JP2006043623A - パターンの形成方法、デバイスの製造方法、デバイス、アクティブマトリクス基板の製造方法、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

パターンの形成方法、デバイスの製造方法、デバイス、アクティブマトリクス基板の製造方法、電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクジェット法によってニッケル薄膜を形成する際に、ニッケル粒子の沈降を防止しつつ分散させて、ニッケル粒子を良好に密着させることができる薄膜形成方法等を提供する。
【解決手段】 機能液33aを基板P上に液滴吐出法を用いて配置して所定のパターン33を形成する方法であって、導電性微粒子を分散媒に分散させた第1機能液33aを基板P上に配置する工程と、ニッケル微粒子を分散媒に分散させた第2機能液34aを第1機能液33a上に配置する工程と、第2機能液34a上にニッケル微粒子の密着性を改善するカップリング剤35を配置する工程と、を有する
【選択図】 図3

Description

本発明は、パターンの形成方法、デバイスの製造方法、デバイス、アクティブマトリクス基板の製造方法、電気光学装置及び電子機器に関するものである。
電子回路または集積回路などに使われる配線を有するデバイス製造には、例えばフォトリソグラフィ法が用いられている。このリソグラフィ法は、予め導電膜を塗布した基板上にレジストと呼ばれる感光材を塗布し、回路パターンを照射して現像し、レジストパターンに応じて導電膜をエッチングすることで薄膜の配線パターンを形成するものである。
このリソグラフィ法は真空装置などの大掛かりな設備と複雑な工程を必要とし、また材料使用効率も数%程度でそのほとんどを廃棄せざるを得ず、製造コストが高い。
これに対して、液滴吐出ヘッドから液体材料を液滴状に吐出する液滴吐出法、いわゆるインクジェット法を用いて基板上に配線パターンを形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この方法では、金属微粒子等の導電性微粒子を分散させた機能液である配線パターン用インクを基板に直接パターン塗布し、その後熱処理やレーザー照射を行って薄膜の導電膜パターンに変換する。この方法によれば、フォトリソグラフィが不要となり、プロセスが大幅に簡単なものになるとともに、原材料の使用量も少なくてすむというメリットがある。
ところで、ノートパソコン、携帯電話などの携帯機器の普及に伴い、薄くて軽量な液晶表示装置が幅広く用いられている。この種の液晶表示装置は、上基板及び下基板間に液晶層を挟持したものとなっている。下基板の一例を図15に示す。同図に示すように、下基板1は、ガラス基板2と、このガラス基板2上に互いに交差するように配線されたゲート走査電極3及びソース電極4と、同じくガラス基板2上に配線されたドレイン電極5と、このドレイン電極5に接続された画素電極(ITO)6と、ゲート走査電極3及びソース電極4間に介在された絶縁層7と、薄膜半導体からなるTFT(Thin Film Transistor)8とを備えて構成されている。
従来から、下基板1における各金属配線の形成においては、例えばドライプロセスとフォトリソエッチングを組み合わせた手法が用いられているが、ドライプロセスは製造コストが比較的高い上に製造する基板サイズの大型化に対応しづらいという欠点を有している。
そこで、上述のインクジェット法を用いて金属配線をガラス基板上に描画する手法が採用されつつある(例えば、特許文献2参照。)。
米国特許第5132248号明細書 特開2002−164635号公報
しかしながら、上述した従来技術には、以下のような問題が存在する。
液滴吐出ヘッドから吐出する配線パターン用インクとしては、比抵抗が低いことや低温において粒子同士が融着すること等から、銀コロイドが用いられている。ところが、銀は、他の膜に拡散しやすい、マイグレーションが起きやすい等の性質を有する。
銀や銅などのマイグレーション(migration)とは、金属箔、金属メッキ、コロイド金属や金属導電塗料などが、電流・電圧の存在下において、種々の絶縁材料と接している場合、絶縁材料の吸湿、または水の吸着に伴い、金属がそれらの表面または内部に移行する現象をいう。この現象による、最終的な姿は絶縁不良による故障であり、システムの致命的な破壊をもたらす可能性がある。そして、電子部品の小型化に伴う高密度配線が進むにつれて、電極間距離の減少と共に、マイグレーション現象による性能低下や故障が重要な問題となってきている。
また、銀や銅の配線上にTFT素子を形成した場合には、絶縁膜や活性層、コンタクト層を形成する際およびそれ以後の工程での加温により、銀や銅が絶縁膜や活性層、コンタクト層に拡散し、設計値のような特性が得られないという問題も発生する。
このため、銀の膜上に金属保護を形成して、このような現象を防止する必要がある。金属保護膜の材料としては、ニッケルが検討されている。
ところで、ニッケルは、比重が大きいためにインク中で沈降しやすいが、反応性が高いために100nm以下に微粒子化すると爆発しやすいので、微粒子化による沈降防止は行うことができない。このため、分散助剤が用いられている。その一方でニッケルは、100nm程度の粒子径では300℃以上でないと融着しないので、形成した膜が密着しないという性質がある。このため、カップリング剤を添加することが有効であることが確認されている。ところが、カップリング剤を添加すると、ニッケル粒子がインク中で沈降しやすくなるという問題が再び発生してしまう。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、インクジェット法によってニッケル薄膜を形成する際に、ニッケル粒子の沈降を防止しつつ分散させて、ニッケル粒子を良好に密着させることができる薄膜形成方法、デバイスとその製造方法及び電気光学装置並びに電子機器等を提供することを目的とする。
本発明に係るパターンの形成方法、デバイスの製造方法、デバイス、アクティブマトリクス基板の製造方法、電気光学装置及び電子機器では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、基板上に液滴吐出法を用いてニッケル薄膜のパターンを形成する方法であって、ニッケル微粒子を分散媒に分散させた機能液を基板上に配置する工程と、機能液上にニッケル微粒子の密着性を改善するカップリング剤を配置する工程と、を有するようにした。
この発明によれば、ニッケル微粒子を分散媒に分散させた機能液にカップリング剤を添加せずに、液滴吐出法により基板上に配置したので、機能液に予めカップリング剤を添加した場合に発生するニッケル微粒子の沈降を回避することができる。これにより、液滴吐出法を用いてニッケル薄膜のパターンを形成することができる。そして、機能液を基板上に配置した後にカップリング剤を機能液上に配置して浸透させることにより、ニッケル微粒子の密着性を改善することができる。
また、機能液に分散助剤が添加されるものでは、機能液内のニッケル微粒子を良好に分散させることができる。
機能液を基板上に液滴吐出法を用いて配置して所定のパターンを形成する方法であって、導電性微粒子を分散媒に分散させた第1機能液を基板上に配置する工程と、ニッケル微粒子を分散媒に分散させた第2機能液を第1機能液上に配置する工程と、第2機能液上にニッケル微粒子の密着性を改善するカップリング剤を配置する工程と、を有するようにした。
この発明によれば、第1機能液により形成される所定のパターン上にニッケルからなる金属保護層を形成するので、パターン形成材料の銀などのマイグレーション等を長期間にわたって防止することができる。また、ニッケル微粒子を分散媒に分散させた機能液にカップリング剤を添加せずに、液滴吐出法により基板上に配置したので、第2機能液に予めカップリング剤を添加した場合に発生するニッケル微粒子の沈降を回避することができる。これにより、液滴吐出法を用いてニッケル薄膜のパターンを形成することができる。そして、第2機能液を基板上に配置した後にカップリング剤を第2機能液上に配置して浸透させることにより、ニッケル微粒子の密着性を改善することができる。
