JP2006051844A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】
リキャップによる再生タイヤとすることができる丁度良い位置に、かつTWI表示などとの混同を生じないようなタイヤ磨耗の目印を設けることであり、更に当該目印の存在によってタイヤ性能を低下させないことにある。
【解決手段】
いずれか1以上の主溝1において、該主溝1の底部から上方へと延びる目印としての棚部3を有し、該棚部は、[1]該主溝1の底部からの高さhが2.5〜3.5mmであって、[2]該棚部3の側面が、陸部の一方の側壁とのみ接するものであることを特徴とする空気入りタイヤとすることである。
【選択図】図3

Description

本発明は主として乗用車に使用される空気入りタイヤに関し、より詳しくは前記のタイヤの主溝に設けた棚部に関する。
乗用車に用いられるタイヤは、使用により少しずつ磨耗し、その結果、溝深さが浅くなっていくので、スリップ防止等のタイヤ性能は、初期性能から徐々に衰えてしまう。そして磨耗が一定以上進んだ時点で、タイヤを交換することになる。タイヤ交換の目安のための目印には、残り溝1.6mmの位置に設けるJATMA規格のTWI(トレッドウエアインジケーター)表示や、積雪および凍結路走行用のためのタイヤの目印としての溝深さ50%の位置に設けるプラットフォームなどがある。
しかし、TWI表示は、安全性を維持するため最低限必要な溝深さを表したものであり、ここまで磨耗したタイヤは、ベルト位置までカット傷を受けている場合が多く、リキャップによる再生タイヤとすることができないので不経済である。またプラットフォームは、いわゆるスタッドレスタイヤための目印であり、前記タイヤ以外の目印としては意味がない。そこで乗用車タイヤの再生可能時期を知らせる新たな表示が必要とされる。
新たな表示を設けるにあたっては、TWI表示やプラットフォーム等と混同されてはならない。この点、TWI表示やプラットフォームのような溝底に突起物を設ける手法以外の方法で磨耗を知る方法としては、バットレス部の磨耗度合による方法もある。しかし、バットレス部の磨耗度合いと残り溝深さとは必ずしも比例的関係にないので、再生タイヤとして使用の可否の目印としては、十分な判断基準にはならなかった。従って、再生タイヤのための目印としては、やはり残り溝底深さを直接知る手段でなければならない。
ここで、TWI表示やプラットフォーム表示と混同されずに、溝底を基準にしてタイヤ磨耗の度合いを知らせる方法として、タイヤ溝内に着色した突起物を設ける方法(特許文献1)やタイヤ排水溝に着色する方法(特許文献2)が提案されている。しかし、タイヤは原材料にカーボンブラックを使用していることから、タイヤの一部を着色する方法は現実的ではない。
実用新案登録第3067056号公報 特開平8−258517号公報
本発明の目的は、リキャップによる再生タイヤとすることができる丁度良い位置に、TWI表示やプラットフォームなどとの混同を生じないようなタイヤ磨耗の目印を設けることにあり、なおかつ当該目印によってタイヤ性能を低下させないことにある。
本発明者は、鋭意検討した結果、陸部の片側側面とのみ、その側面を接する棚部を主溝底に設けるか、或いは主溝を挟んで対向している陸部にそれぞれの側面が接している対となる2つの片棚部から構成される棚部を主溝底に設けて、かつ該棚部の高さは、主溝の底部から2.5〜3.5mmという再生タイヤの目印として最適な高さにすることを主要な手段として、上記課題を解決した。
本発明の空気入りタイヤは、棚部の高さを主溝の底部から2.5〜3.5mmとしたので、リキャップによる再生タイヤのための目印として最適なものである。
また本発明の空気入りタイヤは、
棚部の側面或いは、片棚部の側面が、陸部の一方の側壁とのみ接するものであるか、
または、陸部が、対となる2つの片棚部から構成される場合には、
一の片棚部の側面は、前記陸部の一方の側壁とのみ接し、
他の片棚部は、その中心が、前記一の方棚部の中心から20mm以内の範囲に存在し、その側面が、前記一の片棚部が接する陸部の側壁と対向している陸部の側壁とのみ接する2つの片棚部から構成されるものであるので、TWI表示やプラットフォーム表示と混同されることがない。更に副次的効果としてタイヤの偏磨耗防止性能に寄与することもできる。
