JP2006053078A - 光学式検出用微小セルおよびその作製方法 - Google Patents
光学式検出用微小セルおよびその作製方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006053078A JP2006053078A JP2004235593A JP2004235593A JP2006053078A JP 2006053078 A JP2006053078 A JP 2006053078A JP 2004235593 A JP2004235593 A JP 2004235593A JP 2004235593 A JP2004235593 A JP 2004235593A JP 2006053078 A JP2006053078 A JP 2006053078A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- optical
- optical path
- light
- pyrex
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Optical Measuring Cells (AREA)
Abstract
【解決手段】 第1のパイレックス(登録商標)基板21および第2のパイレックス(登録商標)基板22にマスクとして機能するフォトレジスト膜24を形成する(図2(b))。フォトレジスト膜24が形成された各パイレックス(登録商標)基板に対して、試料流路兼光路用の溝25を形成し、溝25にはフォトレジスト膜24が残らないようにする(図2(c))。次いで、溝25の表面の粗さを、エッチングによって、光路に入射される光の波長の1/4以下のサイズに平坦化する(図2(d))。次いで、フォトレジスト膜24を、各パイレックス(登録商標)基板から除去する。こうして得られた各パイレックス(登録商標)基板によって、光ファイバ28を挟持するようにして一体化し(図2(h))、紫外線硬化樹脂29を用いて接合する(図2(i))。
【選択図】 図2
Description
図1は、本発明の一実施形態に係る光学検出用微小セルの試料流路兼光路に沿った断面を示す図である。
図1において、本発明の一実施形態に係る光学式検出用微小セルは、光学式検出用微小セル中で、ガス等の試料および光を通過させるガイドとしての試料流路兼光路5用の溝が片面に形成された、第1の基板1と第2の基板とを、各溝を合わせるように一体化して形成されている。ここで、第1の基板1と第2の基板2とに形成された溝を合わせるようにすることで、試料流路兼光路5が形成される。第2の基板2には、該基板を貫通し、試料流路兼光路5に連通するように試料導入口3および試料排出口4が形成されている。ここで、試料導入路3は、セル外部から試料流路(図1では試料流路兼光路5)へと試料を導入するためのガイドであり、試料排出路4は、試料流路(図1では試料流路兼光路5)からセル外部へと試料を排出するためのガイドである。
図2(a)〜(i)は、本実施例に係る光学式検出用微小セルの作製方法を示す図であり、図2(j)は、本実施例に係る光学式検出用微小セルの斜視図であり、図2(k)は、本実施例に係る光学式検出用微小セルのA−A'断面図である。図2において、符号21は第1のパイレックス(登録商標)基板、符号22は第2のパイレックス(登録商標)基板、符号23は試料導入、排出口、符号24はフォトレジスト膜、符号25は試料流路兼光路用の溝(本明細書では、単に「溝」とも呼ぶ)、符号26は表面の凸凹、符号27は金属反射膜、符号28は光ファイバ、符号29は紫外線硬化樹脂である。
工程1
工程1は、第1のパイレックス(登録商標)基板21および第2のパイレックス(登録商標)基板22に対して、フォトレジストを塗布する工程である。
パイレックス(登録商標)基板とフォトレジストとの接着を良くするために、フォトレジストの塗布に先立って、第1のパイレックス(登録商標)基板21および第2のパイレックス(登録商標)基板22に対して、HDMS(ヘキサメチルジシラザン)をスピンコータにて4000rpmの条件で30秒塗布した。次に、フォトレジストTSMR−V3(東京応化社製)をスピンコータにて2500rpmの条件で30秒塗布し、各パイレックス(登録商標)基板上に約1μmの厚さのフォトレジスト膜24を形成した(図2(b))。これら基板をホットプレートに乗せ、90℃で90秒間ベイクした後、室温にて冷却した。
工程2は、フォトレジスト膜24が形成された第1のパイレックス(登録商標)基板21および第2のパイレックス(登録商標)基板22に対して、試料流路兼光路用の溝4を形成する工程である。
次に、フォトレジスト膜24が形成された第1のパイレックス(登録商標)基板21および第2のパイレックス(登録商標)基板22に対して、ダイシングソー装置(ディスコ社製)により、400μm厚のブレードを用いて、深さが250μm(第1のパイレックス(登録商標)基板21)と200μm(第2のパイレックス(登録商標)基板22)とで、幅がそれぞれ400μmとなるように、溝25を形成した(図2(c))。このとき、第2のパイレックス(登録商標)基板22に対して溝25を形成する際、該基板に予め形成された試料導入口および試料排出口23と溝25とがそれぞれ連通するように溝25を形成することになる。
工程3は、試料流路兼光路用の溝内の微小な表面の凸凹26(表面の粗さ)を光学式検出用微小セルに入射される光の波長の1/4以下のサイズに平坦化する工程である。なお、工程3では、紫外線領域以下の波長(400nm以下の波長域)の光に対しても、溝25の表面の粗さを、該波長の1/4以下のサイズにすることができる。
工程4は、溝25が平坦化された第1のパイレックス(登録商標)基板21および第2のパイレックス(登録商標)基板22に対して、金属反射膜27を形成する工程である。
工程4では、金属反射膜の形成は、スパッタにより行った。スパッタ法は蒸着法と比較して段差の被膜特性が良いため、溝25の側面についても均一な膜を形成することが可能である。この段差に対する被膜特性は、溝のアスペクト比にも依存する。工程2で形成した溝25のアスペクト比はほぼ0.5である。これにより、従来の片面の溝だけに光ファイバを埋め込む場合のアスペクト比が1.0であるのに対して、被膜による溝構造の変化をより小さく抑えることが可能である。
工程5は、溝25以外の第1のパイレックス(登録商標)基板21および第2のパイレックス(登録商標)基板22に形成されたフォトレジスト膜24および金属反射膜27を各パイレックス(登録商標)基板から除去する工程である。
平坦化された溝25にのみ金属反射膜27が形成されるように、工程4にて積層された金属反射膜27について、溝25以外に積層した金属反射膜27を、下層のフォトレジスト膜24と共にリフトオフ法によって除去した。このリフトオフ法による除去処理として、アセトンもしくは2−ブタノール中で超音波洗浄を1時間程度行った。この処理によって、溝25以外の表面の金属反射膜27は除去され、溝25の底面および側面の金属反射膜27のみが残っていることを確認した(図2(f))。
