JP2006043216A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技性を向上すること。
【解決手段】遊技球が転動可能な遊技領域に入賞口が設けられた遊技機において、入賞口内に設けられた、1つの経路が分岐点を境に枝分かれしてなる複数の経路を有する流路と、 前記流路の分岐点の手前に設けられた、入賞口に入球した遊技球を検知するための入球検知手段と、前記流路の枝分かれしてなる複数の経路にそれぞれ設けられた、当該経路を通過した遊技球を検知するための経路検知手段と、前記経路検知手段によって遊技球が検知されると、前記複数の経路におけるそれぞれの経路検知手段ごとに、異なる特典を遊技者に付与する特典付与手段と、遊技球を前記複数の経路に振り分けるための振分部材と、前記振分部材を駆動制御する駆動制御手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記入球検知手段によって遊技球が所定時間内に所定個数検知されたことを条件に、前記振分部材を駆動制御する遊技機とした。
【選択図】図5
【解決手段】遊技球が転動可能な遊技領域に入賞口が設けられた遊技機において、入賞口内に設けられた、1つの経路が分岐点を境に枝分かれしてなる複数の経路を有する流路と、 前記流路の分岐点の手前に設けられた、入賞口に入球した遊技球を検知するための入球検知手段と、前記流路の枝分かれしてなる複数の経路にそれぞれ設けられた、当該経路を通過した遊技球を検知するための経路検知手段と、前記経路検知手段によって遊技球が検知されると、前記複数の経路におけるそれぞれの経路検知手段ごとに、異なる特典を遊技者に付与する特典付与手段と、遊技球を前記複数の経路に振り分けるための振分部材と、前記振分部材を駆動制御する駆動制御手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記入球検知手段によって遊技球が所定時間内に所定個数検知されたことを条件に、前記振分部材を駆動制御する遊技機とした。
【選択図】図5
Description
この発明は遊技機に関し、特に遊技領域に入賞口が設けられた弾球遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一つとして弾球遊技機があり、この弾球遊技機を代表するものとしてパチンコ遊技機が知られている。
パチンコ遊技機は、遊技球を遊技盤上に発射して所定の入賞口に入球させ、入賞に応じて払い出される入賞球をより多く獲得することを目的として遊技するものであるが、前記遊技盤上には、遊技球の流下方向を変化させる障害釘や風車、さらには前記入賞口などに設けられた電動開閉部材などの遊技部材が適宜設けられている。
かかるパチンコ遊技機では、前記遊技盤の略中央に液晶表示装置を配置し、この液晶表示装置上で、やはり遊技機の1つであるスロットマシンのように、図柄などからなる複数の識別情報を変動表示すると共に、特定の組合せ(以下、「特定組合せ」という)で停止表示されると遊技者に有利な遊技状態に移行させる遊技形態、所謂「可変表示ゲーム」を実行するようにしたものが一般的な遊技機形態となっている。
前記「可変表示ゲーム」は、遊技者が前記遊技盤上に発射した遊技球が始動口と呼ばれる前記入賞口の一つへ入賞すると、その入賞に基づき当選かはずれかを内部抽選し、抽選結果に応じて前記表示装置の表示領域内で前記複数の特別図柄からなる識別情報を変動表示及び停止表示するもので、抽選結果が当選となって上記複数の識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な状態である所謂「大当たり遊技状態」に移行する。
また、前記始動口には、一般に、可動部材を有する電動チューリップ役物が用いられており、この電動チューリップ役物が開放することによって多くの遊技球が始動口へ入賞できるようになっている。かかる電動チューリップ役物の開放動作態様として、例えば特許文献1に示されるような、前記抽選結果が当選であった(抽選フラグが立った)ことを条件として開放時間を次第に長くするものが提案されている。
特開2003−117156号公報
しかし、上記パチンコ遊技機においては、例え電動チューリップ役物が開放して多くの遊技球が一度に又は連続して(連続的に)始動口に入賞したとしても、散発的に始動口に入賞した場合と同様に、入賞球が払い出されるか又は識別情報の変動表示及び停止表示が行われるだけであり、始動口への入賞の態様が散発的か連続的かで遊技内容が変わるようなことはなく、この意味で遊技性の低下を招いていた。
本発明は、上記課題を解決することのできる遊技機を提供することを目的としている。
請求項1記載の本発明では、遊技球が転動可能な遊技領域に入賞口が設けられた遊技機において、入賞口内に設けられた、1つの経路が分岐点を境に枝分かれしてなる複数の経路を有する流路と、前記流路の分岐点の手前に設けられた、入賞口に入球した遊技球を検知するための入球検知手段と、前記流路の枝分かれしてなる複数の経路にそれぞれ設けられた、当該経路を通過した遊技球を検知するための経路検知手段と、前記経路検知手段によって遊技球が検知されると、前記複数の経路におけるそれぞれの経路検知手段ごとに、異なる特典を遊技者に付与する特典付与手段と、遊技球を前記複数の経路に振り分けるための振分部材と、前記振分部材を駆動制御する駆動制御手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記入球検知手段によって遊技球が所定時間内に所定個数検知されたことを条件に、前記振分部材を駆動制御する遊技機とした。
請求項2記載の本発明では、前記異なる特典は、遊技者にとって有利な大当たり遊技状態に移行される確率である大当たり確率が異なるものであることとした。
請求項3記載の本発明では、前記異なる特典は、遊技者に遊技球が払い出される賞球の数が異なるものであることとした。
請求項4記載の本発明では、発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤を備えており、前記流路又は振分部材の少なくとも一部が、この透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に配設されていることとした。
本発明によれば、入賞口への遊技球の連続的な入賞と散発的な入賞とで特典を異ならせることができるので、遊技性を向上することができる。
本実施形態に係る遊技機は、遊技球が転動可能な遊技領域に入賞口が設けられた遊技機において、入賞口内に設けられた、1つの経路が分岐点を境に枝分かれしてなる複数の経路を有する流路と、前記流路の分岐点の手前に設けられた、入賞口に入球した遊技球を検知するための入球検知手段と、前記流路の枝分かれしてなる複数の経路にそれぞれ設けられた、当該経路を通過した遊技球を検知するための経路検知手段と、前記経路検知手段によって遊技球が検知されると、前記複数の経路におけるそれぞれの経路検知手段ごとに、異なる特典を遊技者に付与する特典付与手段と、遊技球を前記複数の経路に振り分けるための振分部材と、前記振分部材を駆動制御する駆動制御手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記入球検知手段によって遊技球が所定時間内に所定個数検知されたことを条件に、前記振分部材を駆動制御する構成としたものであり、パチンコ遊技機として好適に実施することができる。ここで、異なる特典は、例えば遊技者にとって有利な大当たり遊技状態に移行される確率である大当たり確率が異なるものとしたり、遊技者に遊技球が払い出される賞球の数が異なるものとしたりする。
すなわち、例えば前記遊技領域に表示手段が設けられ、この表示手段は可変表示ゲームにおいて識別情報の可変表示(変動表示及び停止表示)が行われる表示領域を有するものであり、可変表示ゲームは特定の入賞口である始動口に遊技球が入賞したことを契機として開始されるパチンコ遊技機において、始動口とは異なる入賞口内に前記流路や振分部材を設けたパチンコ遊技機とすることができる。
可変表示ゲームにおいて、始動口への遊技球の入賞時には、抽選手段により内部抽選が実行される。
内部抽選は例えば1/320などの所定の当選確率(大当たり確率)に設定されているが、この抽選結果は、前記表示領域上において、図柄などからなる複数の識別情報の組合せによって報知される。そして、抽選結果が当選となった場合には、大当たり遊技状態に移行する。本実施形態では、この内部抽選に基づいて前記表示装置上で展開される前記複数の識別情報の変動表示及び停止表示、さらには各種演出表示を含めて可変表示ゲームと呼ぶ。
かかる可変表示ゲームに用いられる上記識別情報としての図柄は、数字を含む文字、記号、絵柄又は模様等を含むもので、前記表示領域内においては、かかる識別情報が複数個集合した識別情報群を、所定の大きさの表示領域中に複数列(例えば横3列)表示可能としている。
また、識別情報の変動表示とは、各識別情報群に含まれる各識別情報を順次連続して表示させる形態であり、前記内部抽選結果が当選の場合は、複数の識別情報が同一図柄の組合せで停止表示され、それ以外の組合せによる停止表示は、抽選結果がはずれであることを意味する。また、識別情報群が横3列に表示されている場合、2つの識別情報群が同一図柄で停止表示され、残り一列の識別情報群が変動表示中の状態をリーチと呼ぶ。
一方、このパチンコ遊技機において、通常は分岐点手前の流路(手前流路)から所定の枝分かれ経路(通常分岐経路)へ遊技球を導くような振分部材が設けられ、流路に係る入賞口への入球が所定時間内に所定個数以上あると、駆動制御手段により振分部材が駆動され、通常とは異なる枝分かれ経路(特定分岐経路)へ遊技球を導くようになっている。
そして、通常、内部抽選の当選確率(大当たり確率)は前記所定のものに設定されているが(特典付与手段の一部)、前記特定分岐経路における遊技球の通過が検知されると、例えば当選確率を1/60などに上昇し(特典付与手段の別の一部)、通常時とは異なる特典を付与するものである。なお、所定時間の経過などを条件として、駆動制御手段により振分部材を駆動して前記通常分岐経路に遊技球を導くようにし、その後再び流路における遊技球の通過が所定時間内に所定個数以上ないと当選確率上昇の特典を得られないようにすることができる。
また、当選確率と同様にして、通常分岐経路における遊技球の通過により所定の入賞口における賞球の数を5個などとする特典を与え、特定分岐経路における遊技球の通過があると例えば賞球の数を15個などに上昇する特典を与えるものである。
なお、上述した可変表示ゲームから移行する大当たり遊技状態では、前記入賞口の一つである大入賞口に設けたシャッタを、所定時間あるいは遊技球が所定球数入球するまで開放した後閉鎖するラウンド遊技を所定回数(以下「ラウンド数」ともいう)繰り返すことができる。また、ラウンド遊技を継続するためには、前記大入賞口内に設けた所定の入球ゾーン(以下、「Vゾーン」ともいう)内に少なくとも1個の遊技球が入球することを条件としている。
また、特典付与手段及び駆動制御手段の機能は、パチンコ遊技機本体内の制御部が担っている。この制御部は、CPUやパチンコ遊技全体の遊技プログラムを格納したメモリやその他書換え可能なメモリなどを備えてパチンコ遊技全体を制御している。加えて、前述したように可変表示ゲームを実行する場合には、当選か否かを決定する内部抽選手段としての機能や、大当たり遊技状態を制御する大当たり実行手段としての機能については制御部が担うこととなる。一方、流路の各部(手前通路、通常分岐通路、特定分岐通路)における遊技球の通過は、それぞれに設けられた入球検知手段ないし経路検知手段によって検知される。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機は、入賞口に一度に多くの遊技球が入賞した場合に通常とは異なる特典が付与される可能性があるので、遊技者が入賞口に所定時間内に多くの遊技球を入球させることを狙えるものとすることができ、遊技性を向上することができる。また、通常とは異なる特典を、遊技者にとって有利な大当たり遊技状態に移行される確率である大当たり確率の上昇(下降)としたり、遊技者に遊技球が払い出される賞球の数を増加(減少)したりするので、遊技性を更に向上することができる。
