JP2006055055A - タバコ臭気消臭剤及びこれを含む飲食品並びに消臭組成物そしてその製造方法並びに使用方法 - Google Patents

タバコ臭気消臭剤及びこれを含む飲食品並びに消臭組成物そしてその製造方法並びに使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006055055A
JP2006055055A JP2004239557A JP2004239557A JP2006055055A JP 2006055055 A JP2006055055 A JP 2006055055A JP 2004239557 A JP2004239557 A JP 2004239557A JP 2004239557 A JP2004239557 A JP 2004239557A JP 2006055055 A JP2006055055 A JP 2006055055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deodorant
extract
odor
parts
tobacco odor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004239557A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4336272B2 (ja
Inventor
Kazumasa Shimizu
和正 清水
Yuichi Maeda
裕一 前田
Kenji Osawa
謙二 大澤
Susumu Shimura
進 志村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lotte Co Ltd
Original Assignee
Lotte Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lotte Co Ltd filed Critical Lotte Co Ltd
Priority to JP2004239557A priority Critical patent/JP4336272B2/ja
Priority to KR1020050075922A priority patent/KR100637922B1/ko
Publication of JP2006055055A publication Critical patent/JP2006055055A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4336272B2 publication Critical patent/JP4336272B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L9/00Disinfection, sterilisation or deodorisation of air
    • A61L9/01Deodorant compositions
    • A61L9/013Deodorant compositions containing animal or plant extracts, or vegetable material
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/92Oils, fats or waxes; Derivatives thereof, e.g. hydrogenation products thereof
    • A61K8/922Oils, fats or waxes; Derivatives thereof, e.g. hydrogenation products thereof of vegetable origin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2209/00Aspects relating to disinfection, sterilisation or deodorisation of air
    • A61L2209/20Method-related aspects
    • A61L2209/21Use of chemical compounds for treating air or the like

Abstract

【課題】安全性の高い天然植物抽出物を有効成分として含有するタバコ臭気に対して高い効果を示す消臭剤、及びこれを含有する飲食品並びに消臭組成物、そしてその製造方法並びに使用方法を提供する。
【解決手段】乳香(Boswellia carterii)、マザーワート(Leonurus cardiaca)、アカメガシワ(Mallotus japonicus)、アンゼリカ(Angelica archangelica)及びマートル(Myrtus comunis)からなる群より選択される1種又は2種以上の植物の抽出物を有効成分とする消臭剤及びそれらを用いた飲食品並びに消臭組成物であれば、複合臭であるタバコ臭気を減少させることが可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、乳香(Boswellia carterii)、マザーワート(Leonurus cardiaca)、アカメガシワ(Mallotus japonicus)、アンゼリカ(Angelica archangelica)及びマートル(Myrtus comunis)より得られる抽出物を有効成分とする、タバコ臭気に対する消臭剤及びこれを含有する飲食品並びに消臭組成物、そしてその製造方法並びに使用方法に関する。
喫煙によって生じるタバコ口臭や衣服に付着するタバコ臭は非喫煙者のみならず喫煙者にとっても嫌なにおいであり、近年の清潔意識の向上により、タバコ臭を消臭するニーズは高まっている。
タバコ臭を消臭する方法として、強い香りで臭気を感じないようにするマスキング反応、臭気の分子構造を変化させ無臭化または不揮発化する化学反応、臭気の吸着反応、臭気の包接反応、中和反応等が現在採用されている。
すでにマスキング反応を期待してユーカリなどの精油を有効成分とする消臭剤が提案されているが(例えば特許文献1参照)、これらの精油は特有の強い香りを持つため、様々な香味の製品への応用の際に使用が制限される。従って、マスキング効果以外の方法による実用性の高い消臭剤の開発が望まれている。
一方、サイクロデキストリンにはその分子内に悪臭物質を包接する作用があるが、包接に適したサイズまたは包摂しやすい構造をもつ悪臭物質にその作用は限定される(例えば非特許文献1参照)。従って、タバコ臭のように悪臭物質が2,000を越える成分から構成されている場合、サイクロデキストリンによる消臭効果は不十分である。
また、カキ葉などの植物エキスがニコチンやトリメチルアミンに対する消臭効果を有することから(例えば特許文献2参照)、タバコ臭気に対して消臭効果が期待されるが、多成分系であるタバコ臭に対して満足できる消臭効果ではない。以上より、現在、安全性が高く、タバコ臭に対して強い消臭効果を有する消臭剤の開発が強く望まれている。
本発明者らは、上記課題を解決するためにタバコ臭に対して有効な中和反応を有する植物抽出物の探索を行い、乳香(Boswellia carterii)、マザーワート(Leonurus cardiaca)、アカメガシワ(Mallotus japonicus)、アンゼリカ(Angelica archangelica)及びマートル(Myrtus comunis)より得られる抽出物が強い消臭効果を有することを見出した。中和反応とはマスキングのように強い香りで臭気を被覆するのではなく、臭気(タバコ臭)自体を低減化させるものである。マザーワート、アンゼリカ及びマートルについては、消臭効果に関する報告は見られない。乳香の精油成分を含む香料には足臭に対してマスキング効果があることが開示されている(例えば特許文献3参照)。しかしながら、足臭の成分はイソ吉草酸を始めとする低級脂肪酸であり、タバコ臭はニコチンとその分解物などの含窒素化合物を始めとする2,000を超える成分から構成されていることから、両者の組成は全く異なる。したがって、乳香がタバコ臭の消臭効果を示すことは明らかにされていない。アカメガシワについてはチオール化合物であるメチルメルカプタンの除去効果が明らかにされている(例えば特許文献4参照)。しかしながら、メチルメルカプタンはタバコの煙の成分に含まれているがその量は少なく、2,000を超える成分の一つであることから、メチルメルカプタンが除去されても数多くの臭気成分が残り、タバコ臭の低減は期待できず確認されていない。したがって、本発明により初めてこれらの植物抽出物のタバコ臭消臭効果が明らかにされたものである。
月刊フードケミカル、1989年、11号、p32−44 特開平9−103473号公報 特開昭60−261458号公報 特開平6−92831号公報 特開平9−164189号公報
本発明は、飲食品に対しても安心して使用できる安全性の高い天然植物抽出物を有効成分として含有する消臭剤であって、マスキング反応によらずに複合臭であるタバコ臭気に対して高い効果を示す消臭剤、及びこれを含有する飲食品並びに消臭組成物、そしてその製造方法並びに使用方法を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するため、副作用がなく安全性が高く古来より利用されている生薬及びハーブ等の天然物抽出物に注目し、タバコ臭気に対する消臭効果を示す素材を見出すため、タバコ臭気を悪臭源とする消臭試験を実施した。その結果、乳香(Boswellia carterii)、マザーワート(Leonurus cardiaca)、アカメガシワ(Mallotus japonicus)、アンゼリカ(Angelica archangelica)及びマートル(Myrtus comunis)より得られた抽出物が、中和反応によりタバコ臭気消臭活性を有することを見出し、本発明を完成させた。
