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空気調和装置
この発明は、除湿機能を有する空気調和装置に関し、特に蒸発器への着霜を低減する空気調和装置に関するものである。
従来の除湿機能を有する空気調和装置は、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、デフロストヒータとで構成されている。空気調和装置の冷凍サイクル内には冷媒が充填されている。圧縮機で圧縮された冷媒は高温高圧のガス冷媒となり、凝縮器に送り込まれる。凝縮器に流れ込んだ冷媒は、空気に熱を放出することにより液化する。液化した冷媒は膨張弁で減圧されて気液二相流状態となり、蒸発器にて周囲空気から熱を吸収することでガス化し、圧縮機へと流れる。特に、冷凍・冷蔵倉庫においては10℃より低い温度帯に制御しなければならないため、蒸発温度が0℃より低くなる。このため、蒸発器で霜が発生し冷却能力を低下させていた。そこで、蒸発器にヒータを取り付け定期的に霜取り運転を行っていた。その結果、余計なエネルギを消費することになり、空気調和装置の効率の低下を引き起こしていた。さらに、除霜運転後は、冷凍・冷蔵倉庫内の温度が上昇し、空気調和装置の負荷が増大し、消費電力が増加していた。
そこで、冷媒冷凍機と水分吸着手段を組み合わせ、蒸発器(吸熱器)に流れ込む空気の水分を水分吸着手段によりあらかじめ除去し、霜取運転を無くす方法が開示されている。すなわち、水分吸着手段であるデシカントロータで減湿した空気を蒸発器(吸熱器)へ供給する。一方、吸湿したデシカントロータの水分を脱着して再生するために、凝縮器(放熱器)で加熱された高温の空気をデシカントロータへ供給する(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−241693号公報(第6頁〜第8頁、第2図)
従来の除湿機能を有する空気調和機は、デシカントロータの表面に設けられる固体吸着材にゼオライトやシリカゲルが用いられる。固体吸着材にゼオライトを用いる場合について、図1にゼオライトの水分平衡吸着特性を示す(非特許文献1参照)。図1より、ゼオライトに吸着した水分を効率よく脱着して再生するには、相対湿度が数パーセント以下の空気を供給する必要があることがわかる。空気の相対湿度を減少するためには空気を高温に加熱する必要がある。そのため、凝縮器で放熱される熱が比較的高温になるものとして、冷媒にCO(二酸化炭素)を使用し、圧縮機がCOの臨界圧を超えて圧縮する冷凍サイクルを用いている。圧縮機で圧縮される高圧が100〜150[kgf/cm]程度であり、冷媒にHFC(ハイドロフルオロカーボン)を用いた通常の臨界圧を越えない冷凍サイクルの場合の2倍程度となるので、圧縮機、凝縮器及びこれらを接続する配管の耐圧を確保するために製品コストが上昇することになる。また、固体吸着材の再生温度が150℃程度と高いため、凝縮器出口の空気温度を高くする必要があり、圧縮機の圧縮比が増大し、圧縮機の効率が低下する問題があった。
また、固体吸着材にシリカゲルを用いる場合について、シリカゲルは2種類の吸着特性をもつことが知られている(非特許文献2参照)。関係湿度の低い領域で水分の吸収率が高まり、関係湿度の高い領域で吸収率が飽和する、ゼオライトと同様の特性を有するものについては、上記シリカゲルを用いた場合と同様の問題がある。また、関係湿度の低い領域では吸収率が低く、関係湿度の高い領域で吸収率が高まる特性を有するものについては、水分の吸収率が低い範囲の関係湿度において、関係湿度の異なる空調空間を対象に、吸着と脱着を繰り返して除湿するのに制約があるという問題点があった。
濱本芳徳、岡島次郎、松岡文雄、秋澤淳、柏木孝夫、「除湿・加湿ローターとシステムの性能解析 第1報:理論モデル」日本冷凍空調学会論文集 Trans. of the JSRAE Vol.19, No.3(2002) pp.281-292(第287頁、(17)式) "シリカゲルについて"、信越化成工業株式会社ホームページ、[平成16年6月1日検索]、インターネット<URL:http://www.shin-etsu-kasei.co.jp/silica.html>
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、水分吸着手段による除湿機能を有し、ヒータ加熱が不要、または、冷媒の臨界圧を超えない冷凍サイクルにおける凝縮排熱を用いて水分吸着手段の再生が可能な空気調和装置を得ることを目的とする。
この発明に係る空気調和装置は、第1の相対湿度とこの第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との第1の範囲にある相対湿度における水分の平衡吸着量の変化率が、第1の範囲外相対湿度における平衡吸着量の変化率よりも大きい第1の水分吸着手段と、第1の水分吸着手段を駆動して、第1の相対湿度よりも相対湿度が低い第1の空間と第2の相対湿度よりも相対湿度が高い第2の空間とに交互に位置させる第1の駆動手段とを備えたものである。
この発明に係る空気調和装置は、第1の相対湿度と第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との第1の範囲にある相対湿度における水分の平衡吸着量の変化率が、第1の範囲外の相対湿度における平衡吸着量の変化率よりも大きい第1の水分吸着手段と、第1の水分吸着手段を駆動して、第1の空気の流路と第2の空気の流路とに交互に位置させる第1の駆動手段とを備え、第1の水分吸着手段に流入する第1の空気の相対湿度は第1の相対湿度よりも低く、第1の水分吸着手段に流入する第2の空気の相対湿度は第2の相対湿度よりも高いものである。
