JP2005237758A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技機の盤面を動的に活用して、ラウンド遊技毎の進行状況などを遊技者に報知する視認性と大当たり遊技状態における遊技の動的インパクト性に優れた遊技機を提供する。
【解決手段】 ラウンド遊技の演出画像や入賞結果などの遊技情報をラウンド毎に記憶して、遊技情報を含むラウンド標識をラウンド毎に所定の表示パターンにより表示手段上に設定された演出表示可能領域A0〜A8のいずれかの所定領域に割り当てて演出表示させるとともに、継続して新規にラウンド遊技が開始されると終了したラウンド遊技のラウンド標識を所定領域とは異なる他領域で継続表示させるように遊技機を構成する。
【選択図】図6

Description

この発明は遊技機に関し、特に複数の識別情報を変動表示及び停止表示し、かつ遊技に応じた演出表示を行う表示手段を備えた弾球遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一つとして弾球遊技機があり、この弾球遊技機を代表するものとしてパチンコ遊技機が知られている。
パチンコ遊技機は、遊技球を遊技盤上に発射して所定の入賞口に入球させ、入賞に応じて払い出される入賞球をより多く獲得することを目的として遊技するものであるが、前記透明遊技盤上には遊技球の流下方向を変化させる障害釘や風車、さらには前記入賞口などに設けられた電動開閉部材などの遊技部材が適宜設けられている。
かかるパチンコ遊技機において、近年では、前記表示窓部に代えて遊技盤の略中央に液晶表示装置を配置し、この液晶表示装置上で、やはり遊技機の1つであるスロットマシンのように、図柄などからなる複数の識別情報を変動表示するとともに、特定の組合せ(以下、「特定組合せ」という)で停止表示されると遊技者に有利な遊技状態に移行させる遊技形態、所謂「可変表示ゲーム」を実行するようにしたものが一般的な遊技機形態となっている(例えば、特許文献1を参照)。
前記「可変表示ゲーム」は、遊技者が前記透明遊技盤上に発射した遊技球が始動口と呼ばれる前記入賞口の一つへ入賞すると、その入賞に基づき当選かはずれかを内部抽選し、抽選結果に応じて前記表示装置の表示領域内で前記複数の識別情報を変動表示及び停止表示するもので、抽選結果が当選となって上記複数の識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な状態である所謂「大当たり遊技状態」に移行する。この大当たり遊技状態では、やはり入賞口の一つである大入賞口に設けられたシャッタを、所定時間あるいは遊技球が所定数入球するまで開放した後閉鎖するという特別遊技状態(以下、「ラウンド遊技」という)を所定回数継続可能となっており、このラウンド遊技を継続するためには、通常、前記大入賞口内に設けられた所定の入球ゾーン(以下、「Vゾーン」ともいう)内に少なくとも1個の遊技球が入球することを条件としている。
また、前記表示装置の表示領域においては、可変表示ゲーム中、遊技者を楽しませるために遊技に応じた演出表示がなされており、特に大当たり遊技状態においては、各ラウンド遊技毎に内容の異なった演出を行うようにしている。
特開2003−894号公報
ところが、上記特許文献1に代表される従来の遊技機は、表示装置はあくまでも遊技盤の略中央に所定の大きさで固定されているので、限られた表示領域内における演出表示では、演出画像の表示内容を変化させても他の遊技機とはさほど変わり映えすることがなく、遊技をより一層楽しませるだけの大きなインパクトを遊技者に与えることはできなかった。
また、演出画像が遊技盤の中央位置などに固定されて表示されるので、上述したようにラウンド遊技毎に演出画像の表示内容を変化させたとしても、ラウンド毎の切換状態やその表示状態の前後関係などの繋がりが分かりにくくラウンド遊技の進行状況などを遊技者に分かりやすく伝えることはできなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、遊技機の盤面を有効に活用して、ラウンド遊技毎の進行状況などを遊技者に報知させる視認性と大当たり遊技状態における遊技のインパクト性に優れた遊技機を提供することを目的としている。
請求項1記載の本発明では、発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤と、この透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に複数の演出表示可能領域を有して配設され、所定の演出表示可能領域内において複数の識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、前記複数の識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な遊技状態を付与するラウンド遊技を所定回数継続可能な大当たり遊技状態に移行させる大当たり遊技実行手段と、複数の前記演出表示可能領域から2個以上の演出表示可能領域を設定して、前記大当たり遊技状態においてその演出表示可能領域のそれぞれに演出画像を同時表示させる演出表示制御手段と、を備える遊技機とした。
請求項2記載の本発明では、請求項1において、2個以上の前記演出表示可能領域にそれぞれ表示される演出画像の拡大表示状態や縮小表示状態を切り換える表示状態指示手段を備えることとした。
請求項3記載の本発明では、請求項2において、前記表示状態指示手段は、前記透明遊技盤に相対するタッチパネルであることとした。
本発明によれば、透明遊技盤の背面側に配設される複数の演出表示可能領域を有した表示手段を備え、大当たり遊技状態において多数の演出表示可能領域から2個以上の演出表示可能領域を設定して、そのそれぞれに演出画像を同時表示させる演出表示制御手段を有するので、大当たり遊技状態における演出画像の表示領域を透明遊技盤上の左右などに分散させて保持させるとともに各表示面積を拡大縮小変化させるようにして、多様でかつインパクト性に優れた演出効果を発揮できる。例えば遊技盤の左右側に演出表示可能領域を設定して演出画像を同時進行的に表示させることができ、遊技盤全体を有効に使った斬新な変化を伴う演出表示が行え、遊技者が遊技をより一層楽しめるだけの大きなインパクトを与えることができる。
本実施形態に係る遊技機は、発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤と、この透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に複数の演出表示可能領域を有して配設され、所定の演出表示可能領域内において複数の識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、前記複数の識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な遊技状態を付与するラウンド遊技を所定回数継続可能な大当たり遊技状態に移行させる大当たり遊技実行手段と、複数の前記演出表示可能領域から2個以上の演出表示可能領域を設定して、前記大当たり遊技状態においてその演出表示可能領域のそれぞれに演出画像を同時表示させる演出表示制御手段と、を備えるようにしたものである。このような演出表示制御手段によって、大当たり遊技状態における演出の表示領域の表示位置を演出表示可能領域内において動的に変化させ、透明遊技盤の略全体にわたる広範囲な演出表示可能領域の複数箇所を選択して演出画像を表示させることができる。こうして、遊技盤全体を有効に使った斬新な変化を伴う演出表示が行え、遊技者が遊技をより一層楽しめるだけの大きなインパクトを与えることができるとともにゲームの多様性を付加することもできる。
なお、この複数の演出表示可能領域に表示される静止画像や動画像には当該ラウンド遊技中などに透明遊技盤上の特定入賞口に入球した遊技球の入賞球数などの情報が含まれるようにすることもでき、遊技者が有利な遊技情報を見逃すことなく取得させるとともに、遊技機の盤面に遊技者の注意を効果的に引き付けて遊技の興趣を効果的に持続させことができる。
また、演出表示可能領域にそれぞれ表示される演出画像の拡大表示状態や縮小表示状態を切り換えるための表示状態指示手段を遊技機に備えることもでき、これによって、遊技者を表示状態の変更に積極的に関与させるようにして遊技の興味性をさらに盛り上げることができる。このような表示状態指示手段としては、透明遊技盤に相対するタッチパネルを用いることができるので、タッチパネルの操作性を活かして直接的に表示状態の切換操作を容易に行うことができる。
透明遊技盤の背面側のほぼ全体に渡って配置される表示手段の演出表示可能領域は例えば、前記透明遊技盤の略中央に配置され当該遊技時点での識別情報などが表示される中央演出表示可能領域と、前記中央演出表示可能領域の周囲に同心円上に配置された複数の周辺演出表示可能領域とを有するようにその全体を構成することもできる。これら複数の演出表示可能領域の中から2以上を選択して、実行中の遊技の演出画像を表示手段上に異なる演出内容で展開表示させることにより、ゲームの興趣をより高められる。
透明遊技盤は、遊技球の流下方向に変化を与えるための障害釘や風車、また遊技球の入賞口や入賞ゲートなどが立設された遊技盤であって、その前面に所定の間隔をおいて並設されたガラス板との間に遊技球流路を形成して、この遊技球流路を遊技球が障害釘などに衝突しながら流下するようになっている。透明遊技盤の主要部分は透明な合成樹脂板などで形成され、本実施の形態においては、遊技機前側の全面積に対して、少なくともその約1/4以上の部分が透明部分となるように演出表示可能領域の表示面積を広く設定している。
表示手段は、透明遊技盤の背面側に配設された各種の液晶表示パネル装置やプラズマディスプレイ装置や有機EL(Electronic Luminescent)などであって、演出表示制御手段によって制御される。演出表示制御手段は、遊技機においてその遊技プログラムを実行するコンピュータなどの制御部が担っており、表示手段における全ての演出表示可能領域の所定位置に複数の演出表示可能領域を設定できるようになっている。
表示手段は、例えば単一の液晶パネルであって、透明遊技盤の背面全域をほぼカバーするように配置されるが、その大きさや形状などが異なりあるいは同形となる複数の液晶パネルを透明遊技盤の所定位置に配置して、各液晶パネルをそれぞれ個別の演出表示可能領域に対応させることもできる。表示手段上の表示可能領域内に複数配置される各演出表示可能領域は後述する演出表示制御手段によりそれぞれの表示位置や形状や大きさを調整して設定することができる。なお、演出表示可能領域を全表示可能領域内で移動表示させるようにして、演出効果を高めることもできる。
大当たり遊技実行手段は、遊技プログラムによって駆動される制御部にその機能が担われる。この大当たり遊技実行手段は遊技球の入賞を契機として内部抽選処理が行なわれて当選した場合に実行駆動される。この大当たり遊技実行手段が実行されことによって、表示手段の所定の演出表示可能領域において変動表示される複数の識別情報の画像を予め定められた特定組合せで停止表示させて、ラウンド遊技を所定回数継続可能な大当たり遊技状態に移行させる。
演出表示制御手段は、ゲーム全体を管理する制御部にロードされた遊技プログラムによって制御され、上述したように遊技機本体内の制御部がその機能を担っている。
