JP2006060193A - 複合粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内部抵抗が小さく、高容量で、電極密度が均一な電気化学素子を与える電気化学素子用電極を作成できる複合粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】 電極活物質に、炭素系導電材を水に分散させてなる分散液をスプレーすることで、炭素系導電材が電極活物質表面に付着した複合粒子を得る。好ましくは、スプレーする際に、該電極活物質を容器内で流動させる。該分散液は、更に結着剤および/または分散剤を含むことが好ましい。上記の製造方法により得られる複合粒子を含む電気化学素子用電極材料を用いて電気化学素子用電極を製造することで、内部抵抗が小さく、高容量で、電極密度が均一な電気化学素子を得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなどの電気化学素子用の電極材料として好適に使用できる、炭素系導電材が電極活物質表面に付着した複合粒子(本発明では単に「複合粒子」と言う。)の製造方法に関する。また本発明は、この製造方法により得られる複合粒子を含有する電極材料、ならびに該電極材料を用いた電気化学素子用電極およびその製造方法に関する。
小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、更に繰り返し充放電が可能なリチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなどの電気化学素子は、その特性を活かして急速に需要を拡大している。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が比較的に大きいことから携帯電話やノート型パーソナルコンピュータなどの分野で、一方電気二重層キャパシタは、急激な充放電が可能なので、パソコン等のメモリバックアップ小型電源として利用されている。更に、近年では電気二重層キャパシタは、環境問題や資源問題から電気自動車大型電源としての応用が期待されている。また、金属酸化物や導電性高分子の表面の酸化還元反応(疑似電気二重層容量)を利用するレドックスキャパシタもその容量の大きさから注目を集めている。これら電気化学素子は、用途の拡大や発展に伴い、低抵抗化、高容量化、機械的特性の向上など、より一層の改善が求められている。
電気化学素子の性能を向上させるために、電気化学素子用電極を形成する材料についても様々な改善が行われている。電気化学素子用電極は、活性炭やリチウム金属酸化物等のなどの電極活物質を主成分とし、必要に応じて、導電性、密着性、柔軟性などの特有の機能を電極に付与するために、導電材や結着剤などのその他の成分を含有する。しかしながら、これらの電極活物質以外の成分は、内部抵抗を上げる、容量を下げるなど、電気化学素子の性能を低下させる原因となる場合があった。
特許文献1には、活性炭繊維を粉砕して得られた粉末を水に分散して、クロロスルホン化ポリエチレンラテックス分散液と混合した後、水分を除去して得られた固体を粉砕造粒して電極材料を得、この電極材料を加圧成形して高容量の電気二重層キャパシタ用の電極を成形する方法が開示されている。同公報によると、さらに造粒時に導電材を添加しても良いとされている。しかしながら、この方法では、比重の大きく異なる活性炭と導電材を均一に含む造粒物である電極材料を得ることは容易ではなかった。また、この方法で得られる電極材料を使用して得られる電極は、電極密度が不均一な場合があった。更に、不均一な電極密度によって電流が集中する部分が生じ、電極の劣化が起こる場合があった。
特許文献2には、電極活物質、導電材及び結着剤の複合体を静電塗装などにより集電体上に塗装し、加熱して電気化学素子用電極を製造する方法が開示されている。同文献によると、複合体は、電極活物質と導電材の混合物に、結着剤であるポリフッ化ビニリデン(PVDF)を溶射し製造している。しかしながら、この方法では電極活物質と導電剤とを均一に混合することは容易ではなく、このため、均一な電極を得ることは困難であった。均一な電極を得るためには塗装工程と融着工程を繰り返し行う必要があり、製造工程が煩雑であった。
特開昭62−179711号公報 特開2001−351616号公報
本発明の目的は、電極密度が均一な電気化学素子用電極を与える電極材料として好適な複合粒子の製造方法を提供することにある。また本発明の他の目的は、内部抵抗が小さく、高容量な電気化学素子の製造に好適な電気化学素子用電極およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、導電材として炭素系導電材を用い、これを水に分散させた分散液を電極活物質にスプレーすることで、炭素系導電材が電極活物質表面に付着した複合粒子が製造できることを見出した。また、該複合粒子を含む電気化学素子用電極材料を使用して得られる電極を使用して電気化学素子を製造すると、電気化学素子の内部抵抗が小さく、容量が大きく、電極密度が均一であることを見出した。本発明者はこれらの知見に基づいて本発明を完成するに至ったものである。
