JP2006061058A - 薬剤散布セット及び散布方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に液剤を収納するためのスパウト付きスタンディングパウチ容器(1)と、所定量の薬剤(27)が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤を容器(1)内に解放する機構を有する小容器(16)と、スパウト部(5)に取り付け可能な液剤散布部材(10)を備えていることを特徴とする薬剤散布セット、及びその薬剤散布セットを用いる薬剤散布方法。
【選択図】図1
Description
1.内部に液剤を収納するためのスパウト付きスタンディングパウチ容器(1)と、所定量の薬剤が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤を前記容器(1)内に解放する機構を有する小容器(16)と、前記スパウト部(5)に取り付け可能な液剤散布部材(10)を備えていることを特徴とする薬剤散布セット。
2.小容器(16)は、前記スタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に連結されて小容器(16)を固定する外筒部材(20)と、外筒部材(20)の上部を被覆して連結される蓋体部(24)と所定量の薬剤が封入され外筒部材内を通り外筒部材の長さよりも僅かに長い円筒部(25)とからなる内筒部材(21)と、円筒部(25)の底面に少なくとも外筒部材の外径と等しいかそれより大きな径の封止部材(26)を有するものである前記1に記載の薬剤散布セット。
3.小容器(16)は、前記スタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に小容器(16)の外筒部材(20)を連結して固定した後、外筒部材(20)の上部に連結された蓋体部(24)を緩め上方に移動させた際に、スタンディングパウチ容器(1)に固定された外筒部材(20)の下端面が封止部材(26)の外縁部の上部への移動を抑止して円筒部(25)の下端部と封止部材(26)とが分離されて、小容器(16)内の薬剤(27)が封止部材(26)と共にスタンディングパウチ容器(1)内に解放される前記2に記載の薬剤散布セット。
4.液剤散布部材(10)が、一端にトリガー式スプレーガン(12)を有するフレキシブルチューブ(13)とこれをスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)に取り付けるための取付けキャップ(11)を有する手段である前記1〜3のいずれかに記載の薬剤散布セット。
5.液剤散布部材(10)が、一端に蓮口を有する首部とこれをスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)に取り付けるための取付けキャップ(11)を有するジョウロ状液剤撒布手段である前記1〜3のいずれかに記載の薬剤散布セット。
6.薬剤(27)が固形剤である前記1〜5のいずれかに記載の薬剤散布セット。
7.薬剤が液剤である前記1〜5のいずれかに記載の薬剤散布セット。
8.前記1〜7のいずれかに記載の薬剤散布セットを用いた薬剤散布方法であって、スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)に所定量の水を充填した後、小容器(16)内の薬剤を容器内に解放した後混合して所定の希釈率の液剤を調製し、次いで小容器(16)をスパウト部(5)から外して液剤散布部材(10)を取り付け、薬剤を散布することを特徴とする薬剤散布方法。
スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)は、一般に図3に示すように円筒状の剛性部材であるスパウト(注ぎ口)(5)をスタンディングパウチ容器の上部に接着または融着したものであり、通常、脱着または開閉可能な栓体ないしキャップ(6)を有している。本発明では、この栓体ないしキャップ(6)を小容器形状としたものであり、その内部に所定量の薬剤を封入しておく。使用時には、スタンディングパウチ容器内に希釈剤(通常は水)を入れ、小容器をスパウトに連結してスタンディングパウチ容器を密栓し、小容器の内部に設けられた着脱可能な封止部材を離脱させるによって小容器内に封入した薬剤をスタンディングパウチ容器内に放出する。この状態で容器を振り動かし薬剤を希釈し均一な液剤とする。その後、小容器をスタンディングパウチ容器から外し、液剤散布部材(10)を取り付けて薬剤散布に用いる。
(1)スタンディングパウチ容器