また、乳香(Boswellia carterii)、マザーワート(Leonurus cardiaca)、アカメガシワ(Mallotus japonicus)、アンゼリカ(Angelica archangelica)、マートル(Myrtus comunis)からなる群より選択される1種又は2種以上の植物を単独で又は混合状態で粉砕し、水、低級アルコール及びアセトンからなる群より選択される1種又は2種以上の混合溶媒にて50乃至80℃で1乃至5時間、該粉砕物を単独で又は混合状態で抽出し、得られた抽出液を単独で又は混合状態で濾過し、そして、得られた濾過物を単独で又は混合状態で減圧下において濃縮又は凍結乾燥し、得られた抽出物を単独で又は混合して得られるタバコ臭気に対する消臭剤の製造方法であれば、上記消臭剤が製造可能であることが見出された。
また、上記消臭剤が散剤、錠剤、トローチ剤、含嗽剤、練り歯磨き、口臭スプレー液又は消臭スプレー液に含有されて使用されることが可能であることが見出された。
本発明の消臭剤は、中和反応によりタバコ臭気を消臭する作用を有する。従って、本消臭剤を様々な香味の組成物及び飲食品に含有させ、経口的に摂取したり、呼気等に吹きつけたりすることにより、複合臭であるタバコ臭気を減少させることが可能である。
以下に、本発明について詳細に記載する。本発明品の原料である乳香(Boswellia carterii)、マザーワート(Leonurus cardiaca)、アカメガシワ(Mallotus japonicus)、アンゼリカ(Angelica archangelica)及びマートル(Myrtus comunis)はその全体、葉、果実、花、樹皮、根及び樹脂等の部位を使用することができるが、マザーワート、マートルについては特にその葉を、乳香については特に樹幹皮部より得た膠状の樹脂を、アカメガシワについては特にその樹皮を、アンゼリカについては特にその根を使用することが望ましい。
本発明の抽出物を得るためには、まず第一に上記植物由来原料を適当な粉砕手段で粉砕する。粉砕物から本発明の抽出物を得る方法については、水、メタノール、エタノール並びにn−プロパノール等の低級アルコール、アセトン等の有機溶剤の1種または2種以上の混合溶媒を加え、従来行われている抽出方法によって、本発明の植物抽出物を得ることができる。しかし、本発明品はヒトが経口的に摂取したり、呼気等に吹きつけたりする消臭組成物、又は飲食品として用いるものであることを考慮すると、抽出溶剤としては安全性の面から水とエタノールとの組み合わせを用いるのが好ましい。
抽出条件としては高温、室温、低温のいずれの温度で抽出することもできるが、50〜80℃で1〜5時間程度が好ましい。得られた抽出液は、濾過し、さらに、減圧下において濃縮又は凍結乾燥して使用することができる。また、これらの抽出物を有機溶剤、カラムクロマトグラフィ等により分画精製したものも使用することもできる。
また本発明の消臭剤は香り、呈味性に優れ、安全性が高いことから、例えば、散剤、錠剤、含そう剤、練り歯磨き、消臭スプレー等の消臭組成物、チューインガム、キャンディ、錠菓、グミゼリー、チョコレート等の菓子、シャーベット、飲料等の飲食品に配合し、日常的に利用することが可能である。また、本発明の消臭剤を噴霧することにより衣服などに付着したタバコ臭の除去に使用することも可能である。
また、本発明の消臭剤はサイクロデキストリン等の一般的な消臭剤を更に含有することで、それらとの相乗効果が認められ得る。なお、本発明の消臭剤へのサイクロデキストリンの配合比率は、好ましくは1:100〜100:1、より好ましくは1:10〜10:1の割合であるとよい。
本発明の消臭剤の添加量としては、飲食品又は消臭組成物に対して乾燥抽出物の状態で約0.001重量%以上、好ましくは約0.01重量%以上添加するとよい。さらに飲食品においては、特に嗜好性の面を考慮すると約0.001〜5重量%、好ましくは約0.01〜1重量%の割合になるように添加するのが好適である。
本発明品の原料となる植物はアンゼリカ、マートルをはじめとして、いずれも生薬、食品素材、ハーブティ並びに天然添加物として古くより用いられているものであり、これらの抽出物や、これを配合した飲食品及び消臭組成物の安全性については全く問題ない。
以下、実施例を挙げて本発明品を更に詳細に説明するが、それらによって本発明品の範囲を制限するものではない。
乳香樹脂乾燥粉末10gに水100mlを加え、還流冷却器をつけて、80℃で1時間還流しながら抽出する。得られた抽出液を濾取し、凍結乾燥することにより抽出物を3.3g得た。同様にして、マザーワート、アカメガシワ、アンゼリカ、マートル、緑茶及びカキについて、水を用いて抽出し、抽出液を濃縮または凍結乾燥することにより抽出物を得た。抽出物の収率を表3に示した。