かくして本発明の第一によれば、電極活物質に、炭素系導電材を水に分散させてなる分散液をスプレーする工程を有する、炭素系導電材が電極活物質表面に付着した複合粒子の製造方法が提供される。
また、本発明の第二によれば、上記の製造方法により得られる該複合粒子を含む電気化学素子用電極材料が提供される。
また、本発明の第三によれば、該電気化学素子用電極材料からなる活物質層を集電体上に形成する工程を含む電気化学素子用電極の製造方法、及び該製造方法により得られる電気化学素子用電極が提供される。
本発明の製造方法により得られる複合粒子は、電極活物資表面に炭素系導電材が付着しているため、導電性に優れ、電気化学素子用電極材料として好適に用いることができる。また、該複合粒子を含む電気化学素子用電極材料を使用して得られる電気化学素子用電極は、電極密度が均一であり、エネルギーの貯蔵や変換を行うことが出来る電気化学素子に使用できる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法は、電極活物質に、炭素系導電材を水に分散させてなる分散液をスプレーする工程を有する、炭素系導電材が電極活物質表面に付着した複合粒子の製造方法である。
1.電極活物質
本発明で用いる電極活物質は、電気化学素子の種類によって異なる。リチウムイオン二次電池の正極用の電極活物質としては、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiFePO、LiFeVOなどのリチウム含有複合金属酸化物;TiS、TiS、非晶質MoSなどの遷移金属硫化物;Cu、非晶質VO・P、MoO、V、V13などの遷移金属酸化物;が例示される。さらに、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子を用いることもできる。
また、リチウムイオン二次電池の負極用の電極活物質としては、例えば、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メゾカーボンマイクロビーズ(MCMB)、及びピッチ系炭素繊維などの炭素質材料;ポリアセン等の導電性高分子などが挙げられる。
リチウムイオン二次電池の電極に使用する電極活物質の粒子形状は球形に整粒されたものが好ましい。粒子の形状が球形であると、電極成形時により高密度な電極が成形できる。また、粒子径は1μm程度の細かな粒子と3〜8μmの比較的大きな粒子の混合物や、0.5〜8μmにブロードな粒径分布を持つ粒子が好ましい。粒子径が50μm以上の粒子は篩い掛けなどにより除去して用いるのが好ましい。電極活物質のタップ密度が正極で2g/cm以上、負極で0.8g/cm以上であればさらに好ましい。
電気二重層キャパシタは、電極と電解液との界面に電荷を蓄積させ、電気二重層を形成することから、その電極活物質としては、同じ重量でもより広い面積の界面を形成することが可能な、比表面積の大きいものが好ましい。具体的には、比表面積が30m/g以上、好ましくは500〜5,000m/g、より好ましくは1,000〜3,000m/gの炭素の同素体が好適に使用される。炭素の同素体の具体例としては活性炭、ポリアセン、カーボンウィスカ及びグラファイト等が挙げられ、この中でも活性炭が好ましい。活性炭としてはフェノール樹脂系、レーヨン系、アクリル樹脂系、ピッチ系、又はヤシガラ系等の活性炭を使用することができる。また、これらの炭素の同素体は粉末状または繊維状のものが好ましい。さらに、これらの炭素の同素体と有機材料とのナノコンポジットも用いることができる。
また、黒鉛類似の微結晶炭素を有しその微結晶炭素の層間距離が拡大された非多孔性炭素を電極活物質として用いることができる。このような非多孔性炭素は、多層グラファイト構造の微結晶が発達した易黒鉛化炭を700〜850℃で乾留し、次いで苛性アルカリと共に800〜900℃で熱処理し、さらに必要に応じ加熱水蒸気により残存アルカリ成分を除くことで得られる。電極活物質が粉末の場合は、重量平均粒子径が0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは5〜20μmであると、電気二重層キャパシタ用電極の薄膜化が容易で、静電容量も高くできるので好ましい。
これらの電極活物質は、単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用する。電極活物質を組み合わせて使用する場合は、粒径分布の異なる二種類以上の電極活物質を組み合わせて使用してもよい。
2.導電材
