JP2006054422A - 有機電界発光素子及び表示素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い外部量子効率を有し、耐久性に優れ、且つ駆動電圧が低い有機電界発光素子、及び該有機電界発光素子を用いた表示素子を提供する。
【解決手段】 陽極及び陰極間に有機発光層を含む複数の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、前記有機発光層は、ホスト材料と、2種以上の燐光発光材料とを含有し、前記有機発光層は、陽極側及び陰極側の両方で有機化合物層と隣接し、前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが50nm以下であり、且つ、前記有機発光層と陰極側で隣接する有機化合物層は、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下の化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子、並びに、該有機電界発光素子を用いて構成された表示装置である。
【選択図】 なし
【解決手段】 陽極及び陰極間に有機発光層を含む複数の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、前記有機発光層は、ホスト材料と、2種以上の燐光発光材料とを含有し、前記有機発光層は、陽極側及び陰極側の両方で有機化合物層と隣接し、前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが50nm以下であり、且つ、前記有機発光層と陰極側で隣接する有機化合物層は、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下の化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子、並びに、該有機電界発光素子を用いて構成された表示装置である。
【選択図】 なし
Description
本発明は有機電界発光素子及び及び表示素子に関する。特に、燐光発光材料を用い、外部量子効率及び耐久性を向上させた有機電界発光素子、及び該有機電界発光素子を用いた表示素子に関する。
有機物質を使用した有機発光素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子や書き込み光源アレイとしての用途が有望視され、多くの開発が行われている。一般に有機発光素子は、発光層及び該層を挟んだ一対の対向電極から構成されている。両電極間に電界が印加されると、陰極から電子が注入され、陽極から正孔が注入される。発光は、この電子と正孔が発光層において再結合し、電子が伝導体から価電子帯に戻る際にエネルギーを光として放出する現象である。
従来の有機発光素子は、駆動電圧が高く、発光輝度や発光効率も低かったが、近年この点を解決する技術が種々報告されている。
特許文献1には、基板上に形成された陽極及び陰極と、該陽極及び陰極間に配置された有機発光層を有する発光素子であって、前記有機発光層がホスト材料と該ホスト材料に混入されるドーパントから構成され、該ドーパントが発光材料と非発光性化合物からなる発光素子により、低電圧駆動を可能にし、高輝度化・高効率化・高耐久性を可能にすることが開示されている。
また、本文献に記載のBCP(Bathocuproine)を用いている系は、BCPのイオン化ポテンシャルが大きいため(6.1eV)、耐久性が満足できるものではなく、改善が望まれていた。
また、本文献に記載のBCP(Bathocuproine)を用いている系は、BCPのイオン化ポテンシャルが大きいため(6.1eV)、耐久性が満足できるものではなく、改善が望まれていた。
特許文献2には、発光層に、(1)電子輸送性及び/又は正孔輸送性を有するホスト材料、(2)室温で燐光発光を示す化合物A、及び(3)室温で燐光発光又は蛍光発光を示し、かつ、その最大発光波長が上記化合物Aの最大発光波長より長波長である化合物B、を含有させることにより、該化合物Bを高効率で発光させることができる電界発光素子が開示されている。すなわち、単独では高効率で発光しない燐光化合物であるか、又は、様々な発光色を示すが何れも燐光化合物ほどの高い発光効率を示さない蛍光化合物である、化合物Bに対し、構成要素(2)の室温で燐光発光を示す化合物Aを併用することにより、化合物Aが増感剤の役割を果たし、化合物Bの発光が強められることを見出している。しかしながら、特許文献2に記載の発光素子は、高い駆動電圧が必要である。
特開2003−68466号公報
特開2003−77674号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、高い外部量子効率を有し、耐久性に優れ、且つ駆動電圧が低い有機電界発光素子、及び該有機電界発光素子を用いた表示素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
<1> 陽極及び陰極間に有機発光層を含む複数の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、
前記有機発光層は、ホスト材料と、2種以上の燐光発光材料とを含有し、
前記有機発光層は、陽極側及び陰極側の両方で有機化合物層と隣接し、
前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが50nm以下であり、
且つ、前記有機発光層と陰極側で隣接する有機化合物層は、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下の化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
<1> 陽極及び陰極間に有機発光層を含む複数の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、
前記有機発光層は、ホスト材料と、2種以上の燐光発光材料とを含有し、
前記有機発光層は、陽極側及び陰極側の両方で有機化合物層と隣接し、
前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが50nm以下であり、
且つ、前記有機発光層と陰極側で隣接する有機化合物層は、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下の化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
<2> 電界発光によるスペクトルが、前記2種以上の燐光発光材料に由来することを特徴とする前記<1>に記載の有機電界発光素子。
