JP2006052803A - 電動多段変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電動モータによりシフト機構を切換え駆動するとともに、減速機構を連結した状態でそのままシフトペダルの足踏み操作によりシフト切換えができる電動多段変速機を提供する。
【解決手段】 シフトを切換えるためのシフト選択軸33を有するシフト機構32と、該シフト選択軸33を回転駆動するためのシフト駆動軸46を有する電動アクチュエータ38と、該シフト駆動軸46に一端が連結され、他端が前記シフト選択軸33に連結されたシフトロッド35と、前記シフト選択軸33に連結された足踏み操作用のシフトペダルとを備えた車両の電動多段変速機において、前記シフトロッド35側から前記電動アクチュエータ38側に作用する力を逃がし、前記電動アクチュエータ38側から前記シフトロッド35側に作用する力のみを伝達する一方向伝達機構45を備えた。
【選択図】 図5
【解決手段】 シフトを切換えるためのシフト選択軸33を有するシフト機構32と、該シフト選択軸33を回転駆動するためのシフト駆動軸46を有する電動アクチュエータ38と、該シフト駆動軸46に一端が連結され、他端が前記シフト選択軸33に連結されたシフトロッド35と、前記シフト選択軸33に連結された足踏み操作用のシフトペダルとを備えた車両の電動多段変速機において、前記シフトロッド35側から前記電動アクチュエータ38側に作用する力を逃がし、前記電動アクチュエータ38側から前記シフトロッド35側に作用する力のみを伝達する一方向伝達機構45を備えた。
【選択図】 図5
Description
本発明は、電動モータでシフト切換えを行う電動多段変速機に関し、特に自動二輪車等の足踏み式のシフトペダルを備えた車両に併設する電動多段変速機に関するものである。
四輪自動車等の車両のシフト切換え操作を電動モータを用いて自動化した電動多段変速機が実用化されている。このような電動多段変速機は、ウォームギヤあるいは平歯車等からなる減速ギヤ機構を介してシフト機構に連結される。したがって、モータ側からシフト機構側を駆動するときには減速比に応じた軽い力で駆動できるが、減速ギヤが連結された状態でシフト機構側からモータ側を動かすには非常に大きな力が必要になり、通常はほとんど不可能である。このような電動多段変速機のモータは、車両に搭載したバッテリを電源として駆動される。
自動車の場合、バッテリの容量不足などのバッテリ異常によりエンジンが始動できないとき、電動多段変速機のモータが駆動できなくなっても、エンジンが始動できないため、変速機を使用することはなくバッテリ充電等の処置をとって対処する。
しかし、足踏み式のシフトペダルを備えた自動二輪車等に電動多段変速機を併設した場合、バッテリ異常であってもキックペダルなどでエンジンを始動できる。このとき、シフトペダルにより足踏み操作でシフト切換えをしようとしても、電動多段変速機が連結されていると、シフト機構側から電動モータ側を動かすことになり、前述のように非常に強い力が必要となってシフト切換えができない。
一方、シフトペダルを備えた自動二輪車に電動変速機を設けた自動二輪車用電動式変速装置が特許文献1に記載されている。この特許文献1は、シフトロッドに連動するオートレリース機構によるクラッチ切断構造を備えた自動二輪車用電動変速装置を記載する。また、この特許文献1に、モータとシフトペダルを併用した場合に、動力伝達系を切断してシフトペダルの動作を可能とする伝動機構が示される。
しかしながら、この特許文献1の伝達機構は、構造が複雑であり、またシフトペダルを使用するときに切換え操作が必要であり面倒である。
本発明は上記従来技術を考慮したものであり、電動モータによりシフト機構を切換え駆動するとともに、減速機構を連結した状態でそのままシフトペダルの足踏み操作によりシフト切換えができる電動多段変速機の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、シフトを切換えるためのシフト選択軸を有するシフト機構と、該シフト選択軸を回転駆動するためのシフト駆動軸を有する電動アクチュエータと、該シフト駆動軸に一端が連結され、他端が前記シフト選択軸に連結されたシフトロッドと、前記シフト選択軸に連結された足踏み操作用のシフトペダルとを備えた車両の電動多段変速機において、前記シフトロッド側から前記電動アクチュエータ側に作用する力を逃がし、前記電動アクチュエータ側から前記シフトロッド側に作用する力のみを伝達する一方向伝達機構を備えたことを特徴とする電動多段変速機を提供する。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記電動アクチュエータは、モータと該モータに連結された減速機構とからなり、該減速機構の減速出力軸に前記一方向伝達機構を介して前記シフトロッドの一端が連結されたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記電動アクチュエータは、前記シフト駆動軸以外の前記減速機構の歯車軸にポテンショメータが装着されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記一方向伝達機構は、前記シフト駆動軸に固定されたリンクアームと、該リンクアームに枢着された対向する一対のアームフックと、前記減速出力軸の回転に連動して回転し、何れか一方のアームフックと係合して前記リンクアームを回転させるピンフックと、前記シフト駆動軸に固定された駆動レバーとからなり、該駆動レバーに前記シフトロッドの端部を連結したことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記アームフックは、前記ピンフックとの係合部に該ピンフックの回転円弧に沿った切欠き溝を有し、該切欠き溝内に前記ピンフックが嵌入して該アームフックを回転させることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項4又は5の発明において、前記ピンフックの回転半径は、前記リンクアームの回転半径よりも小さいことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項4〜6のいずれかの発明において、前記アームフックとリンクアームとを連結する連結軸のシフト駆動軸廻りの回転半径は、前記シフトロッドと駆動レバーとを連結する連結軸のシフト駆動軸廻りの回転半径よりも大きいことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1の発明において、前記シフト機構を切換え操作するためのシフト操作スイッチと、シフト位置を検出するギヤポジションセンサを制御装置に接続し、該制御装置により前記電動アクチュエータのモータを駆動制御する電動多段変速機であって、該制御装置は、前記シフト操作スイッチからの切換え指令信号とともに前記ギヤポジションセンサからのシフト検出信号に応じて前記モータを駆動制御することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1の発明において、前記シフト選択軸に対し前記シフト駆動軸がねじれの位置に配置されたことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1の発明において、前記シフト選択軸に対し前記シフト駆動軸が平行な位置に配置されたことを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項1の発明において、エンジンの側面に前記シフト選択軸が突出し、該シフト選択軸の端部に前記シフトペダルが固定され、該シフトペダルとエンジン側面との間のシフト選択軸にリンクレバーを固定し、該リンクレバーに前記シフトロッドを連結したことを特徴とする。
請求項12の発明は、シフトを切換えるためのシフト選択軸を有するシフト機構と、該シフト選択軸を回転駆動するための電動アクチュエータと、該電動アクチュエータのシフト駆動軸に一端が連結され、他端が前記シフト選択軸に連結されたシフトロッドと、前記シフト選択軸に連結された足踏み操作用のシフトペダルとを備えた車両の電動多段変速機において、エンジンの側面に前記シフト選択軸が突出し、該シフト選択軸の端部に前記シフトペダルが固定され、該シフトペダルとエンジン側面との間のシフト選択軸にリンクレバーを回転自在に装着し、該リンクレバーに前記シフトロッドを連結し、前記リンクレバーとシフトペダルとを着脱可能な固定手段により相互に固定したことを特徴とする電動多段変速機を提供する。
請求項1の発明によれば、電動アクチュエータとシフト機構の間に一方向伝達機構が介装され、電動モータからのシフト切換え駆動力のみがシフト機構側に伝達されるため、電動アクチュエータを連結したままでシフトペダル操作した場合に、電動アクチュエータ側の減速機構に対する力が逃され、電動シフトと足踏みシフトの切換え操作等を行うことなく、通常の足踏み操作力でそのままシフト切換えができる。
請求項2の発明によれば、モータと減速機構を一体的に組立てて電動アクチュエータを構成し、この電動アクチュエータを一方向伝達機構を介してシフトロッドの端部に連結することにより、コンパクトな構成で電動アクチュエータを車体に組込むことができる。
請求項3の発明によれば、回転角度を検出するためのポテンショメータが、電動アクチュエータの出力軸となるシフト駆動軸以外のいずれかの減速歯車の軸に装着されるため、シフト駆動軸に平行な位置の減速歯車軸にシフト駆動軸に隣接してポテンショメータを取付けることができ、コンパクトな構成の電動アクチュエータが得られる。
請求項4の発明によれば、正逆方向に回転するピンフックが、回転方向に応じて一対のアームフックのうち一方に係合してこれを回動させることにより、このアームフックに連結されたリンクアームを介してシフト駆動軸を回転させる。このシフト駆動軸の回転動作は、シフト駆動軸に固定された駆動レバーを介してシフトロッドの往復動作として伝達され、シフト機構を切換え動作させることができる。シフトロッド側からの逆方向の力に対しては、駆動レバーを介してシフト駆動軸とともにリンクアームが回転したときに、このリンクアームに連結されたアームフックと減速機構側に連結されたピンフックとを係合させないようにアームフックをガイドすることにより、シフトロッド側からの力を減速機構と干渉させずに逃すことができる。これにより、コンパクトな構成の一方向伝達機構が形成できる。
請求項5の発明によれば、ピンフックが中立位置からアームフックの切欠き溝内に進入して溝端部に突き当たりアームフックを押圧して回転させるまでに切欠き溝の円弧長さ分の遊びが形成される。これにより、部品の寸法誤差や組立て誤差を吸収して円滑な動作が達成される。
請求項6の発明によれば、ピンフックの回転半径が、アームフックを介してこのピンフックに押されて回転するリンクアームの回転半径よりも小さいため、ピンフックの回転が減速されてリンクアームに伝達される。これにより減速比が大きくなりモータトルクを軽減することができる。