また、第2機能液に分散助剤が添加されるものでは、第2機能液内のニッケル微粒子を良好に分散させることができる。
また、導電性微粒子は、銀又は銅の微粒子であるものでは、マイグレーション等を長期間にわたって防止して、絶縁不良による障害を抑えることができる。
第2の発明は、基板にパターンが形成されてなるデバイスの製造方法であって、第1の発明のパターン形成方法により、パターンを形成するようにした。
この発明によれば、金属配線等のパターンが長期間にわたって絶縁不良を発生しないので、信頼性の高いデバイスを得ることができる。
また、パターンは、基板上に設けられたスイッチング素子の一部を構成するものでは、スイッチング素子の信頼性を向上することができる。
第3の発明は、デバイスが、第2の発明のデバイス製造方法を用いて製造されるようにした。この発明によれば、絶縁不良等の障害が長期間にわたり発生しないので、信頼性の高いデバイスを得ることができる。
また、基板にパターンが形成されてなるデバイスであって、パターンは、導電性膜とニッケルからなる金属保護膜とが積層されてなるものでは、導電性膜のマイグレーション等が長期間にわたって防止され、絶縁不良による障害を抑えることができる。
第4の発明は、電気光学装置が、第3の発明のデバイスを備えるようにした。この発明によれば、電気光学装置の性能向上が図られる。
第5の発明は、電子機器が第4の発明の電気光学装置を備えるようにした。この発明によれば、電子機器の性能向上が図られる。
第6の発明は、アクティブマトリクス基板の製造方法であって、基板上にゲート配線を形成する第1の工程と、ゲート配線上にゲート絶縁膜を形成する第2の工程と、ゲート絶縁膜を介して半導体層を積層する第3の工程と、半導体層の上にソース電極及びドレイン電極を形成する第4の工程と、ドレイン電極と電気的に接続する画素電極を形成する第5の工程と、を有し、第1の工程、第4の工程及び第5の工程の少なくとも1つの工程において、第1の発明のパターン形成方法を用いるようにした。
この発明によれば、配線部の絶縁性が長期間にわたり維持されるので、絶縁不良の発生のない信頼性の高いアクティブマトリクス基板を得ることができる。
以下、本発明のパターンの形成方法、デバイスの製造方法、デバイス、アクティブマトリクス基板の製造方法、電気光学装置及び電子機器の実施形態について、図を参照して説明する。
本実施の形態では、液滴吐出法によって液滴吐出ヘッドのノズルから導電性微粒子を含む配線パターン(薄膜パターン)用インク(機能液)を液滴状に吐出し、基板上に導電性膜で形成された配線パターンを形成する場合の例を用いて説明する。
この配線パターン用インクは、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液や有機銀化合物や酸化銀ナノ粒子を溶媒(分散媒)に分散した溶液からなるものである。
本実施の形態では、導電性微粒子として、例えば、金、銀、銅、錫、鉛等のうちのいずれかを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。
本発明では、これら金属微粒子の(エレクトロ)マイグレーション現象やTFT素子への拡散を防止するものである。(エレクトロ)マイグレーション((electro)migration)とは、電界の影響で、金属成分が非金属媒体の上や中を横切って移動する現象である。この現象では、移動の前後で金属成分は金属状態であり導電性を示す。マイグレーションは種々の金属で発生するが、電気的によく用いられる金属としては、金、銀、銅、錫、鉛、ハンダなどがよく知られている。このうち銀はマイグレーションが最も発生しやすい。また、配線基板によく用いられる銅についてもマイグレーションが発生する。
したがって、以下の説明では、配線パターン用インクが、主に銀又は銅を含有する場合について説明する。
導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと、後述する液滴吐出ヘッドのノズルに目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと、導電性微粒子に対するコーティング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
分散媒としては、上記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法(インクジェット法)への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
上記導電性微粒子の分散液の表面張力は、例えば0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲内であることが好ましい。インクジェット法にて液体を吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、インク組成物のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じやすくなり、0.07N/mを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量や、吐出タイミングの制御が困難になる。表面張力を調整するため、上記分散液には、基板との接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、液体の基板への濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。上記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでもよい。
上記分散液の粘度は、例えば1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。インクジェット法を用いて液体材料を液滴として吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周辺部がインクの流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となる。
本実施の形態では、基板上に形成された導電性膜からなる配線パターン上には、金属保護膜が成膜される。金属保護膜は、銀や銅等からなる導電性膜のマイグレーション現象等を抑制するための薄膜である。金属保護膜を形成する材料としては、ニッケルが好ましい。
ニッケルからなる金属保護膜も液滴吐出法によって基板上に配置されて形成される。すなわち、銀や銅等からなる導電性膜と同様に、ニッケル微粒子を分散媒に分散させた分散液を液滴吐出ヘッドのノズルから基板上に配置することにより形成される。
また、ニッケル微粒子は、100nm程度であることが好ましい。反応性が高いために微粒子化すると爆発しやすいという性質があるからである。しかしながら、液滴吐出ヘッドのノズルに目詰まりが生じるおそれがあるので、上述した分散媒により分散させるとともに、分散助液を添加して沈降を防止することが望ましい。
更に、ニッケルからなる金属保護膜上には、ニッケル微粒子の密着性を向上させるカップリング剤が塗布される。カップリング剤が加えられることにより、250℃程度の焼成温度であっても良好に密着させることが可能となる。
また、カップリング剤を後からニッケル微粒子からなる薄膜上に配置することにより、当初からカップリング剤を添加することによるニッケル微粒子の沈降を回避することができる。
カップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング材、チタネート系カップリング材を用いることができる。