<3> 電界発光によるスペクトルが、前記2種以上の燐光発光材料の内の1種に由来することを特徴とする前記<2>に記載の有機電界発光素子。
<4> 前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが10nm以上40nm以下であることを特徴とする前記<1>〜<3>の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
<3> 電界発光によるスペクトルが、前記2種以上の燐光発光材料の内の1種に由来することを特徴とする前記<2>に記載の有機電界発光素子。
<4> 前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが10nm以上40nm以下であることを特徴とする前記<1>〜<3>の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
<5> 前記2種以上の燐光発光材料が、2種以上の金属錯体であることを特徴とする前記<1>〜<4>に何れか1項に記載の有機電界発光素子。
<6> 前記2種以上の金属錯体が、各々中心金属が異なる金属錯体であることを特徴とする前記<5>に記載の有機電界発光素子。
<7> 前記燐光発光材料を2種のみ含むことを特徴とする前記<1>〜<6>の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
<6> 前記2種以上の金属錯体が、各々中心金属が異なる金属錯体であることを特徴とする前記<5>に記載の有機電界発光素子。
<7> 前記燐光発光材料を2種のみ含むことを特徴とする前記<1>〜<6>の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
<8> 少なくとも2種類以上の、発光色の異なる有機電界発光素子を並べて構成された表示装置であって、前記有機電界発光素子の少なくとも1種は、前記<1>〜<7>の何れか1項に記載の有機電界発光素子である表示装置。
有機電界発光素子においては、消費電力を低減させる観点から、膜厚を薄くし、駆動電圧を下げることは好ましい。しかし、正孔輸送層の膜厚を薄くすると、正孔ブロック層近辺における正孔の量が増加することが予想される。正孔ブロック層近辺における正孔の量が増加した場合には、イオン化ポテンシャルが高い材料を正孔ブロック層として用いると耐久性が大きく悪化されることが予想される。
これは即ち、正孔ブロック層に含まれる材料のイオン化ポテンシャルが高いと、正孔を注入するのにより大きなエネルギーが必要となり、正孔を注入するのに大きなエネルギーが必要であることは、正孔ブロック層が正孔に対して不安定であることが予想されるからである。そこで、イオン化ポテンシャルが低い材料を正孔ブロック層に用いるれば、耐久性が向上することが予想できる。
しかし、イオン化ポテンシャルが低い材料の使用は、逆にその分子に正孔が注入され易くなることが予想されるため、正孔ブロック層も発光に寄与し、色純度を悪化させる可能性がある。
本発明者らは上記に鑑み、前記のごとく、2種以上の燐光発光材料を有機発光層に含有させ、且つ、有機化合物層を特定の構成とした有機電界発光素子により、耐久性と色純度との両立を達成し、本発明を成すに至ったものである。
これは即ち、正孔ブロック層に含まれる材料のイオン化ポテンシャルが高いと、正孔を注入するのにより大きなエネルギーが必要となり、正孔を注入するのに大きなエネルギーが必要であることは、正孔ブロック層が正孔に対して不安定であることが予想されるからである。そこで、イオン化ポテンシャルが低い材料を正孔ブロック層に用いるれば、耐久性が向上することが予想できる。
しかし、イオン化ポテンシャルが低い材料の使用は、逆にその分子に正孔が注入され易くなることが予想されるため、正孔ブロック層も発光に寄与し、色純度を悪化させる可能性がある。
本発明者らは上記に鑑み、前記のごとく、2種以上の燐光発光材料を有機発光層に含有させ、且つ、有機化合物層を特定の構成とした有機電界発光素子により、耐久性と色純度との両立を達成し、本発明を成すに至ったものである。
本発明によれば、高い外部量子効率を有し、耐久性に優れ、低電圧駆動可能な、有機電界発光素子、及び該有機電界発光素子を用いた表示素子を提供することができる。さらに、本発明の有機電界発光素子は、適切な2種以上のドーパントを組合せたことにより、色純度が良好になるという効果も有する。
[有機電界発光素子]
以下、本発明の有機電界発光素子(以下、適宜「有機EL素子」と称する場合がある。)について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、陽極及び陰極間に有機発光層を含む複数の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、前記有機発光層は、ホスト材料と、2種以上の燐光発光材料とを含有し、前記有機発光層は、陽極側及び陰極側の両方で有機化合物層と隣接し、前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが50nm以下であり、且つ、前記有機発光層と陰極側で隣接する有機化合物層は、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下の化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子である。
本発明の有機電界発光素子は、上記構成としたことにより、高い色外部量子効率、優れた耐久性、及び低電圧駆動性という効果を、総て申し分なく発揮することができる。更には、適切な2種以上のドーパントを組合せることにより、良好な色純度を発揮するうという効果も有する。
尚、本発明における厚さ及び膜厚は、透過型電子顕微鏡で測定した値で規定する。また、イオン化ポテンシャルはAC−1(理研計器社)を用いて室温・大気下で測定した値で規定する。AC−1の測定原理については、安達千波矢等著「有機薄膜仕事関数データ集」シーエムシー出版社2004年発行に記載されている。
以下、本発明の有機電界発光素子(以下、適宜「有機EL素子」と称する場合がある。)について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、陽極及び陰極間に有機発光層を含む複数の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、前記有機発光層は、ホスト材料と、2種以上の燐光発光材料とを含有し、前記有機発光層は、陽極側及び陰極側の両方で有機化合物層と隣接し、前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが50nm以下であり、且つ、前記有機発光層と陰極側で隣接する有機化合物層は、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下の化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子である。