本発明に使用する炭素系導電材は、導電性を有し、電気二重層を形成し得る細孔を有さない炭素の同素体である。炭素系導電材は、電気化学素子用電極の導電性を向上させるもので、電極活物質の表面に付着させて使用する。本発明の複合粒子は表面に炭素系導電材が均一に付着しているので、電極形成時に炭素系導電材を電極層内部に均一に分散させることができる。炭素系導電材の重量平均粒径は、電極活物質の重量平均粒径よりも小さいものを使用し、通常0.01〜10μm、好ましくは0.5〜5μm、より好ましくは0.1〜1μmの範囲である。炭素系導電材の粒径がこの範囲にあると、電極活物質の表面に容易に付着させることが出来る。具体的には、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック(アクゾノーベル ケミカルズ ベスローテン フェンノートシャップ社の登録商標)などのカーボンブラック;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛;気相法炭素繊維等の炭素繊維;が挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが好ましく、アセチレンブラックおよびファーネスブラックがより好ましい。
これらの導電材は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、電極活物質100重量部に対して通常0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。導電材の使用量がこの範囲にあると、得られる電極を使用した電気化学素子の静電容量と内部抵抗とを高度にバランスさせることができる。
3.分散液
本発明に使用する導電材は、水に分散した分散液の状態で電極活物質にスプレーされる。分散媒として水を用いることで、スプレーする工程における着火や粉塵爆発の発生を防止することができ、安全性に優れる。また、これらの危険を防止するための特別な装置を使用したり、不活性ガス中で製造したりする必要がないので、複合粒子の生産性に優れる。分散媒には、これらの効果を損なわない範囲で、有機溶媒を含んでいてもよい。有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどのアルキルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのアルキルケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキサイド等のイオウ系溶剤;などが挙げられるが、アルキルアルコール類が好ましい。水よりも沸点の低い有機溶媒を併用すると、スプレーする工程における乾燥速度を速くすることができる。また、後述する結着剤の分散性および分散剤の溶解性が変わるので、分散液の粘度や流動性を有機溶媒の量または種類によって調整でき、取扱適正および生産効率を向上させることができる。有機溶媒の使用量は、水に対して、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。
分散液は、結着剤及び/または分散剤をさらに含んでいることが好ましい。結着剤を使用することで、電極活物質同士が結着し、電極活物質粒子を複数個含有する複合粒子が形成され、粒径の制御もできる。また、得られる複合粒子に結着剤を含ませることが出来るので、電極形成時に複合粒子同士及び複合粒子と集電体とを結着することが出来る。本発明に使用される結着剤は、結着力を有する化合物であれば特に制限はないが、好ましくは、フッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、及びポリエチレンオキシド等の高分子化合物であり、より好ましくはフッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート重合体等の熱可塑性高分子化合物である。
熱可塑性高分子化合物のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−80〜20℃、より好ましくは、−60℃〜0℃であり、Tgがこの範囲であると、結着剤の結着力に優れ、電気二重層キャパシタ用電極を比較的低温で成形することが可能である。結着剤として熱可塑性高分子化合物を使用することにより電気二重層キャパシタ用電極に強度と柔軟性を付与できる。
ジエン系重合体は、共役ジエンの単独重合体もしくは共役ジエンを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体、またはそれらの水素添加物である。前記単量体混合物における共役ジエンの割合は通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。ジエン系重合体の具体例としては、ポリブタジエンやポリイソプレンなどの共役ジエン単独重合体;カルボキシ変性されていてもよいスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)などの芳香族ビニル・共役ジエン共重合体;アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)などのシアン化ビニル・共役ジエン共重合体;および水素化SBR、水素化NBRなどが挙げられる。