さらに本発明の空気入りタイヤは、ひとつの主溝あたりの前記棚部の数を1〜12個という好ましい個数にすることで、棚部を設けた場合でも、特に磨耗中期〜磨耗末期におけるタイヤの排水性能を維持できる。
さらに本発明の空気入りタイヤは、センター溝及びショルダー溝のいずれの主溝の底部にも、前記棚部を設ける好ましい様態にすることで、トレッドのセンターまたはショルダーのみ磨耗が進んだ場合でも、再生タイヤとしての目印となりうる。
さらに本発明の空気入りタイヤは、棚部が対となる2つの片棚部から構成されるものである場合、前記棚部を構成する一の片棚部の形状が、他の片棚部の形状の回転形状、鏡面体形状、嵌合形状、或いは前記いずれかの形状の相似形状のうち、いずれかの形状という好ましい様態にすることで、目印としての視認性が高まり、また意匠性にも優れる。
以下、図面を用いて、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態を説明する。ただし本発明は図面に示した様態に限られるものではない。図1は、本発明の棚を設けたタイヤトレッド面の平面図である。また図2は、別の様態の本発明の棚を設けたタイヤトレッド面の平面図である。また図3は図2のA−A間の一点鎖線で示した棚部3のA−A端面図である。
本発明の空気入りタイヤは、トレッドに刻まれたタイヤ周方向に連続する主溝1と、該主溝1によって区画された陸部2を少なくとも有するものである、陸部2とは、溝との関係で相対的に高い位置に存在するという概念であり、具体的にはリブ、リブ・ラグ、ブロックなどのパターンが含まれる。タイヤ溝には様々なものがあるが、本発明にいう主溝1とは、通常用いられている意味で使用しており、具体的にはトレッドに刻まれた溝のうち、タイヤ周方向に連続するものをいう。主溝1が刻まれるパターンのタイヤでは、主溝1が一本だけ刻まれることはほとんどなく、通常複数の主溝1が存在する。
本発明では、リキャップによる再生タイヤの目印のために、該主溝1の底部から上方へと延びる棚部3を設ける。棚部3が設けられる主溝1の数は、一本であってもいいし、複数本あっても良い。複数の主溝1に棚部3を設けることは、場所によって磨耗度合いが異なった場合でも、それぞれの場所ごとの磨耗度合いを知ることができるので好ましい。
特に中心であるセンターと端部であるショルダーでは、一般的に磨耗度合いの差が激しいので、主溝1のうち、センター溝及びショルダー溝のいずれの主溝1の底部にも前記棚部3を設けたものであることが好ましい。この場合、磨耗が、いずれかの主溝に設けた棚部3の目印まで達したときが交換適正期である。
棚部3とは、該主溝1の底部から上方へと延びるいわゆる突起物である。該棚部3は、1つの突起物で構成することもできるが、2つの突起物を一対として構成することもできる。この場合、それぞれの突起物を本発明では片棚部4,4’という。棚部3を設ける方法としては、タイヤ製造後に棚部3を接着剤等で接着して設けるのではなく、タイヤ模様のひとつとして、タイヤ成型時の金型により設けることが、簡便・効率的であり、かつ途中で棚部3が切れてしまうことがないので性能的にも優れる。
棚部3が単独で構成されるものである場合には、該棚部3の側面が、主溝1を挟んで両側に対向している陸部2の側壁のいずれか陸部2の一方の側壁のみと、その側面を接するものである。また棚部3が対となる2つの片棚部3から構成されるものである場合には、一の片棚部4の側面は、前記陸部2の一方の側壁とのみ接し、かつ他の片棚部4’の側面が、前記一の片棚部4が接する陸部2の側壁と対向している陸部2の側面とのみ接するものである。このようにすることによって、陸部2両側壁と接しているTWI表示や陸部2両側壁から離れているプラットフォーム表示と明確に区別できるからである。
ここで、棚部3の側面が一方の陸部2の側壁のみと接するとは、もう一方の陸部側壁とはいかなる様態においても何らの接触もないことを意味しない。例えば図3のように、溝底をラウンド形状とした場合、溝部の側面と底面が連続的に構成され、その境界が必ずしも明確なものではない。このため、いかなる範囲を側面とし、いかなる範囲を底部とするかの判断が、人により異なるおそれがある。この点本発明では、例えば図3の棚部3の形態でも、底部と一方の側壁としか接していないものとすることができる。なぜなら本発明において棚部3の側面が一方の陸部2とのみしか接していないことが必要とされる主要な理由は、両方と接するものであればTWI表示と混同されるおそれがあるからである。かかる効果面を考慮すれば、棚部3の側面が一方の陸部2側壁とみ接しているか否かの判断は、タイヤトレッドを外側から見た場合に、一般人の認識で、当該陸部3がTWI表示との混同が生じるか否か、すなわち棚部3が対向する側の陸部側面とも接触していると見えるか否かを基準に判断すべきといえる。そして図3の様態の場合、タイヤのトレッド面から棚部3を見た場合、TWI表示との混同は生じず、一方の陸部側壁としか接していないと判断されるものといえる。
