JP2006043828A - ピストンリング組付け装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ピストンリング組付け装置41は、オイルリング用ツインマガジン装置87を備えたオイルリング組付けステーション46を備える。オイルリング用ツインマガジン装置87は、ピストン11を載せてオイルリング24を組付ける稼働マガジン(第1マガジン装置)117と、この稼働マガジン117に対して並列に配置し供給されたオイルリング24を保持して待機する待機マガジン(第2マガジン装置)118と、これらの待機マガジン118と稼働マガジン117との間の中央を中心121に旋回させるマガジン交換装置86と、を備える。
【選択図】 図3
Description
また、ピストンリングをマガジンから直接ピストンに組付ける装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
図15は、従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来の「内燃機関のピストンに対する組オイルリングのスペーサリング自動嵌込み装置」は、図右のピストン400にスペーサリング拡径機構Cから取出したスペーサリング401を組込むもので、スペーサリング拡径機構Cのマガジン402は、スペーサリング401の内径より外径が大きいテーパ形のスペーサリング拡径案内部材403を有し、マガジン402の下からスペーサリング送り部材404でスペーサリング401を押し上げ、スペーサリング受取り保持機構Aに押込み収容する。スペーサリング受取り保持機構Aは、ピストン400側との間を矢印(図の左右方向)のように往復可能で、ピストン400の上までスペーサリング401を運ぶと、キャリアBは下降してスペーサリング401を組付ける。引き続き、ピストン400を下流(図の裏)に送り、同様にサイドレールリングやセカンドリングなどのリングを連続して組込むことができるので、スペーサリング401および他のリングを自動組込みすることができるというものである。
図16は、別の従来の技術の基本構成を説明する図であり、従来の「ピストンリング組付け装置」は、図左上のピストン411にスペーサリング412を組込むもので、スペーサリング412をマガジン部413に積層した後、プッシャ部材414で押し上げることで、マガジン部413の上端に嵌合したカップ部材415を介して直接ピストン411に組込む。
また、スペーサリング自動嵌込み装置では、スペーサリング拡径機構Cのマガジン402に特殊な形状をしたスペーサリング401を積層し、下から上に押し上げた場合に、下に位置するスペーサリング401に変形が生じることがあり、下に位置するスペーサリング401をマガジン402から取出す際に、マガジン402やスペーサリング受取り保持機構Aに干渉することがある。
また、マガジン部413に特殊な形状をしたスペーサリング412を重ねた場合に、下に位置するスペーサリング412に変形が生じることがあり、下に位置するスペーサリング412がマガジン部413から飛び出す際にマガジン部413に干渉する心配がある。
稼働マガジンに積層したオイルリングなどのピストンリングを全て組付けたなら引き続いて、マガジン交換装置で回転させることで、稼働マガジンから待機マガジンに交換するので、オイルリングなどのピストンリングをピストンリング組付け装置に供給する供給作業に手間がかからない。
図1(a),(b)は、本発明のピストンリング組付け装置の対象となるピストンおよびピストンリングの説明図である。(a)はピストンおよびピストンリングの斜視図、(b)はピストンリングを組付けたピストンの部分断面図である。
第1サイドリング23と第2サイドリング25は同じものである。Warはオイルリング24の組付け合い口幅で、オイルリング24を組付ける際に拡げる合い口34の幅である。
なお、合い口31〜35の位置を全て揃えて一致させたが、合い口31〜35の位置は任意である。
第1サイドリング23の厚さt1は、トップリング21やセカンドリング22に比べて、薄く、ピストンリング組付け装置でピストン11に組付ける際に、拡径すると弾性変形しやすい。
オイルリング24の厚さt2は、第1サイドリング23の厚さt1より薄く、ピストンリング組付け装置でピストン11に組付ける際に、より弾性変形しやすい。
図2は、本発明のピストンリング組付け装置の正面図である。
ピストンリング組付け装置41は、架台42と、架台42に取付け、図右のピストン11の頭部(ピストンヘッド)17を下(矢印z1の方向)にしてピストン11を搬入する搬入コンベア43と、ピストン11を位置決めする位置決め装置45と、架台42に順に取付けたオイルリング組付けステーション46と、第1サイドリング組付けステーション47と、第2サイドリング組付けステーション48と、第2のリング組付けステーション51と、第1のリング組付けステーション52と、架台42の上部に配置してピストン11をY軸方向にピッチPだけ送るピストン移載装置53と、ピストンリングを組付けたピストン11を搬出する搬出装置54と、これらを予め設定した条件に基づいて制御する制御装置(図に示していない。)と、を備える。
