JP2017074723A - ノズル基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

ノズル基板の製造方法、液滴吐出ヘッド、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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雄大 平塚
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Abstract

【課題】ノズル孔のストレート部の長さの検査を容易にし、高精度な寸法であるノズル孔が形成されるノズル基板の製造方法の提供。
【解決手段】板状部材に液滴を吐出させるノズル孔を形成する工程と、ノズル孔の形状を検査する検査工程とを含み、形成されるノズル孔は板状部材の液滴吐出側に設けられる径の小さいストレート部とストレート部と連接するテーパー部とを含む貫通穴であり、テーパー部にはストレート部と同心円状であって断面が三角形状で環状の突起によって段差が形成されており、突起の液滴吐出側の辺は、板状部材と垂直方向においてストレート部の長さよりも短く、検査工程ではノズル孔の段差の形成数を検査することでストレート部の長さを検出する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ノズル基板の製造方法、該製造方法で製造されたノズル基板を備える液滴吐出ヘッド、及び該液滴吐出ヘッドを備えるインクジェット記録装置に関する。
画像形成装置において、高速化と高画質化が望まれているため、その対応策として、特にライン型の記録ヘッドについては記録ヘッドをより長尺化し、1ヘッドあたりのノズル数をさらに増加させる方法がある。
なお、ヘッドを長尺化するに際しては、低コスト化の要求があるため、ノズル基板の材料としては、長尺化への対応が比較的容易で、コストも低い金属プレートや樹脂プレートが選定されやすい。
ノズル(孔)はエッチングやプレスによる打ち抜き加工や塑性加工により形成される。しかし、ノズル孔をエッチングで加工する場合は加工に長時間を要するために、ライン型ヘッドなどの長尺なノズル基板の加工には不向きであり、パンチを用いたプレス加工が有効であると考えられている。
金属プレートにプレスによる塑性変形と研磨加工でノズル形成を行う技術がある。また、ノズル孔の形状には極めて高い精度が求められており各ノズル孔の形状を高い精度で揃えるために、同一ノズル列内に属するノズルは1個のパンチにより加工するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、ノズルのストレート部における公差においてはノズル列内の公差をノズル列同士の公差よりも小さく設定するものがある(例えば、特許文献2)。
上述したノズルにおいてはストレート部の長さを測定する方法としてはノズル孔の断面形状をSEM等により観察する方法や、ノズル開口内をシリコン樹脂などで形状を転写して測定する方法がある。
しかし、これらの方法でノズルを検査するためには、破壊する必要があり、破壊検査により表面が汚染されてしまうおそれがあるとともに、検査工数が増加してしまうためプロセスコストが高額となっていた。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、ノズル孔のストレート部の長さの検査を容易にし、高精度な寸法であるノズル孔が形成されるノズル基板の製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、板状部材に液滴を吐出させるノズル孔を形成する工程と、該ノズル孔の形状を検査する検査工程とを含む、ノズル基板の製造方法を提供する。製造方法において、前記板状部材に前記ノズル孔を形成する工程は、前記板状部材の液滴吐出側とは反対側から、パンチ治具を押し込んだ後、前記パンチ治具を前記板状部材から引き抜くことで、前記パンチ治具の形状を倣う凹部と前記液滴吐出側に突出する凸部とを形成するプレス加工工程と、前記押し込みにより前記板状部材の前記液滴吐出側に形成した前記凸部を研磨により除去してノズル孔を貫通させる研磨工程と、を含む。前記パンチ治具は、小径の円柱状の先端ストレート部と、該先端ストレート部に向けて縮径するパンチテーパー部とを備え、該パンチテーパー部には、断面が三角形状で前記先端ストレート部と同心円状の環状の溝が複数設けられている。前記プレス加工工程及び前記研磨工程により形成されるノズル孔は、前記板状部材の液滴吐出側に設けられる径の小さいストレート部と、前記ストレート部と連接するテーパー部とを含む貫通穴であり、前記テーパー部には前記ストレート部と同心円状であって、断面が三角形状で環状の突起によって段差が形成されており、前記突起の前記液滴吐出側の辺は、前記板状部材と垂直方向において、前記ストレート部の長さよりも短く設定されている。前記検査工程では、前記ノズル孔の前記段差の形成数を検査することで前記ストレート部の長さを検出する。
一態様によれば、ノズル基板の製造方法において、ノズル孔のストレート部の長さの検査を容易にし、高精度な寸法であるノズル孔を形成することができる。
