JP2006046519A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 制御を切換える際のショックの発生と運転者に与える違和感を抑制する。
【解決手段】 ECT_ECUは、急変速制御を終了すると判別すると(S104にてYES)、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差を算出するステップ(S106)と、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が、予め定められた回転数よりも小さい場合(S108にてYES)、目標入力回転数NINTの初期値を、目標入力回転数NINCに設定するステップ(S110)と、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が予め定められた回転数よりも大きい場合(S108にてNO)、目標入力回転数NINTの初期値を、実入力回転数NINに設定するステップ(S112)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、無段変速機の制御装置に関し、特に、車両に搭載された無段変速機の制御装置に関する。
従来より、ベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が知られている。このベルト式無段変速機は、V溝状のプーリ溝を備えた駆動側プーリ(入力軸プーリ、プライマリプーリ)と従動側プーリ(出力軸プーリ、セカンダリプーリ)とにベルトを巻掛け、一方のプーリのプーリ溝の溝幅を拡大すると同時に他方のプーリのプーリ溝の溝幅を狭くすることにより、それぞれのプーリに対するベルトの巻掛け半径(有効径)を連続的に変化させて変速比を無段階に設定するように構成されている。このベルト式無段変速機において伝達されるトルクは、ベルトとプーリとを相互に接触させる方向に作用する荷重に応じたトルクとなり、したがってベルトに張力を付与するようにプーリによってベルトを挟み付けている。
また、変速は、上記のように、プーリ溝の溝幅を拡大・縮小させることにより行なうように構成されており、具体的には、各プーリを固定シーブと可動シーブとによって構成し、可動シーブをその背面側に設けた油圧アクチュエータにより軸線方向に前後動させることにより変速を行なうように構成されている。
なお、このような無段変速機において、入力軸プーリのプーリ幅が小さく(プーリ径が大きく)出力軸プーリのプーリ幅が大きく(プーリ径が小さい)、出力軸プーリの回転数が入力軸プーリの回転数よりも高くなる場合を増速といい、入力軸プーリのプーリ幅が大きく(プーリ径が小さく)出力軸プーリのプーリ幅が小さく(プーリ径が大きく)、出力軸プーリの回転数が入力軸プーリの回転数よりも低くなる場合を減速という。
無段変速機の変速は、プライマリプーリの目標入力回転数NINTを算出し、この目標入力回転数NINTにプライマリプーリの実入力回転数NINを一致させるように行なわれる。
通常の変速時、アクセル開度および車速に基づいて算出される目標入力回転数NINCに対して1次遅れの目標入力回転数NINTが算出される。このとき、アクセル開度が急変すると、目標入力回転数NINCが急変し、目標入力回転数NINTが急変する。この場合、実入力回転数NINが、急変した目標入力回転数NINTに追従しきれないため、目標入力回転数NINTをステップ的に変化させる制御に切替えられる。
特開2001−328463号公報(特許文献1)は、過渡変速時において、実入力回転数NINを滑らかに変化させる無段変速機の制御装置を開示する。特許文献1に記載の制御装置は、通常の変速の場合には、アクセル開度に基づく目標出力を最小燃費で出力できる回転数を基本目標入力回転数NINCとして求める。この目標入力回転数NINCに対して一次遅れの目標入力回転数NINTを算出し、実際の入力回転数NINがその一次遅れの目標入力回転数NINTに一致するように変速比を制御する。アクセル開度の変化量もしくは変化率が大きいことにより過渡変速の変速判定が成立すると、そのアクセル開度や車速などの車両の運転状態に基づいて基本目標入力回転数NINCを算出する。同時に、その基本目標入力回転数NINCとその時点の実際の入力回転数NINとの偏差に基づいて目標入力回転数NINTのステップ幅(変化幅)を算出する。このステップ幅をその時点の入力回転数NINに加算した回転数を目標入力回転数NINTとして設定する。変速比は、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差に基づいてフィードバック制御される。実入力回転数NINが次第に増大して目標入力回転数NINTに近づき、その偏差が予め定めた値になると、ステップ制御を終了する。ステップ制御を終了すると、目標入力回転数NINTを一定割合(一定勾配)で増大させる変速速度固定制御を開始する。一定値ずつ増大させた目標入力回転数NINTと基本入力目標入力回転数NINCとの偏差が予め定められた値にまで減少した場合、過渡変速を終了し、通常の変速制御に切替える。
この公報に記載された制御装置によれば、目標入力回転数NINTをステップ的に変化させることにより、回転数偏差が大きくなって急速な変速が生じ、実入力回転数NINが、制御油圧の応答遅れや慣性力などの影響で二次曲線的に変化する。変速速度固定制御では、実入力回転数NINが目標入力回転数NINTの変化に合わせてゆっくり増大する。過渡変速が終了し、通常制御が実行されると、基本目標入力回転数NINCに対して一次遅れの目標入力回転数NINTが設定され、実入力回転数NINが目標入力回転数NINTに一致するように無段変速機の変速比が制御される。したがって変速速度固定制御およびそれに続く通常の変速制御では、目標入力回転数NINTがほぼ直線的に変化し、それに追従して実入力回転数NINが変化する。その結果、実入力回転数NINを、過渡変速制御の全体を通して滑らかに変化させることができる。