本発明の有機電界発光素子は、上記構成としたことにより、高い色外部量子効率、優れた耐久性、及び低電圧駆動性という効果を、総て申し分なく発揮することができる。更には、適切な2種以上のドーパントを組合せることにより、良好な色純度を発揮するうという効果も有する。
尚、本発明における厚さ及び膜厚は、透過型電子顕微鏡で測定した値で規定する。また、イオン化ポテンシャルはAC−1(理研計器社)を用いて室温・大気下で測定した値で規定する。AC−1の測定原理については、安達千波矢等著「有機薄膜仕事関数データ集」シーエムシー出版社2004年発行に記載されている。
本発明の有機電界発光素子における電界発光によるスペクトルは、色純度の向上の観点からは、発光層に含まれる2種以上の燐光発光材料に由来するものであることが好ましく、該2種以上の燐光発光材料の内の1種に由来するものであることが更により好ましい。
尚、本発明において、スペクトルの由来は以下のようにして決める。
即ち、有機電界発光素子の電界励起発光スペクトルに現れたピーク(極大値)の内、最大値のピークも含め、強度が最大値の1/10以上であるであるもののみに注目し、そのピークの波長の値と、有機EL素子を構成する各化合物の単膜における光励起発光スペクトルのピーク波長の値とを比較することにより、スペクトルはその波長の値が最も近い化合物由来であるとする。
即ち、有機電界発光素子の電界励起発光スペクトルに現れたピーク(極大値)の内、最大値のピークも含め、強度が最大値の1/10以上であるであるもののみに注目し、そのピークの波長の値と、有機EL素子を構成する各化合物の単膜における光励起発光スペクトルのピーク波長の値とを比較することにより、スペクトルはその波長の値が最も近い化合物由来であるとする。
次に、本発明の有機電界発光素子における構成について説明する。
本発明の発光素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある。)を含む複数の有機化合物層を有し、更に有機発光層の両側には有機化合物層が隣接して構成される。有機発光層に隣接している有機化合物層と電極の間には、更に有機化合物層を有していてもよい。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。通常の場合、陽極が透明である。
本発明の発光素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある。)を含む複数の有機化合物層を有し、更に有機発光層の両側には有機化合物層が隣接して構成される。有機発光層に隣接している有機化合物層と電極の間には、更に有機化合物層を有していてもよい。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。通常の場合、陽極が透明である。
本発明における有機化合物層の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と発光層との間、又は、発光層と電子輸送層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。
本発明の有機電界発光素子における有機化合物層の好適な態様は、陽極側から順に、少なくとも、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層、及び電子注入層、を有する態様である。
尚、発光層と電子輸送層との間に正孔ブロック層を有した場合には、有機発光層と隣接する有機化合物層は、陽極側が正孔輸送層になり、陰極側が正孔ブロック層となる。また、陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間には、電子注入層を有してもよい。尚、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
次に、本発明の発光材料を構成する要素について、詳細に説明する。
次に、本発明の発光材料を構成する要素について、詳細に説明する。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
<陽極>
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられ、仕事関数が4.0eV以上の材料が好ましい。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機電界発光素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができる。が、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
<陰極>
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられ、仕事関数が4.5eV以下のものが好ましい。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<有機化合物層>
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機電界発光素子は、発光層を含む複数の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機電界発光素子は、発光層を含む複数の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
本発明における発光層は、その陽極側及び陰極側の両方で有機化合物層と隣接して構成される。
発光層と陽極側で隣接する有機化合物層としては、駆動電圧を下げる観点から、厚さが50nm以下である層であることが必要であり、5nm以上50nm以下であることが好ましく、10nm以上40nm以下であることが更に好ましい。
発光層と陽極側で隣接する層としては、正孔注入層、及び正孔輸送層等が挙げれられ、正孔輸送層であることが好ましい。これらの層の詳細については後述する。
発光層と陽極側で隣接する有機化合物層としては、駆動電圧を下げる観点から、厚さが50nm以下である層であることが必要であり、5nm以上50nm以下であることが好ましく、10nm以上40nm以下であることが更に好ましい。