この制御部は、CPUやパチンコ遊技全体の遊技プログラムを格納したメモリやその他書換え可能なメモリなどを備えてパチンコ遊技全体を制御しており、前記大当たり実行手段の機能についても担っている。このような演出表示制御手段によって、遊技情報を含む静止画像や動画像を遊技プログラムに書き込まれた所定の表示パターンにより2以上の演出表示可能領域に割り当ててそれぞれ同時に演出表示させるようになっている。
遊技情報や識別情報を表示手段上に設定された複数の演出表示可能領域の2以上に割り当てる表示パターンとしては、例えば、透明遊技盤の左右の対となる演出表示可能領域を設定して、当該ラウンドにおける識別情報の画像を左右同時に演出表示させるとともに、前回のラウンド遊技の情報を中央に配置された演出表示可能領域に表示させて、各ラウンド遊技における遊技情報の履歴を分かりやすく表示することもできる。
また、遊技機の前面に透明なタッチパネルを配置して、このタッチパネルを用いて遊技者に、識別情報などを表示させる演出表示可能領域を複数選択させたり、その演出表示可能領域の表示面積を拡大縮小消去させたりして、新たな遊技性が付加されるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、その時点のラウンド遊技における演出画像を2以上の演出表示可能領域で同時表示されるようにしているが、ラウンド遊技の進行に伴って、この演出表示可能領域の組み合わせを順次異なる領域に変更して表示させることもできる。
ラウンド遊技は遊技者に有利な遊技状態で極めて好ましい遊技状態である一方、遊技球を大入賞口へ所定数入賞させるだけの単純な遊技状態とも言える。したがって、遊技者が退屈してしまうおそれがあるが、ラウンド遊技毎に演出内容を変化させることで興趣を高めることができ、遊技者は次々と変わる演出内容を期待しながら注視するようになり、演出内容を楽しむこともパチンコ遊技の醍醐味、面白さの一つとすることができる。
前記表示手段は、後述する可変表示ゲームにおいて識別情報の可変表示(変動表示及び停止表示)が行われる複数の可変表示ゲーム領域を設定可能な表示領域を有し、当該表示領域と前記透明遊技盤における遊技領域とが重なるように前記透明遊技盤の後方に配置したものである。
本実施形態の遊技機では、かかる遊技盤を、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの各種合成樹脂などの透明部材により形成してこれを透明遊技盤とした。これによって、透明遊技盤の略全領域を演出表示可能領域にして遊技盤の背後に前記液晶表示装置あるいは有機ELなどの表示手段を配設したパチンコ遊技機としている。
そして、かかるパチンコ遊技機の大当たり遊技状態におけるラウンド遊技中などに、遊技機の盤面ほぼ全面に渡って確保された表示手段における複数の演出表示可能領域に、識別情報やラウンド遊技の情報などを含む演出画像を同時表示させるようにしたものである。したがって、遊技盤全体を有効に使った従来にない斬新な変化を伴う演出表示が行え、遊技をより一層楽しめるだけの大きなインパクトを遊技者に与えることができる。
ここで、大当たり遊技実行手段により制御される大当たり遊技状態におけるラウンド遊技とは、透明遊技盤上の大入賞口に設けたシャッタを、所定時間あるいは遊技球が所定球数入球するまで開放した後閉鎖する遊技である。大当たり遊技状態では、このラウンド遊技を所定のラウンド数で繰り返すことができ、継続して繰り返すための条件としては、前記大入賞口内のVゾーン内に少なくとも1個の遊技球が入球することとしている。
また、かかる大当たり遊技状態に移行するためには、遊技球が入賞口の一つである始動口に入賞したことを契機として抽選手段により実行される内部抽選に当選することが条件となる。
内部抽選は例えば1/320などの所定の抽選確率に設定されているが、この抽選結果は、前記表示装置上において、図柄などからなる複数の識別情報の組合せによって報知される。
この内部抽選に基づいて前記表示装置上で展開される前記複数の識別情報の変動表示及び停止表示、さらには各種演出表示を含めて、本実施形態では可変表示ゲームと呼ぶ。
かかる可変表示ゲームに用いられる上記識別情報としての図柄は、数字を含む文字、記号、絵柄又は模様等を含むもので、前記表示装置内においては、かかる識別情報が複数個集合した識別情報群を、所定の大きさの演出表示可能領域中に複数列(例えば横3列)表示可能としている。なお、本実施形態では、この演出表示可能領域を、可変表示ゲーム実行中は可変表示ゲーム表示領域と呼ぶこともある。
なお、識別情報の変動表示とは、各識別情報群に含まれる各識別情報を順次連続して表示させる形態であり、前記内部抽選結果が当選の場合は、複数の識別情報が同一図柄の組合せで停止表示され、それ以外の組合せによる停止表示は抽選結果がはずれを意味する。また、識別情報群が横3列に表示されている場合、2つの識別情報群が同一図柄で停止表示され、残り一列の識別情報群が変動表示中の状態をリーチと呼ぶ。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいてより具体的に説明する。
(パチンコ遊技機の構成)
図1は本実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図、図2は同パチンコ遊技機を構成する各部の分解斜視図、図3は同パチンコ遊技機の正面図、図4は同パチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技場に設けられる図示しない遊技機設置基台(遊技島)に当該パチンコ遊技機10を固定するための外枠11と、同外枠11内に配設された本体枠12と、同本体枠12に着脱自在に取付けられた後述する透明遊技盤14及びその他図示しない各種部品と、前記本体枠12に一側が枢着されて開閉自在とした前枠16と、さらに、前記透明遊技盤14を通して視認されるように、当該透明遊技盤14の背面側に位置するように、前記本体枠12の裏側に着脱自在に取付けられた表示手段としての液晶表示装置32とを備えている。
この液晶表示装置32は、透明遊技盤14の全部又は一部に背面側から重なるように配設されていればよく、本実施形態では、前記液晶表示装置32を透明遊技盤14の略全体に重なるように配設している。すなわち、少なくとも透明遊技盤14上に形成される後述する遊技領域15全体に重なるように配設している。なお、かかる遊技領域15に該当しない透明遊技盤14の前面領域(以下「遊技領域外域15a」という)の全部又は一部とに重なるように液晶表示装置32を配設しても構わない。
このように、液晶表示装置32を、透明遊技盤14の略全体に重なるように配設して透明遊技盤14から透視可能とすることにより、少なくとも透明遊技盤14上の遊技領域15全体を含む演出表示可能領域Aが略矩形状の表示領域を有して形成されることになる。
そして、演出表示制御手段によって、この演出表示可能領域A内に所定数例えば9個の領域に分割された複数の演出表示可能領域A0〜A8を設定表示させる。
なお、演出表示可能領域A上の各部分に表示される個別の演出表示可能領域は、それぞれその形状や配列、大きさなどの配置構成を遊技の形態に応じて任意に設定することができ、演出表示可能領域の数も9に限定されるものではなく、所定のラウンド数分、例えばトータルラウンド数の15に合わせた数となるように演出表示可能領域A上に分割したり、あるいは演出表示可能領域A内の任意の区画された領域に分散させたりした状態で設定してもよい。
こうして、透明遊技盤14の中央に演出表示可能領域(中央演出表示可能領域)A0及び演出表示可能領域A0の周辺に演出表示可能領域(周辺演出表示可能領域)を設定配置するとともに、前記中央演出表示可能領域A0におて識別情報を変動表示及び停止表示して後述する可変表示ゲームを進行させる一方、この可変表示ゲームの結果大当り遊技状態に移行した場合、その大当り遊技の演出表示を、前記複数の演出表示可能領域のうち、2以上の演出表示可能領域に表示させるようにしている。
なお、全体の演出表示可能領域Aには、後述する普通図柄ゲームにおける普通図柄94についても各個別の演出表示可能領域A0〜A8の分割表示状態に限定されることなく、いずれの領域であっても有効に表示させることもできる。
また、前記本体枠12の上部にはスピーカ46R,46Lが取付けられるとともに、下部右側には発射ハンドル26が取付けられている。すなわち、本パチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者は、前記発射ハンドル26等の操作ができるように当該パチンコ遊技機10の前方側に位置することとなり、前記透明遊技盤14と対向状態となる。
また、発射ハンドル26の裏側には、ソレノイドなどからなる弾球装置を備える発射装置130(図4を参照)が設けられ、さらに、この発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられており、このタッチセンサが触接されたときに、発射ハンドル26が遊技者により握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射装置130に電力が供給されて遊技球が透明遊技盤14に順次発射される。なお、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
なお、図1〜図3中、21は前記本体枠12の前面下部に取付けられた受皿ユニットであり、上皿20及び下皿22が形成され、前記前枠16の下側に位置するように配設されている。前記上皿20に貯留された遊技球が発射装置130に供給されるようになっており、上皿20の容量を越えた遊技球が下皿22に供給されるようになっている。
19はパチンコ遊技機10の前面に配置されるガラスなどからなる透明保護板であり、前記前枠16の開口部に取付けられている。この透明保護板19に透明なタッチセンサなどの表示状態指示手段を設け、遊技者がタッチセンサを操作して各演出表示可能領域A0〜A8上の複数領域に表示される演出画像の拡大表示状態や縮小表示状態、消去状態を切り換えるようにすることができる。なお、このようなタッチセンサによらず、パチンコ遊技機10の前面下部などに各演出表示可能領域A0〜A8に対応したスイッチを表示状態指示手段として設けるようにしてもよい。
46'は前記スピーカ46R,46Lのカバーであり、前記前枠16の上部に形成されている。132は演出表示や報知などに用いられる各種ランプである。
透明遊技盤14は、アクリル樹脂を用いた透明部材により形成されて全体が透過性を有しており、その前面には円弧状のガイドレール30a,30bを設け、このガイドレール30a,30bに囲まれた内側を遊技領域15としている。前記発射ハンドル26の操作により発射された遊技球は、ガイドレール30aにより案内されて前記遊技領域15内を流下する。
また、透明遊技盤14上には、図2に示すように複数の障害釘13を打ち込んでおり、遊技球が遊技領域15を上部から下部へ流下する際の流下方向を複雑に変化させるようにしている。なお、障害釘13を打ち込むような構成とせず、透明遊技盤14に樹脂製又は金属製の棒状体を透明遊技盤14の前方向に突設する構成としてもよい(所謂パチコン機)。なお、障害釘13については、図1及び図3では省略している。
さらに、この透明遊技盤14(遊技領域15)の略中央位置には、図3に示すように、遊技球の流下方向を大きく変化させる第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4が上下に対向状態に配設されている。本実施形態では、図示するように、これら第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4の間に前記中央演出表示可能領域A0が位置するようにしている。なお、これら第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4についても透明部材で形成することができる。
