JP2006047238A - 変位検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】磁気ヘッド1を支持する支持板4には、腕部4b,接続部4c,磁気ヘッド取付部4dを設ける。そして磁気ヘッド取付部4dに取り付けられた磁気ヘッド1は、接続部4cを支点として遥動することができるように設ける。さらに、加圧ばね5の加圧点5aを、接続部4cよりも+X方向にずれた位置(X方向において、固定部4aと接続部4cとの間)に配置する。
【選択図】図2
Description
このようなオートフォーカス機構又はズーム機構を有するレンズ鏡筒では、例えば、特許文献1に記載されたように、レンズ駆動時に移動光学系の移動位置を検出するために、磁気スケールと磁気抵抗素子(以下、MR素子)を有する磁気エンコーダを変位検出装置として備えているものがある。
しかし、スケールが設けられている可動部材が偏芯している等により加圧方向におけるスケールの位置が大きく移動してしまう場合には、スケールとMR素子との間で生じる摩擦力に起因して支持部材を曲げようとする曲げモーメントが大きくなり、その結果、変位検出部がスケールに対して傾いて接触してしまうという問題があった。
請求項1の発明は、固定部材(8)と、前記固定部材に対して変位可能な可動部材(9)と、前記可動部材と一体的に変位可能に設けられたスケール(3)と、前記スケールに直接的又は間接的に接触し、前記スケールの変位を検出する変位検出部(1)と、前記固定部材に固定され、前記変位検出部を前記スケールに接する接触平面に略直交する方向(Y)に移動可能に支持する支持部材(4)と、前記固定部材に固定され、前記変位検出部を前記スケールに対して加圧する加圧部材(5)と、を備え、前記固定部材に対して相対的に変位可能に設けられた前記可動部材の変位を検出する変位検出装置であって、前記支持部材は、前記固定部材に対して固定される固定部(4a)と、前記加圧部材の加圧方向(Y)に略直交する方向(X)に前記固定部から延在する腕部(4b)と、前記腕部の前記固定部と反対側にある腕先端部(4e)から折り返して前記固定部方向へ突出して形成され前記変位検出部を取り付けられた検出部取付部(4d)と、を備え、前記加圧部材が前記変位検出部を加圧する加圧点(5a)は、前記腕部の延在する方向において、前記固定部と前記腕先端部との間に位置すること、を特徴とする変位検出装置である。
(1)支持部材は、加圧部材の加圧方向に略直交する方向に固定部から延在する腕部と、腕部の固定部と反対側にある腕先端部から折り返して固定部方向へ突出して形成され変位検出部を取り付けられた検出部取付部とを備え、加圧部材が変位検出部を加圧する加圧点は、腕部の延在する方向において、固定部と腕先端部との間に位置するので、スケールの位置が加圧方向に大きく移動しても、スケールに対して検出部材が傾くことなく、変位検出部をスケールに密着させることができ、ガタもなく、正確にスケールを読み取ることができる。
なお、説明のため、以下に示す各図及び説明文中において、X軸,Y軸,Z軸からなる座標系を設ける(以下、図1〜5について同一の座標系を適用する)。
図1は、本発明による変位検出装置の実施例を用いたレンズ鏡筒の断面図である。
本実施例におけるレンズ鏡筒は、不図示のカメラ本体に装着して使用する、一眼レフカメラ用のオートフォーカスレンズ鏡筒である。
移動レンズ群10は、撮影レンズの一部であって、合焦動作を行なうときに光軸Lに沿う方向(X方向)に移動するレンズである。
カム筒9は、移動レンズ群10を移動させるときに固定筒8のまわりを回転する筒状の可動部材であり、カム溝9aが形成されている。カム筒9は、係合部が不図示の連結部材に係合し、連結部材から伝えられるアクチュエータの回転力により、回転する。したがって、カム筒9が回転することにより移動レンズ群10がX方向に移動する。
スケール3は、カム筒9に対して、カム筒9の回転方向に沿って貼り付けられた磁気テープであり、カム筒9の回転と一体となって回転し、異なる極性の磁性が回転方向に沿って交互に配置されている。
図2において、+X方向が不図示のカメラ本体側である。
