JP2006057042A - 含浸処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 超臨界二酸化炭素中で含浸物質を基材に含浸させる含浸処理方法であって、前記含浸物質のGPC測定におけるピーク分子量が1000以上であり、かつ20℃における水100mlに対する溶解度が100g/100ml以下である共溶媒を前記超臨界二酸化炭素が含有することを特徴とする含浸処理方法を提供することにより、上記課題を解決することができる。
【選択図】 図2
Description
[(添加した共溶媒の体積)/(超臨界流体の体積)]×100
で示されるものである。通常、前記超臨界流体の体積は、容器の容積にほぼ相当する。
・ダイキン工業株式会社製撥水撥油剤「ユニダインTG−656」
パーフルオロアルキル基含有共重合体をミネラルスピリット中に15重量%含有するものである。「ユニダインTG−656」のGPC測定におけるピーク分子量を以下のように求めた。15gの「ユニダインTG−656」を100mlのエタノールに加え攪拌し、白く析出した重合体をデカンテーションによって回収した。エタノールによる洗浄、濾別を3回繰り返し、十分乾燥させることによって、「ユニダインTG−656」からミネラルスピリットを取り除いた固形分1.43g(収率64%)を得た。20mgの上記固形分を10mlのクロロホルムに溶解し、2mg/mlの濃度として、得られたサンプル溶液の25μlをインジェクションして、GPC曲線を得た。また、分子量標準物質として標準ポリスチレン(分子量500、2,500、10,200、37,900、96,400、427,000、1,090,000及び5,480,000)を用い、溶出時間に対する分子量の対数をプロットして検量線を得た。この検量線を用いて、得られたGPC曲線のピークトップにおける溶出時間から計算されるポリスチレン換算の分子量を得た。他の詳細な条件を下記に記載する。測定の結果、得られたGPC曲線は二つのピークを持ち、それぞれのピークトップにおける溶出時間は9.3分及び8.8分であった。当該溶出時間から計算されるポリスチレン換算のピーク分子量は、それぞれ36,400及び85,100であった。
GPC装置:株式会社島津製作所製 LC−10シリーズ
ポンプ:LC−10 AD
Auto Injector:SIL−10AD
検出器:RID−10A
Refractive index detector
SPD−10AD
UV−VIS detector 280 nm
カラムオーブン:CTO−10A
カラム温度:40℃
カラム圧力:10kgf/cm2
カラム:株式会社島津製作所製 Shim−Pack GPC−80M
溶出溶媒:クロロホルム
溶出流速:1ml/min
・ノルマルパラフィン
日鉱石油化学株式会社製「ニッコーホワイトN−10」
20℃における水100mlに対する溶解度:0.005g/100ml
沸点:169〜173℃
・メチルイソブチルケトン(以後、MIBKと省略することがある)
大伸化学株式会社製 純度99.9%
20℃における水100mlに対する溶解度:1.9g/100ml
沸点:116℃
・アセトン
大伸化学株式会社製 純度99.7%
20℃における水100mlに対する溶解度: 20℃の水と任意の割合で混和する
沸点:56℃
・エタノール
日本アルコール販売株式会社製 特定アルコール99度以上1級発酵
20℃における水100mlに対する溶解度: 20℃の水と任意の割合で混和する
沸点:79℃
・ミネラルスピリット(「ユニダインTG−656」に含まれる)
20℃における水100mlに対する溶解度:1g/100ml未満
沸点:130〜200℃
JIS L1092に準拠して撥水度試験(スプレー試験)を行った。試料の皮革から縦120mm、横50mmの試験片を採取し、試験片保持枠にしわを生じないように取り付け、撥水試験装置を用いて、スプレーの中心を保持枠の中心に一致させ、水250mlをガラス漏斗に入れて、試験片上に所要時間25−30秒で散布した。次に、保持枠を台上から外し、その一端で水平に保ち、試験片の表側を下向きにして他端を固い物に一度軽く当て、更に180°回転し、前と同様に操作して余分の水滴を落とした。保護枠に付けたまま試験片のぬれた状態を以下の基準で採点した。
