JP2006061058A - 薬剤散布セット及び散布方法 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】煩雑な手間をかけずに必要な希釈液の調製及び散布が安全に実施可能な薬剤散布セット及び薬剤散布方法を提供する。
【解決手段】内部に液剤を収納するためのスパウト付きスタンディングパウチ容器(1)と、所定量の薬剤(27)が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤を容器(1)内に解放する機構を有する小容器(16)と、スパウト部(5)に取り付け可能な液剤散布部材(10)を備えていることを特徴とする薬剤散布セット、及びその薬剤散布セットを用いる薬剤散布方法。
【選択図】図1

Description

本発明は薬剤散布セットに関する。さらに詳しく言えば、薬剤を希釈して用いるための薬剤散布セット、及びその薬剤散布セットを用いる薬剤散布方法に関する。
農薬や栄養肥料等の植物散布用薬剤は、粉剤や粒剤の固形剤(そのまま使用されるもの及び使用時に水に溶解し、乳化あるいは懸濁して使用するものをも含む)、及び水溶剤、油剤、水和剤、乳剤等の液剤に分類される。これらのうち、使用時に希釈して用いる、固形剤、水和剤及び乳剤は、輸送時や保管時は固形または濃厚な液状の形態を取るため、有効成分当たりの輸送コストや保管コストが小さい。また、含水量が小さいため経時変化が起こりにくい。
その反面、希釈して用いる剤形は、使用に際しての手間が大きく、例えば水和剤の場合、散布量に応じて、原剤(例えば、顆粒水和剤)の必要量を計算してその量を秤り取り、希釈用の容器に所定量の水を入れ、これに秤量した水和剤を添加して所定濃度の薬液を調製した後、散布用の容器に移すという手間を要する。すなわち、散布の度に必要量の計算、秤量、希釈、散布用容器への注入という手順を要する。また、希釈の際に原剤が作業者の手や被服に付着するおそれがあり、希釈作業終了後には希釈用容器等を洗浄しなければならない。
このため、市販品には予め水に溶かして水溶液製剤として販売しているものもあるが、輸送コストや保管コストが嵩み、保存安定性も低下する。
そこで、散布用容器内で希釈が行なえるような農薬散布用容器も提案されている。例えば、特許文献1(特開平09-255075 号公報)には、広口のボトル本体、円筒状のカッター部及び農薬容器からなる農薬散布用容器が記載されている。この容器では、ボトル、カッター部及び農薬容器がほぼ同一径であり、この順に結合し一体化して農薬散布用容器として用いられる。使用時にはボトル本体に水を入れ、次いで農薬容器の底部にある農薬封止シートをカッター刃に押しつけて農薬容器をカッターの内部で回転しながら底部の農薬封止シートを破断して農薬容器内の水和剤の溶解を行ない、その後農薬容器の先端に設けられた液剤流出部から農薬溶液を散布する。しかし、この容器では、水を入れる際にボトル本体を円筒状のカッター部及び農薬容器から取り外さなければならず、かつ農薬溶液調製後は溶液の漏洩がないようにボトル本体を円筒状のカッター部及び農薬容器に緊密に固定しなければならない。また、前記農薬封止シートはアルミ箔、セルロース紙または合成樹脂紙であり、輸送時等の衝撃によって封止シートが破断するおそれがある。
また、特許文献1の発明は水田散布用の低希釈農薬に関するものであり、一般に高希釈が必要な農園芸用薬剤、生活環境の整備(例えば、住宅等の建造物、植栽、街路樹等における害虫駆除、防カビ処理を含む。)や防疫業務用の薬剤には適していない。特にガーデニングでは、趣味として園芸を行なう者も多いが、非専門家が安心して簡便に取り扱え、かつ希釈操作の間違いを確実に回避するできる薬剤散布セットが求められている。
特開平09-255075 号公報
従って、本発明の課題は、煩雑な手間をかけずに必要な希釈液の調製及び散布が確実かつ安全に実施できる薬剤散布セット及び薬剤散布方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、スパウト付きスタンディングパウチ容器を希釈用と散布用の両方の目的に用い、かつ所定量の薬剤を封入した容器(以下、小容器という。)を前記スタンディングパウチ容器のスパウト部に取り付け固定した後薬剤をスタンディングパウチ容器内に解放する構成とすることにより上記課題を解決して本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の薬剤散布セットおよび薬剤散布方法を提供する。