また、透明遊技盤14には、遊技球が入球すると入賞となる複数の一般入賞口5、前記可変表示ゲームが開始される契機となる特定入賞口としての始動口6、及び可変表示ゲームで当選した際に実行されるラウンド遊技において所定時間開放可能とした大入賞口8、さらには前記一般入賞口5、可変表示ゲーム開始の契機となる始動口6、大入賞口8に入球しなかった遊技球が遊技領域外域15aへ排出されるアウト口7が配設されている。
前記大入賞口8には、開閉自在なシャッタ40が設けられており、前記ラウンド遊技においては、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態となる。また、この大入賞口8内には、Vカウントセンサ102(図4参照)を有する、Vゾーンと呼ぶ特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)とが設けられており、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで前記シャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口8への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口8を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口8に受け入れられた遊技球がVカウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口8が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口8内に設けられたVゾーンを通過したことを条件に閉鎖状態となった後に再度開放状態にし、ラウンド遊技が継続可能となる。
また、この大入賞口8の上方位置に設けた前記始動口6は、前述したように可変表示ゲーム開始の契機となるものであり、この始動口6に遊技球が入賞した場合に可変表示ゲームが開始され、演出表示可能領域A上に分割された所定の領域において複数列の識別情報群が変動表示される。なお、本実施形態では、前記前記中央演出表示可能領域A0において変動表示される。また、可変表示ゲームに用いられる識別情報としての図柄は算用数字0〜9までとしており、識別情報が複数個集合した識別情報群を、所定の大きさの前記中央演出表示可能領域A0中に横3列で表示可能としている。
可変表示ゲームの開始条件としては、前記始動口6に遊技球が入賞したことを条件としており、所定の識別情報群の変動表示開始条件が成立する毎に識別情報群の変動表示を行うこととなる。なお、本実施形態においては、始動口6に遊技球が入賞したことを可変表示ゲームの可変表示開始条件としたが、これに限るものではなく、別の態様であってもよい。
また、遊技球が始動口6に入球した場合において、可変表示ゲームが実行中の場合であり、上限の保留個数に達していないことを条件として、可変表示ゲームを保留しておくことができる。すなわち、可変表示ゲームにおける識別情報群の変動表示中に遊技球が始動口6へ入賞した場合、変動表示中の識別情報群が停止表示されるまで、当該始動口6への遊技球の入賞に基づく識別情報群の変動表示の実行(開始)が保留される。そして、識別情報群の可変表示の実行が保留されている状態で、各識別情報群の識別情報が停止表示された場合には、保留されている識別情報群の可変表示の実行が開始される。
ここで、識別情報が停止表示された場合に実行される識別情報群の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報群の変動表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が停止表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分はその後も保留される。
なお、前記一般入賞口5及び大入賞口8に入球した場合の入賞には、例えば入球1個につき10球の遊技球が賞球として払い出され、前記始動口6に入球した場合の入賞には、入球1個につき例えば5球の遊技球が賞球として払い出されるようにしている。
また、前記始動口6の左右側には、球通過検出ゲート55,55が設けられており、この球通過検出ゲート55が遊技球の通過を検出したときには、図3に示すように、前記液晶表示装置32の所定位置において普通図柄94が変動し、例えば図示するような○印などの所定の図柄で停止表示されると、ソレノイド118(図4を参照)により、前記始動口6に付設した可動片58(所謂チューリップと呼ばれる電動役物)が初期状態の閉鎖状態から開方向に駆動され、始動口6に遊技球が入りやすくなるようにしている。なお、所定時間経過すると可動片58は再び閉鎖されて遊技球が始動口6に入りにくい状態に戻る。本実施形態では、このような普通図柄94の変動表示及び停止表示を普通図柄ゲームと呼ぶ。
さらに、透明遊技盤14の裏面には、入賞した遊技球の通路9が設けられており、前記一般入賞口5、始動口6及び大入賞口8に入球した遊技球は当該通路9を通って回収される。なお、前記通路9を通過する遊技球は、透明遊技盤14を通して遊技者から視認することが可能である。
上記構成により、本実施形態に係るパチンコ遊技機10は、前記透明遊技盤14と、この透明遊技盤14から透視可能に配設された前記液晶表示装置32により、透明遊技盤14の略全域が演出表示可能領域として形成され、遊技球を発射して入賞による賞球の獲得を目指すパチンコ遊技を従来通りに楽しみながら、遊技に応じた多彩な演出表示を、透明遊技盤14の略全域のいたる個所で、すなわち前記演出表示可能領域A0〜A8を利用して複数箇所において同時に表示可能とし、しかも、異なる領域では異なる内容の演出表示を行う多様多彩な演出によって遊技者を楽しませることができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、従来では、遊技盤の略中央に設けられていた液晶表示装置32のサイズを大きくすると、遊技領域15のサイズが相対的に小さくなり、遊技球の挙動の変化が乏しくなってパチンコ遊技の興趣を削ぐおそれがあったが、本パチンコ遊技機10の構成により、演出表示可能領域を拡大して多様な演出を実行可能としながら遊技領域15も十分広く確保することができる。
特に、本実施形態では、複数の演出表示可能領域から2個以上の演出表示可能領域を設定して、大当たり遊技状態においてその演出表示可能領域のそれぞれに演出画像を同時表示させる演出表示制御手段を備えることに加えて、演出表示可能領域にそれぞれ表示される演出画像の拡大表示状態や縮小表示状態を切り換える表示状態指示手段を設けることもできるので、透明遊技盤14の略全体を使った斬新な変化を伴う演出表示が行える上、表示状態指示手段を介して遊技者が遊技に関与することでより一層楽しめるだけの大きなインパクトを与えることができる。かかる制御を実行する演出表示制御手段については後に詳述する。
なお、液晶表示装置32は、透明遊技盤14から分離して本体枠12に取付けられているため、透明遊技盤14に液晶表示装置32の重量が掛からず、作業者がパチンコ遊技機10をメンテナンスするときなどに労力を軽減することができ、さらに透明遊技盤14の取替えなども自由に行うことができる。
(パチンコ遊技機の電気的構成)
本実施形態に係るパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。
図示するように、遊技制御手段としての主制御回路60は、メインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、前記演出表示制御手段をはじめ、後述する各種の手段として機能する。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブルなどの各種のテーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタRc、大入賞口入賞カウンタVc、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、可変表示ゲーム、普通図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、可変表示ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、大当たり遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、可変表示ゲームの大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、可変表示ゲームで大当りを判定した場合に、停止表示される大当たりに係る識別情報としての図柄(以下「特別図柄」という)を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に停止表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次"1"増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。
なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを"1"増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタRc(図19参照)は、大当たり遊技状態における大入賞口8の開放回数、すなわちラウンド遊技数(所謂ラウンド数)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタVc(図19参照)は、1ラウンド中に大入賞口8に入賞し、Vカウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。さらには、可変表示ゲームにおける保留個数を示すデータは、始動口6へ遊技球が入賞したが、識別情報の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている識別情報の変動回数を示すものである。さらには、普通図柄ゲームにおける保留個数を示すデータは、球通過検出ゲート55に遊技球が通過したが、普通図柄94の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている普通図柄94の変動回数を示すものである。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、記憶されている。
特別図柄記憶領域は、可変表示ゲームにおける1回の可変表示に対応する大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値、クリアデータ等のデータが記憶されており、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)がある。特別図柄記憶領域(0)には、今現在実行されている可変表示に対応するデータが記憶されている。また、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)には、現在実行されている可変表示が終了した後に実行される可変表示に対応するデータ(始動記憶情報)が記憶されている。つまり、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)の全てのデータがクリアデータである場合には、現在の可変表示が実行されず、可変表示を実行するための保留も行われていないこととなる。