マザーワート葉乾燥粉末10gに50%エタノール100mlを加え、還流冷却器をつけて、80℃で1時間還流しながら抽出する。得られた抽出液を濾別し、溶媒を除去した後、凍結乾燥することにより抽出物を2.8g得た。同様にして、乳香、アカメガシワ、アンゼリカ、マートル、緑茶及びカキについて、50%エタノールを用いて抽出し、抽出液を濃縮または凍結乾燥することにより抽出物を得た。抽出物の収率を表3に示した。
脱精油処理を施したアカメガシワ樹皮乾燥粉末10gに50%アセトン100mlを加え、還流冷却器をつけて、1時間還流しながら抽出する。得られた抽出液を濾取し、溶媒を除去した後、凍結乾燥することにより抽出物を2.1g得た。同様にして、乳香、マザーワート、アンゼリカ及びマートルについて、50%アセトンを用いて抽出し、抽出液を濃縮または凍結乾燥することにより抽出物を得た。抽出物の収率を表3に示した。
脱精油処理を施したアンゼリカ根乾粉末10gに50%n−プロパノール100mlを加え、還流冷却器をつけて、1時間還流しながら抽出する。得られた抽出液を濾取し、溶媒を除去した後、凍結乾燥することにより抽出物を3.3g得た。
同様にして、乳香、マザーワート、アカメガシワ及びマートルについて、50%n−プロパノールを用いて抽出し、抽出液を濃縮または凍結乾燥することにより抽出物を得た。抽出物の収率を表3に示した。
マートル葉粉末10gに50%メタノール100mlを加え、還流冷却器をつけて、1時間還流しながら抽出する。得られた抽出液を濾取し、溶媒を除去した後、凍結乾燥することにより抽出物を2.6g得た。同様にして、乳香、マザーワート、アカメガシワ及びアンゼリカについて、50%メタノールを用いて抽出し、抽出液を濃縮または凍結乾燥することにより抽出物を得た。抽出物の収率を表3に示した。
比較例1
水蒸気蒸留装置を用いて、ユーカリ葉粉末10gから精油を得た。
乳香樹脂水抽出物1.5mgとマザーワート葉水抽出物1.5mgを秤量し、混合することにより実施例6とした。
マザーワート葉50%エタノール抽出物1.5mgとアカメガシワ樹皮50%エタノール抽出物1.5mgを秤量し、混合することにより実施例7とした。
アンゼリカ根50%アセトン抽出物1.5mgと乳香樹脂水抽出物1.5mgを秤量し、混合することにより実施例8とした。
マートル葉50%メタノール抽出物1.5mgとアンゼリカ根50%プロパノール抽出物1.5mgを秤量し、混合することにより実施例9とした。
比較例2
サイクロデキストリン10mgを秤量し、比較例2とした。
サイクロデキストリン10mgと乳香樹脂水抽出物3mgを秤量し、混合することにより実施例10とした。
サイクロデキストリン10mgとマザーワート葉50%エタノール抽出物3mgを秤量し、混合することにより実施例11とした。
サイクロデキストリン10mgとアンゼリカ根50%アセトン抽出物3mgを秤量し、混合することにより実施例12とした。
試験例
1)タバコ臭標準液の調製
石英ウール400mg(Aグレード:GC装置用)をガラス管(内径23mm×9cm)に詰めて、タバコの煙(マイルドセブン5本分)を通した後、石英ウールやガラス管に付着したタバコヤニをエタノールにて溶解した。この溶解液をエバポレーターによりエタノール留去することで、タバコヤニ抽出物を得た。この抽出物を純水100mlに溶かし、不溶物を濾紙(No.2)で濾別した後の濾液をタバコ臭標準液とした。
2)反応及び評価
バイアル瓶に水1.9mlとタバコ臭標準液0.1mlと実施例又は比較例で得られた消臭剤3mgとを入れ、蓋をした後、37℃下で30分間静置することにより、実施例で得られた本発明の消臭剤又は比較例の消臭剤とタバコ臭標準液とを反応させた。なお、対照用としては水1.9mlとタバコ臭標準液0.1mlのみを同様に処理した。反応後5名のパネラーでバイアル瓶中のヘッドスペースガスを官能的に評価した。最初に対照用の内容物の臭いを嗅ぎ、官能評価値をタバコ臭さ及び臭気強度の対照値とした。続いて、対照値との相対比較で素材評価用の内容物の臭いを嗅ぎ、官能評価値を試験値とした。
官能評価値は、表1及び表2に示すようにタバコ臭さの強度(0−5:6段階)及び臭気強度(0−3:4段階)とし、5名のパネラーの値を平均化し、数値化した。タバコ臭さの強度はタバコ特有のにおいの強さを示し、臭気強度はタバコ臭さ以外の抽出物由来のにおいも含む臭気の強さを示す。例えば、マスキング効果のある精油などではタバコ臭さの強度が低く臭気強度が高い値となり、中和作用のある素材ではタバコ臭さの強度と臭気強度も低い値となる。結果を表3、4及び5に示した。
Figure 2006055055
Figure 2006055055
Figure 2006055055
表3の如く、水抽出物(実施例1)では乳香、マザーワート、アカメガシワ、アンゼリカ及びマートルは一般に消臭効果が知られている緑茶、タバコ臭に効果のあるカキ葉と比較してタバコ臭を低減すると同時に臭気の強度を低下させる優れた消臭効果を示した。50%エタノール抽出物(実施例2)においてもアカメガシワ、乳香、マザーワート、アンゼリカ及びマートルは一般に消臭効果が知られている緑茶、タバコ臭に効果のあるカキ葉と比較してタバコ臭を低減すると同時に臭気の強度を低下させる優れた消臭効果を示した。マスキング効果が知られているユーカリ精油(比較例1)はタバコ臭さを低減したが、精油特有の香りを有することから臭気強度が強かった。その他の抽出溶剤を用いた実施例においても乳香、マザーワート、アカメガシワ、アンゼリカ及びマートルの消臭効果が確認できた。