工程6は、溝25のみに金属反射膜27が形成された第2のパイレックス(登録商標)基板22に対して、光ファイバ28を連結する工程である。
端面を鏡面研磨したUV透過型マルチモード光ファイバ28(コア径365μm、クラッド径400μm、加オズオプティクス社製)を二本用意し、それら光ファイバ28について、研磨面が向かいあわせになるように第2のパイレックス(登録商標)基板22の溝に挿入した(図2(g))。次いで、第1のパイレックス(登録商標)基板21の溝面を第2のパイレックス(登録商標)基板22の溝面と向かい合わせになるように被せ、両方の溝で光ファイバ28を挟むように固定した(図2(h))。このように、各溝25が合わさることにより、試料流路兼光路が形成される。
工程7は、一体化された第1のパイレックス(登録商標)基板21および第2のパイレックス(登録商標)基板22を接合する工程である。
第1および第2のパイレックス(登録商標)基板の接合方法は、陽極接合による方法や接着剤を用いる方法など様々あるが、本実施例では、光伝播効率に影響の大きい溝位置のアラインメント精度が最も高かった方法について説明する。
3 試料導入口
4 試料排出口
5 試料流路兼光路
6、7 光ファイバ
21、22 パイレックス(登録商標)基板
23 試料導入口および試料排出口
24 フォトレジスト膜
25 試料流路兼光路用の溝
26 表面の凸凹
27 金属反射膜
28 光ファイバ
29 紫外線硬化樹脂
Claims (8)
- 第1の材料を有する第1の基板と第2の材料を有する第2の基板との少なくともいずれか一方に基板を貫通するように試料導入口を設け、前記第1の基板と前記第2の基板との少なくともいずれか一方に基板を貫通するように試料排出口を設け、前記第1の基板と第2の基板とに対して、マスクとして機能する第3の材料を形成するマスク形成工程と、
該第3の材料が形成された第1の基板と第2の基板とに対して、試料を通過させるガイドとしての試料流路および光を通過させるガイドとしての光路を形成する工程であって、前記光路の少なくとも1部分が前記試料流路の1部または全部となるように前記試料流路および光路を形成し、かつ前記試料導入口および前記試料排出口が前記試料流路に連通するように前記試料流路および光路を形成するガイド形成工程と、
前記第3の材料をマスクとして、前記第1の基板と第2の基板とに形成された光路の表面を、該光路に入射される光の波長の1/4以下のサイズにする処理を施す平坦化工程と、
前記第3の材料を、前記第1の基板と前記第2の基板とから除去する除去工程と、
前記光路に光を入射させるための入射手段を前記第1の基板または前記第2の基板に形成された光路の一方端に、かつ前記光路から光を出射させるための出射手段を前記入射手段が連結された光路の他方端に連結する連結工程と、
前記第1の基板と前記第2の基板とを、前記光路が合わさるように一体化して接合する接合工程と
を有することを特徴とする光学式検出用微小セルの作製方法。 - 前記除去工程に先立って、前記第3の材料と試料流路および光路とが形成された第1の基板と第2の基板とに対して、前記入射される光に対して光反射率の高い単一または複数の材料からなる膜を形成する膜形成工程をさらに有し、
前記除去工程は、前記第3の材料を、前記第1の基板と前記第2の基板とから除去し、さらに、前記光路にのみ前記膜が残るように、前記第1の基板と前記第2の基板とから、前記膜を除去することを特徴とする請求項1記載の光学式検出用微小セルの作製方法。 - 前記膜を形成する材料は、アルミニウム、白金、金またはこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項2記載の光学式検出用微小セルの作製方法。
- 前記第1の材料および第2の材料は、パイレックス(登録商標)、石英、ポリジメチルシロキサンのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光学式検出用微小セルの作製方法。
- 前記第3の材料は、フォトレジストであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光学式検出用微小セルの作製方法。
- 前記平坦化工程は、ウェットエッチング、反応性イオンエッチング、サンドブラスト法またはこれらの組み合わせにより行われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光学式検出用微小セルの作製方法。
- 前記入射手段および出射手段は、光ファイバ、コリメートレンズ、前記第1の基板および第2の基板よりも屈折率の高い光透過材料であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学式検出用微小セルの作製方法。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の作製方法によって作製されたことを特徴とする光学式検出用微小セル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004235593A JP4051363B2 (ja) | 2004-08-12 | 2004-08-12 | 光学式検出用微小セルおよびその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004235593A JP4051363B2 (ja) | 2004-08-12 | 2004-08-12 | 光学式検出用微小セルおよびその作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006053078A true JP2006053078A (ja) | 2006-02-23 |
JP4051363B2 JP4051363B2 (ja) | 2008-02-20 |
Family
ID=36030656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004235593A Expired - Lifetime JP4051363B2 (ja) | 2004-08-12 | 2004-08-12 | 光学式検出用微小セルおよびその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4051363B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007232402A (ja) * | 2006-02-27 | 2007-09-13 | Denso Corp | 光学式ガス検知装置 |
