JP2006062089A - 金型設計におけるpl作成支援プログラム及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 金型のパーティングライン(PL)の作成を支援する装置を提供する。
【解決手段】 コンピュータ画面に製品形状を表示させた状態で、PL作成位置をユーザに指定させ(ステップ1)、指定されたPL作成位置から、スライド方向及びスライドの合わせ面を調整するための基準軸を導出する(ステップ2)。初期状態では仮決定モードが選択され(ステップ3)、PL作成位置を用いてPLを作成し、作成されたPL及び基準軸からスライドの合わせ面形状を作成する(ステップ4)。作成されたPLを表示し(ステップ5)、それをユーザに確認させ(ステップ6)、さらに、作成されたPLで型割される金型形状を作成して表示し(ステップ7)、それをユーザに確認させる(ステップ8)。PL及び金型形状がユーザの意図したものでない場合、ユーザに仮決定モードを調整モードに変更させ(ステップ3)、ユーザの指示に応じてPLの所定の調整を行う(ステップ9)。
【選択図】 図1
【解決手段】 コンピュータ画面に製品形状を表示させた状態で、PL作成位置をユーザに指定させ(ステップ1)、指定されたPL作成位置から、スライド方向及びスライドの合わせ面を調整するための基準軸を導出する(ステップ2)。初期状態では仮決定モードが選択され(ステップ3)、PL作成位置を用いてPLを作成し、作成されたPL及び基準軸からスライドの合わせ面形状を作成する(ステップ4)。作成されたPLを表示し(ステップ5)、それをユーザに確認させ(ステップ6)、さらに、作成されたPLで型割される金型形状を作成して表示し(ステップ7)、それをユーザに確認させる(ステップ8)。PL及び金型形状がユーザの意図したものでない場合、ユーザに仮決定モードを調整モードに変更させ(ステップ3)、ユーザの指示に応じてPLの所定の調整を行う(ステップ9)。
【選択図】 図1
Description
本発明は、コンピュータを用いて、各種製品の金型設計を行うためのプログラム及び装置に関する。
トランスミッション・ケースや、ハウジングなどの複雑な形状を有する製品は、パーティングライン(以下、PLと称する)検討の難易度が高い。従来の2次元の検討方法では、設計者が2次元の図面から3次元の製品形状を頭の中で想像し、それに対して反転形状である金型の形状をイメージして検討した結果を、2次元の図面に落とし込んでいる。つまり、頭の中では2次元からの情報を3次元化し、そこからさらに3次元的に処理をしていることになる。これに対して、CADソフトウェア等を用いて、製品形状を3次元モデルで作成し、コンピュータモニタ上に表示して、これを検討に用いることにより金型形状のイメージを容易にする方法も採られている。しかしながら、これらは複雑な形状を有する製品に対する金型自体がコンピュータモニタ上に表示されるものではなく、金型形状に関してはあくまでも頭の中でイメージしなければならない。
型割後の金型形状に薄肉箇所がないか等の検討は、頭の中で3次元的に処理することを伴うため難易度が高く、熟練者でなければ一通り検討するのに時間が掛かってしまうこともある。また、後になってから金型にとって最良のPL設定を見出しても、製品設計が既に進んでしまっていると、コストが問題となり、それを製品設計に反映させることができない場合も起こり得る。製品設計に必要となるトータル時間とコストを考慮すると、金型設計者にとっては、金型を作り直すことはできる限り避けることが望ましい。
従って、金型を作り直すことを避けるべく、実際に金型を製造する前の工程において、精度良いPL及び金型を検討しておくことは理想的である。そのために、検討中に仮設定したPLを実際に型割されたときの金型形状に反映させて、その形状をコンピュータモニタ上に表示し、3次元的に見ながらさらにPLの検討を再度行えることは、経験の浅い設計者がアンダーカット等を見つけ易くなる等の利点もあるため望ましい。
本発明は、このような技術的背景のもとになされたものであり、その目的は、複雑な形状を有する製品のPL検討を支援するために、製品形状を3次元モデルで作成することの他に、設計支援ツールを用いてPLの作成を容易にし、さらに、実際に型割したときの形状の検討を3次元的に行うことを可能にすることである。
上記の課題を解決するために、本発明は、形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援するプログラムであって、
コンピュータを、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成するパーティングライン作成手段と、
作成された前記パーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示された前記パーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じて前記パーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段、
として機能させることを特徴とするパーティングライン作成支援プログラムを提供する。
コンピュータを、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成するパーティングライン作成手段と、
作成された前記パーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示された前記パーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じて前記パーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段、
として機能させることを特徴とするパーティングライン作成支援プログラムを提供する。
さらに、本発明は、形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援するプログラムであって、
コンピュータを、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライド方向を検出するスライド方向検出手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライドの合わせ面を所定の平面内で角度調整するための基準軸を定義する基準軸定義手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成し、さらに、作成された前記パーティングライン及び前記基準軸を用いてスライドの合わせ面形状を作成するパーティングライン及び合わせ面作成手段と、
作成されたパーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示されたパーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
作成されたパーティングラインで型割される金型形状を作成して表示する金型作成表示手段と、
表示された金型形状が意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングライン及びスライドの合わせ面を調整することができるパーティングライン及び合わせ面調整手段、
として機能させることを特徴とするパーティングライン作成支援プログラムを提供する。
コンピュータを、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライド方向を検出するスライド方向検出手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライドの合わせ面を所定の平面内で角度調整するための基準軸を定義する基準軸定義手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成し、さらに、作成された前記パーティングライン及び前記基準軸を用いてスライドの合わせ面形状を作成するパーティングライン及び合わせ面作成手段と、
作成されたパーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示されたパーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
作成されたパーティングラインで型割される金型形状を作成して表示する金型作成表示手段と、
表示された金型形状が意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングライン及びスライドの合わせ面を調整することができるパーティングライン及び合わせ面調整手段、
として機能させることを特徴とするパーティングライン作成支援プログラムを提供する。
さらに、本発明は、形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援する装置であって、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成するパーティングライン作成手段と、
作成された前記パーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示された前記パーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じて前記パーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
を備え、意図したパーティングライン及び型割形状が作成されるまで、パーティングライン調整を繰り返すことができることを特徴とするパーティングライン作成支援装置を提供する。
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成するパーティングライン作成手段と、
作成された前記パーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示された前記パーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じて前記パーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
を備え、意図したパーティングライン及び型割形状が作成されるまで、パーティングライン調整を繰り返すことができることを特徴とするパーティングライン作成支援装置を提供する。
さらに、本発明は、形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援する装置であって、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライド方向を検出するスライド方向検出手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライドの合わせ面を所定の平面内で角度調整するための基準軸を定義する基準軸定義手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成し、さらに、作成された前記パーティングライン及び前記基準軸を用いてスライドの合わせ面形状を作成するパーティングライン及び合わせ面作成手段と、
作成されたパーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示されたパーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
作成されたパーティングラインで型割される金型形状を作成して表示する金型作成表示手段と、
表示された金型形状が意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングライン及びスライドの合わせ面を調整することができるパーティングライン及び合わせ面調整手段と、
を備え、意図したパーティングライン及び型割形状が作成されるまで、パーティングライン調整を繰り返すことができることを特徴とするパーティングライン作成支援装置を提供する。
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライド方向を検出するスライド方向検出手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライドの合わせ面を所定の平面内で角度調整するための基準軸を定義する基準軸定義手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成し、さらに、作成された前記パーティングライン及び前記基準軸を用いてスライドの合わせ面形状を作成するパーティングライン及び合わせ面作成手段と、
作成されたパーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示されたパーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
作成されたパーティングラインで型割される金型形状を作成して表示する金型作成表示手段と、
表示された金型形状が意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングライン及びスライドの合わせ面を調整することができるパーティングライン及び合わせ面調整手段と、
を備え、意図したパーティングライン及び型割形状が作成されるまで、パーティングライン調整を繰り返すことができることを特徴とするパーティングライン作成支援装置を提供する。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下の説明は、あくまでも本発明の例示にすぎず、以下の記載によって発明の技術的範囲が限定されるものではない。なお、異なる図において付されている同一の番号は、同等のものを指しているものとする。
本実施形態に係るPL作成支援システムは、一般的なコンピュータとその上で実行される所定のソフトウェアによって実現される。設計者(ユーザ)は、このコンピュータ画面上で、この所定のソフトウェアに誘導されながら必要な操作を行うことによって、実際のPL作成作業を進めて行く。
[全体処理フロー]
図1は、コンピュータを用いて動作する、本実施形態に係るPL作成支援処理の全体フローを示す。このフローは、既に所定の製品形状及び汎用CADシステムで用いられるような金型座標軸がコンピュータ内部に記憶されていることを前提とする。また、本実施形態は、金型が上下に開閉するようなスライド部のない単純である場合よりもむしろ、金型がスライド部を有するような場合を主な対象とする。もちろん、これは、このような単純な金型の設計には対応していないことを意味しているのではなく、スライド部を有するような複雑な金型を設計する際に特に有効であることを意味するものである。
図1は、コンピュータを用いて動作する、本実施形態に係るPL作成支援処理の全体フローを示す。このフローは、既に所定の製品形状及び汎用CADシステムで用いられるような金型座標軸がコンピュータ内部に記憶されていることを前提とする。また、本実施形態は、金型が上下に開閉するようなスライド部のない単純である場合よりもむしろ、金型がスライド部を有するような場合を主な対象とする。もちろん、これは、このような単純な金型の設計には対応していないことを意味しているのではなく、スライド部を有するような複雑な金型を設計する際に特に有効であることを意味するものである。
以下に処理のフローについて説明する。本処理のフローは、ユーザの指定する製品上のPL検討位置からコンピュータによって自動的にPLを作成して金型を表示させる「仮決定モード」によるフローと、この仮決定モードで作成されたPLの調整をして意図したPL及び金型を作成していく「調整モード」によるフローと、の2つのフローに大きく分けられる。そして、これら2つのフローは後述するモードを選択するステップ(ステップ3)で2つのフローに分岐する。
また、説明の簡単のために、フローの説明では、製品の縦方向(金型座標軸におけるZ軸方向)のPLを作成することを想定する。
[PL検討位置指定ステップ(ステップ1)]
まず、ユーザは、金型を作成する製品を指定し、その製品形状をモニター画面上に表示させる。そして、画面上に表示させた製品のPL検討位置(箇所)を指定するためにPL検討する位置をユーザに選択させるように促す(ステップ1)。
まず、ユーザは、金型を作成する製品を指定し、その製品形状をモニター画面上に表示させる。そして、画面上に表示させた製品のPL検討位置(箇所)を指定するためにPL検討する位置をユーザに選択させるように促す(ステップ1)。
ここで、画面上に指定する位置は、製品上の任意の複数の点として指定することがきるようになっている。ただし、この複数点の指定は、ユーザの意図するPLの両端点付近を指定することが望ましい。なぜならば、後述のフローは、前述したように製品の縦方向(Z軸方向)のPLを作成することを想定しており、Z軸方向と平行な指定された点付近のPLを検討し決定していく場合に、指定された複数点のうちの最大・最小のZ軸座標値をPLの存在範囲として取り扱うため、ユーザはこれを考慮すべきだからである。なお、指定された点は、コンピュータ内では、その画面上の点から伸びる画面に対する垂線が製品と交わる点を製品上の位置として認識される。
[スライド方向検出及び合わせ面角度調整用基準軸の定義(ステップ2)]
次に、PLで互いに接する2つのスライドの摺動方向、及び、所定の平面(例えば、金型座標軸XY平面)において合わせ面を角度調整するための基準軸(以下、合わせ面角度調整用基準軸と称する)を決定する(ステップ2)。ここで決定される合わせ面角度調整用基準軸は、後述するステップ9においてユーザによってPL調整されるベースとなるデータとして用いられる。また、2つのスライド方向は、ステップ7、14の型割形状表示を行うために用いられる。従って、ステップ2は、直接的にはPL作成自体に関係するステップではなく、型割の作成及び表示に関係するステップである。以下に詳細内容を説明する。
次に、PLで互いに接する2つのスライドの摺動方向、及び、所定の平面(例えば、金型座標軸XY平面)において合わせ面を角度調整するための基準軸(以下、合わせ面角度調整用基準軸と称する)を決定する(ステップ2)。ここで決定される合わせ面角度調整用基準軸は、後述するステップ9においてユーザによってPL調整されるベースとなるデータとして用いられる。また、2つのスライド方向は、ステップ7、14の型割形状表示を行うために用いられる。従って、ステップ2は、直接的にはPL作成自体に関係するステップではなく、型割の作成及び表示に関係するステップである。以下に詳細内容を説明する。
まず、金型座標軸を基準として新たに定義するベクトル群について説明する。図2は、CADソフトウェア上で用いられるような金型座標軸から新たに定義したベクトル群を示す。図2に示される新たに定義したベクトル群(10、12、14、16)は、金型座標軸の原点(金型座標軸の原点は、製品の重心に配置されるのが通常である)を始点とし、90度間隔で配置された4つのベクトルであって、金型座標XY軸それぞれとの成す角が45度となるように配置されているベクトルである。また、図3に示される新たに定義したベクトル群(20、22、24、26)は、金型座標XY軸に平行な金型座標軸を始点とした4つのベクトルを示す。そして、図2及び図3のベクトルを統合した、XY平面内に45度間隔(8方向)で放射状に配置されたベクトル群が、スライド方向を決定するために用いられることとなる。なお、以下で具体的に説明するが、スライド部の摺動方向であるスライド方向は、図3に示したベクトル群(20、22、24、26)のうちの隣り合う2つのベクトル方向として検出される。
前記ベクトル群を用いて2つのスライド方向を検出する方法について説明する。まず、原点を始点とし、ユーザが指定した複数点の重心(2点の場合は中間点)を終点とするベクトル(以下、指定ベクトル)を算出する。次に、この指定ベクトルと図2に示すベクトル群(10、12、14、16)それぞれとの成す角を算出し、成す角が最も小さいベクトル要素(以下、基準ベクトル)を検出する。次に、図3に示す4つのベクトル群から基準ベクトルと45度の角度をなす2つのベクトル要素を検出する。例えば図4の12が、この基準ベクトルとして検出された場合、基準ベクトル12と45度の角度をなす図5に示すような2つのベクトル要素20、22が検出される。そして、Z軸が手前に向かってくる方向から見て、基準ベクトルから、時計回り45度に相当するベクトル要素をスライド方向1、半時計回り45度に相当するベクトルをスライド方向2として定める。従って、図5の場合には、ベクトル要素20がスライド方向1、ベクトル要素22がスライド方向2となる。なお、2つのスライド方向の成す角は90度となる。
このように、2つのスライドのPLに対する相対的な位置関係を定義すること、すなわちスライド方向1とスライド方向2を検出しておくことにより、例えば、後述する手法で型割を作成したものを汎用CADソフトウェアのいわゆる操作履歴記憶機能を用いて表示する場合に整合性を保つことができる。すなわち、汎用CADソフトウェアの操作履歴記憶機能がそれぞれのスライド方向は製品のPLに対して左右どちらに位置しているものであるかを認識することができるようになる。
次に、前記合わせ面角度調整用基準軸を定義する。図6に、基準ベクトル12、ユーザによって指定された複数点の重心(2点の場合はその中間点)30、及びこれらによって定められる合わせ面角度調整用基準軸32を図6に示す。XY平面上における合わせ面角度調整用基準軸32は、ユーザによって指定された複数点の重心(2点の場合はその中間点)を含み基準ベクトル12に平行な軸として定義する。これは、後述するステップ9においてXY平面内で回転させることにより合わせ面角度を調整するのに用いられることになる。
なお、上記のように新たに導入したベクトル群は、必ずしもXY平面内に放射状に45度間隔で配置されているものでなくてもよい。例えば、多様な製品形状に適応させるべく、ベクトル群を放射状に30度間隔に配置する12方向の軸として定義し、2つのスライド方向のなす角を狭めることも可能であり、この場合には、2つのスライド方向のなす角は60度となる。
[仮決定モードの選択(ステップ3)]
次に、PL作成を行うモード(「仮決定モード」と「調整モード」)の選択を行う。PL作成開始後のPLの仮決定がなされていない状況においては“Yes”が自動的に選択される。なお、後述するように、手動でPLを調整していく場合(後述するステップ9の場合)にはユーザは“No”を選択する必要がある。
次に、PL作成を行うモード(「仮決定モード」と「調整モード」)の選択を行う。PL作成開始後のPLの仮決定がなされていない状況においては“Yes”が自動的に選択される。なお、後述するように、手動でPLを調整していく場合(後述するステップ9の場合)にはユーザは“No”を選択する必要がある。
[仮のPL及びスライド(金型)の仮の合わせ面の作成(ステップ4)]
次に、仮決定モードにおいて、仮のPL及び仮の合わせ面形状を作成する(ステップ4)。なお、合わせ面とは、金型部品同士が接触する境界面を示す。
次に、仮決定モードにおいて、仮のPL及び仮の合わせ面形状を作成する(ステップ4)。なお、合わせ面とは、金型部品同士が接触する境界面を示す。
まず、金型座標軸のZ軸に平行な平面であって、ステップ2で求められる合わせ面角度調整用基準軸を含む図7に示すような平面40(以下、無限平面と称する)を求める。次に、ステップ1で指定された複数点の最大・最小のZ座標値を上下限とする領域よりも僅かに狭いZ軸方向の所定領域で無限平面40をカットし、図9に示すような有限平面46を求める。そして、製品の輪郭を成す部分と有限平面46との交線群のうち、合わせ面角度調整用基準軸上の製品外側方向の端点から最も近い曲線要素を求めると、図8に示す仮のPL44となる。次に、仮のPL44で有限平面46を2つに分割した領域のうち、製品の外側を求めると、スライド(金型)の仮の合わせ面が導かれる。
[仮のPLの表示(ステップ5)]
次に、作成された仮のPLを画面上に表示する(ステップ5)。この具体的処理は、製品内におけるPLの位置情報さえ確定させていれば、汎用CADソフトウェアの例えば操作履歴記憶機能を用いるような方法で表示可能であるため、ここでは詳細には説明しない。ユーザは、この表示させたPLを確認しながら、後述するステップ6において調整することができる。
次に、作成された仮のPLを画面上に表示する(ステップ5)。この具体的処理は、製品内におけるPLの位置情報さえ確定させていれば、汎用CADソフトウェアの例えば操作履歴記憶機能を用いるような方法で表示可能であるため、ここでは詳細には説明しない。ユーザは、この表示させたPLを確認しながら、後述するステップ6において調整することができる。
[仮のPL及びスライド(金型)の仮の合わせ面の確認(ステップ6)]