評価:基準
100点:表面に湿潤や水滴の付着がないもの。
90点:表面に湿潤しないが、小さな水滴の付着を示すもの。
80点:表面に小さな個々の水滴状の湿潤を示すもの。
70点:表面の半分に湿潤を示し、小さな個々の湿潤が布を浸透する状態を示すもの。
50点:表面全体に湿潤を示すもの。
0点:表面及び裏面が全体に湿潤を示すもの。
試料の皮革の厚み方向の中央部を皮革表面に平行にスライスし、皮革の内側へ水を0.3ml滴下し、吸水する様子を目視にて観察した。内部撥水性を以下の基準で評価した。なお、評価の再現性を見るため、観察を2回行った。
評価:基準
○:滴下した水が、蒸発し終わるまで皮革に吸水されなかった。
×:滴下した水が、蒸発し終わるまでに皮革に吸水された。
試料の皮革を30mm四方に切り出し、水100ml中に一晩浸漬して取り出した後、紙タオル「キムタオル」で挟み軽く押さえて余分な水滴を取ってから、含浸処理終了直後の皮革の重量を測定した。その後、37℃のオーブンに入れ、経過時間ごとに皮革の重量を測定した。ここで、浸漬前の皮革の重量を基準として、皮革試料の重量増加の割合を吸水率(%)として求めた。
回転軸の先にプロペラが取り付けられた攪拌翼と、それを囲むように配置された筒状のステンレス製金網を内部に備えた容量120mlの含浸処理槽を用いた。基材として120mm(縦)×50mm(横)に切った天然皮革(牛革、重さ4g、厚み1.5mm、目付667g/m2)を、ステンレス製金網の周りに巻きつけた。槽の蓋を閉じた後バルブを開き、供給ポンプにて槽内に二酸化炭素を供給し、ヒーターで含浸処理槽を加熱して、含浸処理槽内を35℃、20MPaの超臨界状態とした。供給ポンプで二酸化炭素を供給しながら背圧弁から気体を放出し、5ml/minの流速で二酸化炭素を1時間流通させて、基材の油脂の除去を行なった。その間、攪拌翼をモーターで回転させて超臨界二酸化炭素流体を攪拌するとともに、含浸処理槽内を35℃、20MPaに維持した。背圧弁を開いて、二酸化炭素を排出して大気圧に戻した後、撥水撥油剤「ユニダインTG−656」を、含浸処理槽の単位容積あたりの添加量が3g/L(含浸物質の添加量0.45g/L、共溶媒の含有率0.32%)となるように、ノルマルパラフィン「ニッコーホワイトN−10」を、共溶媒の含有率が3%となるように、両者を混合した溶液を槽内の攪拌翼の下に配置されたステンレス製皿に入れた。このとき、上記混合溶液は透明であった。「ユニダインTG−656」に含まれるミネラルスピリット及び「ニッコーホワイトN−10」の両者が共溶媒であるため、共溶媒の含有率は合計3.32%となる。再度二酸化炭素を供給して槽内を35℃、20MPaへ加圧し、攪拌翼を回転させながら2時間処理を行なった。その後、一旦温度を25℃まで下げて超臨界状態でない状態にしてから、背圧弁を開いて二酸化炭素を排出して大気圧に戻し、皮革を取出した。得られた皮革について、撥水度試験を行ったところ、撥水度は100点と良好であった。内部撥水性の評価を行ったところ、水滴は蒸発し終わるまで皮革に吸水されず良好であった。また、吸水率を評価したところ、浸漬処理終了直後の吸水率は70.2%であった。乾燥中の吸水率の経時的変化を図1に示す。これより、乾燥開始から90分後に吸水率が0%となることが示された。また、得られた皮革の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。含浸処理条件及び評価結果を表1にまとめて示す。