アクリレート重合体は、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの単独重合体またはこれらを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体である。前記単量体混合物におけるアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの割合は通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。アクリレート重合体の具体例としては、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸・アクリロニトリル・エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸・メタクリロニトリル・ジエチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・スチレン・メタクリル酸・エチレングリコールジメタクリレート共重合体、アクリル酸ブチル・アクリロニトリル・ジエチレングリコールジメタクリレート共重合体、およびアクリル酸ブチル・アクリル酸・トリメチロールプロパントリメタクリレート共重合体などの架橋型アクリレート重合体が挙げられる。
また、アクリレート重合体として、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、およびエチレン・メタクリル酸エチル共重合体などのエチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体;上記エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体にラジカル重合性単量体をグラフトさせたグラフト重合体;などの熱可塑性エラストマーも用いることができる。上記グラフト重合体に用いられるラジカル重合性単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、メタクリル酸などが挙げられる。
フッ素系重合体としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂が挙げられる。さらに、エチレン・アクリル酸共重合体;エチレン・メタクリル酸共重合体;なども熱可塑性高分子化合物として使用できる。
これらの中でも、ジエン系重合体および架橋型アクリレート重合体が好ましく、架橋型アクリレート重合体が特に好ましい。これらを結着剤として使用すると、集電体との結着性や表面平滑性に優れた活物質層が得られ、また、高静電容量で且つ低内部抵抗の電気化学素子用電極が製造できる。
本発明に使用できる結着剤の形状に特に制限はないが、結着性が良く、また、作成した電極の静電容量の低下や使用中の劣化を最小限に抑えることができるため、粒子状であることが好ましい。粒子状の結着剤には、例えば乳化重合などの公知の方法で製造されるラテックスなどの、結着剤の粒子が水または有機溶媒に分散した状態のものや、このような分散液を乾燥して得られる粉末状のものが挙げられる。
また、本発明に使用される結着剤は、2種以上の単量体混合物を段階的に重合することにより得られるコアシェル構造を有する粒子でも良い。コアシェル構造を有する結着剤は、第一段目の重合体を与える単量体をまず重合し、この重合体をシード粒子として、同一容器内で、または所定量を別の重合容器に添加した後、第二段目となる重合体を与える単量体を重合する方法などにより製造することが好ましい。
上記コアシェル構造を有する結着剤のコアとシェルの割合は、特に限定されないが、質量比でコア部:シェル部が通常20:80〜99:1、好ましくは30:70〜97:3、より好ましくは40:60〜95:5である。コア部及びシェル部を構成する重合体としては、前記の高分子をいずれも使用できる。そのTgが2点観測される場合は、低温側のTgが前記範囲にあることが好ましく、また、低温側が0℃未満、高温側が0℃以上であることが好ましい。また、コア部とシェル部とのガラス転移温度の差は、通常20℃以上、好ましくは50℃以上である。
本発明に使用される粒子状の結着剤の平均粒子径は、格別な限定はないが、通常0.0001〜100μm、好ましくは0.001〜10μm、より好ましくは0.01〜1μmである。
粒子状の結着剤の平均粒子径がこの範囲であるときに、高い結着力を活物質層に与えることができる。ここで、粒子径は、透過型電子顕微鏡写真で無作為に選んだ結着剤粒子100個の径を測定し、その算術平均値として算出される個数平均粒子径である。粒子の形状は球形、異形、どちらでもかまわない。
これらの結着剤は、それぞれ単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用でき、その使用量は、電極活物質100重量部に対して、通常0〜50重量部、好ましくは、0.01〜20重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の範囲である。
