JP2006051700A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な構成で、記録動作時にインクジェット記録ヘッドの異常を検出するインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】 圧電素子74を圧力センサとして、記録動作時のインクジェット記録ヘッド321〜32nのインク流路内のインクの圧力応答を示す応答波形を検出し、周波数特性の解析を行って記録動作時のスペクトラムを算出し、算出した記録動作時のスペクトラムと、初期吐出時のスペクトラムとの相関関数を用いて、インクジェット記録ヘッド321〜32nのインク吐出状況を判断する。
【選択図】 図5

Description

本発明はインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に係り、特に、圧電素子を用いたインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
従来より、圧電素子を駆動してインクジェット記録ヘッド内のインクに圧力を発生させて、インクをノズルから吐出させることにより画像データに応じた画像の記録動作を行うインクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置が知られている。このようなインクジェット記録ヘッドにおいて、インクの吐出不良や不吐出が発生した状態で継続して記録動作が続行されると、画質の低下が発生し、結果的には良好な画質を得るために再度記録動作を行う必要があるので、用紙の過剰消費や記録動作に要する時間が長くなる等の問題が発生していた。
このため、インクジェット記録ヘッドのインク不吐出を検知する技術が開示されている(例えば、特許文献1、及び特許文献2参照)。
特許文献1の技術では、インクジェット記録ヘッドをインク滴検出領域上に移動させて、該インク滴検出領域においてインクを吐出し、予め照射されている光ビーム中を横切ったインクを検出することによって、インクの吐出不良または不吐出を光学的に検出している。特許文献2の技術では、専用媒体にテストパターンを記録し、該テストパターンを目視、または光学センサで読み取ることによって、不吐出ノズルを特定している。
特開平6−126970号公報 特開平6−340063号公報
しかしながら、上記技術では、インクジェット記録ヘッドによる、記録動作中にインク滴の吐出または不吐出状態を検出することはできなかった。また、インクの不吐出を検出するための専用機構が必要であり、インクジェット記録装置の大型化を招くという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、簡易な構成で、記録動作時にインクジェット記録ヘッドの異常を検出するインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のインクジェット記録装置は、圧電素子を駆動してインクジェット記録ヘッド内のインクをノズルから吐出することによって、画像データに応じた画像の記録動作を行うインクジェット記録装置において、前記インクジェット記録ヘッド内のインクの圧力振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段によって検出された圧力振動の周波数特性の解析を行って周波数スペクトルを求める周波数解析手段と、前記周波数解析手段により求められた正常吐出時の周波数スペクトルを記憶する記憶手段と、記録動作時に、前記周波数解析手段により求められた周波数スペクトルと前記記憶手段に記憶された周波数スペクトルとの相関に基づいて、前記インクジェット記録ヘッドが異常であるか否かを判断する判断手段と、を備えている。
また、本発明のインクジェット記録方法は、圧電素子を駆動してインクジェット記録ヘッド内のインクをノズルから吐出することによって、画像データに応じた画像の記録動作を行うインクジェット記録方法であって、前記インクジェット記録ヘッド内のインクの圧力振動を検出し、前記振動検出手段によって検出された圧力振動の周波数特性の解析を行って周波数スペクトルを求め、前記周波数解析手段により求められた正常吐出時の周波数スペクトルを記憶し、記録動作時に、前記周波数解析手段により求められた周波数スペクトルと前記記憶した周波数スペクトルとの相関に基づいて、前記インクジェット記録ヘッドが異常であるか否かを判断する。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、圧電素子を駆動してインクジェット記録ヘッド内のインクをノズルから吐出する。このインクの吐出によって画像データに応じた画像の記録動作が行われる。振動検出手段は、インクジェット記録ヘッド内のインクの圧力振動を検出する。周波数解析手段は、振動検出手段によって検出された圧力振動の周波数特性の解析を行い、周波数スペクトルを求める。インクの吐出回数が増加するほど、インクの不吐出は、例えば、インクジェット記録ヘッド内のインク中に溶解していた気体が除々に析出するために発生しやすくなる。そこで、正常吐出時の、周波数解析手段により求められた周波数スペクトルを記憶手段に記憶し、判断手段によって、記録動作時に周波数解析手段によって求められた周波数スペクトルと、記憶手段に記憶された周波数スペクトルとの相関に基づいて、インクジェット記録ヘッドがインクの吐出不良や不吐出等の異常であるか否かを判断する。
