JP2006061856A - 下水処理制御装置及び下水処理制御方法 - Google Patents

下水処理制御装置及び下水処理制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 既設の水質センサを用いて適切な有機物の投入量を決定することが可能な下水処理制御方法及び下水処理制御装置を提供する。
【解決手段】 被処理水が供給される嫌気槽2と、嫌気槽2の反応液と空気とが供給される好気槽4とを備えた下水処理場において、流量センサ11が嫌気槽への流入水量を測定し、水質センサ10が嫌気槽への流入水質を測定する一方、有機物注入ポンプ21が有機物蓄積手段20に蓄えられた有機物を嫌気槽2に添加すると共に、添加量の調節可能に構成しておき、制御手段22Aが、測定された流入水量及び流入水質をデータベースに記憶し、その記憶値に基づいて、被処理水の有機物濃度の希釈倍率を計算し、計算された希釈倍率と制御目標値とから有機物の不足分を決定し、この不足分を補うように有機物注入ポンプ21を操作する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被処理水が供給される嫌気槽と、この嫌気槽の反応液と空気とが供給される好気槽とを備えた下水処理場の下水処理制御方法及びこの方法を実施する下水処理制御装置に関する。
従来の下水処理場では、活性汚泥法と呼ばれるプロセスにより主に有機物を除去していたが、近年、湖沼、湾などの閉鎖性水域で富栄養化が進行してきていることから、有機物のみならず富栄養化の原因物質である窒素、リンの除去をも行う下水高度処理の要求が増大してきている。
有機物、窒素、リンの同時除去を行う代表的な下水処理プロセスとして、図5に示す嫌気−無酸素−好気プロセスでなるAOプロセスが使用されている。ここで、被処理水としての下水は、先ず、最初沈殿地1に導入され、ここから順に、嫌気槽2、無酸素槽3、好気槽4及び最終沈殿地5を通って放水される。
この下水処理プロセスの状態を変化させることのできるアクチュエータとして、好気槽4から無酸素槽3に被処理水を還流させる循環ポンプ6、最終沈殿地5の汚泥を嫌気槽2に返送する返送ポンプ7を備えている。
さらに、この下水処理プロセスには、その状態を計測するプロセスセンサとして、嫌気槽2の流入水質を測定する水質センサ10、嫌気槽2の流入水量を検出する流量センサ11、嫌気槽2の酸化還元電位を計測するOPR計12及び好気槽4のリン酸濃度を検出するリン酸計13を備えている。
図5に示した下水処理プロセスにおいて、窒素の除去は次のようにして行われる。好気槽4において、図示を省略した曝気装置9により供給される酸素を利用して、硝化菌はアンモニア性窒素(NH−N)を亜硝酸性窒素(NO−N)、硝酸性窒素(NO3−N)に酸化する。循環ポンプ6により無酸素槽3に送り込まれた亜硝酸性窒素(NO−N)、硝酸性窒素(NO3−N)は、無酸素条件下で流入下水中の有機物を栄養源とする脱窒細菌による硝酸性呼吸あるいは亜硝酸性呼吸により、窒素ガス(N)へと還元され、系外に除去される。
窒素除去反応を化学式で表現すると、
硝化反応は、
NH +2O→NO +2HO …(1)
NO +1/2O→NO …(2)
となり、
脱窒反応として、有機物としてメタノールが使われた場合の反応を記すと、
6NO +5CHOH→3N+5CO+7HO+6OH …(3)
となる。
一方、リンの除去は次のようにして行われる。無酸素槽3の前段に配置された嫌気槽2で、活性汚泥中のリン蓄積細菌が有機酸を体内に蓄積し、リン酸(PO)を放出する。この過剰放出したリン酸のリンを無酸素槽3の後段に配置された好気槽4でリン蓄積細菌のリン過剰摂取作用を利用して、嫌気槽2で放出された以上のリン酸態のリンを活性汚泥に吸収させることにより、リンの除去を行う。
すなわち、この反応を進行させるためには、酢酸などの有機酸が必要となる。雨水流入時には有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少することから、リンの吐き出し反応が十分に行われなくなるため、後に続くリンの過剰摂取反応も不十分となる場合があり、生物学的リン除去のみでは目標となる水質を得られない場合がある。
そこで、これを補填するためにポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄などの凝集剤を貯える凝集剤貯留槽を備え、これら凝集剤を注入してリン酸アルミニウムやリン酸鉄の形でリン成分を沈殿させることによりリンを除去する方法もある。この反応を化学式で表現すると、