また、現在の識別情報の可変表示が終了した場合には、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)の各々のデータを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフトし、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータを記憶する。これによって、特別図柄記憶領域の更新が行われる。一方、普通図柄記憶領域に関しても、特別図柄記憶領域と同じように、普通図柄記憶領域(0)から普通図柄記憶領域(4)がある。また、特別図柄記憶領域と同じように、普通図柄記憶領域の更新制御が行われる。なお、本実施形態におけるメインRAM70は、始動記憶手段の一例に相当する。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。
なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、Vカウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
ここで、前記Vカウントセンサ102は、大入賞口8におけるVゾーン内に設けられている。このVカウントセンサ102は、大入賞口8におけるVゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口8におけるVゾーンとは異なる一般入球ゾーンに設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口8における一般入球ゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106は、一般入賞口5に設けられている。この一般入賞球センサ106は、各一般入賞口5を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、球通過検出ゲート55にそれぞれ設けられている。この通過球センサ114は、球通過検出ゲート55を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は始動口6に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口6に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して前記始動口6に付設された可動片58に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、可動片58を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、大入賞口8を開閉するシャッタ40(図3を参照)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40の内側に設けられている図示しないシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、遊技球が前記Vゾーンを通過しやすくなるように、又は前記一般入球ゾーンを通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有するものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、賞球となる遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、前記発射装置130には、上述した発射用ソレノイド(あるいは発射用モータ)、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。
さらには、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、各種ランプ132の制御等を行うものであり、本実施形態においては、大当たり遊技状態における演出表示可能領域A0などの位置を演出表示可能領域A内において変化させるように制御する演出表示制御手段としても機能する。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
演出表示制御手段としての副制御回路200は、表示手段に対する表示制御を行う表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、各種ランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されており、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。特に、サブCPU206は、液晶表示装置32に対する表示制御を行うとともに、前記演出表示制御手段をはじめ、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、演出表示に関する決定を行うための設定条件を規定した各種のテーブルデータも記憶されている。
プログラムROM208には、演出表示の進行に関する条件を規定する複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンで制御される副制御回路200による演出表示は、識別情報の変動表示及び停止表示を含む可変表示ゲームの進行に応じて実行される。
なお、実行されたラウンド遊技毎にそのラウンド標識を表示させる演出表示可能領域A1〜A8をラウンド遊技毎にラウンド遊技の進行順序と相対的に関連させたり、ランダムに選択したりする各種の表示パターンを実行するプログラムがプログラムROM208に記憶されており、必要に応じてこのプログラムに従って所定の演出表示を実行できる。
また、各ラウンド遊技毎に、演出表示可能領域A中、中央演出表示可能領域A0をはじめとする複数の領域に同時表示させる演出画像をそれぞれ変化させる演出パターンについても同様にプログラムROM208に記憶され、演出決定テーブルなどに沿って実行することができる。
なお、本実施形態に係る副制御回路200において、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
またさらに、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200とを別々に構成したが、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、表示制御手段としての画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。
この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに分割設定された演出表示可能領域A0〜A8から複数のものが選択されてこの領域に画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出画像データ、普通図柄94を示す普通図柄画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
また、VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、識別情報を示す識別情報画像データ、普通図柄94を示す普通図柄画像データ、背景画像データ、演出画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。
特に、本実施形態では、ラウンド遊技の進行順序(ラウンド数)と1対1に相対的に関連させた表示パターンを備え、演出表示可能領域A1〜A8の配置個所を規定するための演出表示領域振り分けテーブルなどを備えており、ラウンド遊技中においては、この演出表示領域振り分けテーブルを参照しながらサブCPU206から供給される画像表示命令に応じて所定位置にラウンド遊技における遊技情報やそのラウンドが実行中であることを示すラウンド標識などの演出表示を行うようにしてもよい。
さらに、このVDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32の各演出表示可能領域A0〜A8に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
サブCPU206は、演出パターンを選択し、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ46(46L及び46R)から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。
(演出表示制御処理の説明)
以上のように構成されたパチンコ遊技機は、液晶表示装置32や払出装置128などを制御する遊技プログラムによりその全体が管理されて駆動される。
この遊技プログラムから呼び出されて実行される演出表示制御処理のルーチンについて、そのフローチャート(図5)及びその実行形態を示す説明図(図6、図7)を参照しながら以下に説明する。
なお、演出表示制御処理ルーチンのプログラムは、副制御回路200のプログラムROM208に記憶され、演出表示可能領域を設定表示させる順序や表示位置などの表示パターンのデータ部分を必要に応じて書き換えて実行させることができる。
演出表示制御処理ルーチンは、表示手段上の演出表示可能領域Aに複数の演出表示可能領域A0〜A8を所定の表示パターンとなるように設定する。そして、これらから2個以上の演出表示可能領域を選択して、この演出表示可能領域のそれぞれに演出画像を同時表示させるようにプログラムされており、演出表示制御手段を介して実行されるようになっている。
図5のフローチャートに示すように、演出表示制御処理ルーチンにおける最初のステップS1では、パチンコ遊技機10に設けられたセンサやタイマなどを介してその遊技時点でのラウンド数などの遊技情報を取得する。
ステップS2では、ステップS1で取得した遊技情報に基づいて、液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに所定の表示パターンとなるように分割状あるいは島状に演出表示可能領域を複数設定する。この表示パターンは例えばラウンド数とこのラウンド数に対応した演出表示可能領域の設定方法とが記憶されたテーブルデータなどで予め規定しておくことができる。
なお、複数の演出表示可能領域は互いにその大きさや形状を異ならせたり、それぞれ矩形状や円状、ハート形状などの同一形状としたりすることができ、総ラウンド数などに対応させた数となるように配置することもできる。本実施形態では演出表示可能領域Aの全体を略9分割した例を模式的に示しているが、このような分割形態に限定されるものではない。
ステップS3では、例えばタッチパネルなどの表示状態指示手段からの入力信号を監視するとともに、ステップS2で分割設定された2以上の演出表示可能領域A0〜A8に識別情報を変動表示させる画像表示処理がなされる。こうして、後述するような大当たり遊技実行処理などを実行するメインプログラムに処理を移行させる。なお、表示状態指示手段から入力信号を取得した場合には所定の割り込み処理がなされて、表示状態指示手段により選択された演出表示可能領域における識別情報や遊技情報の表示を拡大、縮小、消去するなどの処理ルーチンが実行されるようにしている。