1.内部に液剤を収納するためのスパウト付きスタンディングパウチ容器(1)と、所定量の薬剤が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤を前記容器(1)内に解放する機構を有する小容器(16)と、前記スパウト部(5)に取り付け可能な液剤散布部材(10)を備えていることを特徴とする薬剤散布セット。
2.小容器(16)は、前記スタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に連結されて小容器(16)を固定する外筒部材(20)と、外筒部材(20)の上部を被覆して連結される蓋体部(24)と所定量の薬剤が封入され外筒部材内を通り外筒部材の長さよりも僅かに長い円筒部(25)とからなる内筒部材(21)と、円筒部(25)の底面に少なくとも外筒部材の外径と等しいかそれより大きな径の封止部材(26)を有するものである前記1に記載の薬剤散布セット。
3.小容器(16)は、前記スタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に小容器(16)の外筒部材(20)を連結して固定した後、外筒部材(20)の上部に連結された蓋体部(24)を緩め上方に移動させた際に、スタンディングパウチ容器(1)に固定された外筒部材(20)の下端面が封止部材(26)の外縁部の上部への移動を抑止して円筒部(25)の下端部と封止部材(26)とが分離されて、小容器(16)内の薬剤(27)が封止部材(26)と共にスタンディングパウチ容器(1)内に解放される前記2に記載の薬剤散布セット。
4.液剤散布部材(10)が、一端にトリガー式スプレーガン(12)を有するフレキシブルチューブ(13)とこれをスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)に取り付けるための取付けキャップ(11)を有する手段である前記1〜3のいずれかに記載の薬剤散布セット。
5.液剤散布部材(10)が、一端に蓮口を有する首部とこれをスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)に取り付けるための取付けキャップ(11)を有するジョウロ状液剤撒布手段である前記1〜3のいずれかに記載の薬剤散布セット。
6.薬剤(27)が固形剤である前記1〜5のいずれかに記載の薬剤散布セット。
7.薬剤が液剤である前記1〜5のいずれかに記載の薬剤散布セット。
8.前記1〜7のいずれかに記載の薬剤散布セットを用いた薬剤散布方法であって、スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)に所定量の水を充填した後、小容器(16)内の薬剤を容器内に解放した後混合して所定の希釈率の液剤を調製し、次いで小容器(16)をスパウト部(5)から外して液剤散布部材(10)を取り付け、薬剤を散布することを特徴とする薬剤散布方法。
本発明の薬剤散布セットによれば、薬剤が使用量に応じて小分けされているため、秤量等の手間なしで正確な希釈ができる。希釈操作がスタンディングパウチ容器内で行なえるため、作業時に薬剤の原末や原液に触れる危険を排除できる。スタンディングパウチ容器は希釈用容器と散布用容器を兼ねているため、希釈調製した水和剤の散布容器へ移し変え(注入)が不要であり、使用後は容器ごと折り畳んで廃棄すればよく、散布時及び使用後の手間が掛からない。
本発明の薬剤散布セットは、図1または2に示すように、スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)と、所定量の薬剤が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤をラミネート容器内に解放する機構を有する小容器(16)と、前記スパウト部に取り付け可能な液剤散布部材(10)を一体のセットとしたものである。なお、図1と図2とでは液剤散布部材(10)の具体的態様が異なり、図1はトリガー式スプレーガン(12)を、図2でジョウロ状液剤撒布手段を使用する態様である。
はじめに、本発明の薬剤散布セットの基本的動作及び使用法について説明する。
スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)は、一般に図3に示すように円筒状の剛性部材であるスパウト(注ぎ口)(5)をスタンディングパウチ容器の上部に接着または融着したものであり、通常、脱着または開閉可能な栓体ないしキャップ(6)を有している。本発明では、この栓体ないしキャップ(6)を小容器形状としたものであり、その内部に所定量の薬剤を封入しておく。使用時には、スタンディングパウチ容器内に希釈剤(通常は水)を入れ、小容器をスパウトに連結してスタンディングパウチ容器を密栓し、小容器の内部に設けられた着脱可能な封止部材を離脱させるによって小容器内に封入した薬剤をスタンディングパウチ容器内に放出する。この状態で容器を振り動かし薬剤を希釈し均一な液剤とする。その後、小容器をスタンディングパウチ容器から外し、液剤散布部材(10)を取り付けて薬剤散布に用いる。