Al3++3PO →Al(PO …(4)
のようになる。
下水処理場では複数の汚水処理系列を有し、各系列の循環ポンプ6、返送ポンプ7や図示を省略した余剰汚泥引抜ポンプ、曝気装置などを適正に運転し、循環流量、返送流量、余剰汚泥引抜量、曝気風量を適正な値に管理することにより、窒素、リン、有機物がそれぞれの放流水質の規制値を超えないようにする必要がある。
しかしながら、雨水の流入時には雨水による希釈により有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少する。その結果、リンの吐き出し反応が十分に行われなくなるため、後に続くリンの過剰摂取反応も不十分となることがあり、リンを除去する性能が悪化する場合がある。
そこで、この問題を解決する方法として、嫌気槽に流入する有機物濃度と嫌気槽の酸化還元電位(OPR)の各測定値に基づいて、嫌気槽2の嫌気状態を制御する方法(例えば、下記の特許文献1参照)や、嫌気槽2のリン吐き出し量を検知して、有機物を投入する方法(下記の特許文献2参照)などが提案されている。
特開2001−87793号公報 特開2000−325991号公報
上述したようにリンの除去性能を維持する従来の方法は、それぞれ制御のために何等かの新たな水質センサを設置する必要があり、そのためにメンテナンス等の労力を要し、かつ、初期コストが増加するという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、既設の水質センサを用いて適切な有機物の投入量を決定することが可能な下水処理制御方法及びこの方法を実施する下水処理制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、被処理水が供給される嫌気槽と、嫌気槽の反応液と空気とが供給される好気槽とを備えた下水処理場の下水処理制御装置において、嫌気槽への流入水量を測定する流量センサと、嫌気槽への流入水質を測定する水質センサと、有機物を蓄える有機物蓄積手段と、有機物蓄積手段に蓄えられた有機物を嫌気槽に添加すると共に、添加量の調節が可能な有機物注入ポンプと、測定された流入水量及び流入水質を記憶するデータベースを含み、データベースに記憶された流入水量及び流入水質に基づいて、被処理水の有機物濃度の希釈倍率を計算し、計算された希釈倍率と外部から設定された制御目標値とから有機物の不足分を決定し、この不足分を補うように有機物注入ポンプを操作する制御手段とを備えたことを特徴とする。
もう1つの発明は、嫌気処理工程と好気処理工程とを備えた下水処理制御方法において、嫌気槽の流入水量を測定する工程と、嫌気槽の流入水質を測定する工程と、放流水のリン酸濃度を測定する工程と、測定された流入水量、流入水質及びリン酸濃度を記憶する工程と、記憶された流入水量及び流入水質に基づいて、有機物濃度の希釈倍率を計算し、希釈倍率と外部から設定された制御目標値とから有機物の不足分を決定し、この不足分を補うように有機物の添加量を制御すると共に、放流水のリン酸濃度が上昇した際に有機物の添加量を増加させるように制御する工程とを備えたことを特徴とする。
上記のように構成したことにより、雨水による希釈により有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少したとしても、新たな水質センサを設置することなく既設の水質センサを用いて放流水質の悪化を防止する適切な有機物の投入量の決定が可能となる。
以下、本発明を図面に示す好適な実施の形態に基づいて詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は本発明に係る下水処理制御装置の第1の実施の形態を、適用対象である下水処理プロセスと併せて示したブロック図であり、図中、背景技術の説明に用いた図5と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、有機物蓄積手段としての有機物タンク20の有機物を嫌気槽2に添加する有機物注入ポンプ21を制御するために、制御目標設定部23を用いて外部から設定された制御目標値と、例えば、濁度計、全リン計、全窒素計等が用いられる水質センサ10及び流量センサ11の各測定値とを入力し、これらの測定値を内蔵のデータベースに記憶し、記憶された測定値に基づいて有機物注入ポンプ21を操作する制御手段としてのコントローラ22Aを設けたものであり、これ以外は図5と同一に構成されている。