本発明に使用できる分散剤は、水溶性の化合物であり、電極活物質、導電材等の分散液中での均一分散性を向上させる作用を有する。分散剤として用いられる化合物の具体例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩およびアルカリ金属塩;ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムなどのポリ(メタ)アクリル酸塩;ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体などが挙げられる。
中でも、セルロース系ポリマーならびにこれらのアンモニウム塩およびアルカリ金属塩が好ましい。
これらの分散剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。分散剤の配合量は、格別な限定はないが、導電材100重量部に対して0〜500重量部、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜50重量部の範囲である。
本発明に使用する分散液には、必要に応じてその他の添加剤を含んでいてもよい。その他の添加剤には、例えば、界面活性剤等がある。使用できる界面活性剤のとしては、アニオン、カチオン、ノニオン、ノニオニックアニオンなどが挙げられるが、中でもノニオン界面活性剤で熱分解しやすいものが好ましい。これらの添加剤は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。各添加剤の配合量は、格別な限定はないが、電極活物質100重量部に対して0〜50重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。
分散液は、炭素系導電材及び溶媒と、必要に応じて分散剤、結着剤及びその他の添加剤を均一に混合して得られる。分散液の濃度は、固形分濃度が通常1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、より好ましくは10〜30重量%の範囲となるように調整される。固形分濃度がこの範囲にあるときに、導電材が活物質表面により均一に付着した複合粒子が得られるため好適である。分散液を調製するための混合手法は、特に制限はないが、例えば、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサーなどの混合機器を使用して混合することができる。混合条件は混合物の種類によって適宜選択されるが、通常、混合温度は室温〜80℃で行われ、混合時間は10分〜数時間である。
4.複合粒子の製造方法
本発明の複合粒子の製造方法は、電極活物質に炭素系導電材を含む分散液をスプレーする工程を有する。本発明において分散液をスプレーするとは、分散液を霧状にして電極活物質に吹き付けることを言い、具体的にはスプレーする装置(アトマイザ)を使用することができる。アトマイザの種類は、大きく分けて回転円盤方式と加圧方式に分けられどちらも好ましく使用できる。回転円盤方式は、高速回転する円盤のほぼ中央に分散液を導入する方法であり、分散液が円盤を離れる際、霧状となってスプレーされる。円盤の回転速度は円盤の大きさにもよるが、通常5,000〜30,000rpm、好ましくは15,000〜30,000rpmである。加圧方式は、加圧した分散液をノズルから霧状にスプレーする方法である。スプレーされる分散液の温度は、通常室温でよいが、加温してもよい。分散液を電極活物質にスプレーし、分散媒が蒸発することで、電極活物質表面に炭素系導電材を付着させることが出来るので、電極活物質の導電性を有効に向上できる。スプレーする際に、該電極活物質が容器内で流動していると、電極活物質に均一に炭素系導電材が付着するため好ましい。電極活物質を含む流動層の温度は、通常室温(25℃)〜150℃、好ましくは50〜120℃である。
このような製造方法には、例えば転動層造粒法、攪拌型造粒法、流動層造粒法及び流動層多機能型造粒法等が挙げられる。それぞれの方法では、電極活物質を流動させる方法が異なり、転動層造粒法では、回転ドラムまたは回転皿などの回転容器内部で電極活物質及び必要に応じてその他の成分を転動させる。攪拌型造粒法では、容器内に設けられた攪拌翼などで強制的に原料粉体に流動運動を与える。流動層造粒法は、下から吹き上げる気流などの流体中に粉体を浮遊懸濁させた状態に保つ方法で、流動層多機能型造粒法は、流動層造粒法に転動、攪拌作用を併用させる方法である。これらの方法で流動させた電極活物質に、導電材を含む分散液をスプレーし、複合粒子を得ることができる。
このような方法で得られる複合粒子は、電極活物質粉末または繊維を一つ以上含み、電極活物質表面に炭素系導電材が付着している。複合粒子の重量平均粒子径は、通常0.1〜1000μm、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜100μmの範囲となる。上記本発明の製造方法によれば、電極活物質表面に導電材が付着した複合粒子が得られるので導電材の電極内部での分布が均一となり、電気化学素子用電極に含まれる導電材の量を少なくできるため、高静電容量の電気化学素子を製造できる。
