JP2006055081A - 遺伝子多型のタイピング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的少量のゲノムDNAを用いて遺伝子多型、特にSNP部位について、容易、迅速かつ正確なタイピングを行うことのできる遺伝子多型のタイピング方法を提供する。
【解決手段】 一又は複数の一本鎖核酸からなる開環一本鎖核酸を準備するステップと、前記開環一本鎖核酸がステムループ構造を有する状態において、サンプルと前記開環一本鎖核酸をインキュベートするステップと、前記ステムループ構造の一つ又は二つ以上のループ部分の一部に相補的な1種類又は2種類以上のプライマーを、前記インキュベート後のサンプルとさらにインキュベートするステップとを含む方法により、遺伝子多型をタイピングする。
【選択図】 図1
【解決手段】 一又は複数の一本鎖核酸からなる開環一本鎖核酸を準備するステップと、前記開環一本鎖核酸がステムループ構造を有する状態において、サンプルと前記開環一本鎖核酸をインキュベートするステップと、前記ステムループ構造の一つ又は二つ以上のループ部分の一部に相補的な1種類又は2種類以上のプライマーを、前記インキュベート後のサンプルとさらにインキュベートするステップとを含む方法により、遺伝子多型をタイピングする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、SNP(一塩基多型)のような遺伝子多型のタイピング方法に関する。より詳しくは、本発明は、従来の方法と比較して、精度が高く迅速かつ特異性の高い、遺伝子多型をタイピングすることができる方法を提供する。
遺伝情報を担う塩基配列は、個体間で多くの部位が異なっていることが知られている。同一集団内において、ある遺伝子座におけるアレルが2種以上存在する状態を多型または変異と呼び、一般的には、ある塩基の変化が1%以上の頻度で存在する場合を多型、1%未満の場合を変異と呼んでいる。
このような多型又は変異には、1個の塩基の違いによるSNP(一塩基多型;Single Nucleotide Polymorphism)、1〜数十塩基が欠失や挿入されたもの、2塩基から数十塩基を1単位とする反復配列の反復数の相違(VNTR又はマイクロサテライト多型)などが知られている。
特にSNPは、多型マーカーとして、疾患に関係する遺伝子を探索するための有用なツールとして役立つのみならず、特定の疾患に対する罹患可能性、薬剤に対する応答性、薬剤に対する副作用の可能性について、非常に有用な情報を提供することができる。SNP部位の塩基を判別、すなわち、SNPのタイピングをより正確、容易、迅速に行なうことが求められている。
このような多型又は変異には、1個の塩基の違いによるSNP(一塩基多型;Single Nucleotide Polymorphism)、1〜数十塩基が欠失や挿入されたもの、2塩基から数十塩基を1単位とする反復配列の反復数の相違(VNTR又はマイクロサテライト多型)などが知られている。
特にSNPは、多型マーカーとして、疾患に関係する遺伝子を探索するための有用なツールとして役立つのみならず、特定の疾患に対する罹患可能性、薬剤に対する応答性、薬剤に対する副作用の可能性について、非常に有用な情報を提供することができる。SNP部位の塩基を判別、すなわち、SNPのタイピングをより正確、容易、迅速に行なうことが求められている。
SNPのタイピング法としては、TaqManPCR法、インベーダー法、MalDI−TOF/MS法、RCA法、DNAチップ法等を挙げることができる。これらの方法によっても、1)検出に時間が掛かる、2)検出の工程が煩雑である、3)精度が低いなどの問題があり、大規模なサンプルのSNPタイピングや、農作物の現場での検査など迅速性、簡便性が求められるケースには実用化が難しかった。
Tsugunori Notomi et. al. (2000):Loop-mediated isothermal amplification of DNA. Nucleic Acids Research、 Vol.28、 No.12: e63 Kentaro Ngamine and Tesu Hase、 Tsugunori Notomi:Accelerated reaction by loop-mediated isothermal amplification using loop primers. Molecular and Cellular Probes Vol.16 、No.3 、223-229、 2002.
Tsugunori Notomi et. al. (2000):Loop-mediated isothermal amplification of DNA. Nucleic Acids Research、 Vol.28、 No.12: e63 Kentaro Ngamine and Tesu Hase、 Tsugunori Notomi:Accelerated reaction by loop-mediated isothermal amplification using loop primers. Molecular and Cellular Probes Vol.16 、No.3 、223-229、 2002.