特開2001−328463号公報
ところで、特開2001−328463号公報に記載の制御装置のように、変速速度固定制御終了時に、基本目標入力回転数NINCに対して一次遅れの目標入力回転数NINTを設定すると、基本目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が大きい場合に、変速比が急変してショックが生じうる。そのため、変速速度固定制御終了時の目標回転数NINTの初期値を実入力回転数NINに設定することが行なわれている。しかしながら、目標回転数NINTの初期値を実入力回転数NINに設定することにより、目標回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差がなくなる。そのため、減速中であれば、変速速度固定制御の終了時に増速に転じ、運転者に違和感を与えるおそれがあるという問題点があった。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、制御を切換える際のショックおよび運転者に与える違和感を抑制することができる無段変速機の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る無段変速機の制御装置は、車両に搭載された無段変速機を制御する。この制御装置は、車両の運転状態に基づいて第1の回転数を算出するための手段と、第1の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、無段変速機の実入力回転数を一致させるように、無段変速機を制御するための第1の制御手段と、第1の回転数に基づいて第2の回転数を算出するための手段と、第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、実入力回転数を一致させるように、無段変速機を制御するための第2の制御手段と、第1の回転数および実入力回転数の偏差を検出するための手段と、第2の制御手段による制御から第1の制御手段による制御に切替える際、偏差が予め定められた値より大きい場合は、目標入力回転数を実入力回転数に設定し、偏差が予め定められた値より小さい場合は、目標入力回転数を第1の回転数に設定するための設定手段とを含む。
第1の発明によると、車両の運転状態に基づいて第1の回転数が算出され、この第1の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、無段変速機の実入力回転数を一致させるように、無段変速機が制御される。第1の回転数に基づいて第2の回転数が算出され、この第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、実入力回転数を一致させるように、無段変速機が制御される。第2の制御手段による制御から第1の制御手段による制御に切替える際、第1の回転数および実入力回転数の偏差が予め定められた値より大きい場合は、目標入力回転数が実入力回転数に設定される。これにより、目標入力回転数と実入力回転数との偏差を抑制し、制御を切替える際のショックを抑制することができる。一方、第1の回転数および実入力回転数の偏差が予め定められた値より小さい場合は、目標入力回転数が第1の回転数に設定される。これにより、目標入力回転数と実入力回転数とに偏差を生じさせつつ、目標入力回転数と実入力回転数との偏差を抑制することができる。そのため、制御を切換える際のショックを抑制し、かつ増速から減速に転じたり、減速から増速に転じたりすることを抑制することができる。その結果、制御を切換える際のショックおよび運転者に与える違和感を抑制することができる無段変速機の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る無段変速機の制御装置は、第1の発明の構成に加え、第2の制御手段による制御中において、第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数と第1の回転数との偏差が予め定められた値よりも小さくなった場合、第2の制御手段による制御から第1の制御手段による制御に切替えるための手段をさらに含む。
第2の発明によると、第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数と第1の回転数との偏差が予め定められた値よりも小さくなった場合、第2の制御手段による制御から第1の制御手段による制御に切替えられる。これにより、制御切替え時における目標入力回転数の急変を抑制し、ショックを抑制することができる。
第3の発明に係る無段変速機の制御装置は、第1または2の発明の構成に加え、第2の回転数は、第1の回転数よりも低い。運転者の加速要求を検出するための手段をさらに含む。第2の制御手段は、急加速要求が検出された場合、第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、実入力回転数を一致させるように、無段変速機を制御するための手段を含む。
第3の発明によると、運転者の急加速要求が検出された場合、第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、実入力回転数を一致させるように、無段変速機が制御される。これにより、急加速時には、急加速要求に伴ない急変する可能性がある第1の回転数の代わりに、第1の回転数よりも低い第2の回転数に基づいて算出された目標入力回転数に、実入力回転数を一致させるように、無段変速機が制御される。その結果、急加速時の目標入力回転数の急変を抑制し、ショックを抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、図1に示すECT(Electronic Controlled Automatic Transmission)_ECU(Electronic Control Unit)900により実現される