また、遊技球の流下方向に変化を与える障害釘や風車、また遊技球の入賞口や入賞ゲートなどが設けられた遊技盤を、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの各種合成樹脂などの透明部材により形成し、この透明遊技盤の後方に経路や振分部材を配置したパチンコ遊技機とすることができ、経路や振分部材を視認可能に構成することができる。
このように遊技盤を透明として複数の経路又は振分部材を視認可能とすることで、遊技者に遊技球がどの経路を通過したか或いはどの経路が有利な経路かを報知することができ、実際に有利な経路における遊技球の通過を報知して更に遊技性を向上することも可能となる。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいてより具体的に説明する。
(パチンコ遊技機の構成)
図1は本実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図、図2は同パチンコ遊技機を構成する各部の分解斜視図、図3は同パチンコ遊技機の正面図、図4は同パチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図である。
図1は本実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図、図2は同パチンコ遊技機を構成する各部の分解斜視図、図3は同パチンコ遊技機の正面図、図4は同パチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技場に設けられる図示しない遊技機設置基台(遊技島)に当該パチンコ遊技機10を固定するための外枠11と、同外枠11内に配設された本体枠12と、同本体枠12に着脱自在に取付けられた後述する透明遊技盤14及びその他図示しない各種部品と、前記本体枠12に一側が枢着されて開閉自在とした前枠16と、さらに、前記透明遊技盤14を通して視認されるように、当該透明遊技盤14の背面側に位置するように、前記本体枠12の裏側に着脱自在に取付けられた液晶表示装置32とを備えている。
この液晶表示装置32は、透明遊技盤14の全部又は一部に背面側から重なるように配設されていればよく、本実施形態では、前記液晶表示装置32を透明遊技盤14の中央部に重なるように配設している。すなわち、少なくとも透明遊技盤14上に形成される後述する遊技領域15全体に重なるように配設している。なお、かかる遊技領域15に該当しない透明遊技盤14の前面領域(以下「遊技領域外域15a」という)の全部又は一部とに重なるように配設しても構わない。
このように、前記液晶表示装置32を、透明遊技盤14の中央部に重なるように配設して透明遊技盤14から透視可能とすることにより、本実施形態では、透明遊技盤14の中央部に演出実行領域34が形成されることになる。なお、液晶表示装置32を、透明遊技盤14の全体にわたる演出実行領域34を有するものとすることができる。
そして、この演出実行領域34内に、後述する可変表示ゲームにおいて識別情報の可変表示を可能とすると共に、遊技に関する演出画像や背景画像を表示可能な演出表示領域、所謂可変表示ゲーム表示領域が形成される。なお、この演出実行領域34には、さらに後述する普通図柄ゲームにおける普通図柄94についても表示することができる。
また、前記本体枠12の上部にはスピーカ46R,46Lが取付けられると共に、下部右側には発射ハンドル26が取付けられている。すなわち、本パチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者は、前記発射ハンドル26等の操作ができるように当該パチンコ遊技機10の前方側に位置することとなり、前記透明遊技盤14と対向状態となる。
また、発射ハンドル26の裏側には、ソレノイドなどからなる弾球装置を備える発射装置130(図4を参照)が設けられ、さらに、この発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられており、このタッチセンサが触接されたときに、発射ハンドル26が遊技者により握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射装置130に電力が供給されて遊技球が透明遊技盤14に順次発射される。なお、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
なお、図1〜図3中、21は前記本体枠12の前面下部に取付けられた受皿ユニットであり、上皿20及び下皿22が形成され、前記前枠16の下側に位置するように配設されている。前記上皿20に貯留された遊技球が発射装置130に供給されるようになっており、上皿20の容量を越えた遊技球が下皿22に供給されるようになっている。また、19はガラスなどからなる透明保護板であり、前記前枠16の開口部に取付けられている。46'は前記スピーカ46R,46Lのカバーであり、前記前枠16の上部に形成されている。132は演出表示や報知などに用いられる各種ランプである。
本実施形態に係る前記透明遊技盤14は、アクリル樹脂を用いた透明部材により形成されて全体が透過性を有しており、その前面には円弧状のガイドレール30a,30bを設け、このガイドレール30a,30bに囲まれた内側を遊技領域15としている。前記発射ハンドル26の操作により発射された遊技球は、ガイドレール30aにより案内されて前記遊技領域15内を流下する。
また、透明遊技盤14上には、図2に示すように複数の障害釘13を打ち込んでおり、遊技球が遊技領域15を上部から下部へ流下する際の流下方向を複雑に変化させるようにしている。なお、障害釘13を打ち込むような構成とせず、透明遊技盤14に樹脂製又は金属製の棒状体を透明遊技盤14の前方向に突設する構成としてもよい(所謂パチコン機)。なお、障害釘13については、図1及び図3では省略している。
さらに、この透明遊技盤14(遊技領域15)の略中央位置には、図3に示すように、遊技球の流下方向を大きく変化させる第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4が上下に対向状態に配設されている。そして、これら第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4の間に前記演出実行領域34が形成されている。なお、これら第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4についても透明部材で形成することができる。
また、透明遊技盤14には、遊技球が入球すると入賞となる複数の一般入賞口5、遊技球が入球すると入賞となり、入球した遊技球を背面下側の流路5bへ導く入賞口5a、前記可変表示ゲームが開始される契機となる始動口6、及び可変表示ゲームで当選した際に実行されるラウンド遊技において所定時間開放可能とした大入賞口8、さらには前記一般入賞口5、可変表示ゲーム開始の契機となる始動口6、大入賞口8に入球しなかった遊技球が遊技領域外域15aへ排出されるアウト口7が配設されている。
前記流路5bは、図5にも示すように、遊技球の直径より若干大きい幅を有する逆Y字状の遊技球通過路であり、すなわち上部の経路が下側において分岐点5cを有し、分岐点5cを境に枝分かれしてなる。ここで、分岐点5cより手前(上側)の経路は手前経路5dであり、分岐点5cより左下方へ分岐する経路は通常分岐経路5eであり、分岐点5cより右下方へ分岐する経路は特定分岐経路5fである。手前経路5dの上端は、入賞口5aと連通している。また、流路5bは、断面U字状で三方に壁体を有するように合成樹脂を成形した流路部材5gにより形成される。流路部材5gは、開放側が透明遊技盤14の背面に接触する状態で設置されており、左右及び背面側に壁体が位置する。このように流路部材5gが透明遊技盤14の背面に配置されるため、前記流路5bおよび振分部材5hは透明遊技盤14を通して視認可能であり、流路5bを通過する遊技球も視認可能である。なお、流路部材5gも透明に形成することができる。また、流路5bないし流路部材5gは、他の一般入賞口5や始動口6などと連通するように設置しても良い。加えて、前記流路5b又は振分部材5hの一部のみが視認可能であるように流路部材5gを配置し、あるいは透明遊技盤14を形成しても良い。
さらに、流路5bの分岐点5cには、振分部材5hが設けられている。振分部材5hは、特定通路5fの上端を封止可能な板状の部材であり、下側の辺部と一体に設けられた軸5iの周りで回転駆動可能に設置されている。軸5iは、流路部材5gの分岐点5c下部に相当する壁体部位に配置される。軸5iは、振分部材5hの背面側に設置されたモータ121(図4参照)の回転軸と一体となっている。流路部材5gの特定分岐経路5fにおける分岐点5c側の壁体には、回転移動した振分部材5hが位置する振分部材5hと同形状の切欠5jが設けられている。なお、振分部材5hも透明に形成することができる。また、軸5iや切欠5jの位置を、振分部材5hの上辺や、特定分岐経路5fにおける上側の壁体などとすることができ、切欠5jを省略することもできる。さらに、分岐経路の数を3本以上にしても良く、この場合1個の振分部材が一部の分岐経路に遊技球を導いても良いし、分岐経路が分岐して各分岐点に振分部材が設置されるようにしても良い。
加えて、手前経路5dには、入球検出手段としての手前経路センサ106aが設けられており、通常分岐経路5eには、第一の経路検出手段としての通常分岐経路センサ106bが設けられており、特定分岐経路5fには、第二の経路検出手段としての特定分岐経路センサ106cが設けられている。
前記大入賞口8には、開閉自在なシャッタ40が設けられており、前記ラウンド遊技においては、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態となる。また、この大入賞口8内には、Vカウントセンサ102(図4参照)を有する、Vゾーンと呼ぶ特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)とが設けられており、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで前記シャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口8への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口8を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口8に受け入れられた遊技球がVカウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口8が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口8内に設けられたVゾーンを通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態となり、ラウンド遊技が継続可能となる。
また、この大入賞口8の上方位置に設けた前記始動口6は、前述したように可変表示ゲーム開始の契機となるものであり、この始動口6に遊技球が入賞した場合に可変表示ゲームが開始され、前記演出実行領域34上において複数列の識別情報群が変動表示される。なお、本実施形態における可変表示ゲームに用いられる識別情報としての図柄は算用数字0〜9までとしており、識別情報が複数個集合した識別情報群を、演出実行領域34中に横3列で表示可能としている。
可変表示ゲームの開始条件としては、前記始動口6に遊技球が入賞したことを条件としており、所定の識別情報群の変動表示開始条件が成立する毎に識別情報群の変動表示を行うこととなる。なお、本実施形態においては、始動口6に遊技球が入賞したことを可変表示ゲームの可変表示開始条件としたが、これに限るものではなく、別の態様であってもよい。
また、遊技球が始動口6に入球した場合において、可変表示ゲームが実行中の場合であり、上限の保留数に達していないことを条件として、可変表示ゲームを保留しておくことができる。すなわち、可変表示ゲームにおける識別情報群の変動表示中に遊技球が始動口6へ入賞した場合、変動表示中の識別情報群が停止表示されるまで、当該始動口6への遊技球の入賞に基づく識別情報群の変動表示の実行(開始)が保留される。そして、識別情報群の可変表示の実行が保留されている状態で、各識別情報群の識別情報が停止表示された場合には、保留されている識別情報群の可変表示の実行が開始される。ここで、識別情報が停止表示された場合に実行される識別情報群の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報群の変動表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が停止表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分はその後も保留される。