請求項7の発明によれば、アームフックとリンクアームとを連結する連結軸のシフト駆動軸廻りの回転半径が、前記シフトロッドと駆動レバーとを連結する連結軸のシフト駆動軸廻りの回転半径よりも大きいため、ピンフックにより回転するリンクアームの回転動作が減速されてシフトロッドに伝達される。これにより減速比が大きくなりモータトルクを軽減することができる。
請求項8の発明によれば、制御装置に常にそのときのシフト位置データが入力されているため、モータを駆動するときにシフト位置に応じた最適のシフト移行速度でシフト切換えするようにモータを駆動制御できる。
請求項9の発明によれば、シフト選択軸に対しシフト駆動軸がねじれの位置に配置されるように電動アクチュエータをレイアウトでき、エンジン周りのスペースを有効に利用して電動アクチュエータを組込むことができる。
請求項10の発明によれば、シフト選択軸に対しシフト駆動軸が平行な位置に配置されるように電動アクチュエータをレイアウトでき、エンジン周りのスペースを有効に利用して電動アクチュエータを組込むことができる。
請求項11の発明によれば、エンジンの側面にシフト選択軸が突出し、このシフト選択軸の端部にシフトペダルが固定され、このシフトペダルとエンジン側面との間のシフト選択軸にリンクレバーを固定し、このリンクレバーにシフトロッドを連結しているため、狭いスペース内にコンパクトに且つシフトペダル操作に支障を来たすことなくシフトロッドを配設できる。
請求項12の発明によれば、シフトロッドに連結されたリンクレバーとシフトペダルを、例えばボルト等の簡単な固定手段で連結することにより、電動アクチュエータ側からの駆動力がシフトペダルを動作させながらシフト機構をシフト動作させる。シフトペダルの足踏み操作でシフト動作させるときには、ボルトを外すことにより、シフトペダルとシフトロッドとの係合が外れて電動アクチュエータと断絶されるため、通常の軽い足踏み操作でシフトペダルを操作できる。
図1は、本発明が適用される自動二輪車の外観図である。
ハンドル1をステアリング軸(不図示)がヘッドパイプ2を挿通する。ヘッドパイプ2は例えばクレードル型のメインフレーム3の前端部に固定される。メインフレーム3にエンジン4が懸架される。前輪5はショックアブソーバ(不図示)を内蔵したフロントフォーク6に保持される。7は排気管である。後輪8はショックアブソーバ9を介してメインフレーム3を支持する。したがって、メインフレーム3に懸架されたエンジン4は、車体前部のショックアブソーバ(フロントフォーク6)及び車体後部のショックアブソーバ9を介して前輪5及び後輪8に支持される。このように振動を吸収された状態でメインフレーム3に支持されたエンジン4の周辺に本発明に係る電動多段変速機が配設される。
ハンドル1をステアリング軸(不図示)がヘッドパイプ2を挿通する。ヘッドパイプ2は例えばクレードル型のメインフレーム3の前端部に固定される。メインフレーム3にエンジン4が懸架される。前輪5はショックアブソーバ(不図示)を内蔵したフロントフォーク6に保持される。7は排気管である。後輪8はショックアブソーバ9を介してメインフレーム3を支持する。したがって、メインフレーム3に懸架されたエンジン4は、車体前部のショックアブソーバ(フロントフォーク6)及び車体後部のショックアブソーバ9を介して前輪5及び後輪8に支持される。このように振動を吸収された状態でメインフレーム3に支持されたエンジン4の周辺に本発明に係る電動多段変速機が配設される。
図2は、本発明の実施形態のハンドル部分の平面図である。
ハンドルグリップ10の根元部にシフトアップスイッチ11及びシフトダウンスイッチ12からなる指シフト操作部26が設けられる。これらのスイッチ11,12は、後述の電動アクチュエータを介してシフト機構を駆動するためのものである。13はクラッチレバーである。
ハンドルグリップ10の根元部にシフトアップスイッチ11及びシフトダウンスイッチ12からなる指シフト操作部26が設けられる。これらのスイッチ11,12は、後述の電動アクチュエータを介してシフト機構を駆動するためのものである。13はクラッチレバーである。
図3は、本発明に係る電動多段変速機のブロック図である。
例えば自動二輪車の車体には、点火制御装置14及び電動アクチュエータ制御装置19を含むコントローラ27が備わる。コントローラ27には、メインスイッチを介してバッテリ26が接続される。また、コントローラ27には、バッテリの電圧(容量)を検出するバッテリ電圧センサ29が接続される。さらにコントローラ27には、シフトアップスイッチ11、シフトダウンスイッチ12、エンジン回転数センサ15、車速センサ16、スロットル位置センサ17、表示メータ18、シフト回転角センサ24、シフト用モータ25、クラッチ回転角センサ21、クラッチ用モータ22、シフト位置を検出するギヤポジションセンサ37、クラッチの切断・接続を検出するクラッチスイッチ30、及びオート/マニュアル切替スイッチ56が接続される。
例えば自動二輪車の車体には、点火制御装置14及び電動アクチュエータ制御装置19を含むコントローラ27が備わる。コントローラ27には、メインスイッチを介してバッテリ26が接続される。また、コントローラ27には、バッテリの電圧(容量)を検出するバッテリ電圧センサ29が接続される。さらにコントローラ27には、シフトアップスイッチ11、シフトダウンスイッチ12、エンジン回転数センサ15、車速センサ16、スロットル位置センサ17、表示メータ18、シフト回転角センサ24、シフト用モータ25、クラッチ回転角センサ21、クラッチ用モータ22、シフト位置を検出するギヤポジションセンサ37、クラッチの切断・接続を検出するクラッチスイッチ30、及びオート/マニュアル切替スイッチ56が接続される。
