JP2006056360A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘッドレストを効果的に作動させることができ、かつ、受圧部材等の組付けが容易な車両用シートを提供する。
【解決手段】 車両用シートは、シートバック12の上部に設けるヘッドレスト13と、乗員の荷重を受けるばねアッセンブリ21と、ヘッドレスト13を作動させるヘッドレスト傾動機構67と、受圧部材70と、増速ユニット79などを備えている。増速ユニット79は、前後方向に変位可能な入力部を有し、入力部が後方に変位したときの荷重をヘッドレスト傾動機構67に伝えるようになっている。増速ユニット79からヘッドレスト傾動機構67に荷重が伝達されると、ヘッドレスト本体14が上方に移動しつつ前側に傾くようにサポートブラケット60が駆動される。受圧部材70は増速ユニット79とは切離された状態でばねアッセンブリ21に取付けられている。
【選択図】 図2

Description

この発明は、ヘッドレストを有する車両用シートに関する。
車両の追突時等に乗員の頭部を拘束するために、ヘッドレストを前方に移動させることが可能な可動ヘッドレスト装置が提案されている。例えば、ヘッドレストのステ−を支持するブラケットの下部に連結部材(サブフレーム)を設け、この連結部材に受圧部材を取付けたヘッドレスト装置が知られている。この従来例は、衝突によって乗員がシートバックに押し付けられたとき、受圧部材が後方に押されることによって連結部材が駆動され、ヘッドレストが前方に移動するようになっている。(下記特許文献1参照)
また、受圧部材をシートバックのS字スプリング(Sばね)の上方に配置したヘッドレスト装置も提案されている。この従来例は、受圧部材をヘッドレストホルダブラケットの下部に固定し、乗員の後方荷重が入力したときに前記受圧部材が後方に押されることにより、ヘッドレストホルダブラケットが駆動され、ヘッドレストが前方に移動するように構成されている。(下記特許文献2参照)
特開平11−268566号公報 特開2001−58533号公報
前記特許文献1では、ヘッドレストのステ−を支持するブラケットの下部に連結部材を固定し、この連結部材に受圧部材を取付けている。特許文献2では、ヘッドレストホルダブラケットの下部に受圧部材を取付けている。このように従来は、受圧部材を可動ヘッドレスト装置のサブフレームもしくはヘッドレストホルダブラケットに取付けている。すなわち受圧部材が可動ヘッドレスト装置と一体化(ユニット化)されていた。
このため従来は可動ヘッドレスト装置全体が大形化する傾向がある。このような可動ヘッドレスト装置をシートバックの内部に組込むことは容易でなく、作業に手間がかかりコストが高くつくなどの問題があった。また、衝突によって乗員がシートバックに押付けられたときの荷重を可動ヘッドレスト装置に効果的に伝達できるものではなかった。
従って本発明の目的は、ヘッドレストを効果的に作動させることができ、かつ、受圧部材等の組付けが容易な車両用シートを提供することにある。
本発明の車両用シートは、シートバックフレームを有するシートバックと、該シートバックの上部に設けるヘッドレスト本体および該ヘッドレスト本体の下方に延びるステ−とを有するヘッドレストと、前記シートバックフレームの上部に支持され前記ヘッドレストのステ−を挿入するサポートブラケットと、前記ヘッドレストの作動時に前記ヘッドレスト本体が上方に移動しつつ前側に傾くように前記サポートブラケットを駆動するヘッドレスト傾動機構と、前記シートバックに内蔵され、前後方向に変位可能な入力部を有し、該入力部が後方に変位したときの荷重を前記ヘッドレスト傾動機構に伝えて前記ヘッドレストを作動させる荷重伝達ユニットと、前記シートバックフレームの左右のサイドフレーム部材間に該シートバックの前後方向に移動可能に設けられ、乗員の荷重を受ける支持部材と、前記荷重伝達ユニットの前記入力部とは切離された状態で前記支持部材に取付けられ、乗員の後方荷重を受けたとき前記支持部材と一体に後方に移動することにより前記入力部に当接して前記入力部を後方に変位させる受圧部材とを具備している。
本発明の好ましい形態では、前記支持部材は、前記サイドフレーム部材間に配置されるばねアッセンブリである。前記支持部材は、前記サイドフレーム部材間に張り渡される平面ばね、あるいはSばねでもよい。また前記支持部材は、乗員の腰部後方に配置される腰椎支持部材であってもよい。