この発明に係る空気調和装置によれば、第1の相対湿度とこの第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との第1の範囲にある相対湿度における水分の平衡吸着量の変化率が、第1の範囲外相対湿度における平衡吸着量の変化率よりも大きい第1の水分吸着手段と、第1の水分吸着手段を駆動して、第1の相対湿度よりも相対湿度が低い第1の空間と第2の相対湿度よりも相対湿度が高い第2の空間とに交互に位置させる第1の駆動手段とを備えたので、第2の相対湿度よりも相対湿度の高い第2の空調空間の空気である第2の空気を水分吸着手段へ供給して水分を吸着させ、駆動手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域を移動して、第1の相対湿度よりも相対湿度の低い第1の空調空間の空気である第1の空気を水分吸着手段の水分を吸着した領域へ供給し、この第2の空気の水分の吸着と第1の空気の水分の脱着を繰り返すことにより、第2の空調空間の絶対湿度を低下し、第2の空調空間を低温に保つ冷凍機への着霜をなくすことが可能となる。
また、水分吸着手段に吸着した水分を脱着して再生させるのに第1の相対湿度よりも相対湿度が低い第1空間に水分吸着手段を位置させることで十分であり、第1の空気を加熱して相対湿度を低減する必要がなく、空気をヒータで加熱するものとは異なり、ヒータ加熱用の消費電力が不要で省エネを図ることができる。
また、この発明に係る空気調和装置によれば、第1の相対湿度と第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との第1の範囲にある相対湿度における水分の平衡吸着量の変化率が、第1の範囲外の相対湿度における平衡吸着量の変化率よりも大きい第1の水分吸着手段と、第1の水分吸着手段を駆動して、第1の空気の流路と第2の空気の流路とに交互に位置させる第1の駆動手段とを備え、第1の水分吸着手段に流入する第1の空気の相対湿度は第1の相対湿度よりも低く、第1の水分吸着手段に流入する第2の空気の相対湿度は第2の相対湿度よりも高くすることにより、第2の相対湿度よりも相対湿度の高い第2の空気を水分吸着手段へ供給して水分を吸着させ、駆動手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域を移動して、第1の相対湿度よりも相対湿度の低い第1の空気を水分吸着手段の水分を吸着した領域へ供給し、この第2の空気の水分の吸着と第1の空気の水分の脱着を繰り返すことにより、第2の空気を有する空調空間の絶対湿度を低下し、第2の空気を有する空調空間を低温に保つ冷凍機への着霜をなくすことが可能となる。
また、水分吸着手段に吸着した水分を脱着して再生させるのに第1の相対湿度よりも相対湿度が低い第1の空気の流路に水分吸着手段を位置させることで十分であり、第1の空気を加熱して相対湿度を低減する必要がなく、空気をヒータで加熱するものとは異なり、ヒータ加熱用の消費電力が不要で省エネを図ることができる。
実施の形態1.
図2は、この発明の実施の形態1における空気調和装置の構成を説明する概略図である。図3は、この発明の本実施の形態における空気調和装置の要部構成である水分吸着手段の駆動状態を説明する概略図である。本実施例では、空気調和装置を冷凍冷蔵倉庫に適用した例を示す。冷凍冷蔵倉庫は第1の空間に相当する前室100a及び第2の空間に相当する冷凍室100bの二つの部屋から構成されている。前室100aは第1の空調空間であり、空調空間の気温である乾球温度が−20℃、相対湿度が40%である。一方、冷凍室100bは第2の空調空間であり、乾球温度が−40℃、相対湿度が100%である。なお、前室100aには、前室100aの乾球温度及び相対湿度を、それぞれ−20℃及び40%に維持するための前室空調手段(図示せず。)が備えられている。
次に、空気調和装置の構成を説明する。図2において、空気調和装置は、第1の水分吸着手段であるデシカントロータ1、デシカントロータ1を可動させるための第1の駆動手段であるモータ3、第1の空調空間である前室100aの空気である第1の空気4aをデシカントロータ1へ供給するための第1の送風手段であるファン2a、及び、第2の空調空間である冷凍室100bの空気である第2の空気4bをデシカントロータ1へ供給するための第2の送風手段であるファン2bから構成されている。ファン2a及びファン2bが回転することにより、第1の空気4a及び第2の空気4bがそれぞれデシカントロータ1を通過するように気流を形成する。図3に示すように、デシカントロータ1は円柱形をしており、モータ3により矢印5の方向に回転し、前室100aと冷凍室100bとの間を時間とともに移動する。
図4は、この発明の本実施の形態における空気調和装置の要部構成である水分吸着手段であるデシカントロータ1に設けられる固体吸着材の水分吸着特性を示す。固体吸着材は多孔質ケイ素材料であり、2.5nm(ナノメートル)程度の細孔が多数設けられたものである。図4において、横軸は空調空間の相対湿度、縦軸は水分の平衡吸着量である。図4からわかるように、本実施の形態で用いる固体吸着剤は、相対湿度が45%から60%の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率である傾斜が、45%未満または60%を超える範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率である傾斜よりも大きい。すなわち、第1の相対湿度及び第2の相対湿度がそれぞれ45%及び60%である。なお、固体吸着材の細孔径を増加または減少することにより、第1の相対湿度及び第2の相対湿度を増加または減少することができる。
次に、動作について説明する。