以上のステップを繰り返すことによって、複数の演出表示可能領域上で識別情報の変動表示を同時進行させる。こうして、識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な遊技状態を付与するラウンド遊技を所定回数継続可能な大当たり遊技状態に移行させる。
このように本発明の遊技機では、複数領域での表示形態の斬新さと、表示状態指示手段を介して遊技者を遊技に引き込むようなゲーム性によって、新たな興趣をパチンコ遊技に付与できるようにしている。
(表示画面の説明)
つぎに、透明遊技盤14の背面に配置された液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに前記演出表示制御処理ルーチンを介して表示される演出表示の各表示画面例について、図6及び図7を参照しながら具体的に説明する。
図6(a)〜(d)は、図2に示すパチンコ遊技機の液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに表示されその前面に配置された透明遊技盤14から透視される表示画面を示す模式図である。
図6(a)に示すように、識別情報群の可変表示が保留されていない状態において、始動口6に遊技球が入球すると、中央演出表示可能領域A0において3列の識別情報群が変動表示される。
そして、乱数抽選による内部抽選によって当選となって、識別情報が例えば「777」などの特定組合せで停止表示されて第1ラウンドのラウンド遊技が開始された場合、主制御回路60からのコマンドに従って、副制御回路200は演出表示制御手段として機能し、演出表示制御処理ルーチンを介して、前記中央演出表示可能領域A0の左右に位置する演出表示可能領域A8、A4にそれぞれ演出画像を同時表示させる演出態様をとる。
各ラウンド遊技における演出表示を、上記2つの演出表示可能領域A8、A4で実行するようにしてもよいが、本実施形態では、前記第1ラウンドに続く第2ラウンドでは、図6(b)に示すように、遊技情報を演出表示可能領域A2、A4、A6、A8に演出表示させるようにしている。
そして、次の第3ラウンドでは、演出表示可能領域A0、A1、A3、A5、A7に識別情報や遊技情報を演出表示させる(図6(c)参照)。
続く第4ラウンドでは、演出表示可能領域Aにおける設定された全ての演出表示可能領域A0〜A8に識別情報などを変動表示させ、より多様な演出が楽しめるようにしている(図6(d)参照)。
なお、前回実行したラウンドに関わるラウンド標識などを演出表示可能領域に表示させることもできる。すなわち、継続して新規にラウンド遊技が開始されたときに終了したラウンド遊技のラウンド標識を前回のラウンド標識を表示した領域とは異なる他領域で継続表示させるようにして遊技中に遊技者に提供される情報量を増加させることもできる。こうして、ラウンド遊技の履歴やラウンド標識の表示を順次所定の表示パターンに設定する。なお、規定の最終ラウンドでは、全表示をクリアして、図6(a)の表示状態からスタートすればよい。
図7は、図6に示した前記表示形態とは別の表示パターンにおける演出表示可能領域の表示例である。
この図7に示す表示例は、遊技者がパチンコ遊技機に設けられたタッチパネルなどの表示状態指示手段を直接操作して、各演出表示可能領域A0〜A8の中から所望の領域を指定して、その表示形態を制御できるようにしたものである。
図7(a)は初期状態の一例であって、画面中段3列の演出表示可能領域A8、A4に大当り遊技における演出画像が表示されている。この表示状態のときに、遊技者が例えば演出表示可能領域A4に相対して配置されたタッチパネルの所定位置に触れることにより、図7(b)に示すように演出表示可能領域A4が縮小表示されることになる。こうして、遊技者はその好みに応じて、演出表示可能領域A上の表示位置や表示形態を、例えば左右各3段に配列された図7(c)や、中央各3段に配列された図7(d)などの独自の表示形態に変更してゲームを楽しむことができる。
図20は、図6、図7に示した前記表示形態とは別の表示パターンにおける演出表示可能領域の表示例であり、遊技者がパチンコ遊技機に設けられたタッチパネルなどの表示状態指示手段を直接操作して、表示させる所望の領域を指定して、その表示形態を制御できるようにしたものである。
図20(a)の表示例は、演出表示可能領域Aの複数個所で演出表示されている領域のうち、中央に配置された演出表示可能領域A0を遊技者がタッチパネルなどで選択して拡大表示される場合を示している。この場合、演出表示可能領域A0が4個の演出表示可能領域A1、A2、A8、A0、を用いて表示されその表示面積が4倍に拡大される。
図20(b)は演出表示可能領域Aを予め複数に分割設定していない場合の例であって、ここでは、大当たり遊技状態の演出画像させる表示領域の拡大率を遊技者が遊技機に設けた設定ボタンなどの操作により設定できるようにした例を示しており、例えば同じ大きさで2個所に表示されている表示領域のうち、所望する領域を演出表示可能領域Aに拡大表示させている。このとき、他方の表示領域は縮小される。
図20(c)及び図20(d)は、演出表示可能領域Aに、例えば2つの大当り遊技時の演出画像が表示されている場合に一方の表示領域を拡大したとき、他方の領域は縮小表示されるという例を示している。すなわち、ここでは図20(c)に示される演出表示可能領域Aの左下側の領域をタッチパネルなどで指示することにより、指定された表示領域が縮小するとともにこれに相対する表示領域が逆に拡大するようにして、図20(c)と図20(d)との表示状態が交互に切り換えられるようにしている。
以上のようにして、遊技者は透明遊技盤14の略全域を用いた演出表示可能領域Aの複数箇所において表示される演出を楽しむことができ、しかも、演出表示可能領域Aは広いので、それぞれに表示される必要な演出画像などが小さく表示されることはなく、ダイナミックな演出表示が楽しめ、しかも、遊技者が前記表示状態指示手段を直接操作して不要な領域を縮小(あるいは所望する領域を拡大)することができるようにした場合、好みに合った位置の領域を、あるいは好みに合った演出内容の領域を選択して楽しめ、大当たり遊技状態に移行した嬉しさと満足感に加え、大当たり遊技状態においては、これまでにない斬新な変化を伴う演出表示に接することになり、パチンコ遊技に対する興趣が向上し、なお一層パチンコ遊技に魅せられることとなる。
(遊技機の動作)
以下に、パチンコ遊技機10で実行されるその他のメイン処理などの概要を図8〜図10、図12〜図18に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図10)の状態遷移について図11を用いて説明する。
(メイン処理)
最初に、図8に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図8を用いて後述するが、可変表示ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
(システムタイマ割込処理)
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図9を用いて説明する。
最初に、図9に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を"1"増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、詳しくは図13を用いて後述するが、始動口6、球通過検出ゲート55、一般入賞口5などの遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を賞球として払出す旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口8の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に導出表示される識別情報の種類を示す導出図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
(特別図柄制御処理)
図8のステップS15において実行されるサブルーチンについて図10を用いて説明する。なお、図10において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、可変表示ゲームが進行することとなる。
最初に、図10に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
なお、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、可変表示ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図12を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、停止表示された導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。従って、ステップS74を実行するメインCPU66は、液晶表示装置32における識別情報の可変表示の結果が特定の識別情報の組合せとなったことを条件として遊技者に有利な大当り遊技状態への制御を行うこととなる。なお、ステップS74を実行するメインCPU66は、遊技状態制御手段の一例に相当する。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、可変表示ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口8を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタVcを"1"増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが"10"以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが"0"である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口8を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口8における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタRcが"15"以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、可変表示ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、可変表示ゲーム終了処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが可変表示ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータを"1"減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図9のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。詳しくは後述するが、副制御回路200のサブCPU206は、受信した始動記憶数表示コマンドに応じた演出を実行することとなる。また、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、可変表示ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図11に示すように、大当たり遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを"00"、"01"、"02"、"08"と順にセットすることにより、図10に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当たり遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを"00"、"01"、"02"、"03"と順にセットすることにより、図10に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを"04"、"05"、"06"と順にセットすることにより、図10に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。