オート/マニュアル切替スイッチ56は、電動アクチュエータによりシフト操作をするか(オート)又はシフトペダルの足踏み操作によりシフト操作するか(マニュアル)を選択するスイッチである。オートを選択した場合にはハンドルグリップの指操作部26のスイッチ操作により電動アクチュエータを駆動してシフト切換えが行われる。このオート選択状態では、後述のように、シフトペダルの足踏み操作によってもシフト切換えが可能である。したがって、シフト用モータ25でシフト切換えした後、シフトペダルの足踏み操作でシフト位置が切換えられる場合がある。このような場合、シフト用モータ25を駆動制御する電動シフト制御装置19に記録されているシフト位置が変わるため、次に電動シフトを行う場合に適正なシフト駆動ができなくなる。本発明では、この点に対処して、ギヤポジションセンサ37によりシフト位置を検出し、その検出信号を電動シフト制御装置19に入力することにより、常にその時点での正しいシフト位置が識別でき、この正しいシフト位置に基づいて適正なシフト動作を行うことができる。
ギヤポジションセンサ37で検出したシフト位置は、表示メータ18に現時点の変速ギヤ位置として表示される。このシフト位置の検出信号は、電動アクチュエータ制御装置19に送られ、シフト位置に応じた最適なシフト速度で電動アクチュエータのシフト用モータ25を駆動する。
マニュアルシフトを選択した場合には、ハンドルグリップ根元部のシフトアップスイッチ11及びシフトダウンスイッチ12とシフト用モータ25が遮断され、電動アクチュエータが作動しなくなって指シフト操作によるモータ駆動ができなくなる。この場合には、シフトペダルの足踏み操作によってのみシフト切換えが可能になる。
点火制御装置14に、クランク軸の回転数を検出するエンジン回転数センサ15、車速を検出する車速センサ16及びスロットル開度を検出するスロットル位置センサ17から検出信号が入力される。点火制御装置14は、これらの検出信号に基づく運転状態に応じた最適点火時期を算出して点火コイル(不図示)を駆動制御する。このような運転状態(エンジン回転数、車速など)は表示メータ18に表示される。
点火制御装置14は、電動アクチュエータ制御装置19に接続される。電動アクチュエータ制御装置19は、シフト駆動用の電動モータ(不図示)を駆動制御するとともに、シフト切換え時のクラッチ断続時に点火遅角又は点火カットによる失火により出力を低下させてクラッチを円滑に動作させる。
電動アクチュエータ制御装置19は、クラッチアクチュエータ(不図示)及びシフトアクチュエータ(不図示)に接続する。クラッチアクチュエータは、クラッチ位置を検出するクラッチ位置検出センサ21及びクラッチを駆動するクラッチ用モータ22を備える。シフトアクチュエータは、シフト駆動軸(図5参照)の位置を検出するシフト回転角センサ24及びシフト機構(不図示)を駆動するシフト用モータ25を備える。
電動アクチュエータ制御装置19には、ハンドルグリップ10(図2)に設けた指シフト操作部27が接続される。指シフト操作部27は、シフトアップスイッチ11及びシフトダウンスイッチ12を備える。
電動アクチュエータ制御装置19は、シフトアップスイッチ11又はシフトダウンスイッチ12の操作信号に基づいて、シフト用モータ25をシフトアップ方向又はシフトダウン方向に回転駆動し、後述のようにシフトロッドを介してシフト機構を動作させてシフト切換えを行う。シフトが切換ったら、シフト用モータ25を逆回転させてシフト駆動軸を中立位置に戻す。シフト用モータ25のシフト位置までの回転動作及び中立位置に戻る回転動作の回転角度(又はこれに対応したシフト駆動軸の回転角度)がシフト位置検出センサ24で検出され、これに基づいてシフト用モータ25を、確実にシフト位置まで回転させるとともに、シフト動作の後は常に正確に中立位置に戻した状態に保持する。
図4は、本発明の実施形態の断面構成図である。
シフト機構32は、シフト選択軸33の回転によりギヤポジションが選択される。これにより、シフト切換え動作が行われ段階的に選択された変速ギヤ位置に移行する。このようなシフト機構32は、それ自体は公知のものである。
シフト機構32は、シフト選択軸33の回転によりギヤポジションが選択される。これにより、シフト切換え動作が行われ段階的に選択された変速ギヤ位置に移行する。このようなシフト機構32は、それ自体は公知のものである。
シフト選択軸33に、リンクレバー34を介してシフトロッド35の一端部が連結される。シフトロッド35の他端部に電動アクチュエータ36が連結される。電動アクチュエータ36は、例えば直流モータからなるシフト用モータ25と、このシフト用モータ25に連結された減速機構38とにより構成される。
シフト用モータ25のモータ軸39が減速機構38の第1歯車40と噛合う。第1歯車40と同軸の第2歯車41が第3歯車42と噛合う。第3歯車42と同軸の第4歯車43が第5歯車44と噛合う。第1及び第2歯車40,41は一体構造であり、第5歯車44の軸44aを共通な軸としてこの軸44aに滑り回転可能に装着される。このように共通な軸44aを用いることにより、コンパクトなギヤ構造が得られる。シフト用モータ25のモータ軸39の回転は、第1〜第5歯車40〜44を介して減速される。