ピッチPは、各ステーション46a〜52間のピッチでもある。
ピストン移載装置53は、架台42の上部に第2Y軸スライド機構67(ボールねじ部68、レール71を備える。)を取付け、第2Y軸スライド機構67に第1ピストンY軸移載手段74〜第6ピストンY軸移載手段79、第7ピストンY軸移載手段81をピッチPだけ離して取付けたものである。
第2Y軸スライド機構67は、距離Lp(Lp=P)だけ往復(矢印y4の方向)する。
第2ピストンY軸移載手段75は、第1ピストンY軸移載手段74と同様の構成であり説明を省略する。
第3ピストンY軸移載手段76〜第6ピストンY軸移載手段79、第7ピストンY軸移載手段81は、第1ピストンY軸移載手段74と同様の構成であり説明を省略する。
第2オイルリング組付けステーション46bは、第1オイルリング組付けステーション46aと同じ構成であるが、第1ピストンY軸移載手段74が第2ピストンY軸移載手段75に変わる。
ピストンリング組付け装置41は、既に説明したように、図右の位置決め装置45と、位置決めされたピストン11を第1ピストンY軸移載手段74でオイルリング用ツインマガジン装置87に載せ、オイルリング24(図1参照)を組付けるオイルリング組付けステーション46と、ピストン11を第3ピストンY軸移載手段76で第1サイドリング用ツインマガジン装置93に載せ、第1サイドリング23(図1参照)を組付ける第1サイドリング組付けステーション47と、ピストン11を第4ピストンY軸移載手段77で第2サイドリング用ツインマガジン装置94に載せ、第2サイドリング25(図1参照)を組付ける第2サイドリング組付けステーション48と、ピストン11を第5ピストンY軸移載手段78で第2のリング用ツインマガジン装置95に載せ、第2のリング(セカンドリング)22(図1参照)を組付ける第2のリング組付けステーション51と、ピストン11を第6ピストンY軸移載手段79で第1のリング用ツインマガジン装置96に載せ、第1のリング(トップリング)21(図1参照)を組付ける第1のリング組付けステーション52と、を備える。
オイルリング用ツインマガジン装置87は、第1マガジン装置117と、第1マガジン装置117に並列に配置した第2マガジン装置118と、を備え、稼働位置113で静止したマガジンを稼働マガジンと呼称し、待機位置114で静止したマガジンを待機マガジンと呼称する。
オイルリング用ツインマガジン装置87は、ピストン11を載せてオイルリング24(図1参照)を組付ける稼働マガジン(第1マガジン装置)117と、この稼働マガジン117に対して並列に配置し供給されたオイルリング24(図1参照)を保持して待機する待機マガジン(第2マガジン装置)118と、これらの待機マガジン118と稼働マガジン117との間の中央を中心121に旋回させるマガジン交換装置86と、を備える。
マガジン交換装置86で稼働マガジン117と待機マガジン118がC軸方向に180°回転(図12参照)すると、待機マガジン118は稼働マガジンとなり、一方、稼働マガジン(第1マガジン装置)117は待機マガジンとなる。
第2サイドリング用ツインマガジン装置94は、第1サイドリング用ツインマガジン装置93と同じであり、説明を省略する。
第2のリング用ツインマガジン装置95は、第1サイドリング用ツインマガジン装置93と同様であり、説明を省略する。
第1のリング用ツインマガジン装置96は、第1サイドリング用ツインマガジン装置93と同様であり、説明を省略する。
「オイルリング組付けステーション46の他方を」とは、第2オイルリング組付けステーション46bを対象にした。
リング押出し装置91は、前進限位置112にオイルリング用ツインマガジン装置87が達すると同時に稼働位置113に達した、例えば第1マガジン装置117に沿って上昇する。詳しくは後述する。
また、リング押出し装置91は、架台42にZ軸方向に駆動する駆動手段131を取付け、駆動手段131にリフト二股部材132を取付け、リフト二股部材132によって離れて上昇可能にマガジン交換装置86にリング上昇機構133を取付け、架台42に位置検出手段134(図6参照)を取付け、位置検出手段134の情報並びに制御装置によって制御される。
図6は、図4の6−6線断面図であり、リング押出し装置91の正面図で、6台のリング押出し装置91を示す。
リング押出し装置91の駆動手段131は、電動モータ135、ボールねじ136、レール部材137を備える。
リフト二股部材132は、上面138(図13参照)に第1位置決めピン139,139を備え、例えば、オイルリング組付けステーション46aや第1サイドリング組付けステーション47のピストンリングを押し上げる。
図7は、本発明のオイルリング組付けステーションの概要動作説明図である。