なお、前記一般入賞口5及び大入賞口8に入球した場合の入賞には、例えば入球1個につき10球の遊技球が賞球として払い出され、前記始動口6に入球した場合の入賞には、入球1個につき例えば5球の遊技球が賞球として払い出されるようにしている。
また、前記始動口6の左右側には、球通過検出ゲート55,55が設けられており、この球通過検出ゲート55が遊技球の通過を検出したときには、図3に示すように、前記液晶表示装置32の所定位置において普通図柄94が変動し、例えば図示するような○印などの所定の図柄で停止表示されると、普通電動役物ソレノイド118(図4を参照)により、前記始動口6に付設した可動片58(所謂チューリップと呼ばれる電動役物)が初期状態の閉鎖状態から開方向に駆動され、始動口6に遊技球が入りやすくなるようにしている。なお、所定時間経過すると可動片58は再び閉鎖されて遊技球が始動口6に入りにくい状態に戻る。本実施形態では、このような普通図柄94の変動表示及び停止表示を普通図柄ゲームと呼ぶ。
さらに、透明遊技盤14の裏面には、入賞した遊技球の通路9が設けられており、前記一般入賞口5、始動口6及び大入賞口8に入賞した遊技球は当該通路9を通って回収される。なお、前記通路9を通過する遊技球は、透明遊技盤14を通して遊技者から視認することが可能である。
(パチンコ遊技機の電気的構成)
本実施形態に係るパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
本実施形態に係るパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
図示するように、制御部としての主制御回路60は、メインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。すなわち、主制御回路60は、前記抽選結果が当選となって前記複数の識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な大当たり遊技状態に移行させる大当たり遊技実行手段、通常分岐経路5e又は特定分岐経路5fにおける遊技球の通過により、対応する特典の付与に係る遊技を実行する特典付与手段、後述する所定条件を満たすことにより前記振分部材5hを駆動する駆動制御手段など、複数の手段として機能することとなる。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、メインCPU66は、前記演出表示制御手段をはじめ、前述した各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブルなどの各種のテーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、計測フラグ、大当たり確率上昇フラグ、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、アウト球カウンタ、始動記憶数カウンタ、球通過記憶数カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、所定時間タイマ、特典継続時間タイマ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、可変表示ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、大当たり遊技状態に移行する確率(大当たり確率)を相対的に高めるか否かを示すものである。計測フラグは、入賞口5aにおける所定時間内での所定個数の遊技球の入球を把握するためのものである。大当たり確率上昇フラグは、特定分岐経路5fにおける遊技球の通過に対応して大当たり確率を高める特典を付与するか否かを示すものである。
大当たり判定用乱数カウンタは、可変表示ゲームの大当たりを判定するためのものである。大当たり図柄決定用乱数カウンタは、可変表示ゲームで大当たりを判定した場合に、停止表示される大当たりに係る識別情報としての図柄(以下「特別図柄」という)を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当たりではない場合に停止表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次"1"増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを"1"増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、1回の大当たり遊技状態における大入賞口8の開放回数、すなわちラウンド遊技数(所謂ラウンド数)を示すものであり、初期設定時やカウンタのクリア時には"1"となっている。そして、メインCPU66は、Vカウントセンサ102から所定の検知信号が供給された場合に、大入賞口開放回数カウンタを"1"増加させるように記憶更新する。
大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口8に入賞し、Vカウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。
アウト球カウンタは、1ラウンド中に透明遊技盤14上に設けられた入賞口のいずれにも入賞しなかった遊技球の個数、所謂アウト球数を示すものである。メインCPU66は、後述するアウト球センサ112から所定の検知信号が供給された場合に、アウト球カウンタを"1"増加させるように記憶更新する。
始動記憶数カウンタは、可変表示ゲームの保留数を示すものである。すなわち、始動口6へ遊技球が入賞したが、識別情報の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている識別情報の変動回数を示すものである。
球通過記憶数カウンタは、普通図柄ゲームの保留数(以下、球通過記憶数ともいう)を示すものである。すなわち、球通過検出ゲート55に遊技球が通過したが、普通図柄94の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている普通図柄94の変動回数を示すものである。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放状態としている時間(以下、単に大入賞口開放時間という)を計測するためのものである。加えて、所定時間タイマは、手前経路センサ106aが所定時間内に所定個数の遊技球を検知したかを把握するために当該所定時間を計測するためのものであり、特典継続時間タイマは、特定分岐通路5fにおける遊技球の通過に対応する特典の継続時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、記憶されている。
特別図柄記憶領域は、可変表示ゲームにおける1回の可変表示に対応する大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、クリアデータ等のデータが記憶されており、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)がある。特別図柄記憶領域(0)には、今現在実行されている可変表示に対応するデータが記憶されている。また、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)には、現在実行されている可変表示が終了した後に実行される可変表示に対応するデータ(始動記憶情報)が記憶されている。つまり、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)の全てのデータがクリアデータである場合には、現在の可変表示が実行されず、可変表示を実行するための保留も行われていないこととなる。また、現在の識別情報の可変表示が終了した場合には、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)の各々のデータを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフトし、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータを記憶する。これによって、特別図柄記憶領域の更新が行われる。一方、普通図柄記憶領域に関しても、特別図柄記憶領域と同じように、普通図柄記憶領域(0)から普通図柄記憶領域(4)がある。また、特別図柄記憶領域と同じように、普通図柄記憶領域の更新制御が行われる。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、Vカウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、手前経路センサ106a、通常分岐経路センサ106b、特定分岐経路センサ106c、アウト球センサ112、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
ここで、前記Vカウントセンサ102は、大入賞口8におけるVゾーン内に設けられている。このVカウントセンサ102は、大入賞口8におけるVゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口8におけるVゾーンとは異なる一般入球ゾーンに設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口8における一般入球ゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106は、一般入賞口5に設けられている。この一般入賞球センサ106は、各一般入賞口5を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
手前経路センサ106aは、手前経路5dに設けられている。この手前経路センサ106aは、手前経路5dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通常分岐経路センサ106bは、通常分岐経路5eに設けられている。この通常分岐経路センサ106bは、通常分岐経路5eを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
特定分岐経路センサ106cは、特定分岐経路5fに設けられている。この特定分岐経路センサ106cは、特定分岐経路5fを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
アウト球センサ112は、アウト口7に設けられている。このアウト球センサ112は、アウト口7に遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、球通過検出ゲート55にそれぞれ設けられている。この通過球センサ114は、球通過検出ゲート55を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は始動口6に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口6に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して前記始動口6に付設された可動片58に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、可動片58を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、大入賞口8を開閉するシャッタ40(図3を参照)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40の内側に設けられている図示しないシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、遊技球が前記Vゾーンを通過しやすくなるように、又は前記一般入球ゾーンを通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有するものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、賞球となる遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、前記発射装置130には、前述した発射用ソレノイド(あるいは発射用モータ)、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。