今回の発明の目的は、比較的少量のゲノムDNAを用いて遺伝子多型、特にSNP部位について、容易、迅速かつ正確なタイピングを行うことのできるタイピング方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的達成のため、遺伝子多型の新規タイピング方法を開発した。すなわち、本発明は、遺伝子多型のタイピング方法であって、(1)一又は複数の一本鎖核酸からなる開環一本鎖核酸を準備するステップと、ここで、前記開環一本鎖核酸は、互いに相補的な配列を持つためステムループ構造をとることができ、ステムループ構造を有する状態において、前記開環一本鎖核酸は一つ又は二つ以上のループ部分を有し、前記ステムループ構造のステム部分以外の部位に前記一本鎖核酸の開環部が位置し、アレルの前記多型部位に相補的な配列を5’又は3’末端にもち、前記開環部を含めた領域において前記多型部位を含む配列に相補的であり、(2)前記開環一本鎖核酸がステムループ構造を有する状態において、サンプルと前記開環一本鎖核酸をインキュベートするステップと、(3)前記ステムループ構造の一つ又は二つ以上のループ部分の一部に相補的な1種類又は2種類以上のプライマーを、前記インキュベート後のサンプルとさらにインキュベートするステップとを含む遺伝子多型のタイピング方法である。
前記(3)のインキュベートステップにおいて、ループ部分の一部に相補的な前記プライマーに加えて、さらにステムループ構造のループ部分の一部と同じ配列をもつ1種類又は2種類以上のプライマーとインキュベートすることができる。これにより、一本鎖核酸を鋳型として増幅された核酸を、さらに鋳型として増幅がおこるため、多型のタイピングの検出感度が上がる。
本発明の遺伝子多型のタイピング方法では、さまざまな種類の多型をタイピングでき、SNP(一塩基多型)のタイピングも可能である。
本発明の遺伝子多型のタイピング方法では、アレルの前記多型部位における相補的な配列が、開環一本鎖核酸の5’側又は3’側のいずれに位置してもよいが、3’末端に位置するのが望ましい。
本発明の遺伝子多型のタイピング方法では、さまざまな種類の多型をタイピングでき、SNP(一塩基多型)のタイピングも可能である。
本発明の遺伝子多型のタイピング方法では、アレルの前記多型部位における相補的な配列が、開環一本鎖核酸の5’側又は3’側のいずれに位置してもよいが、3’末端に位置するのが望ましい。
さらに本発明は、遺伝子多型をタイピングするための開環一本鎖核酸であって、互いに相補的な配列を持つためステムループ構造をとることができ、ステムループ構造を有する状態において、前記開環一本鎖核酸は一つ又は二つ以上のループ部分を有し、前記ステムループ構造のステム部分以外の部位に前記一本鎖核酸の開環部が位置し、アレルの前記多型部位に相補的な配列を5’又は3’末端にもち、前記開環部を含めた領域において前記多型部位を含む配列に相補的であることを特徴とする開環一本鎖核酸を提供する。
本発明の開環一本鎖核酸は、さまざまな種類の多型のタイピングに使用することができ、SNP(一塩基多型)のタイピングも可能である。
本発明の開環一本鎖核酸は、アレルの前記多型部位における相補的な配列が、開環一本鎖核酸の5’側又は3’側のいずれに位置してもよいが、3’末端に位置するのが望ましい。
本発明の開環一本鎖核酸は、アレルの前記多型部位における相補的な配列が、開環一本鎖核酸の5’側又は3’側のいずれに位置してもよいが、3’末端に位置するのが望ましい。
さらに、本発明は、上記開環一本鎖核酸と、前記ステムループ構造の一つ又は二つ以上のループ部分の一部に相補的な1種類又は2種類以上のプライマーと、DNAポリメラーゼとを含む、遺伝子多型をタイピングするためのキットに関する。このキットには、ステムループ構造のループ部分の一部と同じ配列をもつ1種類又は2種類以上のプライマーをさらに含ませることが可能である。このキットにより、より容易、迅速、正確な遺伝子多型のタイピングを行なうことができる。
本発明では、特定のアレルを含む場合にのみ、開環一本鎖核酸が閉環して、環状構造をとることができる。環状構造をとった一本鎖核酸のステムループ構造のループ部分の一部に相補的な1種類又は2種類以上のプライマーにより、閉環した一本鎖環状核酸を鋳型にローリングサークル型の増幅が行なわれ、一本鎖DNAが合成される。これにより、遺伝子多型のタイピングを行なうことができるが、一塩基について相違するSNPについてもタイピングが可能である。