本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの液室長手方向における断面説明図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の制御ブロックである。 本発明の実施形態に係るパンチ治具を用いて、ノズル基板の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係るノズル基板の製造方法のフローチャートである。 本発明の実施形態に係るノズル基板の断面図及び平面図である。 図7(A)はノズルストレート部の長さが規定値内である場合、図7(B)はノズルストレート部の長さが規定値よりも長い場合、図7(C)はノズルストレート部の長さが規定値よりも短い場合のノズル基板の断面図及び平面図である。 本発明の一実施形態にかかるノズル基板の拡大断面である。 本発明の別の実施形態にかかるノズル基板の拡大断面である。 液体吐出ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の斜視説明図である。 液体吐出ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の機構部の側面説明図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
まず、本発明にかかる液滴吐出ヘッドであるインクジェット記録ヘッドの実施形態の一例について図1を用いて説明する。図1は液滴吐出ヘッド10の液室長手方向における断面説明図である。
この液滴吐出ヘッド10は、ノズル基板11、流路板12、振動板13、フレーム14、及び圧電素子19を含む圧力発生手段を備えている。ノズル基板11には、ノズル孔2(ノズル列15)が形成され、流路板12には圧力室(液室)16が形成され、振動板13にはインク供給路17が形成され、フレーム14には、共通液室18が形成されている。
ここで、流路板12は、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングすることにより形成する。振動板13は、流路板12の上面に接合し、例えば、ニッケル電鋳で構成される。圧電素子19は、振動板13に接するように設けられている。ノズル基板11を構成する板状部材1は、ステンレス鋼などの金属で構成される。
圧力発生手段は、本実施形態では、電気機械変換素子である圧電素子19と、圧電素子19を接合固定するベース基板19aと、圧電素子19を駆動回路(駆動IC)に接続するためのFPCケーブル19b等を備えている。
図2は図1の分解斜視図である。
図2に示すように、ノズル基板11には、複数のノズル孔2が形成され、ノズル列15として配列されている。
下記、吐出する液滴吐出ヘッドとして、画像形成装置へ適用される場合について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の制御ブロックである。
液滴吐出装置は制御部20を備える。制御部20は、CPU21、記憶装置としてROM22a及びRAM22b、駆動回路24、インク吐出制御部25などを備える。CPU21は、液滴吐出ヘッド10が搭載される液滴吐出装置(記録ヘッドモジュール)又は該液滴吐出装置が搭載される画像形成装置を制御する。なお、制御部は、プロセッサ等によって構成されている。
駆動回路24は、後述するキャリッジ73(図10参照)を駆動するキャリッジモータ28、用紙Pを搬送する搬送モータ29と接続されている。
インク吐出制御部25は圧力発生手段である圧電素子19と接続されている。インク吐出制御部25は、ノズル別駆動波形選択部26と駆動波形生成部27とを備える。
駆動波形生成部27は、画像データ、又はメンテナンス用のデータに応じて、圧電素子19が伸縮し、インクを吐出させるように駆動するための駆動波形を生成し、圧電素子19へ印加する。
ここで、図1及び図2を参照して、液体の吐出について説明する。駆動波形生成部27が圧電素子19へ所定の駆動波形を印加すると、圧電素子19は膨張する。よって、液体の貯留室である圧力室16の容積が減少する。他方、膨張時とは別の方向へ波形を変化させるように印加することにより、圧電素子19は元の収縮状態となる。よって圧力室16の容積が増加し、元の状態に戻る(復帰する)。
インク(液体)は、図示しないインク供給源から共通液室18、及びインク供給路17に供給され、インク供給路17を満たしている。この状態で、上述したような駆動波形の電圧変化により圧電素子19の膨張状態から収縮状態への変形を生じさせると、圧力室16の容積が増加する。よって、圧力の変化により、ノズル内のインクを圧力室16側に引き込むとともに、共通液室18からインク供給路17を通って圧力室16に引き込まれるようにして、インクが供給され、圧力室16を充填する。
次に、駆動電圧を印加して圧電素子19を膨張させることにより、圧力室16の容積を減少すると、内部のインクは、ノズル孔2から吐出される。
液滴吐出ヘッド10をインクジェット記録装置(画像形成装置)に適用する場合、記録動作(画像形成動作)において、利用されるノズル孔2に対応する圧力室16は、その中のインクの挙動に関して、上述のような供給段階と吐出段階とを含むインク吐出サイクルを繰り返し実行している。