冷凍室100b内の第2の空気4bがデシカントロータ1に供給される領域では、冷凍室100b内の相対湿度が100%のため、第2の空気4bに含まれる水分を図4に示す点Bの平衡吸着量になるまで吸着する。点Bの平衡吸着量に達したデシカントロータ1の冷凍室100b側の領域は、モータ3によってデシカントロータ1が駆動されることにより、前室100a内の第1の空気4aが供給される領域へ移動する。前室100aの相対湿度は40%であるため、デシカントロータ1の第1の空気4aが供給される領域では、図4に示す点Aの平衡吸着量になるまで水分を第1の空気4aへ脱着する。第1の空気4aへ脱着された水分は前室100a内の絶対湿度を増加するが、前室空調手段は前室100a内の乾球温度及び相対湿度をそれぞれ−20℃及び40%に維持する。したがって、前室空調手段が第1の空気4aへ脱着された水分を除湿する。点Aの平衡吸着量に達したデシカントロータ1の前室100b側の領域は、モータ3によってデシカントロータ1が駆動されることにより、再び冷凍室100b内の第2の空気4bが供給される領域へ移動する。このように、冷凍室100b内の水分が前室100a側に移送され、前室100aに移送された水分が前室空調手段により除湿される。この動作を繰り返すことにより、冷凍室100b内を減湿する。
空気線図を用いて、上記の動作を説明する。図5はこの発明の本実施の形態における空気調和装置の動作を説明する空気線図である。図2、図3及び図5において、前室100a側のデシカントロータ1を通過する第2の空気4aに対し、デシカントロータ1の通過前の空気の状態を(3)、通過直後の空気の状態を(4)とする。また、冷凍室100b側のデシカントロータ1を通過する第1の空気4bに対し、デシカントロータ1の通過前の空気の状態を(1)、通過直後の空気の状態を(2)とする。
まず、デシカントロータ1が冷凍室100b内の水分を吸着する動作を説明する。状態(1)の空気は、乾球温度が−40[℃]、絶対湿度が0.1[g/kg]、エンタルピーが−9.6[kcal/kg]である。状態(1)の空気は、デシカントロータ1により、等エンタルピー線に沿って、相対湿度が100%から例えば40%まで減湿され、絶対湿度が0.1[g/kg]から0.05[g/kg]まで減湿され、乾球温度が−40[℃]から−39.8[℃]まで上昇し、状態(2)の空気となって冷凍室100b内へ吹き出す。
次に、デシカントロータ1に吸着された水分が前室100a側で脱着される動作を説明する。前室100aにおいて、状態(3)の空気は、乾球温度が−20[℃]、絶対湿度が0.25[g/kg]、エンタルピーが−4.7[kcal/kg]である。状態(3)の空気は、デシカントロータ1により、等エンタルピー線に沿って、相対湿度が40%から例えば100%まで増湿され、乾球温度が−20[℃]から−21[℃]まで低下し、絶対湿度が0.25[g/kg]から0.55[g/kg]まで増湿され、状態(4)の空気となって前室100a内へ吹き出す。前室100a内へ吹き出された相対湿度100%の空気は拡散され、この相対湿度100%の空気に含まれる水分は前室空調手段により除湿される。
なお、状態(2)の空気の相対湿度を40%としたがこれに限るものでなく、デシカントロータ1で吸着される水分の量により状態(2)の空気の相対湿度が定まる。この吸着される水分の量が多いほど、前室100aへ移送される水分が多くなる。また、状態(4)の空気の相対湿度を100%としたがこれに限るものでなく、デシカントロータ1で脱着される水分の量により状態(4)の空気の相対湿度が定まる。この脱着される水分の量が多いほど、冷凍室100b側のデシカントローラ1で吸着される水分が多くなる。
このように、本実施の形態における空気調和装置は冷凍室100b内を減湿できるので、冷凍室100bを低温に保つ冷凍機への着霜をなくすことができる。また、デシカントロータ1に設ける固体吸着材の細孔の径を適当に選択することにより、第1の湿度及び第2の湿度の値を適宜設定することができるので、水分を移送する第1の空調空間と第2の空調空間の気温及び相対湿度を設定する自由度が大きくなる。さらに、前室100aが冷凍室100bよりも相対湿度が低いときには、デシカントロータ1に吸着した水分を、ヒータ加熱した空気を供給することなく脱着できる。
このように構成された実施の形態1による空気調和装置は、低湿度である第1の相対湿度とこの第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との第1の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が相対湿度の第1の範囲外における相対湿度に対する平衡吸着量の変化率よりも大きく、かつ、第1の相対湿度及び第2の相対湿度が30%から60%の範囲である第1の水分吸着手段と、この第1の水分吸着手段により水分が吸着される第2の空気を供給する第2の送風手段と、水分吸着手段に吸着された水分を脱着する第1の空気を供給する第1の送風手段と、水分吸着手段を駆動して第1の空気と第2の空気が供給される領域を変更する駆動手段とを備えたので、低温に保たれ第2の相対湿度よりも相対湿度の高い第2の空調空間の空気である第2の空気を第2の送風手段が水分吸着手段へ供給して水分を吸着させ、駆動手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域を移動して、第2の空調空間よりも高温に保たれ第1の相対湿度よりも相対湿度の低い第1の空調空間の空気である第1の空気を第1の送付手段が第1の水分吸着手段の水分を吸着した領域へ供給し、この第2の空気の水分の吸着と第1の空気の水分の脱着を繰り返すことにより、第2の空調空間の絶対湿度を低下し、第2の空調空間を低温に保つ冷凍機への着霜をなくすことが可能となる。また、第1の相対湿度と第2の相対湿度を30%〜60%の範囲で適宜選択できるので、第1の空調空間と第2の空調空間の気温、相対湿度を設定する自由度が大きくなる。さらに、第1の相対湿度が最低で30%なので、水分吸着手段に吸着した水分を脱着して再生させるのに30%程度の相対湿度を有する空気で十分であり、第1の空気を加熱して相対湿度を低減する必要がなく、空気をヒータで加熱するものとは異なり、ヒータ加熱用の消費電力が不要で省エネを図ることが可能な空気調和装置を得ることができる。
実施の形態2.