特に、一本鎖核酸のループの一部と同じ配列を持つ1種類又は2種類以上の第二のプライマーをさらに用いると、増幅されて生じた一本鎖核酸を鋳型として、目的とする配列を含む一本鎖核酸が合成されるため、増幅効率が高まり、検出感度が上がる。
特に、一本鎖核酸のループの一部と同じ配列を持つ1種類又は2種類以上の第二のプライマーをさらに用いると、増幅されて生じた一本鎖核酸を鋳型として、目的とする配列を含む一本鎖核酸が合成されるため、増幅効率が高まり、検出感度が上がる。
本発明では、特定のアレルが開環一本鎖核酸の開環部分にミスマッチすることなくアニーリングした場合のみ、開環一本鎖核酸が閉環して、ローリングサークル型の核酸増幅が行なわれる。本発明で用いる開環一本鎖核酸には、次の条件を満たしたものを用いる。(1)互いに相補的な配列を持つためステムループ構造をとることができる、(2)ステムループ構造を有する状態において、前記開環一本鎖核酸は一つ又は二つ以上のループ部分を有する、(3)前記ステムループ構造のステム部分以外の部位に前記一本鎖核酸の開環部が位置する、(4)アレルの前記多型部位に相補的な配列を5’又は3’末端にもつ、(5)開環部を含めた領域において前記多型部位を含む配列に相補的である。
一分子の開環一本鎖核酸は、一分子又は複数分子の一本鎖核酸から構成される。例えば、一分子の一本鎖核酸から構成される開環一本鎖核酸は、鎖内で逆向き反復配列を持ち、1つの開環部をもつ。二分子の一本鎖核酸から構成される開環一本鎖核酸は、2つの開環部をもつ。例えば、サンプルが2以上のアレルを含むかどうか(例えば、野生型アレルと変異型アレルをヘテロで持つか否か)について判別するために、二分子の一本鎖核酸から構成され、二つの開環部分を持つ開環一本鎖核酸であって、野生型アレルに相補的な配列を2つの開環部分のうち一つの5’又は3’末端にもち、変異型アレルに相補的な配列を残りの開環部分の5’又は3’末端にもつ開環一本鎖核酸を用いることができる。
一分子の開環一本鎖核酸は、一分子又は複数分子の一本鎖核酸から構成される。例えば、一分子の一本鎖核酸から構成される開環一本鎖核酸は、鎖内で逆向き反復配列を持ち、1つの開環部をもつ。二分子の一本鎖核酸から構成される開環一本鎖核酸は、2つの開環部をもつ。例えば、サンプルが2以上のアレルを含むかどうか(例えば、野生型アレルと変異型アレルをヘテロで持つか否か)について判別するために、二分子の一本鎖核酸から構成され、二つの開環部分を持つ開環一本鎖核酸であって、野生型アレルに相補的な配列を2つの開環部分のうち一つの5’又は3’末端にもち、変異型アレルに相補的な配列を残りの開環部分の5’又は3’末端にもつ開環一本鎖核酸を用いることができる。
開環一本鎖核酸は、特定のアレルの多型部位に相補的な配列を5’又は3’末端にもつ。そのため、サンプルに特定のアレルが含まれる場合に、開環一本鎖核酸のループ部分に当該アレルがミスマッチを生じることなくアニーリングする。ミスマッチを生じることなくアニーリングした場合に限り、開環部の5’末端と3’末端の塩基がライゲーションして閉環一本鎖環状構造が形成される。
開環構造の一本鎖核酸には、核酸の増幅が起こらないが、ライゲーションにより環状構造が形成されたときには、その後の核酸増幅ステップにおいて、ループ部分にアニーリングしたプライマーを起点に伸長が起こり、一本鎖環状核酸を鋳型としてローリングサークル型の核酸増幅が起こる。核酸の増幅の有無を調べることによって、遺伝子多型がタイピングされる。ステムループ構造を持つライゲーションされた一本鎖環状核酸を増幅させる方法を、SURCAS法(Super Rolling Circle Amplification System)と呼ぶ。
開環構造の一本鎖核酸には、核酸の増幅が起こらないが、ライゲーションにより環状構造が形成されたときには、その後の核酸増幅ステップにおいて、ループ部分にアニーリングしたプライマーを起点に伸長が起こり、一本鎖環状核酸を鋳型としてローリングサークル型の核酸増幅が起こる。核酸の増幅の有無を調べることによって、遺伝子多型がタイピングされる。ステムループ構造を持つライゲーションされた一本鎖環状核酸を増幅させる方法を、SURCAS法(Super Rolling Circle Amplification System)と呼ぶ。