このような吐出サイクルにおける供給段階で圧力室16に供給されるインクの量と吐出段階で圧力室16から吐出されるインクの量とは、良好なバランスを保っていると好適である。このバランスが悪く、例えば、吐出が不足であると、ノズル孔2からのインクの不吐出を招いてしまう。通常、吐出サイクルにおいて、圧電素子19の変形による圧力室16の容積の変化によってもたらされる、インクの吐出量に対するインクの供給量の比率は、1になることが最も好ましい。吐出量/供給量の比率がたとえば所定の閾値(例えば0.5程度)にまで低くなると、インクの不吐出を招いてしまう。
従って、ノズル基板11の厚さが同じ場合、ノズル孔2のストレート部3の長さ(ストレート長)を長く設計すると、断面積が小さくなり、インクの流路抵抗が増大する。そのため、インクの吐出量に対してインクの供給量が不十分になることに起因する、インクの不吐出が発生するおそれがある。
よって、ノズル別駆動波形選択部26は、ノズル孔2の形状に応じて、波形を選択すると、好適である。この制御により、幅広いストレート長に対して安定した液吐出を行うことができ、高画質画像が得られる画像記録装置を提供することができる。詳細な制御の場合分けは図7を用いて後述する。
上記のように駆動波形を選択するためには、ノズル孔2のストレート長を予め検出する必要がある。本発明の実施形態では、従って、製造段階で、段差を検出することによって、ノズル孔2のストレート長を検出する。
図4は本発明にかかるノズル基板の製造方法を説明する断面図である。
被加工材料である金属材料の板状部材1に対して、図4に示すようなパンチテーパー部32に凹形状である溝部33,34を設けたパンチ治具30でプレス加工し、その後研磨する。金属板である板状部材1にノズル孔2を設けることで、ノズル基板11になる。
被加工材料である板状部材1は、例えば、ステンレス鋼などの金属部材で構成されている。ステンレス等の金属は耐食性が高いため、安価で長尺への対応が可能なノズル基板11を形成することができる。
ここで、プレス加工に利用するパンチ治具30は、先端ストレート部31、パンチテーパー部32、溝部33,34、及び胴部35を含んで構成されている。先端ストレート部31は、液滴を吐出する側の面に設けられ、小径の円柱状である。
テーパー部32は、液滴を吐出する側とは反対の面から、先端ストレート部31に向けて縮径しており、複数の断面(縦断面)が三角形状で且つパンチテーパー部32と同心円状の環状の溝である、溝部33,34が設けられている。図4では、パンチ治具30のテーパー部32において、2つの溝部33,34が設けられているが、段差を形成する溝は、1つでもよいし、3つ以上であってもよい。ここで、パンチ治具30において溝部を3つ以上設けていると、検査結果を基にした駆動波形の選択において、より好適となる。
製造工程において、パンチ治具30を押し込むために、パンチテーパー部32の、先端ストレート部31から離れた径が大きい側に、径の大きい円柱状の胴部35を備えていてもよい。図4では、パンチ治具30の胴部35はパンチテーパー部32の端部から連続する、パンチテーパー部32の端部と同径の円柱状であるが、他の形状であってもよい。ただし、ノズル孔2を板状部材1に対して垂直に設けるため、胴部35は、径の大きさは限定されず、先端ストレート部31とパンチテーパー部32と同軸を有する形状であると好適である。
このように構成されたパンチ治具30をプレス加工に用いると、プレス加工により形成されたノズル孔2の形状は加工に用いたパンチ治具30の形状を転写することになる。従って、プレスされるノズル孔2は、ストレート部3と、突起5,6による段差が設けられたテーパー部4を形成する。
ここで、プレスの直後は、パンチ治具30の形状を倣った凹部が液滴吐出側へ押し出されることにより、パンチ治具30の打ち込み側と反対側の面(液滴を吐出する側)に突出する凸部8が形成される。
この凸部8を研磨加工により研磨して削除することでノズル基板11の液滴を吐出する側を貫通させる(貫通穴とする)。
このような工程により、ノズル孔2は、ストレート部3、該ストレート部3と連接するテーパー部4を備えている。テーパー部4には、突起(段差)5,6が設けられている。ここで、ノズル孔2の内壁の詳細について説明する。ストレート部3を形成する側壁は、板状部材1に対して略垂直に起立する円柱状の垂直面3Vである。
テーパー部4において、段差が形成されていない、ストレート部3から、液滴吐出側とは反対の面に向けて、内径が徐々に広がる円錐台形状の側面となる部分をテーパー側面4Tとする。ストレート部3の垂直面3Vとテーパー側面4Tとの接続点をエッジE1とする。
テーパー部4において、段差は、断面(縦断面)が三角形状で且つ環状の突起5,6が連続して形成されることで、構成されている。
突起5において、ストレート部3(垂直面3V)に近い側を第1の辺5a、遠い側を第2の辺(上面)5bとする。突起5の断面の三角形状の頂点であり、第1の辺5aと第2の辺5bとの接続点をエッジE2とする。
同様に、突起6において、ストレート部3(垂直面3V)に近い側を第1の辺6a、遠い側を第2の辺6bとする。突起6の断面の三角形状の頂点であり、第1の辺6aと第2の辺6bとの接続点をエッジE2とする。
このとき各突起5,6の液滴吐出側の辺である第1の辺5a,6aは、板状部材1と垂直方向において、ストレート部3の長さ以下になるように設定されている。
ここで、製造工程において、パンチ治具30を板状部材1に対してどの程度打ち込むかの深さにより、形成されるノズル孔2の形状が異なってくる。具体的には、パンチ治具30を板状部材1に対して深く打ち込むほど、ストレート部3の長さは短くなり、テーパー部4が多くなることにより、ノズル孔2の内壁に現れる段数(突起)の形成数が多くなる。