図6は、この発明の実施の形態2における空気調和装置の構成を説明する概略図である。図7は、この発明の本実施の形態における空気調和装置の要部構成である水分吸着手段の駆動状態を説明する概略図である。本実施例では、空気調和装置を冷蔵倉庫に適用した例を示す。冷蔵倉庫内の冷蔵室200bが第2の空調空間であり、空調空間の気温である乾球温度が10[℃]、相対湿度が40%、絶対湿度が3[g/kg]である。その外部は第1の空調空間である外気側200aであり、乾球温度が23[℃]、相対湿度が95%、絶対湿度が17[g/kg]である。なお、外気側200aは開放された空間であり、乾球温度、相対湿度、及び絶対湿度が、それぞれ23[℃]、95%、及び17[g/kg]に維持されるものとする。
次に、本実施の形態における空気調和装置の構成を説明する。図6において、空気調和装置は、実施の形態1で記載したものと同様の構成に加え、冷凍手段20を備える。すなわち、水分吸着手段であるデシカントロータ6、デシカントロータ6を可動させるための駆動手段であるモータ8、第1の空調空間である外気側200aの空気である第1の空気9aをデシカントロータ1へ供給するための第1の送風手段であるファン7a、第2の空調空間である冷蔵室200bの空気である第2の空気9bをデシカントロータ6へ供給するための第2の送風手段であるファン7bに加え、HFC(ハイドロフルオロカーボン)系の冷媒であるR404Aが封入され、圧縮機20a、凝縮器20b、絞り装置である膨張弁20c、蒸発器20dからなる冷凍手段20により構成される。冷媒はR407C、R410Aなどでもよい。ファン7aが回転することにより、第1の空気9aが凝縮器20bと熱交換するとともにデシカントロータ6を通過するように気流を形成する。また、ファン7bが回転することにより、第2の空気9bがデシカントロータ6を通過し、蒸発器20dと熱交換するように気流を形成する。また、圧縮機20aはR404Aの冷媒に対する臨界圧を越えないで圧縮する。また、凝縮器20aは、水分吸着手段であるデシカントロータ6に対し第1の空気9aの風上側に配置される。さらに、蒸発器20dは、水分吸着手段であるデシカントロータ6に対し第2の空気9bの風上側に配置される。図7に示すように、デシカントロータ6は円柱形をしており、モータ8により矢印10の方向に回転し、外気側200aと冷蔵室200bとの間を時間とともに移動する。
図8は、この発明の本実施の形態における空気調和装置の要部構成である水分吸着手段であるデシカントロータ6に設けられる固体吸着材の水分吸着特性を示す。固体吸着材は多孔質ケイ素材料であり、1.5nm(ナノメートル)程度の細孔が多数設けられたものである。図8において、横軸は空調空間の相対湿度、縦軸は水分の平衡吸着量である。図8からわかるように、本実施の形態で用いる固体吸着剤は、相対湿度が30%から40%の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率である傾斜が、30%未満または40%を超える範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率である傾斜よりも大きい。すなわち、第1の相対湿度及び第2の相対湿度がそれぞれ30%及び40%である。なお、固体吸着材の細孔径を増加または減少することにより、第1の相対湿度及び第2の相対湿度を増加または減少することができる。
次に、動作について説明する。図9はこの発明の本実施の形態における空気調和装置の動作を説明する空気線図である。図6及び図9において、冷蔵室200b側のデシカントロータ6を通過する第2の空気9bに対し、デシカントローラ6の通過前の空気の状態を(5)、デシカントローラ6を通過した直後の空気の状態を(6)、蒸発器20dと熱交換した直後の空気の状態を(7)とする。また、外気側200aのデシカントロータ6を通過する第1の空気9aに対し、凝縮器20bの風上側の空気の状態を(8)、凝縮器20bと熱交換した直後の空気の状態を(9)、デシカントローラ6の通過直後の空気の状態を(10)とする。
まず、デシカントロータ6が冷蔵室200b内の水分を吸着する動作を説明する。状態(5)の空気は、気温である乾球温度が10[℃]、相対湿度が40%、絶対湿度が3[g/kg]である。デシカントロータ6に供給された状態(5)の空気は、等エンタルピー線に沿って、相対湿度が40%から例えば30%まで減湿され、絶対湿度は3[g/kg]から2.5[g/kg]まで減湿され、乾球温度は10[℃]から11.8[℃]まで上昇した状態(6)の空気となって蒸発器20dへ向かう。図8に示すように、デシカントロータ6に設けられる固体吸着材は、相対湿度40%以上の領域では吸着できる水分量が大きいので、状態(5)の空気を減湿できる。状態(6)の空気は蒸発器20dで熱交換され、絶対湿度が一定の状態で顕熱のみが除去されて冷却され、相対湿度が100%未満、乾球温度が−5[℃]である状態(7)の空気となる。蒸発器20dに着霜して冷凍手段20が除霜運転をしないようにするために、状態(7)の空気の乾球温度は状態(6)の空気における露点温度よりも高くなるように、膨張弁20cの開度、圧縮機20aの回転数、ファン7bの回転数等を調節している。状態(7)の空気は冷蔵室200b内へ拡散され、冷蔵室200bの乾球温度を10[℃]に保つ。また、デシカントロータ6に吸着した水分は、モータ8により水分の吸着した領域が外気側200aに移動され、後述するように外気側200aで脱着される。