図3は、本実施例におけるMRエンコーダを説明する図である。図3(a)は、レンズ鏡筒の外周側(Y方向)から見た図であり、+X方向が不図示のカメラ本体側である。図3(b)は、レンズ鏡筒の横側(−Z方向)から見た図である。
図4は、本実施例における支持板4と加圧ばね5の形状を詳細に示した図である。なお、図4中に示す寸法の単位は、ミリメートルである。また、図1から3に示す図では、簡単のため適宜形状を簡略化して示しているので、図4に示した形状と部分的に形状が異なっている。
固定筒8は、不図示のカメラ本体に固定される固定部材であり、後述の支持板4と加圧ばね5を固定する台座8aを有している。
支持板4は、固定部4a,腕部4b,接続部4c,磁気ヘッド取付部4dを有している。
固定部4aは、固定ねじ7によって加圧ばね5及びスペーサ6と共に固定筒8の台座8aに固定される部分である。
磁気ヘッド取付部4dは、−X方向に廷在する腕部4bに対して略折り返す形で、接続部4cによって支えられて+X方向に突出して設けられている検出部取付部である。
接続部4cは、図4に示すように、幅が0.7mmと狭いので、僅かな加圧力によって簡単に捩れる。したがって、腕部4bが撓むことによる磁気ヘッド取付部4dの固定部4a側を支点とした遥動に加えて、磁気ヘッド取付部4dが腕先端部4e側を支点として遥動することができる。
支持板4、高さ調整用のスペーサ6、加圧ばね5は、台座8a上に1対の固定ねじ7によって固定されている。そのため、支持板4、スペーサ6、加圧ばね5のX,Y,Z方向の位置は、調整の必要なく一意的に決定される。このとき、図3(b)に示すように、加圧点5aから支持板4へ加えられる加圧ばね5の加圧力により、磁気ヘッド1は、スケール3に密着する。
FPC11は、磁気ヘッド1から+X方向へ設けられており、不図示の制御部に磁気抵抗素子1bによって検出された変位データ(信号)を伝達する配線部材である。
また、本実施例における磁気抵抗素子1bは、磁気ヘッド1のX方向幅の中心付近、及び、Z方向幅の中心付近に設けられており、加圧ばね5の加圧点5aは、この磁気抵抗素子1bに近接する位置を磁気ヘッド取付部4dを介して加圧している。したがって、加圧点5aは、腕部4bの延在するX方向において、固定部4aと接続部4cとの間に位置している。
図5は、スケール3が設けられているカム筒9の偏芯により、スケール3が初期位置よりも−Y方向に変位し支持板4が撓んだ状態を、磁気ヘッド1部分のみ拡大・誇張して示した図である。図5(a)は、加圧ばね5の加圧点5aが磁気抵抗素子1bに近接する位置を加圧する本実施例の場合を示し、図5(b)は、加圧ばね5の加圧点5aが磁気抵抗素子1bから−X方向にずれた位置を加圧する場合を示している。
また、腕部4bは、スケール3の変位方向に略直交する方向に延在しており、スケール3がカム筒9と共に回転変位しても、変形しにくいようになっている。
さらにまた、接続部4cは、磁気ヘッド1の揺動中心となるので、X方向の幅を狭くし、磁気ヘッド1が揺動しやすく(接続部4cがねじれやすく)することが望ましい。その一方で、支持板4の磁気ヘッド取付部4dは、腕部4bから接続部4cを介して略折り返す形で設けられている。そのため、X方向の寸法が小さくて、全体として小型な構造となっており、スペース効率がよく、小型レンズ鏡筒にも搭載することができる。
また、腕部4bは、スケール3の回転変位方向(Z方向)に略直交する方向(X方向)に延在しており、略平行に設けられた2本の腕部4bの間隔が十分長いため、スケール3の回転変位することによるスケール3と磁気ヘッド1との間に摩擦力が生じても支持板4が変形しにくく、より確実に磁気ヘッド1をスケール3に密着させることができる。
さらに、コンパクトな構造のためスペース効率が高く、また、構造が簡単なため低コストで加工することができ、しかも製造ラインにおいて、調整作業が不要であり、製造コストも低減することができる。