本発明によれば、乗員がシートバックに押付けられたときに生じる後方荷重によって、前記支持部材と受圧部材が一体となって後方に移動することに伴い、その後方荷重が荷重伝達ユニットの入力部に伝達され、ヘッドレストを効果的に作動させることができる。これら受圧部材と荷重伝達ユニットとが互いに切離され独立しているため、受圧部材や荷重伝達ユニットをシートバックに組付けることが容易である。
以下に本発明の第1の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1は車両用シート10を示している。車両用シート10は、座部11と、シートバック12と、ヘッドレスト13を備えている。ヘッドレスト13は、シートバック12の上部に設けるヘッドレスト本体14と、ヘッドレスト本体14の下方に延びる左右一対のステ−15を有している。
図2と図3はシートバック12の内部を示している。シートバック12は、シートバックフレーム20と、ばねアッセンブリ21と、ばねアッセンブリ21を覆うように配置されるパッド部材22(図3に2点鎖線で示す)と、パッド部材22の外面を覆うカバー部材23(図1に示す)などを有している。ばねアッセンブリ21は、本発明で言う支持部材の一例である。
シートバックフレーム20は、左右一対のサイドフレーム部材30,31と、上側に位置するアッパフレーム部材32と、下側に位置するロアフレーム部材33などによって構成されている。サイドフレーム部材30,31とロアフレーム部材33は、金属板をプレス加工することにより、所定の形状に成形されている。アッパフレーム部材32は、例えばパイプからなり、その両端がサイドフレーム部材30,31の上部に溶接されている。ロアフレーム部材33の両端はサイドフレーム部材30,31の下部に溶接されている。
ばねアッセンブリ21の一例は、平面ばね35と、複数の引張りばね36などによって構成されている。ばねアッセンブリ21は左右のサイドフレーム部材30,31間に張り渡されている。平面ばね35は、上下方向に延びる複数本の縦ワイヤ37と、水平方向に延びる横ワイヤ38によって構成されている。
平面ばね35の両側部が、引張りばね36によって、サイドフレーム部材30,31に支持されている。このばねアッセンブリ21は、引張りばね36や各ワイヤ37,38が撓むことによって前後方向に弾性的に移動可能であり、このシート10に着座した乗員の背部の荷重を支持するようになっている。
図2に示すように、シートバック12の内部に2系統のケーブル41,42が配置されている。図3は、一方のケーブル41を代表して示している。これらのケーブル41,42は、それぞれ、アウタチューブ43と、アウタチューブ43に挿入されたワイヤ44とを有している。ケーブル41,41の長手方向中間部は、リテーナ45(図3に示す)によって、例えばアッパフレーム部材32に支持されている。
ワイヤ44は線条体の一例である。図2と図3に示すように、アウタチューブ43は、一端43aと他端43bを有している。ワイヤ44も一端44aと他端44bを有している。
図2〜図4に示すように、シートバックフレーム20のアッパフレーム部材32の両端部に、それぞれ、ガイド孔50を有する長孔ブラケット51が設けられている。ガイド孔50は、その一端50aが他端50bよりも下方に位置するよう傾斜した形状をなし、斜め上下方向におおむね直線状に延びている。これら一対の長孔ブラケット51間にサブフレーム55が設けられている。
サブフレーム55は、水平方向に延びる横架部56と、横架部56の両端に形成された一対の腕部57とを備えている。腕部57は、横架部56の両端から斜め下前方に延びている。各腕部57の端部にスライド部材(例えばスライドピン)58が設けられている。スライド部材58は、長孔ブラケット51のガイド孔50に挿入されている。スライド部材58は、ガイド孔50に沿って、ガイド孔50の一端50aと他端50bとにわたって上下方向(ガイド孔の長手方向)に移動できるよう、ガイド孔50に係合している。
サブフレーム55の横架部56に、左右一対のサポートブラケット60の下部が固定されている。各サポートブラケット60にヘッドレスト13のステ−15が挿入される。サポートブラケット60は筒状をなし、上端にグロメット61が設けられている。アッパフレーム部材32にガイドブラケット65が設けられている。サポートブラケット60の上下方向中間部の背面60aは、このガイドブラケット65によってアッパフレーム部材32に向けて押付けられている。ガイドブラケット65には、サポートブラケット60と接する部位に、合成樹脂製の摺動ガイド部材66が設けられている。