Figure 2006055055
表4の如く、2種の植物抽出物を組み合わせた場合の消臭効果に関しては、実施例6から実施例9のどの実施例も消臭効果は1種の植物抽出物での場合と同様に認められた。
Figure 2006055055
表5の如く、サイクロデキストリンのみまたは植物抽出物とサイクロデキストリンを併用した場合の消臭効果に関しては、実施例10から実施例12のどの実施例でもサイクロデキストリンのみよりも消臭効果は向上しており、植物抽出物がサイクロデキストリンの消臭効果にプラスとなっていた。
以上の結果から、本発明の消臭剤は中和反応によるタバコ臭に対する優れた消臭剤であり、精油のように特有の強い香り持たないことから様々な香味の製品への応用が可能である。また、本発明品の原料となる植物は、いずれも飲食品素材やハーブティ、天然添加物として古くより用いられているものであり、その安全性については全く問題ない。
実施例1にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、散剤を調製した。
乳糖 79.0部
馬鈴薯デンプン 20.0部
乳香樹脂水抽出物 1.0部
実施例1にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、錠剤を調製した。
D−マンニトール 44.0部
乳糖 40.0部
結晶セルロース 10.0部
ヒドロキシプロピルセルロース 5.0部
マザーワート葉水抽出物 1.0部
実施例1にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、トローチ剤を調製した。
ブドウ糖 72.3部
乳糖 19.0部
アラビアゴム 6.0部
香料 1.0部
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7部
アカメガシワ樹皮水抽出物 1.0部
実施例2にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、含嗽剤を調製した。
エタノール 2.0部
香料 1.0部
サッカリン 0.05部
塩酸クロルヘキシジン 0.01部
アカメガシワ樹皮50%エタノール抽出物 0.5部
水 96.44部
実施例5にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、練り歯磨を調製した。
炭酸カルシウム 50.0部
グリセリン 20.0部
カルボオキシメチルセルロース 2.0部
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0部
香料 1.0部
サッカリン 0.1部
マートル葉50%メタノール抽出物 1.0部
クロルヘキシジン 0.01部
水 23.9部
実施例1にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、口臭用スプレーを調製した。
エタノール 10.0部
グリセリン 5.0部
乳香樹脂水抽出物 1.0部
香料 0.05部
着色料 0.001部
水 83.949部
実施例4にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、消臭スプレーを調製した。
エタノール 49.5部
アンゼリカ根50%n−プロパノール抽出物 0.5部
水 50.0部
これを噴射ガス(窒素ガス)とともにエアゾール容器に充填し、消臭スプレーを調製した。
実施例1にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、チューインガムを調製した。
ガムベース 20.0部
砂糖 55.0部
グルコース 15.0部
水飴 9.0部
香料 0.5部
マザーワート葉水抽出物 0.5部
実施例1にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、キャンディを調製した。
砂糖 50.0部
水飴 34.0部
香料 0.5部
アカメガシワ樹皮水抽出物 0.5部
水 15.0部
実施例3にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、錠菓を調製した。
砂糖 76.4部
グルコース 19.0部
ショ糖脂肪酸エステル 0.2部
香料 0.2部
マザーワート葉50%アセトン抽出物 0.1部
水 4.1部
実施例1にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、グミゼリーを調製した。
ゼラチン 60.0部
水飴 23.0部
砂糖 8.5部
植物油脂 4.5部
マンニトール 2.95部
レモン果汁 1.0部
乳香樹脂水抽出物 0.05部
実施例5にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、チョコレートを調製した。
粉糖 40.8部
カカオビター 20.0部
全脂粉乳 20.0部
カカオバター 17.0部
マンニトール 1.0部
マートル葉50%メタノール抽出物 1.0部
香料 0.2部
実施例1にて得られた抽出物を用い、以下の処方にて、シャーベットを調製した。
オレンジ果汁 25.0部
砂糖 25.0部
卵白 10.0部
アカメガシワ樹皮水抽出物 2.0部
水 38.0部

Claims (7)

  1. 乳香(Boswellia carterii)、マザーワート(Leonurus cardiaca)、アカメガシワ(Mallotus japonicus)、アンゼリカ(Angelica archangelica)、マートル(Myrtus comunis)からなる群より選択される1種又は2種以上の植物の抽出物を有効成分とするタバコ臭気に対する消臭剤。
  2. 請求項1記載のタバコ臭気に対する消臭剤を含有する飲食品。
  3. 消臭剤を0.001乃至5重量%含有する請求項2記載の飲食品。
  4. 請求項1記載のタバコ臭気に対する消臭剤を含有する消臭組成物。
  5. 消臭剤を0.001乃至5重量%含有する請求項4記載の消臭組成物。
  6. 乳香(Boswellia carterii)、マザーワート(Leonurus cardiaca)、アカメガシワ(Mallotus japonicus)、アンゼリカ(Angelica archangelica)、マートル(Myrtus comunis)からなる群より選択される1種又は2種以上の植物を単独で又は混合状態で粉砕し、
    水、低級アルコール及びアセトンからなる群より選択される1種又は2種以上の混合溶媒にて50乃至80℃で1乃至5時間、該粉砕物を単独で又は混合状態で抽出し、
    得られた抽出液を単独で又は混合状態で濾過し、そして、
    得られた濾過物を単独で又は混合状態で減圧下において濃縮又は凍結乾燥し、
    得られた抽出物を単独で又は混合して得られるタバコ臭気に対する消臭剤の製造方法。
  7. 消臭剤が散剤、錠剤、トローチ剤、含嗽剤、練り歯磨き、口臭スプレー液又は消臭スプレー液に含有されて使用される消臭剤の使用方法。
JP2004239557A 2004-08-19 2004-08-19 タバコ臭気消臭剤及びこれを含む飲食品並びに消臭組成物そしてその製造方法並びに使用方法 Active JP4336272B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004239557A JP4336272B2 (ja) 2004-08-19 2004-08-19 タバコ臭気消臭剤及びこれを含む飲食品並びに消臭組成物そしてその製造方法並びに使用方法
KR1020050075922A KR100637922B1 (ko) 2004-08-19 2005-08-18 담배냄새 소취제와 이를 포함하는 음식품 및 소취조성물,담배냄새 소취제의 제조방법 및 사용방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004239557A JP4336272B2 (ja) 2004-08-19 2004-08-19 タバコ臭気消臭剤及びこれを含む飲食品並びに消臭組成物そしてその製造方法並びに使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006055055A true JP2006055055A (ja) 2006-03-02
JP4336272B2 JP4336272B2 (ja) 2009-09-30