次に、デシカントロータ6に吸着された水分が外気側200aで脱着される動作を説明する。状態(8)の空気は、気温である乾球温度が23[℃]、相対湿度が95%、絶対湿度が17[g/kg]である。凝縮器20bに供給された状態(8)の空気は、凝縮器20bで熱交換されて加熱され、絶対湿度が一定の状態で顕熱のみが加わり、乾球温度が44[℃]まで上昇し、相対湿度が30%まで減湿された状態(9)の空気となってデシカントロータ6へ供給される。凝縮器20bの凝縮温度が44[℃]になるように、膨張弁20c、圧縮機20aの回転数、ファン7aの回転数等で調節する。デシカントロータ6へ供給された状態(9)の空気は、等エンタルピー線に沿って、相対湿度が30%から40%まで増湿され、絶対湿度が17[g/kg]から18.5[g/kg]まで増湿され、乾球温度が44[℃]から40[℃]まで低下した状態(10)の空気となり、外気側200aへ放出される。相対湿度が30%である状態(9)の空気がデシカントロータ6に供給されれば、図8に示すようにデシカントロータ6に設けられる固体吸着材で保持できる水分量が相対湿度40%以上の領域における水分量よりも極端に小さくなるため、外気側200aの空気に水分を放出することができる。水分が脱着されたデシカントロータ6の領域は、モータ8によって再び冷蔵室200b内へ移動する。この動作を繰り返すことにより、冷蔵室200b内を減湿する。
なお、状態(6)の空気の相対湿度を30%としたがこれに限るものでなく、デシカントロータ6で吸着される水分の量により状態(6)の相対湿度が定まる。この吸着される水分の量が多いほど、外気側200aへ移送される水分が多くなる。また、状態(10)の空気の相対湿度を40%としたがこれに限るものでなく、デシカントロータ6で脱着される水分の量により状態(10)の空気の相対湿度が定まる。この脱着される水分の量が多いほど、冷蔵室200b側のデシカントローラ6で吸着される水分が多くなる。
このように、本実施の形態における空気調和装置は冷蔵室200b内を減湿できるので、冷蔵室200bを低温に保つ蒸発器への着霜をなくすことができる。また、第1の相対湿度及び第2の相対湿度が30%から60%の範囲である水分吸着手段を用いたので、臨界圧を越えない冷凍サイクルにおける凝縮排熱を用いて水分吸着手段を再生できる。また、デシカントロータ6に設ける固体吸着材の細孔の径を適当に選択することにより、第1の湿度及び第2の湿度の値を適宜設定することができる。さらに、外気側200aが冷蔵室200bよりも相対湿度が大きいときには、デシカントロータ6に吸着した水分を、凝縮器で加熱した空気を供給することにより脱着できる。
以上の実施の形態2の説明において、外気側の水分吸着手段に対し第1の空気の風上側に凝縮器を配置したが、外気側が冷蔵室よりも相対湿度が低ければ、実施の形態1と同様に、第1の空気を加熱することなく水分吸着手段を再生できる。
また、冷蔵室側の水分吸着手段に対して第2の空気の風下側に蒸発器を配置したが、冷蔵室を低温に保つ冷凍手段を別に備えれば、蒸発器を水分吸着手段の風下側に配置しなくてよい。
このように構成された実施の形態2による空気調和装置は、低湿度である第1の相対湿度とこの第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が相対湿度の範囲外における相対湿度に対する平衡吸着量の前記変化率よりも大きく、かつ、第1の相対湿度及び第2の相対湿度が30%から60%の範囲である水分吸着手段と、この水分吸着手段により水分が吸着される第2の空気を供給する第2の送風手段と、水分吸着手段に吸着された水分を脱着する第1の空気を供給する第1の送風手段と、水分吸着手段を駆動して第1の空気と第2の空気が供給される領域を変更する駆動手段と、冷媒が充填され、臨界圧を越えずに冷媒を圧縮する圧縮機、凝縮器、絞り装置及び蒸発器から構成される冷媒回路とを備え、凝縮器が水分吸着手段に対し第1の空気の風上側に配置されるので、低温に保たれ第2の相対湿度よりも相対湿度の高い第2の空調空間の空気である第2の空気を第2の送風手段が水分吸着手段へ供給して水分を吸着させ、駆動手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域を移動して、第2の空調空間よりも高温に保たれ第1の相対湿度よりも相対湿度の低い第1の空調空間の空気である第1の空気を第1の送付手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域へ供給し、この第2の空気の水分の吸着と第1の空気の水分の脱着を繰り返すことにより、第2の空調空間の絶対湿度を低下し、第2の空調空間を低温に保つ蒸発器への着霜をなくすことが可能となる。また、第1の相対湿度と第2の相対湿度を30%〜60%の範囲で適宜選択できるので、第1の空調空間と第2の空調空間の気温、相対湿度を設定する自由度が大きくなる。また、第1の相対湿度が最低で30%なので、水分吸着手段に吸着した水分を脱着して再生させるのに30%程度の相対湿度を有する空気で十分であり、空気をヒータで加熱するものとは異なり、第1の空気の風上側に配置された凝縮器の放熱を用いて第1の空気を加熱するので、ヒータ加熱用の消費電力が不要である。さらに、冷媒回路における圧縮器では冷媒が臨界圧を越えないので、圧縮機、凝縮器及びこれらを接続する配管の耐圧を低くすることができ製品コストを低減するとともに、圧縮機の圧縮比も抑制できるので、圧縮機の効率を改善でき省エネを図ることができる。
また、低湿度である第1の相対湿度とこの第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が相対湿度の範囲外における相対湿度に対する平衡吸着量の変化率よりも大きく、かつ、第1の相対湿度及び第2の相対湿度が30%から60%の範囲である水分吸着手段と、この水分吸着手段により水分が吸着される第2の空気を供給する第2の送風手段と、水分吸着手段に吸着された水分を脱着する第1の空気を供給する第1の送風手段と、水分吸着手段を駆動して第1の空気及び第2の空気が供給される領域を変更する駆動手段と、冷媒が充填され、臨界圧を越えずに冷媒を圧縮する圧縮機、凝縮器、絞り装置及び蒸発器から構成される冷媒回路とを備え、蒸発器が水分吸着手段に対し第2の空気の風下側に配置されるので、低温に保たれ第2の相対湿度よりも相対湿度の高い第2の空調空間の空気である第2の空気を第2の送風手段が水分吸着手段へ供給して水分を吸着させ、駆動手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域を移動して、第2の空調空間よりも高温に保たれ第1の相対湿度よりも相対湿度の低い第1の空調空間の空気である第1の空気を第1の送付手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域へ供給し、この第2の空気の水分の吸着と第1の空気の水分の脱着を繰り返すことにより、第2の空調空間の絶対湿度を低下し、第2の空調空間を低温に保つ蒸発器への着霜をなくすことが可能となる。