次に、ユーザはステップ5によって画面上に表示された仮のPL及びスライド(金型)の仮の合わせ面形状を確認し、意図したものが作成されていない場合には、「仮決定モード」を「調整モード」に切り替えて調整するためにステップ3にフィードバックすることができる(ステップ6)。具体的には、まず、PLを見てPL位置の作成が意図したものであるかどうかを判断し、作成されたPL位置が意図したものと異なる場合、PLを調整するためにステップ3にフィードバックする。次に、スライド(金型)の合わせ面角度が意図したものであるかどうかを判断し、意図したものと異なる場合、スライド(金型)の合わせ面角度を調整するためにステップ3にフィードバックする。次に、製品のPL付近に段差形状が存在し、段差形状に沿ってPLを分岐させる必要があるとユーザが判断する場合にもPLの分岐を作成するためにステップ3にフィードバックする。
次に、ユーザはステップ5によって画面上に表示された仮のPL及びスライド(金型)の仮の合わせ面形状を確認し、意図したものが作成されていない場合には、「仮決定モード」を「調整モード」に切り替えて調整するためにステップ3にフィードバックすることができる(ステップ6)。具体的には、まず、PLを見てPL位置の作成が意図したものであるかどうかを判断し、作成されたPL位置が意図したものと異なる場合、PLを調整するためにステップ3にフィードバックする。次に、スライド(金型)の合わせ面角度が意図したものであるかどうかを判断し、意図したものと異なる場合、スライド(金型)の合わせ面角度を調整するためにステップ3にフィードバックする。次に、製品のPL付近に段差形状が存在し、段差形状に沿ってPLを分岐させる必要があるとユーザが判断する場合にもPLの分岐を作成するためにステップ3にフィードバックする。
なお、通常は、上述の段差形状に対するフィードバックに対するPL及び合わせ面の調整は、後述するステップ7の型割(金型)形状表示により実際のスライド(金型)を確認しながらの方が精度の良い調整が行えると考えられる。しかしながら、例えば、PLの位置を微調整したい場合や型割(金型)表示する前段階において段差形状を有していることが明らかである場合には、ステップ3にフィードバックできることは有用である。すなわち、これにより、ユーザによる操作工数を削減でき、さらにそれに伴うコンピュータ処理の無駄な工数を削減することが可能となり、PL作成時間の短縮を図ることが可能になると考えられる。
[型割(金型)形状の作成及び表示(ステップ7)]
次に、PL表示結果から意図したPLであることを確認する場合、金型座標軸の原点(製品の重心でもある)を始点とするベクトルによって与えられるステップ2で求めた2つのスライドの方向、ステップ6によって確認されてOKとなったPL、及びステップ4によって作成された合わせ面形状を用いて型割(金型)の形状を作成し表示することができる(ステップ7)。
次に、PL表示結果から意図したPLであることを確認する場合、金型座標軸の原点(製品の重心でもある)を始点とするベクトルによって与えられるステップ2で求めた2つのスライドの方向、ステップ6によって確認されてOKとなったPL、及びステップ4によって作成された合わせ面形状を用いて型割(金型)の形状を作成し表示することができる(ステップ7)。
まず、2つのスライド方向を用いて、2つのスライド方向にそれぞれ所定の長さを有する線分を隣り合う2辺(2辺の接点は金型座標軸の原点とし、2辺それぞれは原点からスライド方向に最も遠い製品の位置までの距離よりも長いものとする)とする長方形(正方形を含む)を求める。次に、求めた長方形をPLの存在する範囲でZ軸に平行に移動させてできる図10のような直方体のブロック50を求める。
次に、このブロックから製品部分を取り除く。この処理は、汎用CADソフトウェアが通常有するような機能によって実現されると考えられるため、ここでは詳述しない。ここで、製品がその内部に空洞を有し、かつそれがこのブロック内に存在する場合には、このブロックから製品部分を取り除くことにより、図11のように、製品内部に位置するブロック52を含む複数に分離されたブロックが残り得ることが想像できる。
空洞を有しないような単純な製品形状の場合、製品部分を取り除き、残ったブロックを合わせ面で分割すれば、分割後のブロックが作成しようとしているPLで型割される金型となる。一方、製品形状が空洞を含んでいる場合は、上述のように製品を挟んで複数のブロックが生成されることとなる。このうち、製品の空洞箇所に位置しているブロック52は、金型がアンダーカット等を含んでいるかどうかを確認するためには、通常は不必要となる。従って、この場合には、この不必要なブロック52を取り除く処理を行う。ブロック52を取り除いた結果を図12に示す。なお、この処理は、まず、金型座標軸の原点位置、2つのスライド方向、及びPL位置の関係から、製品内部に位置する側のブロックを認識し、次に、それを取り除くことによって行うことができる。そして、残ったブロックを図13の合わせ面46で分割し、分割後のブロック54、56がそれぞれ作成しようとしているPLで型割される金型となる。
次に、生成された型割(金型)形状を画面上に表示させる。この表示方法は、汎用CADソフトウェアが通常有するような機能を用いて実現されると考えられるため、ここでは詳述しない。なお、表示には汎用CADソフトウェアの操作履歴記憶機能を用いることが可能であるが、これは、ステップ2で述べたように、2つのスライド方向がPLとの位置関係を踏まえた情報であることにより可能となる。
出来上がった金型は、アンダーカットや肉薄部を含んでおり、さらに金型形状を調整しなければならない場合も多い。この場合、上述したように画面上に金型形状を表示させて金型形状に含まれるアンダーカット等の特殊形状の存在を確認し、それを踏まえてPLをさらに調整する必要がある。
上述のように、この型割(金型)表示は、アンダーカット等の存在を確認するのに必要でないような金型部分を取り除いて表示させることを含んでいる。従って、この型割(金型)表示は、ユーザによって指示されることなしに、確認したい金型を選択し、その金型のみを表示させる処理であることに注目すべきである。すなわち、この型割表示は、2つのスライド方向、合わせ面、及びPLの情報さえあれば、自動的に着目するPLで型割される金型を表示できるという特徴を有している。また、実際の金型を製造することなしに、コンピュータを用いて型割(金型)表示することによって、製品の周りを取り囲む金型を割って、製品形状を取り出すことを想像できるというのは非常に有用である。
[型割(金型)の確認(ステップ8)]
次に、ステップ7により表示される型割(金型)を観察してPLの作成ミスによってアンダーカット及び通常よりも薄くなってしまった部分(肉薄部)がないか等を確認する。射出成型で作られる形状は、製品材料が均一に流れることが品質の安定化に繋がるため、一般には一定肉厚が良いとされており、肉薄部に対してはその厚さを調整すべきである。アンダーカット及び肉薄部が存在するかを確認し、再度、PLを作り直す必要があるとユーザが判断する場合には、「仮決定モード」を「調整モード」に切り替えてPLを調整するためにステップ3にフィードバックすることができる。一方、PLに問題がない場合は、PLが最終決定される(ステップ8)。
次に、ステップ7により表示される型割(金型)を観察してPLの作成ミスによってアンダーカット及び通常よりも薄くなってしまった部分(肉薄部)がないか等を確認する。射出成型で作られる形状は、製品材料が均一に流れることが品質の安定化に繋がるため、一般には一定肉厚が良いとされており、肉薄部に対してはその厚さを調整すべきである。アンダーカット及び肉薄部が存在するかを確認し、再度、PLを作り直す必要があるとユーザが判断する場合には、「仮決定モード」を「調整モード」に切り替えてPLを調整するためにステップ3にフィードバックすることができる。一方、PLに問題がない場合は、PLが最終決定される(ステップ8)。
最良のPL作成を行うには、このように3次元の金型形状を見ながら行うことが最適だと考えられる。すなわち、型割をどこにするかを決定した場合にも、3次元製品形状を参照しただけでは、金型部品の詳細形状を想像することは難しいため、実際にその表示を行って形状を確認することができることは、非常に有益である。
[調整モードの選択(ステップ3)]
次に、ステップ6及びステップ8において、ユーザが仮にPL及びスライド(金型)の仮の合わせ面角度の調整を行うように判断した場合の処理フローについて説明する。
次に、ステップ6及びステップ8において、ユーザが仮にPL及びスライド(金型)の仮の合わせ面角度の調整を行うように判断した場合の処理フローについて説明する。