配線パターンが形成される基板としては、ガラス、石英ガラス、Siウエハ、プラスチックフィルム、金属板など各種のものを用いることができる。また、これら各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形成されたものも含む。
ここで、液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換式、電気熱変換方式、静電吸引方式などが挙げられる。帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御してノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に例えば30kg/cm程度の超高圧を印加してノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進してノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散してノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出してノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒータにより、材料を急激に気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるものである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、ノズルに材料のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。また、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式などの技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。なお、液滴吐出法により吐出される液状材料(流動体)の一滴の量は、例えば1〜300ナノグラムである。
次に、本発明に係るデバイスを製造する際に用いられるデバイス製造装置について説明する。
このデバイス製造装置としては、液滴吐出ヘッドから基板に対して液滴を吐出(滴下)することによりデバイスを製造する液滴吐出装置(インクジェット装置)IJが用いられる。
図1は、液滴吐出装置IJの概略構成を示す斜視図である。
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド101と、X軸方向駆動軸104と、Y軸方向ガイド軸105と、制御装置CONTと、ステージ107と、クリーニング機構108と、基台109と、ヒータ115とを備えている。
ステージ107は、この液滴吐出装置IJによりインク(液体材料)を設けられる基板Pを支持するものであって、基板Pを基準位置に固定する不図示の固定機構を備えている。
液滴吐出ヘッド101は、複数の吐出ノズルを備えたマルチノズルタイプの液滴吐出ヘッドであり、長手方向とY軸方向とを一致させている。複数の吐出ノズルは、液滴吐出ヘッド101の下面にY軸方向に並んで一定間隔で設けられている。液滴吐出ヘッド101の吐出ノズルからは、ステージ107に支持されている基板Pに対して、上述した導電性微粒子を含むインクが吐出される。
X軸方向駆動軸104には、X軸方向駆動モータ102が接続されている。X軸方向駆動モータ102はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからX軸方向の駆動信号が供給されると、X軸方向駆動軸104を回転させる。X軸方向駆動軸104が回転すると、液滴吐出ヘッド101はX軸方向に移動する。
Y軸方向ガイド軸105は、基台109に対して動かないように固定されている。ステージ107は、Y軸方向駆動モータ103を備えている。Y軸方向駆動モータ103はステッピングモータ等であり、制御装置CONTからY軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ107をY軸方向に移動する。
制御装置CONTは、液滴吐出ヘッド101に液滴の吐出制御用の電圧を供給する。また、X軸方向駆動モータ102に液滴吐出ヘッド101のX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、Y軸方向駆動モータ103にステージ107のY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
クリーニング機構108は、液滴吐出ヘッド101をクリーニングするものである。クリーニング機構108には、図示しないY軸方向の駆動モータが備えられている。このY軸方向の駆動モータの駆動により、クリーニング機構は、Y軸方向ガイド軸105に沿って移動する。クリーニング機構108の移動も制御装置CONTにより制御される。
ヒータ115は、ここではランプアニールにより基板Pを熱処理する手段であり、基板P上に塗布された液体材料に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行う。このヒータ115の電源の投入及び遮断も制御装置CONTにより制御される。
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド101と基板Pを支持するステージ107とを相対的に走査しつつ基板Pに対して液滴を吐出する。ここで、以下の説明において、X軸方向を走査方向、X軸方向と直交するY軸方向を非走査方向とする。したがって、液滴吐出ヘッド101の吐出ノズルは、非走査方向であるY軸方向に一定間隔で並んで設けられている。なお、図1では、液滴吐出ヘッド101は、基板Pの進行方向に対し直角に配置されているが、液滴吐出ヘッド101の角度を調整し、基板Pの進行方向に対して交差させるようにしてもよい。このようにすれば、液滴吐出ヘッド101の角度を調整することで、ノズル間のピッチを調節することが出来る。また、基板Pとノズル面との距離を任意に調節することが出来るようにしてもよい。
図2は、ピエゾ方式による液体材料の吐出原理を説明するための図である。
図2において、液体材料(配線パターン用インク、機能液)を収容する液体室121に隣接してピエゾ素子122が設置されている。液体室121には、液体材料を収容する材料タンクを含む液体材料供給系123を介して液体材料が供給される。ピエゾ素子122は駆動回路124に接続されており、この駆動回路124を介してピエゾ素子122に電圧を印加し、ピエゾ素子122を変形させることにより、液体室121が変形し、ノズル125から液体材料が吐出される。この場合、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子122の歪み量が制御される。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子122の歪み速度が制御される。ピエゾ方式による液滴吐出は材料に熱を加えないため、材料の組成に影響を与えにくいという利点を有する。
次に、本発明の配線パターン形成方法の実施形態の一例として、基板上に導電膜配線を形成する方法について図3を参照して説明する。本実施形態に係る配線パターン形成方法は、上述した配線パターン用のインクを基板上に配置し、その基板上に配線用の導電膜パターンを形成するものであり、バンク形成工程、凹部形成工程、残渣処理工程、撥液化処理工程、材料配置工程及び中間乾燥工程、焼成工程、バンク除去工程から概略構成される。
以下、各工程毎に詳細に説明する。
(バンク形成工程)