容量500mlの含浸処理槽に基材として15gの天然皮革(羊革)製ゴルフ手袋(キャスコ株式会社製、目付253g/m2)を入れた。槽の蓋を閉じた後バルブを開き、供給ポンプにて槽内に二酸化炭素を供給し、ヒーターで含浸処理槽を加熱して、35℃、20MPaの超臨界状態とした。供給ポンプで二酸化炭素を供給しながら背圧弁から気体を放出し、10ml/minの流速で二酸化炭素を1時間流通させて、基材の油脂の除去を行なった。その間、循環ポンプを用い、超臨界二酸化炭素流体を循環させるとともに、含浸処理槽内を35℃、20MPaに維持した。背圧弁を開いて二酸化炭素を排出して減圧した後、再度供給ポンプにて槽内に二酸化炭素を供給し、含浸処理槽内を35℃、20MPaの超臨界状態とした。撥水撥油剤「ユニダインTG−656」を、含浸処理槽の単位容積あたりの添加量が3g/L(含浸物質の添加量0.45g/L、共溶媒の含有率0.32%)となるように、ノルマルパラフィン「ニッコーホワイトN−10」を、共溶媒の含有率が3%となるように、両者を混合した溶液を調製した。このとき、上記混合溶液は透明であった。当該溶液をビーカーに入れ、共溶媒ポンプを用いて槽内に注入した。「ユニダインTG−656」に含まれるミネラルスピリット及び「ニッコーホワイトN−10」の両者が共溶媒であるため、共溶媒の含有率は合計3.32%となる。注入後、循環ポンプを運転しながら、35℃、20MPaで2時間処理を行った。その後、温度を25℃まで下げて超臨界状態でない状態にしてから、背圧弁を開いて二酸化炭素を排出して大気圧に戻し、手袋を取出した。得られた手袋の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。含浸処理条件、並びに得られた手袋の撥水度試験及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。
図2に示す含浸処理装置を用いて含浸処理を行った。洗濯ネットに入れた1kgの天然皮革(羊革)製ゴルフ手袋(キャスコ株式会社製、1つ15g、目付253g/m2)を、容量30Lの含浸処理槽1内の回転カゴ2に入れた。含浸処理槽1のドアを閉じた後バルブ3及びバルブ4を開き、ストレージタンク5からクーラー6、供給ポンプ7及び予熱器8を経由して含浸処理槽1内に二酸化炭素を供給して、含浸処理槽1内を35℃、18MPaの超臨界状態とした。二酸化炭素を、バルブ4から流入させバルブ9から流出させることによって、0.5L/minの流速で1時間流通させ、油脂の除去を行なった。その間、回転カゴ2を回転させながら、含浸処理槽1内を35℃、18MPaに維持した。二酸化炭素をバルブ9を介して排出して減圧した後、ガス分離層10において二酸化炭素ガスと油脂とに分離した。再度含浸処理槽1内に二酸化炭素を供給し、含浸処理槽1内を35℃、18MPaの超臨界状態とした。その後、撥水撥油剤「ユニダインTG−656」を、含浸処理槽の単位容積あたりの添加量が3g/L(含浸物質の添加量0.45g/L、共溶媒の含有率0.32%)となるように、ノルマルパラフィン「ニッコーホワイトN−10」を、共溶媒の含有率が3%となるように、両者を混合した溶液を調製した。このとき、上記混合溶液は透明であった。当該溶液をビーカー11に入れ、バルブ12を開き、共溶媒ポンプ13を用いて槽内に注入した。「ユニダインTG−656」に含まれるミネラルスピリット及び「ニッコーホワイトN−10」の両者が共溶媒であるため、共溶媒の含有率は合計3.32%となる。注入後、回転カゴ2を回転させながら、35℃、18MPaで2時間処理を行った。その後、温度を25℃まで下げて超臨界状態でない状態にしてから、バルブ9を介し二酸化炭素を排出して大気圧に戻し、手袋を取出した。バルブ9を介して排出した超臨界二酸化炭素を、ガス分離槽10に導入して、二酸化炭素ガスと、含浸物質及び共溶媒とに分離した。ガス分離槽10から導出した二酸化炭素ガスを、コンプレッサー14で圧縮した後、クーラー15を経て、再利用のためにストレージタンク5に貯蔵する。ストレージタンク5の二酸化炭素の残量が減少した時には、バルブ16を開いて二酸化炭素ボンベ17から二酸化炭素を供給する。得られた手袋の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。含浸処理条件、並びに得られた手袋の撥水度試験及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。