上記のように構成された第1の実施の形態の動作について、特に、図5と構成を異にする部分を中心にして以下に説明する。下水処理場に流入する汚水の流入水量が流量センサ11によって測定されると共に、流入水質が水質センサ10によって測定され、それぞれの測定値がコントローラ22Aに入力され、内蔵のデータベースに記憶されて所定の期間保存される。雨水が流入する場合には、流量センサ11で測定される流量は増加し、水質センサ10によって測定される水質成分濃度は、雨水による希釈により低下する。各種水質成分濃度は相関関係があり、雨水により有機物濃度が減少した場合には、同程度の比率で他の成分も希釈されることとなる。したがって、水質センサ10によって測定された水質成分の低下度合から雨水による希釈倍率を計算することができる。制御目標設定部23は平常時の有機物濃度を制御目標値としてコントローラ22Aに入力する。コントローラ22Aは水質センサ10及び流量センサ11で測定された流入水量及び流入水質をデータベースに記憶し、これら記憶された流入水量及び流入水質に基づいて、有機物濃度の希釈倍率を計算し、この希釈倍率と制御目標値とから有機物の不足分を決定し、続いて、この不足分を補うべく有機物の添加量を増量するように有機物注入ポンプ21を操作する。この場合、希釈率の時系列データをデータベースに記憶、保存することにより、雨水流入による希釈の影響を監視することが可能となり、適切な有機物添加の時期を決定することができる。
ここで、水質センサ10として、比較的高濃度の水質成分である窒素を測定対象とし、かつ、高度処理を行っている機場に比較的多く設置されている全窒素計を用いることにより、新たなセンサを設置することなく、希釈程度を計算することができる。
かくして、第1の実施の形態によれば、雨水による希釈により有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少したとしても、新たな水質センサを設置することなく既設の水質センサを用いて放流水質の悪化を防止するための適切な有機物の投入量の決定が可能となり、これによって、メンテナンス等の労力が不要化され、かつ、初期コストの増加を抑えることができる。
〔第2の実施の形態〕
図2は本発明に係る下水処理制御装置の第2の実施の形態を、適用対象である下水処理プロセスと併せて示したブロック図であり、図中、第1の実施の形態を示す図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、嫌気槽2への流入水質を測定するために、水質センサ10として全窒素計を用いたとすると、検出対象を異にする、例えば、濁度計や全リン計等の水質センサ10aを設け、これら2つの水質センサの各測定値をコントローラ22Bに入力する。コントローラ22Bにおいては、2つの水質センサの測定値からそれぞれ有機物濃度の希釈倍率を計算し、これらの希釈倍率の平均値と制御目標値とに基づいて有機物の不足分を決定し、続いて、この不足分を補うべく有機物の添加量を増量するように有機物注入ポンプ21を操作する。この場合、希釈倍率の平均値を用いることによって、有機物の不足分をより正確に求めることができる。
かくして、第2の実施の形態によれば、雨水による希釈により有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少したとしても、新たな水質センサを設置することなく既設の水質センサを用いて放流水質の悪化を防止するための適切な有機物の投入量の決定が可能となる。
なお、第2の実施の形態においては、嫌気槽2の流入水質をそれぞれ検出対象を異にする2個の水質センサでそれぞれ測定し、各測定値から計算された希釈倍率の平均値を用いたが、嫌気槽2の流入水質をそれぞれ検出対象を異にする2個以上の水質センサでそれぞれ測定し、各測定値から計算された希釈倍率の最大値を用いるようにすれば、放流水質を最も良好な状態に維持することができるという効果も得られる。
〔第3の実施の形態〕
図3は本発明に係る下水処理制御装置の第3の実施の形態を、適用対象である下水処理プロセスと併せて示したブロック図であり、図中、第1の実施の形態を示す図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、嫌気槽2への流入水質を測定する水質センサ10及び流入水量を測定する流量センサ11の各測定値を計測値記憶部24に入力すると、この計測値記憶部24が前日以前の複数日にわたって計測値の平均値を計算し、得られた平均値を制御目標値として制御目標設定部23に伝送する。第1の実施の形態では、運転員が有機物濃度と水質制御の各目標値を入力したが、この実施の形態では有機物濃度についてのみ、運転員が入力するようにした点が図1に示した第1の実施の形態と構成を異にし、これ以外は図1と同一に構成されている。