反対に、パンチ治具30を板状部材1に対して浅く打ち込むほど、ストレート部3の長さは長くなり、テーパー部4が少なくなることにより、ノズル孔2の内壁に現れる段数(突起)の形成数が少なくなる。なお、パンチ治具30を浅く打ち込みすぎると、ノズル孔2が開口しなくなるため、少なくとも板状部材1の厚さ以上、パンチ治具30を板状部材1に対して押し込むものとする。
なお、複数のノズル孔を形成する際にノズル列が複数ある場合、1本のパンチで複数のノズル列を含むすべてのノズルを加工する方式と、各ノズル列に対応したパンチで複数の列を同時に加工する方式のいずれかを採用しうる。
図5は、製造方法を示すフローチャートである。
ステップS1はプレス加工工程であり、図4に示すような、パンチテーパー部32に凹形の溝部33,34を設けたパンチ治具30にてプレス加工を行う。
S2は研磨工程であり、S1のプレス加工によりパンチ治具30の打ち込み側と反対側の面に形成された凸部8を研磨加工により研磨して削除することでノズル孔2を開口させる。例えば、超精密旋盤等を用いて凸部8を削除する。
S1及びS2を実施することで、パンチ治具30に設けられた、断面が三角形状の環状の溝部33,34に倣った段形状(突起)を、ノズル孔2の内壁面に高精度に形成することが可能である。
S3は検査工程であり、上記のようにノズル穴を形成した後、ノズル穴の形状(寸法)を測定して製品の検査をする。
ここで、上述の図4で説明したように、パンチ治具30の板状部材1に対する打ち込みの深さにより、ノズル孔の形状、詳しくは段差の形成数及び段差の高さ)が異なっている。従って、段形状の少なくとも一部をノズル面に形成することで、パンチの形状とノズル孔の段形状の形成数および高さを検出することで、上記打ち込みの深さが分かり、ノズル孔の形状を把握することでできる。
この段形状の形成数及び高さを検出するために、CNC(コンピュータ数値制御:Computer Numerical Control)などの画像検査装置を用いる検査により、段形状のエッジ(端部)を検出する(S3)。
ここで、光学系の画像検査装置、例えば、ニコン社製「CNC画像測定システムNEXIV」では、パターン認識機能、明暗の変化率によるデータ変換、演算処理技術等により、ピークをエッジ位置として検出する。明暗の変化率により、エッジを検出することにより、照明や表面反射率などのばらつきの影響を受けにくく、高度の再現性の良好なエッジ位置が検出できる。
よって本発明の実施形態では、ノズル孔の形状を検査するために、エッジ位置を検出する画像検査装置を用いるため、SEM等でノズル孔の断面形状を観察する方法や、ノズル開口内をシリコン樹脂などで形状を転写して測定する方法のような、破壊検査が必要ない。従って、破壊検査により表面が汚染されてしまうおそれがない。さらに、破壊検査によりに、検査工数が増加せず、プロセスコストを抑制できる。
このように破壊検査をしないで、ノズル孔の形状を把握した後、組立て工程へ移行する(S4)。組立て工程により、図1に示すように液滴吐出ヘッド10へ組み立てる。
上記のような製造工程により、高精度な寸法が要求されるノズルにおけるストレート部の長さの検査を容易にする。さらに、高精度に製造され、安定した吐出特性が得られるインクジェットヘッドを提供できる。
ここで、組立て工程において、S4で検査したノズル孔の形状に関する情報を液滴吐出ヘッド内に記憶手段等(ICタグ9等)に記憶させて、ヘッドに設ける(あるいは外付けする)。この情報記憶により、使用開始時、ノズル孔の形状を駆動波形の選択に反映させることができるため、好適である。
従って、製造段階で、段差を用いてノズル孔のストレート長を検出し、そのノズル孔の形状(寸法)の情報(ストレート部の長さ)を記憶させておく。そして、ヘッド使用開始時、(例えばメンテナンスによる取り替え時)に、画像形成装置本体の制御部20が、液滴吐出ヘッド(例えばICタグ9)に記憶された情報を読み込むことで、ノズル孔の形状に応じて、駆動波形を調整するように設定することができる。
組み立て後、製造を終了する。
上述のように、ノズル孔2において、各突起5,6の液滴吐出側の辺である第1の辺5a,6aは、板状部材1と垂直方向において、ストレート部3の長さ以下になるように設定されている。このとき、段形状の段差は、任意の駆動波形においてノズル孔のストレート長に許容される長さに対応した長さで形成している。よって、段差の数により駆動波形を選択する。例えば、振幅が異なる駆動波形を予め用意しておき、段差が大きく、ストレート長さが長いほど、振幅が大きい駆動波形を選択する。
このように選択することで、ノズルから外へ吐出される吐出量と、圧電素子の収縮により液室等からノズルへ供給される供給量とのバランスが良好になり、インクの不吐出の発生を予防する。
本発明にかかる部材の実施形態の構成について図6〜図7を用いて説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る、ノズル基板11の断面図および平面図を示す。
図5で説明したような形状のポンチ治具を用いて、ノズル基板1にノズル孔2を形成すると、ノズル孔において、2つの溝33,34に対応する2つの突起5,6が形成される、3段形状となる。プレス加工により形成されたノズル孔の形状は加工に用いたパンチの形状を転写している。すなわち段形状の少なくとも一部をノズル孔2の側壁に形成することで、検査工程によりエッジ(端部、内壁の段差)を検出することでパンチの形状とノズル孔の段形状の形成数および高さから打ち込み深さが分かる。
