JP2005287939A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 その遊技時点での保留球数に対応した演出を行うことができゲーム進行の効率性に優れるとともに、遊技機の盤面全体を広く動的に活用して遊技者に報知する視認性と斬新な視覚効果を付与しうる遊技性に優れた遊技機を提供する。
【解決手段】 透明遊技盤14を流下する遊技球がその盤上に設けられた特定入賞口へ入球するのを契機に内部抽選を行い、透明遊技盤14の背後に配された液晶表示装置32の中央表示領域Bに識別情報群を可変表示させ、入賞遊技球の保留球数Nが領域数増加規定値Nkに到達したときに識別情報群を周辺表示領域Cに同時に演出表示させるとともに、保留球数Nが変動時間短縮規定値Nmに到達したときに各領域における図柄の変動表示時間を短縮させる。
【選択図】 図6
【解決手段】 透明遊技盤14を流下する遊技球がその盤上に設けられた特定入賞口へ入球するのを契機に内部抽選を行い、透明遊技盤14の背後に配された液晶表示装置32の中央表示領域Bに識別情報群を可変表示させ、入賞遊技球の保留球数Nが領域数増加規定値Nkに到達したときに識別情報群を周辺表示領域Cに同時に演出表示させるとともに、保留球数Nが変動時間短縮規定値Nmに到達したときに各領域における図柄の変動表示時間を短縮させる。
【選択図】 図6
Description
この発明は遊技機に関し、特に複数の識別情報群を変動表示及び停止表示し、かつ遊技に応じて演出表示可能とした表示手段を備えた弾球遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一つとして弾球遊技機があり、この弾球遊技機を代表するものとしてパチンコ遊技機が知られている。パチンコ遊技機は、遊技球を遊技盤上に発射して所定の入賞口に入球させ、入賞に応じて払い出される入賞球をより多く獲得することを目的として遊技するものである。前記透明遊技盤上には、遊技球の流下方向を変化させる障害釘や風車、さらには前記入賞口などに設けられた電動開閉部材などの遊技部材が適宜設けられている。
かかるパチンコ遊技機において、遊技盤の略中央に液晶表示装置を配置し、この液晶表示装置上で、遊技機の1つであるスロットマシンのように、図柄などからなる複数の識別情報を変動表示するとともに、特定の組合せ(以下、「特定組合せ」という)で停止表示されると遊技者に有利な遊技状態に移行させる遊技形態、所謂「可変表示ゲーム」を実行するようにしたものがある。
前記「可変表示ゲーム」は、遊技者が前記透明遊技盤上に発射した遊技球が前記始動口と呼ばれる前記入賞口の一つへ入賞すると、その入賞に基づき当選かはずれかを内部抽選し、抽選結果に応じて前記表示装置の表示領域内で前記複数の識別情報を変動表示及び停止表示するもので、抽選結果が当選となって上記複数の識別情報が予め定められた特定組合せで停止表示された場合、遊技者に有利な状態である所謂「大当たり遊技状態」に移行する。この大当たり遊技状態では、やはり入賞口の一つである大入賞口に設けられたシャッタを、所定時間あるいは遊技球が所定数入球するまで開放した後閉鎖するという特別遊技状態(以下、「ラウンド遊技」という)を所定回数継続可能となっており、このラウンド遊技を継続するためには、通常、前記大入賞口内に設けられた所定の入球ゾーン(以下、「Vゾーン」ともいう)内に少なくとも1個の遊技球が入球することを条件としている。
このような可変表示ゲームの実行中に、遊技球が始動口に入賞した場合には、所定の入賞回数を上限として、この入賞球に対応した可変表示ゲームを保留すべく、この入賞球を保留球として記憶するようにしている。そして、現在実行されている可変表示ゲームが終了した後に、この保留球に対応した可変表示ゲームを実行するのである。
かかる遊技機においては、保留球が存在する場合には、その個数を数字で表示するようにして、遊技者に保留球の存在と個数を知らしめるようにしていた(例えば、特許文献1を参照。)。