このように、記録動作時に、インクジェット記録ヘッド内のインクの圧力振動を検出して、検出された圧力振動の周波数特性の解析を行い、初期吐出時の周波数スペクトルと、記録動作時の周波数スペクトルとの相関に基づいて、インクジェット記録ヘッドが異常であるか否かを判断するので、記録動作時に、インクジェット記録ヘッドの異常を容易に検出することができる。
前記判断手段は、前記周波数解析手段により求められた周波数スペクトルと前記記憶手段に記憶された周波数スペクトルとの相関関数を演算し、相関関数の値が所定範囲内の値でかつ0でないときに正常と判断し、相関関数の値が所定範囲外の値のとき、または相関関数の値が0のときに異常と判断することができる。
相関関数の値が0であるときとは、記録動作時のインクの圧力振動が検出されない状態であるので、インクジェット記録ヘッドが異常であると判断する。また、相関関数の値が所定範囲外の値のときも、インクジェット記録ヘッドは異常であると判断する。
前記判断手段によって相関関数の値が所定範囲外の値で異常と判断されたときに前記記録動作を中止して前記インクジェット記録ヘッドの復旧処理を行う復旧手段を更に設けることができる。このように、記録動作時に、相関関数の値が所定範囲外の値で異常と判断されたときに復旧処理を行うことができるので、適切なタイミングで効率よくインクジェット記録ヘッドを復旧することができる。
前記判断手段によって相関関数の値が0で異常と判断されたときに前記記録動作を中止して警告処理を行う警告手段を更に設けることができる。
相関系数が0で異常と判断されたときは、記録動作時のインクの圧力振動が検出されない状態であるため、記録動作を中止して、警告手段によって警告処理を行う。このため、インクジェット記録ヘッドが異常であることを容易に警告することができる。
復旧処理を行った場合には、前記判断手段によって、前記復旧手段によって復旧処理したときの前記周波数解析手段により求められた周波数スペクトルと、前記記憶手段に記憶された周波数スペクトルとの相関関数を演算し、相関関数の値が所定範囲内の値のときに復旧完了と判断することができる。このように相関関数を用いることによって、復旧動作時の復旧動作完了の判断を適切に行うことができる。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法によれば、記録動作時に、インクジェット記録ヘッド内の圧力変化により発生するインクの圧力振動を検出して、検出された圧力振動の周波数特性の解析を行い、初期吐出時の周波数スペクトルと記録動作時の周波数スペクトルとの相関に基づいて、インクジェット記録ヘッドが異常であるか否かを判断するので、記録動作時に、インクジェット記録ヘッドの異常を容易に検出することができる、という効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置12の筐体14には、各種情報を表示するための表示部31(図5参照)が設けられている。筐体14内の下部には給紙トレイ16が備えられており、給紙トレイ16内に積層された用紙Qをピックアップロール18で1枚ずつ取り出すことができる。取り出された用紙Qは、所定の搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。
給紙トレイ16の上方には、駆動ロール24及び従動ロール26に張架された無端状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッドアレイ30が配置されており、搬送ベルト28の平坦部分28Fに対向している。この対向した領域が、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出される吐出領域SEとなっている。搬送経路22を搬送された用紙Qは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域SEに至り、記録ヘッドアレイ30に対向した状態で、記録ヘッドアレイ30から画像データに応じたインク滴が吐出される。
なお、搬送ベルト28は、一例として、半導電性ポリイミド材(例えば、表面抵抗値1010〜1013Ω、体積抵抗値109〜1012Ω・cm)を、厚さ75μm、幅380mm、周長1000mmに成形したものを使用できる。また、駆動ロール24及び従動ロール26としては、一例として、直径50mmのSUSロールを使用できる。
記録ヘッドアレイ30は、用紙Qの幅方向(搬送方向と直交する方向)に複数のインクジェット記録ヘッド321〜32nが配列された構成の長尺状のイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色の記録ヘッド33が、搬送方向に沿って配列された構成となっており、フルカラーの画像を記録可能になっている。なお、それぞれの記録ヘッド33の配列数は、本実施の形態では、説明を簡略化するため4個であるものとするが、4個に限定されるものではない。