JP2008070316A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Ntt Advanced Technology Corp | 分光分析用微小フローセル |
JP2012107901A (ja) * | 2010-11-15 | 2012-06-07 | Nitto Denko Corp | 比色センサセル、比色センサおよび比色センサセルの製造方法 |
JP2012519871A (ja) * | 2009-03-07 | 2012-08-30 | ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | アナライザ及びアナライザを用いて検知を行うための方法 |
CN104777101A (zh) * | 2015-04-24 | 2015-07-15 | 王丹凤 | 一种观察细胞的方法 |
CN106124549A (zh) * | 2016-07-06 | 2016-11-16 | 天津工业大学 | 一种表征纤维沿径向不同深度化学结构的方法 |
-
2004
- 2004-08-12 JP JP2004235593A patent/JP4051363B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007232402A (ja) * | 2006-02-27 | 2007-09-13 | Denso Corp | 光学式ガス検知装置 |
JP2008070316A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Ntt Advanced Technology Corp | 分光分析用微小フローセル |
JP2012519871A (ja) * | 2009-03-07 | 2012-08-30 | ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | アナライザ及びアナライザを用いて検知を行うための方法 |
US9068921B2 (en) | 2009-03-07 | 2015-06-30 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Analyzer and method for sensing using the same |
JP2012107901A (ja) * | 2010-11-15 | 2012-06-07 | Nitto Denko Corp | 比色センサセル、比色センサおよび比色センサセルの製造方法 |
CN104777101A (zh) * | 2015-04-24 | 2015-07-15 | 王丹凤 | 一种观察细胞的方法 |
CN106124549A (zh) * | 2016-07-06 | 2016-11-16 | 天津工业大学 | 一种表征纤维沿径向不同深度化学结构的方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4051363B2 (ja) | 2008-02-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4984706B2 (ja) | マイクロ構造体の製造方法 | |
JP4237665B2 (ja) | 光導波路型センサ及びその製造方法 | |
US20040042728A1 (en) | Apparatus and method for transmitting and detecting light | |
JP2003215388A (ja) | レンズ付き光ファイバー組立体とその製造方法 | |
CN1769933A (zh) | 光波导和采用该光波导的荧光传感器 | |
JP4051363B2 (ja) | 光学式検出用微小セルおよびその作製方法 | |
CN113109900B (zh) | 一种集成零模波导芯片及其制备方法 | |
JP4018603B2 (ja) | 光導波路型センサ | |
JP5946330B2 (ja) | Sprセンサセルおよびsprセンサ | |
JP2012021936A (ja) | 光導波路型センサチップおよび光導波路型センサ | |
KR20110003576A (ko) | 얇은 펠리클 빔 스플리터의 제조 | |
JP2009069809A (ja) | 偏光変換素子および偏光変換素子の製造方法 | |
JP2016161546A (ja) | マイクロ流路チップ | |
KR100321955B1 (ko) | 광결합기제조방법및그방법으로제조된광결합기 | |
JP2018036637A (ja) | レンズアレイ、ファイバアレイモジュール及び受光モジュール | |
JP2007183467A (ja) | ミラー付光導波路及びその製造方法 | |
JP4352133B2 (ja) | 隣接した光学部品の接着法 | |
JP2003270465A (ja) | 光導波路デバイスおよび光導波路デバイスの製造方法 | |
JP6076786B2 (ja) | Sprセンサセルおよびsprセンサ | |
US11874217B2 (en) | Device for photoacoustic characterisation of a gaseous substance and method for manufacturing such a device | |
JP4469289B2 (ja) | 光路変換ミラーの製法 | |
JP4525006B2 (ja) | 光導波路モジュール | |
US20050122569A1 (en) | Top-pumped waveguide amplifier | |
JP4151073B2 (ja) | 光学素子およびその製造方法 | |
JP2013181753A (ja) | Sprセンサセルおよびsprセンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071127 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071203 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4051363 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101207 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111207 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121207 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131207 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |