JP2006052889A - 吸着式冷凍システム用吸着塔 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、装置の小型化を図るとともに、コストの低減化に寄与する吸着式冷凍システム用吸着塔を提供する。
【解決手段】単一の真空容器である吸着塔E内に、吸着質Kと、この吸着質を吸着剤Sに吸着しもしくは吸着剤から吸着質を脱着する吸着熱交換器5と、この吸着熱交換器から脱着された吸着質を凝縮する凝縮熱交換器7と、この凝縮熱交換器で凝縮された吸着質を蒸発させて吸着剤に吸着させる蒸発熱交換器9を収納してなり、吸着熱交換器の周囲に凝縮熱交換器を配置した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、シリカゲル、活性炭、ゼオライト等からなる吸着剤を加熱あるいは冷却することにより、吸着剤からアルコール、水、アンモニア等の吸着質を脱着し、あるいは吸着質を吸着剤に吸着させて冷熱を発生させる吸着式冷凍システム用吸着塔に関する。
近時、吸着式冷凍システムに対する注目度が高まっている。このような吸着式冷凍システムに係る先行技術が、たとえば[特許文献1]および[特許文献2]に開示されている。
このシステムは、アルコール、水、アンモニア等の吸着質を蒸発させる蒸発熱交換器と、蒸発した吸着質をシリカゲル、活性炭、ゼオライト等からなる吸着剤に吸着させ、もしくは吸着剤から吸着質を脱着させる吸着熱交換器と、吸着剤から脱着した吸着質蒸気を凝縮して液状の吸着質に戻す凝縮熱交換器を備えている。
[特許文献1]においては、蒸発槽と凝縮槽が1ユニットずつ、吸着槽は2ユニットが備えられ、互いに逆止弁(蒸気バルブ)を介在させた配管によって連結された吸着式冷凍装置が開示されている。上記逆止弁に対する切換え操作によって、吸着質が蒸発槽と吸着槽および凝縮槽との間を循環するようになっている。
[特許文献2]においては、吸着器内の連通する同一空間に、上部から下部に亘って、吸着コアと、凝縮器および蒸発器が配置された吸着式冷凍機が開示されている。上記吸着コアは少なくとも2器備えられ、吸着工程と脱着工程とが交互に行われるようになっている。
特開2002−181412号公報 特開2003− 72362号公報
このように、[特許文献1]の構成では、各槽間を連通する配管と、これら配管の所定の部位に逆止弁(蒸気バルブ)が必要であり、コストが嵩む欠点があるのに対して、[特許文献2]の構成では配管と蒸気バルブが不要になって、その分、コストの削減化と信頼性の向上を得られる。
しかしながら、[特許文献2]の構成では、吸着器自体が大型化して、吸着器を製作するためのコストがかかるうえに、冷凍機自体を設置する際の制約が大きくなってしまう不具合がある。
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、装置の小型化を図るとともに、コストの低減化に寄与する吸着式冷凍システム用吸着塔を提供しようとするものである。
上述の目的を満足するため本発明の吸着式冷凍システム用吸着塔は、単一の真空容器内に、吸着質と、吸着剤が充填され吸着質を吸着剤に吸着させもしくは吸着剤から吸着質を脱着する吸着熱交換器と、この吸着熱交換器から脱着された吸着質を凝縮する凝縮熱交換器と、この凝縮熱交換器で凝縮された吸着質を蒸発させて吸着熱交換器の吸着剤に吸着させる蒸発熱交換器を収納してなり、吸着熱交換器の周囲に、凝縮熱交換器を配置した。
本発明によれば、装置全体の小型化を得るとともに、コストの低減に繋げられ、かつ装置を設置する際の制約の低減化を図れるなどの効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る吸着式冷凍システムを説明する。
はじめに、本発明における第1の実施の形態として、図1から吸着式冷凍システム全体の概略構成と作用を説明する。
互いに同一形状構造の、第1の吸着塔Aと、第2の吸着塔Bと、第3の吸着塔Cおよび第4の吸着塔Dが、それぞれ所定の位置に配置されている。各吸着塔A〜Dは密閉構造であるうえに、図示しない真空源と連通される真空容器である。
各々の内部には後述するように、吸着ユニット1a〜1dと、凝縮ユニット2a〜2dおよび蒸発ユニット3a〜3dが収容されているとともに、アルコール、水、アンモニア等からなる吸着質(作動流体とも呼ばれる)Kが所定量、充填されている。
上記吸着ユニット1a〜1dは、本体内に吸着熱交換器5が収容され、かつ吸着熱交換器5間にシリカゲル、活性炭、ゼオライト等の吸着剤Sが充填されてなる。上記吸着熱交換器5を構成する熱交換パイプの両端部は、それぞれの吸着ユニット1a〜1dから外部に延出される。
上記凝縮ユニット2a〜2dは、本体内に凝縮熱交換器7が収容されていて、この凝縮熱交換器7の周囲は上述した吸着質Kで満たされている。凝縮熱交換器7を構成する熱交換パイプの両端部は、それぞれ外部へ延出される。
上記蒸発ユニット3a〜3dは、本体内に蒸発熱交換器9が収容されていて、この蒸発熱交換器9の周囲は上述した吸着質Kで満たされている。蒸発熱交換器9を構成する熱交換パイプの両端部は、それぞれ外部へ延出される。
各吸着塔A〜Dにおける蒸発ユニット3a〜3d対向部位のみ断熱材10が充填されていて、蒸発ユニット3a〜3dは二重構造の容器となし、特に外面側が断熱構造となる。このことから、各吸着塔A〜Dの外部から内部である蒸発ユニット3a〜3dへの熱侵入を阻止でき、蒸発ユニットにおける熱交換効率の向上を得られる。
以上説明した第1〜第4の吸着塔A〜Dのそれぞれとは離間する一側部位に、熱源器11と、熱源切換器12と、第1の放熱切換器13および放熱器14が配置される。
上記熱源器11は、常時、高温を保持するように温度制御された熱媒を集溜している。熱源機11と熱源切換器12との間には2本の配管pが接続され、そのうちの1本の配管中途部に、熱源器11から高温の熱媒を図中矢印方向である熱源切換器12へ給出する循環ポンプ15が設けられる。
上記循環ポンプ15の存在から、一方配管pが高温熱媒を熱源器11から熱源切換器12へ給出案内する導出管であり、他方配管pが熱源切換器12から温度低下した熱媒を熱源器11に戻し案内する戻し管となる。
上記放熱器14は、常時、低温を保持するように温度制御された熱媒を集溜している。放熱器14と第1の放熱切換器13とは2本の配管pで接続されていて、そのうちの1本の配管中途部に、放熱器14から低温の熱媒を図中矢印方向である第1の放熱切換器13側へ給出する循環ポンプ16が設けられる。
上記循環ポンプ16の存在から、一方配管pが低温の熱媒を放熱器14から第1の放熱切換器13へ給出案内する導出管であり、他方配管pが第1の放熱切換器13から熱媒を放熱器14へ戻し案内する戻し管となる。
上記熱源切換器12および第1の放熱切換器13とも、流出部と流入部とで対になる接続ポート12a〜12d、13a〜13dが各々4対備えられる。各切換器12,13内部には1組の切換え機構が収容され、各4対の接続ポート12a〜12d、13a〜13dのうちのいずれか2対の接続ポートが、上記導入管pと戻し管pおよび接続ポート相互に連通するように切換えられる。
熱源切換器12と、第1の放熱切換器13の接続ポート12a〜12d、13a〜13dに接続される配管は、各切換器12,13における同一部位の接続ポートと連通するように配管されている。
すなわち、熱源切換器12と第1の放熱切換器13における第1の接続ポート12a,13a相互、第2の接続ポート12b,13b相互、第3の接続ポート12c,13c相互、第4の接続ポート12d,13d相互が連通される。
さらに、第1の接続ポート12a,13a相互を連通する一対の配管p中途部から別の配管pが分岐していて、これら配管pは上記第1の吸着塔Aにおける吸着ユニット1aの吸着熱交換器5に接続される。
以下同様に、第2の接続ポート12b,13b相互を連通する配管pから分岐して、第2の吸着塔Bにおける吸着ユニット1bの吸着熱交換器5に接続される。第3の接続ポート12c.13c相互を連通する配管pから分岐して、第3の吸着塔Cにおける吸着ユニット1cの吸着熱交換器5に接続される。第4の接続ポート12d,13d相互を連通する配管pから分岐して、第4の吸着塔Dにおける吸着ユニット1dの吸着熱交換器5に接続される。
上記第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dにおける他側部位には、冷却器17と、冷却切換器18および第2の放熱切換器19が配置される。
上記冷却器17は、後述するようにして得られた低温の熱媒を集溜する。すなわち、吸着式冷凍システムとして、冷却器17に集溜する熱媒から冷熱を取出し、利用部位に供給することにより必要な冷凍作用をなす。
冷却器17と冷却切換器18との間には2本の配管pが接続され、このうちの1本の配管p中途部に、利用部位で利用してある程度温度上昇した熱媒を冷却器17から図中矢印方向である冷却切換器18へ給出する循環ポンプ20が設けられる。
上記循環ポンプ20の存在から、一方配管pが冷却器17の熱媒を上記冷却切換器18へ案内する導出管となり、他方配管pが冷却切換器18から熱媒を冷却器17へ戻し案内する戻し管となる。
上記冷却切換器18は、流出部と流入部とで対になる接続ポート18a〜18dが各々4対備えられる。さらに、冷却切換器18は循環用配管pの両端部を接続する接続ポート18eを備えている。この循環用配管pには補助循環ポンプ21が設けられ、図中実線矢印方向へ熱媒を循環供給する。
上記冷却切換器18内部には2組の切換え機構が収容されている。一方の切換え機構は、各接続ポート18a〜18dのうちの、いずれか1対の接続ポートと上記導出管pおよび戻し管pとを連通するように切換える。他方の切換え機構は、各接続ポート18a〜18dのうちの、いずれか2対の接続ポートと上記循環用配管pおよび上記2対の接続ポート相互を連通するように切換える。
なお、冷却切換器18に備えられる2組の切換え機構は、同時に切換え作用をなす。この切換え作用にともなって、冷却器17と1対の接続ポート18a〜18dのいずれかが連通し、循環用配管pと2対の接続ポート18a〜18dのいずれかが連通するので、常に3対の接続ポートが同時に切換えられる。
上記冷却切換器18における4対の接続ポート18a〜18dには、それぞれ配置順に上記第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける蒸発ユニット3a〜3dの熱交換パイプ9に連通する配管pが接続されている。したがって、冷却切換器18は常に、冷却器17と循環用配管pおよび第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける3組の吸着塔の、蒸発ユニット3a〜3dのいずれかに熱媒を供給するよう切換えるようになっている。
上記第2の放熱切換器19には、放熱器14と第1の放熱切換器13とを連通する配管pの中途部から分岐する配管pが接続される。そして、第2の放熱切換器19には、流出部と流入部とで対になる接続ポート19a〜19dが各々4対備えられる。
第2の放熱切換器19内部には1組の切換え機構が収容されていて、この作用にともない第1〜第4の接続ポート19a〜19dにおける、いずれか2対の接続ポートが上記導入管pと戻し管pおよび上記接続ポート相互に連通するように切換えられる。
第2の放熱切換器19に備えられる4対の接続ポート19a〜19dは、第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける凝縮ユニット2a〜2dに配置順に連通する配管pが接続される。したがって、第2の放熱切換器19は第1〜第4の吸着塔A〜Dにおける凝縮ユニット2a〜2dのうち、常に2組の吸着塔における凝縮ユニットに熱媒を供給するよう切換えられるようになっている。
このようにして構成される吸着式冷凍システムであって、つぎに運転方法について説明する。
第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dは、[表 1]に示すように、状態1−状態2−状態3−状態4の各工程に順次切換えられて、再び状態1の工程に戻る。
Figure 2006052889

図2に、[状態1]の工程を具体的に示している。
このとき、第1の吸着塔Aにおける吸着ユニット1aでは、吸着剤Sから吸着質Kを脱着する脱着工程が行われる。第2の吸着塔Bにおける吸着ユニット1bでは、吸着剤Sに対する予冷工程が行われる。第3の吸着塔Cにおける吸着ユニット1cでは、吸着剤Sに吸着質Kを吸着させる吸着工程が行われる。第4の吸着塔Dにおける吸着ユニット1dでは、吸着剤Sに対する予熱工程が行われる。
すなわち、循環ポンプ15が駆動され、熱源器11から供給される高温の熱媒は熱源切換器12を介して第1の吸着塔Aにおける吸着ユニット1aに導かれ、吸着熱交換器5は吸着剤Sを加熱する。そのため、第1の吸着塔Aにおいて前工程で後述するように予熱した吸着剤Sから吸着質Kを脱着する脱着作用をなす。吸着剤Sは予熱された状態になっているので、吸着していた吸着質Kを効率よく脱着する。
同時に、循環ポンプ16が駆動され、放熱器14から低温熱媒の一部が第1の吸着塔Aにおける凝縮ユニット2aの凝縮熱交換器7に導かれる。凝縮熱交換器7が吸着剤Sを加熱することによって、吸着剤Sから脱着した吸着質Kは凝縮熱交換器7と熱交換して凝縮液化する。
放熱器14から循環ポンプ16を介して供給される残りの低温熱媒は、第1の放熱切換器13を介して第3の吸着塔Cにおける吸着ユニット1cの吸着熱交換器5に導かれ、吸着剤Sを冷却する。そのため、第3の吸着塔Cにおいて前々工程で吸着質Kが脱着され、前工程で予冷したあとの吸着剤Sに吸着質Kを吸着させる吸着作用が行われる。後述するように、吸着剤Sを予冷しているので、吸着質Kの吸着作用は効率よく行われる。
この第3の吸着塔Cにおける蒸発ユニット3cの蒸発熱交換器9には、冷却器17から冷熱を出力したあとの、ある程度温度上昇した熱媒が循環ポンプ20の作動によって導かれる。そして、この蒸発ユニット3cでは吸着質Kの蒸発にともなう潜熱の発生があり、蒸発熱交換器9に導かれる熱媒は温度低下する。
蒸発ユニット3cの蒸発熱交換器9で温度低下した熱媒は冷却器17に戻され、ここに集溜されている熱媒が温度低下する。したがって、冷却器17に冷熱が蓄積され、必要に応じて冷熱を取出し利用部位に供給することで冷凍作用を得られる。
上記第2の吸着塔Bにおける吸着ユニット1bでは、予冷工程が行われている。この予冷工程は、第2の吸着塔Bにおける前工程(脱着工程)で温度上昇した吸着剤Sをある程度冷却し、次工程(吸着工程)との温度差を小さくして切換えを円滑化し、かつ熱ロスを最小限に抑制するための工程である。
具体的には、放熱器14から第1の放熱切換器13を介して第3の吸着塔Cにおける吸着ユニット1cの吸着熱交換器5に導かれたあとの熱媒を、そのまま第2の吸着塔Bにおける吸着ユニット1bの吸着熱交換器5へ導びくように第1の放熱切換器13が切換えられる。上述したように第3の吸着塔Cでは吸着工程をなしていて、ここである程度温度上昇した熱媒が導びかれる。
しかしながら、第2の吸着塔Bにおける吸着ユニット1bの吸着熱交換器5に導かれる熱媒の温度は、前工程(脱着工程)における吸着剤Sの温度よりも低いから、この吸着剤Sを冷却(予冷)することができる。
第2の吸着塔Bにおける蒸発ユニット3bの蒸発熱交換器9には、冷却切換器18の循環ポンプ21と循環用配管pを介して、第4の吸着塔Dの蒸発ユニット3dにおける前工程(吸着工程)の余熱による低温の熱媒が導かれているので、蒸発熱交換器9自体の温度低下も得られる。このような切換え操作によって、予冷工程が円滑に行われる。
上記第4の吸着塔Dにおける吸着ユニット1dでは予熱工程が行われている。この予熱工程は、前工程(吸着工程)で温度低下した吸着剤Sをある程度加熱し、次工程(脱着工程)との温度差を小さくして切換えを円滑化し、かつ熱ロスを最小限に抑制するために切換えられる。
具体的には、熱源器11から熱源切換器12を介して第1の吸着塔Aにおける吸着ユニット1aの吸着熱交換器5に導かれたあとの熱媒を、第4の吸着塔Dにおける吸着ユニット1dの吸着熱交換器5に導びくように熱源切換器12が切換えられる。上述したように、第1の吸着塔Aでは脱着工程をなしていて、ここからある程度温度低下した熱媒を導くことになる。
しかしながら、第4の吸着塔Dにおける吸着ユニット1dの吸着熱交換器5に導かれる熱媒は前工程(吸着工程)における吸着剤Sの温度よりも高いから、この吸着剤Sの温度上昇を図って予熱することができる。
第4の吸着塔Dにおける蒸発ユニット3dの蒸発熱交換器9には、冷却切換器18の切換えと循環ポンプ21の作動によって、第2の吸着塔Bの蒸発ユニット3bから熱媒が導かれている。第2の吸着塔の吸着ユニットBでは予冷工程が行われていて、ここで蒸発ユニット3bから汲み上げた熱を第4の吸着塔Dにおける蒸発ユニット3dの蒸発熱交換器9に導びくことになる。
第4の吸着塔Dにおける凝縮ユニット3dの凝縮熱交換器7には、脱着工程が行われている第1の吸着塔Aにおける凝縮ユニット2aの凝縮熱交換器7から熱媒が導かれる。すなわち、第1の吸着塔Aにおける凝縮ユニット2aの凝縮熱交換器7から汲み上げた熱を、第4の吸着塔Dにおける凝縮ユニット2dの凝縮熱交換器7に導びいて吸着質Kを温める。
このようにして、第4の吸着塔Dにおいては第1の吸着塔Aにおける吸着ユニット1aの吸着熱交換器5と、第2の吸着塔Bにおける凝縮ユニット2aの凝縮熱交換器7から流出した熱媒の余熱を利用する、予熱工程が行われる。
以上で、図2に示す[状態1]の工程である、第1の吸着塔Aでの脱着工程と、第2の吸着塔Bでの予冷工程と、第3の吸着塔Cでの吸着工程および第4の吸着塔Dでの予熱工程の、それぞれの説明がなされる。
以下、特に図示していないが、[状態2]では第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dにおいて、先に説明した[状態1]での工程から順次1工程づつ繰り上がった工程となる。すなわち、第1の吸着塔Aにおいて予冷工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて吸着工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて予熱工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて脱着工程が行われる。
[状態3]では、第1の吸着塔Aにおいて吸着工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて予熱工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて脱着工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて予冷工程が行われる。
[状態4]では、第1の吸着塔Aにおいて予熱工程が行われ、第2の吸着塔Bにおいて脱着工程が行われ、第3の吸着塔Cにおいて予冷工程が行われ、第4の吸着塔Dにおいて吸着工程が行われる。
このようにして、[状態2]ないし[状態4]では、第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dそれぞれにおいて、先に説明した[状態1]での工程から1工程づつ繰り上がった工程が[状態2]であり、ここからさらに1工程づつ繰り上がった工程が順次[状態3]および[状態4]となる。
換言すれば、第1の吸着塔A〜第4の吸着塔Dにおいて、それぞれが −脱着工程−予冷工程−吸着工程−予熱工程− と順次切換えられる。そして、これらの工程切換えは、熱源切換器12、第1の放熱切換器13、第2の放熱切換器19および冷却切換器18の切換え操作によって可能であり、これら切換器は制御部からの制御信号に応じて操作される。
なお、一般的な吸着式冷凍システムでは、上述したような予冷工程や予熱工程が省略されていて、単純に脱着工程と吸着工程を繰り返すばかりであり、したがってシステム用装置として2基の吸着塔を備えればよいことになる。
一方の吸着塔において、吸着熱交換器5に温水を導き、凝縮熱交換器7に冷却水を導く脱着工程をなす。他方の吸着塔において、吸着熱交換器5に冷却水を導き、蒸発熱交換器9に冷水を導く吸着工程をなす。各吸着塔において交互に脱着工程と吸着工程を繰り返すことにより、温水入力から冷水(冷凍能力)を得られることとなる。
図3は、本発明における第2の実施の形態を示し、実際の真空容器である吸着塔Eの内部構成を説明するための、吸着式冷凍システム用吸着塔の模式的な断面図である。
すなわち、吸着塔E内部は上下に二分されている。この吸着塔E内部の上部側には、軸芯に沿って吸着熱交換器5が配置される。吸着熱交換器5の外周面と吸着塔E内周面との間は所定の間隙(空間スペース)Zを存していて、この間隙に凝縮熱交換器7が配置される。
したがって、吸着塔E内において吸着熱交換器5と凝縮熱交換器7は、全く同位置に揃えられ配置された状態で吸着塔E内部に収容されることになる。これに対して吸着塔E内部の下部側には、蒸発熱交換器9が収容される。
このような構成を採用することにより、吸着塔Eとしての全高は、たとえば先に説明した[特許文献1]のように、上下方向に亘って凝縮槽と吸着槽および蒸発槽を設け、これら槽間に逆止弁を介在させた構成のものよりも全高が低くてすみ、装置として小型化を得られる。
また、先に説明した[特許文献2]のように、吸着器内部に上下方向に亘って吸着コアと、凝縮器および蒸発器を収容してなる構成のものよりも全高が低くてすみ、装置として小型化を得られる。
このような第2の実施の形態における、吸着塔E上部側の構成をさらに詳細に説明するのが、図4(A)(B)である。図4(A)(B)は、吸着塔E上部における互いに異なる構成の横断面図である。
図4(A)においては、吸着塔Eは円筒状をなしていて、この軸心に沿って吸着熱交換器5aが収容される。上記吸着熱交換器5aは、円形状の横断面をなしていて、当然、吸着塔Eの軸心に対して吸着熱交換器5aは同心である。したがって、これら吸着熱交換器5aと吸着塔Eとは全周に亘って均一の間隙(空間スペース)Zaを存している。
そして、吸着塔Eと吸着熱交換器5aとの間隙(空間スペース)Zaに凝縮熱交換器7aが設けられる。この凝縮熱交換器7aは、吸着塔Eおよび吸着熱交換器5aと同一の軸心をなして円筒状に形成される。すなわち、凝縮熱交換器7aと吸着塔Eとの間隙および、凝縮熱交換器7aと吸着熱交換器5aとの間隙は全周に亘って均一である。
本来、吸着塔E内部において吸着熱交換器5aの周囲はデッドスペースZaとなっているが、このデッドスペースを利用して凝縮熱交換器7aを配置する。このことにより、吸着塔Eの小型化を図ることができ、コストの低減化と、装置を設置する際の制約の低減に繋がる。
図4(B)は、円筒状の吸着塔Eに対して、吸着熱交換器5bは横断面が正四角状をなす直方体である。この場合も、吸着塔E内周面と吸着熱交換器5bにおける各辺部外面部との間(4箇所)は、互いに同一形状面積の空間スペースZbが形成されることになる。
そこで、上述の空間スペースZbのそれぞれに、横断面が薄板状をなす凝縮熱交換器7bが配置される。
結果として、先に説明したものと同様、吸着塔E内に吸着熱交換器5bが収容された状態でのデッドスペースZbに凝縮熱交換器7bを配置することとなり、吸着塔Eの小型化を図ることができ、コストの低減化と、装置を設置する際の制約低減に繋がる。
図5は、本発明における第3の実施の形態を示す、吸着式冷凍システム用吸着塔の模式的な断面図である。
真空容器である吸着塔Eの内部で、上部側には軸心に沿って吸着熱交換器5が配置され、この吸着熱交換器5と吸着塔Eとの空間スペースZに凝縮熱交換器7が配置されていることは変りがない。
吸着塔Eの下部側には蒸発熱交換器9が配置されている。この蒸発熱交換器9を収容する部分のみ二重構造の容器となっていて、凝縮熱交換器7で凝縮された吸着質を一旦外側の容器に貯留し、上部に設けた開口を介して内側の容器に導入するようになっている。これにより、内側の容器内の吸着質が外気と直接熱交換することなく、断熱効果が得られる。
このような蒸発熱交換器9は、部分的もしくは全体的に吸着質Kに浸漬するよう設計されている。上記吸着質Kは、凝縮熱交換器7と熱交換することによって凝縮され、液相状態で集溜している。
上記蒸発熱交換器9の下部である吸着塔E底部には、超音波を発振する超音波振動子30が取付けられる。吸着塔Eの内部構成から、上記超音波振動子30を発振することにより、蒸発熱交換器9が超音波振動する。同時に、蒸発熱交換器9を浸漬する吸着質Kが超音波振動するとともに、吸着塔E全体が超音波振動する。
蒸発熱交換器9の一部もしくは全体を液相の吸着質Kに浸漬したうえで、超音波振動子30を発振して液相吸着質Kを振動する。液相吸着質Kは振動を吸収して、液相から気相への相変態を促進する。したがって、蒸発熱交換器9の沸騰熱伝達率が向上し、結果として冷凍能力の増大化が得られる。
この種の吸着式冷凍システム用吸着塔においては、蒸発熱交換器9の吸着質Kに対する蒸発構造として、蒸発熱交換器上方部位にシャワーなどの散布手段を備えて、液相吸着質を蒸発熱交換器に散布することが考えられる。
しかしながら、このような構成の吸着式冷凍システム用吸着塔と比較して、上述したように超音波振動子30を備えて液相吸着質Kを振動する構成では、部品点数が少なくてすみ、組立が簡単で製造コストを低く抑えるなどの有利な条件を有する。
なお、超音波振動子30を吸着塔Eの底面に取付け、吸着塔全体を超音波振動させるようにしたので、吸着塔E内の各所に水滴状で付着していた吸着質Kが超音波振動を受けて流下し、吸着塔E最下部に位置する吸着熱交換器9の浸漬部へ効率よく導かれる。吸着工程時の蒸発熱交換器9以外からの蒸発による冷凍能力の損失を確実に減少させ得る。
図6(A)〜(D)は、上述した第3の実施の形態における、冷凍能力の制御方式を説明する図である。
図6(A)は、吸着塔Eにおける工程図である。ここでは先に第1の実施の形態で説明したような予冷工程や予熱工程は省略していて、単純に脱着工程と吸着工程を所定時間毎に繰り返している。
図6(B)は、通常の吸着式冷凍システム用吸着塔における冷凍出力変化を説明する図である。すなわち、先にも説明したように、吸着工程の開始とともに冷凍出力が増大する。そして、設定値αを越える冷凍出力があり、吸着工程の経過とともに冷凍出力が低下する。
吸着工程の終了直前では、冷凍出力が吸着工程開始直後の数分の一に低下してしまい、吸着工程中での冷凍出力に差が大きい。したがって、このような冷凍出力の差を可能な限り短縮化することが求められている。
図6(C)は、上述した超音波振動子(振動装置)30を吸着塔E底面に取付けて、超音波振動させるタイミングを説明する図である。すなわち、超音波振動のタイミングは、吸着工程終了の直前で、かつ複数回に分けて行うのが理想である。
図6(D)は、吸着工程の終了前に超音波振動をなした場合での冷凍出力変化を示す図である。吸着質Kに超音波振動をかけることにより、最大の冷凍出力から下がり始めたタイミングで再び冷凍出力が増加し最大出力まで上がる。超音波振動を一旦停止することにより、再び冷凍出力も低下するが、再度超音波振動をなすことで、冷凍出力も上がる。
実際には、吸着工程を開始して冷凍出力の状態を検知し、冷凍出力が規定値αa以下に低下したら超音波振動子30を所定時間だけ発振させて冷凍出力を増大させる。そして、冷凍出力が規定値αb以上になったことを検知したら、超音波振動子30の発振を停止する。再び冷凍出力が規定値αa以下になったら、超音波振動を所定時間だけ行わせる。以下、上述の制御を繰り返すことになる。
このようにして、吸着工程の終了直前のタイミングで複数回に分けて超音波振動を繰り返すことで冷凍出力が平均して上昇し、結果的に冷凍能力の向上を図れる。
なお、上述の超音波振動子30を凝縮熱交換器7または凝縮熱交換器7に接続される配管に取付けて、凝縮熱交換器7全体を超音波振動させるようにしてもよい。この場合も、凝縮熱交換器7の凝縮作用によって付着する吸着質Kの液滴が効率よく滴下して、凝縮能力の増大化を得られる。
また、超音波振動子30を取付ける吸着塔Eは、内部の上部側に吸着熱交換器5と凝縮熱交換器7を配置し、下部に蒸発熱交換器9を配置する構成としたが、たとえば[特許文献1]で説明したような最下部に蒸発槽を備えた吸着式冷凍システムにおいて、上記蒸発槽底面に加振手段である超音波振動子を取付けるようにしてもよい。
あるいは、[特許文献2]で説明したように、吸着器内に上下方向に亘って吸着コアと、凝縮器と、蒸発器を備えた構成で、吸着器底面に加振手段である超音波振動子を取付けるようにしてもよい。
これらの場合はいずれも、吸着塔の全高が本発明のものよりも高くなってしまうが、冷凍出力の低下を可能な限り抑制するという効果を奏する点については何ら変りがない。
図7(A)〜(C)は本発明における第4の実施の形態を示し、吸着式冷凍システムの構成を説明する図である。
すなわち、図7(A)は吸着式冷凍システム用装置の外観図であり、図7(B)は吸着式冷凍システム用装置の内部構成を示す模式的な断面図であり、図7(C)は吸着式冷凍システム用装置の内部構成を示す模式的な上面図である。
吸着式冷凍システム用装置として、平面視で矩形状をなす筐体40内に、平面視で円形状をなす4基の吸着塔A〜Dが、縦横2基づつ並設状態で配置されている。2基の吸着塔A,Cの一側部には、制御用電気部品類を収容する制御器41が配置される。
また、制御器41を除く4基の吸着塔A〜Dの上部周囲を囲む状態で熱交換器42が配置される。この熱交換器42は図示しない圧縮機などと冷凍サイクルを構成するよう冷媒管を介して連通されていて、冷却器の作用をなす。
上記熱交換器42の取付け位置と対向する筐体40部位には、多数の孔部からなる吸込み口43が設けられる。このような筐体40の上面部は、中心部のみ開口し、他の部分は閉成される。上記開口部に沿って筒状に突設され、これらで吹出し口体44が形成される。そして、吹出し口体44内には送風機Fが配置されていて、吹出し方向を鉛直上方に向けている。これらで空冷機構(空冷手段)45が構成される。
吸着式冷凍システム用装置では、ここでは図示しない凝縮熱交換器7に供給する冷却水の温度が外気温よりも高いため、吸着塔A〜D内の温度が外気温より上昇する。しかしながら、上記空冷機構45を構成する送風機Fを駆動し、外気を吸込み口43を介して筐体40内部に吸込み、冷却器である熱交換器42を通過させて冷気に換える。冷気は全ての吸着塔A〜Dに接触して冷却し、これら吸着塔の温度を低下させた後、吹出し口体44から吹出される。
すなわち、上記凝縮熱交換器7に供給している冷却水が温度上昇することで、冷凍能力は低下してしまう。とりわけ、通常冷凍能力を必要とする高外気温時の凝縮能力低下により冷凍能力の低下に繋がってしまう。ここでは、吸着塔A〜Dを外気にて空冷することで、吸着塔内の温度上昇を抑制し、吸着質Kに対する凝縮を促進して冷凍効率の向上を図れる。
そして、吸着塔A〜Dばかりでなく、2基の吸着塔A,Cの側部に配置される制御器41も同時に冷却される。凝縮熱交換器7へ供給する冷却水も上記熱交換器41で冷却することとなり、これらを一体化した冷却構成が得られて、必要配置スペースおよび製造コストのさらなる低減化に繋げられる。
そして、吸着式冷凍システム用装置として、複数の吸着塔A〜Dの直上部外周に沿って熱交換器42を配置し、かつこれら吸着塔の直上部中央に送風機Fを取付けて鉛直上方へ送風する構成としたから、各吸着塔A〜Dを均等に冷却して、冷凍能力の平準化を得られる。
図8は、本発明における第5の実施の形態を示し、凝縮熱交換器7を構成する伝熱管50の外観図である。
一般的な吸着式冷凍システム用吸着塔では、上述したように、吸着熱交換器5に温水を導き、凝縮熱交換器7に冷却水を導く脱着工程と、吸着熱交換器5に冷却水を導き、蒸発熱交換器9に冷水を導く吸着工程とを、交互に繰り返すことにより、温水入力から冷水(冷凍能力)を得る。
したがって、特に凝縮熱交換器7における熱交換効率をより向上させることで、冷凍能力の増大を得られる。このような凝縮熱交換器7を構成する伝熱管50として、通常は、鉛直溝付き管や、水平フィン付き管等が用いられる。
これに対して本発明の実施の形態においては、凝縮熱交換器7での熱交換効率をより向上させるため、管外凝縮熱伝達を促進すべく、凝縮熱交換器7を構成する伝熱管50は鉛直方向に配置される。そして、この伝熱管50の外周面には、周方向に傾斜した複数の溝51が設けられ、これら溝の底部には排水流路52が設けられる。
なお説明すれば、伝熱管50に設けられる管外溝51形状を逆V字状として、凝縮した吸着質Kが流下し易い形状とする。流下した吸着質Kは、溝51の底部に設けられる排水流路52に沿って導かれ、円滑に排水される。
上記凝縮熱交換器7を構成する伝熱管50は、管外溝51底部に凝縮した吸着質Kを集め、溝頂部の液膜厚さを抑えることにより、凝縮伝熱促進が図れるとともに、溝底部に溜まった液は排水流路52に沿って流下し、溝51底部に保水されることなく速やかに排出除去する。このため、溝部51での凝縮熱伝達が促進され、凝縮工程終了後に速やかに凝縮した吸着質Kの排水を行うことができ、蒸発工程での再蒸発による熱ロスを低減する。
図9(A)(B)は、凝縮熱交換器7を構成する伝熱管50の製造工程を順に示す図である。
はじめ図9(A)に示すように、平板55に予めフィン56形状を加工した後、ロール成形をなすとともに、合わせ面gを溶接加工することにより、図9(B)に示すように管外溝51を備え、かつ排水流路52を有する伝熱管50を形成する。このような製造方法を採用すれば、フィン形状の加工が任意に設定できて、伝熱管50内面へのフィン加工が可能となる。さらに、伝熱管50に複数の排水流路を設ける加工や、伝熱管の軸方向における形状変更が可能となり、伝熱管の性能向上に寄与する。
すなわち、管外の溝51を、たとえばヘリンボーン溝付き管と同様に成形するとともに、管内にも伝熱促進フィンを形成する。このことにより、管外と同様の製造工程で管内伝達を促進でき、コストの上昇を抑制して、凝縮熱交換器7を高性能で高能率化できる。
さらに、伝熱管50の管外溝51形状を複数の逆V字状とし、排水流路52を複数備えるとよい。この場合、管径によらず、凝縮された吸着質Kの生成速度に応じて溝51形状および排水流路52を構成することが可能となり、機器への適用が容易となる。
さらに、管外溝51を、凝縮された吸着質Kの流下する方向に縮小し、その一方で排水流路52を拡大する構成を採用してもよい。この場合、凝縮された吸着質Kが集中する伝熱管50下部の排水性を高めることができて、凝縮された吸着質Kの液膜厚さが増加してしまう、あるいは保水量が増加してしまうことの防止が可能となる。
本発明における第1の実施の形態に係る、吸着式冷凍システムの全体構成図。 同実施の形態に係る、[状態1]の工程を説明する流路構成図。 本発明における第2の実施の形態に係る、吸着塔の模式的な断面図。 同実施の形態に係る、互いに異なる構成の吸着塔の横断面図。 本発明における第3の実施の形態に係る、吸着塔の模式的な断面図。 同実施の形態に係る、冷凍制御のタイミングチャート図。 本発明における第4の実施の形態に係る、吸着式冷凍システムの外観図と、模式的な断面図および模式的な平面図。 本発明における第5の実施の形態に係る、凝縮熱交換器を構成する伝熱管の外観図。 同実施の形態に係る、伝熱管の製造工程を順に示す図。
符号の説明
A…第1の吸着塔、B…第2の吸着塔、C…第3の吸着塔、D…第4の吸着塔、E…吸着塔、K…吸着質、S…吸着剤、1a〜1d…吸着熱交換器、2a〜2d…凝縮熱交換器、3a〜3d…蒸発熱交換器、30…超音波振動子(加振手段)、45…空冷機構(空冷手段)、50…伝熱管、51…溝、52…排水流路。

Claims (4)

  1. 単一の真空容器内に、
    吸着質と、
    吸着剤が充填され、上記吸着質を吸着剤に吸着させ、もしくは吸着剤から吸着質を脱着する吸着熱交換器と、
    この吸着熱交換器から脱着された吸着質を凝縮する凝縮熱交換器と、
    この凝縮熱交換器で凝縮された吸着質を蒸発させて上記吸着熱交換器の吸着剤に吸着させる蒸発熱交換器を収納してなり、
    上記吸着熱交換器の周囲に、上記凝縮熱交換器を配置したことを特徴とする吸着式冷凍システム用吸着塔。
  2. 上記凝縮熱交換器で凝縮された液相の吸着質を振動する加振手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の吸着式冷凍システム用吸着塔。
  3. 外部から空冷する空冷手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の吸着式冷凍システム用吸着塔。
  4. 上記凝縮熱交換器は、鉛直方向に配置される伝熱管を備えるとともに、この伝熱管の外周面に、周方向に沿って傾斜した複数の溝が設けられ、これら溝の底部には排水流路が設けられることを特徴とする請求項1記載の吸着式冷凍システム用吸着塔。
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