バンクは、仕切部材として機能する部材であり、バンクの形成はリソグラフィ法や印刷法等、任意の方法で行うことができる。例えば、リソグラフィ法を使用する場合は、スピンコート、スプレーコート、ロールコート、ダイコート、ディップコート等所定の方法で、図3(a)に示すように、基板P上にバンクの高さに合わせて有機系感光性材料31を塗布し、その上にレジスト層を塗布する。そして、バンク形状(配線パターン)に合わせてマスクを施しレジストを露光・現像することによりバンク形状に合わせたレジストを残す。最後にエッチングしてマスク以外の部分のバンク材料を除去する。また、下層が無機物または有機物で機能液に対し親液性を示す材料で、上層が有機物で撥液性を示す材料で構成された2層以上でバンク(凸部)を形成してもよい。
これにより、図3(b)に示されるように、配線パターンを形成すべき領域の周辺を囲むように、例えば10μm幅でバンクB、Bが突設される。
なお、基板Pに対しては、有機材料塗布前に表面改質処理として、HMDS処理((CH)SiNHSi(CH)を蒸気状にして塗布する方法)が施されているが、図3ではその図示を省略している。
バンクを形成する有機材料としては、液体材料に対してもともと撥液性を示す材料でも良いし、後述するように、プラズマ処理による撥液化(テフロン(登録商標)化)が可能で下地基板との密着性が良くフォトリソグラフィによるパターニングがし易い絶縁有機材料でも良い。例えば、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、オレフィン樹脂、メラミン樹脂等の高分子材料を用いることが可能である。
(凹部形成工程)
基板P上にバンクB、Bが形成されると、続いてバンクB、B間の基板P(バンクB、B間の底部)に、図3(c)に示すように凹部32を形成する。具体的には、バンクB、Bが形成された基板Pに対してバンクをマスクとして、例えばSF6を用いてエッチングを施すことで凹部32を形成する。このとき、エッチング時間をパラメータとして、凹部32の深さを所望の値(例えば2μm)に調整する。これにより、基板Pは浸食されて、図示するように底部に向けて漸次拡径する逆テーパ状の断面形状を有する凹部32が形成される。
(残渣処理工程(親液化処理工程))
次に、バンク間におけるバンク形成時のレジスト(有機物)残渣を除去するために、基板Pに対して残渣処理を施す。
残渣処理としては、紫外線を照射することにより残渣処理を行う紫外線(UV)照射処理や大気雰囲気中で酸素を処理ガスとするOプラズマ処理等を選択できるが、ここではOプラズマ処理を実施する。
具体的には、基板Pに対しプラズマ放電電極からプラズマ状態の酸素を照射することで行う。Oプラズマ処理の条件としては、例えばプラズマパワーが50〜1000W、酸素ガス流量が50〜100ml/min、プラズマ放電電極に対する基板Pの板搬送速度が0.5〜10mm/sec、基板温度が70〜90℃とされる。
なお、基板Pがガラス基板の場合、その表面は配線パターン形成材料33aに対して親液性を有しているが、本実施の形態のように残渣処理のためにOプラズマ処理や紫外線照射処理を施すことで、凹部32の親液性を高めることができる。
(撥液化処理工程)
続いて、バンクBに対し撥液化処理を行い、その表面に撥液性を付与する。撥液化処理としては、例えば大気雰囲気中でテトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理法(CFプラズマ処理法)を採用することができる。CFプラズマ処理の条件は、例えばプラズマパワーが50〜1000kW、4フッ化メタンガス流量が50〜100ml/min、プラズマ放電電極に対する基体搬送速度が0.5〜1020mm/sec、基体温度が70〜90℃とされる。
なお、処理ガスとしては、テトラフルオロメタン(四フッ化炭素)に限らず、他のフルオロカーボン系のガスを用いることもできる。
このような撥液化処理を行うことにより、バンクB、Bにはこれを構成する樹脂中にフッ素基が導入され、凹部32に対して高い撥液性が付与される。なお、上述した親液化処理としてのOプラズマ処理は、バンクBの形成前に行ってもよいが、アクリル樹脂やポリイミド樹脂等は、Oプラズマによる前処理がなされた方がよりフッ素化(撥液化)されやすいという性質があるため、バンクBを形成した後にOプラズマ処理することが好ましい。
なお、バンクB、Bに対する撥液化処理により、先に親液化処理した基板P表面に対し多少は影響があるものの、特に基板Pがガラス等からなる場合には、撥液化処理によるフッ素基の導入が起こりにくいため、基板Pはその親液性、すなわち濡れ性が実質上損なわれることはない。
また、バンクB、Bについては、撥液性を有する材料(例えばフッ素基を有する樹脂材料)によって形成することにより、その撥液処理を省略するようにしてもよい。
(配線材料配置工程及び中間乾燥工程)
次に、液滴吐出装置IJによる液滴吐出法を用いて、配線パターン形成材料33aを基板P上の凹部32に塗布する。なお、ここでは、導電性微粒子として銀を用い、溶媒(分散媒)としてジエチレングリコールジエチルエーテルを用いたインク(分散液)を吐出する。
すなわち、材料配置工程では、図3(d)に示すように、液滴吐出ヘッド101から配線パターン形成材料33aを含む液体材料を液滴にして吐出し、その液滴を基板P上の凹部32に配置する。液滴吐出の条件としては、例えばインク重量4ng/dot、インク速度(吐出速度)5〜7m/secである。
(中間乾燥工程)
基板Pに配線パターン形成材料33aを吐出した後、分散媒の除去のため、必要に応じて乾燥処理をする。乾燥処理は、例えば基板Pを加熱する通常のホットプレート、電気炉などによる加熱処理によって行うことができる。本実施形態では、例えば180℃加熱を60分間程度行う。この加熱はN雰囲気下など、必ずしも大気中で行う必要はない。
また、この乾燥処理は、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1000W以下の範囲で十分である。
この中間乾燥工程と上記材料配置工程とを繰り返し行うことにより、図4(e)に示すように、配線パターン(薄膜パターン)33の膜厚を基板Pの表面に対して非突出状態に形成する。
(保護膜形成工程及び中間乾燥工程)
基板P上に配線パターン形成材料33aを配置・中間乾燥して配線パターン33を形成した後には、配線パターン33上にニッケルからなる金属保護膜34を形成する。すなわち、図4(f)に示すように、ニッケル微粒子を分散させた分散液である金属保護膜形成材料34aを液滴吐出装置IJによる液滴吐出法を用いて配置する。そして、配線パターン33と同様に金属保護膜34についても中間乾燥を行う。
(カップリング剤配置工程)
続いて、ニッケルからなる金属保護膜34上にカップリング剤35を配置する。配置方法としては、図4(g)に示すように、液滴吐出装置IJを用いて、金属保護膜34にのみ配置してもよい。また、スピンコート法、スリットコート法及びディッピング法等を用いて、基板Pの全面に配置してもよい。そして、金属保護膜34上に配置されたカップリング剤は、金属保護膜34内に浸透し、ニッケル微粒子を密着させるように機能する。
なお、本実施形態においては、ニッケルからなる金属保護膜34とカップリング剤の配置を焼成工程の前に行う場合について説明したが、焼成工程の後に行ってもよい。
(焼成工程)
続いて、配線パターン33及び金属保護膜34における微粒子間の電気的接触をよくするために、分散媒を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング剤がコーティングされている場合には、このコーティング剤も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板には熱処理及び/又は光処理が施される。