5.電気化学素子用電極材料
本発明の電気化学素子用電極材料は、前記本発明の製造方法で得られる複合粒子を含み、そのほか必要に応じて他の結着剤やその他の添加剤を含有する。
電気化学素子用電極材料中の複合粒子の含有量は、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
必要に応じて含有される他の結着剤としては、前記分散液に添加できる結着剤として挙げたものと同様のものが挙げられる。結着剤を分散液に混合した場合には、結着剤の種類や電極の製造方法などにもよるが、複合粒子が結着剤を含有しているため、通常は別途添加することを必要としないが、複合粒子同士の結着力を高めるために他の結着剤を、電極材料を調製する際に添加してもよい。結着剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができ、その使用量は、前記分散液中に混合した結着剤と合計で、電極活物質100重量部に対して、通常0.001〜50重量部、好ましくは0.01〜20重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の範囲である。結着剤の使用量が少なすぎると、電気化学素子用電極材料をシート状に成形することが困難になる。逆に結着剤の使用量が多すぎると、得られる電気化学素子の内部抵抗が大きくなる場合がある。
その他の添加剤には、水やアルコールなどの成形助剤等があり、本発明の効果を損なわない量を適宜選択して加えることができる。
6.電気化学素子用電極の製造方法
本発明の電気化学素子用電極の製造方法は、前記本発明の電気化学素子用電極材料からなる活物質層を集電体上に形成する工程を含む。
本発明に使用される集電体用材料としては、例えば、金属、炭素、導電性高分子などを用いることができ、好適には金属が用いられる。集電体用金属としては、通常、アルミニウム、白金、ニッケル、タンタル、チタン、ステンレス鋼、その他の合金等が使用される。これらの中で導電性、耐電圧性の面からアルミニウムまたはアルミニウム合金を使用するのが好ましい。また、高い耐電圧性が要求される場合には特開2001−176757号公報等で開示される高純度のアルミニウムを好適に用いることができる。集電体は、フィルムまたはシート状であり、その厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常1〜200μm、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。
電極の製造においては、電気化学素子用電極材料をシート状に成形して活物質層とし、次いでこれを集電体上に積層しても良いが、集電体上に直接活物質層を形成することが好ましい。集電体上に活物質層を直接形成する場合は、電極材料を集電体上に供給した後、電極材料の厚みをブレード等でならすと、成形時に電極密度を容易に均一にできるため好ましい。本発明の電気化学素子用電極材料から活物質層を形成する方法としては、加圧成形法などの乾式成形方法、および塗布方法などの湿式成形方法があるが、乾燥工程が不要で生産性に優れる乾式成形法が好ましい。乾式成形法には、特に制限はなく、その具体例としては、電気化学素子用電極材料に圧力を加えることで電極材料の再配列、変形により緻密化を行い活物質層を成形する加圧成形法;成形機から押し出されるとき該電気化学素子用電極材料がペースト状になることからペースト押出しとも呼ばれる、フィルム、シートなどのようなエンドレスの長尺物として活物質層を連続成形する押出し成形法;等が挙げられる。これらの中でも、簡略な設備で行えることから、加圧成形法が好ましい。加圧成形は、例えばスクリューフィーダーにて複合粒子を集電体上に散布し、保護フィルムまたは集電体上にフィーダーを用いて定量的に電極材料を供給し、ローラー等で加圧して活物質層を連続的に成形することができる。また、複合粒子をスクリューフィーダー等の供給装置で2本の平行ロールを具備したロール式加圧成形装置に供給し、ロールプレスにより活物質層を成形することもできる。また、電極材料を金型に充填し、加圧して製造するバッチ式加圧成形により活物質層を製造しても良い。集電体を設置した金型内でバッチ式加圧成形を行うと、集電体上に直接活物質層を形成することができる。成形時の温度は、0〜200℃で行われるのが好ましい。
成形した電極の厚みのばらつきを無くし、活物質層の密度を上げて高容量化をはかるために、必要に応じて更に後加圧を行っても良い。
後加圧の方法は、ロールによるプレス工程が一般的である。プレス工程では、2本の円柱状のロールをせまい間隔で平行に上下にならべ、それぞれを反対方向に回転させて、その間に電極をかみこませ加圧する。ロールは加熱又は冷却等、温度調節しても良い。