以下、本発明で使用する薬剤散布セットの各構成部材について説明する。
(1)スタンディングパウチ容器
本発明で用いるスパウト(注入口)付きスタンディングパウチ容器の代表的な構成を図3に示す。スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)は、ウエブ状のラミネート材料を折り畳み、側端面(3)及び上端面(4)を接着または融着するか、複数枚のシートを貼り合わせて容器としたものである。上端面の一部にスパウト(注ぎ口)(5)を有し、内容物を充填した際に底面が広がり、概ね三角形の縦断面を有する構造となり自立する。自立構造は、折り畳んだウエブ状のラミネート材料を容器形状とする際に、底面(2)を、例えば縦断面がW型の二重折り構造となるようにして形成できる。あるいは、2枚の側面部分と1枚の底面部分を貼り付けてもよい。
ラミネート材を使用するのは、収容する薬剤成分と反応せず、製造時の融着性/接着性、良好な液密/気密性や表面の印刷性、保存/輸送時の強度、スタンディングパウチとして良好な自立性を確保するためである。これらの目的を達し得る限り、構成材料、積層数は限定されないが、以下に代表例について説明する。
内層材料としては、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のオレフィン系樹脂の他、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂、あるいは、上記樹脂を多層化したもの等の熱接着性樹脂が挙げられる。また、外層材料としては、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂製フィルムが挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなるフィルムを使用することができる。フィルムの厚さは、強度、剛性が必要最低限度保持される厚さであればよい。通常、外層は印刷が施されることが多いことから、二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。
また、ラミネート容器には必要に応じて中間層が設けられる。中間層はラミネート容器に酸素ガス、水蒸気ガス等のガスバリアー性や遮光性を付与するためのバリアー層として、あるいは機械的強靭性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等のさらなる性能を付与するための補強層として設けられる。バリアー層としては、例えばアルミニウム、鉄、銅、錫等の金属箔、あるいはポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のフィルム、あるいはポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン,ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリビニルアルコール等のフィルムにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルムないしアルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着を施したフィルムなどが用いられる。
補強層としては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン類の一種ないし2種以上を組み合わせたものが用いられる。
バリアー層及び補強層は、各々単独で用いることができるが、容器に要求される物性に合わせて両者を組合わせて用いることもできる。あるいは、外層材料としてポリ塩化ビニリデンを塗工したものやアルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着層を形成した延伸フィルムを使用してもよい。この場合はバリアー層は不要である。この他、ドライラミネーション法に用いられるポリウレタン系接着剤等に代表される周知の接着剤層、あるいはサンドイッチラミネーション法に用いられるTダイ押出機で押出し可能な樹脂で形成した接着層を設けてもよい。
スタンディングパウチは多様な構成が可能であり、ペースト状または液状の食品、調味料、洗剤/柔軟剤等の容器として様々なタイプのものが用いられているが、慣用のスタンディングパウチ容器のいずれも本発明で用いることができる。