記録ヘッドアレイ30の近傍には、記録ヘッド33各々に対応する復旧手段としてのメンテナンス機構34各々が配置されている。記録ヘッド33に対してメンテナンスを行う場合には、図2に示すように、記録ヘッドアレイ30が上方へ移動し、搬送ベルト28との間に構成された間隙にメンテナンス機構34が移動して入り込む。そして、ノズル面に対向した状態で、ノズル内のインクを吸引する復旧処理を行う。
記録ヘッドアレイ30の上流側には、帯電ロール36が配置されている。帯電ロール36は、従動ロール26との間で搬送ベルト28及び用紙Qを挟みつつ従動し、用紙Qを搬送ベルト28に押圧する押圧位置と、搬送ベルト28から離間した離間位置との間を移動可能とされている。押圧位置では、接地された従動ロール26との間に所定の電位差が生じるため、用紙Qに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させることができる。
帯電ロール36としては、例えば、シリコーンゴムの表面に導電性カーボンを被覆し、体積抵抗値106〜107Ω・cm程度に調整したφ14mmのロールを使用することができる。
なお、帯電ロール36よりもさらに上流側には、図示しないレジロールが設けられており、用紙Qが搬送ベルト28と帯電ロール36との間に至る前に位置合わせされる。
記録ヘッドアレイ30の下流側には、図示しない剥離プレートが配置されており、用紙Qを搬送ベルト28から剥離することができる。剥離プレートとしては、たとえば、厚さ0.5mm、幅330mm、長さ100mmのアルミプレートを使用することができる。
剥離された用紙Qは、剥離プレートの下流側で排出経路44を構成する複数の排出ローラ対42で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙トレイ46に排出される。
剥離プレートの下方には、駆動ロール24との間で搬送ベルト28を挟持可能なクリーニングロール48が配置されており、搬送ベルト28の表面をクリーニングするようになっている。
給紙トレイ16と搬送ベルト28の間には、複数の反転用ローラ対50で構成された反転経路52が設けられており、片面に画像記録された用紙Qを反転させて搬送ベルト28に保持させることで、用紙Qの両面への画像記録を容易に行えるようになっている。
搬送ベルト28と排紙トレイ46の間には、4色の各インクをそれぞれ貯留するインクタンク54が設けられている。インクタンク54のインクは、図示しないインク供給配管をによって、記録ヘッドアレイ30に供給される。インクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、公知の各種インクを使用できる。
このような全体構成とされた本実施形態のインクジェット記録装置12では、上記したように、給紙トレイ16から取り出された用紙Qが搬送され、搬送ベルト28に至る。そして、帯電ロール36によって搬送ベルト28に押し付けられると共に、帯電ロール36からの印加電圧によって搬送ベルト28に吸着(密着)して保持される。この状態で、搬送ベルトの循環によって用紙Qが吐出領域SEを通過しつつ、記録ヘッドアレイ30からインク滴が吐出されて、吐出領域SE上に画像が記録される。
筐体14内には、更に、インクジェット記録装置12本体を制御するためのメイン回路60が設けられている。
図5に示すように、本実施の形態に係るインクジェット記録装置12のメイン回路60は、駆動回路62、制御部64、及び異常検出部66を含んで構成されている。制御部64には、メンテナンス機構34及び表示部31が信号授受可能に接続されるとともに、駆動回路62を介してインクジェット記録ヘッド321〜32n各々が電力線によって信号授受可能に接続されている。異常検出部66は、制御部64に接続されるとともに、駆動回路62とインクジェット記録ヘッド321〜32nとを電気的に接続する電力線に接続されている。
インクジェット記録ヘッド321〜32n各々は、図3に示すように、インクプール78、インク供給路77、インク圧力室72、連通路76、及びノズル75からなるインク流路を構成するインク流路基板70を含んで構成されている。
インクプール78は、インク供給路77を介してインク圧力室72にインクを供給する。ノズル75は、インク圧力室72で加圧されたインクを連通路76を介してインクジェット記録ヘッド321〜32nの外部へ吐出する。インク圧力室72には、ピエゾ素子で構成された圧電素子74が、厚さ10μm程度の弾性体73及び共通電極71を介して接するように設けられており、圧電素子74の駆動によってインク圧力室72内のインクが加圧される(詳細後述)。本実施の形態の圧電素子74は、薄く矩形状に加工されたものであって、その厚さは約30μmであるものとするが、このような形態に限られるものではない。また、本実施の形態の圧電素子74は、その大きさをインク圧力室72の大きさと同程度かまたは小さくし、且つ完全にインク圧力室2の外形の内側に対応する位置にエポキシ系接着剤等により共通電極71及び弾性体73を介してインク圧力室72に接合されている。