本発明の遺伝子多型のタイピング方法を、SNPを検出する場合を例にして、図1を元に説明する。図1の開環一本鎖核酸は、二本鎖部分の両端にそれぞれ1つずつループをもつダンベル構造と呼ばれる構造をとることができる。この開環一本鎖核酸は、開環部を二つのループ部分のうちの一つにもち、3’末端にSNP部位に相補的な塩基を有する。この3’末端の塩基は、野生型アレルに相補的な塩基であり、ループ部分においてタイピング対象の核酸がミスマッチを生じることなくアニーリングすることができる。これにより、一本鎖核酸の5’末端塩基と3’末端塩基との間でライゲーションを起こし、閉環して、一本鎖環状核酸が形成される。
一方、変異型アレルがループ部分にアニーリングした場合には、開環一本鎖核酸の3’末端の塩基と、SNP部位との間でミスマッチが生じる。そのため、一本鎖核酸の5’末端塩基と3’末端塩基との間でライゲーションは起きず、開環構造のままである。
一方、変異型アレルがループ部分にアニーリングした場合には、開環一本鎖核酸の3’末端の塩基と、SNP部位との間でミスマッチが生じる。そのため、一本鎖核酸の5’末端塩基と3’末端塩基との間でライゲーションは起きず、開環構造のままである。
その後、一本鎖核酸のループ部分の一部に相補的な配列を有する1種又は2種以上のプライマーと共にインキュベートする。このとき、ライゲーションにより、閉環構造となった一本鎖環状核酸には、ループ部分にアニーリングしたプライマーからローリングサークル型の増幅が起こるが、開環一本鎖核酸の場合には、ローリングサークル型の核酸増幅が起こらない。核酸増幅の有無を調べることにより、野生型アレルと変異型アレルとを判別できる。
遺伝子多型のタイピングを行なうサンプルは、任意の核酸を対象とすることができる。例えば、血液、組織、器官、培養細胞、バイオプシー試料等の生物学的試料由来のものから核酸を抽出してタイピングを行なうことができる。また、核酸としては、例えばゲノムDNA、cDNA、ミトコンドリアDNAを例示できる。好ましくは、ヒトの場合、白血球から抽出されたゲノムDNAを用いることができる。目的とする多型部位を含む配列を、本発明のタイピング方法を行なう前に予めPCR等で増幅しておくこともできる。一方、血液、組織、器官、培養細胞、バイオプシー試料等の生物学的試料から、核酸を抽出することなく遺伝子多型のタイピングを行なうことも可能である。
本発明の遺伝子多型のタイピング方法において、一本鎖核酸のループ部分の一部に相補的な配列を有するプライマーのほかに、一本鎖核酸のステムループ構造のループ部分の一部と同じ配列をもつプライマーと共に、サンプルをインキュベートすることができる。これにより、特定のアレルがサンプル中に含まれていた場合に、核酸の増幅が起こるが、この増幅された核酸を鋳型にした増幅が起こるため、多型のタイピングの検出感度が上がる。プライマーは、一本鎖核酸の任意の個所と同じ配列を持つものを使用できるが、増幅効率の点からステムループ構造のループ部分と同じ配列を持つものが好ましい。プライマーの塩基数は、鋳型となる一本鎖核酸にアニーリングする限り、特に限定されない。一本鎖核酸にアニーリングするプライマーは、1種類以上用いることができ、一本鎖核酸の複数の部位にそれぞれアニーリングする複数種のプライマーを用いることができる。
なお、開環一本鎖核酸は、図1に示すようなダンベル構造に限らず、ステムループ構造を1つだけ有するものや、3つ以上のステムループ構造を有するものであってもよい。開環部は、ステム部分以外であれば、ステムループ構造のループ部分であっても、ステムループ構造以外にあってもよい。複数のステムループ構造を有する場合には、複数のループのそれぞれ、又は、複数のループのうちの1以上のループについて、ループ部分の一部と同じ配列をもつ複数のプライマーを用いることができる。
なお、開環一本鎖核酸は、図1に示すようなダンベル構造に限らず、ステムループ構造を1つだけ有するものや、3つ以上のステムループ構造を有するものであってもよい。開環部は、ステム部分以外であれば、ステムループ構造のループ部分であっても、ステムループ構造以外にあってもよい。複数のステムループ構造を有する場合には、複数のループのそれぞれ、又は、複数のループのうちの1以上のループについて、ループ部分の一部と同じ配列をもつ複数のプライマーを用いることができる。
