抑制しかつ速やかに減衰させることができるのである。
なお、ブロック5の相互間隔や、外周側のブロック5と躯体フレーム4との間隔を適正に設定しておくと、上記のような変形がさらに大きくなった場合に各ブロック5どうしが直接に接触し合い、また外周側のブロック5が躯体フレーム4に対して接触し、それ以上の過大な変形が自ずと拘束される。つまり各ブロック5は過大変形に対しては自ずとストッパーないしフェイルセーフ機構としても機能することになる。
また、上述した特許文献1に示される従来の耐震壁は、FRP製のエレメントを直接連結していることから、それらエレメントにより構成される耐震壁にはその周囲の躯体フレームとの線膨張係数の差によって温度応力が生じることが不可避である。それに対し充填材6として粘弾性体を採用した本実施形態の耐震壁1では静的な温度歪みは粘弾性体が支障なく吸収してしまい、したがってこの耐震壁1には温度応力が生じることがない。
なお、上記実施形態の耐震壁1は充填材6として粘弾性体を採用することで制震機能を併せ持つものとしたが、本発明はそれに限定されるものではなく、充填材6としては上記でも例示したようにコンクリートやモルタル、接着材等を採用することで単なる頑強な耐震壁とすることでも勿論良い。
また、ブロック5も上記実施形態で例示したものに限定されることなく、意匠的な要請も考慮して適宜の素材、寸法、形態のブロック5を任意に採用可能であり、たとえばガラスブロック等の透光性材料に採用することにより耐震壁1を通しての採光や眺望も可能となる。
いずれにしても、本発明の耐震壁1はその構成要素であるブロック5および充填材6の双方の力学的特性や形状、寸法をそれぞれ様々に設定可能であるし、様々なブロック5と様々な充填材6とを任意に組み合わせることが可能であり、さらに充填材6によるブロック5どうしの連結の形態やブロック5と躯体フレーム4との連結の形態も様々に設定することが可能であるので、それらの設定により耐震壁1全体としての剛性や強度を自由にかつ幅広く設定することができる。勿論、上記実施形態のように充填材6として粘弾性体を採用することにより制震壁としての機能も持たせることができるし、その場合には粘弾性体の素材や粘性抵抗力、減衰特性、充填量等を設定することにより制震壁としての特性も自由にかつ幅広く設定することができる。
本発明の実施形態である耐震壁の構造を示す図であって、(a)は全体正面図、(b)は全体斜視図である。 同、ブロックの例を示す図である。 同、地震時の挙動を示す図である。
符号の説明
1 耐震壁
2 柱
3 梁
4 躯体フレーム
5 ブロック
6 充填材(粘弾性体)

Claims (2)

  1. 建物における柱と梁からなる躯体フレームの内側に設けられる耐震壁の構造であって、
    躯体フレーム内に多数のブロックを縦横に配列して配置するとともに、それらブロック相互間およびブロックと躯体フレームとの間に充填材を充填し、その充填材によってブロックどうしおよびブロックと躯体フレームとを一体に連結したことを特徴とする耐震壁の構造。
  2. 請求項1記載の耐震壁の構造であって、
    変形により振動減衰性能を発揮する粘弾性材を充填材として採用し、地震時に躯体フレームが層間変形を生じた際には各ブロックの変位や回転を許容せしめて充填材を変形させることにより制震壁としても機能することを特徴とする耐震壁の構造。
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