また、第1の相対湿度と第2の相対湿度を30%〜60%の範囲で適宜選択できるので、第1の空調空間と第2の空調空間の気温、相対湿度を設定する自由度が大きくなる。また、第1の相対湿度が最低で30%なので、水分吸着手段に吸着した水分を脱着して再生させるのに30%程度の相対湿度を有する空気で十分であり、第1の空気を加熱して相対湿度を低減する必要がなく、空気をヒータで加熱するものとは異なり、ヒータ加熱用の消費電力が不要である。さらに、冷媒回路における圧縮器では冷媒が臨界圧を越えないので、圧縮機、凝縮器及びこれらを接続する配管の耐圧を低くすることができ製品コストを低減するとともに、圧縮機の圧縮比も抑制できるので、圧縮機の効率を改善でき、省エネを図ることができる。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3における空気調和装置の構成を説明する概略図である。本実施の形態は実施の形態1に示した構成の空気調和装置と実施の形態2に示した構成の空気調和装置とを組み合わせたものであり、冷凍倉庫に適用したものである。
通常、冷凍倉庫は前室100a、冷凍室100bから構成されている。前室100aを設けている理由は、直接、外から冷凍室100bに人やリフトが入れば、冷凍室100bに外気や水分が入り、冷凍室100bに設置されている冷凍装置が頻繁に除霜運転を行い、冷凍能力が著しく低下する。これを解決するために、前室100aを設け、前室100aであらかじめ除湿と冷却を行い、前室100aの空気が冷凍室100bに流れ込むようにして、冷凍室100bの冷凍の負荷を低減している。しかし、前室100aは、外気側200aの空気が直接入るため、前室100aに設置された冷凍機の除霜運転が頻繁に発生していた。本実施の形態は、このような冷凍倉庫に適用するもので、前室100aで頻繁に発生する除霜運転をなくすものである。
冷凍室100b気温である乾球温度、相対湿度及び絶対湿度は、実施の形態1と同様に、それぞれ−40[℃]、100%及び0.1[g/kg]である。前室100aの乾球温度、相対湿度及び絶対湿度は、実施の形態1と同様に、それぞれ−20[℃]、40%及び0.25[g/kg]である。外気側200aにおける乾球温度、相対湿度及び絶対湿度は、実施の形態2と同様に、それぞれ23[℃]、95%及び17[g/kg]である。
図10において、第2の空間に相当する冷凍室100bの水分を第1の空間に相当する前室100aに移送する第1の空気調和装置30の構成は、図2に示した実施の形態1の構成と同じである。また、前室100aの水分を第3の空間に相当する外気側200aに移送する第2の空気調和装置40の構成は、図6に示した実施の形態2の構成と同じである。なお、第1の空気調和装置30の一部である第1の水分吸着手段に設けられる固体吸着材の水分吸着特性は、図4と同じ特性とする。また、第2の空気調和装置40の一部である第2の水分吸着手段に設けられる固体吸着材の水分吸着特性は、図8と同じ特性とする。
次に、動作について説明する。
第1の空気調和装置30の動作は、実施の形態1で説明した動作と同一である。
第2の空気調和装置40の動作は、実施の形態2における冷蔵室200bの空調環境が本実施の形態における前室100aと異なるので、図10及び図11の空気線図を用いて説明する。
図10において、前室100a側のデシカントロータ6を通過する第の空気9bに対し、デシカントローラ6の通過前の空気の状態を(11)、デシカントローラ6を通過した直後の空気の状態を(12)、蒸発器20dと熱交換した直後の空気の状態を(13)とする。
状態(11)の空気は、乾球温度が−20[℃]、相対湿度が40%、絶対湿度が0.25[g/kg]である。デシカントロータ6に供給された状態(11)の空気は、等エンタルピー線に沿って、相対湿度が40%から例えば30%まで減湿され、絶対湿度は0.25[g/kg]から0.18[g/kg]まで減湿され、乾球温度は−20[℃]から−19.7[℃]まで上昇した状態(12)の空気となって蒸発器20dへ向かう。デシカントロータ6に設けられる固体吸着材は、図8に示すように相対湿度が40%以上の領域では吸着できる水分量が大きいので、状態(11)の空気を減湿できる。状態(12)の空気は蒸発器20dで熱交換され、絶対湿度が一定の状態で顕熱のみが除去されて冷却され、相対湿度が100%未満、乾球温度が−32[℃]である状態(13)の空気となる。蒸発器20dに着霜して冷凍手段20が除霜運転をしないようにするために、状態(13)の空気の乾球温度は状態(12)の空気における露点温度よりも高くなるように、膨張弁20cの開度、圧縮機20aの回転数、ファン7bの回転数等を調節している。なお、前室100a内の水分を外気側200aに移送する動作については、実施の形態2に記載の動作と同様である。
このように、冷凍冷蔵倉庫に水分吸着手段を組み合わせた空気調和装置を備えることで、従来、頻繁に発生していた除霜運転を無くすことが可能となり、消費電力を低減できる。さらに、空調空間に捨てていた凝縮排熱で水分吸着手段を再生することができるので、再生用ヒータや、凝縮器20bの風量を低減することなく水分吸着手段に吸着した水分の脱着が可能となり、省エネを図ることができる。