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、本実施例において、図5(a)に示すように磁気抵抗素子1bに接続されるFPC11を、固定部4a側(+X方向)に延びるようにした例を示したが、これに限らず、例えば、図6に示すように接続部104c側から−X方向に延びるように接続してもよい。このようにすると、加圧点105aと接続部104cとの距離が、FPC111が磁気ヘッド101に接続される配線接続部と接続部104cとの距離よりも長くなり、加圧ばね105により磁気ヘッド101に加わる回転モーメントが、FPC111により磁気ヘッド101に加わる回転モーメントよりも大きくなる。特に、FPC111が磁気ヘッド101に接続される配線接続部と接続部104cとの距離がゼロとみなせる程度の距離であれば、カム筒の偏芯によってスケール103がY方向で変位したとしても、接続部104cを揺動中心とした回転モーメントを磁気ヘッド101に対してFPC111が発生しなくなる。そのため、加圧ばね105の加圧力による磁気ヘッド101の回転モーメントが、FPC111から受ける力によって阻害されることがなくなり、より効率よく加圧ばね105が磁気ヘッド101をスケール103に密着することができる。
1a 保持部
1b 磁気抵抗素子
3 スケール
4 支持板
4a 固定部
4b 腕部
4c 接続部
4d 磁気ヘッド取付部
4e 腕先端部
5 加圧ばね
5a 加圧点
5b 固定部
6 スペーサ
7 固定ねじ
8 固定筒
8a 台座
9 カム筒
9a カム溝
10 移動レンズ群
11 フレキシブルプリント配線板(FPC)
Claims (6)
- 固定部材と、
前記固定部材に対して変位可能な可動部材と、
前記可動部材と一体的に変位可能に設けられたスケールと、
前記スケールに直接的又は間接的に接触し、前記スケールの変位を検出する変位検出部と、
前記固定部材に固定され、前記変位検出部を前記スケールに接する接触平面に略直交する方向に移動可能に支持する支持部材と、
前記固定部材に固定され、前記変位検出部を前記スケールに対して加圧する加圧部材と、
を備え、前記固定部材に対して相対的に変位可能に設けられた前記可動部材の変位を検出する変位検出装置であって、
前記支持部材は、前記固定部材に対して固定される固定部と、
前記加圧部材の加圧方向に略直交する方向に前記固定部から延在する腕部と、
前記腕部の前記固定部と反対側にある腕先端部から折り返して前記固定部方向へ突出して形成され前記変位検出部を取り付けられた検出部取付部と、
を備え、
前記加圧部材が前記変位検出部を加圧する加圧点は、前記腕部の延在する方向において、前記固定部と前記腕先端部との間に位置すること、
を特徴とする変位検出装置。 - 請求項1に記載の変位検出装置において、
前記腕先端部と前記検出部取付部との間には、前記腕部が延在する方向に対して直交する方向に延在する接続部が設けられており、
前記検出部取付部は、前記接続部が捩れることにより遥動できること、
を特徴とする変位検出装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の変位検出装置において、
前記腕部は、前記スケールの可動方向に対して略直行する方向に延在すること、
を特徴とする変位検出装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の変位検出装置において、
前記変位検出部に関する信号を伝達する配線部材を有し、
前記腕部が延在する方向において、前記加圧点と前記接続部との距離は、前記配線部材が前記変位検出部に接続される配線接続部と前記接続部との距離よりも長いこと、
を特徴とする変位検出装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の変位検出装置において、
前記変位検出部は、前記スケールの変位を検出するセンサ部と、
検出部取付部に取り付けられると共に前記センサ部を保持する保持部と、
を有し、
前記加圧点は、前記センサ部に近接する位置にあること、
を特徴とする変位検出装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の変位検出装置において、
前記支持部材及び前記加圧部材は、変形により付勢力を発生する弾性体により形成され、
前記加圧部材の変形により前記加圧点において作用する付勢力は、前記支持部材の変形により前記加圧点において作用する付勢力よりも大きいこと、
を特徴とする変位検出装置。
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