サポートブラケット60は、摺動ガイド部材66によって、アッパフレーム部材32に対して上下方向に円滑に摺動できる。サポートブラケット60の上下方向中間部の背面60aは、アッパフレーム部材32に対し、接点C1(図4に示す)において接するよう、ガイドブラケット65によって支持されている。しかもこのサポートブラケット60は、アッパフレーム部材32との接点C1を支点として、前後方向にある程度の角度範囲θ1(図3に示す)で傾くことができるよう、ガイドブラケット65とアッパフレーム部材32とによって、傾動可能に支持されている。スライド部材58は、接点C2において、長孔50のガイド面50cに接している。
これら長孔ブラケット51と、サブフレーム55と、スライド部材58と、サポートブラケット60と、ガイドブラケット65などによって、ヘッドレスト13を前後方向に傾動可能に支持するためのヘッドレスト傾動機構67が構成されている。
このヘッドレスト傾動機構67は、スライド部材58がガイド孔50に沿って斜め上後方(図3,図4に矢印Aで示す方向)に移動したとき、すなわちヘッドレスト13の作動時に、ヘッドレスト本体14とサポートブラケット60が上方に移動しつつ前側に傾くように、前記接点C1,C2の位置と、サブフレーム55の腕部57の長さと、腕部57とサポートブラケット60のなす角度θ2(図3に示す)などが設定されている。
このヘッドレスト傾動機構67は、下記受圧部材70が後方に移動したときヘッドレスト本体14を作動させるためのものである。すなわちヘッドレスト傾動機構67は、受圧部材70が後方に移動したときに、スライド部材58がガイド孔50に沿って移動することに伴い、ヘッドレスト本体14が上方に移動しつつ前側に傾くようサブフレーム55を駆動する機能を有している。
長孔ブラケット51は、ガイド孔50の長手方向に沿うガイド面50cを有している。このガイド面50cは、ガイド孔50の前側の内面壁を構成するものであり、スライド部材58がガイド孔50に沿って上方に移動する際に、スライド部材58が接点C2において常に接することになる。
そしてスライド部材58がガイド孔50に沿って上方に移動する途中、あるいは移動したのち、ヘッドレスト本体14に頭部拘束による後方荷重が入力したとき、このガイド面50cにスライド部材58が押付けられることによって、ヘッドレスト本体14がロックされるようになっている。
言い換えると、ヘッドレスト本体14から後方荷重が入力したときに、スライド部材58がガイド面50cを滑って移動しないように、接点C2におけるガイド面50cとスライド部材58との摩擦係数や、接点C2での圧力角および荷重ベクトル等が設定されている。
ヘッドレスト13のステ−15は、グロメット61の孔からサポートブラケット60の内部に挿入されている。各ステ−15は、それぞれ、サポートブラケット60に対して上下方向に移動可能である。ステ−15は、ヘッドレスト本体14を所望高さに調節した状態において、図示しないロック機構によってサポートブラケット60に固定される。
シートバック12の内部には、ばねアッセンブリ21の下部、すなわち乗員(着座者)の腰部付近の後方に位置するように受圧部材70が設けられている。受圧部材70は、下記増速ユニット79とは切離された状態で、ばねアッセンブリ21に取付けられている。
例えば、受圧部材70の一部を切り起こすことなどによって係止部70aが形成され、この係止部70aをかしめることにより、受圧部材70が平面ばね35の所定位置に固定される。受圧部材70をばねアッセンブリ21に固定する手段として、係止部70aを用いる以外にも、クリップやホグリング、ねじ止め、その他の固定手段が使われてもよい。
ばねアッセンブリ21が乗員によって押されて後方に撓むと、ばねアッセンブリ21に取付けられている受圧部材70は、ばねアッセンブリ21と共に、前側の位置から後側の位置に向かって移動する。受圧部材70の一部に、後方に突出する押圧部71が形成されている。
シートバック12の内部には、受圧部材70の後面と対向する位置に、増速ユニット79が設けられている。増速ユニット79は本発明で言う荷重伝達ユニットの一例である。増速ユニット79は、ロアフレーム部材33に固定されたベースブラケット80と、ベースブラケット80に設けられた第1のアーム81および第2のアーム82を有している。
この増速ユニット79は、第1のアーム81が上側に位置し、第2のアーム82が下側に位置するように、上下方向に縦置きの姿勢、すなわちベースブラケット80の長手方向が上下方向に沿う姿勢で、ロアフレーム部材33に配置されている。