(2)小容器
本発明で用いられる小容器(16)は、所定量の薬剤が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤を前記容器(1)内に解放する機構を備えたものである。
小容器の具体例について図5及び図6(A)〜(B)を参照して説明する。
図5の断面図に示す小容器(16)は、外筒部材(20)と薬剤収納部である内筒部材(21)とを螺合し固定したものであり、螺合部を緩めることにより内筒部材(21)は上方に移動できるようになっている。
外筒部材(20)はスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)の連結部にネジ作用で固定される(螺合される)係合部(22)を有する。
内筒部材(21)は外筒部材(20)の上部を被覆するように螺合される蓋体部(24)と所定量の薬剤を封入して外筒部材内を通り外筒部材の長さよりも僅かに長い(図中のgで示される若干の隙間を有する)円筒部(25)と、外筒部材(20)の外径と等しいかそれより大きな径部(フランジ部)(26a)を有し、前記円筒部(25)の下端面に接合した封止部材(26)を有する。封止部材(26)と円筒部(25)の底面との接合強度は、収容される薬剤(27)が密封されるが、適度な力を加えることにより両者が容易に切り離される程度とする。したがって、封止部材(26)は前記外筒部材(20)と内筒部材(21)と螺合を緩めるときフランジ部(26a)が外筒部材の底面に当たり、封止部材(26)自体が内筒部材の底面から容易に切り離される。
図示した封止部材(26)は円筒部(25)の底部で内方に嵌合する凸状部を有しているが、凸状部のないフランジ部を含む全体が円板状のものでもよい。
図6(A)及び(B)は上記外筒部材(20)と内筒部材(21)と封止部材(26)とで構成される容器に薬剤を収納して小容器(16)を製造する過程を示す。内筒部材(21)の円筒部(25)に薬剤を入れ、外筒部材(20)を内筒部材(21)に螺合固定した状態で、封止部材(26)を外筒部材(20)の底面と間隙(g)を保った状態で内筒部材(21)の端面に接合する。
薬剤(27)が封入された小容器(16)は、スタンディングパウチ容器(1)、及び薬剤散布時にスパウト部(5)に取り付け使用する液剤散布部材(10)との組み合わせて本発明の薬剤散布セットが提供される(図1及び2参照)。
本発明の薬剤散布セットを使用する場合、先ずスパウト(5)からラミネート容器(1)内に所定量の希釈液(7)を充填する。しかる後、小容器(16)をスパウト(5)に連結する(図7(A))。この状態での容器全体の外観は、図3に示すように小容器(16)が栓体ないしキャップ(6)として機能し、ラミネート容器(1)は密栓された状態にある。
次いで、小容器(16)の蓋体部(24)を緩めて外筒部材(20)から引き離す。蓋体部(24)と円筒部(25)とは一体であり、蓋体部(24)と共に円筒部(25)も上方に移動するが、この時封止部材(26)のフランジ部(26a)が外筒部材(20)の内筒の外径よりも大きいため、フランジ(26a)が外筒部材(20)の下端面に当接して抑えられる(図6(B)参照)。さらに蓋体部(24)を引き上げると外筒部材(20)からの応力によって封止部材(26)が円筒部(25)から離れて、円筒部に保持されていた薬剤(27)が小容器から放出され(図7(B)参照)、薬剤(27)は封止材(26)と共にラミネート容器(1)内に落ちる。
その後、再び蓋体部(24)でスタンディングパウチ容器(1)を密栓して容器を振り動して、薬剤(27)を希釈剤(7)に均一溶解させる。
小容器の外筒部材(20)と内筒部材(21)の蓋体部(24)との結合は蓋体部(24)の内面側と外筒部材外面とをネジ構造にて螺合することが好ましい。
封止部材(26)の材料は特に限定されないが、小容器本体や円筒部(25)の好ましい材料でもある、プラスチック製の円板状が好ましい。円板状の封止部材の外縁は上記のように外筒部材(20)の径と同等もしくはもしくはそれより大きな径を有するものであり、厚みは十分な強度を有する任意の厚みにできる。すなわち、本発明では、封止部材は、背景技術に記載した特許文献1の発明とは異なり、切断の必要がないため十分に強度の部材の採用が可能であり、輸送時や保管時の衝撃でよって封止部材が破壊されるおそれがない。また、切断部材を用いる必要がなく、操作も簡便である。封止部材は、輸送時等に加わる外力では内筒から分離しないが、蓋体部(24)の回転による離隔により容易に分離する程度に接合する。また、前述の通り、封止部材(26)のフランジ(26a)と外筒部材(20)の端面との間には若干の間隙(g)が設けられているため衝撃等により蓋体部(24)との接触により封止部材(26)の離脱もない。