本発明による遺伝子多型のタイピング法において使用するDNAポリメラーゼは、鎖置換(strand displacement)活性(鎖置換能)を有するものであればよく、常温性、中温性、もしくは耐熱性のいずれのものも好適に使用できる。また、このDNAポリメラーゼは、天然体もしくは人工的に変異を加えた変異体のいずれであってもよい。さらに、このDNAポリメラーゼは、実質的に5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を有しないものであることが好ましい。このようなDNAポリメラーゼとしては、Φ29ファージDNAポリメラーゼを例示できる。また、他の例として、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus、以下「B.st」という)、バチルス・カルドテナックス(Bacilluscaldotenax、以下「B.ca」という)等の好熱性バチルス属細菌由来DNAポリメラーゼの5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を欠失した変異体、大腸菌(E.coli)由来DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメント等が挙げられる。さらには、Vent DNAポリメラーゼ 、Vent(Exo-)DNAポリメラーゼ、DeepVent DNAポリメラーゼ 、DeepVent(Exo-)DNAポリメラーゼ、MS−2ファージDNAポリメラーゼ 、Z−Taq DNAポリメラーゼ 、Pfu DNAポリメラーゼ、Pfu turbo DNAポリメラーゼ、KOD DNAポリメラーゼ 、9oNm DNAポリメラーゼ、Therminater DNAポリメラーゼなどが挙げられる。より耐熱性にさせるためにトレハロースなどを添加したり、より酵素を安定化させるためにGlycerolなどを添加したりする事も可能である。さらに、目的核酸がRNAの場合、逆転写酵素活性が強いBca(exo-)DNAポリメラーゼを用いる事が好ましい。逆転写酵素活性が弱い場合は、これらの酵素と逆転写酵素活性のあるM−MuLV Reverse Transcriptase等を組み合わせて使用することが望ましい。
本発明において使用するDNAリガーゼは、任意のリガーゼを用いることができ、例えば、Ampligase Thermostable DNA ligaseやT4 DNA ligazeなどを用いることができる。
本発明において使用するDNAリガーゼは、任意のリガーゼを用いることができ、例えば、Ampligase Thermostable DNA ligaseやT4 DNA ligazeなどを用いることができる。
サンプルと開環一本鎖核酸とを反応させて、目的とする遺伝子多型がサンプルに含まれる場合に開環一本鎖核酸をライゲーションさせる反応、及びローリングサークル型の核酸増幅反応の温度、時間、緩衝液組成等の条件は、選択したリガーゼ、ポリメラーゼ、タイピング対象の核酸配列の長さ等に応じて異なるが、当業者が適宜選択することができる。例えば、ライゲーション反応には、94℃30秒、37℃5分を15サイクルさせ、核酸増幅には25〜35℃で1.5〜4時間程度行なうことができる。特定のアレルが含まれていたかどうかは、一本鎖環状核酸を鋳型とした核酸増幅が行なわれたかどうかで判断できる。核酸増幅の有無は、当業者に公知の方法、例えば、電気泳動、蛍光による検出により行なうことができる。
上記で本発明を一般的に説明したが、さらに下記では、本発明を実施例により具体的に説明する。しかし、この実施例は説明することを目的とするものであり、本発明の範囲をこれら実施例に限定することを意図するものではない。
1)原理
サンプル中に含まれるSNPのタイピング実験を行った。図1に示すように、相補的な配列間でハイブリダイズしてダンベル構造を形成したときに生じるループ部分に、検出したい異なる一塩基(SNP部位)が位置するように、開環一本鎖構造をもつ検出プローブをデザインした。この実施例では、検出プローブである開環一本鎖核酸の3’末端にSNP部位に相補的な塩基が位置している。
サンプルが野生型の塩基をもつ場合には、検出プローブのループ部分にサンプルDNAがミスマッチを生じることなくアニーリングするために、検出プローブの5’末端と3’末端とがライゲーションして閉環一本鎖環状構造をとることができる。サンプルが変異型の塩基を持つ場合には、検出プローブのループ部分にサンプルDNAがアニーリングするときに、検出プローブの3’末端塩基の位置でミスマッチを生じるため、ライゲーションして環状構造をとることができない。したがって、サンプルが野生型の塩基をもつ場合のみ、検出プローブが環状構造となるため、検出プローブを鋳型として増幅が起こる。