次に、第3の実施の形態の動作について、特に、第1の実施の形態と構成を異にする点を中心にして以下に説明する。下水処理場に流入する下水の流入水質は水質センサ10によって測定され、流入水量が流量センサ11によって測定され、各測定値がコントローラ22Aに入力されると共に、計測値記憶部24にも入力される。このうち、計測値記憶部24は前日以前の複数日にわたって水質センサ10及び流量センサ11の各測定値の平均値を演算し、得られた平均値を制御目標値として制御目標設定部23に伝送する。制御目標設定部23は水質制御の目標値を有機物濃度の目標値と併せてコントローラ22Aに入力する。これにより、コントローラ22Aは第1の実施の形態で説明したと同様にして雨水による有機物濃度の希釈倍率を計算し、この希釈倍率と制御目標値とから有機物の不足分を決定し、続いて、この不足分を補うべく有機物の添加量を増量するように有機物注入ポンプ21を操作する。
かくして、第3の実施の形態によれば、雨水による希釈により有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少したとしても、新たな水質センサを設置することなく既設の水質センサを用いて放流水質の悪化を防止するための適切な有機物の投入量の決定が可能となる他、水質成分の季節変動による影響を防止するすることができるという効果も得られる。
〔第4の実施の形態〕
図4は本発明に係る下水処理制御装置の第4の実施の形態を、適用対象である下水処理プロセスと併せて示したブロック図であり、図中、第1の実施の形態を示す図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。ここでは、図5に示したように、嫌気−無酸素−好気プロセス(AOプロセス)が、その状態を計測するプロセスセンサとして、好気槽4にリン酸計13を備えていることを前提として、このリン酸計13の測定値をコントローラ22Cに入力し、コントローラ22Cが水質センサ10及び流量センサ11の各計測値に基づいて有機物注入ポンプ21の操作量を決定して有機物の添加量を制御すると共に、リン酸計13によって測定される放流水のリン酸濃度が上昇した際に有機物の添加量を増加させるように制御するようにした点が図1に示した第1の実施の形態と構成を異にし、これ以外は全て第1の実施の形態と同一に構成されている。
上記のように構成された第4の実施の形態の動作について、特に、第1の実施の形態と構成を異にする部分を中心にして以下に説明する。制御目標設定部23から平常時の有機物濃度及び水質の制御目標値とがコントローラ22Cに加えられる。コントローラ22Cはこの制御目標値と、水質センサ10及び流量センサ11の各測定値とに基づいて、雨水による有機物濃度の希釈倍率を計算し、この希釈倍率と制御目標値とから有機物の不足分を決定し、続いて、この不足分を補うべく有機物の添加量を増量するように有機物注入ポンプ21を操作する。この際、測定している水質成分の変動により、有機物濃度との相関関係が崩れた場合には、添加すべき有機物が不足する場合があり、処理水中のリン濃度が増加する。この増加したリン濃度をリン酸計13にて測定し、リン濃度の増加量に対応させて有機物の添加量を増加するように補正する。
かくして、第4の実施の形態によれば、雨水による希釈により有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少したとしても、新たな水質センサを設置することなく既設の水質センサを用いて放流水質の悪化を防止するための適切な有機物の投入量の決定が可能となる他、有機物濃度と測定している水質成分の相関関係が崩れた場合にも、その補正を行うことが可能となるため、放流水質の悪化防止機能をさらに高めることができるという効果も得られる。
〔第5の実施の形態〕
次に、第1の実施の形態の説明に用いた図1を参照して、第5の実施の形態について説明する。下水処理場に流入する下水は、流量センサ11により流入水量が測定され、水質センサ10によって流入水質が測定され、各測定値がコントローラ22Aに入力される。コントローラ22Aは水質センサ10によって測定された水質成分の低下度合いから雨水による希釈倍率を計算し、この希釈倍率から予め設定された閾値以上となった際に、希釈倍率と制御目標値とから、添加すべき有機物の量を決定する。
この結果、降雨量が少ない場合などの有機物添加が必要のない場合における有機物添加を防止することができ、これにより、有機物添加による曝気風量の増加による電力消費量や、薬品使用量を低く抑制することが可能となる。
