JP4423099B2 - 工作機械 - Google Patents
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Description
先ず、加工エリアに未加工のワークを搬入し、このワークを回転テーブル装置に保持させる。次に、ワークを適宜連続回転又は間欠回転させながらマシニングセンタの工具によってワークを加工する。そして、当該加工後には、この加工済みのワークを前記回転テーブル装置から取り外して加工エリアから搬出する。
但し、この回転テーブル装置が故障した場合には、当該回転テーブル装置の修理が終わるまで、加工を行えないこととなり、前記工作機械の稼働率が低下する虞がある。
また、前記搬入及び搬出の際には、回転テーブル装置から駆動源を切り離すことができる。従って、駆動源に電力等の動力を投入するための電源ケーブルの如き動力投入用経路部材の絡まりを有効に防止可能となる。
更には、複数の回転テーブル装置に亘って、一つの駆動源を共用できるので、工作機械の製造コストや保守費用を全体として低減可能となる。
上記発明によれば、請求項1に係る作用を確実に奏することができる。
上記発明によれば、ワークを回転テーブル装置に保持させるための作業場所として、前記加工エリアよりも更に適したところを適宜選択可能であり、つまり、保持作業場所の選定自由度に優れる。
また、前記回転テーブル装置は、カム及びカムフォロアを使用して前記テーブルを回転させる。従って、テーブルの高速回転時の静穏性に優れる。
また、上記の挟み込む構成であるために、前記テーブルの回転負荷が大きい場合にも高精度に回転させることが可能である。従って、この回転テーブル装置を、大きな回転負荷が作用する旋盤の回転主軸としても、使用することができる。
上記発明によれば、駆動軸と入力軸とは、嵌合凹部に嵌合凸部が嵌入されることによって連結される。従って、駆動源と回転テーブルとを、前記嵌入方向たる前記軸心方向に相対移動させるだけで、これらを連結したり切り離したりすることができて、当該連結及び切り離し動作の安定性に優れる。
上記発明によれば、駆動軸を入力軸に連結する際に、これらの嵌合凹部と嵌合凸部との間の回転角度等がずれていて、うまく嵌入しない場合であっても、前記軸継ぎ手が嵌入方向に移動することによって、嵌合凹部に対する嵌合凸部の押し込みを許容しながら回転等して、両者の回転角度等を一致させることができて、もって前記嵌合凹部に嵌合凸部を、速やかに嵌入させることが可能となる。
上記発明によれば、前記所定の大きさの力以上の力を加えないと、前記駆動源を前記回転テーブル装置から切り離すことができない。従って、回転テーブル装置と駆動源との連結状態が安定する。
上記発明によれば、係合溝、係合部材、及び押し付け部材という簡単な構造によって、外れ止め構造を構成可能となる。
上記発明によれば、前記把持部を嵌入方向及びその逆方向に移動するという簡単な動作によって、前記駆動源と前記回転テーブル装置とを連結したり切り離したりすることができる。従って、前記連結及び切り離し動作の安定性に優れる。
前記加工エリアに搬入された回転テーブル装置は、前記工具に対して相対移動可能に案内されていることを特徴とする。
上記発明によれば、工作機械の工具に対して、ワークを相対移動させながら加工を行うことができて、加工の自由度に優れる。
上記発明によれば、加工エリアが空いたら、即座に、ワークを保持した状態の回転テーブルを搬入することができて、加工エリアの稼働率を高く維持可能となる。
上記発明によれば、前記搬送軌道における加工エリアへの分岐ポイントを介して、回転テーブル装置の加工エリアへの搬入及び搬出を容易に行うことができる。
上記発明によれば、循環軌道を作業エリアとして使用することができる。
また、前記分岐ポイントでは、前記循環軌道の外側に位置する前記加工エリアに、前記ワークが前記内側を向いた状態で搬入され、更に、この加工エリアにおける前記ワークと逆側の位置に、前記駆動源及び駆動源着脱装置が配置されている。従って、回転テーブル装置、駆動源、及び駆動源着脱装置は、ワークよりも加工エリアの端の方に位置することになるため、これら装置が、加工作業の邪魔になることは一切ない。
上記発明によれば、テーブルの回転角度の制御を高精度に行うことができる。従って、回転テーブルの回転方向に沿って、ワークの加工面が複数有る場合には、テーブルを高精度に割り出し回転することによって、各加工面の加工を行うことができて、加工の自由度に優れる。