図3と図5に示すように、ベースブラケット80のケーブル支持部85に、前記一対のケーブル41,42の各アウタチューブ43の一端43aが接続されている。ケーブル41,42の各ワイヤ44の一端44aは、それぞれベースブラケット80のワイヤ支持部86に接続されている。
第1のアーム81の一端(上端)は、第1のピン90によって、ベースブラケット80に回動可能に支持されている。第1のピン90は、第1の軸の一例である。ベースブラケット80には、第1のピン90を中心に回転可能なガイドプーリ91が設けられている。
第1のアーム81と第2のアーム82は、側面方向から見て横向きのV形をなすように、第2のピン92によって互いに回動可能に接続されている。言い換えると、第1のアーム81と第2のアーム82によって、<形のリンク機構が構成され、第1のアーム81と第2のアーム82が受圧部材70の方向に突き出ている。第1のアーム81と第2のアーム82とのなす角度θ3は、好ましくは90°以上(鈍角)である。第2のピン92は第2の軸の一例である。
第1のアーム81と第2のアーム82との接続部にローラ95が設けられている。このローラ95は、第2のピン92を中心に回転自在である。このローラ95は、増速ユニット79の入力部として機能するものである。
増速ユニット79の入力部として機能するローラ95は、受圧部材70の後面に突出する押圧部71と対向するよう配置されている。このローラ95は、シートバック12の前後方向に変位することができる。受圧部材70が後方荷重を受けて、図3と図5に矢印Bで示す方向に移動したときに、受圧部材70の押圧部71がローラ95に当接するとともに、受圧部材70とローラ95が一体となって、後方に移動するようになっている。
第2のアーム82の他端(下端)に、第3のピン96と、第3のピン96を中心に回転自在なプーリ97が設けられている。第3のピン96は、第3の軸の一例である。第3のピン96は、ベースブラケット80に形成されたガイド孔100に挿入され、ガイド孔100に沿ってガイド孔100の長手方向に移動できるようになっている。
前記第3のピン96とガイド孔100によって、ガイド手段が構成されている。ガイド手段は、ローラ95が受圧部材70によって後方に押されたときに、第1および第2のアーム81,82のなす角度θ3が大きくなるようにプーリ97の移動を案内するものである。
受圧部材70がローラ95に当接し、ローラ95が受圧部材70よって図5中の矢印B方向に押されると、第1のアーム81と第2のアーム82のなす角度θ3が増加する。ここで第1のピン90はベースブラケット80に支持されているから、第3のピン96はガイド孔100の一端(上端)100aから他端(下端)100bに向かって移動する。このため、第1のピン90から第3のピン96までの距離が次第に大きくなってゆく。すなわち、プーリ97がガイド孔100に沿って下方に移動する。
以下にガイド孔100の詳細について、図5を参照して説明する。
ガイド孔100は、第1のピン90に近い側に位置する第1の部分101と、第1のピン90から遠い側に位置する第2の部分102とを有している。第1の部分101は、第1のピン90と第3のピン96とを結ぶ延長線L1に対し、角度θ4をなして斜め下後方に延びている。第2の部分102は、前記延長線L1に対して第1の部分101とは逆側(斜め下前方)に曲がっている。
このようにガイド孔100の第1の部分101は、第1のピン90と第3のピン96とを結ぶ延長線L1に対し、角度θ4をなして傾斜している。第2の部分102は、前記延長線L1に沿う方向に延びている。このため、プーリ97が、ガイド孔100に沿ってガイド孔100の一端100aから他端100bに向かって移動する際、第3のピン96が第1の部分101に沿って容易に移動できる。そして第3のピン96が第2の部分102に沿って移動するときには、プーリ97の移動速度が第1の部分101を移動するときよりも大きくなる。
図5に示すように、ガイドプーリ91の一部に、前記一対のケーブル41,42のそれぞれのワイヤ44の一部44cが接している。その下方に位置するプーリ97には、各ワイヤ44の他端側の部位44dが、それぞれ半周程度巻掛けられている。言い換えると、ワイヤ44の他端側の部位44dは、プーリ97によって方向がほぼ180°変換(Uターン)した状態で、それぞれの一端44aがベースブラケット80のワイヤ支持部86に固定されている。
このためプーリ97がガイド孔100に沿って、ガイド孔100の一端100aから他端100bに向かって移動すると、プーリ97が動滑車のように下方に移動することにより、各ワイヤ44が、プーリ97の移動量の2倍の距離に相当する長さ分だけ引かれる。言い換えると、受圧部材70が後方(矢印B方向)に移動するときに、受圧部材70の動きが増速ユニット79によって増速され、ワイヤ44が速やかに引かれるようになっている。