このように構成された実施の形態3による空気調和装置は、低湿度である第1の相対湿度とこの第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が相対湿度の範囲外における相対湿度に対する平衡吸着量の変化率よりも大きく、かつ、第1の相対湿度及び第2の相対湿度が30%から60%の範囲である水分吸着手段と、この水分吸着手段により水分が吸着される第2の空気を供給する第2の送風手段と、水分吸着手段に吸着された水分を脱着する第1の空気を供給する第1の送風手段と、水分吸着手段を駆動して第1の空気と第2の空気が供給される領域を変更する駆動手段とを備えたので、低温に保たれ第2の相対湿度よりも相対湿度の高い第2の空調空間の空気である第2の空気を第2の送風手段が水分吸着手段へ供給して水分を吸着させ、駆動手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域を移動して、第2の空調空間よりも高温に保たれ第1の相対湿度よりも相対湿度の低い第1の空調空間の空気である第1の空気を第1の送付手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域へ供給し、この第2の空気の水分の吸着と第1の空気の水分の脱着を繰り返すことにより、第2の空調空間の絶対湿度を低下し、第2の空調空間を低温に保つ冷凍機への着霜をなくすことが可能となる。また、第1の相対湿度と第2の相対湿度を30%〜60%の範囲で適宜選択できるので、第1の空調空間と第2の空調空間の気温、相対湿度を設定する自由度が大きくなる。さらに、第1の相対湿度が最低で30%なので、水分吸着手段に吸着した水分を脱着して再生させるのに30%程度の相対湿度を有する空気で十分であり、第1の空気を加熱して相対湿度を低減する必要がなく、空気をヒータで加熱するものとは異なり、ヒータ加熱用の消費電力が不要で省エネを図ることが可能な空気調和装置を得ることができる。
また、低湿度である第1の相対湿度とこの第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が相対湿度の範囲外における相対湿度に対する平衡吸着量の前記変化率よりも大きく、かつ、第1の相対湿度及び第2の相対湿度が30%から60%の範囲である水分吸着手段と、この水分吸着手段により水分が吸着される第2の空気を供給する第2の送風手段と、水分吸着手段に吸着された水分を脱着する第1の空気を供給する第1の送風手段と、水分吸着手段を駆動して第1の空気と第2の空気が供給される領域を変更する駆動手段と、冷媒が充填され、臨界圧を越えずに冷媒を圧縮する圧縮機、凝縮器、絞り装置及び蒸発器から構成される冷媒回路とを備え、凝縮器が水分吸着手段に対し第1の空気の風上側に配置されるので、低温に保たれ第2の相対湿度よりも相対湿度の高い第2の空調空間の空気である第2の空気を第2の送風手段が水分吸着手段へ供給して水分を吸着させ、駆動手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域を移動して、第2の空調空間よりも高温に保たれ第1の相対湿度よりも相対湿度の低い第1の空調空間の空気である第1の空気を第1の送付手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域へ供給し、この第2の空気の水分の吸着と第1の空気の水分の脱着を繰り返すことにより、第2の空調空間の絶対湿度を低下し、第2の空調空間を低温に保つ蒸発器への着霜をなくすことが可能となる。また、第1の相対湿度と第2の相対湿度を30%〜60%の範囲で適宜選択できるので、第1の空調空間と第2の空調空間の気温、相対湿度を設定する自由度が大きくなる。また、第1の相対湿度が最低で30%なので、水分吸着手段に吸着した水分を脱着して再生させるのに30%程度の相対湿度を有する空気で十分であり、空気をヒータで加熱するものとは異なり、第1の空気の風上側に配置された凝縮器の放熱を用いて第1の空気を加熱するので、ヒータ加熱用の消費電力が不要である。さらに、冷媒回路における圧縮器では冷媒が臨界圧を越えないので、圧縮機、凝縮器及びこれらを接続する配管の耐圧を低くすることができ製品コストを低減するとともに、圧縮機の圧縮比も抑制できるので、圧縮機の効率を改善でき省エネを図ることができる。
さらに、低湿度である第1の相対湿度とこの第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が相対湿度の範囲外における相対湿度に対する平衡吸着量の変化率よりも大きく、かつ、第1の相対湿度及び第2の相対湿度が30%から60%の範囲である水分吸着手段と、この水分吸着手段により水分が吸着される第2の空気を供給する第2の送風手段と、水分吸着手段に吸着された水分を脱着する第1の空気を供給する第1の送風手段と、水分吸着手段を駆動して第1の空気及び第2の空気が供給される領域を変更する駆動手段と、冷媒が充填され、臨界圧を越えずに冷媒を圧縮する圧縮機、凝縮器、絞り装置及び蒸発器から構成される冷媒回路とを備え、蒸発器が水分吸着手段に対し第2の空気の風下側に配置されるので、低温に保たれ第2の相対湿度よりも相対湿度の高い第2の空調空間の空気である第2の空気を第2の送風手段が水分吸着手段へ供給して水分を吸着させ、駆動手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域を移動して、第2の空調空間よりも高温に保たれ第1の相対湿度よりも相対湿度の低い第1の空調空間の空気である第1の空気を第1の送付手段が水分吸着手段の水分を吸着した領域へ供給し、この第2の空気の水分の吸着と第1の空気の水分の脱着を繰り返すことにより、第2の空調空間の絶対湿度を低下し、第2の空調空間を低温に保つ蒸発器への着霜をなくすことが可能となる。また、第1の相対湿度と第2の相対湿度を30%〜60%の範囲で適宜選択できるので、第1の空調空間と第2の空調空間の気温、相対湿度を設定する自由度が大きくなる。また、第1の相対湿度が最低で30%なので、水分吸着手段に吸着した水分を脱着して再生させるのに30%程度の相対湿度を有する空気で十分であり、第1の空気を加熱して相対湿度を低減する必要がなく、空気をヒータで加熱するものとは異なり、ヒータ加熱用の消費電力が不要である。さらに、冷媒回路における圧縮器では冷媒が臨界圧を越えないので、圧縮機、凝縮器及びこれらを接続する配管の耐圧を低くすることができ製品コストを低減するとともに、圧縮機の圧縮比も抑制できるので、圧縮機の効率を改善でき、省エネを図ることができる。