上記発明によれば、駆動源に動力を投入するための方法として、無線などの特殊な方法によらずに、電源ケーブル等の一般的な動力投入用経路部材を用いているため、その汎用性に優れる。
<<<工作機械の概要>>>
図1は第1実施形態に係る工作機械1の斜視図である。なお、説明の便宜上、図1の右上に示すように、互いに直行する3方向のうちの水平方向の左右をX方向とし、鉛直方向の上下をY方向とし、水平方向の前後をZ方向と定義する。
この工作機械1は、工具Tを用いてワークWを加工するための加工エリアA1と、ワークWを保持した複数の回転テーブル装置21を、所定の搬送軌道Trに沿って搬送する回転テーブル搬送機構81とを備えている。そして、前記搬送軌道Tr上に設定された加工エリアA1への分岐ポイントP1を介して、未加工のワークWを保持した回転テーブル装置21が加工エリアA1へ搬入される一方、同加工エリアA1での加工後には、前記分岐ポイントP1を介して、前記回転テーブル装置21は、加工済のワークWを保持した状態で搬送軌道Trへ搬出されるようになっている。
図1に示すように、加工エリアA1のZ方向の後ろ隣りには、横形マシニングセンタ11が配置されている。この横形マシニングセンタ11は、Z方向の前後に移動可能なコラム12と、このコラム12に設けられてY方向の上下に移動可能な主軸頭13とを有しており、この主軸頭13の水平な主軸14には、前記工具Tが保持されている。そして、加工エリアA1内に搬入されてX方向の左右に移動可能な回転テーブル装置21に対して、工具TをZ方向及びY方向に移動させることによって、前記回転テーブル装置21が保持するワークWに対して各種の加工を施すようになっている。なお、加工エリアA1内における回転テーブル装置21のX方向の移動は、加工エリアA1の基台17上面に、X方向に沿って配置されたスライドガイド18によって達成されている。
回転テーブル搬送機構81は、前記加工エリアA1のX方向の右隣りに配置されており、その搬送軌道Trとして、X方向に長い環状の循環軌道Trを有している。この循環軌道Trは、床面F上の基台82に環状に敷設されたレール83と、このレール83に案内支持されて移動する複数の移動台84とによって達成されている。そして、各移動台84には、回転テーブル装置21を備えたパレット85が載置されており、前記移動台84がレール83に沿って移動することによって、回転テーブル装置21がパレット85ごと搬送されるようになっている。
この駆動構成にあっては、前記移動台84上面及び加工エリアA1の基台17上面に前記X方向に沿って適宜ピッチで配されたカムフォロア111からなるカムフォロア列111aと、前記パレット85に回転可能に軸支され、その回転軸123aを前記X方向に沿わせて設けられるとともに、前記カムフォロア列111aの各カムフォロア111,111,…111を係合させて転動させるための転動溝123を外周面に有する円筒カム121とを備えている。そして、この駆動構成によれば、パレット85に固定された不図示のモータによって前記円筒カム121を駆動回転して、その転動溝123に前記カムフォロア111,111,…111を順次転動させて当該カムフォロア111を前記回転軸方向に移動させることによって、前記パレット85をX方向に直進させることができる。
図4乃至図7に、回転テーブル装置21の説明図を示す。図4は、モータ61を連結した状態の回転テーブル装置21の斜視図であり、図5は、その中心縦断面図、図6は図5中のVI-VI線矢視の断面図である。また、図7は、モータ61を切り離した状態の回転テーブル装置21の中心縦断面図である。なお、図5及び図7では、駆動軸63を側面視で、また入力軸41等を部分的に側面視で示している。
前記モータ61は、図1に示す加工エリアA1に配置されている。そして、このモータ61は、図1及び図5のように加工エリアA1に搬入された回転テーブル装置21に対して連結されて駆動源として機能する一方、ワークWの加工が終了して回転テーブル装置21が前記加工エリアA1から搬出される際には、図7のように回転テーブル装置21から切り離される。従って、図1に示すように、回転テーブル装置21が、加工エリアA1以外の任意の場所に在る時には、当該回転テーブル装置21は前記モータ61を備えておらず、これによって、この回転テーブル装置21の搬送時に、モータ61付属の電源ケーブル62が絡まってしまうことを未然に防止することができる。