第5歯車44の軸44aの下端部に回転角度位置を検出するためのポテンショメータ48が備わる。このポテンショメータ48により第5歯車44の回転角度が検出されこれに応じたシフト用モータ25の回転角度が検出される。この検出角度に応じてシフト動作に必要な回転角度だけシフト用モータ25を駆動する。また、このポテンショメータ48を用いることにより、シフト切換え後にモータを逆回転させて中立位置に戻すときに、正確に中立位置に位置決めして戻すことができる。
なお、シフト用モータ25としてブラシレスモータを用いた場合には、モータ内に磁極位置検出センサが組込まれているため、このセンサによりモータの回転角度を検出できる。したがって、ブラシレスモータの場合には、外付けのポテンショメータ48を省略できる。
第5歯車に係合して(図では下面側に)一方向伝達機構45が設けられる。この一方向伝達機構45は、第5歯車44の回転動作により、シフト機構32を駆動するシフト駆動軸46(電動アクチュエータ38の出力軸)を回転動作させる。逆方向からの力(シフト機構32を例えばシフトペダルでシフト動作させたときにシフトロッド35を介してシフト駆動軸46に作用する回転力)に対しては、一方向伝達機構45は、このような逆方向の力を逃して第5歯車44に力が加わらないように作用する。シフト駆動軸46には駆動レバー47を介してシフトロッド35の端部が連結される。
一方向伝達機構45を介してシフト用モータ25により回転駆動されるシフト駆動軸46の回転動作は、駆動レバー47を介してシフトロッド35を矢印Bのように直線的に動作させる。これにより、シフトロッド35の反対側の端部に連結されたリンクレバー34を介してシフト選択軸33が回転し、シフト機構32がシフト切換え動作を行う。
図5は、図4のA−A部の詳細図であり、一方向伝達機構の構成を示す。
シフト駆動軸46にリンクアーム53が固定される。リンクアーム53の左右両端の連結軸54にそれぞれアームフック51a,51bが回転可能に取付けられる。左右のアームフック51a,51b同士は、スプリング52により相互に引っ張り合って、常に内側(左右方向の中央側)に付勢される。図は中立位置(シフト切換え動作が終わりモータが初期位置に戻った状態)を示す。左右のアームフック51a,51bの内側(中央側)の側縁は第5歯車44の軸44aに当接する。第5歯車44に設けたピンフック50(図4参照)と対応する位置のアームフック51a,51bに切欠き溝55が形成される。この切欠き溝55は、ピンフック50が回動する円弧に沿って形成される。この切欠き溝55の円弧に沿った長さが、ピンフック50によりアームフック51a,51bを押圧駆動するときの遊びを形成する。この遊びにより、部品の寸法誤差や組立誤差が吸収され、中立位置から常に一定の位置でシフト駆動軸が回転し始める。したがって、シフト用モータの回転角度によりシフト機構を駆動制御する場合に、シフト動作に必要なモータの回転角度が寸法誤差等に影響されずに高精度に演算され、安定した高精度な電動シフト制御ができる。
シフト駆動軸46にリンクアーム53が固定される。リンクアーム53の左右両端の連結軸54にそれぞれアームフック51a,51bが回転可能に取付けられる。左右のアームフック51a,51b同士は、スプリング52により相互に引っ張り合って、常に内側(左右方向の中央側)に付勢される。図は中立位置(シフト切換え動作が終わりモータが初期位置に戻った状態)を示す。左右のアームフック51a,51bの内側(中央側)の側縁は第5歯車44の軸44aに当接する。第5歯車44に設けたピンフック50(図4参照)と対応する位置のアームフック51a,51bに切欠き溝55が形成される。この切欠き溝55は、ピンフック50が回動する円弧に沿って形成される。この切欠き溝55の円弧に沿った長さが、ピンフック50によりアームフック51a,51bを押圧駆動するときの遊びを形成する。この遊びにより、部品の寸法誤差や組立誤差が吸収され、中立位置から常に一定の位置でシフト駆動軸が回転し始める。したがって、シフト用モータの回転角度によりシフト機構を駆動制御する場合に、シフト動作に必要なモータの回転角度が寸法誤差等に影響されずに高精度に演算され、安定した高精度な電動シフト制御ができる。
上記構成の一方向伝達機構45において、第5歯車44の回転により、ピンフック50が軸44a廻りに正又は逆方向に回転すると、後述のように、何れか一方のアームフック51a又は51bの切欠き溝55内に嵌入してそのアームフック51a又は51bを押圧し、連結軸54を介してリンクアーム53を回転させる。これにより、このリンクアーム53に固定されたシフト駆動軸46が回転する。
図6は、電動シフト動作時の一方向伝達機構の動作説明図である。
(A)は上記図5と同じ中立状態を示す。この状態から例えばシフトアップする場合、ピンフック50が矢印C方向に回転してこのピンフック50がアームフック51bの切欠き溝55内に進入してその端部に突き当たる。その後、ピンフック50がアームフック51bを押圧して(B)の矢印Fのように前方に移動させる。このとき対向するアームフック51aは、その内縁部が軸44aに摺接しながら、矢印Eのように後方に移動する。このようなアームフック51a,51bの動作に伴い、リンクアーム53(図5)が矢印Dのように回転し、シフト駆動軸46を同じ矢印D方向に回転させる。これにより、シフトロッド35(図4)を介してシフト機構32(図4)がシフトアップ動作する。