さらには、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、各種ランプ132の制御等を行うものである。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給すると共に、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、表示手段に対する表示制御を行う表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、各種ランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されており、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。特に、サブCPU206は、液晶表示装置32に対する表示制御を行うと共に、後述する各種の手段として機能することとなる。
前記プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものであり、この演出パターンが副制御回路200によって適宜呼び出されて実行されることにより、識別情報の変動表示及び停止表示を含む可変表示ゲームの進行に応じて各種演出表示が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る副制御回路200において、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
またさらに、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200とを別々に構成したが、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、表示制御手段としての画像データプロセッサ(以下、VDPという)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の演出実行領域34に画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の演出実行領域34に画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出画像データ、普通図柄94を示す普通図柄画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
また、VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、識別情報を示す識別情報画像データ、普通図柄94を示す普通図柄画像データ、背景画像データ、演出画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。さらに、このVDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPという)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
サブCPU206は、演出パターンを選択し、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ46(46R,46L)から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。
(表示画面の説明)
次に、上記構成からなるパチンコ遊技機10において実行される可変表示ゲームに関し、図6を用いて説明する。
次に、上記構成からなるパチンコ遊技機10において実行される可変表示ゲームに関し、図6を用いて説明する。
例えば識別情報の可変表示の実行が保留されていない状態において、始動口6に遊技球が入球すると、主制御回路60から供給されるコマンドに従って、副制御回路200は可変表示ゲーム実行手段として機能し、可変表示ゲームにおける演出表示を制御する。すなわち、図6に示すように、透明遊技盤14上の第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4の間の演出実行領域34上において3列の識別情報群を変動表示させる。このとき、変動表示に伴ってキャラクタ画像による演出も表示する。
そして、例えば左側ないし右側の識別情報群が停止表示され、続いて中央の識別情報群も停止表示されて、当選を示す同種の識別情報群の組合せ(特定組合せ)で識別情報が停止表示されると、大当たり遊技状態に移行し、これ以外の組合せで識別情報が停止表示されると、始動口6への入球ないしは保留に基づく次の識別情報の可変表示を実行する。
(遊技機の動作)
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図19に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される可変表示ゲーム制御処理(図9)の状態遷移について図10を用いて説明する。
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図19に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される可変表示ゲーム制御処理(図9)の状態遷移について図10を用いて説明する。
(メイン処理)
最初に、図7に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図9を用いて後述するが、可変表示ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する可変表示ゲーム制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
最初に、図7に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図9を用いて後述するが、可変表示ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する可変表示ゲーム制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
(システムタイマ割込処理)
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図8を用いて説明する。
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図8を用いて説明する。
最初に、図8に示すように、メインCPU66は、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を"1"増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、詳しくは図12を用いて後述するが、始動口6、球通過検出ゲート55、一般入賞口5、入賞口5aなどの遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を賞球として払い出す旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する大入賞口8の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、手前経路センサ106aが所定時間内に所定個数の遊技球を検知したかを把握するために当該所定時間を計測するための所定時間タイマ、特定分岐通路5fにおける遊技球の通過に対応する特典の継続時間を計測するための特典継続時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に導出表示される識別情報の種類を示す図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド、可変表示ゲームの保留数を示す始動記憶数指定コマンド、可変表示ゲームにおいて確変大当たりに当選したことを示す確変大当たりコマンド、可変表示ゲームにおいて通常大当たりに当選したことを示す通常大当たりコマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球払出を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。この処理により、各種入賞口へ遊技球が入賞した場合には、予め設定された所定数の賞球が払出装置128から払い出される。また、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
(可変表示ゲーム制御処理)
図7のステップS15において実行されるサブルーチンについて図9を用いて説明する。なお、図9において、ステップS72からステップS80の側方に示した数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、可変表示ゲームが進行することとなる。
図7のステップS15において実行されるサブルーチンについて図9を用いて説明する。なお、図9において、ステップS72からステップS80の側方に示した数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、可変表示ゲームが進行することとなる。
最初に、図9に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
なお、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、可変表示ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図11を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、可変表示ゲーム保留数のチェックを行い、保留数がある場合に、大当たり判定、停止表示された導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。さらに、始動記憶数カウンタを"1"減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このようにセットされた始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。一方、保留数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当たりか否かを判断する。メインCPU66は、大当たりである場合に、大当たり開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当たり開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。従って、ステップS74を実行するメインCPU66は、液晶表示装置32における識別情報の可変表示の結果が特定の識別情報の組合せとなったことを条件として遊技者に有利な大当たり遊技状態への制御を行うこととなる。一方、メインCPU66は、大当たりではない場合に、可変表示ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当たり開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口8を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットすると共に、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。