実施例1において、「ユニダインTG−656」と「ニッコーホワイトN−10」とを用いた代わりに、「ユニダインTG−656」のみを用いた以外は、実施例1と同様の方法で皮革の油脂の除去及び含浸処理を行った。ここでは、「ユニダインTG−656」に含まれるミネラルスピリットは共溶媒である。従って、共溶媒の含有率は0.32%である。含浸処理条件、並びに得られた皮革の撥水度試験、内部撥水性及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。また、図1に示した吸水率の経時的変化から、乾燥開始から200分後に吸水率が0%となることがわかった。得られた皮革の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。
「ユニダインTG−656」の分子量を測定したときと同様の方法によって、「ユニダインTG−656」からミネラルスピリットを取り除き、固形分(含浸物質)を得た。上記含浸物質を、含浸処理槽の単位容積あたりの添加量が0.5g/Lとなるように、メチルイソブチルケトンを共溶媒の含有率が3%となるように、メチルイソブチルケトン中に予め固形分を溶解させた溶液を調製した。上記固形分はメチルイソブチルケトンに可溶であった。実施例1において、「ユニダインTG−656」と「ニッコーホワイトN−10」とを用いた代わりに、上記溶液のみを用いた以外は、実施例1と同様の方法で皮革の油脂の除去及び含浸処理を行った。得られた皮革の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。含浸処理条件、並びに得られた皮革の撥水度試験、内部撥水性及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。ここで、メチルイソブチルケトンは、取り扱い時に臭気を発するので、作業環境面からは必ずしも好ましくない場合がある。
実施例5において、共溶媒を全く加えなかった以外は実施例5と同様の方法で皮革の油脂の除去及び含浸処理を行った。得られた皮革の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。含浸処理条件、並びに得られた皮革の撥水度試験、内部撥水性及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。
実施例5において、メチルイソブチルケトンを使用する代わりに、前記固形分を含浸処理槽の単位容積あたりの添加量が0.5g/Lとなるように、アセトンを共溶媒の含有率が3%となるように、アセトン中に予め固形分を分散させた溶液を用いた以外は、実施例5と同様の方法で皮革の油脂の除去及び含浸処理を行った。上記固形分は、アセトンに溶解しなかった。得られた皮革の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。含浸処理条件、並びに得られた皮革の撥水度試験、内部撥水性及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。
実施例5において、メチルイソブチルケトンを使用する代わりに、前記固形分を含浸処理槽の単位容積あたりの添加量が0.5g/Lとなるように、エタノールを共溶媒の含有率が3%となるように、エタノール中に予め固形分を分散させた溶液を用いた以外は、実施例5と同様の方法で皮革の油脂の除去及び含浸処理を行った。上記固形分は、エタノールに溶解しなかった。得られた皮革の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。含浸処理条件、並びに得られた皮革の撥水度試験、内部撥水性及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。