まず、ステップ6及びステップ8において、ユーザが調整を行うように判断した場合には、上述したようにステップ3にフィードバックされる。そして、このとき、ステップ3ではユーザに「仮決定モード」を「調整モード」に切り替えるように促す。ユーザによってモードが調整モードに切り替えられた場合、ステップ9に移行し、PL調整を行うことができる。以下、調整フローについて順次説明していく。
[PL及びスライド(金型)の合わせ面角度の調整(ステップ9)]
ステップ6及びステップ8において不十分なPL及び金型であると判断された場合であって、ステップ3で調整モードが選択されている場合には、ユーザは調整を行うことができる(ステップ9)。調整は、PL及びスライド(金型)の合わせ面角度に対するものである。以下、それぞれの調整について説明する。
ステップ6及びステップ8において不十分なPL及び金型であると判断された場合であって、ステップ3で調整モードが選択されている場合には、ユーザは調整を行うことができる(ステップ9)。調整は、PL及びスライド(金型)の合わせ面角度に対するものである。以下、それぞれの調整について説明する。
まず、ユーザはPL位置の調整を行うことができる。なお、この修正によりPL位置が移動するため、それに伴って合わせ面の位置も移動することとなる。次に、ユーザはスライド(金型)の合わせ面角度の調整を行うことができる。合わせ面角度の調整は、具体的には、ステップ2で求めた合わせ面角度調整用基準軸32を座標軸XY平面内で回転させて行う。図6を用いて説明すると、合わせ面角度調整用基準軸32は、ステップ1で指定された複数点の重心(2点の場合はその中間点)又はユーザによるPL位置調整が行われた場合には移動後のその対応点30を中心としてXY平面内で36の方向に回転させることができ(回転後の合わせ面角度調整用基準軸を34に示す)、このとき、合わせ面は、合わせ面角度調整用基準軸32の動き(回転)に連動して、Z軸との平行を保持しながら回転する。これにより、合わせ面の角度調整が行える。次に、ユーザはPLを分岐する調整を行うことができる。これは、PLが製品上の段差上に存在している場合に行い、PL上で段差とぶつかる点を起点として段差に沿って分岐する。従って、PLを分岐させた場合には、結果として3つ以上の金型を考慮していることとなる。
[調整後のPL及び合わせ面形状の作成(ステップ10)]
次に、ステップ9による調整が行われた場合には、PL及び合わせ面の形状を再決定する(ステップ10)。ステップ9におけるPLの位置調整及び合わせ面の角度調整に関する情報を用いて、調整後のPL及び合わせ面が作成される。
次に、ステップ9による調整が行われた場合には、PL及び合わせ面の形状を再決定する(ステップ10)。ステップ9におけるPLの位置調整及び合わせ面の角度調整に関する情報を用いて、調整後のPL及び合わせ面が作成される。
[調整後のPL表示及び型割(金型)形状表示とその確認(ステップ11―14)]
次に、ステップ10によって再決定されたPLが表示される(ステップ11)。これは、ステップ4と同様の処理により行われる。
次に、ステップ10によって再決定されたPLが表示される(ステップ11)。これは、ステップ4と同様の処理により行われる。
次に、ステップ6によって再度PLの位置、合わせ面角度、及びPL分岐の確認を行い、確認の結果、意図したPLが生成されていないと判断する場合は、PLを再調整するためにステップ3にフィードバックされ、一方、確認がOKの場合は、型割(金型)表示ステップに移行する(ステップ12)。なお、このフィードバック(ステップ12からステップ3へのフィードバック)は、ユーザの意図したPLが生成されるまで、繰り返すことができる。
次に、ステップ12において確認がOKであった場合には、調整後のPL及び合わせ面を反映させた型割形状を作成し表示を行う(ステップ13)。金型作成は、2つのスライド方向、調整後のPL、及び調整後の合わせ面形状を用いてステップ7の方法に従って行う。ただし、ステップ9においてPLの分岐調整がなされている場合には、PL分岐位置を境に分離される新たな金型が考慮される。
次に、ステップ13において表示される金型形状にアンダーカット等が存在するかを確認し、PL調整したにも関わらず、さらに調整が必要である場合には、ステップ3に再度フィードバックされ、PL調整によって意図した金型が作成されたと判断する場合には、PLが最終決定される(ステップ14)。このフィードバック(ステップ14からステップ3へのフィードバック)は、ユーザの意図した金型形状が生成されるまで、繰り返すことができる。
以上のように、PL確認及びPL調整のフローは、(特に、アンダーカットが存在するような場合に)PLの形状が意図したものとなるまで行われ、その都度、PLが修正されていく。すなわち、ステップ9のPL調整に応じて、生成される金型は、その互いの合わせ面の位置が変更されることとなり、その形状は随時修正されることになる。
[見切りリブ生成(ステップ15)]
ステップ8及び14による確認においてOKであると判断された場合には、最後のステップとして、抜き勾配に関わる製品形状の成立性向上及び金型自体の耐久性向上などのために、最終的に決定されたPLに沿って、見切り面のリブを作成し、その後、作成されたリブを編集することができる(ステップ15)。ここで、見切りリブとは、製品形状において、PLに沿って形成されるリブのことを指す。本ステップでは、リブは、スライド方向及び合わせ面方向等に関する所定のパラメータを用いて、スライド方向に平行な方向、又は合わせ面方向に平行な方向に作成される。また、作成されたリブの編集は、前記所定のパラメータを変更することによって行うことができる。
ステップ8及び14による確認においてOKであると判断された場合には、最後のステップとして、抜き勾配に関わる製品形状の成立性向上及び金型自体の耐久性向上などのために、最終的に決定されたPLに沿って、見切り面のリブを作成し、その後、作成されたリブを編集することができる(ステップ15)。ここで、見切りリブとは、製品形状において、PLに沿って形成されるリブのことを指す。本ステップでは、リブは、スライド方向及び合わせ面方向等に関する所定のパラメータを用いて、スライド方向に平行な方向、又は合わせ面方向に平行な方向に作成される。また、作成されたリブの編集は、前記所定のパラメータを変更することによって行うことができる。
多くの場合において、PLを境界に抜き方向が異なるために、抜き勾配を定義する方向が異なるので、リブがないと製品形状を成立させることが困難になることが予想される。従って、必要十分な見切りリブを生成しておき、それを製品設計で自由に利用できることは、非常に有効である。見切りリブ生成後は、生成したリブ形状のデータを製品設計にフィードバックする。また、金型形状そのものではなく、生成したリブ形状のみのデータを製品設計にフィードバックすれば事足りるということは、データ運用的にも有用である。
以上のように、PL作成支援処理の全体フローによると、精度の高いPL及び金型を効率良く作成することができる。その特徴は、まず、仮決定モードによってユーザが意図しているPLに近似したPLを仮に決定する工程と、その仮決定されたPLに対して調整を行うことができる工程と、を有することである。また、仮決定されたPLを調整していく工程は、実際のPLとそのPLの型割とを表示させることにより製品及び金型のPL付近における形状を見ながら行えることも大きな特徴である。
ここで、これまで説明してきた処理フローを利用して実際にPLの作成及び金型形状の表示を行う実施例について説明する。
本システムは、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの一般的なコンピュータ端末及びその周辺機器、そして、このコンピュータ上で実行されるコンピュータプログラムから構成されている。コンピュータ周辺機器は、汎用のものであるため、本システムの中心的な役割を果たすのは、コンピュータプログラムから成るPL作成支援に係るソフトウェアの部分である。
本実施例に係るPL作成支援ソフトウェアは、コンピュータ端末上のCADソフトウェアとリンクしており、端末上のCADソフトウェアからアクセスして制御できるようになっている。このCADソフトウェアとしては、この分野で広く利用されている市販のソフトウェアを用いることができる他、独自に開発し又はカスタマイズしたCADソフトウェアであってもよい。なお、このPL作成支援ソフトウェアは、CADソフトウェア上での制御でなければ動作しないという限定を示すものではなく、本システムを構成するPL作成支援ソフトウェア上にCADソフトウェアをリンクさせるようにカスタマイズした形態で動作させるものであってもよい。