かくして得られる電気化学素子用電極を用いると、低内部抵抗で且つ高静電容量の電気化学素子を製造できるので、パソコンや携帯端末等のメモリのバックアップ電源、パソコン等の瞬時停電対策用電源、電気自動車又はハイブリッド自動車への応用、太陽電池と併用したソーラー発電エネルギー貯蔵システム、電池と組み合わせたロードレベリング電源等の様々な用途に好適に用いることができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。また、部および%は、特に記載のない限り重量基準である。
実施例1
電気二重層キャパシタ用電極材料の製造
導電材として平均粒径0.7μmのアセチレンブラック(デンカブラック粉状;電気化学工業社製)5部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースを5%含む水溶液(セロゲン7A;第一工業製薬社製)30部、結着剤としてカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合体(粒子径0.12μm、ガラス転移温度−5℃)を水に分散した分散液(BM400B;日本ゼオン社製、濃度40%)17.5部及び水を加えてプラネタリーミキサーで混合して導電材分散液135部を得た。
電極活物質として比表面積が2000m/gで平均粒径が5μmの高純度活性炭粉末100部を流動層造粒機(ホソカワミクロン社製アグロマスタ)に供給し、120℃の気流中で前記導電材分散液を10分かけて加圧によりスプレーし、混合して重量平均粒子径70μmの複合粒子(A−1)を得た。得られた粒子を電子顕微鏡で観察したところ、活性炭粒子の表面にアセチレンブラック粒子が付着していることが確認された。なお、重量平均粒子径は、粉体測定装置(パウダテスタPT−R;ホソカワミクロン社製)を用いて測定した。
得られた複合粒子(A−1)をスクリューフィーダーにて厚みが40μmのアルミ集電体上に散布し、ブレードを使用して集電体上の粒子の厚みを均一にならした後、バッチ式加圧成形機(卓上型テストプレス2−S型;テスター産業社製)を使用し、150℃、圧力0.2MPaで1分間加圧成形して活物質層の厚みが200μmの電気二重層キャパシタ用電極を得た。得られた電気二重層キャパシタ用電極を使用して、下記に示す方法により電極密度及び電極密度の均一性を測定した。結果を表1に示す。
電極密度と電極密度の均一性
得られた電気二重層キャパシタ用電極から、40mm×60mmの電極を切り抜き、重量と体積を測定し、集電体部分を除いた電極密度を計算し、以下の基準で判断した。
電極密度が0.60g/cm以上:◎
0.55g/cm以上0.60g/cm未満:○
0.50g/cm以上0.55g/cm未満;△
0.5g/cm未満:×
また、上記切り抜いた電極をさらに10mm×10mmの均一な大きさに分割し、各々の重量を測定して集電体部分を除いた電極密度を計算した。得られた分割後の電極密度と、分割前の電極密度との差の最大値を電極密度のばらつきとし、以下の基準で電極密度の均一性を判断した。
ばらつきが0.1g/cm未満:◎
0.1g/cm以上0.15g/cm未満:○
0.15g/cm以上0.2g/cm未満:△
0.2g/cm以上:×
Figure 2006060193
電気二重層キャパシタ
上記で得られた電気二重層キャパシタ用電極から、リード端子を残し40mm×60mmの大きさの電極を2枚切り抜き、2枚の電極を対向させ、厚さ25μmのポリエチレンセパレータを挟んだ。これを厚さ2mm、幅50mm、高さ70mmの2枚のポリプロピレン製の板で挟持した。2枚のプロピレン製の板の間の厚みは0.68mmであった。これにプロピレンカーボネートに1.5mol/Lの濃度でトリエチレンモノメチルアンモニウムテトラフロロボーレートを溶解した電解液を減圧下で含浸させ、ポリプロピレン製容器に収納し電気二重層キャパシタを作成した。
得られた電気二重層キャパシタを使用して、25℃において、10mAの定電流で0Vから2.7Vまで10分間充電を行い、その後0Vまで、1mAの一定電流で放電を行った。得られた充放電曲線より静電容量を求め、電極の質量から集電体の質量を引いて得られる電極層の質量で除して、電極層の単位質量あたりの静電容量を求めた。また、内部抵抗は、充放電曲線より社団法人電子情報技術産業協会が定める規格RC−2377の計算方法に従って算出した。内部抵抗と静電容量を以下の基準で判断した。結果を表1に示す。
内部抵抗
4ΩF未満:◎
4ΩF以上5ΩF未満:○
5ΩF以上6ΩF未満:△
6ΩF以上:×
静電容量
58F/g以上:◎
55F/g以上58F/g未満:○
45F/g以上55F/g未満:△
45F/g未満:×
実施例2
電気二重層キャパシタ用電極材料
結着剤としてカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合体を水に分散した分散液17.5部にかえて、共重合組成がアクリル酸2−エチルヘキシル/スチレン/メタクリル酸/エチレングリコールジメタクリレート=80/14/4/2(重量比)である架橋型アクリレート重合体(粒子径0.15μm、ガラス転移温度−40℃)の水分散物(40%濃度)17.5部を使用した他は、実施例1と同様にして複合粒子(A−2)を得た。得られた複合粒子(A−2)を実施例1と同様に測定したところ、重量平均粒子径は70μmであった。得られた粒子を電子顕微鏡で観察したところ、活性炭粒子の表面にアセチレンブラック粒子が付着していることが確認された。次いで、複合粒子(A−1)に代えて、複合粒子(A−2)を使用する以外は実施例1と同様に室温で電気二重層キャパシタ用電極を作成し、実施例1と同様に電極密度、及び電極密度の均一性を測定した。結果を表1に示す。