個別電極79及び共通電極71は、メイン回路60の駆動回路62及び異常検出部66に接続されており、個別電極79及び共通電極71間に数Vから数10V程度の駆動電圧波形が印加されると、図4に示すように圧電素子74が変形し、圧電素子74の変形によって、インク圧力室72内の内圧が上昇し、対応するノズル75からインクが吐出されて、画像データに応じた画像が用紙Qに記録される。詳細には、圧電素子74の変形によって、インク圧力室72内に圧力波を発生させて、該圧力波がノズル75近傍のインクに伝播されることによって、ノズル75からインクが吐出される。ノズル75からインクが吐出されると、圧電素子74は、未変形の状態である初期状態(図3参照)に復帰する。このとき、ノズル75内のインクが大気と接する面(所謂、メニスカス)の表面張力とノズル75内のインクの毛細管力によって、吐出されたインク量に応じた量のインクが、インクプール78からインク供給路77を介してインク圧力室72に供給される。
このようにメイン回路60から個別電極79及び共通電極71を介して圧電素子74へ駆動電圧波形が印加されて、ノズル75からインクが吐出されると、インクジェット記録ヘッド321〜32n各々のインク圧力室72内の圧力変化に同期した応答を示す微小な電圧波形(以下、応答波形という)が、印加された駆動電圧波形に重畳する形でメイン回路60側に逆送される。この駆動電圧波形に応答波形が重畳された波形は、メイン回路60の、インクジェット記録ヘッド321〜32nが異常であるか否かを判断する異常検出部66に入力される。
ここで、図6に、インクジェット記録ヘッド321〜32nのインク圧力室72の側面に微細な穴を開口させて、静電容量型の小型圧力センサを貼付し、圧電素子74へ画像データに応じた駆動信号に基づくピーク82を含む駆動電圧波形80を印加することによってノズル75からインクを吐出したときの、インク圧力室72内の圧力変化を示す圧力波形81をオシロスコープで検出した検出結果を示した。また、図7には、駆動電圧波形80を電圧方向に拡大して、駆動電圧波形80の点線領域83内に相当する拡大部分のみを駆動電圧波形80Aとして示した。図7に示すように、ピーク82の立ち下がり終端以降に、インク圧力室72内のインクの圧力振動に同期した応答を示す微小な電圧変化が、応答波形84として、メイン回路60側に跳ね返ってくる。この応答波形84が重畳された駆動電圧波形80Aの周期は、小型圧力センサで測定された圧力波形81の周期と一致した。
なお、図6及び図7に示すように、圧力波形81と駆動電圧波形80Aの位相にはずれが発生しているが、この位相のずれは、圧力波形81を測定する小型圧力センサと圧電素子4との設置位置の違いが、応答の時間的なずれとなって現れたものであり、無視することができる。
また、図6及び図7に示す実験では、電圧値を測定することによって駆動電圧波形80及び応答波形84を検出する場合を説明したが、電流値を測定するようにしてもよい。但し、電流値の測定によって得られる応答波形は、電圧値の検出によって得られる波形に対して微分波形となるので、位相がπ/2ずれる。
このように、図6及び図7に示す実験結果から、駆動素子である圧電素子74は圧力センサとして活用可能できることが示される。従って、本実施の形態では、圧電素子74を圧力センサとして用いる場合を説明する。
応答波形は、表1に示すように、インク圧力室72内にインクが無い状態や、インクに気泡が介在した状態、または圧電素子74と駆動回路62とを電気的に接続する電力線が断絶した状態等インクジェット記録ヘッド321〜32nの様々な状況により異なる形状となる。
Figure 2006051700
インク圧力室72内に気泡が存在しないときには、応答波形の周期は定量的であり且つ位相は安定する(表1ケース3)。
インクに溶解していた気体が析出して微細な気泡となり、それが応答変化となって現れると推察される予兆現象が発生すると、応答波形の周期は一定であって吐出が正常に行われている場合でも、位相が時々瞬間的な時間で変動するような現象が見られる(表1のケース4参照)。但し、インク中の微細な気泡が消滅すると、自然に正常状態に復帰する場合もある。
予兆現象の後に微細気泡が成長すると、図8に示すように、応答波形86Aは、周期及び位相ともに極めて不安定で、且つ比較的長い周期となる(表の3ケース5参照)。これは、インク流路全体のインクの体積弾性係数が見かけ上低下して、インク流路全体の固有振動数が大きく低下するためと、気泡が圧電素子74に対してインク流路内を動き回ることにより応答波形86Aの位相が一定しないためである。インク流路全体のインクの体積弾性係数の低下は、インクの体積弾性係数はおおよそ2×109Paであるが、空気の体積弾性係数は1.4×105 Paで桁が大きく異なるためである。
発生した気泡がインク流路の断面全体にわたる大きさとなると、インク流路全体の固有振動数が逆に高くなり、応答波形の周期は逆に短くなる(表1のケース2)。これは、インクジェット記録ヘッド321〜32nのノズル75、連通路76、インク圧力室72、インク供給路77を含むインク流路を、インクを媒質とした1本の音響管と考え、その音響管が気泡により寸断されたあたかも管長の短い音響管に等しい状態となるためである。