棚部3が対向する陸部2の側壁と交互に接している場合、棚部3が、対となる2つの片棚部4,4’で構成されていると見るか、単独の棚部3が複数存在しているものと見るかの区別が明確ではない場合も考えられるが、本発明では、ひとつの片棚部4のその中心から片棚部4の中心から20mm以内の範囲に存在している場合を対となる片棚部4,4’からなる棚部3として、それ以上離れている場合には、単独の棚部3が2つ存在しているものとする。タイヤ主溝1の大きさを基準とした場合、両者が20mmよりも離れたら、一般人の印象としては、一体として判断されないことが多いからである。
本発明における棚部3及び片棚部4,4’のタイヤ幅方向の最大の長さ位置(例えば、三角形状の棚部3の場合であれば、その頂点位置)と、対向している陸部との最短の距離間隔は、1.0mm以上の間隔があることが好ましく、また3.0mm以下の間隔であることが好ましい。この間隔があまりにも狭いと、一見、両方の陸部2の側壁と接しているように見えるので、TWI表示と混同されるおそれがあるからである。一方、この間隔があまり広いということは、棚部3のタイヤ幅長さが小さいということなので、目印として目立たないおそれがあるからである。
棚部3の高さは、主溝1の底部からの高さが2.5〜3.5mmとする。これは、リキャップによる再生タイヤとして交換できる時期を示すものとして最適だからである。すなわち、あまり高さが高いと、まだ使用可能のうちから、棚部3による目印にあたるので不経済であるし、一方あまり低いと、再生できる可能性が低くなるからである。更に、かかる高さの棚部3の側面が、陸部2の側壁に接していることで、タイヤの耐偏磨耗性が向上するという副次的効果も得られるからである。図3の端面図では、棚部3の高さの測定位置がhにて示されている。棚部3の高さが主溝1の底部から2.5〜3.5mmとは、図3のhが2.5〜3.5mmということである。
本発明における棚部3は、タイヤの耐偏磨耗性向上に資することができるので、その効果が最大限発揮できる取り付け方法を採用することができる。具体的には、センター部分とショルター部分の比較であれば、ショルダー部分の方が、偏磨耗が起き易い。よってショルダー側の陸部2を区画するショルダー溝に棚部3を設ける場合には、ショルダー外周側の陸部2の側壁とのみ接する棚部3を設けて、耐偏磨耗性を向上させることもできる。
棚部3及び片棚部4,4’の周方向の幅は、5〜20mmであることが好ましい。棚部3や片棚部4,4’の幅があまりに広いと、タイヤの排水性に影響を与える可能性があるだけでなく、アピアランス性に劣るので、必要以上に早くタイヤ交換されるおそれがあるからである。一方、あまりこの幅があまりに狭いと目立たなくなるので、目印としての価値が下がるだけでなく、本発明で副次的に得られる耐偏磨耗性の特性が発揮されないからである。
一本の主溝1あたりに設ける棚部3の数については、多く設けたほうが、タイヤがいずれの位置にあってもタイヤを動かすことなく、棚部3を見る箇所ができるため好ましいが、一方で、タイヤの排水性に影響を与える可能性がある。そこで、両者のバランスを考えると、本発明における好ましい棚部3の数としては、ひとつの主溝1あたり1〜12個とする。ただし、2つの片棚部4,4’から構成される棚部3の場合は、1〜12個、すなわち片棚部4,4’の数でいうと2〜24個を好ましい範囲とする。
棚部3がひとつの主溝1に複数個(2〜12個)存在する場合、ひとつの棚部3から隣の棚部3までの主溝方向の距離はそれぞれ等しいことが好ましい。すなわち各棚部3が、主溝1周方向に均等間隔で設置されていることが好ましい。タイヤ排水性維持のためには、棚部3により挟まれる主溝1の区画部位の長さは、いずれの部位もできるだけ均等に長いほうが好ましいからである。すなわち棚部3から隣の棚部3までの距離が長いと、棚部3により挟まれた主溝の区画部位に、該区画部位に存在する水を排水するための横溝等を設けやすくなり、棚部3が存在しても、タイヤの排水性を低下させることがないからである。このような排水性確保の観点からは、本発明のタイヤのトレッドは、すべての主溝1の区画部位に、該区画部位と連結している横溝を少なくとも1本以上設けられたものであることが好ましい。