本発明で用いるスパウト(注入口)付きスタンディングパウチ容器の代表的な構成を図3に示す。スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)は、ウエブ状のラミネート材料を折り畳み、側端面(3)及び上端面(4)を接着または融着するか、複数枚のシートを貼り合わせて容器としたものである。上端面の一部にスパウト(注ぎ口)(5)を有し、内容物を充填した際に底面が広がり、概ね三角形の縦断面を有する構造となり自立する。自立構造は、折り畳んだウエブ状のラミネート材料を容器形状とする際に、底面(2)を、例えば縦断面がW型の二重折り構造となるようにして形成できる。あるいは、2枚の側面部分と1枚の底面部分を貼り付けてもよい。
補強層としては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン類の一種ないし2種以上を組み合わせたものが用いられる。
バリアー層及び補強層は、各々単独で用いることができるが、容器に要求される物性に合わせて両者を組合わせて用いることもできる。あるいは、外層材料としてポリ塩化ビニリデンを塗工したものやアルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物の蒸着層を形成した延伸フィルムを使用してもよい。この場合はバリアー層は不要である。この他、ドライラミネーション法に用いられるポリウレタン系接着剤等に代表される周知の接着剤層、あるいはサンドイッチラミネーション法に用いられるTダイ押出機で押出し可能な樹脂で形成した接着層を設けてもよい。
スタンディングパウチは多様な構成が可能であり、ペースト状または液状の食品、調味料、洗剤/柔軟剤等の容器として様々なタイプのものが用いられているが、慣用のスタンディングパウチ容器のいずれも本発明で用いることができる。
本発明で用いられる小容器(16)は、所定量の薬剤が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤を前記容器(1)内に解放する機構を備えたものである。
図5の断面図に示す小容器(16)は、外筒部材(20)と薬剤収納部である内筒部材(21)とを螺合し固定したものであり、螺合部を緩めることにより内筒部材(21)は上方に移動できるようになっている。
外筒部材(20)はスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)の連結部にネジ作用で固定される(螺合される)係合部(22)を有する。
内筒部材(21)は外筒部材(20)の上部を被覆するように螺合される蓋体部(24)と所定量の薬剤を封入して外筒部材内を通り外筒部材の長さよりも僅かに長い(図中のgで示される若干の隙間を有する)円筒部(25)と、外筒部材(20)の外径と等しいかそれより大きな径部(フランジ部)(26a)を有し、前記円筒部(25)の下端面に接合した封止部材(26)を有する。封止部材(26)と円筒部(25)の底面との接合強度は、収容される薬剤(27)が密封されるが、適度な力を加えることにより両者が容易に切り離される程度とする。したがって、封止部材(26)は前記外筒部材(20)と内筒部材(21)と螺合を緩めるときフランジ部(26a)が外筒部材の底面に当たり、封止部材(26)自体が内筒部材の底面から容易に切り離される。
図示した封止部材(26)は円筒部(25)の底部で内方に嵌合する凸状部を有しているが、凸状部のないフランジ部を含む全体が円板状のものでもよい。
図6(A)及び(B)は上記外筒部材(20)と内筒部材(21)と封止部材(26)とで構成される容器に薬剤を収納して小容器(16)を製造する過程を示す。内筒部材(21)の円筒部(25)に薬剤を入れ、外筒部材(20)を内筒部材(21)に螺合固定した状態で、封止部材(26)を外筒部材(20)の底面と間隙(g)を保った状態で内筒部材(21)の端面に接合する。
複数の植物に適用し得る薬剤の場合、対象植物の種類によって希釈倍率が異なるケースがあるが、そのような場合は、最大希釈倍率を基準とすることもできる。例えば、植物AとBに適用し得る薬剤で植物Aについては希釈倍率が1000倍(w/v)、植物Bについては希釈倍率が2000倍(w/v)の場合、最大希釈倍率2000倍に対応する0.5 gを保持する容器とすれば、小容器の1封分を植物Bについて、2封分を同時に用いれば植物Aについて最適な希釈倍率を実現できることになる。あるいは、2封分では過剰になるような場合、例えば、希釈倍率が1000倍と1500倍が予定されている場合は、最大公約数の希釈倍率(この例では希釈倍率が3000倍)に相当する0.33gを保持する小容器とし、希釈倍率1000倍には3包を、希釈倍率1500倍には2包を用いるようにしてもよい。