なお、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(大当り遊技終了条件)が成立した場合には、"04"、"05"、"07"、"08"と順にセットすることにより、図10に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。なお、この特定遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、ラウンド遊技最大継続数(本実施形態においては15ラウンド)が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。
(特別図柄記憶チェック処理)
図10のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図12を用いて説明する。
最初に、図12に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が"0"であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが"0"であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが"0"であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、メインROM68の所定領域に記憶された大当り判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図9のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図18のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、つまり、識別情報の可変表示の結果を決定することとなる。
なお、メインCPU66は、左列と右列とが同じ識別情報となり、更には、左列と中列とが同じ識別情報となる場合には、中列の識別情報を、所定のコマ数(例えば3コマ)だけ補正するように決定し、大当りにならないように制御している。つまり、本ステップにより、識別情報の可変表示の結果が、その識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に決定されるのである。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
なお、メインCPU66は、ステップS107又はステップS108を実行することによって、停止表示させる識別情報を決定するため、識別情報の可変表示がリーチとなるか否かを決定することとなる。つまり、本実施形態におけるステップS107又はステップS108を実行するメインCPU66は、識別情報の可変表示がリーチとなるか否かを決定するリーチ決定手段に相当する。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図9のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルとに基づいて、変動演出時間を算出し、その変動演出時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(入力検出処理)
図9のステップS43において実行されるサブルーチンについて図13を用いて説明する。
最初に、図13に示すように、メインCPU66は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する(ステップS231)。この処理において、メインCPU66は、賞球に関連するスイッチであるVカウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、始動入賞球センサ116などの各種のセンサより、所定の検知信号が供給されているかを検出する。そして、これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、信号を供給したセンサに応じて、賞球の数を決定し、メインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS232に処理を移す。
ステップS232においては、特別図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図14を用いて後述するが、特別図柄としての識別情報に関連するVカウントセンサ102、カウントセンサ104、始動入賞球センサ116より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS233に処理を移す。
ステップS233においては、普通図柄関連スイッチ入力処理を実行する。この処理において、通過球センサ114は、所定の検知信号をメインCPU66に供給する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、普通図柄94の始動記憶等の処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(特別図柄関連スイッチ入力処理)
図13のステップS232において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
最初に、図14に示すように、カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS261)。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104から供給される所定の信号に応じて、カウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタVcを"1"増加させるように記憶更新するカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS262)。一方、メインCPU66は、カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS263においては、Vカウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、Vカウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、特定領域を通過した旨のフラグを成立させるとともに大入賞口入賞カウンタを"1"増加させるように記憶更新するVカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS264)。一方、メインCPU66は、Vカウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS265に処理を移す。
ステップS265においては、始動口スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116から供給される所定の信号を受け取ることにより、始動口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、始動口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS266に処理を移し、始動口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、本実施形態におけるステップS265を実行するCPU66は、透明遊技盤14における遊技領域15に設けられた始動口6を通過した遊技球を検出する始動領域検出手段の一例に相当する。
ステップS266においては、始動口検出時処理を実行し、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。詳しくは図14を用いて説明するが、メインCPU66は、保留個数を示すデータが"4"より小さいと判別した場合には、大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、予告実行抽選を行い、メインRAM70の所定領域に各種のコマンドをセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(始動口検出時処理)
図14のステップS266において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。
最初に、図15に示すように、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数(所謂、上述した「保留個数を示すデータ」)を読み出し、始動記憶数が"4"以上であるか否かの判断を行う(ステップS501)。この処理において、メインCPU66は、始動記憶数が"4"以上であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、保留個数が上限数に至っている場合には、始動口6に遊技球が入賞したが、始動記憶情報の記憶を行うことなく、本サブルーチンを終了することとなる。一方、メインCPU66は、始動記憶数が"4"より小さいと判別した場合には、始動記憶数カウンタを"1"増加させ(ステップS502)、ステップS503に処理を移す。
ステップS503においては、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタから大当り判定用乱数値を抽出し、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄用乱数値を抽出する。そして、メインCPU66は、抽出した大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値をメインRAM70の所定領域に始動記憶情報として記憶する(ステップS504)。このように記憶された大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を示すデータは、図12のステップS105などの処理においてメインCPU66により読み出され、大当りであるか否かが判断され、導出表示させる識別情報の種類が決定されることとなる。このように、メインCPU66は、遊技球が始動口6に入球したが、所定の可変表示保留条件が成立した場合に、その識別情報の可変表示が実行できる所定の可変表示開始条件が成立するまで、その識別情報の可変表示の結果を決定するための始動記憶情報を、所定数を上限として記憶することとなる。なお、本実施形態におけるステップS503、504を実行するメインCPU66は、始動記憶手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS505に処理を移す。