図1に示すように、動力源100が変速機構200に連結され、その変速機構200の出力軸300がディファレンシャルギヤ400を介して左右の駆動輪500に連結されている。ここで、動力源100は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関あるいはモータなどの電動機、さらにはこれら内燃機関と電動機とを組み合わせた装置など、車両に使用可能な種々の動力源を含む。以下の説明では、動力源100として、燃料をシリンダの内部に直接噴射し、その噴射量およびタイミングを制御することにより均質燃焼や成層燃焼の可能ないわゆる直噴ガソリンエンジン、あるいはスロットル開度を電気的に自由に制御できる電子スロットルバルブを備えたガソリンエンジンを採用した例を説
明する(以下、動力源100をエンジン100と記載する)。
このエンジン100は、電気的に制御できるように構成されており、その制御のためのマイクロコンピュータを主体とするエンジンECU800が設けられている。このエンジンECU800は、少なくともエンジン100の出力を制御するように構成されており、その制御のためのデータとして出力軸回転数(エンジン回転数)NEとアクセル開度PAなどの出力要求量とが入力される。
この出力要求量は、エンジン100の出力の増大・減少のための信号であり、運転者が操作するアクセルペダルなどの加減速操作装置700の操作量信号やその操作量を電気的に処理して得た信号を採用することができ、またそれ以外に、車速を設定車速に維持するためのクルーズコントロールシステム(図示せず)などからの出力要求量信号であってもよい。
変速機構200は、流体伝動機構210と、前後進切換機構220と、ベルト式無段変速機(CVT)230とから構成される。
流体伝動機構210は、オイルなどの流体を介して入力側の部材と出力側の部材との間でトルクを伝達するように構成された装置であって、一例として、一般の車両に採用されているトルクコンバータを挙げることができる。また、この流体伝動機構210は、ロックアップクラッチ212を備えている。すなわちロックアップクラッチ212は、入力側の部材と出力側の部材とを摩擦板などの機械的手段で直接連結するように構成されたクラッチであって、緩衝を行なうためのコイルスプリングなどの弾性体からなるダンパー214を備えている。
動力源であるエンジン100によって回転させられ、その回転数に応じて吐出圧が高くなる油圧ポンプが、流体伝動機構210に接近した位置に設けられている。具体的には、流体伝動機構210と前後進切換機構220との間に配置されている。なお、車両が停止している状態であってもエンジン100を駆動させ続けるために流体伝動機構210を設けている場合には、車両の状態に基づいて自動的に断続される自動クラッチを、上記の流体伝動機構210に置換して使用することができる。
流体伝動機構210の入力部材がエンジン100の出力部材に連結され、また流体伝動機構210の出力部材が前後進切換機構220の入力部材に連結されている。この前後進切換機構220は、一例としてダブルピニオン型遊星歯車機構によって構成され、特には図示しないが、サンギヤとキャリヤとのいずれか一方を入力要素とし、かつ他方を出力要素とするとともに、リングギヤを選択的に固定するブレーキ要素と、サンギヤおよびキャリヤならびにリンクギヤの3要素のうちのいずれか2つの回転要素を選択的に連結して遊星歯車機構の全体を一体化するクラッチ要素とを備えている。すなわちそのクラッチ要素を係合させることに前進状態を設定し、またブレーキ要素を係合させることにより後進状態を設定するように構成される。
図1に示すベルト式無段変速機230は、その入力側の部材の回転数と出力側の部材の回転数との比率すなわち変速比を無段階に(連続的に)変化させることのできるベルト式無段変速機である。そのベルト式無段変速機230の一例を、図2を参照して説明する。
駆動側プーリ(プライマリプーリ)232と、従動側プーリ(セカンダリプーリ)234と、これらのプーリ232,234に巻き掛けられたベルト236とを備えている。これらのプーリ232,234のそれぞれは、固定シーブ238,240と、その固定シーブ238,240に対して接近・離隔する可動シーブ242,244とからなり、可動シ
ーブ242,244を固定シーブ238,240に対して接近する方向に押圧する油圧アクチュエータ246,248が設けられている。これら各シーブ238,240,242,244によって、ベルト236を巻掛けるためのV溝状のベルト巻掛け溝(プーリ溝)が形成されている。
プライマリプーリ232が入力軸290に取り付けられ、その入力軸290と平行に配置された出力軸300にセカンダリプーリ234が取り付けられている。そして、セカンダリプーリ234における油圧アクチュエータ248には、アクセル開度PAに代表される出力要求に基づいて求められる要求駆動力に応じた油圧が供給され、可動シーブ244を固定シーブ240側に押圧してベルト236を挟み付けることにより、トルクを伝達するのに必要な力をベルト236に付与する。
また、プライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246には、入力軸290の回転数を目標入力回転数に一致させる変速比となるように、作動油が給排されている。すなわち、各プーリ232,234における溝幅(固定シーブ238,240と可動シーブ242,244との間隔)を変化させることにより、各プーリ232,234に対するベルト236の巻き掛け半径が大小に変化して変速が実行されるようになっている。