本発明の薬剤散布セットでは、本発明の基本的な実施形態での小容器は、ラミネート容器の容積と調製しようとする薬剤の希釈倍率から決定される薬剤量を含む。例えば、希釈倍率が1000倍(w/v)の場合、ラミネート容器の容積が1Lであれば、小容器は1個当たり1gの薬剤を保持できるものとする。
本発明の薬剤散布セットでは、ラミネート容器1個に対し、所定量の薬剤成分を封入した小容器1個をセットとしてもよいが、ラミネート容器1個に対し、所定量の薬剤成分を封入した複数の小容器のセットとして、1セットの薬剤散布セットで複数回の散布や比較的広い面積への散布が可能になる。通常は、容量の等しい小容器複数個を、ブリスターパックなどのマルチパックの形式で、ラミネート容器等本体と共にパッケージングすればよい(図1及び2参照)。
複数の植物に適用し得る薬剤の場合、対象植物の種類によって希釈倍率が異なるケースがあるが、そのような場合は、最大希釈倍率を基準とすることもできる。例えば、植物AとBに適用し得る薬剤で植物Aについては希釈倍率が1000倍(w/v)、植物Bについては希釈倍率が2000倍(w/v)の場合、最大希釈倍率2000倍に対応する0.5 gを保持する容器とすれば、小容器の1封分を植物Bについて、2封分を同時に用いれば植物Aについて最適な希釈倍率を実現できることになる。あるいは、2封分では過剰になるような場合、例えば、希釈倍率が1000倍と1500倍が予定されている場合は、最大公約数の希釈倍率(この例では希釈倍率が3000倍)に相当する0.33gを保持する小容器とし、希釈倍率1000倍には3包を、希釈倍率1500倍には2包を用いるようにしてもよい。
複数の異なる容量の小容器を組み合わせてセットにする場合(例えば、保持容量が0.1 g、0.33g、0.5 gをセットにする)は、小容器に薬剤量や適用植物名を明記し、あるいは色分けすることにより、希釈の誤り等の誤用を回避できる。
本発明では、ラミネート容器内で薬剤を溶解または懸濁させて薬剤溶液を調製した後、小容器を取り外して同じくスパウト部に脱着可能な液剤散布部材10を取り付けて散布に用いる(図4参照)。
(3)液剤散布部材
図4に液剤散布部材(10)として、ラミネート容器(1)の前記スパウト部(5)に脱着可能なキャップ部材(11)、トリガー式スプレーガン(12)及びフレキシブルチューブ(13)からなるものを用いた斜視図を示す。本例ではノズル体装着時にフレキシブルチューブ(13)は一端が前記トリガー式スプレーガン(12)の液体吸引部(14)に接続され、他端はキャップ部材(11)を貫通し容器(15)の底部に位置する。これにより、トリガー(12)の操作によってラミネート容器(15)内の薬剤調製液(7)を噴霧することができる。この形態によれば、希釈容器がそのまま散布容器として使用できるため、希釈容器から散布容器への液剤の移し変えや散布後の希釈容器の洗浄操作が不要となる。液剤散布部材(10)は、図4の例に限られず、液剤を撒布し得るものであればどのような構成でもよい。他の1例として、図2のように一端に蓮口を有する首部(管状体、湾曲したものでもよい。)とこれを前記スタンディングパウチ容器のスパウト部に取り付けるための取付けキャップを有するジョウロ状液剤撒布手段(10)がある。
以上、本発明で用い得る薬剤として、水で希釈する水和剤を例にして説明したが、本発明は他の剤型の薬剤についても有効である。例えば、乳剤や水溶剤のような液剤を用いることが可能である。この場合、小容器をスパウト付きラミネート容器の栓体として用いることにより、乳剤等の液垂れの問題を起こすことなく希釈が可能である。一般に、乳剤の場合、粘性が高いため薬剤がある程度の小容器内に残留するため正確な希釈が困難であり、また使用後の小容器の廃棄処理は、高濃度薬剤を付着した環境に好ましくない廃棄物となる問題があるが、本発明によれば、小容器内の乳剤を容器に解放した状態で容器ごと振とうすることにより、小容器内の乳剤がすべて容器内に洗い出され正確に希釈できる。また、希釈後は小容器内には乳剤がほとんど残留しないため、そのまま廃棄しても環境に対して悪影響を及ぼすことはない。
本発明で用いる薬剤の種類及び対象植物は特に限定されないが、一般に殺虫剤、除草剤、防カビ剤等の農薬、肥料等、希釈して使用する任意の薬剤が挙げられる、特に高希釈が必要な農園芸作物やガーデニング用の薬剤、一般的な生活環境の整備や防疫業務用薬剤について有効に利用できる。