サンプル中に含まれるSNPのタイピング実験を行った。図1に示すように、相補的な配列間でハイブリダイズしてダンベル構造を形成したときに生じるループ部分に、検出したい異なる一塩基(SNP部位)が位置するように、開環一本鎖構造をもつ検出プローブをデザインした。この実施例では、検出プローブである開環一本鎖核酸の3’末端にSNP部位に相補的な塩基が位置している。
サンプルが野生型の塩基をもつ場合には、検出プローブのループ部分にサンプルDNAがミスマッチを生じることなくアニーリングするために、検出プローブの5’末端と3’末端とがライゲーションして閉環一本鎖環状構造をとることができる。サンプルが変異型の塩基を持つ場合には、検出プローブのループ部分にサンプルDNAがアニーリングするときに、検出プローブの3’末端塩基の位置でミスマッチを生じるため、ライゲーションして環状構造をとることができない。したがって、サンプルが野生型の塩基をもつ場合のみ、検出プローブが環状構造となるため、検出プローブを鋳型として増幅が起こる。
2)検出対象となる核酸の調整
下記の配列Tem−WおよびTem−Mを持つ2種類の検出対象となるオリゴヌクレオチドを、ABI社(Applied Biosystem Inc.)のDNAシンセサイザー394型により合成した。このオリゴヌクレオチドは、3’末端に伸長反応が起こらないようにアミノ酸修飾したオリゴヌクレオチドである。2つのオリゴヌクレオチドは、一塩基異なる配列になっている(太字で示す)。それぞれのオリゴヌクレオチドの0.3μM溶液を調整し、サンプル溶液とした。
下記の配列Tem−WおよびTem−Mを持つ2種類の検出対象となるオリゴヌクレオチドを、ABI社(Applied Biosystem Inc.)のDNAシンセサイザー394型により合成した。このオリゴヌクレオチドは、3’末端に伸長反応が起こらないようにアミノ酸修飾したオリゴヌクレオチドである。2つのオリゴヌクレオチドは、一塩基異なる配列になっている(太字で示す)。それぞれのオリゴヌクレオチドの0.3μM溶液を調整し、サンプル溶液とした。
Loop1−W、Loop1−Mは、本発明の検出プローブとなる開環一本鎖核酸である。太字の配列は、互いに相補的であり、鎖内でステムループを形成する配列である。
また、本発明によるLoop1−WおよびLoop1−Mの増幅効率と比較検討するために、Loop2−W、Loop2−Mを形成した。Loop2−W、Loop2−Mは、鎖内に互いに相補的な塩基配列を持たず、すなわち、ステムループ部を形成しない従来型のプローブである(比較例)。Loop1タイプ、Loop2タイプにおいて、網掛けされた領域が標的配列とハイブリダイゼーションする領域である。下線部分の配列は、下記に記載した増幅反応用プライマーのプライミング領域を示す。また、図2に、本発明のプローブによる検出と従来用いられていたプローブを用いた場合の検出について比較した模式図を示す。
また、本発明によるLoop1−WおよびLoop1−Mの増幅効率と比較検討するために、Loop2−W、Loop2−Mを形成した。Loop2−W、Loop2−Mは、鎖内に互いに相補的な塩基配列を持たず、すなわち、ステムループ部を形成しない従来型のプローブである(比較例)。Loop1タイプ、Loop2タイプにおいて、網掛けされた領域が標的配列とハイブリダイゼーションする領域である。下線部分の配列は、下記に記載した増幅反応用プライマーのプライミング領域を示す。また、図2に、本発明のプローブによる検出と従来用いられていたプローブを用いた場合の検出について比較した模式図を示す。
3)プローブのライゲーション
プローブとサンプルDNAのアニーリングおよびライゲーションは、Xiaoquen Qi et. al (Nucleic Acid Research Vol. 29, e116)の方法により行った。
プローブとサンプルDNAのアニーリングおよびライゲーションは、Xiaoquen Qi et. al (Nucleic Acid Research Vol. 29, e116)の方法により行った。