より具体的には、実入力回転数と目標入力回転数との回転数偏差(制御偏差)に基づいてプライマリプーリ232の作動油をフィードバック制御することにより変速が実行され、したがってその制御偏差が大きいほど、変速速度が速くなる。
図3を参照して、変速制御を行なう油圧回路について説明する。
プライマリプーリ232に対する作動油の給排は、流量制御によって行なわれる。そのためのバルブ機構は、図3に示すように構成される。すなわち、プライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246には、ライン圧PLを供給する第1流量制御弁3100と、ドレンに接続された第2流量制御弁3200とが連通されている。第1流量制御弁3100は、アップシフトを実行するためのバルブであって、ライン圧PLが供給される入力ポート3300とプライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246に連通された出力ポート3400との間の流路をスプール3500によって開閉するように構成されている。そのスプール3500の一端側にはスプリング3600が配置されるとともに、そのスプール3500を挟んでスプリング3600とは反対側の端部に、信号圧を印加するための第1信号圧ポート3700が形成されている。また、スプリング3600が配置されている上記の一端側に信号圧を印加するための第2信号圧ポート3800が形成されている。
そして、第1信号圧ポート3700に、デューティに応じて出力圧が高くなる第1ソレノイドバルブ3900が接続され、また第2信号圧ポート3800に、デューティに応じて出力圧が高くなる第2ソレノイドバルブ4000が接続されており、各信号圧ポート3700,3800にこれらのソレノイドバルブ3900,4000の出力する信号圧が印加されるようになっている。すなわち、第1信号圧ポート3700に印加する油圧を高くして入力ポート3300を開くことにより、作動油が出力ポート3400からプライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246に供給されてプライマリプーリ232の溝幅が狭くなり、その結果、変速比が低下するようになっている。すなわちアップシフトされる。またその際の作動油の供給流量を増大させることにより、変速速度が速くなる。
また、第2流量制御弁3200は、ダウンシフトを実行するためのバルブであって、プライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246に連通された第1ポート4100を、ライン圧PLを元圧して調圧された油圧が供給される第2ポート4200とドレンポート4300とに、スプール4400によって選択的に連通させるように構成されている。そ
のスプール4400の一端側にはスプリング4500が配置されるとともに、その一端側に信号圧を印加するための第1信号圧ポート4600が形成されている。そのスプール4400を挟んでスプリング4500とは反対側の端部に、信号圧を印加するための第2信号圧ポート4700が形成されている。
そして、第1信号圧ポート4600に第1ソレノイドバルブ3900が接続され、また第2信号圧ポート4700に第2ソレノイドバルブ4000が接続されており、各信号圧ポート4600,4700にはこれらのソレノイドバルブ3900,4000の出力する信号圧が印加されるようになっている。すなわち、第2信号圧ポート4700に印加する油圧を高くして第1ポート4100をドレインポート4300に連通させることにより、プライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246から作動油が排出されてプライマリプーリ232の溝幅が広くなり、その結果、変速比が増大するようになっている。すなわちダウンシフトされる。またその際の作動油の排出流量を増大させることにより、変速速度が速くなる。
さらに、第2流量制御弁3200の第2ポート4200には、調圧弁4800が接続されている。この調圧弁4800は、スプリング4900によって押圧されているピストン5000の正面側に、ライン圧PLが供給される入力ポート5100が形成され、かつそのピストン5000の正面側と背面側とに連通した出力ポート5200とを有するバルブであって、その出力ポート5200が第2流量制御弁3200の第2ポート4200に連通されている。また入力ポート5100には開口面積の小さいダブルオリフィス5300を介してライン圧PLが供給されている。すなわちこの調圧弁4800は、ライン圧PLからスプリング4900の弾性力を減じた圧力の油圧が、その出力ポート5200すなわち第2流量制御弁3200の第2ポート4200に生じるように構成されている。
さらに具体的に説明すると、第1流量制御弁3100の入力ポート3300が閉じられた状態で、第2流量制御弁3200の第1ポート4100と第2ポート4200とが連通されると、調圧弁4800で調圧した作動油が第2ポート4200を介してプライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246に供給される。その場合の流量はダブルオリフィス5300で制限された微少量である。その結果、プライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246の油圧が高くなるが、その油圧アクチュエータの油圧が調圧弁4800におけるピストン5000の背面側に作用するので、その圧力が、ライン圧PLからスプリング4900の弾性力を減じた圧力になると、ピストン5000が入力ポート5100側に押圧されて入力ポート5100を閉じ、それ以上に作動油が供給されることを阻止する。したがって第1流量制御ポート3100からプライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246に作動油を供給せず、かつ第2流量制御弁3200から排出しないいわゆる閉じ込み(中込め)状態では、プライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246の油圧が、調圧弁4800で調圧した油圧(ライン圧PLより低い圧力)に維持されるようになっている。