(A)は上記図5と同じ中立状態を示す。この状態から例えばシフトアップする場合、ピンフック50が矢印C方向に回転してこのピンフック50がアームフック51bの切欠き溝55内に進入してその端部に突き当たる。その後、ピンフック50がアームフック51bを押圧して(B)の矢印Fのように前方に移動させる。このとき対向するアームフック51aは、その内縁部が軸44aに摺接しながら、矢印Eのように後方に移動する。このようなアームフック51a,51bの動作に伴い、リンクアーム53(図5)が矢印Dのように回転し、シフト駆動軸46を同じ矢印D方向に回転させる。これにより、シフトロッド35(図4)を介してシフト機構32(図4)がシフトアップ動作する。
一方、(A)の中立状態からシフトダウンする場合、ピンフック50が矢印G方向に回転してこのピンフック50がアームフック51aの切欠き溝55内に進入してその端部に突き当る。その後、ピンフック50がアームフック51aを押圧して(C)の矢印Jのように前方に移動させる。このとき対向するアームフック51bは、その内縁部が軸44aに摺接しながら、矢印Kのように後方に移動する。このようなアームフック51a,51bの動作に伴い、リンクアーム53(図5)が矢印Hのように回転し、シフト駆動軸46を同じ矢印H方向に回転させる。これにより、シフトロッド35(図4)を介してシフト機構32(図4)がシフトダウン動作する。
図7は、マニュアルシフト動作時の一方向伝達機構の動作説明図である。
(A)は中立状態を示す。この状態でシフトペダルが足踏み操作されてシフト機構32(図4)がシフトアップ動作すると、シフトロッド35(図4)を介してシフト駆動軸46が図7(B)の矢印L方向に回転する。これにより、リンクアーム53(図5)を介してアームフック51a,51bがそれぞれ矢印M,N方向に移動する。このとき、各アームフック51a,51bは、軸44aに摺接しながら移動するため、(A)の中立位置より内側には移動しない。したがって、アームフック51a,51bの移動中に切欠き溝55はピンフック50に係合しない。したがって、このピンフック50が固定されている電動アクチュエータの減速機構に係合することなく、シフト駆動軸46が回転可能になる。これにより、シフトペダルの足踏み操作によりシフト切換えを行う場合に、シフトロッドを介して電動アクチュエータ側に伝わる足踏み操作力が逃がされ、電動アクチュエータ側からの反力を受けずに通常のシフトペダル操作力で足踏み操作ができる。
(A)は中立状態を示す。この状態でシフトペダルが足踏み操作されてシフト機構32(図4)がシフトアップ動作すると、シフトロッド35(図4)を介してシフト駆動軸46が図7(B)の矢印L方向に回転する。これにより、リンクアーム53(図5)を介してアームフック51a,51bがそれぞれ矢印M,N方向に移動する。このとき、各アームフック51a,51bは、軸44aに摺接しながら移動するため、(A)の中立位置より内側には移動しない。したがって、アームフック51a,51bの移動中に切欠き溝55はピンフック50に係合しない。したがって、このピンフック50が固定されている電動アクチュエータの減速機構に係合することなく、シフト駆動軸46が回転可能になる。これにより、シフトペダルの足踏み操作によりシフト切換えを行う場合に、シフトロッドを介して電動アクチュエータ側に伝わる足踏み操作力が逃がされ、電動アクチュエータ側からの反力を受けずに通常のシフトペダル操作力で足踏み操作ができる。
(C)はシフトダウンする状態を示す。シフトダウンの場合も(B)のシフトアップと同様に、シフト駆動軸46が矢印P方向に回転したとき、フックピン50に係合することなく、アームフック51a,51bが矢印R,Q方向に移動する。これにより、シフトアップの場合と同様に、シフトペダルの足踏み操作によりシフト切換えを行う場合に、シフトロッドを介して電動アクチュエータ側に伝わる足踏み操作力が逃がされ、電動アクチュエータ側からの反力を受けずに通常のシフトペダル操作力で足踏み操作ができる。
図8は、電動アクチュエータの搭載例を示す。
この例は、自動二輪車のエンジン4の後部上方に配置した例である。エンジン4の内部にシフト機構32(図4参照)が備わり、そのシフト選択軸33がエンジン側面に突出する。電動アクチュエータ36は、シフト用モータ25のモータ軸39及びこれと平行なシフト駆動軸46(図4参照)が、シフト選択軸33とねじれの位置になるように配設される。
この例は、自動二輪車のエンジン4の後部上方に配置した例である。エンジン4の内部にシフト機構32(図4参照)が備わり、そのシフト選択軸33がエンジン側面に突出する。電動アクチュエータ36は、シフト用モータ25のモータ軸39及びこれと平行なシフト駆動軸46(図4参照)が、シフト選択軸33とねじれの位置になるように配設される。
図9は、電動アクチュエータの別の搭載例を示す。
この例の電動アクチュエータ36は、図8と同様に自動二輪車に搭載された例である。電動アクチュエータ36は、シフト駆動軸46及びこれと平行なモータ軸(不図示)がシフト選択軸33と平行になるように、エンジン後方に配設される。シフト選択軸33は、図4の例と同様に、リンクレバー34を介してシフトロッド35に連結され、シフトロッド35が駆動レバー47を介してシフト駆動軸46に連結される。