従来の水分吸着手段に用いられる固体吸着材であるゼオライトの水分平衡吸着特性を説明する特性図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の構成を説明する概略図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の要部構成である水分吸着手段の駆動状態を説明する概略図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の要部構成である水分吸着手段に設けられる固体吸着材の水分吸着特性を説明する特性図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の動作を説明する空気線図である。 この発明の実施の形態2における空気調和装置の構成を説明する概略図である。 この発明の実施の形態2における空気調和装置の要部構成である水分吸着手段の駆動状態を説明する概略図である。 この発明の実施の形態2における空気調和装置の要部構成である水分吸着手段に設けられる固体吸着材の水分吸着特性を説明する特性図である。 この発明の実施の形態2における空気調和装置の動作を説明する空気線図である。 この発明の実施の形態3における空気調和装置の構成を説明する概略図である。 この発明の実施の形態3における空気調和装置の動作を説明する空気線図である。
符号の説明
1 水分吸着手段であるデシカントロータ
2a 第1の送風手段であるファン
2b 第2の送風手段であるファン
3 駆動手段であるモータ
4a 第1の空気
4b 第2の空気
5 デシカントロータの回転方向
6 水分吸着手段であるデシカントロータ
7a 第1の送風手段であるファン
7b 第2の送風手段であるファン
8 駆動手段であるモータ
9a 第1の空気
9b 第2の空気
10 デシカントロータの回転方向
20 冷凍手段
20a 圧縮機
20b 凝縮器
20c 絞り装置である膨張弁
20d 蒸発器
30 第1の空気調和装置
40 第2の空気調和装置
100a 前室
100b 冷凍室
200a 外気側
200b 冷蔵室

Claims (8)

  1. 1の相対湿度と前記第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との第1の範囲にある相対湿度における水分の平衡吸着量の変化率が記第1の範囲外相対湿度における前記平衡吸着量の前記変化率よりも大きい第1の水分吸着手段と
    第1の水分吸着手段を駆動して、前記第1の相対湿度よりも相対湿度が低い第1の空間と前記第2の相対湿度よりも相対湿度が高い第2の空間とに交互に位置させる第1の駆動手段
    備えた空気調和装置。
  2. 第1の相対湿度と前記第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との第1の範囲にある相対湿度における水分の平衡吸着量の変化率が、前記第1の範囲外の相対湿度における前記平衡吸着量の前記変化率よりも大きい第1の水分吸着手段と、
    前記第1の水分吸着手段を駆動して、第1の空気の流路と第2の空気の流路とに交互に位置させる第1の駆動手段とを備え、
    前記第1の水分吸着手段に流入する第1の空気の相対湿度は前記第1の相対湿度よりも低く、
    前記第1の水分吸着手段に流入する第2の空気の相対湿度は前記第2の相対湿度よりも高い空気調和装置。
  3. 冷媒が充填され、前記冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機からの前記冷媒を凝縮させる凝縮器、前記凝縮器からの前記冷媒の圧力を減少させる絞り装置及び前記絞り装置からの前記冷媒を蒸発させる蒸発器を有する冷媒回路を備え、
    前記凝縮器は、第1の相対湿度よりも相対湿度が低い第1の空気が流入する第1の水分吸着手段の上流に位置する請求項1または2のいずれかに記載の空気調和装置。
  4. 第1の相対湿度は30%であり、第2の相対湿度は40%である請求項3記載の空気調和装置。
  5. 冷媒が充填され、前記冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機からの前記冷媒を凝縮させる凝縮器、前記凝縮器からの前記冷媒の圧力を減少させる絞り装置及び前記絞り装置からの前記冷媒を蒸発させる蒸発器を有する冷媒回路を備え、
    前記蒸発器は、第2の相対湿度よりも相対湿度が高い第2の空気が流入する第1の水分吸着手段の下流に位置する請求項1または2のいずれかに記載の空気調和装置。
  6. 第3の相対湿度と前記第3の相対湿度よりも高湿度である第4の相対湿度との第2の範囲にある相対湿度における水分の平衡吸着量の変化率が、前記第2の範囲外の相対湿度における前記平衡吸着量の前記変化率よりも大きい第2の水分吸着手段と、
    前記第2の水分吸着手段を駆動して、前記第3の相対湿度よりも相対湿度が低い第3の空間と第1の空間とに交互に位置させる第2の駆動手段とを備え、
    前記第1の空間は前記第4の相対湿度よりも相対湿度が高い請求項1記載の空気調和装置。
  7. 第3の相対湿度と前記第3の相対湿度よりも高湿度である第4の相対湿度との第2の範囲にある相対湿度における水分の平衡吸着量の変化率が、前記第2の範囲外の相対湿度における前記平衡吸着量の前記変化率よりも大きい第2の水分吸着手段と、
    前記第2の水分吸着手段を駆動して、第3の空気の流路と第4の空気の流路とに交互に位置させる第2の駆動手段とを備え、
    前記第2の水分吸着手段に流入する第3の空気の相対湿度は前記第3の相対湿度よりも低く、
    前記第2の水分吸着手段に流入する第4の空気の相対湿度は前記第4の相対湿度よりも高く、
    第1の空気と前記第4の空気とは所定の空間にある請求項2記載の空気調和装置。
  8. 第1の水分吸着手段において、第1の相対湿度は30%であり、第2の相対湿度は40%であり、
    第2の水分吸着手段において、第3の相対湿度は45%であり、第4の相対湿度は65%である請求項6または7のいずれかに記載の空気調和装置。
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