しかも、メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。さらにメインCPU66は、大入賞口入賞カウンタ及びアウト球カウンタを含む各ラウンド遊技での入賞状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理(少なくとも大入賞口入賞カウンタ及びアウト球カウンタの値を"0"にクリアする処理)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが"10"以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが"0"である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口8を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口8における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが"15"以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当たり終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当たり終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当たり終了インターバル処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり終了インターバルを示す値(07)であり、大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、可変表示ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。
また、前記可変表示ゲーム終了を示す値(08)のセットに基づき、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、及びアウト球カウンタを含む大当たり遊技状態での遊技状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理(少なくとも大入賞口開放回数カウンタは"1"に、他のカウンタは"0"にクリアする処理)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、可変表示ゲーム終了処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが可変表示ゲーム終了を示す値(08)である場合に、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、可変表示ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図10に示すように、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを"00"、"01"、"02"、"08"と順にセットすることにより、図9に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果が大当たりであるときには、制御状態フラグを"00"、"01"、"02"、"03"と順にセットすることにより、図9に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当たり遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを"04"、"05"、"06"と順にセットすることにより、図9に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、ラウンド遊技を実行することとなる。なお、ラウンド遊技が実行されている場合において、大当たり遊技状態の終了条件(大当たり遊技終了条件)が成立した場合には、"04"、"05"、"07"、"08"と順にセットすることにより、図9に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態を終了することとなる。なお、このラウンド遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、ラウンド遊技最大継続数(本実施形態においては15ラウンド)が終了したことを条件として大当たり遊技状態を終了することとなる。
(特別図柄記憶チェック処理)
図9のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図11を用いて説明する。
図9のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図11を用いて説明する。
最初に、図11に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、可変表示ゲームの保留数が"0"であるか否かの判断を行う。すなわち、この処理において、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数(すなわち「可変表示ゲームの保留数を示すデータ」)を読み出し、始動記憶数が"0"であるか否かの判断を行い、始動記憶数が"0"であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、始動記憶数が"0"であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大当たり判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当たり判定用乱数値と、メインROM68の所定領域に記憶された大当たり判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な大当たり遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。なお、メインCPU66は、後で詳述する大当たり確率上昇フラグを参照し、当該フラグが成立していることを判別すると、大当たり判定テーブルにおいて大当たり遊技状態とする値が多い部分を参照するようにし、大当たり確率上昇フラグ成立時に不成立時より大当たり確率が上昇するようにする(例えば1/300に対して1/60)。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大当たりであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当たりであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当たりであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当たりであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS107においては、大当たり図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当たり図柄用乱数値を抽出し、その大当たり図柄用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、つまり、識別情報の可変表示の結果を決定することとなる。
なお、メインCPU66は、左列と右列とが同じ識別情報となり、更には、左列と中列とが同じ識別情報となる場合には、中列の識別情報を、所定のコマ数(例えば3コマ)だけ補正するように決定し、大当たりにならないように制御している。つまり、本ステップにより、識別情報の可変表示の結果が、その識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に決定されるのである。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
なお、メインCPU66は、ステップS107又はステップS108を実行することによって、停止表示させる識別情報を決定するため、識別情報の可変表示がリーチとなるか否かを決定することとなる。つまり、本実施形態におけるステップS107又はステップS108を実行するメインCPU66は、識別情報の可変表示がリーチとなるか否かを決定するリーチ決定手段に相当する。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルとに基づいて、変動演出時間を算出し、その変動演出時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、ステップS112に処理を移す。
ステップS112においては、メインCPU66は、始動記憶数カウンタを"1"減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。詳しくは後述するが、副制御回路200のサブCPU206は、受信した始動記憶数指定コマンドに応じた演出を実行することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(入力検出処理)
図8のステップS43において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
図8のステップS43において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
最初に、図12に示すように、メインCPU66は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する(ステップS231)。この処理において、メインCPU66は、賞球に関連するスイッチであるVカウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、通常分岐経路センサ106b、特定分岐経路センサ106c、始動入賞球センサ116などの各種のセンサより、所定の検知信号が供給されているかを検出する。そして、これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、信号を供給したセンサに応じて、賞球の数を決定し、メインRAM70に記憶する。
ここで、通常分岐経路センサ106bからの検知信号の検出に対応して、例えば賞球の数を5個と決定し、また特定分岐経路センサ106cからの検知信号の検出に対応して、例えば賞球の数を10個と通常分岐経路センサ106bの場合より多いものにおいて決定する。これにより、通常分岐経路5eにおける遊技球の通過により払い出される5個の賞球という特典と、特定分岐経路5fにおける遊技球の通過により払い出される10個の賞球という特典とを異ならせることができる。
また、通常分岐経路センサ106bからの検知信号の検出に対応して、大当たり確率上昇フラグをクリアし、また特定分岐経路センサ106cからの検知信号の検出に対応して、大当たり確率上昇フラグを成立させる。これにより、通常分岐経路5eにおける遊技球の通過に基づく例えば大当たり確率1/300という特典と、特定分岐経路5fにおける遊技球の通過に基づく例えば大当たり確率1/60という特典という、互いに異なる特典を付与することができる。なお、賞球に係る特典あるいは大当たり確率に係る特典の何れか一方のみを採用することもできるし、他の内容に係る特典を採用することもできる。
また、この賞球関連スイッチチェック処理において、詳しくは図13を用いて後述する振分制御処理をも行う。そして、ステップS232に処理を移す。
ステップS232においては、特別図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図14を用いて後述するが、特別図柄としての識別情報に関連するVカウントセンサ102、カウントセンサ104、始動入賞球センサ116、一般入賞球センサ106、及びアウト球センサ112より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS233に処理を移す。