発光層と陽極側で隣接する層としては、正孔注入層、及び正孔輸送層等が挙げれられ、正孔輸送層であることが好ましい。これらの層の詳細については後述する。
また、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層は、耐久性向上の観点から、当該層がイオン化ポテンシャルが6.0eV以下の化合物を含む層であることが必要であり、好ましくはイオン化ポテンシャルが5.6〜6.0eVの化合物を含む層である。
発光層と陰極側で隣接する層としては、正孔ブロック層、電子輸送層、及び電子輸送層等が挙げられ、正孔ブロック層であることが好ましい。これらの層の詳細については後述する。
発光層と陰極側で隣接する層としては、正孔ブロック層、電子輸送層、及び電子輸送層等が挙げられ、正孔ブロック層であることが好ましい。これらの層の詳細については後述する。
−有機化合物層の形成−
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
−有機発光層−
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、ホスト材料と、2種類以上の燐光発光材料からなるドーパントと、を含む。ホスト材料としては電荷輸送材料であることが好ましい。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。発光層が複数の場合であっても、発光層を構成する各層は、ホスト材料と、2種類以上の燐光発光材料からなるドーパントと、を含有する。
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、ホスト材料と、2種類以上の燐光発光材料からなるドーパントと、を含む。ホスト材料としては電荷輸送材料であることが好ましい。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。発光層が複数の場合であっても、発光層を構成する各層は、ホスト材料と、2種類以上の燐光発光材料からなるドーパントと、を含有する。
発光層に含有される燐光発光材料は、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体である。
遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金である。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金である。
ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer-Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
本発明における発光層は、色純度を向上させる観点から、2種類以上の燐光発光材料をドーパントとして含有することが必要である。この2種類以上の燐光発光材料としては、2種以上の金属錯体であることが好ましい。更には、2種以上の金属錯体は、各々中心金属が異なる金属錯体であることが好ましい。また、素子製造上の観点からは、発光層に含有される燐光発光材料からなるドーパントは2種類のみであることが特に好ましい。
燐光発光材料は、発光層中に、それぞれ0.1〜20質量%含有されることが好ましく、0.5〜10質量%含有されることがより好ましい。
なお、発光層に、2種類以上含有されるドーパントの含有比としては、特に限定されないが、発光スペクトルの由来となるドーパント/その他のドーパントの比は、100/1〜1/10が好ましく、20/1〜1/5がより好ましく、5/1〜1/2が更に好ましい。
なお、発光層に、2種類以上含有されるドーパントの含有比としては、特に限定されないが、発光スペクトルの由来となるドーパント/その他のドーパントの比は、100/1〜1/10が好ましく、20/1〜1/5がより好ましく、5/1〜1/2が更に好ましい。
また、本発明における発光層に含有されるホスト材料としては、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するもの及びアリールシラン骨格を有するもの等が挙げられる。
ホスト材料のT1(最低多重項励起状態のエネルギーレベル)は、ドーパント材料のT1レベルより大きいことが好ましい。なお、ホスト材料とドーパント材料とを共蒸着することによって、ドーパント材料がホスト材料にドープされた発光層を好適に形成することができる。
ホスト材料のT1(最低多重項励起状態のエネルギーレベル)は、ドーパント材料のT1レベルより大きいことが好ましい。なお、ホスト材料とドーパント材料とを共蒸着することによって、ドーパント材料がホスト材料にドープされた発光層を好適に形成することができる。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々50nm以下であることが好ましい。正孔輸送層が、発光層に隣接する層である場合には、50nm以下の厚さであることが必須である。
正孔輸送層の厚さとしては、5〜50nmであることが好ましく、10〜40mであることが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.5〜50nmであることが好ましく、1〜40nmであることが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々50nm以下であることが好ましい。正孔輸送層が、発光層に隣接する層である場合には、50nm以下の厚さであることが必須である。
正孔輸送層の厚さとしては、5〜50nmであることが好ましく、10〜40mであることが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.5〜50nmであることが好ましく、1〜40nmであることが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々50nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、5〜50nmであることが好ましく、10〜50nmであることが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1〜50nmであることが好ましく、0.5〜20nmであることが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子輸送層が発光層に隣接する層である場合には、耐久性向上の観点から、当該層を構成する材料としては、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下のものが用いられる。