熱処理及び/又は光処理は通常大気中で行なわれるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うこともできる。熱処理及び/又は光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング剤の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。
例えば、有機物からなるコーティング剤を除去するために、約250℃で焼成することが必要である。
以上の工程により吐出工程後の乾燥膜は微粒子間の電気的接触が確保され、導電性膜に変換される。
特に、金属保護膜34上にカップリング剤を配置して浸透させたので、ニッケル微粒子の密着を容易に向上させることができる。なお、カップリング剤を後からニッケル微粒子からなる金属保護膜材料に添加したので、ニッケル微粒子からなる金属保護材料を液滴吐出装置IJを用いて配置する際に、ニッケル微粒子が沈降してしまう不都合が回避されている。
(バンク除去工程)
この工程では、凹部32の周囲に存在するバンクB、Bをアッシング剥離処理により除去する。アッシング処理としては、プラズマアッシングやオゾンアッシング等を採用できる。
プラズマアッシングは、プラズマ化した酸素ガス等のガスとバンク(レジスト)とを反応させ、バンクを気化させて剥離・除去するものである。バンクは炭素、酸素、水素から構成される固体の物質であり、これが酸素プラズマと化学反応することでCO、HO、Oとなり、全て気体として剥離することができる。
一方、オゾンアッシングの基本原理はプラズマアッシングと同じであり、O(オゾン)を分解して反応性ガスのO(酸素ラジカル)に変え、このOとバンクとを反応させる。Oと反応したバンクは、CO、HO、Oとなり、全て気体として剥離される。
基板Pに対してアッシング剥離処理を施すことにより、図4(h)に示すように、基板Pからバンクが除去される。
以上のようにして、導電性膜である配線パターン33を形成することができる。また、導電性膜上にニッケルからなる金属保護膜34が形成されるので、導電性膜のマイグレーション等が防止され、長期にわたって絶縁を防止することができる。また、ニッケルからなる金属保護膜34を液滴吐出装置IJを用いて形成する際に、カップリング剤35が添加されていないので、ニッケル微粒子が沈降してしまう不都合が回避されて、良好な吐出作業を実現できる。そして、金属保護膜34の焼成形成の直前に、カップリング剤35を添加したので、ニッケル微粒子の密着性を向上させることができ、良好に成膜した金属保護膜34を得ることができる。
なお、本実施形態においては、ニッケル薄膜を導電性膜上に配置される金属保護膜34として用いる場合について説明したが、ニッケル薄膜を単独で導電性膜、すなわち配線パターンとして用いてもよい。
<薄膜トランジスタ>
本発明の配線パターンの形成方法は、図5に示すようなスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)及びそれに接続する配線を形成するときに適用可能である。図5において、TFTを有するTFT基板P上には、ゲート配線40と、このゲート配線40に電気的に接続するゲート電極41と、ソース配線42と、このソース配線42に電気的に接続するソース電極43と、ドレイン電極44と、ドレイン電極44に電気的に接続する画素電極45とを備えている。ゲート配線40はX軸方向に延びるように形成され、ゲート電極41はY軸方向に延びるように形成されている。また、ゲート電極41の幅H2はゲート配線40の幅H1よりも狭くなっている。これらゲート配線40及びゲート電極41を、本発明に係る配線パターンの形成方法で形成することができる。
また、上述した実施形態においては、本発明に係るパターン形成方法を使って、TFT(薄膜トランジスタ)のゲート配線を形成しているが、ソース電極、ドレイン電極、画素電極などの他の構成要素を製造することも可能である。以下、TFTを製造する方法について図6を参照しながら説明する。
図6(a)に示すように、まず、洗浄したガラス基板610の上面に、1画素ピッチの1/20〜1/10の溝611aを設けるための第1層目のバンク611が、フォトリソグラフィ法に基づいて形成される。このバンク611としては、形成後に光透過性と撥液性を備える必要があり、その素材としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、オレフィン樹脂、メラミン樹脂などの高分子材料が好適に用いられる。
この形成後のバンク611に撥液性を持たせるために、CFプラズマ処理等(フッ素成分を有するガスを用いたプラズマ処理)を施す必要があるが、代わりに、バンク611の素材自体に予め撥液成分(フッ素基等)を充填しておいても良い。この場合には、CFプラズマ処理等を省略することができる。
以上のようにして撥液化されたバンク611の、吐出インクに対する接触角としては、40°以上、またガラス面の接触角としては、10°以下を確保することが好ましい。すなわち、本発明者らが試験により確認した結果、例えば導電性微粒子(テトラデカン溶媒)に対する処理後の接触角は、バンク611の素材としてアクリル樹脂系を採用した場合には約54.0°(未処理の場合には10°以下)を確保することができる。なお、これら接触角は、プラズマパワー550Wのもと、4フッ化メタンガスを0.1L/minで供給する処理条件下で得たものである。
上記第1層目のバンク形成工程に続くゲート走査電極形成工程では、バンク611で区画された描画領域である前記溝611a内を満たすように、導電性材料を含む液滴をインクジェットで吐出することでゲート走査電極612を形成する。そして、ゲート走査電極612を形成するときに、本発明に係るパターンの形成方法が適用される。
この時の導電性材料としては、Ag,Al,Au,Cu,パラジウム、Ni,W−si,Ti,Mo,Ta、導電性ポリマーなどが好適に採用可能である。このようにして形成されたゲート走査電極612は、バンク611に十分な撥液性が予め与えられているので、溝611aからはみ出ることなく微細な配線パターンを形成することが可能となっている。
以上の工程により、基板610上には、バンク611とゲート走査電極612からなる平坦な上面を備えた第1の導電層A1が形成される。
また、溝611a内における良好な吐出結果を得るためには、図6(a)に示すように、この溝611aの形状として準テーパ(吐出元に向かって開く向きのテーパ形状)を採用するのが好ましい。これにより、吐出された液滴を十分に奥深くまで入り込ませることが可能となる。
次に、図6(b)に示すように、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜613、活性層610、コンタクト層609の連続成膜を行う。ゲート絶縁膜613として窒化シリコン活性層610としてアモルファスシリコン膜、コンタクト層609としてn型シリコン膜を原料ガスやプラズマ条件を変化させることにより形成する。CVD法で形成する場合、300℃〜350℃の熱履歴が必要になるが、無機系の材料をバンクに使用することで、透明性、耐熱性に関する問題を回避することが可能である。
また、Ni等の保護層により銀が窒化シリコン活性層、アモルファスシリコン膜、n型シリコン膜に拡散することを防ぐことができる。
上記半導体層形成工程に続く第2層目のバンク形成工程では、図6(c)に示すように、ゲート絶縁膜613の上面に、1画素ピッチの1/20〜1/10でかつ前記溝611aと交差する溝614aを設けるための2層目のバンク614を、フォトリソグラフィ法に基づいて形成する。このバンク614としては、形成後に光透過性と撥液性を備える必要があり、その素材としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、オレフィン樹脂、メラミン樹脂などの高分子材料が好適に用いられる。