ここで、図6(及び図7)の上部に示される平面図を参照することで、図5の検査工程(S3)で画像検査装置を使用して検出するエッジの数(段差の形成数)を把握することができる。図6の例では、平面図で視認できる円筒状のエッジの数は3本であり、そのうちE1は、ストレート部3とテーパー部4との段差であるため、テーパー部4には、エッジE2とE3に対応する2つの段差が形成されていることがわかる。なお図6は段形状が3段の場合で示したが、3段以下及び以上でも良い。
ここで、エッジを形成する段差はノズルストレート部の公差よりも狭くすることが望ましい。例として、ストレート部の公差と段差を同一にしたときの実施例を図7に示す。
図7(a)はノズル孔のストレート部の長さが規定値内である場合のノズル基板11である。図7(b)はノズル孔のストレート部の長さが規定値よりも長い場合、図7(c)はノズル孔のストレート部3の長さが規定値よりも短い場合のノズル基板11を示している。
ここで、液滴吐出ヘッドにおける噴射特性はノズル孔の形状の寄与が大きく、ある駆動波形において安定した吐出特性を得るためにはストレート部の長さを高精度に制御する必要がある。そこで、段形状の段差は、任意の駆動波形においてノズル孔のストレート長に許容される長さに対応した長さで形成して、段差の数により駆動波形を選択してもよい。例えば、振幅が異なる駆動波形を予め用意しておき、段差が大きく、ストレート長が長いほど、振幅が大きい駆動波形を選択する。
図7の例では、ノズル孔2のストレート部3の要求公差と同一の高さに段形状を加工し、段形状の少なくとも一部がノズル面に形成されている。よって、ノズルストレート部の長さが規定値内(規定値の範囲内)である場合には、図7(A)に示すノズル基板11Aのように、テーパー部4とストレート部3との接続点のエッジE1を除いて、テーパー部4における段差は1段形成される。
ノズル孔2のストレート部3が規定値の範囲よりも長い場合、ノズルストレート部が規定値よりも短くなり、図7(B)に示すノズル基板11Bのように、エッジE1を除いて、テーパー部4における段差は形成されない。
図7(B)のようなノズル孔の形状の場合、径の小さいストレート部3の割合が多くなるため、ノズル基板11の厚さが等しい場合、組立て後、ノズル孔2内の液体が通る容積が小さくなる。従って、ノズル孔2の容積が小さくなる分、ノズル孔2のインクの流路抵抗が増大するため、インクの吐出量に対してインクの供給量が不十分になることに起因する、インクの不吐出が発生するリスクが上がる。
そこで、ノズルから吐出される液体の量を適量に確保しインクの不吐出を予防するため、ノズル別駆動波形選択部26(図3)が圧電素子19に印加する駆動波形を、図7(A)の場合よりも、全体として大きく(振幅値を大きく)するように、選択すると好ましい。
ノズル孔2のストレート部3が規定値の範囲よりも短い場合、ストレート部3が規定値よりも短くなり、図7(C)に示すノズル基板11Cのように、エッジE1を除いて、テーパー部4において、段差は2段形成される(図6と対応)。なお、図7(C)のように、液滴吐出側とは反対側の面において、ノズル孔2が垂直の開口する、図7(C)の形状の場合は、製造時において、パンチテーパー部32に3つ以上の溝部を形成したパンチ治具30を用いると好適である。
図7(C)のようなノズル孔の形状の場合、径の小さいストレート部3の割合が少なくなるため、ノズル基板11の厚さが等しい場合、組立て後、ノズル孔2内の液体が通る容積が大きくなる。従って、ノズル孔2の容積が大きくなる分、ノズル孔2のインクの流路抵抗が減少するため、インクの吐出量に対してインクの供給量が過剰になることに起因する、過剰吐出による画像のつぶれや、ランニングコストが増加する可能性がある。
そこで、ノズルから吐出される液体の量を適量に確保し過剰吐出を予防するため、ノズル別駆動波形選択部26(図3)が圧電素子19に印加する駆動波形を、図7(A)の場合よりも、全体として小さく(振幅値を小さく)するように、選択すると好ましい。
このように、段形状の少なくとも一部をノズル面に形成することで、パンチの形状とノズル孔の段形状の形成数および高さから、打ち込みの深さが分かり、このようにしてノズルストレート部の長さを精度よく、容易に検査することができる。
また、上述のように場合分けしてノズル孔の形状に応じて駆動波形を選択することで、ノズルから外へ吐出される吐出量と、圧電素子の収縮により液室等からノズルへ供給される供給量とのバランスが良好になり、安定した液吐出を行うことができる。
あるいは、図7のように、段形状の高さをストレート部の公差と同じ又は狭くする設定で段形状の形成数を検出することで、製造工程におけるストレート長の良否判定として、所定の範囲のみを出荷可能とするように判定してもよい。
また、上述のように駆動波形を調整することで、ノズル孔の形状に関わらず、安定した液吐出を行うことができるため、液滴吐出ヘッド高画質画像が得られる画像記録装置を提供することができる。
図8は、本発明の一実施形態にかかるノズル基板11の拡大断面である。図9は、本発明の別の実施形態にかかるノズル基板11の拡大断面である。