図4に液剤散布部材(10)として、ラミネート容器(1)の前記スパウト部(5)に脱着可能なキャップ部材(11)、トリガー式スプレーガン(12)及びフレキシブルチューブ(13)からなるものを用いた斜視図を示す。本例ではノズル体装着時にフレキシブルチューブ(13)は一端が前記トリガー式スプレーガン(12)の液体吸引部(14)に接続され、他端はキャップ部材(11)を貫通し容器(15)の底部に位置する。これにより、トリガー(12)の操作によってラミネート容器(15)内の薬剤調製液(7)を噴霧することができる。この形態によれば、希釈容器がそのまま散布容器として使用できるため、希釈容器から散布容器への液剤の移し変えや散布後の希釈容器の洗浄操作が不要となる。液剤散布部材(10)は、図4の例に限られず、液剤を撒布し得るものであればどのような構成でもよい。他の1例として、図2のように一端に蓮口を有する首部(管状体、湾曲したものでもよい。)とこれを前記スタンディングパウチ容器のスパウト部に取り付けるための取付けキャップを有するジョウロ状液剤撒布手段(10)がある。
2 底面
3 側端面
4 上端面
5 スパウト部
6 キャップ
7 希釈液
10 液剤散布部材
11 キャップ部材
12 トリガー式スプレーガン
13 フレキシブルチューブ
14 液体吸引部
16 小容器
20 外筒部材
21 内筒部材
22 係合部
24 蓋体部
25 円筒部
26 封止部材
26a フランジ
27 薬剤
Claims (8)
- 内部に液剤を収納するためのスパウト付きスタンディングパウチ容器(1)と、所定量の薬剤が封入され、使用時にスタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に取り付けて固定した後、内部の薬剤を前記容器(1)内に解放する機構を有する小容器(16)と、前記スパウト部(5)に取り付け可能な液剤散布部材(10)を備えていることを特徴とする薬剤散布セット。
- 小容器(16)は、前記スタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に連結されて小容器(16)を固定する外筒部材(20)と、外筒部材(20)の上部を被覆して連結される蓋体部(24)と所定量の薬剤が封入され外筒部材内を通り外筒部材の長さよりも僅かに長い円筒部(25)とからなる内筒部材(21)と、円筒部(25)の底面に少なくとも外筒部材の外径と等しいかそれより大きな径の封止部材(26)を有するものである請求項1に記載の薬剤散布セット。
- 小容器(16)は、前記スタンディングパウチ容器のスパウト部(5)に小容器(16)の外筒部材(20)を連結して固定した後、外筒部材(20)の上部に連結された蓋体部(24)を緩め上方に移動させた際に、スタンディングパウチ容器(1)に固定された外筒部材(20)の下端面が封止部材(26)の外縁部の上部への移動を抑止して円筒部(25)の下端部と封止部材(26)とが分離されて、小容器(16)内の薬剤(27)が封止部材(26)と共にスタンディングパウチ容器(1)内に解放される請求項2に記載の薬剤散布セット。
- 液剤散布部材(10)が、一端にトリガー式スプレーガン(12)を有するフレキシブルチューブ(13)とこれをスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)に取り付けるための取付けキャップ(11)を有する手段である請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤散布セット。
- 液剤散布部材(10)が、一端に蓮口を有する首部とこれをスタンディングパウチ容器(1)のスパウト部(5)に取り付けるための取付けキャップ(11)を有するジョウロ状液剤撒布手段である請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤散布セット。
- 薬剤(27)が固形剤である請求項1〜5のいずれかに記載の薬剤散布セット。
- 薬剤が液剤である請求項1〜5のいずれかに記載の薬剤散布セット。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の薬剤散布セットを用いた薬剤散布方法であって、スパウト付きスタンディングパウチ容器(1)に所定量の水を充填した後、小容器(16)内の薬剤を容器内に解放した後混合して所定の希釈率の液剤を調製し、次いで小容器(16)をスパウト部(5)から外して液剤散布部材(10)を取り付け、薬剤を散布することを特徴とする薬剤散布方法。
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2004
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