インク圧力室72内にインクがなく空気のみである場合には、図9に示すように高周波成分のみの応答波形88が得られる(表1のケース1)。これはインク圧力室72内のインクに基づく応答波形ではなく、弾性体73と圧電素子74とで構成されたユニモルフ構造体の振動波形であり、ユニモルフ構造体が圧力センサではなく変位センサの役割を果たすことによる波形である。このユニモルフ構造体の固有振動数は、一般に500kHz〜1MHzのオーダーにあり、極めて高いものであるため、高周波成分のみの応答波形88となる。
また、駆動回路62と圧電素子74とを電気的に接続する電力線が断線すると、応答波形は現れない(表1のケース6)。
このように、インクジェット記録ヘッド321〜32nの状況に応じた応答波形が、圧電素子74から異常検出部66に入力される。
異常検出部66は、増幅器66Aに格納、A/D変換器66B、演算部66C、及び記憶部66Dを含んで構成されている。
増幅器66Aは、圧電素子74から入力された応答波形を検出するとともに、応答波形の振幅を増幅する。増幅された応答波形は、A/D変換器66Bによってデジタルデータに変換された後に、演算部66Cによって周波数特性の解析が行われ、記録動作時のスペクトラムが算出される。記憶部66Dは、初期吐出時に入力された応答波形の周波数特性の解析によって算出された、初期吐出時のスペクトラムを記憶する。なお、本実施の形態では、初期吐出時を、インクジェット記録装置12の電源投入時にメンテナンス機構34によって記録ヘッド33のノズル内のインクを吸引する処理を行うことによって初期状態にされた直後の、記録動作前に実行されるインク吐出時を示すものとして説明する。
なお、圧電素子74が本発明のインクジェット記録装置の振動検出手段に相当し、演算部66Cが、周波数解析手段に相当し、記憶部66Dが、記憶手段に相当し、制御部64が、判断手段に相当する。
図10には、メイン回路60で実行される応答波形のデータ処理の流れを示した。
インクジェット記録装置12に電力が供給されて記録動作可能な状態となると、駆動信号を出力することによって初期吐出時の応答波形を検出する。
一般に、インク吐出数が正常である場合は、インクジェット記録ヘッド321〜32nから安定した吐出がなされるが、インク吐出を続けることによってインクに溶解していた気体が析出して微細な気泡が発生し、発生した気泡が成長することによって、インク吐出の不安定化や不吐出が発生しやすくなる事から、まず、記録前に、初期吐出時の応答波形を検出する。
次のステップ102において、上記ステップ100で検出した応答波形について、所定のサンプリング期間で高速フーリエ変換(FFT)を行い、周波数特性を解析する。所定のサンプリング期間とは、駆動電圧波形80に含まれる、圧電素子74に印加する画像データに応じた駆動信号に基づくピーク82が応答波形へ影響することを除外するために、図11に示すように各ピーク82が基準電圧(6図、7図、及び8図では0V)まで立ち下がってから一定時間後のt1から次のピーク82の基準立ち上がり開始時のt2までのサンプリング期間Tを示す。
なお、FFTに関する詳しい説明は一般的な教科書(例えば、振動工学ハンドブック編集委員会:“振動工学ハンドブック”,養賢堂,昭51-11)で参照することができるので、ここでは省略する。
次のステップ104では、フーリエ変換した変換結果から特定周波数を切出し、初期吐出時のスペクトラムX0を算出する。特定周波数帯は、たとえば5kHz〜1MHzの範囲である。これは、5kHz未満をカットすることによって、電源周波数、及びインクジェット記録ヘッド321〜32n全体の構造振動や用紙搬送等のインクジェット記録装置12に設けられた各種部品による機械的振動等による低周波振動成分を除き、また1MHzを越える周波数をカットすることによって回路部品などから発せられる高周波ノイズ成分を除くためである。
初期吐出時のスペクトラムX0の算出は、以下のように行う。
まず、入力された応答波形である時系列時間信号x(t)に対する周波数スペクトラムx( m, L )を下記(1)式に示すように定義する。
Figure 2006051700
Nは時間t1〜t2までのサンプリング数である。ω(k)は、−N/2 ≦k≦ N/2のときに下記式(2)によって示され、
Figure 2006051700
ω(k)は、kが上記−N/2 ≦k≦ N/2の範囲外であるときに、”0”である。mは、時間t1〜t)である。なお、時間、周波数共に、離散データとなる。
上記(1)式から、初期吐出時のスペクトラムX0を下記(3)式のように定義する。
Figure 2006051700
式(3)に基づいて、初期吐出時のスペクトラムX0が算出されると、次にステップ106において、算出した初期吐出時のスペクトラムX0を記憶部66Dに記録する。
次のステップ108では、記録動作時の応答波形を検出し、次のステップ110において、上記ステップ108で検出した応答波形について、上記ステップ102と略同様に時間t1〜t2までのサンプリングで周波数特性の解析を行う。
次のステップ112では、上記ステップ104の処理と略同様に、上記ステップ110の解析結果から特定周波数を切出し、前記(1)式から記録吐出時のスペクトラムXiを下記(4)式のように定義し、(4)式に基づいて記録吐出時のスペクトラムXiを算出する。