このような油圧の維持の状態は、閉じ込み制御中の不可避的なオイルの漏れが生じた場合も同様であり、油圧回路や油圧制御機器などからオイルの漏洩が生じてプライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246の油圧が低下した場合には、調圧弁4800の入力ポート5100からプライマリプーリ232の油圧アクチュエータ246に作動油が僅かずつ供給され、調圧弁4800による調圧値に維持される。その結果、変速の状態としては、僅かながらアップシフト傾向となり、変速比が僅かずつ低下する緩速のアップシフトとなる。
ベルト式無段変速機230では、プライマリプーリ232に対するベルト236の巻き掛け半径が最小でかつセカンダリプーリ234に対するベルト236の巻き掛け半径が最
大の状態で、最低速側の変速比(最大変速比:最減速状態)が設定され、また、これとは反対にプライマリプーリ232に対するベルト236の巻き掛け半径が最大でかつセカンダリプーリ234に対するベルト236の巻き掛け半径が最小の状態で、最高速側の変速比(最小変速比:最増速状態)が設定される。
変速機構200におけるロックアップクラッチ212の係合・解放ならびに滑りを伴う半係合の各状態の制御および前後進切換機構220での前後進の切り換えならびにベルト式無段変速機230での変速比の制御は、基本的には、車両の走行状態に基づいて制御されるようになっている。その制御のためにマイクロコンピュータを主体として構成されたECT_ECU900が設けられている。
このECT_ECU900は、前述したエンジンECU800とデータ通信可能に接続される一方、制御のためのデータとして車速や変速機構200の入力側の回転数(実入力回転数NIN)、出力側の回転数(実出力回転数NOUT)などのデータが入力される。回転数センサ600は、ベルト式無段変速機230での変速制御を実行するために、プライマリプーリ232やセカンダリプーリ234などの回転数を検出するセンサであって、一例として、電磁ピックアップの先端側をパルスギヤの歯(それぞれ図示せず)が通過することにより、電磁ピックアップにパルス信号を発生させ、そのパルス信号の間隔やパルス幅などに基づいて上記の実入力回転数NINや実出力回転数NOUTを求めるように構成される。
変速機構200を停止状態(パーキングポジション:Pポジション)、後進状態(リバースポジション:Rポジション)、中立状態(ニュートラルポジション:Nポジション)、車両の走行状態に応じて変速比を自動的に設定して通常の走行を行なう自動前進状態(ドライブポジション:Dポジション)、エンジン100のポンピングロスを制動力とする状態(ブレーキポジション:Bポジション)ならびに所定値以上の高速側の変速比の設定を禁止する状態(SDポジション)の各状態(ポジション)を選択するシフト装置1000が設けられており、このシフト装置1000がECT_ECU900に電気的に接続されている。
ECT_ECU900は、アクセル開度PAなどの要求駆動量の変化幅あるいは変化率が比較的小さい定常的な走行状態では、その要求駆動量に基づく目標出力を使用して無段変速機230の目標入力回転数を求める。
ECT_ECU900は、車両の運転状態、すなわち、アクセル開度PAなどの要求駆動量と車速SPDもしくは車速SPDに相当する検出値(車速相当量)とに基づいて目標駆動力Fを算出する。この目標駆動力Fと車速SPDとに基づいてエンジン100の目標出力Pを算出する。目標駆動力Fは、例えば、アクセル開度PAと車速SPDとをパラメータとしたマップに基づいて求めることができ、また目標出力Pは、その目標駆動力Fと車速SPDとに基づいて、すなわちこれらの積として求めることができる。
定常的な走行状態における通常の変速制御では、前述した目標出力Pを最小燃費で出力できる回転数を目標入力回転数NINCとして求め、その目標入力回転数NINCに対して一次遅れの(目標入力回転数NINCをなまし処理)目標入力回転数NINSTAを算出する。この1次遅れの目標入力回転数NINSTAに基づいて目標入力回転数NINTが算出され、実際の入力回転数NINが目標入力回転数NINTに一致するように、フィードバック制御が実行される。
一方、アクセル開度の変化量および変化率が予め定めた基準値より大きい場合は、目標入力回転数NINTをステップ的に変化させるステップ制御を含む、急変速制御が実行される。
図4を参照して、急変速制御について説明する。なお、図4では、ダウンシフト時の急変速制御の一例を示す。
アクセル開度の変化量および変化率が予め定めた基準値より大きいことにより急変速制御の実行判定が成立すると(図4におけるT(1))、アクセル開度や車速などの車両の運転状態に基づいて目標入力回転数NINCが算出される。同時に、その目標入力回転数NINCとその時点の実際の入力回転数NINCとの偏差に基づいて目標入力回転数NINTのステップ幅(変化幅)が算出され、そのステップ幅をその時点の入力回転数NINCに加算した回転数が目標回転数NINTRNとして設定される。したがって、目標入力回転数NINTRNは、目標入力回転数NICよりも低くなる。この目標回転数NINTRNに基づき、目標入力回転数NINTが設定される。