なお、棚部3を対となる2つの片棚部4,4’から構成されるものの場合、片棚部からみれば、好ましい範囲が2〜24個であり、一方で棚部3が単独で存在する場合の好ましい数が1〜12個であることと一見均衡が取れないようにも思える。しかし、上記のとおりタイヤの排水性については、棚部3または片棚部4,4’の個数よりも、棚部3に挟まれた主溝1の区画部位の長さの方が影響を与えるものである。このため、一の片棚部とこれに対応する他の片棚部との中心間の距離が、20mm以内の範囲に存在し、かつひとつの片棚部の周方向の好ましい幅が5〜20mmであれば、棚部3全体として占める周方向の幅は、対となる片棚部の中心間距離と、片棚部の半分幅の2つ分との合計で決まり、最大でも40mmである。従って、12個の棚部3を設けた場合においても、主溝1の区画部位の長さよりも十分短いので、単独で1つの棚部3を構成する場合の棚部3の数と、対となる2つの片棚部4,4’から構成される棚部3の数とを同等に評価することができる。
棚部3や片棚部4の形状には特段の制限はない。単純な形状であれば、金型による作製が容易であるという利点を有する。一方、複雑な形状であれば目立つので、目印効果が大きいという利点がある。具体的な形状の例としては、図1,2に示したような三角形、四角形の多角形状、L字形状などアルファベット字体の形状またはこれらの半分にした形状の他、矢印形状を半分にした形状の他、半円形状や星型や花形などの図形をモチーフとした形状などが挙げられるが、これらに限られるものではない。図1、図2のように、棚部3の形状は、すべて同じ形状である必要はない。目印としての棚部3は、タイヤの意匠性にも影響を与えるものであるから、形状については主観的要因も大きく、美観の優れた形状を適宜選択することができる。なかでも金型の作製が容易ゆえ安価で、かつ目印として十分目立つ形状として、三角形状、四角形状、矢印形状を半分にした形状、相対する陸部の側壁形状と対をなすような形状が好ましい。更に、アルファベット字体の形状であれば、商標的な意味合いや記号的な意味合いなど、頭文字や短縮文字としての意味合いも持たせることができるので好ましい。
また、対となる2つの片棚部4,4’から構成される棚部3の場合、一の片棚部4の形状が、他の片棚部4’の形状の回転形状、鏡面体形状、嵌合形状、或いは前記いずれかの形状の相似形状のうち、いずれかの形状であることが好ましい。このような形状とすることで、2つの片棚部4,4’の一体性が生じるので、目印として目立ち、かつ一般的に美観面でも優れるからである。図1,2に示された2つの片棚部4,4’から構成される棚部3においては、一の片棚部4が他の片棚部4’の180度回転形状で大きさ同一の形状の場合の例を示している。
(棚部の適正高さの検証)
リキャップによる再生タイヤとするためには、棚部の高さをどのような高さが好ましいか検証した。検証実験は実走テストで行った。用いたタイヤなどの条件は以下のとおりである。
タイヤサイズ:11R22.5
リムサイズ:22.5”X8.25”
空気圧:700KPa
試験車:2-Dトラック車
棚部装着位置:前輪(操舵輪)
棚部形状:図2、図3に示された三角形状
棚部周方向幅:5.0mm
荷重:100%(JATMA規定荷重)
路面条件:100%舗装
走行速度:50〜80Km/h
上記条件で棚部の高さを1.0,2.0,2.5,3.0,3.5,4.0,5.0(mm)とした場合において、棚部に達するまで走行させて、走行距離、耐久性及び更新性を確認した。結果を表1に示す。
Figure 2006051844
ここで更新性とは、タイヤの再生可能性をいう。一般にタイヤが再生可能か否かはベルトが傷んでいるか否かで決まるので、ベルトへの損傷が見られない場合を○、ベルトへの剥離が見られる場合を△(程度に場合によっては再生可能であるから)、ベルトに達するカット傷が見られる場合を×とした。
実施例1の検証より、棚部が低くなるにつれて、棚部に達するまでの走行距離は当然に長くなるが、ベルトのセパレーション量は大きくなって耐久性が下がるとともに、更新性も悪くなる。本検証より、走行距離をできるだけ稼いで、かつ耐久性・更新性を確保するには、棚部高さを2.5〜3.5mmとすればよいことが分かる。