ここで、図3に示すような、パンチ治具30を用いて、金属板である板状部材1へのプレス加工をする場合、板状部材1の弾性変形によりパンチ治具30が締め付けられパンチ治具30を引き抜く際にパンチ治具30と板状部材1との摩擦抵抗が増大する。引き抜くときの摩擦抵抗が大きすぎると、ノズル孔2の形状が変形してしまい吐出精度が悪化してしまう。また、パンチ治具30への負荷が大きくパンチ治具30が劣化しやすく交換頻度が上がるため、パンチコストが増大してしまう。
そこで、図8(A)で段形状となる突起5α,6αの液滴吐出面側の面である第1の辺5a1,6a1とテーパー部4のテーパー側面4Tとで成す(挟まれる)角をθ1、テーパー部4の開き角(テーパー側面4Tのストレート部3の垂直面3Vから傾き)をθnとして、「θ1<θn/2」となるように、テーパー側面4T、及び突起5,6の第1の辺5a1,6a1の傾斜を設定する。
この形状により、プレス加工工程でパンチ治具30を引き抜く際にパンチ治具30と金属製の板状部材1との摩擦抵抗を低減し、高精度に加工することができる。
また、図8(B)は本発明の他の実施形態に係る、ノズル基板11の断面である。段形状の上面、即ち、突起5β,6βの液滴吐出面側とは反対側の面である第2の辺5b2,6b2とノズル基板1の表面とを略平行とする。即ち、突起5β、6βの縦断面は、直角三角形である。
この形状により、検査工程において、光学系を用いた上記画像処理装置等によって、環状の段形状のエッジ(先端)E2,E3を高精度に検出することが可能となり、検査を容易にすることができる。
<インクジェット記録装置>
最後に、本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一例について図9及び図10を参照して説明する。なお、図6はインクジェット記録装置の斜視説明図、図7はインクジェット記録装置の機構部の側面説明図である。
液滴吐出ヘッド10(図1参照)を備えた液滴吐出装置の一例としてインクジェット記録装置を例示する。図10は本発明の方法で製造されたノズル基板11を含むインクジェット記録ヘッド10が搭載されたインクジェット記録装置を例示する斜視図である。図11は図10の圧電素子(電子部材)が搭載されたインクジェット記録装置の機構部を例示する側面図である。
図10及び図11を参照して、インクジェット記録装置60は記録装置本体61の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ73に設けられ、キャリッジ73に搭載した液滴吐出ヘッド10の一実施形態であるインクジェット記録ヘッド74を収納する。又、インクジェット記録装置60は、インクジェット記録ヘッド74へインクを供給するインクカートリッジ75等で構成される印字機構部62等を収納する。
記録装置本体61の下方部には、多数枚の用紙Pを積載可能な給紙カセット64(或いは給紙トレイでもよい)を抜き差し自在に装着することができる。又、用紙Pを手差しで給紙するための手差しトレイ65を開倒することができる。給紙カセット64或いは手差しトレイ65から給送される用紙Pを取り込み、印字機構部62によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ66に排紙する。
印字機構部62は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド71と従ガイドロッド72とでキャリッジ73を主走査方向に摺動自在に保持する。キャリッジ73には、インクジェット記録ヘッド74を、複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。なお、インクジェット記録ヘッド74は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する。又、キャリッジ73は、インクジェット記録ヘッド74に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ75を交換可能に装着している。
インクカートリッジ75は、上方に大気と連通する図示しない大気口、下方にはインクジェット記録ヘッド74へインクを供給する図示しない供給口を、内部にはインクが充填された図示しない多孔質体を有している。多孔質体の毛管力によりインクジェット記録ヘッド74へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。又、インクジェット記録ヘッド74としてここでは各色のヘッドを用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドを用いてもよい。
キャリッジ73は、用紙搬送方向下流側を主ガイドロッド71に摺動自在に嵌装し、用紙搬送方向上流側を従ガイドロッド72に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ73を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ77で回転駆動される駆動プーリ78と従動プーリ79との間にタイミングベルト80を張装し、主走査モータ77の正逆回転によりキャリッジ73が往復駆動される。タイミングベルト80は、キャリッジ73に固定されている。