ステップS233においては、普通図柄関連スイッチ入力処理を実行する。この処理において、通過球センサ114は、所定の検知信号をメインCPU66に供給する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、後述する球通過記憶数の更新等の処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(振分制御処理)
図12のステップS231において実行される振分制御処理に係るサブルーチンについて図13を用いて説明する。
図12のステップS231において実行される振分制御処理に係るサブルーチンについて図13を用いて説明する。
まず、図13に示すように、次に詳述する計測フラグが成立しているか否かの判断を行う(ステップS241)。この処理において、メインCPU66は計測フラグを参照し、当初は計測フラグは成立していないので、ステップS242に処理を移す。
ステップS242では、入賞口5aへの入球があったか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、手前通路センサ106aから検知信号を受けているかを確認し、受けていれば入賞口5aへの入球があったものとして(手前通路5dにおける遊技球の通過があったものとして)計測フラグを成立させて一旦本サブルーチンを終え(ステップS243)、受けていなければ計測フラグを成立させずに本サブルーチンを終える。なお、計測フラグが成立するステップS243において、所定時間タイマによる所定時間の計測を開始する。
このようにして計測フラグが成立すると、次の振分制御処理の実行時において、ステップS241の判断で当該成立を判別し、ステップS244に処理を移す。
ステップS244では、更に入賞口5aへの入球があったか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、手前通路センサ106aから検知信号を受けているかを確認し、受けていれば駆動処理(ステップS245)を実行し、受けていなければ駆動処理をせずにステップS246へ処理を移す。なお、計測フラグは、以上のようにして処理に用いられるから、1個目の入賞口5aへの入球があった場合に、連続的に更なる2個目の入球があるかを把握する処理を行うための指標になっている。
駆動処理において、メインCPU66はモータ121を介して軸5iを回転駆動し、振分部材5hを切欠5jの位置まで移動させる。これにより、振分部材5hは特定分岐通路5fの壁体に沿うようになって、入賞口5aに入球した遊技球が通常分岐通路5eに加えて特定分岐通路5fをも通過可能となる。遊技球が特定分岐通路5fを通過して特定分岐通路センサ106cに検知されると、上述のように賞球の数が通常分岐通路5eの場合より多い特典が得られたり、後述するように大当たり遊技状態へ移行する確率(大当たり確率)が通常分岐通路5eの場合に比べて上昇する特典が得られたりする。なお、駆動により、振分部材5hが特定分岐通路5fを開放するが通常分岐通路5eを塞ぐようにしても良い。
そして、駆動処理を行っても行わなくても、ステップS246に処理が移る。この処理において、メインCPU66は所定時間タイマを参照し、入賞口5aへの1個目の遊技球の入球から1.5秒間などの所定時間が経過しているか否かを判断する。メインCPU66は、所定時間が経過していると判別すると、計測フラグをクリアし(ステップS247)、所定時間タイマをリセットして本サブルーチンを終え、所定時間が経過していないと判別すると、そのまま本サブルーチンを終える。このように計測フラグを所定時間経過後にクリアし、計測フラグ成立時における入賞口5aへの入球をもって振分部材5hを駆動することで、入賞口5aへの1個目の遊技球の入球から所定時間内にもう1個の遊技球(2個目の遊技球)が入球すると、すなわち所定時間内に2個の遊技球が入球すると、振分部材5hが駆動されるようにすることができる。
なお、例えば1個目の遊技球の入球があると計測フラグを0から1とし、計測フラグが1の場合に2個目の入球を検知すると計測フラグを1から2とし、計測フラグが2の場合に3個目の入球を検知すると振分部材5hを駆動するなどとして、所定時間内に3個以上の遊技球が入球すると振分部材5hが駆動されるようにしても良い。
また、駆動処理においては、特典継続時間タイマを作動し始める。そして、メインCPU66は、特典継続時間タイマを参照して特典継続時間(例えば60秒)が経過したか否かを判断し、経過したと判別した場合に、振分部材5hを当初の位置(特定分岐経路5fを塞ぐ位置)に戻すため、モータ121を駆動する。なお、特定分岐経路5fにおける遊技球の通過に対応する特典の継続について、識別情報の変動表示あるいは停止表示が所定回数分行われた場合や、特定分岐経路5fにおける遊技球の通過が所定回数に至った場合などを条件にしても良い。
(特別図柄関連スイッチ入力処理)
図12のステップS232において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
図12のステップS232において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
最初に、図14に示すように、カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS261)。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104から供給される所定の信号に応じて、カウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタを"1"増加させるように記憶更新するカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS262)。一方、メインCPU66は、カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS263においては、Vカウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、Vカウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、特定領域を通過した旨のフラグを成立させて、大入賞口開放回数カウンタを"1"増加させるように記憶更新するVカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS264)。
また、このVカウントスイッチ検出時処理では、メインCPU66は、Vカウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタを"1"増加させるように記憶更新する処理を実行する。一方、メインCPU66は、Vカウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS265に処理を移す。
ステップS265においては、始動口スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116から供給される所定の信号を受け取ることにより、始動口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、始動口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS266に処理を移し、始動口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS266においては、始動口検出時処理を実行し、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。詳しくは図15を用いて説明するが、メインCPU66は、可変表示ゲームの保留数が"4"より小さいと判別した場合には、大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、大当たり強調実行抽選を行い、メインRAM70の所定領域に各種のコマンドをセットする。この処理が終了した場合には、ステップS267に処理を移す。
ステップS267においては、アウト球スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、アウト球センサ112から供給される所定の信号に応じて、アウト球スイッチ入力があると判別した場合には、アウト球カウンタを"1"増加させるように記憶更新するアウト球スイッチ検出時処理を実行する(ステップS268)。一方、メインCPU66は、アウト球スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
(始動口検出時処理)
図14のステップS266において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。
図14のステップS266において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。
最初に、図15に示すように、メインCPU66は、可変表示ゲームの保留数が"4"以上であるか否かの判断を行う。すなわち、この処理において、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数を読み出し、始動記憶数が"4"以上であるか否かの判断を行う(ステップS501)。この処理において、メインCPU66は、始動記憶数が"4"以上であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、可変表示ゲームの保留数が上限数に至っている場合には、始動口6に遊技球が入賞したが、始動記憶情報の記憶を行うことなく、本サブルーチンを終了することとなる。一方、メインCPU66は、始動記憶数が"4"より小さいと判別した場合には、始動記憶数カウンタを"1"増加させ(ステップS502)、ステップS503に処理を移す。
ステップS503においては、メインCPU66は、大当たり判定用乱数カウンタから大当たり判定用乱数値を抽出し、大当たり図柄決定用乱数カウンタから大当たり図柄用乱数値を抽出する。そして、メインCPU66は、抽出した大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値をメインRAM70の所定領域に始動記憶情報として記憶する(ステップS504)。このように記憶された大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値を示すデータは、図11のステップS105などの処理においてメインCPU66により読み出され、大当たりであるか否かが判断され、導出表示させる識別情報の種類が決定されることとなる。このように、メインCPU66は、遊技球が始動口6に入球したが、所定の可変表示保留条件が成立した場合に、その識別情報の可変表示が実行できる所定の可変表示開始条件が成立するまで、その識別情報の可変表示の結果を決定するための始動記憶情報を、所定数を上限として記憶することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS505に処理を移す。
ステップS505において、メインCPU66は、抽出した大当たり判定用乱数値を大当たり判定値と比較する処理を実行する。そして、メインCPU66は、大当たり判定用乱数値が大当たり判定値と同じであるか否かの判断を行う(ステップS506)。前記大当たり判定値には、確変大当たりを示す確変大当たり判定値と、通常大当たりを示す通常大当たり判定値とがあり、この処理において、メインCPU66は、大当たり判定用乱数値が確変大当たり判定値と同じであると判別した場合には、ステップS507に処理を移す。また、この処理において、メインCPU66は、大当たり判定用乱数値が通常大当たり判定値と同じであると判別した場合には、ステップS508に処理を移す。また、この処理において、メインCPU66は、大当たり判定用乱数値が確変大当たり判定値と通常大当たり判定値とのいずれとも同じでないと判別した場合には、ステップS509に処理を移す。このように、ステップS505、506を実行するメインCPU66は、ステップS504において記憶された始動記憶情報が、識別情報の可変表示の結果が特定の識別情報の組合せとなる旨の特定始動記憶情報であるか否かを判定することとなる。