この駆動軸63の軸心C63は、鉛直方向を向いており、もって、この駆動軸63の下端部が、第1連結構造を介して前記回転テーブル装置21の入力軸41の上端部に、互いの回転中心を揃えながら連結される。
ちなみに、前記嵌合凸部63aの周縁部63bには、面取りが施されているため、前記嵌入時に、互いの軸心の位置及び回転角度が多少ずれていても、これらのずれを許容して、速やかに嵌合凸部63aは嵌合凹部41a内に案内される。
先ず、図2に示すように、加工エリアA1に搬入された回転テーブル装置21は、その自走するパレット85によって、X方向の左端に設定されたモータ着脱位置S1まで移動する。すると、このモータ着脱位置S1に配置されている前記モータ着脱装置71は、モータ61を把持した把持部74を上方の待機位置から下降させて、図9に示すように回転テーブル装置21のハウジング27上面に前記モータ61を載置させ、この載置状態で停止する。なお、この下降過程には、図5に示すように、回転テーブル装置21の入力軸41の嵌合凹部41aには、モータ61の駆動軸63の嵌合凸部63aが嵌入されるとともに、回転テーブル装置21のハウジング27のピン孔27aには、モータ61のケーシング64の回り止めピン64aが挿入される。ちなみに、このように嵌入等がなされる位置関係には、モータ着脱装置71の水平面内における配置位置を適宜調整することによって達成される。
第1実施形態に係る連結構造にあっては、前記モータ61に、その自重以上の上方向の外力が作用すると、前記回転テーブル装置21から外れてしまう虞があったが、本第2実施形態に係る連結構造は、この外れを阻止するための外れ止め構造を有している点で主に相違する。
第2実施形態に係る連結構造にあっては、図10に示すように、外れ止め構造に係るコイルスプリング67が、その伸縮方向を小径円筒部65の径方向に揃えて配置されていた。そして、その場合に、このコイルスプリング67を小径円筒部65内に収めようとすると、小径円筒部65の肉厚を厚くせざるを得ず、その結果、径方向の寸法が大きくなってしまうという問題が生じてしまう。
第1実施形態に係る連結構造にあっては、前記駆動軸63の嵌合凸部63aの周縁部に面取りが施されており、前記入力軸41の嵌合凹部41aへの嵌入時に、互いの軸心位置及び回転角度が多少ずれていても、これらのずれを許容して、速やかに嵌合凸部63aは嵌合凹部41a内に案内されるものであったが、本第4実施形態では、これらのずれの許容量が更に拡大されるように改善されている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で以下に示すような変形が可能である。
23 テーブル 61 駆動源、モータ
A1 加工エリア W ワーク
Claims (17)
- ワークを保持するテーブルを有し、入力された駆動力に基づいて前記テーブルを回転させる回転テーブル装置と、
該回転テーブル装置が搬入及び搬出される、前記ワークを加工するための加工エリアとを備えた工作機械において、
前記加工エリアには、前記回転テーブル装置に連結されて前記駆動力を入力するための駆動源が、前記回転テーブル装置から切り離し可能に配置されており、
前記加工エリアには、前記工作機械に保持された工具が配置されており、
前記回転テーブル装置に前記駆動源が連結され且つ前記工作機械に前記工具が保持された状態で、前記テーブルに保持された前記ワークを、前記回転テーブルに連結された前記駆動源からの駆動力により間欠回転又は連続回転させながら、前記工具により加工することを特徴とする工作機械。 - 請求項1に記載の工作機械において、
前記搬出時には、前記回転テーブル装置から前記駆動源が切り離され、
前記搬入時には、前記回転テーブル装置に前記駆動源が連結されることを特徴とする工作機械。 - 請求項1又は2に記載の工作機械において、
前記回転テーブル装置の前記加工エリアに対する搬入及び搬出は、前記テーブルに前記ワークが保持された状態でなされることを特徴とする工作機械。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の工作機械において、
前記駆動源は、そのケーシングに軸心回りに回転可能に支持されて駆動回転する駆動軸を有し、