又、インクジェット記録装置60には、給紙カセット64から用紙Pを分離給装する給紙ローラ81、フリクションパッド82、用紙Pを案内するガイド部材83、給紙された用紙Pを反転させて搬送する搬送ローラ84を設けている。更に、インクジェット記録装置60には、搬送ローラ84の周面に押し付けられる搬送コロ85、搬送ローラ84からの用紙Pの送り出し角度を規定する先端コロ86を設けている。これにより、給紙カセット64にセットした用紙Pを、インクジェット記録ヘッド74の下方側に搬送される。搬送ローラ84は副走査モータ87によってギヤ列を介して回転駆動される。
用紙ガイド部材である印写受け部材89は、キャリッジ73の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ84から送り出された用紙Pをインクジェット記録ヘッド74の下方側で案内する。この印写受け部材89の用紙搬送方向下流側には、用紙Pを排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ91、拍車92が設けられている。更に、用紙Pを排紙トレイ66に送り出す排紙ローラ93及び拍車94と、排紙経路を形成するガイド部材95,96とを配設されている。
画像記録時には、キャリッジ73を移動させながら画像信号に応じてインクジェット記録ヘッド74を駆動することにより、停止している用紙Pにインクを吐出して1行分を記録し、用紙Pを所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙Pの後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙Pを排紙する。
キャリッジ73の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、インクジェット記録ヘッド74の吐出不良を回復するための回復装置97を有する。回復装置97はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有する。キャリッジ73は、印字待機中に回復装置97側に移動されてキャッピング手段でインクジェット記録ヘッド74をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。又、記録途中等に記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でインクジェット記録ヘッド74の吐出口を密封しチューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出す。又、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。更に、吸引されたインクは本体下部に設置された図示しない廃インク溜に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
上述のように、本発明の実施形態では、高精度な寸法が要求されるノズルにあってストレート部の長さの検査を容易にする。さらに、上記のように製造されたノズル基板を用いることで、高精度で安定した吐出特性が得られるインクジェットヘッドおよびこのインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置を提供することができる。
なお、図10及び図11では、キャリッジを用紙の搬送方向に対して直交する方向にシリアルスキャンさせながら、用紙を記録幅に応じて間歇的に搬送し、搬送と記録を交互に繰り返すことによって用紙に画像を形成するシリアル型画像形成装置について説明した。しかし、図5で示す方法で製造されるノズル基板が搭載された液滴吐出ヘッドを搭載するインクジェット記録装置はシリアル型画像形成装置に限られない。
各画像形成装置において、記録液(例えばインク)の液滴を吐出する液滴吐出ヘッドで構成した記録ヘッド(印字ヘッド)をキャリッジに搭載している。上述のように製造されたノズル基板をライン型の記録ヘッドに設け、該ライン型の記録ヘッドを搭載したキャリッジを、用紙に対して同じ方向にスキャンすることによって、用紙に画像を形成する、ライン型画像形成装置に適用してもよい。
インクジェット記録装置は、例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、プリンタ/ファックス/複写機複合機等の各種画像形成装置などである。インクジェット記録ヘッドで液滴を吐出される用紙(被記録媒体)は、材質を紙に限定するものではなく、記録媒体、記録紙、転写材などとも称される。また、インクジェット記録装置において、「用紙に画像を形成する」ことは、記録、印刷、印字、印写とも同義で使用されうる。
さらに、上述では、液滴吐出ヘッドとして、インクを液滴として吐出する記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)について説明したが、液滴吐出ヘッドはこれに限られない。例えば、図1〜図9の説明が適用される、液滴吐出ヘッドとしては、例えば、液体レジストを液滴として吐出する液滴吐出ヘッド、DNAの試料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドなどであってもよい。
さらに、上述の図4〜図9で説明した、金属材料の加工技術および加工形状は、液滴吐出技術を用いたカラーフィルタ製造装置や、金属配線製造装置、染色装置、DNAチップ製造装置などの工業用製造装置にも適用可能である。