ステップS509において、メインCPU66は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このようにセットされた始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。また、この始動記憶数指定コマンドには、ステップS503によって抽出された大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値に基づくデータ(例えば、大当たり遊技状態に移行させる乱数値であるか否か、識別情報の可変表示の結果、リーチとなるか否かなど)が含まれており、主制御回路60から副制御回路200に始動記憶数指定コマンドを供給することによって、副制御回路200(サブCPU206)は、例えば、大当たり遊技状態に移行させる乱数値であるか否か、識別情報の可変表示の結果、リーチとなるか否かなどを認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS507において、メインCPU66は、ステップS509と同じように、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。これによって、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。また、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に確変大当たりコマンドを示すデータをセットする。このようにセットされた確変大当たりコマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に確変大当たりコマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、この確変大当たりコマンドを受信したか否かによって確変大当たりに当選しているか否かを判断し、確変大当たりに当選していると判別した場合には、確変大当たり用の演出決定用テーブルを選択することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS508において、メインCPU66は、ステップS509及びステップS507と同じように、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。これによって、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。また、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に通常大当たりコマンドを示すデータをセットする。このようにセットされた通常大当たりコマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に通常大当たりコマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、この通常大当たりコマンドを受信したか否かによって通常大当たりに当選しているか否かを判断し、通常大当たりに当選していると判別した場合には、通常大当たり用の演出決定用テーブルを選択することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
なお、大当たり確率上昇フラグが成立している場合であって大当たり遊技状態に移行するものと判定されたときは、メインCPU66は確変大当たりに準ずる演出をするために確変大当たりコマンドを示すデータをセットするが、独立の演出をするようにしても良い。
(普通図柄関連スイッチ入力処理)
図12のステップS233において実行されるサブルーチンについて図16を用いて説明する。
図12のステップS233において実行されるサブルーチンについて図16を用いて説明する。
最初に、図16に示すように、球通過スイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS281)。この処理において、メインCPU66は、通過球センサ114から供給される所定の信号に応じて球通過スイッチ入力があると判別した場合、球通過検出時処理を実行する(ステップS282)。
この球通過検出時処理において、メインCPU66は、図15に示す始動口検出時処理の場合と同様、所定の上限数(例えば"4")まで球通過記憶数カウンタを"1"増加させるように記憶更新する処理を実行する。そして、普通図柄ゲームを「当たり」とするか否かの内部抽選処理を行い、その抽選結果を示すデータ(例えば、「当たり」であるか否か、普通図柄94の可変表示の結果など)と、球通過記憶数を示すデータとを含む球通過記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このようにセットされた球通過記憶数指定コマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に球通過記憶数指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した球通過記憶数指定コマンドに応じて、球通過記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。この処理が終了した場合、及び前記ステップS281の処理で球通過スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
(副制御回路の動作)
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図17に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図17に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
(コマンド受信処理)
最初に、図17に示すように、始動記憶数指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS341)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS342に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS343に処理を移す。
最初に、図17に示すように、始動記憶数指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS341)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS342に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS343に処理を移す。
ステップS342において、サブCPU206は、保留数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶情報と、更新前の始動記憶数を示すデータと、更新後の始動記憶数を示すデータとを、ワークRAM210の所定領域にセットする。そして、サブCPU206は、主制御回路60から受信した始動記憶数指定コマンドに基づいて始動記憶数を決定し、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた始動記憶数を示すデータを更新する。なお、この処理においては、保留数の増減に関わらず、更新を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS343において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS344に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS346に処理を移す。
ステップS344において、サブCPU206は、リーチ判定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、変動パターンに基づいて、リーチとなる変動パターンであるか否かを判定する。この処理が終了した場合にはステップS345に処理を移す。
ステップS345において、サブCPU206は、変動パターン、リーチ判定結果、演出決定テーブルを参照し、演出パターンを選択する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から供給された変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンと、ステップS344においてリーチとなるか否かを判定した判定結果と、演出決定テーブルとを参照する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS346において、サブCPU206は、確変大当たりコマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、確変大当たりコマンドを受信したと判別した場合には、ステップS347において、確変大当たりコマンドを受信した旨の確変大当たりコマンドデータをワークRAM210の所定領域にセットし、本サブルーチンを終了する。なお、前記確変大当たりコマンドデータは、大当たり遊技状態に移行したときにサブCPU206によって消去される。一方、サブCPU206は、確変大当たりコマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS348に処理を移す。
ステップS348において、サブCPU206は、通常大当たりコマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、通常大当たりコマンドを受信したと判別した場合には、ステップS349において、通常大当たりコマンドを受信した旨の通常大当たりコマンドデータをワークRAM210の所定領域にセットし、本サブルーチンを終了する。なお、前記通常大当たりコマンドデータは、大当たり遊技状態に移行したときにサブCPU206によって消去される。一方、サブCPU206は、通常大当たりコマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS350に処理を移す。
ステップS350において、サブCPU206は、その他の受信したコマンド(例えば、球通過記憶数指定コマンドなど)に対応する制御を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(保留数演出表示処理)
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理とは異なる保留数演出表示処理が実行される。この保留数演出表示処理について図18を用いて説明する。
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理とは異なる保留数演出表示処理が実行される。この保留数演出表示処理について図18を用いて説明する。
最初に、図18に示すように、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断する(ステップS361)。この所定の可変表示保留条件は、上述したように、遊技球が始動口6に入球した場合において、可変表示ゲームの保留数が上限に達することなく、識別情報が変動していることを条件とする。なお、副制御回路200において、サブCPU206は、始動記憶数が上限に達することなく、始動記憶数が増加又は減少する始動記憶数指定コマンドを受信したか否かによって、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断することとなる。サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したと判別した場合には、ステップS362に処理を移す。一方、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立していないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS362において、サブCPU206は、保留数演出パターン決定用乱数値を抽出する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、保留数演出パターン決定用乱数カウンタから保留数演出パターン決定用乱数値を抽出する。この処理が終了した場合には、ステップS363に処理を移す。