急変速制御では、ベルト式無段変速機230の変速比は、実入力回転数NINが、目標入力回転数NINTと一致するように、フィードフォワード制御される。すなわち、目標入力回転数NINTに基づいて、ベルト式無段変速機230の制御量(可動プーリに供給される油圧)が求められ、この制御量に基づく制御指令信号がベルト式無段変速機230に出力される。
これにより、実入力回転数NINが図4に示すように増大する。実入力回転数NINが次第に増大して目標入力回転数NINTに近づき、その偏差が予め定めた値になると、ステップ制御が終了される。
ステップ制御が終了すると、目標回転数NINTRNを一定割合(一定勾配)で増大させる変速速度固定制御が開始される。これにより、目標入力回転数NINTが一定割合で増大される。変速速度固定制御では、実入力回転数NINが目標入力回転数NINTの変化に合わせてゆっくり増大する。
一定値ずつ増大させた目標入力回転数NINTと入力目標入力回転数NINCとの偏差が予め定めた値にまで減少すると(図4におけるT(2))、急変速制御が終了される。また、アクセル開度PAが予め定められた基準値よりも大きい状態から、基準値よりも小さい状態に戻された場合、急変速制御が終了される。急変速制御の終了後は、通常の変速制御に切替えられる。通常の変速制御に切替えられた後の実入力回転数NINの推移については、後で詳述する。
急変速制御は、アクセル開度の変化量および変化率が予め定めた基準値より大きい場合にダウンシフトする場合の他、シフトレバーがBポジションからDポジションに操作された際にアップシフトする場合にも行なわれる。
なお、目標入力回転数NINCが、本発明の「第1の回転数」に相当する。目標入力回転数NINTRNが、本発明の「第2の回転数」に相当する。目標入力回転数NINTが、本発明の「目標入力回転数」に相当する。
図5を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECT_ECU900で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECT_ECU900は、加減速操作装置700から送信された、アクセル開度PAおよびアクセル開度PAの変化率に関する信号に基づいて、急変速制御を行なう必要があるか否かを判別する。ECT_ECU900は、アクセル開度PAおよびアクセル開度PAの変化率が、予め定められた基準値より大きい場合、急変速制御を行なう必要があると判別する。急変速制御を行なう必要がある場合(S100にてYES)、処理はS102に移される。そうでない場合(S100にてNO)、処理はS114に移される。
S102にて、ECT_ECU900は、急変速時用の目標回転数NINTを算出する。急変速時用の目標回転数NINTは、目標回転数NINCに基づいて算出される目標回転数NINTRNを用いて算出される。
S104にて、ECT_ECU900は、急変速制御を終了するか否かを判別する。ECT_ECU900は、目標入力回転数NINTと目標入力回転数NINCとの偏差が予め定めた値以内となると、急変速制御を終了すると判別する。また、ECT_ECU900は、アクセル開度PAが予め定められた基準値よりも大きい状態から、基準値よりも小さい状態に戻された場合、急変速制御を終了すると判別する。急変速制御を終了する場合(S104にてYES)、処理はS106に移される。そうでない場合(S104にてNO)、処理はS104に戻される。
S106にて、ECT_ECU900は、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差を算出する。S108にて、ECT_ECU900は、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が、予め定められた回転数より小さいか否かを判別する。目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が、予め定められた回転数よりも小さい場合(S108にてYES)、処理はS110に移される。そうでない場合(S108にてNO)、処理はS112に移される。
S110にて、ECT_ECU900は、目標入力回転数NINCに対する1次遅れの目標入力回転数NINSTAを、目標入力回転数NINCに設定(初期化)する。これにより、目標入力回転数NINSTAに基づいて算出される目標入力回転数NINTの初期値が、目標入力回転数NINCに設定される。
S112にて、ECT_ECU900は、目標入力回転数NINCに対する1次遅れの目標入力回転数NINSTAを、実入力回転数NINに設定(初期化)する。これにより、目標入力回転数NINSTAに基づいて算出される目標入力回転数NINTの初期値が、実入力回転数NINに設定される。
S114にて、ECT_ECU900は、目標入力回転数NINCに対する1次遅れの目標入力回転数NINSTAを算出する。この目標入力回転数NINSTAに基づいて目標入力回転数NINTが算出され、通常の変速制御が行なわれる。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置のEUC900の動作について説明する。
車両の走行中において、アクセル開度PAまたはアクセル開度PAの変化率が、予め定められた基準値よりも小さければ(S100にてNO)、目標入力回転数NINCに対して一次遅れの目標入力回転数NINSTAが算出される(S114)。この1次遅れの目標入力回転数NINSTAに基づいて目標入力回転数NINTが算出され、実際の入力回転数NINが目標入力回転数NINTに一致するように、ベルト式無段変速機230が制御される(通常の変速制御)。
アクセル開度PAおよびアクセル開度PAの変化率が、予め定められた基準値より大きい場合(S100にてYES)、目標回転数NINCに基づいて算出される目標回転数NINTRNを用いて、急変速時用の目標回転数NINTが算出され(S102)、急変速制御が行なわれる(図6における時間T(3))。この急変速制御では、ダウンシフトが行なわれる。