この形成後のバンク614に撥液性を持たせるためにCFプラズマ処理等(フッ素成分を有するガスを用いたプラズマ処理)を施す必要があるが、代わりに、バンク614の素材自体に予め撥液成分(フッ素基等)を充填しておくものとしても良い。この場合には、CFプラズマ処理等を省略することができる。
以上のようにして撥液化されたバンク614の、吐出インクに対する接触角としては、40°以上を確保することが好ましい。
上記第2層目のバンク形成工程に続くソース・ドレイン電極形成工程では、バンク614で区画された描画領域である前記溝614a内を満たすように、導電性材料を含む液滴をインクジェットで吐出することで、図6(d)に示すように、前記ゲート走査電極612に対して交差するソース電極615及びソース電極615が形成される。
ソース電極615及びソース電極615が形成においては、最初にNiからなる金属保護層が形成され、次に銀からなる導電膜層が形成され、最後にNiからなる金属保護層が形成される。最初に金属保護層が形成されるのは、銀が窒化シリコン活性層、アモルファスシリコン膜、n型シリコン膜に拡散することを防ぐためである。
そして、ソース電極615及びドレイン電極616を形成するときに、本発明に係るパターンの形成方法が適用される。
この時の導電性材料としては、Ag、Al、Au、Cu等の導電性ポリマーなどが好適に採用可能である。このようにして形成されたソース電極615及びドレイン電極616は、バンク614に十分な撥液性が予め与えられているので、溝614aからはみ出ることなく微細な配線パターンを形成することが可能となっている。
そして、これらの導電性材料の上下には、ニッケルからなる金属保護膜(不図示)が形成される。これにより、長期にわたって絶縁不良による障害を抑えることができる。
また、ソース電極615及びドレイン電極616を配置した溝614aを埋めるように絶縁材料617が配置される。以上の工程により、基板610上には、バンク614と絶縁材料617からなる平坦な上面620が形成される。
更に、画素電極を形成するための三層目のバンクを使って画素電極(ITO)618が形成される。
<電気光学装置>
次に、本発明の電気光学装置の一例である液晶表示装置について説明する。
図7は、本発明に係る液晶表示装置について、各構成要素とともに示す対向基板側から見た平面図であり、図8は図6のH−H’線に沿う断面図である。図9は、液晶表示装置の画像表示領域においてマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図で、図10は、液晶表示装置の部分拡大断面図である。なお、以下の説明に用いた各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
図7及び図8において、本実施の形態の液晶表示装置(電気光学装置)100は、対をなすTFTアレイ基板10と対向基板20とが光硬化性の封止材であるシール材52によって貼り合わされ、このシール材52によって区画された領域内に液晶50が封入、保持されている。シール材52は、基板面内の領域において閉ざされた枠状に形成されてなり、液晶注入口を備えず、封止材にて封止された痕跡がない構成となっている。
シール材52の形成領域の内側の領域には、遮光性材料からなる周辺見切り53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路201及び実装端子202がTFTアレイ基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路204が形成されている。TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路204の間を接続するための複数の配線205が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための基板間導通材206が配設されている。
なお、データ線駆動回路201及び走査線駆動回路204をTFTアレイ基板10の上に形成する代わりに、例えば、駆動用LSIが実装されたTAB(Tape Automated Bonding)基板とTFTアレイ基板10の周辺部に形成された端子群とを異方性導電膜を介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。なお、液晶表示装置100においては、使用する液晶50の種類、すなわち、TN(Twisted Nematic)モード、C−TN法、VA方式、IPS方式モード等の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、位相差板、偏光板等が所定の向きに配置されるが、ここでは図示を省略する。
また、液晶表示装置100をカラー表示用として構成する場合には、対向基板20において、TFTアレイ基板10の後述する各画素電極に対向する領域に、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタをその保護膜とともに形成する。
このような構造を有する液晶表示装置100の画像表示領域においては、図9に示すように、複数の画素100aがマトリクス状に構成されているとともに、これらの画素100aの各々には、画素スイッチング用のTFT(スイッチング素子)30が形成されており、画素信号S1、S2、…、Snを供給するデータ線6aがTFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画素信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次で供給してもよく、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。また、TFT30のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmをこの順に線順次で印加するように構成されている。
画素電極19は、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけオン状態とすることにより、データ線6aから供給される画素信号S1、S2、…、Snを各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極19を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号S1、S2、…、Snは、図8に示す対向基板20の対向電極21との間で一定期間保持される。なお、保持された画素信号S1、S2、…、Snがリークするのを防ぐために、画素電極19と対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量60が付加されている。例えば、画素電極19の電圧は、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量60により保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い液晶表示装置100を実現することができる。
図10はボトムゲート型TFT30を有する液晶表示装置100の部分拡大断面図であって、TFTアレイ基板10を構成するガラス基板Pには、上記パターン形成方法により、導電性膜としてのゲート配線61が形成されている。
ゲート配線61上には、SiNxからなるゲート絶縁膜62を介してアモルファスシリコン(a−Si)層からなる半導体層63が積層されている。このゲート配線部分に対向する半導体層63の部分がチャネル領域とされている。半導体層63上には、オーミック接合を得るための例えばn型a−Si層からなる接合層64a及び64bが積層されており、チャネル領域の中央部における半導体層63上には、チャネルを保護するためのSiNxからなる絶縁性のエッチストップ膜65が形成されている。なお、これらゲート絶縁膜62、半導体層63、及びエッチストップ膜65は、蒸着(CVD)後にレジスト塗布、感光・現像、フォトエッチングを施されることで、図示されるようにパターニングされる。