ステップS363において、サブCPU206は、演出決定テーブルに基づく保留数演出パターンを決定する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶情報が特定始動記憶情報であるか否か、識別情報がリーチとなる始動記憶情報であるか否か、ステップS362によって抽出された保留数演出パターン決定用乱数値に基づいて、保留数演出パターンを選択する。続いて、サブCPU206は、このように選択された保留数演出パターンを示すデータをワークRAM210の所定領域にセットする。これによって、サブCPU206は、後述するステップS364において、セットされた保留数演出パターンを示すデータに基づいて可変表示ゲームの保留数の演出表示を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS364に処理を移す。
ステップS364において、サブCPU206は、所定のタイミングで保留数演出画像表示処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS363においてセットされたデータをVDP212に供給する。これにより、透明遊技盤14上に形成される演出表示可能領域32aのうち、始動口6に近接する位置に保留数を報知する画像が表示される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
なお、可変表示ゲームの保留数を表示する上記保留数演出表示処理と同様の処理が、普通図柄ゲームの保留数を表示する保留数演出表示処理においても行われる。
(特別図柄変動開始処理)
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理、保留数演出表示処理などとは異なる特別図柄変動開始処理が実行される。この変動開始処理について図19を用いて説明する。
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理、保留数演出表示処理などとは異なる特別図柄変動開始処理が実行される。この変動開始処理について図19を用いて説明する。
最初に、図19に示すように、サブCPU206は、始動記憶情報が残存しているか否かを判断する(ステップS381)。この処理において、サブCPU206は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータが"0"であるか否かによって、始動記憶情報が残存しているか否かを判断することとなる。サブCPU206は、始動記憶情報が残存していると判別した場合には、ステップS382に処理を移す。一方、サブCPU206は、始動記憶情報が残存していないと判別した場合には、ステップS383に処理を移す。
ステップS382において、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断する。この所定の可変表示保留条件は、上述したように、遊技球が始動口6に入球した場合において、保留数が上限に達することなく、識別情報が変動している条件である。サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立していないと判別した場合には、ステップS384に処理を移す。
一方、ステップS383において、サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶数が"0"から"1"となったか否かによって、遊技球が始動口6に入賞したか否かを判断する。サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞したと判別した場合には、ステップS384に処理を移す。一方、サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞しなかったと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS384において、サブCPU206は、変動開始処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、識別情報の変動パターンを示すデータをワークRAM210にセットする。この識別情報の変動パターンは、変動パターン指定コマンドに基づくものである。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、変動パターンを示すデータをVDP212に供給する。この処理が終了した場合には、ステップS386に処理を移す。
ステップS386において、サブCPU206は、識別情報が変動中か否かを判断する。そして、識別情報が変動中であると判別した場合には、ステップS388の処理に移す一方、識別情報が変動していないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS388において、サブCPU206は、確変大当たりコマンドを受信しているか否かを判断する。すなわち、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に確変大当たりコマンドデータがセットされているか否かによってその判断を行い、確変大当たりコマンドを受信していると判別した場合には、ステップS389に処理を移す一方、確変大当たりコマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS390に処理を移す。
ステップS389において、サブCPU206は、確変大当たり用演出決定テーブルに基づき、前記ステップS388の処理で抽出した演出決定用乱数値に対応する演出を選択する。そして、この選択した演出を示すデータをワークRAM210の所定領域にセットし、ステップS393に処理を移す。
ステップS390において、サブCPU206は、通常大当たりコマンドを受信しているか否かを判断する。すなわち、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に通常大当たりコマンドデータがセットされているか否かによってその判断を行い、通常大当たりコマンドを受信していると判別した場合には、ステップS391に処理を移す一方、通常大当たりコマンドを受信していないと判別した場合には、ステップS392に処理を移す。
ステップS391において、サブCPU206は、通常大当たり用演出決定テーブルに基づき、前記ステップS388の処理で抽出した演出決定用乱数値に対応する演出を選択する。そして、この選択した演出を示すデータをワークRAM210の所定領域にセットし、ステップS390に処理を移す。
ステップS392において、サブCPU206は、はずれ用演出決定テーブルに基づき、前記ステップS388の処理で抽出した演出決定用乱数値に対応する演出を選択する。そして、この選択した演出実行領域34を示すデータをワークRAM210の所定領域にセットし、ステップS393に処理を移す。
ステップS393において、サブCPU206は、演出表示処理を実行する。この演出表示において、サブCPU206は、前記ステップS389又はステップS391又はステップS392の処理においてワークRAM210の所定領域にセットされた演出の内容を示すデータを、所定のタイミングで、VDP212に供給する。これにより、可変表示ゲームにおいて演出に係る表示が実行される。この処理が終了した場合には、ステップS386に処理を戻し、次のステップS386の処理で識別情報が変動していないと判別するまで、上記ステップS386〜ステップS393の処理を繰り返す。
なお、大当たり確率上昇フラグが成立している場合であって大当たり遊技状態に移行するものと判定されたとき、すなわち特定分岐経路センサ106cが遊技球を検出したことに対応する大当たり確率上昇の特典によって大当たり遊技状態に移行するものと判定された場合には、メインCPU66は確変大当たりコマンドを示すデータをセットし、サブCPU206は確変大当たりと同様に演出表示を識別情報の変動表示と共に実行するので、振分部材5hが駆動されたことに基づく特典により大当たりとなった場合にも確変大当たりと同様の興味深い表示を提供可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、ここでは具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、遊技球が転動可能な遊技領域に入賞口が設けられた遊技機において、入賞口内に設けられた、1つの経路が分岐点を境に枝分かれしてなる複数の経路を有する流路と、前記流路の分岐点の手前に設けられた、入賞口に入球した遊技球を検知するための入球検知手段と、前記流路の枝分かれしてなる複数の経路にそれぞれ設けられた、当該経路を通過した遊技球を検知するための経路検知手段と、前記経路検知手段によって遊技球が検知されると、前記複数の経路におけるそれぞれの経路検知手段ごとに、異なる特典を遊技者に付与する特典付与手段と、遊技球を前記複数の経路に振り分けるための振分部材と、前記振分部材を駆動制御する駆動制御手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記入球検知手段によって遊技球が所定時間内に所定個数検知されたことを条件に、前記振分部材を駆動制御することを特徴とするものであるが、流路、特典付与手段、駆動制御手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものでもない。
5a 入賞口
5b 流路
5c 分岐点
5e 通常分岐通路
5f 特定分岐通路
6 始動口
8 大入賞口
10 パチンコ遊技機(遊技機)
14 透明遊技盤
15 遊技領域
32 表示装置(表示手段)
60 主制御回路
66 メインCPU
70 メインRAM
200 副制御回路
206 サブCPU
5b 流路
5c 分岐点
5e 通常分岐通路
5f 特定分岐通路
6 始動口
8 大入賞口
10 パチンコ遊技機(遊技機)
14 透明遊技盤
15 遊技領域
32 表示装置(表示手段)
60 主制御回路
66 メインCPU
70 メインRAM
200 副制御回路
206 サブCPU
Claims (4)
- 遊技球が転動可能な遊技領域に入賞口が設けられた遊技機において、
入賞口内に設けられた、1つの経路が分岐点を境に枝分かれしてなる複数の経路を有する流路と、
前記流路の分岐点の手前に設けられた、入賞口に入球した遊技球を検知するための入球検知手段と、
前記流路の枝分かれしてなる複数の経路にそれぞれ設けられた、当該経路を通過した遊技球を検知するための経路検知手段と、
前記経路検知手段によって遊技球が検知されると、前記複数の経路におけるそれぞれの経路検知手段ごとに、異なる特典を遊技者に付与する特典付与手段と、
遊技球を前記複数の経路に振り分けるための振分部材と、
前記振分部材を駆動制御する駆動制御手段と
を備え、
前記駆動制御手段は、前記入球検知手段によって遊技球が所定時間内に所定個数検知されたことを条件に、前記振分部材を駆動制御する
ことを特徴とする遊技機。 - 前記異なる特典は、遊技者にとって有利な大当たり遊技状態に移行される確率である大当たり確率が異なるものであることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記異なる特典は、遊技者に遊技球が払い出される賞球の数が異なるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤を備えており、
前記流路又は振分部材の少なくとも一部が、この透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に配設されている
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の遊技機。
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