オイルリング組付けステーション46aでは、予め後退限位置111で第1・第2マガジン装置117,118にオイルリング24・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)を嵌めつつ枚数Nrを積層することで、供給を済ませる。枚数Nrは、Nr=Ns(図8参照)×50%とする。その次に、制御装置の「開始ボタン」を押すと、予め設定した条件に基づいてマガジン交換装置86は前進限位置112まで移動(X軸方向)し、第1マガジン装置117に向けて第1ピストンY軸移載手段74が下降(Z軸方向)し、ピストン11を載せる。続けて、ピストンクランプ装置92がピストン11をクランプするとともに、リング押出し装置91が矢印z2のように上昇を開始し、ピストン11にオイルリング24を組付ける。リング押出し装置91がストロークSpだけ上昇して第1マガジン装置117に供給したオイルリング24を全て組付け、無い状態になると、リング押出し装置91は矢印z3のように下降し、マガジン交換装置86は、後退限位置111で旋回した後、前進限位置112まで前進する。引き続き、稼働位置113に位置する第2マガジン装置118から同様にオイルリング24を押出しながら組付ける。
オイルリング24を組付け終えたピストン11は第2ピストンY軸移載手段75を介して第3ピストンY軸移載手段76によって第1サイドリング組付けステーション47(図8参照)へ移載される。
図8は、本発明の第1サイドリング組付けステーションの概要動作説明図である。
第1サイドリング組付けステーション47では、予め後退限位置111で第3・第4マガジン装置122,123に第1サイドリング23・・・を嵌めつつ枚数Nsを積層することで、供給を済ませる。その次に、制御装置の「開始ボタン」を押すと、予め設定した条件に基づいてマガジン交換装置86は前進限位置112まで移動(X軸方向)し、第3マガジン装置122に向けて第3ピストンY軸移載手段76が移動(Y軸方向)し、オイルリング24付きのピストン11を載せる。続けて、ピストンクランプ装置92がピストン11をクランプするとともに、リング押出し装置91が矢印z2のように上昇を開始し、ピストン11に第1サイドリング23を組付ける。リング押出し装置91がストロークSsだけ上昇して第3マガジン装置122に供給した第1サイドリング23を全て組付け、無い状態になると、リング押出し装置91は矢印z3のように下降し、マガジン交換装置86は、後退限位置111で旋回した後、前進限位置112まで前進する。引き続き、稼働位置113に位置する第4マガジン装置123から同様に第1サイドリング23を押出しながら組付ける。
第1サイドリング23を組付け終えたピストン11は第4ピストンY軸移載手段77によって第2サイドリング組付けステーション48(図2参照)へ移載される。
図9は、図2の9−9線断面図であり、位置決め装置45の上昇手段56およびピストンC軸回転手段57の断面図である。
上昇手段56は、架台42(図2参照)に第1取付部材144を取付け、第1取付部材144に第3シリンダ145を固定し、第3シリンダ145にガイド手段146(ガイドバー147,147を有する。)を連結するとともに第1取付部材144にZ軸方向に移動自在に取付け、ピストン11を距離Sf(図2参照)だけ上げる。
位置決め装置45は、非接触検出器154,154の情報と予め設定した条件とに基づいて、ピストン11をC軸方向に回転させ、ピストンピン孔16を位置決め角度θにほぼ一致させる。
このように、位置決め装置45では、ピストンピン孔16を基準にピストン11のC軸方向の位置決めするので、各ステーションへ移載する際に、ピストン11のピストンスカート18(図1参照)を確実に挟むことができ、ピストン11のX軸方向の座標並びにY軸方向の座標をマガジンの中心座標に一致させることができ、マガジンとの干渉を防止することができる。
図11は、図4の11部詳細図であり、マガジン交換装置86の断面図およびリング押出し装置91のリング上昇機構133の断面図である。
マガジン交換装置86は、架台42にガイド手段155を取付け、ガイド手段155に第3取付部材156を取付け、第3取付部材156の下部に回転駆動源157を取付け、回転駆動源157に回転テーブル158を接続するとともに、回転テーブル158を第3取付部材156に軸受け161,161を介して回転自在(C軸方向)に嵌合し、第3取付部材156の側部と架台42との間にシリンダ162(ロッド163を備える。)を接続し、架台42に受け部材164を稼働位置113の近傍で第3取付部材156の下部を支持するように取付け、架台42に位置検出手段165(図12参照),166(図12参照)を配置したもので、位置検出手段165,166の情報並びに制御装置によって制御される。167は中心軸線を示す。
また、リング当接手段176は、二点鎖線で示す稼働位置113の位置でリフト二股部材132によって昇降板部材175を介して昇降することで、4個の分割円環184・・・を昇降する。
マガジン交換装置86は、既に説明したが、回転駆動源157で長方形の回転テーブル158を、中央168を中心121にして矢印c1・・・のように連続して旋回させるとともに角度θc(例えば、θc=180°)だけ旋回させる。