さらに、接合層64a、64b及びITOからなる画素電極19も同様に成膜するとともに、フォトエッチングを施されることで、図示するようにパターニングされる。そして、画素電極19、ゲート絶縁膜62及びエッチストップ膜65上にそれぞれバンク66…を突設し、これらバンク66…間に上述した液滴吐出装置IJを用いて、銀化合物の液滴を吐出することでソース線、ドレイン線を形成することができる。
本実施の形態の液晶表示装置は、上記パターン形成方法により、微細化や細線化が図られた導電膜が、精度よく安定して形成されることから、高い品質や性能が得られる。
なお、上記実施形態では、TFT30を液晶表示装置100の駆動のためのスイッチング素子として用いる構成としたが、液晶表示装置以外にも例えば有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示デバイスに応用が可能である。有機EL表示デバイスは、蛍光性の無機および有機化合物を含む薄膜を、陰極と陽極とで挟んだ構成を有し、前記薄膜に電子および正孔(ホール)を注入して励起させることにより励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが再結合する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。そして、上記のTFT30を有する基板上に、有機EL表示素子に用いられる蛍光性材料のうち、赤、緑および青色の各発光色を呈する材料すなわち発光層形成材料及び正孔注入/電子輸送層を形成する材料をインクとし、各々をパターニングすることで、自発光フルカラーELデバイスを製造することができる。本発明におけるデバイス(電気光学装置)の範囲にはこのような有機ELデバイスをも含むものである。
図11は、前記液滴吐出装置IJにより一部の構成要素が製造された有機EL装置の側断面図である。図11を参照しながら、有機EL装置の概略構成を説明する。
図11において、有機EL装置401は、基板411、回路素子部421、画素電極431、バンク部441、発光素子451、陰極461(対向電極)、および封止用基板471から構成された有機EL素子402に、フレキシブル基板(図示略)の配線および駆動IC(図示略)を接続したものである。回路素子部421は、アクティブ素子であるTFT30が基板411上に形成され、複数の画素電極431が回路素子部421上に整列して構成されたものである。そして、TFT30を構成するゲート配線61が、上述した実施形態の配線パターンの形成方法により形成されている。
各画素電極431間にはバンク部441が格子状に形成されており、バンク部441により生じた凹部開口444に、発光素子451が形成されている。なお、発光素子451は、赤色の発光をなす素子と緑色の発光をなす素子と青色の発光をなす素子とからなっており、これによって有機EL装置401は、フルカラー表示を実現するものとなっている。陰極461は、バンク部441および発光素子451の上部全面に形成され、陰極461の上には封止用基板471が積層されている。
有機EL素子を含む有機EL装置401の製造プロセスは、バンク部441を形成するバンク部形成工程と、発光素子451を適切に形成するためのプラズマ処理工程と、発光素子451を形成する発光素子形成工程と、陰極461を形成する対向電極形成工程と、封止用基板471を陰極461上に積層して封止する封止工程とを備えている。
発光素子形成工程は、凹部開口444、すなわち画素電極431上に正孔注入層452および発光層453を形成することにより発光素子451を形成するもので、正孔注入層形成工程と発光層形成工程とを具備している。そして、正孔注入層形成工程は、正孔注入層452を形成するための液状体材料を各画素電極431上に吐出する第1吐出工程と、吐出された液状体材料を乾燥させて正孔注入層452を形成する第1乾燥工程とを有している。また、発光層形成工程は、発光層453を形成するための液状体材料を正孔注入層452の上に吐出する第2吐出工程と、吐出された液状体材料を乾燥させて発光層453を形成する第2乾燥工程とを有している。なお、発光層453は、前述したように赤、緑、青の3色に対応する材料によって3種類のものが形成されるようになっており、したがって前記の第2吐出工程は、3種類の材料をそれぞれに吐出するために3つの工程からなっている。
この発光素子形成工程において、正孔注入層形成工程における第1吐出工程と、発光層形成工程における第2吐出工程とで前記の液滴吐出装置IJを用いることができる。
また、本発明に係るデバイス(電気光学装置)としては、上記の他に、PDP(プラズマディスプレイパネル)や、基板上に形成された小面積の薄膜に膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を利用する表面伝導型電子放出素子等にも適用可能である。
図12は、液晶表示装置の別の実施形態を示す図である。
液晶表示装置(電気光学装置)901は、大別するとカラーの液晶パネル(電気光学パネル)902と、液晶パネル902に接続される回路基板903とを備えている。また、必要に応じて、バックライト等の照明装置、その他の付帯機器が液晶パネル902に付設されている。
液晶パネル902は、シール材904によって接着された一対の基板905a及び基板905bを有し、これらの基板905bと基板905bとの間に形成される間隙、いわゆるセルギャップには液晶が封入されている。これらの基板905a及び基板905bは、一般には透光性材料、例えばガラス、合成樹脂等によって形成されている。基板905a及び基板905bの外側表面には偏光板906a及び偏光板906bが貼り付けられている。なお、図12においては、偏光板906bの図示を省略している。
また、基板905aの内側表面には電極907aが形成され、基板905bの内側表面には電極907bが形成されている。これらの電極907a、907bはストライプ状または文字、数字、その他の適宜のパターン状に形成されている。また、これらの電極907a、907bは、例えばITO(Indium Tin Oxide:インジウムスズ酸化物)等の透光性材料によって形成されている。基板905aは、基板905bに対して張り出した張り出し部を有し、この張り出し部に複数の端子908が形成されている。これらの端子908は、基板905a上に電極907aを形成するときに電極907aと同時に形成される。従って、これらの端子908は、例えばITOによって形成されている。これらの端子908には、電極907aから一体に延びるもの、及び導電材(不図示)を介して電極907bに接続されるものが含まれる。
回路基板903には、配線基板909上の所定位置に液晶駆動用ICとしての半導体素子900が実装されている。なお、図示は省略しているが、半導体素子900が実装される部位以外の部位の所定位置には抵抗、コンデンサ、その他のチップ部品が実装されていてもよい。配線基板909は、例えばポリイミド等の可撓性を有するベース基板911の上に形成されたCu等の金属膜をパターニングして配線パターン912を形成することによって製造されている。
本実施形態では、液晶パネル902における電極907a、907b及び回路基板903における配線パターン912が上記デバイス製造方法によって形成されている。
本実施形態の液晶表示装置によれば、電気特性の不均一が解消された高品質の液晶表示装置を得ることができる。
なお、前述した例はパッシブ型の液晶パネルであるが、アクティブマトリクス型の液晶パネルとしてもよい。すなわち、一方の基板に薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、各TFTに対し画素電極を形成する。また、各TFTに電気的に接続する配線(ゲート配線、ソース配線)を上記のようにインクジェット技術を用いて形成することができる。一方、対向する基板には対向電極等が形成されている。このようなアクティブマトリクス型の液晶パネルにも本発明を適用することができる。