以上の通り、本発明の薬剤散布セットによれば、薬剤が使用量に応じて小分けされているため希釈に際して秤量等の手間が要らないこと。希釈用容器が散布用容器を兼ねているため希釈調製した水和剤の散布容器への移し変えが不要であること、使用後は容器ごと廃棄すればよいため従来必要だった希釈容器や散布容器の洗浄が不要になること、及び固形剤や液剤において、薬剤を外部に露出することなく希釈操作が行なえるため作業者や環境に対する影響がほとんどないことなどの特長を有する。
本発明の薬剤散布セットの一例の平面図。 本発明の薬剤散布セットの別の例の平面図。 本発明で使用するスパウト付きスタンディングパウチ容器の一例の斜視図。 本発明の薬剤散布セットの一例の使用時斜視図。 本発明の薬剤散布セットで用いる小容器の構成の一例を示す模式的断面図。 図5の小容器の製造過程の説明図。 図5の小容器の薬剤をスタンディングパウチ容器内へ解放する作用を示す模式断面図。
符号の説明
1 スタンディングパウチ容器
2 底面
3 側端面
4 上端面
5 スパウト部
6 キャップ
7 希釈液
10 液剤散布部材
11 キャップ部材
12 トリガー式スプレーガン
13 フレキシブルチューブ
14 液体吸引部
16 小容器
20 外筒部材
21 内筒部材
22 係合部
24 蓋体部
25 円筒部
26 封止部材
26a フランジ
27 薬剤

Claims (8)

  1. 内部に液剤を収納するためのスパウト付きスタンディングパウチ容器(1)と、所定量の薬剤が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤を前記容器(1)内に解放する機構を有する小容器(16)と、前記スパウト部(5)に取り付け可能な液剤散布部材(10)を備えていることを特徴とする薬剤散布セット。
  2. 小容器(16)は、前記スタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に連結されて小容器(16)を固定する外筒部材(20)と、外筒部材(20)の上部を被覆して連結される蓋体部(24)と所定量の薬剤が封入され外筒部材内を通り外筒部材の長さよりも僅かに長い円筒部(25)とからなる内筒部材(21)と、円筒部(25)の底面に少なくとも外筒部材の外径と等しいかそれより大きな径の封止部材(26)を有するものである請求項1に記載の薬剤散布セット。
  3. 小容器(16)は、前記スタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に小容器(16)の外筒部材(20)を連結して固定した後、外筒部材(20)の上部に連結された蓋体部(24)を緩め上方に移動させた際に、スタンディングパウチ容器(1)に固定された外筒部材(20)の下端面が封止部材(26)の外縁部の上部への移動を抑止して円筒部(25)の下端部と封止部材(26)とが分離されて、小容器(16)内の薬剤(27)が封止部材(26)と共にスタンディングパウチ容器(1)内に解放される請求項2に記載の薬剤散布セット。
  4. 液剤散布部材(10)が、一端にトリガー式スプレーガン(12)を有するフレキシブルチューブ(13)とこれをスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)に取り付けるための取付けキャップ(11)を有する手段である請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤散布セット。
  5. 液剤散布部材(10)が、一端に蓮口を有する首部とこれをスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)に取り付けるための取付けキャップ(11)を有するジョウロ状液剤撒布手段である請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤散布セット。
  6. 薬剤(27)が固形剤である請求項1〜5のいずれかに記載の薬剤散布セット。
  7. 薬剤が液剤である請求項1〜5のいずれかに記載の薬剤散布セット。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の薬剤散布セットを用いた薬剤散布方法であって、スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)に所定量の水を充填した後、小容器(16)内の薬剤を容器内に解放した後混合して所定の希釈率の液剤を調製し、次いで小容器(16)をスパウト部(5)から外して液剤散布部材(10)を取り付け、薬剤を散布することを特徴とする薬剤散布方法。
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