前記回転テーブル装置は、前記テーブルを軸心回りに回転可能に支持するハウジングと、該ハウジングに軸心回りに回転可能に支持された入力軸と、該入力軸に形成されたカムと、前記テーブルの外周面に設けられて前記カムに係合するカムフォロアとを有し、
前記駆動軸と前記入力軸とは、第1連結構造を介して、互いの軸心回りの相対回転を規制されつつ切り離し可能に連結されるとともに、
該連結状態における前記ケーシングは、第2連結構造を介して、前記ハウジングに回転不能に連結されていることを特徴とする工作機械。 - 請求項4に記載の工作機械において、
前記カムは、グロボイダルカムであることを特徴とする工作機械。 - 請求項4又は5に記載の工作機械において、
前記第1連結構造は、前記駆動軸及び前記入力軸の何れか一方の軸に、その軸心と回転中心を揃えて形成された嵌合凹部と、もう一方の軸に、その軸心と回転中心を揃えて形成されて前記嵌合凹部に嵌入される嵌合凸部とを有し、
前記第2連結構造は、前記ケーシング及び前記ハウジングの何れか一方に形成された係合凹部と、もう一方に形成されて前記係合凹部に係合する係合凸部とを有することを特徴とする工作機械。 - 請求項6に記載の工作機械において、
前記嵌合凹部及び前記嵌合凸部の何れか一方は、前記駆動軸及び前記入力軸の何れか一方に、相対回転を規制されて保持された軸継ぎ手に形成されており、
該軸継ぎ手は、前記嵌入方向に作用する外力に応じて、前記方向に移動可能に案内されていることを特徴とする工作機械。 - 請求項6又は7に記載の工作機械において、
前記嵌合凹部から前記嵌合凸部を外す際に、前記嵌入方向と逆方向に所定の大きさの力を加えないと外れないような外れ止め構造を、前記第1連結構造及び前記第2連結構造の何れか一方が備えていることを特徴とする工作機械。 - 請求項8に記載の工作機械において、
前記外れ止め構造は、前記駆動源側及び前記回転テーブル装置側の何れか一方の部分に形成された係合溝と、もう一方の部分に設けられて、前記連結状態において前記係合溝に臨む係合部材と、該係合部材を前記係合溝へ押し付ける押し付け部材とを有していることを特徴とする工作機械。 - 請求項6乃至9のいずれかに記載の工作機械において、
前記加工エリアには、前記嵌入方向及びその逆方向に移動可能に案内された把持部を有する駆動源着脱装置が配置されており、
前記駆動源を把持した前記把持部が、前記嵌入方向及びその逆方向に移動することによって、前記駆動源と前記回転テーブル装置との連結及び切り離しを行うことを特徴とする工作機械。 - 請求項1乃至10のいずれかに記載の工作機械において、
前記加工エリアに搬入された回転テーブル装置は、前記工具に対して相対移動可能に案内されていることを特徴とする工作機械。 - 請求項1乃至11のいずれかに記載の工作機械において、
前記ワークを保持した状態で、複数の回転テーブル装置が、前記加工エリア外にて待機していることを特徴とする工作機械。 - 請求項1乃至12に記載の工作機械において、
前記回転テーブル装置が、移動可能に案内される搬送軌道を有し、
該搬送軌道には、前記加工エリアへの分岐ポイントが設定され、該分岐ポイントを介して前記加工エリアに対する搬入及び搬出がなされることを特徴とする工作機械。 - 請求項13に記載の工作機械において、
前記搬送軌道は循環軌道を有し、
該循環軌道は、前記回転テーブル装置に前記ワークを保持させる作業を行う作業エリアであることを特徴とする工作機械。 - 請求項14に記載の工作機械において、
前記循環軌道における前記回転テーブル装置は、前記ワークを前記循環軌道の内側に向けて移動し、
前記分岐ポイントでは、前記循環軌道の外側に位置する前記加工エリアに、前記ワークが前記内側を向いた状態で搬入され、
前記加工エリアにおける前記ワークと逆側の位置に、前記駆動源及び駆動源着脱装置が配置されていることを特徴とする工作機械。 - 請求項1乃至15のいずれかに記載の工作機械において、
前記駆動源は、サーボモータであることを特徴とする工作機械。 - 請求項1乃至16のいずれかに記載の工作機械において、
電力等の動力が投入されることによって、前記駆動源は前記駆動力を発生し、
該駆動源には、前記動力を投入するための電源ケーブル等の動力投入用経路部材が接続されていることを特徴とする工作機械。
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