ここでは、CADソフトウェアとリンクさせる方法として、CADソフトウェア上でPL作成支援ソフトウェア(以下、本ツール)を読み込み、本ツールを制御することによって動作させる方法について説明する。
図14は、CADソフトウェアを起動させ、コンピュータのディスプレイに現れる製品表示ウィンドウに製品形状を表示させた状態を示している。図14は、製品が、60、62、64、66によってXY平面内で4つの領域に仕切られている状態を示している。また、4つの各領域内の矢印70、72、74、76は、その方向のスライド(金型)を作成することができることを示している。ユーザは、ここから、この4つ領域のうちのいずれか1つの領域に着目し、その領域内の意図した位置にPLを作成し、さらにそのPLで型割される金型を作成していく。例えば、64と66に挟まれる領域内にPLを作成する場合には、矢印74の方向のスライド(金型)をPLで型割することにより金型が作成される。本ツールにおいて、PLの位置情報についての基準は、一般に用いられる金型座標軸から新たに定義する放射状の8方向のベクトル群を用いる。この8方向の軸は、実施の形態で述べたものと同様であり、軸の中心に対して45度間隔で配置されている。
ユーザが、CADソフトウェア上で本ツールを読み込むと、図15のようにツールに関する情報を表示するサブウィンドウ80が現れる。このサブウィンドウ80が本ツールのユーザインターフェースとして機能し、ユーザは、このサブウィンドウ80で選択、指定、及び入力等を行い、本ツールを動作させることができる。
ここで、本ツールを読み込んだ時の初期のモードは、「PL仮決定モード」になっている。ユーザは、まず、サブウィンドウ80でPL作成開始を指定する。すると、PL作成する箇所付近の2点を指定するように促されるため、図16の82、84ように、およその作成位置の2点を指定することができる。その結果、PLが自動生成され、図17に示すように、点82、84の中間点86を通りZ軸に平行な線としてPLが表示される。これは、上述した仮決定モードにおいて、図1のステップ1からステップ5の処理を行った状態に相当する。
次に、ユーザは、仮決定されたPLを確認して、調整が必要である場合には、所望のPLに修正するために、「PL仮決定モード」を「PL調整モード」に切り替える。そして、マウスによるドラッグ&ドロップ操作によって、図17の指定した2点の中間点86をXY平面に平行な面に沿って移動させると、それに連動してPL位置を移動調整することができる。また、この調整は、(図に示していないが、)本ツール上でPL位置情報に関する所定のパラメータを変更する指定を行うことにより、それに連動してPL位置を変更調整するという方法によっても行うことができる。次に、平行移動調整後、マウスによるドラッグ&ドロップ操作によって、図18のように、合わせ面角度調整用基準ライン上の任意の位置90をXY平面に沿った92の方向に移動させると、それに連動してスライドの合わせ面が移動し、合わせ面の角度の調整を行うことができる。なお、これは、上述した図1のフローのステップ6からステップ3へのフィードバック及びステップ9の調整を行ったことに相当する。
次に、PL調整後のモデルデータを更新すると、図19のように調整後のPL94が表示される。ユーザは、この表示されたPL94を見て、PL位置確認、合わせ面角度確認等を再度行うことができる。再度調整が必要となる場合は、所望のPLが生成されるまで、上述のような調整を繰り返すことができる。
次に、PL確認がOKである場合には、サブウィンドウにおいて「PL調整モード」を「型割(金型)表示モード」に変更する。その結果、図20のようにスライド(金型)96、98が表示される。ここで、ユーザが、このスライド形状を目視確認してアンダーカット又は肉薄部等を発見した場合には、「型割(金型)表示モード」から「PL調整モード」に変更し、製品形状を表示させた状態で、PL調整を行うことができる。具体的には、図21、図22のように、ユーザは、ドラッグ及びドロップ操作100により製品の段差形状に合致するようにPLを2方向に分岐させることができる(ただし、図22は図21の製品を画面上で90度回転させて表示させたものである)。これは、上述した図1のフローのステップ8からステップ3へのフィードバックに相当する。
次に、PL再調整後のモデルデータを更新すると、図23のように、意図したPL102が表示されることになる。仮に意図したPLでないと判断する場合には、所望のPLが生成されるまで調整を繰り返すことができる。
次に、PL確認がOKである場合には、「PL調整モード」を「型割(金型)表示モード」に変更し、モデルデータを更新する。その結果、図24のようにスライド(金型)104、106が再度表示される。
図25のPL94、102は、調整前後でアンダーカットが無くなった様子を見やすくするために拡大して表示したものである。PLを調整したことにより、PLは、図25の94から102に変化し、調整前に目視確認されたアンダーカットがなくなっていることを確認することができる。なお、図25の94は、図20の94を拡大表示し、図25の102は、図24の102を拡大表示したものである。
多くの場合において、型割後の金型部品形状が正確にイメージできないのと同様に、型割形状を表示しない場合には、3次元製品形状を参照したとしても、微細なアンダーカットを発見することは難しい。従って、アンダーカットがなくなっているかを再度確認するために、型割形状を表示させることができるのは有益である。
次に、「型割(金型)表示モード」を「見切りリブモード」に変更し、見切りリブを自動生成することができる。そして、モデルデータを更新することにより、図26のように、見切りリブ108を表示させることができる。
これまで述べてきたように、本システムによる金型設計は、従来、汎用CADソフトウェア上で設計者が試行錯誤しながら行っていた設計作業とは大きく異なったものとなる。具体的には、設計者であるユーザは、本システムを利用することにより、PL及び金型形状の各調整後の段階で、その形状を表示させて、確認することができる。
従って、本システムにより、従来から問題となってきた金型設計工程におけるPL作成ミスを低減させることができ、それに伴い、PL作成ミスによる金型製造のやり直しを最小限に抑えることができ、設計時間短縮及びコスト削減を実現することが可能となる。
以上のように、本発明の実施の一形態及び実施例について説明してきたが、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、これに種々の変更を加え得るものであることは容易に理解される。そして、それらが特許請求の範囲の各請求項に記載した事項、及びそれと均等な事項の範囲内にある限り、当然に本発明の技術的範囲に含まれる。上記の実施例は特定の製品に対してのものであったが、これはあくまでも一例であり、本発明がこの特定の具体例に限定されるものではない。
Claims (22)
- 形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援するプログラムであって、
コンピュータを、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成するパーティングライン作成手段と、
作成された前記パーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示された前記パーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じて前記パーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段、
として機能させることを特徴とするパーティングライン作成支援プログラム。 - 形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援するプログラムであって、
コンピュータを、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライド方向を検出するスライド方向検出手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライドの合わせ面を所定の平面内で角度調整するための基準軸を定義する基準軸定義手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成し、さらに、作成された前記パーティングライン及び前記基準軸を用いてスライドの合わせ面形状を作成するパーティングライン及び合わせ面作成手段と、