電子輸送層の厚さとしては、5〜50nmであることが好ましく、10〜50nmであることが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1〜50nmであることが好ましく、0.5〜20nmであることが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子輸送層が発光層に隣接する層である場合には、耐久性向上の観点から、当該層を構成する材料としては、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下のものが用いられる。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明においては、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることが好適である。
正孔ブロック層は、具体的には、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、ピラザボール誘導体等を含有する層であることが好ましい。
正孔ブロック層が、発光層に隣接する有機化合物層として設けられる場合、耐久性向上の観点から、当該層を構成する材料としては、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下のものが用いられる。
また、正孔ブロック層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、50nm以下であることが好ましく、1〜50nmであることが好ましく、5〜40nmであることが更に好ましい。
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明においては、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることが好適である。
正孔ブロック層は、具体的には、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、ピラザボール誘導体等を含有する層であることが好ましい。
正孔ブロック層が、発光層に隣接する有機化合物層として設けられる場合、耐久性向上の観点から、当該層を構成する材料としては、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下のものが用いられる。
また、正孔ブロック層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、50nm以下であることが好ましく、1〜50nmであることが好ましく、5〜40nmであることが更に好ましい。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al2O3、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、TiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxOy等の金属窒化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al2O3、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe2O3、Y2O3、TiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxOy等の金属窒化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
<封止>
さらに、本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
さらに、本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
[表示素子]
本発明の表示素子について説明する。
本発明の表示素子は、少なくとも2種類以上の、発光色の異なる有機電界発光素子を並べた表示装置であって、前記有機電界発光素子の少なくとも1種が、本発明の有機電界発光素子であることを特徴とする。
発光色の異なる少なくとも2種類以上の有機電界発光素子をマトリクス状に配置した表示装置では、該表示装置を構成する少なくとも1種類の発光素子が、他種の発光素子に比べて駆動電圧が高くなる場合があり、表示装置を構成する発光素子の駆動電圧が揃わない場合がある。このような場合に、表示装置を構成する少なくとも1種類の発光素子を、本発明の有機電界発光素子とすることにより、低電圧化が可能となり、表示装置を構成する発光素子の駆動電圧を揃えることができる。このことにより、駆動回路の設計が簡素化できる等の利点が得られる。特に、赤色、緑色、青色に発光する有機電界発光素子をマトリクス状に配置した表示装置においては、赤色の有機電界発光素子として本発明の有機電界発光素子を適用すると利点が大きい。
本発明の表示素子について説明する。
本発明の表示素子は、少なくとも2種類以上の、発光色の異なる有機電界発光素子を並べた表示装置であって、前記有機電界発光素子の少なくとも1種が、本発明の有機電界発光素子であることを特徴とする。
発光色の異なる少なくとも2種類以上の有機電界発光素子をマトリクス状に配置した表示装置では、該表示装置を構成する少なくとも1種類の発光素子が、他種の発光素子に比べて駆動電圧が高くなる場合があり、表示装置を構成する発光素子の駆動電圧が揃わない場合がある。このような場合に、表示装置を構成する少なくとも1種類の発光素子を、本発明の有機電界発光素子とすることにより、低電圧化が可能となり、表示装置を構成する発光素子の駆動電圧を揃えることができる。このことにより、駆動回路の設計が簡素化できる等の利点が得られる。特に、赤色、緑色、青色に発光する有機電界発光素子をマトリクス状に配置した表示装置においては、赤色の有機電界発光素子として本発明の有機電界発光素子を適用すると利点が大きい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
(実施例1)
(実施例1)
ガラス基板上に、インジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nm堆積したもの(ジオマテック社製)に対し、フォトリソグラフィーと塩酸エッチングを用いてパターニングし、陽極を形成した。パターン形成したITO基板を、アセトンによる超音波洗浄、純水による水洗、イソプロピルアルコールによる超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行って、真空蒸着装置内に設置した。その後、蒸着装置内の真空度が2.7×10-4Pa以下になるまで排気した。