また、マガジン交換装置86は、ガイド手段155およびシリンダ162によって後退限位置111と前進限位置112間をストロークSx1だけ、位置検出手段165,166の情報に基づいて往復する。
なお、旋回の方向は任意である。
昇降板部材175には、第1マガジン装置117(図18参照)などのマガジンとの干渉を避けるために、円形のマガジン通し部192を開けた。
リング上昇機構133は、前述したように、マガジンに沿って直接ピストンリング19(図1参照)を上昇させるもので、マガジン嵌合台171にマガジンの下の端部材203をボルト194・・・で一体的に取付け、第2位置決めピン174,174に昇降板部材175の基準孔195,195を矢印z4のように嵌めるとともにブロック172,172の上面173,173に載せ、ピストンリングを組込みする場合には、リフト二股部材132が上昇して昇降板部材175の基準孔196,196に第1位置決めピン139,139を矢印z5のように嵌め、引き続き上昇してブロック172,172から昇降板部材175を離す。
図14は、本発明のピストンリング組付け装置の作用図である。図1、図2、図3を併用して作用を説明する。
ピストンリング組付け装置41では、オイルリング用ツインマガジン装置87は、上端部(ヘッド載せ部材)255にピストン11を載せてオイルリング24を組付ける稼働マガジン(第1マガジン装置)117と、この稼働マガジン117に対して並列に配置し供給されたオイルリング24を保持して待機する待機マガジン(第2マガジン装置)118と、これらの待機マガジン118と稼働マガジン117との間の中央を中心121に旋回させるマガジン交換装置86と、を備えるので、稼働マガジン117を用いてオイルリング24を組付けている時間内に、作業者Mは待機マガジン118にオイルリング24を矢印z6のように供給することができる。稼働マガジン117に積層したオイルリング24を全て組付けたなら引き続いて、マガジン交換装置86で矢印c3のように回転させることで、稼働マガジン117から待機マガジン118に交換するので、オイルリング24をピストンリング組付け装置41に供給する供給作業に手間がかからない。
Claims (3)
- ピストンの上段の溝に第1のリングを組付け、中段の溝に第2のリングを組付け、下段の溝に第1サイドリング、オイルリング、第2サイドリングを組付けるピストンリング組付け装置において、
ピストンの頭部を下にしてコンベアで把持位置まで搬送したピストンを把持し、回転台に載せ、ピストンピン孔を基準にピストンを位置決めする位置決め装置と、
位置決めされたピストンを把持してオイルリング用ツインマガジン装置の上端部に載せ、オイルリングを組付けるオイルリング組付けステーションと、
オイルリング付きのピストンを把持して第1サイドリング用ツインマガジン装置の上端部に載せ、第1サイドリングを組付ける第1サイドリング組付けステーションと、
第1サイドリング付きのピストンを把持して第2サイドリング用ツインマガジン装置の上端部に載せ、第2サイドリングを組付ける第2サイドリング組付けステーションと、
第2サイドリング付きのピストンを把持して第2のリング用ツインマガジン装置の上端部に載せ、第2のリングを組付ける第2のリング組付けステーションと、
第2のリング付きのピストンを把持して第1のリング用ツインマガジン装置の上端部に載せ、第1のリングを組付ける第1のリング組付けステーションと、を備え、
前記各ツインマガジン装置は、ピストンを載せてリングを組付ける稼働マガジンと、この稼働マガジンに対して並列に配置し供給されたリングを保持して待機する待機マガジンと、これらの待機マガジンと稼働マガジンとの間の中央を中心に旋回させるマガジン交換装置と、を備えたことを特徴とするピストンリング組付け装置。 - 前記オイルリング組付けステーションは、第1・第2サイドリング組付けステーションおよび第1・第2のリング組付けステーションがそれぞれ保持するリングの数に比べ、半数のオイルリングを保持するとともに、半数のオイルリングを保持する同一のオイルリング組付けステーションを併設したことを特徴とする請求項1記載のピストンリング組付け装置。
- 前記オイルリング組付けステーションの一方で且つ位置決め装置側を第1ステーションとし、他方を第2ステーションとし、第1サイドリング組付けステーションを第3ステーションとし、第2サイドリング組付けステーションを第4ステーションとし、第2のリング組付けステーションを第5ステーションとし、第1のリング組付けステーションを第6ステーションとしたときに、
奇数番のステーションのマガジン交換装置は、偶数番のステーションのマガジン交換装置が停止状態であるときに旋回可能となり、偶数番のステーションのマガジン交換装置は、奇数番のステーションのマガジン交換装置が停止状態にあるときに旋回可能となることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のピストンリング組付け装置。
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