以上、好ましい実施の形態及び実施例について詳説したが、上述した実施の形態及び実施例に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態及び実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
1 板状部材
2 ノズル孔
3 ストレート部
3V 垂直面
4 テーパー部
4T テーパー側面
5,6,5α,6α、5β,6β 突起
5a,6a,7a 第1の辺
5b,6b 第2の辺(上面)
8 凸部
9 ICタグ
10 液滴吐出ヘッド
11 ノズル基板
12 流路板
13 振動板
16 液室(圧力室)
17 インク供給路
18 共通液室
19 圧電素子(圧力発生手段)
20 制御部
26 インク吐出制御部
27 ノズル別駆動波形選択部
30 パンチ治具
31 先端ストレート部
32 パンチテーパー部
33,34 溝部
35 胴部
60 インクジェット記録装置
61 記録装置本体
62 印字機構部
64 給紙カセット
65 手差しトレイ
66 排紙トレイ
71 主ガイドロッド
72 従ガイドロッド
73 キャリッジ
74 インクジェット記録ヘッド
75 インクカートリッジ
77 主走査モータ
78 駆動プーリ
79 従動プーリ
80 タイミングベルト
81 給紙ローラ
82 フリクションパッド
83 ガイド部材
84 搬送ローラ
85 搬送コロ
86 先端コロ
87 副走査モータ
89 印写受け部材
91 搬送コロ
92 拍車
93 排紙ローラ
94 拍車
95,96 ガイド部材
97 回復装置
E1,E2,E3 エッジ
P 用紙
特開2003−231259号公報 特開2006−341551号公報

Claims (8)

  1. 板状部材に液滴を吐出させるノズル孔を形成する工程と、該ノズル孔の形状を検査する検査工程とを含む、ノズル基板の製造方法であって、
    前記板状部材に前記ノズル孔を形成する工程は、前記板状部材の液滴吐出側とは反対側から、パンチ治具を押し込んだ後、前記パンチ治具を前記板状部材から引き抜くことで、前記パンチ治具の形状を倣う凹部と前記液滴吐出側に突出する凸部とを形成するプレス加工工程と、前記押し込みにより前記板状部材の前記液滴吐出側に形成した前記凸部を研磨により除去してノズル孔を貫通させる研磨工程と、を含み、
    前記パンチ治具は、小径の円柱状の先端ストレート部と、該先端ストレート部に向けて縮径するパンチテーパー部とを備え、該パンチテーパー部には、断面が三角形状で前記先端ストレート部と同心円状の環状の溝部が複数設けられており、
    前記プレス加工工程及び前記研磨工程により形成されるノズル孔は、前記板状部材の液滴吐出側に設けられる径の小さいストレート部と、前記ストレート部と連接するテーパー部とを含む貫通穴であり、前記テーパー部には前記ストレート部と同心円状であって、断面が三角形状で環状の突起によって段差が形成されており、前記突起の前記液滴吐出側の辺は、前記板状部材と垂直方向において、前記ストレート部の長さよりも短く設定されており、
    前記検査工程では、前記ノズル孔の前記段差の形成数を検査することで前記ストレート部の長さを検出する、
    ノズル基板の製造方法。
  2. 前記検査工程では、前記段差を構成する前記突起のエッジをCNC画像検査装置などの画像検査装置を用いて検出することで段数を検査する、
    請求項1に記載のノズル基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法により、液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板と、前記ノズル基板に接合されて固定される流路板と、前記流路板内に形成された圧力室を介して前記ノズル孔から液滴を吐出させるための圧力を発生させる圧力発生手段と、を備える、
    液滴吐出ヘッド。
  4. 前記ノズル孔の内壁において、前記段差を構成する前記突起の液滴吐出側の面と、テーパー部を構成する面とで挟まれる角をθ1、垂直方向に対して、前記テーパー部の開き角をθnとしたときに、θ1<θn/2となるように構成する、
    請求項3に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記段差を構成する前記突起の上面は板状部材の表面に略平行である、
    請求項3又は4に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記板状部材が金属部材で構成されている、
    請求項3乃至5の何れか一項に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 請求項3乃至6の何れか一項に記載の液滴吐出ヘッドを備える、
    インクジェット記録装置。
  8. 前記圧力発生手段に、圧力を発生させるために駆動波形を印加するインク吐出制御部を備え、
    前記突起の前記液滴吐出側の辺は、前記板状部材と垂直方向において、任意の駆動波形において前記ノズル孔における前記ストレート部の長さに許容される長さに対応した長さで形成しており、
    前記インク吐出制御部は、前記段差の形成数に応じて、前記駆動波形を選択する、
    請求項7に記載のインクジェット記録装置。
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