急変速制御の実行中において、目標入力回転数NINTと入力目標入力回転数NINCとの偏差が予め定めた値以内となったり、アクセル開度PAが予め定められた基準値よりも小さくなったりすると、急変速制御を終了すると判別される(S104にてYES、図6におけるT(4))。急変速制御を終了すると判別されると(S104にてYES)、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が算出される(S106)。
目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が、予め定められた回転数よりも小さい場合(S108にてYES)、目標入力回転数NINCに対する1次遅れの目標入力回転数NINSTAが、目標入力回転数NINCに設定される(S110)。これにより、目標入力回転数NINSTAに基づいて算出される目標入力回転数NINTの初期値が、目標入力回転数NINCに設定される。この目標入力回転数NINTに、実入力回転数NINが一致するように、通常の変速制御が行なわれる。
目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの間には偏差があるため、目標入力回転数NINCに設定された目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの間には偏差がある。そのため、図6において実線で示すように、通常の変速制御に切替えた後も、第2ソレノイドバルブ4000に対してデューティ信号が継続して出力され、ダウンシフトが継続して行なわれる。したがって、図6において実線で示すように、実入力回転数NINは、制御を切替えた後も滑らかに増大する。これにより、急加速制御から通常の変速制御に切替える際に、ダウンシフトからアップシフトに転じ、運転者に違和感を与えることを抑制することができる。
また、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差は、予め定められた回転数よりも小さいため、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差は、予め定められた回転数よりも小さくなる。そのため、制御を切替える際に、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差が拡大し、実入力回転数NINが急変してショックが発生することを抑制することができる。
一方、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が、予め定められた回転数よりも大きい場合に、目標入力回転数NINTの初期値が、目標入力回転数NINCに設定されると、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差が大きくなる。この場合、制御を切替える際に、実入力回転数NINが急変してショックが発生するおそれがある。
ショックの発生を抑制するため、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が予め定められた回転数よりも大きい場合(S108にてNO)、目標入力回転数NINCに対する1次遅れの目標入力回転数NINSTAが、実入力回転数NINに設定される(S112)。これにより、目標入力回転数NINSTAに基づいて算出される目標入力回転数NINTの初期値が、実入力回転数NINに設定される。この目標入力回転数NINTに、実入力回転数NINが一致するように、通常の変速制御が行なわれる。
実入力回転数NINに、目標入力回転数NINTが設定されると(S112)、設定された目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差が抑制される(0になる)。そのため、図6において破線で示すように、通常の変速制御に切替えた後は、第1ソレノイドバルブ3900に対してデューティ信号が出力され、ダウンシフトがアップシフトに転じる。したがって、図6において実線で示すように、実入力回転数NINが減少する。
この場合、運転者に違和感を与える可能性があるが、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差が小さいため、実入力回転数NINは緩やかに推移する。そのため、制御を切替える際にショックが発生することを抑制することができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置のECT_ECUは、急変速制御から通常の変速制御に切替える際、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が、予め定められた回転数よりも小さい場合、目標入力回転数NINCに対する1次遅れの目標入力回転数NINSTAを、目標入力回転数NINCに設定する。これにより、目標入力回転数NINSTAに基づいて算出される目標入力回転数NINTの初期値が、目標入力回転数NINCに設定される。目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの間には偏差があるため、目標入力回転数NINCに設定された目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの間には偏差がある。そのため、通常の変速制御に切替えた後も、ダウンシフトを継続することができる。その結果、急加速制御から通常の変速制御に切替える際に、運転者に違和感を与えることを抑制することができる。