作成されたパーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示されたパーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
作成されたパーティングラインで型割される金型形状を作成して表示する金型作成表示手段と、
表示された金型形状が意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングライン及びスライドの合わせ面を調整することができるパーティングライン及び合わせ面調整手段、
として機能させることを特徴とするパーティングライン作成支援プログラム。 - さらに、コンピュータを、意図したパーティングラインが作成された場合に、
パーティングラインに対して見切りリブを作成する見切りリブ作成手段と、
作成された見切りリブをパラメータ変更により編集できる見切りリブ編集手段、として機能させることを含む請求項1又は2に記載のパーティングライン作成支援プログラム。 - 前記パーティングライン位置指定手段は、画面上に表示された製品形状内の複数の点として指定させるようにしたものである請求項1から3のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援プログラム。
- 前記スライド方向は、ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置と金型座標軸の原点を起点として放射状に配置された新たに定義したベクトル群とを用いて検出され、
前記基準軸は、ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置と前記新たに定義したベクトル群とを用いて定義されることを特徴とする請求項2から4のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援プログラム。 - 前記パーティングライン調整手段は、
パーティングライン位置を移動して調整すること、及び
製品に段差形状が存在する場合に、パーティングラインを分岐して段差形状に沿ったパーティングラインに調整すること、
を含む請求項1から5のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援プログラム。 - 前記パーティングライン及び合わせ面調整手段は、
パーティングライン位置を、移動して調整すること、又はパラメータ変更により調整すること、
製品に段差形状が存在する場合に、パーティングラインを分岐して段差形状に沿ったパーティングラインに調整すること、及び
前記基準軸を所定の平面に沿って前記基準軸を基準としてスライドの合わせ面角度を調整すること、
を含む請求項2から6のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援プログラム。 - 前記金型作成表示手段は、
スライド方向と、パーティングラインと、スライドの合わせ面形状と、を用いて作成して表示することを特徴とする請求項2から7のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援プログラム。 - 操作履歴記憶機能を有する汎用CADソフトウェアを含むことによって実現されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援プログラム。
- 形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援するプログラムであって、
コンピュータを、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促す手段と、
パーティングライン作成位置がユーザによって指定された場合に仮決定モードに移行する手段と、
仮決定モードで、ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び製品形状の情報を用いて所定の方向の仮のパーティングラインを作成する手段と、
仮決定モードで作成された仮のパーティングラインを表示する手段と、
表示された仮のパーティングラインが意図したものであるかをユーザが確認し、そのパーティングラインが意図したものでないと判断し、パーティングライン仮決定モードからパーティングライン調整モードに切り替えた場合に、パーティングラインを調整するようにユーザに促す手段と、
ユーザによる調整指示に応じてパーティングラインを調整する手段と、
調整モードで作成されたパーティングラインを表示する手段と、
表示された調整後のパーティングラインが意図したものであるかをユーザに応答させるように促し、ユーザが、前記表示された調整後のパーティングラインを観察して、そのパーティングラインが意図したものでないと応答する場合に、再度、パーティングラインを調整するようにユーザに促す手段、
として機能させることを特徴とするパーティングライン作成支援プログラム。 - 形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援するプログラムであって、
コンピュータを、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促し、ユーザによって指定されたパーティングライン作成位置からスライド方向を検出し、さらに、スライドの合わせ面を所定の平面内で角度調整するための基準軸を定義する手段と、
パーティングライン作成位置がユーザによって指定された場合に仮決定モードに移行する手段と、
仮決定モードで、ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置、前記合わせ面角度調整用基準軸、及び製品形状の情報を用いて所定の方向の仮のパーティングラインを作成し、さらに、前記仮のパーティングライン及び前記基準軸を用いてスライドの合わせ面形状を作成する手段と、
仮決定モードで作成された仮のパーティングラインを表示する手段と、
表示された仮のパーティングラインが意図したものであるかをユーザが確認し、そのパーティングラインが意図したものでないと判断し、パーティングライン仮決定モードからパーティングライン調整モードに切り替えた場合に、パーティングライン及びスライドの合わせ面形状を調整するようにユーザに促す手段と、
ユーザによる調整指示に応じてパーティングライン及びスライドの合わせ面形状を調整する手段と、
調整モードで作成されたパーティングラインを表示する手段と、
表示された調整後のパーティングラインが意図したものであるかをユーザに応答させるように促し、ユーザが、前記表示された調整後のパーティングラインを観察して、そのパーティングラインが意図したものでないと応答する場合に、再度、パーティングライン及びスライドの合わせ面形状を調整するようにユーザに促す手段と、
パーティングライン仮決定モード及びパーティングライン調整モードにおいて作成された前記パーティングライン表示をユーザが観察して、そのパーティングラインが意図したものであると応答する場合に、型割形状を作成し、その後、表示する手段と、
型割形状表示が意図したものであるかをユーザに応答させるように促し、ユーザが、型割形状を観察して、その形状が意図したものでないと応答する場合に、パーティングライン及びスライドの合わせ面形状を調整するようにユーザに促す手段、
として機能させることを特徴とするパーティングライン作成支援プログラム。 - 形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援する装置であって、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成するパーティングライン作成手段と、
作成された前記パーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示された前記パーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じて前記パーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