電気二重層キャパシタ
得られた電極を使用し実施例1と同様に電気二重層キャパシタを作成し、実施例1と同じ項目について得られた電気二重層キャパシタの特性を測定した。結果を表1に示す。
実施例3
導電材として平均粒径0.7μmのアセチレンブラック(デンカブラック粉状;電気化学工業社製)5部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースを5%含む水溶液(セロゲン7A;第一工業製薬社製)30部及び水を加えてプラネタリーミキサーで混合して導電材分散液135部を得た。
電極活物質として実施例1で使用したものと同種の高純度活性炭粉末100部を流動層造粒機(ホソカワミクロン社製アグロマスタ)に供給し、120℃の気流中で前記導電材分散液を10分かけて噴霧添加、混合して重量平均粒子径70μmの複合粒子(A−3)を得た。得られた粒子を電子顕微鏡で観察したところ、活性炭粒子の表面にアセチレンブラック粒子が付着していることが確認された。
結着剤粉末の製造
メカニカルスターラー及びコンデンサーを装着した反応器に、窒素雰囲気下、脱イオン水674.9部、28%ラウリル硫酸ソーダ水溶液7.1部、及びトリポリリン酸ナトリウム0.8部を供給し、攪拌しながら75℃に加熱した。この反応器に、2.44%過硫酸アンモニウム水溶液82部を添加し、次いで2−エチルヘキシルアクリレート84部、スチレン14部、及びエチレングリコールジメタクリレート2部からなる単量体混合物を、2時間かけて一定の速度で反応器に添加し、重合転化率が98%になるまで反応させた。続けて2−エチルヘキシルアクリレート37部、メチルメタクリレート58部、メタクリル酸3部、及びエチレングリコールジメタクリレート2部からなる単量体混合物を反応器に2時間かけて一定の速度で添加し、添加終了後、反応温度を80℃に保って3時間反応を継続させて結着剤を含む水分散液を得た。この分散液をスプレー乾燥して結着剤粉末を得た。
電気二重層キャパシタ
複合粒子(A−3)128部と前記結着剤粉末7部とをヘンシェルミキサーを使用して混合し、得られた混合物をスクリューフィーダーにて厚みが40μmのアルミ集電体上に散布し、ブレードを使用して集電体上の粒子の厚みを均一にならした後、実施例1と同様に加圧成形して電極層の厚みが200μmの電気二重層キャパシタ用電極を得た。得られた電気二重層キャパシタ用電極を使用して、下記に示す方法により電極密度及び電極密度の均一性を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1で使用したものと同種の活性炭粉末100部及びアセチレンブラック5部を流動層造粒機(ホソカワミクロン社製アグロマスタ)に供給し、120℃の気流中で実施例1で使用したものと同種の結着剤7部含有する水分散液135部を10分かけて噴霧添加した。得られた粒子を電子顕微鏡により観察したところ、アセチレンブラックが活性炭粉末に付着しておらず、導電材と結着剤がそれぞれ凝集した混合物となっていた。この混合物を使用して、実施例1と同様に電気二重層キャパシタ用電極を作成し、実施例1と同様に電極密度、及び電極密度の均一性を測定した。結果を表1に示す。
以上の実施例および比較例より明らかなように、本発明の製造方法により得られた複合粒子を含む電気化学素子用電極材料を用いると、電極密度が高くかつ均一な電気二重層キャパシタ用電極が得られる。また、得られた電極を用いると、内部抵抗が小さく、静電容量の大きい電気二重層キャパシタを製造することができる。

Claims (7)

  1. 電極活物質に、炭素系導電材を水に分散させてなる分散液をスプレーする工程を有する、炭素系導電材が電極活物質表面に付着した複合粒子の製造方法。
  2. スプレーする際に、該電極活物質が容器内で流動している請求項1に記載の製造方法。
  3. 分散液が、更に結着剤を含む請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 分散液が、更に分散剤を含む請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られる複合粒子を含む電気化学素子用電極材料。
  6. 請求項5に記載の電気化学素子用電極材料からなる活物質層を集電体上に形成する工程を含む電気化学素子用電極の製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法により得られる電気化学素子用電極。
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