Figure 2006051700
次にステップ116では、上記ステップ106で記憶部66Dに記憶した初期吐出時のスペクトラムX0と、上記ステップ112で算出した記録動作時のスペクトラムXiと、から、初期吐出時のスペクトラムX0と記録動作時のスペクトラムXiとの相関関数ρ(i)を算出する。
Figure 2006051700
式(5)において、上記ステップ112でフーリエ変換した変換結果から切出す特定周波数の帯域が、5kHz〜1MHzの範囲であるとすると、f1は下限周波数である5kHz、f2は上限周波数である1MHzとなる。
次にステップ118では、上記ステップ116で算出した相関関数ρ(i)の値が、インクジェット記録ヘッド321〜32nが正常であることを示す範囲(詳細後述)の下限値以下であるか否かを判断する。
ここで、正常であることを示す範囲は、予め、インクジェット記録ヘッド321〜32nが正常にインクを吐出する正常吐出状態、インク圧力室72内に大きな気泡または小さな気泡が介在している状態、または圧電素子74と駆動回路62とを電気的に接続する電力線が断線した状態等の様々な状態の再現実験を行うことによって決定される。本実施の形態では、再現実験の結果、例えば、正常状態であることを示す相関関数の値の範囲として、0.8から1.5の範囲を定めるものとして説明する。
具体的には、図12に示すように、インク吐出数が正常である場合は、インクジェット記録ヘッド321〜32nから安定した吐出がなされ相関関数の値は所定範囲内の値となるが、インク吐出を続けることによってインクに溶解していた気体が析出して微細な気泡が発生することによる予兆現象が発生すると、相関関数の値は変動しはじめる。更にインク吐出数が増大し、相関関数の値が下限値である0.8より下降すると、予兆現象で発生した微細な気泡の成長によるインク吐出の不安定化または不吐出が発生する。図示は省略するが、気泡がさらに成長してインク流路全体に渡る大きさとなると、相関関数の値は上限値である1.5を超える値となる。インク圧力室72にインクが無い場合も同様に、相関関数の値は上限値である1.5を超える値となる。
上記ステップ118で肯定されると、次のステップ120において、インク圧力室72内に微細な気泡が介在していると判断する。
次のステップ122では、記録動作を一時中断すると共に、メンテナンス機構34によってノズル内のインクを吸引する復旧処理を行った後に、上記ステップ108へ戻る。なお、復旧処理時に、同時に、圧電素子74を所定の周波数で駆動させるようにすれば、インクジェット記録ヘッド321〜32n内の気泡をインクとともに効率良く吸い出すことができる。
なお、本実施の形態では、下限値を0.8であるものとして説明するが、図12に示すように予兆現象が発生した時点で記録動作を一時停止して復旧処理を行うように、0.9に上げて設定するようにしてもよい。このようにすれば、予兆現象発生時においても、復旧処理を行うことができる。
一方、上記ステップ118で否定されると、ステップ124へ進み、上記ステップ116で算出した相関関数ρ(i)が、インクジェット記録ヘッド321〜32nが正常であることを示す範囲の上限値以上であるか否かを判断する。ステップ124で肯定され、相関関数の値が上限値、すなわち1.5以上である場合には、次の126においてインクジェット記録ヘッド321〜32n内にインク流路全体に渡る大きさの気泡が介在している、または、インクジェット記録ヘッド321〜32n内にインクが無い状態であると判断した後に、ステップ122へ進む。
一方、上記ステップ124で否定されると、ステップ128へ進み、上記ステップ116で算出した相関関数の値が0であるか否かを判断し、否定されると、ステップ130においてインクジェット記録ヘッド321〜32nは正常にインクを正常に吐出する状態であると判断する。
次にステップ131では、画像データに基づく画像を記録する記録動作を終了するか否かを判断し、肯定されると本ルーチンを終了し、否定されると上記ステップ108へ戻る。
一方、上記ステップ128で肯定されると、次のステップ132において、圧電素子74と駆動回路62とを電気的に接続する電力線が断線した状態であると判断し、次のステップ134において、記録動作を停止するとともに、インクジェット記録ヘッド321〜32nにおいて圧電素子74と駆動回路62とを接続する電力線が断線していることを示す警告情報を表示部31に表示した後に、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態のインクジェット記録装置12によれば、圧電素子74を圧力センサとして、記録動作時のインクジェット記録ヘッド321〜32nのインク流路内のインクの圧力応答を示す応答波形を検出し、周波数特性の解析を行って記録動作時のスペクトラムを算出し、算出した記録動作時のスペクトラムと、初期吐出時のスペクトラムとの相関関数を用いて、インクジェット記録ヘッド321〜32nのインク吐出状況を数値化して判断することができる。
従って、記録動作時に、インクジェット記録ヘッド321〜32nが正常にインク吐出可能な状態にあるか否かを容易に判断することができる。