ステップS505において、メインCPU66は、抽出した大当り判定用乱数値を大当り判定値と比較する処理を実行する。そして、メインCPU66は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と同じであるか否かの判断を行う(ステップS506)。この処理において、メインCPU66は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と同じであると判別した場合には、ステップS508に処理を移す。この処理において、メインCPU66は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と同じでないと判別した場合には、ステップS507に処理を移す。このように、ステップS505、506を実行するメインCPU66は、ステップS504において記憶された始動記憶情報が、識別情報の可変表示の結果が特定の識別情報の組合せとなる旨の特定始動記憶情報であるか否かを判定することとなる。なお、本実施形態におけるステップS505、506を実行するメインCPU66は、事前判定手段の一例に相当する。
ステップS507において、メインCPU66は、予告用乱数カウンタから予告用乱数値を抽出し、予告実行抽選に当選したか否かを決定する。メインCPU66は、抽出した予告用乱数値が"0"以下である場合には、予告実行抽選に当選したと決定する。一方、メインCPU66は、抽出した予告用乱数値が"1"以上である場合には、予告実行抽選に当選しなかったと決定する。なお、この予告用乱数カウンタは、"0"から"199"の整数として更新されるものである。このため、ステップS507における予告実行抽選に当選する確率は、"1/200"となる。この処理が終了した場合には、ステップS509に処理を移す。
一方、ステップS508において、メインCPU66は、予告用乱数カウンタから予告用乱数値を抽出し、予告実行抽選に当選したか否かを決定する。メインCPU66は、抽出した予告用乱数値が"99"以下である場合には、予告実行抽選に当選したと決定する。一方、メインCPU66は、抽出した予告用乱数値が"100"以上である場合には、予告実行抽選に当選しなかったと決定する。なお、この予告用乱数カウンタは、上述したように、"0"から"199"の整数として更新されるため、ステップS508における予告実行抽選に当選する確率は、"1/2"となる。この処理が終了した場合には、ステップS509に処理を移す。
ステップS509において、メインCPU66は、予告実行抽選に当選したか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、ステップS507又はステップS508における予告実行抽選の抽選結果に基づいて、予告実行抽選に当選したか否かを判断することとなる。メインCPU66は、予告実行抽選に当選したと判別した場合には、ステップS511に処理を移す。一方、メインCPU66は、予告実行抽選に当選しなかったと判別した場合には、ステップS510に処理を移す。
ステップS510において、メインCPU66は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このようにセットされた始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図9のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。また、この始動記憶数指定コマンドには、ステップS503によって抽出された大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値に基づくデータ(例えば、大当り遊技状態に移行させる乱数値であるか否か、識別情報の可変表示の結果、リーチとなるか否かなど)が含まれており、主制御回路60から副制御回路200に始動記憶数指定コマンドを供給することによって、副制御回路200(サブCPU206)は、例えば、大当り遊技状態に移行させる乱数値であるか否か、識別情報の可変表示の結果、リーチとなるか否かなどを認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS511において、メインCPU66は、ステップS510と同じように、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。これによって、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。また、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に予告コマンドを示すデータをセットする。このようにセットされた予告コマンドを示すデータは、図9のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に予告コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(副制御回路の動作)
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図16に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
(コマンド受信処理)
最初に、図16に示すように、始動記憶数指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS341)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS342に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS343に処理を移す。
ステップS342において、サブCPU206は、保留個数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶情報と、更新前の始動記憶数を示すデータと、更新後の始動記憶数を示すデータとを、ワークRAM210の所定領域にセットする。そして、サブCPU206は、主制御回路60から受信した始動記憶数指定コマンドに基づいて始動記憶数を決定し、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた始動記憶数を示すデータを更新する。なお、この処理においては、保留個数の増減に関わらず、更新を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS343において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS344に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS346に処理を移す。
ステップS344において、サブCPU206は、リーチ判定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、変動パターンに基づいて、リーチとなる変動パターンであるか否かを判定する。この処理が終了した場合にはステップS345に処理を移す。
ステップS345において、サブCPU206は、変動パターン、リーチ判定結果、演出決定テーブルを参照し、演出パターンを選択する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から供給された変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンと、ステップS344においてリーチとなるか否かを判定した判定結果と、演出決定テーブルとを参照する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS346において、サブCPU206は、予告コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、予告コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS347において、予告コマンドを受信した旨の予告コマンドデータをワークRAM210の所定領域にセットし、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、予告コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS348に処理を移す。
ステップS348において、サブCPU206は、その他の受信したコマンドに対応する制御を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(保留表示演出処理)
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理とは異なる保留表示演出処理が実行される。この保留表示演出処理について図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断する(ステップS361)。この所定の可変表示保留条件は、上述したように、遊技球が始動口6に入球した場合において、保留個数が上限に達することなく、識別情報が変動していることを条件とする。なお、副制御回路200において、サブCPU206は、始動記憶数が上限に達することなく、始動記憶数が増加する始動記憶数指定コマンドを受信したか否かによって、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断することとなる。サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したと判別した場合には、ステップ362に処理を移す。一方、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立していないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS362において、サブCPU206は、保留表示演出パターン決定用乱数値を抽出する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、保留表示演出パターン決定用乱数カウンタから保留表示演出パターン決定用乱数値を抽出する。この処理が終了した場合には、ステップS363に処理を移す。
ステップS363において、サブCPU206は、予告コマンドを受信したか否かを判断する。サブCPU206は、ステップS347において予告コマンドデータがセットされたか否かによって、予告コマンドを受信したか否かを判断する。サブCPU206は、主制御回路60から予告コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS364に処理を移す。一方、サブCPU206は、予告コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS365に処理を移す。