また、本発明に係るデバイス(電気光学装置)としては、上記の他に、PDP(プラズマディスプレイパネル)や、基板上に形成された小面積の薄膜に膜面に平行に電流を流すことにより、電子放出が生ずる現象を利用する表面伝導型電子放出素子等にも適用可能である。
<電子機器>
次に、本発明の電子機器の具体例について説明する。
図13(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図13(a)において、600は携帯電話本体を示し、601は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図13(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図13(b)において、700は情報処理装置、701はキーボードなどの入力部、703は情報処理本体、702は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図13(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図13(c)において、800は時計本体を示し、801は上記実施形態の液晶表示装置を備えた液晶表示部を示している。
図13(a)〜(c)に示す電子機器は、上記実施形態の液晶表示装置を備えたものであるので、高い品質や性能が得られる。
なお、本実施形態の電子機器は液晶装置を備えるものとしたが、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ型表示装置等、他の電気光学装置を備えた電子機器とすることもできる。
次に、本発明のパターンの形成方法によって形成されるパターンを、アンテナ回路に適用した例について説明する。
図14は、本実施形態例に係る非接触型カード媒体を示しており、非接触型カード媒体500は、カード基体502とカードカバー518から成る筐体内に、半導体集積回路チップ508とアンテナ回路512を内蔵し、図示されない外部の送受信機と電磁波または静電容量結合の少なくとも一方により電力供給あるいはデータ授受の少なくとも一方を行うようになっている。
本実施形態では、上記アンテナ回路512が、本発明のパターン形成方法に基づいて形成されている。そのため、上記アンテナ回路512の微細化や細線化が図られ、高い品質や性能を得ることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
液滴吐出装置の概略斜視図である。 ピエゾ方式による液状体の吐出原理を説明するための図である。 配線パターン形成する手順を示す図である。 図3に続く手順を示す図である。 薄膜トランジスタを有する基板の一例を示す模式図である。 薄膜トランジスタを製造する工程を説明するための図である。 液晶表示装置を対向基板の側から見た平面図である。 図7のH−H’線に沿う断面図である。 液晶表示装置の等価回路図である。 液晶表示装置の部分拡大断面図である。 有機EL装置の部分拡大断面図である。 液晶表示装置の別形態を示す図である。 電子機器の具体例を示す図である。 非接触型カード媒体の分解斜視図である。 従来の液晶表示装置における下基板上の1画素を示す部分拡大斜視図である。
符号の説明
P…基板(ガラス基板)、 30…TFT(スイッチング素子)、 33…配線パターン(導電性膜、パターン)、 33a…配線パターン材料(機能液、第1機能液)、 34…金属保護膜(ニッケル薄膜)、 34a…金属保護膜材料(機能液、第2機能液)、 35…カップリング剤、 40…ゲート配線、 41…ゲート電極、 42…ソース配線、 43…ソース電極、 44…ドレイン電極、 45…画素電極、 100…液晶表示装置(電気光学装置)、 401…有機EL装置(電気光学装置)、 500…非接触型カード媒体(電子機器)、 600…携帯電話本体(電子機器)、 700…情報処理装置(電子機器)、 800…時計本体(電子機器)


Claims (12)

  1. 基板上に液滴吐出法を用いてニッケル薄膜のパターンを形成する方法であって、
    ニッケル微粒子を分散媒に分散させた機能液を前記基板上に配置する工程と、
    前記機能液上に前記ニッケル微粒子の密着性を改善するカップリング剤を配置する工程と、
    を有することを特徴とするパターンの形成方法。
  2. 前記機能液に分散助剤が添加されることを特徴とする請求項1に記載のパターンの形成方法。
  3. 機能液を基板上に液滴吐出法を用いて配置して所定のパターンを形成する方法であって、
    導電性微粒子を分散媒に分散させた第1機能液を前記基板上に配置する工程と、
    ニッケル微粒子を分散媒に分散させた第2機能液を前記第1機能液上に配置する工程と、
    前記第2機能液上に前記ニッケル微粒子の密着性を改善するカップリング剤を配置する工程と、
    を有することを特徴とするパターンの形成方法。
  4. 前記第2機能液に分散助剤が添加されることを特徴とする請求項3に記載のパターンの形成方法。
  5. 前記導電性微粒子は、銀又は銅の微粒子であることを特徴とする請求項3又は請求項4
    に記載のパターンの形成方法。
  6. 基板にパターンが形成されてなるデバイスの製造方法であって、
    請求項1から5のうちいずれか一項に記載のパターン形成方法により、前記パターンを形成することを特徴とするデバイス製造方法。
  7. 前記パターンは、前記基板上に設けられたスイッチング素子の一部を構成することを特徴とする請求項6に記載のデバイス製造方法。
  8. 請求項6又は請求項7に記載のデバイス製造方法を用いて製造されたことを特徴とするデバイス。
  9. 基板にパターンが形成されてなるデバイスであって、
    前記パターンは、導電性膜とニッケルからなる金属保護膜とが積層されてなることを特徴とするデバイス。
  10. 請求項8又は請求項9に記載のデバイスを備えることを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項10に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
  12. アクティブマトリクス基板の製造方法であって、
    基板上にゲート配線を形成する第1の工程と、
    前記ゲート配線上にゲート絶縁膜を形成する第2の工程と、
    前記ゲート絶縁膜を介して半導体層を積層する第3の工程と、
    前記半導体層の上にソース電極及びドレイン電極を形成する第4の工程と、
    前記ドレイン電極と電気的に接続する画素電極を形成する第5の工程と、を有し、
    前記第1の工程、前記第4の工程及び前記第5の工程の少なくとも1つの工程において、請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載のパターン形成方法を用いることを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。



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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007268422A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Disco Abrasive Syst Ltd 樹脂被膜の被覆方法および被覆装置

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