(棚部の数とタイヤ排水性の検証)
棚部を複数設定することによる排水性(走行時の雨水の抜けやすさ)の阻害になるかの確認実験を行った。検証実験は実走テストで行った。用いたタイヤなどの条件は以下の通りである。
タイヤサイズ:11R22.5
リムサイズ:22.5”X8.25”
空気圧:700KPa
試験車:2-Dトラック車
棚部装着位置:前輪(操舵輪)
棚部形状:図2、図3に示された三角形状
棚部周方向幅:5.0mm
荷重:100%(JATMA規定荷重)
路面条件:100%舗装
走行速度:50〜80Km/h
上記条件で棚部の数を6,12,18,24ヶ所のとした場合の摩耗中期(残溝:50%)と末期(残溝:25%)でのウェット性(排水性)の確認をした。結果を表2に示す。
Figure 2006051844
表2から、摩耗中期及び末期の排水性の阻害とならないためには、棚の個数は12個以下であることが好ましいことがわかる。
(棚部高さと耐偏磨耗性の検証)
棚部の高さがタイヤの耐偏磨耗性に与える影響についての確認実験を行った。検証実験は実走テストで行った。用いたタイヤなどの条件は以下の通りである。
タイヤサイズ:11R22.5
リムサイズ:22.5”X8.25”
空気圧:700KPa
試験車:2-Dトラック車
装着位置:前輪(操舵輪)
棚部形状:図2、図3に示された三角形状
棚部周方向幅:5.0mm
棚部個数:主溝周上12ヶ所
荷重:100%(JATMA規定荷重)、路面条件:100%舗装
走行速度:50〜80Km/h、走行距離:10000Km
上記条件で棚部高さを棚部の高さを1.0,3.0,5.0(mm)、棚部なしとした場合において、偏磨耗性の確認をした。結果を表3に示す。
Figure 2006051844
表3より、棚部を設けた場合のほうが、棚部がない場合よりも耐偏磨耗性が向上するという副次的効果が存在することが分かった。そして、高さ3.0mmでは、その効果が十分発揮されるものであることが分かった。
本発明の棚を設けたタイヤトレッド面の平面図である。 別の様態の本発明の棚を設けたタイヤトレッド面の平面図である。 図2に示した棚の部分のA−A端面図である。
符号の説明
1 主溝
2 陸部
3 棚部
4,4’ 片棚部

Claims (5)

  1. トレッドに刻まれたタイヤ周方向に連続する複数の主溝と、該主溝によって区画された陸部を少なくとも有する空気入りタイヤにおいて、
    いずれか1以上の前記主溝において、該主溝の底部から上方へと延びる棚部を有し、
    該棚部は、
    該主溝の底部からの高さが2.5〜3.5mmであって、
    該棚部の側面が、前記陸部の一方の側壁とのみ接するものであることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. トレッドに刻まれたタイヤ周方向に連続する複数の主溝と、該主溝によって区画された陸部を少なくとも有する空気入りタイヤにおいて、
    いずれか1以上の前記主溝において、該主溝の底部から上方へと延びる、対となる2つの片棚部から構成される棚部を有し、
    前記片棚部のうち、
    一の片棚部の側面は、前記陸部の一方の側壁とのみ接し、
    他の片棚部は、その中心が、前記一の片棚部の中心から20mm以内の範囲に存在し、その側面が、前記一の片棚部が接する陸部の側壁と対向している陸部の側壁とのみ接し、
    前記棚部は、該主溝の底部からの高さが2.5〜3.5mmであることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 主溝のうち、前記棚部を有している主溝については、ひとつの主溝あたり、前記棚部が1〜12個存在するものである請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. 主溝のうち、センター溝及びショルダー溝のいずれの主溝の底部にも、前記棚部が存在するものである請求項1〜3記載のいずれかの項に記載された空気入りタイヤ。
  5. 前記対となる2つの片棚部から構成される棚部を構成する一の片棚部の形状が、他の片棚部の形状の回転形状、鏡面体形状、嵌合形状、或いは前記いずれかの形状の相似形状のうち、いずれかの形状である請求項2に記載の空気入りタイヤ。
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