まず、実施例1と全く同様に、35℃、20MPaの超臨界二酸化炭素流体中で皮革の油脂の除去を行なった。背圧弁を開いて、二酸化炭素を排出して大気圧に戻した後、撥水撥油剤「ユニダインTG−656」を、含浸処理槽の単位容積あたりの添加量が3g/L(含浸物質の添加量0.45g/L、共溶媒の含有率0.32%)となるように、槽内の攪拌翼の下に配置されたステンレス製皿に入れた。ここでは、「ユニダインTG−656」に含まれるミネラルスピリットは共溶媒である。従って、共溶媒の含有率は0.32%である。その後、槽内の二酸化炭素を、19℃、20MPaの液体として、攪拌しながら2時間処理を行なった。その後、背圧弁を開いて二酸化炭素を排出して大気圧に戻した後、皮革を取出した。得られた皮革の風合いは、含浸処理前後でほとんど変わらなかった。含浸処理条件、並びに得られた皮革の撥水度試験、内部撥水性及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。
200mlのビーカーに「ニッコーホワイトN−10」を120ml入れ、さらに「ユニダインTG−656」を3g/Lとなるように加え、溶液を調整した。当該溶液に120mm(縦)×50mm(横)に切った天然皮革(牛革製、重さ4g、厚み1.5mm、目付667g/m2)を入れて、2時間浸漬及び攪拌を行った。溶液から皮革を取り出した後、24時間室温にて溶剤を揮発させた。含浸処理条件、並びに得られた皮革の撥水度試験、内部撥水性及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。また、図1に示した吸水率の経時的変化から、乾燥開始から吸水率が0%となるのに200分以上要することがわかった。得られた皮革の風合いは、含浸処理前に比較してごわつき悪化した。
120mm(縦)×50mm(横)に切った天然皮革(牛革、重さ4g、厚み1.5mm、目付667g/m2)について、無処理の状態における天然皮革の撥水度試験、内部撥水性及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。また、図1に示した吸水率の経時的変化から、乾燥開始から吸水率が0%となるのに200分以上要することがわかった。
天然皮革(羊革)製ゴルフ手袋(キャスコ株式会社製、目付253g/m2)について、無処理の状態での撥水度試験及び浸漬処理終了直後の吸水率の評価結果を表1にまとめて示す。
これらの結果から、本発明の含浸処理方法を天然皮革に施すことで、基材の風合いを損なうことなく基材内部まで撥水剤を含浸させることができることが示された。
2 回転カゴ
3 バルブ
4 バルブ
5 ストレージタンク
6 クーラー
7 供給ポンプ
8 予熱器
9 バルブ
10 ガス分離層
11 ビーカー
12 バルブ
13 共溶媒ポンプ
14 コンプレッサー
15 クーラー
16 バルブ
17 二酸化炭素ボンベ
Claims (9)
- 超臨界二酸化炭素中で含浸物質を基材に含浸させる含浸処理方法であって、前記含浸物質のGPC測定におけるピーク分子量が1000以上であり、かつ20℃における水100mlに対する溶解度が100g/100ml以下である共溶媒を前記超臨界二酸化炭素が含有することを特徴とする含浸処理方法。
- 前記共溶媒の含有率が0.01〜10%である請求項1記載の含浸処理方法。
但し、共溶媒の含有率とは、添加した共溶媒の常圧下での体積を超臨界流体の体積で割った値に100を掛けた値(%)である。 - 前記含浸物質がフッ素系化合物又はシリコーン系化合物である請求項1又は2記載の含浸処理方法。
- 前記含浸物質が撥水剤、防水剤及び撥油剤からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか記載の含浸処理方法。
- 前記含浸物質が前記共溶媒に可溶である請求項1〜4のいずれか記載の含浸処理方法。
- 前記含浸物質を前記共溶媒に溶解させた溶液を含浸処理槽内に供給する請求項5記載の含浸処理方法。
- 前記基材が親水性の基材である請求項1〜6のいずれか記載の含浸処理方法。
- 前記基材が天然皮革である請求項1〜7のいずれか記載の含浸処理方法。
- 前記基材が縫製加工品である請求項1〜8のいずれか記載の含浸処理方法。
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