かくして、第5の実施の形態によれば、雨水による希釈により有機酸濃度が薄くなり、リン蓄積菌が利用できる有機物が減少したとしても、新たな水質センサを設置することなく既設の水質センサを用いて放流水質の悪化を防止するための適切な有機物の投入量の決定が可能となる他、有機物添加による曝気風量の増加による電力消費量や、薬品使用量を低く抑制することが可能となるという効果も得られる。
〔第6の実施の形態〕
上記の各実施の形態では、嫌気槽2、無酸素槽3及び好気槽4を備えたAOプロセスに適用した下水処理制御装置について説明したが、本発明はこれに適用を限定されるものではなく、被処理水が供給される嫌気槽と、この嫌気槽の反応液と空気とが供給される好気槽とを備えておれば、AOプロセス以外の、例えば、AOプロセスや担体投入型プロセスにも適用することができる。
本発明に係る下水処理制御装置の第1の実施の形態を、適用対象である下水処理プロセスと併せて示したブロック図。 本発明に係る下水処理制御装置の第2の実施の形態を、適用対象である下水処理プロセスと併せて示したブロック図。 本発明に係る下水処理制御装置の第3の実施の形態を、適用対象である下水処理プロセスと併せて示したブロック図。 本発明に係る下水処理制御装置の第4の実施の形態を、適用対象である下水処理プロセスと併せて示したブロック図。 有機物、窒素、リンの同時除去を行う代表的な下水処理プロセスを示した図。
符号の説明
1 最初沈殿地
2 嫌気槽
3 無酸素槽
4 好気槽
5 最終沈殿地
10 水質センサ
11 流量センサ
12 OPR計
13 リン酸計
20 有機物タンク
21 有機物注入ポンプ
22A,22B,22C コントローラ
23 制御目標設定部
24 計測値記憶部

Claims (7)

  1. 被処理水が供給される嫌気槽と、前記嫌気槽の反応液と空気とが供給される好気槽とを備えた下水処理場の下水処理制御装置において、
    前記嫌気槽への流入水量を測定する流量センサと、
    前記嫌気槽への流入水質を測定する水質センサと、
    有機物を蓄える有機物蓄積手段と、
    前記有機物蓄積手段に蓄えられた有機物を前記嫌気槽に添加すると共に、添加量の調節が可能な有機物注入ポンプと、
    測定された流入水量及び流入水質を記憶するデータベースを含み、前記データベースに記憶された流入水量及び流入水質に基づいて、被処理水の有機物濃度の希釈倍率を計算し、計算された希釈倍率と外部から設定された制御目標値とから有機物の不足分を決定し、この不足分を補うように前記有機物注入ポンプを操作する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする下水処理制御装置。
  2. 前記水質センサとして全窒素計を使用することを特徴とする請求項1記載の下水処理制御装置。
  3. 前記水質センサとして少なくとも全窒素計を含む複数種類の水質センサを使用し、前記各水質センサの測定値に対応してそれぞれ希釈倍率を求め、希釈倍率の平均値と制御目標値とから有機物の不足分を決定することを特徴とする請求項1記載の下水処理制御装置。
  4. 前記水質センサとして少なくとも全窒素計を含む複数種類の水質センサを使用し、前記各水質センサの測定値に対応してそれぞれ希釈倍率を求め、希釈倍率の最大値と制御目標値とから有機物の不足分を決定することを特徴とする請求項1記載の下水処理制御装置。
  5. 前記嫌気槽の流入水量と流入水質の基準値として、前日以前の複数日にわたって測定された流入水量及び流入水質の各平均値を採用することを特徴とする請求項1記載の下水処理制御装置。
  6. 前記制御手段は有機物濃度の希釈倍率が予め定めた閾値以上である場合にのみ有機物を添加することを特徴とする請求項1記載の下水処理制御装置。
  7. 嫌気処理工程と好気処理工程とを備えた下水処理制御方法において、
    前記嫌気槽の流入水量を測定する工程と、
    前記嫌気槽の流入水質を測定する工程と、
    放流水のリン酸濃度を測定する工程と、
    測定された流入水量、流入水質及びリン酸濃度を記憶する工程と、
    記憶された流入水量及び流入水質に基づいて、有機物濃度の希釈倍率を計算し、希釈倍率と制御目標値とから有機物の不足分を決定し、この不足分を補うように有機物の添加量を制御すると共に、放流水のリン酸濃度が上昇した際に有機物の添加量を増加させるように制御する工程と、
    を備えたことを特徴とする下水処理制御方法。
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