を備えることを特徴とするパーティングライン作成支援装置。 - 形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援する装置であって、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促すパーティングライン位置指定手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライド方向を検出するスライド方向検出手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置からスライドの合わせ面を所定の平面内で角度調整するための基準軸を定義する基準軸定義手段と、
ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び前記製品形状の情報を用いて所定の方向のパーティングラインを作成し、さらに、作成された前記パーティングライン及び前記基準軸を用いてスライドの合わせ面形状を作成するパーティングライン及び合わせ面作成手段と、
作成されたパーティングラインを表示するパーティングライン表示手段と、
表示されたパーティングラインがユーザの意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングラインを調整することができるパーティングライン調整手段と、
作成されたパーティングラインで型割される金型形状を作成して表示する金型作成表示手段と、
表示された金型形状が意図したものでない場合に、ユーザの指示に応じてパーティングライン及びスライドの合わせ面を調整することができるパーティングライン及び合わせ面調整手段と、
を備えることを特徴とするパーティングライン作成支援装置。 - 意図したパーティングラインが作成された場合に、
パーティングラインに対して見切りリブを作成する見切りリブ作成手段と、
作成された見切りリブをパラメータ変更により編集できる見切りリブ編集手段と、をさらに含むことを特徴とする請求項12又は13に記載のパーティングライン作成支援装置。 - 前記パーティングライン位置指定手段は、画面上に表示された製品形状内の複数の点として指定させるようにしたことを特徴とする請求項12から14のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援装置。
- 前記スライド方向は、ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置と金型座標軸の原点を起点として放射状に配置された新たに定義したベクトル群とを用いて検出され、
前記基準軸が、ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置と前記新たに定義したベクトル群とを用いて定義されることを特徴とする請求項13から15のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援装置。 - 前記パーティングライン調整手段は、
パーティングライン位置を移動して調整すること、及び
製品に段差形状が存在する場合に、パーティングラインを分岐して段差形状に沿ったパーティングラインに調整すること、
を含んでいる請求項12から16のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援装置。 - 前記パーティングライン及び合わせ面調整手段は、
パーティングライン位置を、移動して調整すること、又はパラメータ変更により調整すること、
製品に段差形状が存在する場合に、パーティングラインを分岐して段差形状に沿ったパーティングラインに調整すること、及び
前記基準軸を所定の平面に沿って前記基準軸を基準としてスライドの合わせ面角度を調整すること、
を含んでいる請求項13から17のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援装置。 - 前記金型作成表示手段は、
スライド方向と、パーティングラインと、スライドの合わせ面形状と、を用いて作成して表示することを特徴とする請求項13から18のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援装置。 - 操作履歴記憶機能を有する汎用CAD手段を含むことによって実現されることを特徴とする請求項12から19のいずれか1つに記載のパーティングライン作成支援装置。
- 形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援する装置であって、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促す手段と、
パーティングライン作成位置がユーザによって指定された場合に仮決定モードに移行する手段と、
仮決定モードで、ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置及び製品形状の情報を用いて所定の方向の仮のパーティングラインを作成する手段と、
仮決定モードで作成された仮のパーティングラインを表示する手段と、
表示された仮のパーティングラインが意図したものであるかをユーザが確認し、そのパーティングラインが意図したものでないと判断し、パーティングライン仮決定モードからパーティングライン調整モードに切り替えた場合に、パーティングラインを調整するようにユーザに促す手段と、
ユーザによる調整指示に応じてパーティングラインを調整する手段と、
調整モードで作成されたパーティングラインを表示する手段と、
表示された調整後のパーティングラインが意図したものであるかをユーザに応答させるように促し、ユーザが、前記表示された調整後のパーティングラインを観察して、そのパーティングラインが意図したものでないと応答する場合に、再度、パーティングラインを調整するようにユーザに促す手段と、
を備え、意図したパーティングラインが作成されるまで、パーティングライン調整を繰り返すことができることを特徴とするパーティングライン作成支援装置。 - 形状を有する製品のための金型のパーティングラインを作成することを支援する装置であって、
製品形状を表示させた状態で、パーティングライン作成位置を指定するようにユーザに促し、ユーザによって指定されたパーティングライン作成位置からスライド方向を検出し、さらに、スライドの合わせ面を所定の平面内で角度調整するための基準軸を定義する手段と、
パーティングライン作成位置がユーザによって指定された場合に仮決定モードに移行する手段と、
仮決定モードで、ユーザによって指定された前記パーティングライン作成位置、前記基準軸、及び製品形状の情報を用いて所定の方向の仮のパーティングラインを作成し、さらに、前記仮のパーティングライン及び前記基準軸を用いてスライドの合わせ面形状を作成する手段と、
仮決定モードで作成された仮のパーティングラインを表示する手段と、
表示された仮のパーティングラインが意図したものであるかをユーザが確認し、そのパーティングラインが意図したものでないと判断し、パーティングライン仮決定モードからパーティングライン調整モードに切り替えた場合に、パーティングライン及びスライドの合わせ面形状を調整するようにユーザに促す手段と、
ユーザによる調整指示に応じてパーティングライン及びスライドの合わせ面形状を調整する手段と、
調整モードで作成されたパーティングラインを表示する手段と、
表示された調整後のパーティングラインが意図したものであるかをユーザに応答させるように促し、ユーザが、前記表示された調整後のパーティングラインを観察して、そのパーティングラインが意図したものでないと応答する場合に、再度、パーティングライン及びスライドの合わせ面形状を調整するようにユーザに促す手段と、
パーティングライン仮決定モード及びパーティングライン調整モードにおいて作成された前記パーティングライン表示をユーザが観察して、そのパーティングラインが意図したものであると応答する場合に、型割形状を作成し、その後、表示する手段と、
型割形状表示が意図したものであるかをユーザに応答させるように促し、ユーザが、型割形状を観察して、その形状が意図したものでないと応答する場合に、パーティングライン及びスライドの合わせ面形状を調整するようにユーザに促す手段と、
を備え、意図したパーティングライン及び型割形状が作成されるまで、パーティングライン調整を繰り返すことができることを特徴とするパーティングライン作成支援装置。
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