また、応答波形を検出し、検出結果に基づいて、インクジェット記録ヘッド321〜32nが異常であるか正常であるかを判断することができるので、簡易な構成で、インクジェット記録ヘッド321〜32nが正常状態にあるか否かを判別することができる。
更に、インクジェット記録ヘッド321〜32nにおいて気泡の介在またはインク無によるインクの吐出不良が発生していると判断したときには、メンテナンス機構34によって、復旧処理を行うことができるので、適切なタイミングで復旧処理を実行することができる。
また、フーリエ変換した変換結果から特定周波数を切出した後に、初期吐出時及び記録動作時のスペクトラムを算出するので、各種ノイズ成分をカットした結果から初期吐出時のスペクトラムを算出でき、外部からのノイズの影響を受けずに精度よくインクジェット記録ヘッド321〜32nの異常発生を検出することができる。
なお、本実施の形態では、記録動作時に、インクジェット記録ヘッド321〜32nが正常にインク吐出可能な状態であるか否かを判断する場合について説明したが、上記ステップ122の復旧処理実行時に、更にインクジェット記録ヘッド321〜32nの復旧処理が完了したか否かを判断してもよい。
この場合、上記ステップ122の復旧処理において、圧電素子74を所定の周波数で駆動させながらノズル75からインクを吸引することによって、復旧処理時においても、記録動作時と同様にインク流路内の気泡の有無に応じた応答波形を検出することが可能となる。具体的には、上記ステップ122の復旧処理時に、上記ステップ108乃至ステップ116と同様な処理を行って、復旧処理時のスペクトラムを算出して、算出した復旧処理時のスペクトラムと、初期吐出時のスペクトラムとの相関関数を求め、相関関数の値が正常であることを示す範囲内であると判断されるまで復旧処理及び上記ステップ108乃至ステップ116の処理を繰り返し実行し、算出した相関関数の値が正常であることを示す所定範囲内であると判断されたときに、復旧処理が完了したと判断して復旧処理を終了すればよい。
このように、復旧処理時においても応答波形を検出してインクジェット記録ヘッド321〜32n内の気泡の排出を完了したか否か、すなわち復旧処理が完了したか否かの判断を行うことができるので、復旧処理におけるインクの過度な吸引を防止することができる。
なお、復旧処理時に応答波形を検出する場合において、インクジェット記録ヘッド321〜32nのインク供給系に異常が発生してインクが正常にインク圧力室72へ供給されない状態にあるときには、メンテナンス機構34によるインクの吸引動作によってインクジェット記録ヘッド321〜32n内のインクが消失する。その結果、復旧処理中に、図9に示すような高周波成分を含む応答波形が検知され、図13に示すように、正常であることを示す所定範囲の上限値以上の相関関数の値が算出される場合がある。そこで、このように復旧処理中に所定範囲の上限値以上の相関関数の値が算出された場合には、メイン回路60では、不吐出の原因が気泡発生によるもの以外の原因であると判断し、復旧処理及び記録動作を停止するとともに、表示部31に警告情報を表示するようにすればよい。
このように、インクジェット記録ヘッド321〜32nが正常状態であることを示す相関関数として、所定範囲を定めて上限値を下限値を設定することによって、このような吐出異常状態が発生した場合であっても、的確にインクジェット記録ヘッド321〜32nの異常を判断することができる。
また、本実施の形態では、上記ステップ100で検出する初期吐出時の応答波形は、インクジェット記録ヘッド321〜32nが正常である場合の応答波形であるものとして説明したが、初期吐出時から、気泡がインク流路に介在していた場合であっても、記録動作時においてインクジェット記録ヘッド321〜32nが正常であるか異常であるかを判別することができる。
もし、初期吐出時から気泡がインク流路に介在して初期吐出時の応答波形が正常な吐出によるものでなかった、すなわちはじめから吐出異常であった場合であっても、そもそも異常状態での応答波形は変動するので、初期吐出時の応答波形と、それ以降に吐出した時の応答波形とは異なる波形が得られる。このため、初期吐出時と記録動作時の相関関数に基づいて、インクジェット記録ヘッド321〜32nの吐出異常を判断することができる。この場合は、上記ステップ108乃至ステップ122の処理を相関関数の値が安定するまで繰り返し行い、相関関数の値が安定した後のスペクトラムを初期吐出時のスペクトラムX0として再設定し、ステップ106の記憶部66Dに再記録する。
従って、初期吐出時にインクジェット記録ヘッド321〜32nが正常にインクを吐出することが困難な状態であった場合であっても、記録動作時に、該インクジェット記録ヘッド321〜32nが異常であることを容易に検出することが可能になる。
また、本実施の形態では、記録動作の実行前に、上記ステップ100乃至ステップ106の処理を行うことによって初期吐出時のスペクトラムを記憶部66Dに記憶する場合を説明したが、記憶部66Dを不揮発性メモリとし、記録動作時の正常にインク吐出可能と判断されたときのスペクトラムを、初期吐出時のスペクトラムとして記憶するようにしてもよい。この場合、記録動作実行前に初期吐出時のスペクトラムを算出する算出処理を実行することなく、記録動作を実行し、該記録動作時に、記憶部66Dに記憶された初期吐出時のスペクトラムを参照して相関関数の値を算出すればよい。