続いて、上記蒸着装置内にて下記に示す銅フタロシアニン(CuPc)を加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で蒸着を行い、膜厚10nmの正孔注入層を形成した。
次いで、上記により形成された正孔注入層の上に、下記に示す、4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)をヒーターで加熱して、蒸着速度0.2nm/秒で蒸着を行い、膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。
引続き、上記により形成された正孔輸送層の上に、発光層に含有されるホスト材料として、下記に示す、4,4′−N,N′−ジカルバゾール−ビフェニル(CBP)と、ドーパント材料の燐光性有機金属錯体として、下記に示す、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(ドーパントA)と、下記に示す白金錯体(ドーパントB)とを加熱し、3元同時蒸着法により発光層の成膜を行った。CBPの蒸着速度は0.2nm/秒に制御し、ドーパントAが5質量%、ドーパントBが5質量%含有された膜厚30nmの発光層を正孔輸送層の上に積層した。
更に、下記に示す化合物(正孔ブロック材料C)を、蒸着速度0.1nm/秒で蒸着を行い、膜厚10nmの正孔ブロック層を発光層の上に積層した。
なお、AC−1(理研計器社)にて測定した正孔ブロック材料Cのイオン化ポテンシャルは5.8であった。
なお、AC−1(理研計器社)にて測定した正孔ブロック材料Cのイオン化ポテンシャルは5.8であった。
更に続いて、正孔ブロック層の上に、下記に示すトリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq)を蒸着速度0.2nm/秒で蒸着し、35nmの膜厚の電子輸送層を形成した。
その後、フッ化リチウム(LiF)を蒸着速度0.1nm/秒、1.5nmの膜厚で電子輸送層の上に成膜して電子注入層を形成し、更に、アルミニウムを蒸着速度0.5nm/秒、膜厚100nmの陰極を形成した。また、陽極及び陰極より、それぞれアルミニウムのリード線を結線した。
ここで得られた素子を、空気に晒すことなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れた。
内側に凹部を設けたステンレス製の封止カバーに、前記グローブボックス内で水分吸収剤としての酸化カルシウム粉末を10mg入れ、粘着テープで固定した。この封止カバーと、接着剤として紫外線硬化型接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止した。
以上のようにして、実施例1の有機EL素子を得た。
尚、蒸着時は、所望の膜厚が得られるよう、水晶発振式成膜コントローラ(ULVAC社製CRTM6000)を用いてモニターした。
ここで得られた素子を、空気に晒すことなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れた。
内側に凹部を設けたステンレス製の封止カバーに、前記グローブボックス内で水分吸収剤としての酸化カルシウム粉末を10mg入れ、粘着テープで固定した。この封止カバーと、接着剤として紫外線硬化型接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止した。
以上のようにして、実施例1の有機EL素子を得た。
尚、蒸着時は、所望の膜厚が得られるよう、水晶発振式成膜コントローラ(ULVAC社製CRTM6000)を用いてモニターした。
以上より得られた有機EL素子に対し、ケースレー社製ソースメジャーユニット2400型を用いて直流電圧を印加し、トプコン社製BM−8を用いて輝度を測定した。
また、浜松ホトニクス社製のマルチ・チャンネル・アナライザーPMA−11を用いてスペクトル波形を測定した。
これら測定結果から、200cd/m2における駆動電圧、外部量子効率、発光波長ピークの値を得た。
なお、実施例1により得られた素子の発光スペクトルの最大波長は584nmであり、ドーパントB由来であることが同定された。
更に、初期輝度200cd/m2で定電流駆動を行い、輝度が100cd/m2になるまでに要する時間を測定し、耐久性の指標とした。(表1中では半減時間として示す。)。
また、浜松ホトニクス社製のマルチ・チャンネル・アナライザーPMA−11を用いてスペクトル波形を測定した。
これら測定結果から、200cd/m2における駆動電圧、外部量子効率、発光波長ピークの値を得た。
なお、実施例1により得られた素子の発光スペクトルの最大波長は584nmであり、ドーパントB由来であることが同定された。
更に、初期輝度200cd/m2で定電流駆動を行い、輝度が100cd/m2になるまでに要する時間を測定し、耐久性の指標とした。(表1中では半減時間として示す。)。
(実施例2)
実施例1において形成した正孔輸送層の膜厚を25nmに変更した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、実施例1と同様の測定を行った。
なお、実施例2により得られた素子の発光スペクトルの最大波長は、583nmであり、ドーパントB由来であることが同定された。
実施例1において形成した正孔輸送層の膜厚を25nmに変更した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、実施例1と同様の測定を行った。
なお、実施例2により得られた素子の発光スペクトルの最大波長は、583nmであり、ドーパントB由来であることが同定された。
(実施例3)
実施例1において形成した正孔輸送層の膜厚を10nmに変更した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、実施例1と同様の測定を行った。結果を下記表1に示す。なお、実施例3により得られた素子の発光スペクトルの最大波長は、584nmであり、ドーパントB由来であることが同定された。
実施例1において形成した正孔輸送層の膜厚を10nmに変更した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、実施例1と同様の測定を行った。結果を下記表1に示す。なお、実施例3により得られた素子の発光スペクトルの最大波長は、584nmであり、ドーパントB由来であることが同定された。
(比較例1)