ステップS364において、サブCPU206は、予告ありの予告演出決定テーブルに基づく保留表示演出パターンを決定する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶情報が特定始動記憶情報であるか否か、識別情報がリーチとなる始動記憶情報であるか否か、ステップS362によって抽出された保留表示演出パターン決定用乱数値に基づいて、保留表示演出パターンを選択する。続いて、サブCPU206は、このように選択された保留表示演出パターンを示すデータをワークRAM210の所定領域にセットする。これによって、サブCPU206は、後述するステップ366において、セットされた保留表示演出パターンを示すデータに基づいて保留表示演出を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS366に処理を移す。
ステップS365において、サブCPU206は、予告なしの予告演出決定テーブルに基づく保留表示演出パターンを決定する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS364と同じように、始動記憶情報が特定始動記憶情報であるか否か、識別情報がリーチとなる始動記憶情報であるか否か、ステップS362によって抽出された保留表示演出パターン決定用乱数値に基づいて、保留表示演出パターンを選択する。この処理が終了した場合には、ステップS366に処理を移す。
ステップS366において、サブCPU206は、所定のタイミングで保留表示処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS364又はステップS365においてセットされたデータをVDP212に供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(変動開始処理)
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理、保留表示演出処理などとは異なる変動開始処理が実行される。この変動開始処理について図18を用いて説明する。
最初に、図18に示すように、サブCPU206は、始動記憶情報が残存しているか否かを判断する(ステップS381)。この処理において、サブCPU206は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータが"0"であるか否かによって、始動記憶情報が残存しているか否かを判断することとなる。サブCPU206は、始動記憶情報が残存していると判別した場合には、ステップS382に処理を移す。一方、サブCPU206は、始動記憶情報が残存していないと判別した場合には、ステップS383に処理を移す。
ステップS382において、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断する。この所定の可変表示保留条件は、上述したように、遊技球が始動口6に入球した場合において、保留個数が上限に達することなく、識別情報が変動している条件である。サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立していないと判別した場合には、ステップS384に処理を移す。
一方、ステップS383において、サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶数が"0"から"1"となったか否かによって、遊技球が始動口6に入賞したか否かを判断する。サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞したと判別した場合には、ステップS384に処理を移す。一方、サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞しなかったと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS384において、サブCPU206は、変動開始処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、識別情報の変動パターンを示すデータをワークRAM210にセットする。この識別情報の変動パターンは、変動パターン指定コマンドに基づくものである。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、変動パターンを示すデータをVDP212に供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(大当り演出表示処理)
また、副制御回路200では、大当り遊技状態が生起された場合、大当り演出表示処理を実行する。この大当り演出表示処理について図18を用いて説明する。
大当り遊技状態が生起されると、図19に示すように、メインCPU66は、1回目のラウンド遊技の演出表示を行うために、大入賞口開放回数カウンタRcに1を代入する(ステップS401)。すなわち、ラウンド数が1回目であれば1となる。次いで、大入賞口8への入球数をクリアするために、大入賞口入賞カウンタVcをクリアする(ステップS402)。
次いで、サブCPU206は、前記大入賞口開放回数カウンタRcの数値に対応する指定位置に、演出表示可能領域を移動させる(ステップS403)。このとき、サブCPU206は演出表示領域配置決定テーブルを参照している。すなわち、ラウンド数と対応した位置に演出表示可能領域を所定の位置に移動する。そして、各位置において、演出表示可能領域A内においてラウンド遊技における演出表示を実行する(ステップS404)。ここではキャラクタが様々な態様で表示されることになる。
この処理を終了すると、次に、メインCPU66は、Vゾーン内に入球があったかどうかを判定する(ステップS405)。大入賞口8への入球のうち、Vゾーン内に入球があった場合は大入賞口入賞カウンタVcをインクリメントする(ステップS406)。ステップS405において、Vゾーンへの入球が無い場合はステップS407に処理を移し、大入賞口8のシャッタ40が閉鎖する条件として、シャッタ40の開放後所定時間(ここでは30秒とする)経過したか否か、及び大入賞口8に所定数(10個)の入球があったか否かを判定する。未だ所定時間が経過しておらず、かつ所定数の入球がない場合はステップS404に戻る。所定時間経過しているか、あるいは所定数の入球があった場合は、ステップS408の処理に移り、ステップS408では、大入賞口8への入球のうち、Vゾーンへの入球があるか否かを大入賞口入賞カウンタVcの数値から判定し、入球がない場合は本ルーチンを終了し、メインCPU66は、次へのラウンド遊技に進ませることなく大当り遊技状態を終了する。
ステップS408でVゾーンへの入球があった場合は、メインCPU66はステップS409に処理を移して、大入賞口開放回数カウンタRcをインクリメントする。
そして、ステップS409において、大入賞口開放回数カウンタRcが16になったかどうかを判定し、16に満たない場合はステップS402に戻り、ラウンド遊技を継続させるとともに、サブCPU206にコマンド信号を出力し、コマンド信号を受けたサブCPU206は、この継続されたラウンド遊技の回数に見合った位置に演出表示可能領域を移動して所定の演出表示を行う。
そして、メインCPU66は、ステップS409において、インクリメントされた大入賞口開放回数カウンタRcが16になった場合は最終ラウンド遊技が終了したと判断し、大当り遊技状態を終了させる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、ここでは具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
すなわち、本発明の遊技機は、透明遊技盤の背面側に配設される複数の演出表示可能領域有した表示手段を備え、その大当たり遊技状態において多数の演出表示可能領域から2個以上の演出表示可能領域を設定して、そのそれぞれに演出画像を同時表示させるとともに、各演出表示面積を拡大縮小させるようにしたものであって、以上説明した表示パターンのものなどに限定されるものではない。また、透明遊技盤や、透明遊技盤に各演出表示可能領域を形成する表示手段、大当り遊技実行手段、演出表示制御手段などの具体的構成は、その遊技形態などに応じて適宜変更することができる。
本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の概観を示す斜視図である。 同パチンコ遊技機の要部を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技プログラムから呼び出されて実行される演出表示制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技プログラムにより実行される演出表示制御ルーチンの実行形態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技プログラムにより実行される演出表示制御ルーチンの実行形態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機において実行される要旨に係る制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技プログラムにより実行される演出表示制御ルーチンの実行形態を示す説明図である。
符号の説明
8 大入賞口
10 パチンコ遊技機(遊技機)
14 透明遊技盤
15 遊技領域
32 液晶表示装置(表示手段)
60 主制御回路
66 メインCPU
200 副制御回路
206 サブCPU
A 演出表示可能領域の全体
A0〜A8 演出表示可能領域

Claims (3)

  1. 発射された遊技球を上部側から下部側へ流下案内可能とし、一部又は全部が透明部材により形成されて背後が透視可能な透明遊技盤と、
    この透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に複数の演出表示可能領域を有して配設され、所定の演出表示可能領域内において複数の識別情報を変動表示及び停止表示する表示手段と、
    前記複数の識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な遊技状態を付与するラウンド遊技を所定回数継続可能な大当たり遊技状態に移行させる大当たり遊技実行手段と、
    複数の前記演出表示可能領域から2個以上の演出表示可能領域を設定して、前記大当たり遊技状態においてその演出表示可能領域のそれぞれに演出画像を同時表示させる演出表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 2個以上の前記演出表示可能領域にそれぞれ表示される演出画像の拡大表示状態や縮小表示状態を切り換える表示状態指示手段を備えることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記表示状態指示手段は、前記透明遊技盤に相対するタッチパネルであることを特徴とする請求項2記載の遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007190072A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Daikoku Denki Co Ltd パチンコ遊技機
JP2016171886A (ja) * 2015-03-17 2016-09-29 株式会社ソフイア 遊技機
CN111214838A (zh) * 2020-03-11 2020-06-02 浙江金马工艺品有限公司 一种积木玩具及其玩法

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