本発明のインクジェット記録装置を画像記録状態で示す概略図である。 本発明のインクジェット記録装置をメンテナンス状態で示す概略図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドの断面図である。 本発明のインクジェット記録ヘッドのインク吐出時の断面図である。 本発明のインクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図である。 インク圧力室の側面に微細な穴をあけて圧力センサを貼り付けて、インクジェット記録ヘッドの記録動作時のインク圧力室内の圧力応答を示す圧力波形の測定結果を示す線図である。 圧電素子に印可した駆動電圧波形と駆動電圧波形に重畳された応答波形の測定結果を示す線図である。 インクジェット記録ヘッド内のインクに微細な気泡が介在した場合の駆動電圧波形と駆動電圧波形に重畳された応答波形の測定結果を示す線図である。 インクジェット記録ヘッド内にインクが無い場合の駆動電圧波形と駆動電圧波形に重畳された応答波形の測定結果を示す線図である。 インクジェット記録ヘッドが正常であるか異常であるかを判別する判別処理を示すフローチャートである。 応答波形のサンプリング開始から終了までの期間を示す模式図である。 気泡によるインク滴不吐出異常が発生するまでの相関関数の値とインク吐出数との関係を示す線図である。 インク供給路に異常があるインクジェット記録ヘッドが検出されるまで及び検出された後に実行される回復処理時の相関関数の値とインク吐出週との関係を示す線図である。
符号の説明
12 インクジェット記録装置
31 表示部
64 制御部
66 異常検出部
66C 演算部
66D 記憶部
66A 増幅器
66B 変換器
74 圧電素子

Claims (6)

  1. 圧電素子を駆動してインクジェット記録ヘッド内のインクをノズルから吐出することによって、画像データに応じた画像の記録動作を行うインクジェット記録装置において、
    前記インクジェット記録ヘッド内のインクの圧力振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段によって検出された圧力振動の周波数特性の解析を行って周波数スペクトルを求める周波数解析手段と、
    前記周波数解析手段により求められた正常吐出時の周波数スペクトルを記憶する記憶手段と、
    記録動作時に、前記周波数解析手段により求められた周波数スペクトルと前記記憶手段に記憶された周波数スペクトルとの相関に基づいて、前記インクジェット記録ヘッドが異常であるか否かを判断する判断手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  2. 前記判断手段は、前記周波数解析手段により求められた周波数スペクトルと前記記憶手段に記憶された周波数スペクトルとの相関関数を演算し、相関関数の値が所定範囲内の値でかつ0でないときに正常と判断し、相関関数の値が所定範囲外の値のとき、または相関関数の値が0のときに異常と判断する請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記判断手段によって相関関数の値が所定範囲外の値で異常と判断されたときに前記記録動作を中止して前記インクジェット記録ヘッドの復旧処理を行う復旧手段を更に備えた請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記判断手段によって相関関数の値が0で異常と判断されたときに前記記録動作を中止して警告処理を行う警告手段を更に備えた請求項2または請求項3記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記判断手段は、前記復旧手段によって復旧処理したときの前記周波数解析手段により求められた周波数スペクトルと前記記憶手段に記憶された周波数スペクトルとの相関関数を演算し、相関関数の値が所定範囲内の値のときに復旧完了と判断する請求項2乃至請求項4の何れか1項記載のインクジェット記録装置。
  6. 圧電素子を駆動してインクジェット記録ヘッド内のインクをノズルから吐出することによって、画像データに応じた画像の記録動作を行うインクジェット記録方法であって、
    前記インクジェット記録ヘッド内のインクの圧力振動を検出し、
    前記振動検出手段によって検出された圧力振動の周波数特性の解析を行って周波数スペクトルを求め、
    前記周波数解析手段により求められた正常吐出時の周波数スペクトルを記憶し、
    記録動作時に、前記周波数解析手段により求められた周波数スペクトルと前記記憶した周波数スペクトルとの相関に基づいて、前記インクジェット記録ヘッドが異常であるか否かを判断する、
    インクジェット記録方法。
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