実施例1において形成した正孔輸送層の膜厚を60nmに変更した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、実施例1と同様の測定を行った。
実施例1において形成した正孔輸送層の膜厚を60nmに変更した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、実施例1と同様の測定を行った。
(比較例2)
実施例1において発光層に含有されるドーパントを、ドーパントBのみとした以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、実施例1と同様の測定を行った。
実施例1において発光層に含有されるドーパントを、ドーパントBのみとした以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製し、実施例1と同様の測定を行った。
実施例1〜3、比較例1及び2の測定結果を下記表1に示す。
表1に示されるように、実施例1〜3の素子は、外部量子効率が高く、耐久性に優れ、低駆動電圧の素子であることが分かった。
一方、実施例1〜3と比較例1の比較によれば、正孔輸送層(陽極側の発光層に隣接する層)が厚くなるに従って、高い駆動電圧が必要なことがわかった。
また、発光層にドーパントBのみを含有する比較例2の素子は、発光ピークが2つあることから色純度が悪く、実施例1の素子のように発光層に2種類以上のドーパントを両方ドープすることによって、発光ピークが1つになって色純度が向上し、且つ、高い発光強度が得られることがわかった。
一方、実施例1〜3と比較例1の比較によれば、正孔輸送層(陽極側の発光層に隣接する層)が厚くなるに従って、高い駆動電圧が必要なことがわかった。
また、発光層にドーパントBのみを含有する比較例2の素子は、発光ピークが2つあることから色純度が悪く、実施例1の素子のように発光層に2種類以上のドーパントを両方ドープすることによって、発光ピークが1つになって色純度が向上し、且つ、高い発光強度が得られることがわかった。
(実施例4)
実施例1で用いたものと同様のガラス基板上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nm堆積したものに対し、実施例1と同様に陽極形成及び洗浄を行った後、真空蒸着装置内に設置した。その後、蒸着装置内の真空度が2.7×10-4Pa以下になるまで排気した。
実施例1で用いたものと同様のガラス基板上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nm堆積したものに対し、実施例1と同様に陽極形成及び洗浄を行った後、真空蒸着装置内に設置した。その後、蒸着装置内の真空度が2.7×10-4Pa以下になるまで排気した。
続いて、上記蒸着装置内にて、蒸着速度0.1nm/秒でCuPcを蒸着し、膜厚10nmの正孔注入層を形成した。
次いで、正孔注入層の上に、蒸着速度0.2nm/秒でα−NPDを蒸着し、膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。
引続き、発光層に含有されるホスト材料及びドーパントとして、実施例1と同様に、CBP、ドーパントA、及びドーパントBを用い、3元同時蒸着法により、発光層の成膜を行った。CBPの蒸着速度は0.2nm/秒に制御し、ドーパントAが5質量%、ドーパントBが5質量%含有された膜厚40nmの発光層を正孔輸送層の上に積層した。
更に、蒸着速度0.1nm/秒で下記に示す(BAlq)を蒸着し、膜厚10nmの正孔ブロック層を発光層の上に積層した。
更に続いて、正孔ブロック層の上に、蒸着速度0.2nm/秒でAlqを蒸着し、膜厚35nmの電子輸送層を形成した。
その後、フッ化リチウム(LiF2)を蒸着速度0.1nm/秒、1.5nmの膜厚で電子輸送層の上に成膜して電子注入層を形成し、アルミニウムを蒸着速度0.5nm/秒、膜厚100nmの陰極を形成した。更に、陽極及び陰極より、それぞれアルミニウムのリード線を結線した。
ここで得られた素子を、空気に晒すことなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れた。
内側に凹部を設けたステンレス製の封止カバーに、前記グローブボックス内で水分吸収剤としての酸化カルシウム粉末を10mg入れ、粘着テープで固定した。この封止カバーと、接着剤として紫外線硬化型接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止した。
以上のようにして、実施例4の有機EL素子を得た。
内側に凹部を設けたステンレス製の封止カバーに、前記グローブボックス内で水分吸収剤としての酸化カルシウム粉末を10mg入れ、粘着テープで固定した。この封止カバーと、接着剤として紫外線硬化型接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止した。
以上のようにして、実施例4の有機EL素子を得た。
得られた発光素子に対し、ケースレー社製ソースメジャーユニット2400型を用いて直流電圧を印加し、トプコン社製BM−8を用いて輝度を測定した。
また、浜松ホトニクス社製のマルチ・チャンネル・アナライザーPMA−11を用いてスペクトル波形を測定した。これらの測定結果から、200cd/m2における駆動電圧、外部量子効率、発光波長ピークの値を得た。なお、実施例4により得られた素子の発光スペクトルの最大波長は584nmであり、ドーパントB由来と同定された。
更に、初期輝度200cd/m2で定電流駆動を行い、輝度が100cd/m2になるまでに要する時間を測定し、耐久性の指標とした。(表2中では半減時間として示す。)。
この素子の正孔ブロック層として用いたBAlqのイオン化ポテンシャルを、AC−1(理研計器社製)にて測定したところ、5.9eVであった。
また、浜松ホトニクス社製のマルチ・チャンネル・アナライザーPMA−11を用いてスペクトル波形を測定した。これらの測定結果から、200cd/m2における駆動電圧、外部量子効率、発光波長ピークの値を得た。なお、実施例4により得られた素子の発光スペクトルの最大波長は584nmであり、ドーパントB由来と同定された。
更に、初期輝度200cd/m2で定電流駆動を行い、輝度が100cd/m2になるまでに要する時間を測定し、耐久性の指標とした。(表2中では半減時間として示す。)。
この素子の正孔ブロック層として用いたBAlqのイオン化ポテンシャルを、AC−1(理研計器社製)にて測定したところ、5.9eVであった。
(比較例3)