この例の電動アクチュエータ36は、図8と同様に自動二輪車に搭載された例である。電動アクチュエータ36は、シフト駆動軸46及びこれと平行なモータ軸(不図示)がシフト選択軸33と平行になるように、エンジン後方に配設される。シフト選択軸33は、図4の例と同様に、リンクレバー34を介してシフトロッド35に連結され、シフトロッド35が駆動レバー47を介してシフト駆動軸46に連結される。
図10は、電動アクチュエータのさらに別の搭載例を示す。
この例は、バギー車等のATV(All Terrene Vehicle)車両に搭載した例である。エンジン4の前側又は後側に電動アクチュエータ36a又は36bのいずれか一方が備わる(図は両方示す)。電動アクチュエータ36a,36bは、それぞれシフトロッド35a,35bを介してシフト選択軸33に連結される。これらの搭載例では、電動アクチュエータ36a.36bのシフト用モータ25a,25bのモータ軸39a,39b及びこれらと平行なシフト駆動軸46a,46bが、シフト選択軸33に対しねじれの位置となるように電動アクチュエータ36a,36bが配設される。
この例は、バギー車等のATV(All Terrene Vehicle)車両に搭載した例である。エンジン4の前側又は後側に電動アクチュエータ36a又は36bのいずれか一方が備わる(図は両方示す)。電動アクチュエータ36a,36bは、それぞれシフトロッド35a,35bを介してシフト選択軸33に連結される。これらの搭載例では、電動アクチュエータ36a.36bのシフト用モータ25a,25bのモータ軸39a,39b及びこれらと平行なシフト駆動軸46a,46bが、シフト選択軸33に対しねじれの位置となるように電動アクチュエータ36a,36bが配設される。
図11は、シフトペダルと電動アクチュエータの配置を示す。
エンジン4の左側面にフットレスト57が設けられる。フットレスト57の内側でエンジン4の側面から突出するシフト選択軸33の端部にシフトペダル49が固定される。シフトペダル49とエンジン側面との間のシフト選択軸33にリンクレバー34が固定される。このリンクレバー34の端部にシフトロッド35の一端が連結される。シフトロッド35の他端が、前述(図4)と同様に、駆動レバー47を介して電動アクチュエータ36のシフト駆動軸46に連結される。
エンジン4の左側面にフットレスト57が設けられる。フットレスト57の内側でエンジン4の側面から突出するシフト選択軸33の端部にシフトペダル49が固定される。シフトペダル49とエンジン側面との間のシフト選択軸33にリンクレバー34が固定される。このリンクレバー34の端部にシフトロッド35の一端が連結される。シフトロッド35の他端が、前述(図4)と同様に、駆動レバー47を介して電動アクチュエータ36のシフト駆動軸46に連結される。
電動アクチュエータ36を駆動すると、前述のように、一方向伝達機構45を介してシフト駆動軸46が回転し、駆動レバー47を介してシフトロッド35を動作させる。これにより、リンクレバー34を介してシフト選択軸33が回転し、シフト機構32(図4)によりシフト動作が行われる。このとき、シフト選択軸33に固定されたシフトペダル49もシフト選択軸33とともに回動する。
シフトペダル49を足踏み操作すると、これに固定されたシフト選択軸33が回転してシフト機構32(図4)によりシフト動作が行われる。このとき、リンクレバー34及びシフトロッド35を介して足踏み操作力が電動アクチュエータ側に伝達されるが、この力は、前述のように一方向伝達機構45によって逃がされるため、シフトペダル49によるシフト切換え操作は円滑に行われる。
図12は本発明の別の実施例を示す。(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は動作説明図である。
この実施例では、リンクレバー34をシフト選択軸33に対し回転可能に装着する。このリンクレバー34とシフトペダル49とをボルト58により相互に固定する。この状態で電動アクチュエータの駆動によりシフトロッド35が矢印Tのように動作すると、リンクレバー34を介してシフトロッド35に固定されたシフトペダル49が矢印Sのように回動し、シフト選択軸33を回転させてシフト切換えが行われる。
この実施例では、リンクレバー34をシフト選択軸33に対し回転可能に装着する。このリンクレバー34とシフトペダル49とをボルト58により相互に固定する。この状態で電動アクチュエータの駆動によりシフトロッド35が矢印Tのように動作すると、リンクレバー34を介してシフトロッド35に固定されたシフトペダル49が矢印Sのように回動し、シフト選択軸33を回転させてシフト切換えが行われる。
シフトペダル49の足踏み操作によってシフト切換えを行う場合には、ボルト58を外してリンクレバー34とシフトペダル49とを分離する。この状態でシフトペダル49を(C)の矢印Sのように動作させると、シフト選択軸33が回転してシフト切換え動作が行われる。しかし、ボルト58が外れているため、リンクレバー34は、シフトペダル49とともに回転することはなく、シフト選択軸33廻りに遊転し、シフトロッド35は動作しない。したがって、シフトペダル49の操作力が電動アクチュエータ側に伝達されることはなく、足踏み操作によるシフト切換えが円滑に行われる。このような構成によれば、前述の一方向伝達機構45を省略できる。
本発明は、段階式の多段変速機を電動モータで駆動する電動多段変速機を備えるとともに足踏み操作用のシフトペダルを備えた自動二輪車又はバギー車等のATV車に適用できる。