前記一対のケーブル41,42の各ワイヤ44の他端44b(図3に示す)は、ヘッドレスト傾動機構67の各スライド部材58に接続されている。このため増速ユニット79によって各ワイヤ44が図3に矢印Dで示す方向に引かれると、ヘッドレスト傾動機構67の各スライド部材58が矢印Aで示す方向に移動する。
すなわちこの増速ユニット79は、前後方向に変位可能な入力部としてのローラ95を有し、ローラ95が後方に変位したときの荷重(図5に矢印Bで示す方向の荷重)を増速させてヘッドレスト傾動機構67に伝達し、ヘッドレスト13を作動させる機能を有している。
次に上記構成の車両用シート10の作用について説明する。
衝突時に乗員がシートバック12に押し付けられると、乗員の腰部付近からシートバック12に入力する荷重によって、ばねアッセンブリ21が撓むとともに、受圧部材70が後方に押される。受圧部材70が後方に移動することにより、受圧部材70が増速ユニット79の入力部(ローラ95)に当接する。受圧部材70によってローラ95が後方に押されると、第1のアーム81と第2のアーム82のなす角度θ3(図5に示す)が大きくなる方向に、第2のアーム82が移動する。
このとき第3のピン96がガイド孔100に沿って下方に移動することにより、プーリ97が下方に移動する。プーリ97には、一対のケーブル41,42の各ワイヤ44が半周程度U形に巻掛けられているため、いわゆる動滑車の原理により、プーリ97の移動速度の約2倍の速度でワイヤ44が図5に矢印Eで示す方向に引かれる。このためヘッドレスト傾動機構67の各スライド部材58が図3に矢印Aで示す方向に移動する。
ガイド孔100の第1の部分101は、第1および第3のピン90,96の延長線L1に対して角度θ4をなして後方に傾いているため、ローラ95が矢印B方向に押されるときに、最初のうちは、第3のピン96が第1の部分101に沿って少し後方に移動しながら下方に移動する。このため、ワイヤ44をアウタチューブ43から容易に引出すことができる。
そののち、第3のピン96が第2の部分102に沿って移動するため、ワイヤ44の引出し速度が大きくなる。このようなガイド孔100は、第1の部分101の傾き角度θ4を変更することや、第1の部分101に対して第2の部分102のなす角度を変更することなどにより、ワイヤ44の引出し速度を調整することができる。
前記増速ユニット79によってケーブル41,42の各ワイヤ44が同時に引かれることにより、左右一対のヘッドレスト傾動機構67の各スライド部材58が、それぞれ、ガイド孔50に沿って、斜め上後方(図3と図4に矢印Aで示す方向)に移動する。
このとき、サブフレーム55の腕部57が上後方に移動することに伴い、サポートブラケット60が上昇しつつ、接点C1を支点として前方に倒れるように移動する。接点C1自体は前方に移動することなく同一位置にとどまるため、乗員の首下の拘束を早めることなく、ヘッドレスト本体14が図4に矢印M1で示すような軌跡を描いて前上方に移動する。このことにより、首下が拘束される前に頭部がヘッドレスト本体14によって速やかに拘束される。
また、ヘッドレスト13の作動後あるいは作動途中で、頭部がヘッドレスト本体14に接触し、ヘッドレスト本体14に水平後方荷重が入力しても、その荷重を上下2箇所の接点C1,C2(図4に示す)で受けることにより、ヘッドレスト本体14の戻りが抑制される。このため確実に頭部を拘束することができ、むち打ち障害値低減に効果的である。
本実施形態のシートバック12では、受圧部材70を後方に動かす荷重が、増速ユニット79から一対のケーブル41,42の各ワイヤ44を介して、ヘッドレスト傾動機構67へと伝達されるため、増速ユニット79からヘッドレスト傾動機構67までの距離が大きくても、受圧部材70の動きをワイヤ44によってヘッドレスト傾動機構67に速やかに伝達することができる。
このため、増速ユニット79からヘッドレスト傾動機構67までの距離が比較的大きくても、受圧部材70とヘッドレスト傾動機構67とを含む装置全体を軽量に構成することができる。また、シートバック12の内部に増速ユニット79とヘッドレスト傾動機構67を組付けることが容易である。
しかも本実施形態の車両用シート10は、衝突時の受圧部材70の移動速度を増速ユニット79によって増速し、ワイヤ44を介してヘッドレスト傾動機構67を作動させる構成であるため、応答性に優れており、作動遅れを生じない。また、受圧部材70と増速ユニット79が互いに分離独立して構成されているため、シートバック12への組付性が良い。
図6は本発明の第2の実施形態を示している。この実施形態の受圧部材70は、Sばね120に取付けられている。Sばね120は、図2に示す実施形態と同様のサイドフレーム部材30,31間に張り渡される。受圧部材70の一部を切り起こすことなどによって係止部70aが形成され、この係止部70aをかしめることにより、受圧部材70がSばね120に固定される。
図7は本発明の第3の実施形態を示している。このシートバック12の内部に腰椎支持部材(ランバーサポート)130が設けられている。腰椎支持部材130は乗員の腰部後方に配置され、前後方向に変位可能であり、調整機構131によって前後方向の位置を調整することができるようになっている。この腰椎支持部材130の後側に、受圧部材が取付けられている。それ以外の構成と効果は第1の実施形態のシートバック12と共通である。
なお支持部材は、前記実施形態の平面ばね35やSばね120に限ることはなく、例えば布ばねやネットばね等でもよく、要するにシートバックに内蔵されて乗員の荷重を受ける部材であればよい。また荷重伝達ユニットは前記増速ユニット79に限ることはなく、要するに前後方向に変位可能な入力部を有し、該入力部が後方に変位したときに該後方荷重をヘッドレスト傾動機構に伝えてヘッドレストを作動させるものであればよい。
本発明の第1の実施形態を示す車両用シートの斜視図。 図1に示された車両用シートのシートバックの内部を示す斜視図。 図1に示された車両用シートのシートバックの内部を示す側面図。 図1に示された車両用シートのヘッドレスト傾動機構の側面図。 図2に示された車両用シートの増速ユニットの側面図。 本発明の第2の実施形態を示す受圧部材とSばねの一部の斜視図。 本発明の第3の実施形態を示す車両用シートの斜視図。
符号の説明
10…車両用シート
12…シートバック
13…ヘッドレスト
14…ヘッドレスト本体
15…ステー
20…シートバックフレーム
21…ばねアッセンブリ(支持部材)
30,31…サイドフレーム部材
35…平面ばね(支持部材)
60…サポートブラケット
67…ヘッドレスト傾動機構
70…受圧部材
79…増速ユニット(荷重伝達ユニット)
95…ローラ(入力部)
120…Sばね(支持部材)

Claims (5)

  1. シートバックフレームを有するシートバックと、
    該シートバックの上部に設けるヘッドレスト本体および該ヘッドレスト本体の下方に延びるステ−とを有するヘッドレストと、
    前記シートバックフレームの上部に支持され前記ヘッドレストのステ−を挿入するサポートブラケットと、
    前記ヘッドレストの作動時に前記ヘッドレスト本体が上方に移動しつつ前側に傾くように前記サポートブラケットを駆動するヘッドレスト傾動機構と、
    前記シートバックに内蔵され、前後方向に変位可能な入力部を有し、該入力部が後方に変位したときの荷重を前記ヘッドレスト傾動機構に伝えて前記ヘッドレストを作動させる荷重伝達ユニットと、
    前記シートバックフレームの左右のサイドフレーム部材間に該シートバックの前後方向に移動可能に設けられ、乗員の荷重を受ける支持部材と、
    前記荷重伝達ユニットの前記入力部とは切離された状態で前記支持部材に取付けられ、乗員の後方荷重を受けたとき前記支持部材と一体に後方に移動することにより前記入力部に当接して前記入力部を後方に変位させる受圧部材と、
    を具備したことを特徴とする車両用シート。
  2. 前記支持部材は、前記サイドフレーム部材間に配置されるばねアッセンブリであることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記支持部材は、前記サイドフレーム部材間に張り渡される平面ばねであることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記支持部材は、前記サイドフレーム部材間に張り渡されるSばねであることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。
  5. 前記支持部材は、乗員の腰部後方に配置される腰椎支持部材であることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
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