実施例4において形成した正孔ブロック層において、BAlqの代わりに、下記に示す化合物(BCP)を用いた以外は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、実施例4と同様の測定を行った。
尚、比較例3の素子の正孔ブロック層として用いたBCPのイオン化ポテンシャルをAC−1(理研計器社)にて測定したところ、6.1eVであった。
実施例4において形成した正孔ブロック層において、BAlqの代わりに、下記に示す化合物(BCP)を用いた以外は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、実施例4と同様の測定を行った。
尚、比較例3の素子の正孔ブロック層として用いたBCPのイオン化ポテンシャルをAC−1(理研計器社)にて測定したところ、6.1eVであった。
(比較例4)
実施例4において、発光層のドーパントをドーパントBのみとした以外は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、実施例4と同様の測定を行った。
実施例4において、発光層のドーパントをドーパントBのみとした以外は、実施例4と同様にして有機EL素子を作製し、実施例4と同様の測定を行った。
実施例4、比較例3及び4の測定結果を下記表2に示す。
表2に示されるように、実施例4の素子は、外部量子効率が高く、耐久性に優れ、低駆動電圧の素子であることが分かった。
一方、正孔ブロック層(発光層の陰極側に隣接する層)に、イオン化ポテンシャル6.0eV以上の化合物であるBCPを用いた比較例3の素子は、駆動耐久性が低く、輝度低下が著しいことが確認された。また、発光層にドーパントBのみのサンプルでは、BAlq由来の発光ピークが2つ見られ、色純度が悪いものであった。
一方、正孔ブロック層(発光層の陰極側に隣接する層)に、イオン化ポテンシャル6.0eV以上の化合物であるBCPを用いた比較例3の素子は、駆動耐久性が低く、輝度低下が著しいことが確認された。また、発光層にドーパントBのみのサンプルでは、BAlq由来の発光ピークが2つ見られ、色純度が悪いものであった。
実施例4と比較例3の有機EL素子の違いは、正孔ブロック層に含まれる材料がイオン化ポテンシャル5.9eVのBAlqであるか、イオン化ポテンシャル6.1eVのBCPであるかの違いである。表2に示されるように、イオン化ポテンシャル5.9eVのBAlqを用いた実施例4の方が、耐久性に優れていることが分かる。これは、正孔ブロック層に含まれる材料のイオン化ポテンシャルが高いと、正孔を注入するのにより大きなエネルギーが必要となり、正孔を注入するのに大きなエネルギーが必要であることは、正孔ブロック層が正孔に対して不安定であることに繋がるためだと推定される。
一方、正孔ブロック層にイオン化ポテンシャルが低い材料を用いると、比較例4の結果に示されるように、正孔ブロック層が発光に寄与し、色純度が悪化する。これは、正孔ブロック層に含まれる材料のイオン化ポテンシャルが小さいと、正孔ブロック層の分子に正孔が注入され易くなるためと推定される。
即ち、実施例4のように、正孔ブロック層のような発光層に隣接する層に含まれる材料のとして、イオン化ポテンシャルが6.0eV以上のものを用い、且つ発光層に2種類以上の燐光材料を用いた構成とすると、耐久性が良く、色純度も良い素子が得られる。
一方、正孔ブロック層にイオン化ポテンシャルが低い材料を用いると、比較例4の結果に示されるように、正孔ブロック層が発光に寄与し、色純度が悪化する。これは、正孔ブロック層に含まれる材料のイオン化ポテンシャルが小さいと、正孔ブロック層の分子に正孔が注入され易くなるためと推定される。
即ち、実施例4のように、正孔ブロック層のような発光層に隣接する層に含まれる材料のとして、イオン化ポテンシャルが6.0eV以上のものを用い、且つ発光層に2種類以上の燐光材料を用いた構成とすると、耐久性が良く、色純度も良い素子が得られる。
以上、表1及び表2に示された結果からは、本発明の有機EL素子は、(1)発光層にホスト材料と2種以上の燐光発光材料(ドーパント)とを含むこと、(2)発光層に陽極側で隣接する層の厚さが40nmであること、(3)発光層に陰極側で隣接する層にイオン化ポテンシャルが6.0eVの化合物を含むこと、の総てを充足したことにより、本発明の効果である、高い外部量子効率を有し、優れた耐久性、低駆動電圧を発揮することが確認された。
Claims (8)
- 陽極及び陰極間に有機発光層を含む複数の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、
前記有機発光層は、ホスト材料と、2種以上の燐光発光材料とを含有し、
前記有機発光層は、陽極側及び陰極側の両方で有機化合物層と隣接し、
前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが50nm以下であり、
且つ、前記有機発光層と陰極側で隣接する有機化合物層は、イオン化ポテンシャルが6.0eV以下の化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子。 - 電界発光によるスペクトルが、前記2種以上の燐光発光材料に由来することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
- 電界発光によるスペクトルが、前記2種以上の燐光発光材料の内の1種に由来することを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光素子。
- 前記有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層は、厚さが10nm以上40nm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
- 前記2種以上の燐光発光材料が、2種以上の金属錯体であることを特徴とする請求項1〜4に何れか1項に記載の有機電界発光素子。
- 前記2種以上の金属錯体が、各々中心金属が異なる金属錯体であることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
- 前記燐光材料を2種のみ含むことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
- 少なくとも2種類以上の、発光色の異なる有機電界発光素子を並べて構成された表示装置であって、前記有機電界発光素子の少なくとも1種は、請求項1〜7の何れか1項に記載の有機電界発光素子である表示装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
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