また、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差は、予め定められた回転数よりも小さいため、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差は、予め定められた回転数よりも小さくなる。そのため、制御を切替える際に、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差が拡大し、実入力回転数NINが急変してショックが発生することを抑制することができる。
さらに、ECT_ECUは、目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差が、予め定められた回転数よりも大きい場合、目標入力回転数NINCに対する1次遅れの目標入力回転数NINSTAを、実入力回転数NINに設定する。これにより、目標入力回転数NINSTAに基づいて算出される目標入力回転数NINTの初期値が、実入力回転数NINに設定される。この場合、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差が抑制される。そのため、実入力回転数NINを緩やかに推移させることができる。その結果、制御を切替える際にショックが発生することを抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、ダウンシフト時における急変速制御から通常の変速制御に切換わる場合について説明したが、図7に示すように、アップシフト時における急変速制御から通常の変速制御に切換わる場合に、本発明を適用してもよい。
この場合、目標入力回転数NINTの初期値が、目標入力回転数NINCに設定されると、通常の変速制御に切替えた後もアップシフトを継続し、図7において一点鎖線で示すように、実入力回転数NINを滑らかに減少させることができる。
一方、目標入力回転数NINTの初期値が、実入力回転数NINに設定されると、通常の変速制御に切替える際にアップシフトからダウンシフトに転じ、図7において破線で示すように、実入力回転数NINが増大する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る制御装置の制御ブロック図である。 図1に示すCVTの詳細図である。 CVTの変速制御のための油圧回路の一部を示す図である。 ダウンシフト時の急変速制御における実入力回転数NINの推移を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態に係る制御装置のECUで実行されるプログラムの制御構造を示す図である。 ダウンシフト時の急変速制御から、通常の変速制御に切替える際の実入力回転数NINの推移を示すタイミングチャートである。 アップシフト時の急変速制御から、通常の変速制御に切替える際の実入力回転数NINの推移を示すタイミングチャートである。
符号の説明
100 エンジン、200 変速機構、210 流体伝動機構、212 ロックアップクラッチ、214 ダンパー、220 前後進切換機構、232 プライマリプーリ、234 セカンダリプーリ、236 ベルト、290 入力軸、300 出力軸、400 ディファレンシャルギヤ、500 駆動輪、600 回転数センサ、700 加減速操作装置、800 エンジンECU、900 ECT_ECU、1000 シフト装置、3100 第1流量制御弁、3200 第2流量制御弁、3900,4000 ソレノイドバルブ、4800 調圧弁。

Claims (3)

  1. 車両に搭載された無段変速機の制御装置であって、
    前記車両の運転状態に基づいて第1の回転数を算出するための手段と、
    前記第1の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、前記無段変速機の実入力回転数を一致させるように、前記無段変速機を制御するための第1の制御手段と、
    前記第1の回転数に基づいて第2の回転数を算出するための手段と、
    前記第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、前記実入力回転数を一致させるように、前記無段変速機を制御するための第2の制御手段と、
    前記第1の回転数および前記実入力回転数の偏差を検出するための手段と、
    前記第2の制御手段による制御から前記第1の制御手段による制御に切替える際、前記偏差が予め定められた値より大きい場合は、前記目標入力回転数を前記実入力回転数に設定し、前記偏差が予め定められた値より小さい場合は、前記目標入力回転数を前記第1の回転数に設定するための設定手段とを含む、無段変速機の制御装置。
  2. 前記制御装置は、前記第2の制御手段による制御中において、前記第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数と前記第1の回転数との偏差が予め定められた値よりも小さくなった場合、前記第2の制御手段による制御から前記第1の制御手段による制御に切替えるための手段をさらに含む、請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  3. 前記第2の回転数は、前記第1の回転数よりも低く、
    前記制御装置は、運転者の加速要求を検出するための手段をさらに含み、
    前記第2の制御手段は、急加速要求が検出された場合、前記第2の回転数に基づいて算出される目標入力回転数に、前記実入力回転数を一致させるように、前記無段変速機を制御するための手段を含む、請求項1または2に記載の無段変速機の制御装置。
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