5μlのligation mixtureを2)で調整した各サンプル溶液10μlに加え、94℃30秒、37℃5分のサイクルを15回繰り返した。
4)プライマーの調整
増幅反応用プライマーとして下記配列のオリゴヌクレオチドを2)と同様の方法により合成した。
増幅反応用プライマーとして下記配列のオリゴヌクレオチドを2)と同様の方法により合成した。
5)ローリングサークル増幅反応
下記の組成で増幅反応液を調整し、3)のライゲーション反応後の溶液を0.1μl加え、30℃で3時間増幅反応を行った。増幅反応はSTRATAGENE社、Mx3000Pにより検出した。
下記の組成で増幅反応液を調整し、3)のライゲーション反応後の溶液を0.1μl加え、30℃で3時間増幅反応を行った。増幅反応はSTRATAGENE社、Mx3000Pにより検出した。
Tem−Wの増幅結果を図3に、Tem−Mの結果を図4に示す。Loop1タイプ、Loop2タイプのどちらも、サンプル中の異なる一塩基を検出することができるが、Loop2と比較して、明らかにLoop1の方が増幅の効率がよく、検出時間を1時間短縮することができた。Loop1−W、Loop1−Mを用いた場合には、増幅産物が図11に示すようなステムループを形成するため、プライマーがアニーリングしやすいため、従来のプライマーと比較して増幅効率がよいものと考えられる。この結果から、本発明の方法は、一塩基が異なる配列を特異的に増幅することができるため、一塩基多型(SNP)の検出を行なう場合に効果的であることが示された。
Claims (9)
- 遺伝子多型のタイピング方法であって、
(1)一又は複数の一本鎖核酸からなる開環一本鎖核酸を準備するステップと、ここで、前記開環一本鎖核酸は、
互いに相補的な配列を持つためステムループ構造をとることができ、
ステムループ構造を有する状態において、前記開環一本鎖核酸は一つ又は二つ以上のループ部分を有し、
前記ステムループ構造のステム部分以外の部位に前記一本鎖核酸の開環部が位置し、
アレルの前記多型部位に相補的な配列を5’又は3’末端にもち、
前記開環部を含めた領域において前記多型部位を含む配列に相補的であり、
(2)前記開環一本鎖核酸がステムループ構造を有する状態において、サンプルと前記開環一本鎖核酸をインキュベートするステップと、
(3)前記ステムループ構造の一つ又は二つ以上のループ部分の一部に相補的な1種類又は2種類以上のプライマーを、前記インキュベート後のサンプルとさらにインキュベートするステップと
を含む遺伝子多型のタイピング方法。 - 前記(3)のインキュベートステップにおいて、ループ部分の一部に相補的な前記プライマーに加えて、さらにステムループ構造のループ部分の一部と同じ配列をもつ1種類又は2種類以上のプライマーとインキュベートすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 遺伝子多型が、SNP(一塩基多型)である請求項1に記載の方法。
- アレルの前記多型部位における相補的な配列が3’末端に位置する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 遺伝子多型をタイピングするための開環一本鎖核酸であって、
互いに相補的な配列を持つためステムループ構造をとることができ、
ステムループ構造を有する状態において、前記開環一本鎖核酸は一つ又は二つ以上のループ部分を有し、
前記ステムループ構造のステム部分以外の部位に前記一本鎖核酸の開環部が位置し
アレルの前記多型部位に相補的な配列を5’又は3’末端にもち、
前記開環部を含めた領域において前記多型部位を含む配列に相補的であることを特徴とする開環一本鎖核酸。 - SNP(一塩基多型)をタイピングするための請求項5に記載の開環一本鎖核酸。
- アレルの前記多型部位における相補的な配列が、3’末端に位置する請求項5又は6に記載の開環一本鎖核酸。
- 請求項5〜7のいずれか1項に記載の開環一本鎖核酸と、前記ステムループ構造の一つ又は二つ以上のループ部分の一部に相補的な1種類又は2種類以上のプライマーと、DNAポリメラーゼとを含む、遺伝子多型をタイピングするためのキット。
- ステムループ構造のループ部分の一部と同じ配列をもつ1種類又は2種類以上のプライマーをさらに含む請求項8に記載のキット。
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