Family

ID=36103052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004239557A Active JP4336272B2 (ja) 2004-08-19 2004-08-19 タバコ臭気消臭剤及びこれを含む飲食品並びに消臭組成物そしてその製造方法並びに使用方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4336272B2 (ja)
KR (1) KR100637922B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012055698A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Lotte Samkang Co Ltd 消臭剤組成物及びこれを含有する生理用ナプキン
JP2018050564A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 小林製薬株式会社 経口組成物
JP2018050565A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 小林製薬株式会社 経口組成物

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101305689B1 (ko) 2013-02-25 2013-09-09 송기원 식물열매 추출혼합물을 이용한 담배 냄새제거제
KR20160097592A (ko) * 2015-02-09 2016-08-18 한상길 포름알데히드와 암모니아를 제거하는 친환경 소취제 조성물
CN108273334A (zh) * 2018-03-18 2018-07-13 国润生物科技(深圳)有限公司 植物源空气净化组合物
KR102267620B1 (ko) 2019-06-19 2021-06-21 오가닉브릿지 주식회사 위생재용 소취제 제조방법
KR102075753B1 (ko) 2019-06-19 2020-03-02 오가닉브릿지 주식회사 위생재용 소취제 조성물 및 위생재용 소취제
KR102231390B1 (ko) * 2020-02-10 2021-03-23 송기원 천연 식물성 원료를 이용한 기능성 담배 소취제 및 이를 이용한 담배케이스

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012055698A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Lotte Samkang Co Ltd 消臭剤組成物及びこれを含有する生理用ナプキン
JP2018050564A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 小林製薬株式会社 経口組成物
JP2018050565A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 小林製薬株式会社 経口組成物

Also Published As

Publication number Publication date
KR20060053122A (ko) 2006-05-19
JP4336272B2 (ja) 2009-09-30
KR100637922B1 (ko) 2006-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100637922B1 (ko) 담배냄새 소취제와 이를 포함하는 음식품 및 소취조성물,담배냄새 소취제의 제조방법 및 사용방법
JP5602346B2 (ja) ユーカリ抽出物の調製方法
JP2009190990A (ja) 弱酸性下の消臭組成物
JP4235254B2 (ja) メチオニナーゼ阻害剤
JP3511057B2 (ja) 消臭剤
JP4472404B2 (ja) 口腔用固形組成物
JP5486783B2 (ja) ペルオキシダーゼを用いた中性下の消臭組成物
JP2014111652A (ja) メチオニナーゼ阻害剤及びそれを含有する口腔用組成物並びに飲食品
JP4578047B2 (ja) 消臭剤及びそれを含有する飲食品並びに消臭組成物
US11406588B2 (en) Method for eliminating odors comprising a deodorant composition containing Opuntia ficus extract or persimmon juice
JPH0816048B2 (ja) 口腔用組成物
US20060251786A1 (en) Cyclopropanated coumarin derivatives
JP3897862B2 (ja) 経口口臭消臭剤の製造方法
CN102725033A (zh) 组合局部香料与口服香料的增香法;增香套盒
JPH02200620A (ja) 消臭剤
JPH05269187A (ja) 消臭用組成物並びにこれを配合した食品および化粧品
JP2640824B2 (ja) 消臭剤
JPH01180817A (ja) 口臭除去用組成物
JPH10158137A (ja) 脱臭剤
JPH03220117A (ja) 口腔用組成物
Espina de Castro Extracción de antioxidantes de los residuos de la destilación a vapor e hidrodestilación de la Lavandula angustifolia
JPS63130523A (ja) デオドラントキヤンデ−
JP2003019192A (ja) 消臭剤及びタバコ臭用消臭剤
KR20230138759A (ko) 소취용 조성물
KR20230100012A (ko) 담팔수 추출물을 포함하는 탈취용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070622

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070628

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070817

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090519

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090617

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090626

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4336272

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150703

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250