1:ハンドル、2:ヘッドパイプ、3:メインフレーム、4:エンジン、5:前輪、6:フロントフォーク、7:排気管、8:後輪、9:ショックアブソーバ、10:ハンドルグリップ、11:シフトアップスイッチ、12:シフトダウンスイッチ、13:クラッチレバー、14:点火制御装置、15:エンジン回転数センサ、16:車速センサ、17:スロットル位置センサ、18:表示メータ、19:電動アクチュエータ制御装置、21:クラッチ回転角センサ、22:クラッチ用モータ、24:シフト回転角センサ、25:シフト用モータ、26:指シフト操作部、27:コントローラ、29:バッテリ電圧センサ、30:クラッチスイッチ、32:シフト機構、33:シフト選択軸、34:リンクレバー、35:シフトロッド、36:電動アクチュエータ、37:ギヤポジションセンサ、38:減速機構、39:モータ軸、40:第1歯車、41:第2歯車、42:第3歯車、43:第4歯車、44:第5歯車、44a:第5歯車の軸、45:一方向伝達機構、46:シフト駆動軸、47:駆動レバー、48:ポテンショメータ、49:シフトペダル、50:ピンフック、51a,51b:アームフック、52:スプリング、53:リンクアーム、54:連結軸、55:切欠き溝、56:オート/マニュアル切替スイッチ、57:フットレスト、58:ボルト。
Claims (12)
- シフトを切換えるためのシフト選択軸を有するシフト機構と、
該シフト選択軸を回転駆動するためのシフト駆動軸を有する電動アクチュエータと、
該シフト駆動軸に一端が連結され、他端が前記シフト選択軸に連結されたシフトロッドと、
前記シフト選択軸に連結された足踏み操作用のシフトペダルとを備えた車両の電動多段変速機において、
前記シフトロッド側から前記電動アクチュエータ側に作用する力を逃がし、前記電動アクチュエータ側から前記シフトロッド側に作用する力のみを伝達する一方向伝達機構を備えたことを特徴とする電動多段変速機。 - 前記電動アクチュエータは、モータと該モータに連結された減速機構とからなり、該減速機構の減速出力軸に前記一方向伝達機構を介して前記シフトロッドの一端が連結されたことを特徴とする請求項1に記載の電動多段変速機。
- 前記電動アクチュエータは、前記シフト駆動軸以外の前記減速機構の歯車軸にポテンショメータが装着されていることを特徴とする請求項2に記載の電動多段変速機。
- 前記一方向伝達機構は、前記シフト駆動軸に固定されたリンクアームと、該リンクアームに枢着された対向する一対のアームフックと、前記減速出力軸の回転に連動して回転し、何れか一方のアームフックと係合して前記リンクアームを回転させるピンフックと、前記シフト駆動軸に固定された駆動レバーとからなり、該駆動レバーに前記シフトロッドの端部を連結したことを特徴とする請求項2に記載の電動多段変速機。
- 前記アームフックは、前記ピンフックとの係合部に該ピンフックの回転円弧に沿った切欠き溝を有し、該切欠き溝内に前記ピンフックが嵌入して該アームフックを回転させることを特徴とする請求項4に記載の電動多段変速機。
- 前記ピンフックの回転半径は、前記リンクアームの回転半径よりも小さいことを特徴とする請求項4又は5に記載の電動多段変速機。
- 前記アームフックとリンクアームとを連結する連結軸のシフト駆動軸廻りの回転半径は、前記シフトロッドと駆動レバーとを連結する連結軸のシフト駆動軸廻りの回転半径よりも大きいことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の電動多段変速機。
- 前記シフト機構を切換え操作するためのシフト操作スイッチと、シフト位置を検出するギヤポジションセンサを制御装置に接続し、該制御装置により前記電動アクチュエータのモータを駆動制御する電動多段変速機であって、該制御装置は、前記シフト操作スイッチからの切換え指令信号とともに前記ギヤポジションセンサからのシフト検出信号に応じて前記モータを駆動制御することを特徴とする請求項1に記載の電動多段変速機。
- 前記シフト選択軸に対し前記シフト駆動軸がねじれの位置に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の電動多段変速機。
- 前記シフト選択軸に対し前記シフト駆動軸が平行な位置に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の電動多段変速機。
- エンジンの側面に前記シフト選択軸が突出し、該シフト選択軸の端部に前記シフトペダルが固定され、該シフトペダルとエンジン側面との間のシフト選択軸にリンクレバーを固定し、該リンクレバーに前記シフトロッドを連結したことを特徴とする請求項1に記載の電動多段変速機。
- シフトを切換えるためのシフト選択軸を有するシフト機構と、
該シフト選択軸を回転駆動するための電動アクチュエータと、
該電動アクチュエータのシフト駆動軸に一端が連結され、他端が前記シフト選択軸に連結されたシフトロッドと、
前記シフト選択軸に連結された足踏み操作用のシフトペダルとを備えた車両の電動多段変速機において、
エンジンの側面に前記シフト選択軸が突出し、該シフト選択軸の端部に前記シフトペダルが固定され、該シフトペダルとエンジン側面との間のシフト選択軸にリンクレバーを回転自在に装着し、該リンクレバーに前記シフトロッドを連結し、
前記リンクレバーとシフトペダルとを着脱可能な固定手段により相互に固定したことを特徴とする電動多段変速機。
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