また、保留球の存在と個数を遊技者に知らしめる他の方法として、保留可能な保留球数と同数のLEDを設けて、存在している保留球数と同数のLEDを点灯表示することによって、保留球の存在と個数を知らせるようにする方法も考えられる。
特開2003−33497号公報
ところが、上記特許文献1に代表されるような従来の遊技機は、保留球が存在する場合、保留球数をLEDランプで表示するだけで、遊技の進行に伴って変動する保留球数に応じて遊技性を付加したりすることができないことに加え、保留球数が保留可能な最大個数に達すると遊技者が発射ハンドルの操作を停止させる傾向が生じて遊技機の稼働率の低下を招くという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、保留球数に対応した多彩な演出表示を行うことができゲーム進行の効率性に優れるとともに、遊技機の盤面全体を広く動的に活用して遊技者に報知する視認性と斬新な視覚効果を付与しうる演出性に優れた遊技機を提供することを目的としている。
(1)本発明の遊技機は、発射された遊技球をその盤上に流下案内する一部又は全部が透明部材で形成された透明遊技盤と、前記透明遊技盤を流下する遊技球がその盤上に設けられた特定入賞口へ入球したことを契機に当選かはずれかを抽選する内部抽選手段と、前記透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に配設され、演出表示可能領域を形成するとともに前記透明遊技盤の略中央位置に対応して配置された中央表示領域に前記内部抽選手段の抽選結果に基づいて変動表示及び停止表示される識別情報群を演出表示させる表示手段と、所定の可変表示保留条件が成立しているときに前記特定入賞口へ遊技球が入賞した場合、前記入賞遊技球を保留球数として記憶し、所定の変動表示開始条件が成立するまで前記入賞遊技球に対応する前記識別情報群の変動表示及び停止表示の実行を保留する可変表示保留手段と、前記保留球数が所定の領域数増加規定値に到達したときに前記中央表示領域の周囲に周辺表示領域を設定して後続の識別情報群を前記周辺表示領域に同時に演出表示させ、さらに前記保留球数が所定の変動時間短縮規定値に到達したときに各領域における変動開始から停止までの変動表示時間を短縮させる表示領域制御手段とを有して構成される。
(2)本発明の遊技機は、前記(1)において、前記表示領域制御手段が、前記領域数増加規定値を超えて前記保留球数が増加したときにその増加数に対応した領域数の周辺表示領域を設定表示させるようにしたことにも特徴を有する。
(3)本発明の遊技機は、前記(1)又は(2)において、前記表示手段が回転ドラムを有したドラム表示部を前記中央表示領域に備え、前記回転ドラムの機械回転停止制御によりそのドラム面に配された識別情報を変動表示させることにも特徴を有する。
(2)本発明の遊技機は、前記(1)において、前記表示領域制御手段が、前記領域数増加規定値を超えて前記保留球数が増加したときにその増加数に対応した領域数の周辺表示領域を設定表示させるようにしたことにも特徴を有する。
(3)本発明の遊技機は、前記(1)又は(2)において、前記表示手段が回転ドラムを有したドラム表示部を前記中央表示領域に備え、前記回転ドラムの機械回転停止制御によりそのドラム面に配された識別情報を変動表示させることにも特徴を有する。
本発明の遊技機によれば、保留球数が所定の領域数増加規定値に到達したときに前記中央表示領域の周囲に周辺表示領域を設定して後続の識別情報群を前記周辺表示領域に同時演出表示させ、さらに前記保留球数が所定の変動時間短縮規定値に到達したときに各領域における変動開始から停止までの変動表示時間を短縮させるので、その時点での保留球数に対応した多彩な演出表示を行うことができゲーム進行の効率性に優れている。すなわち、保留球が所定の数を超えると変動表示領域が複数出現する段階と、その変動表示領域が所定数以上出現してそれ以上の遊技球が始動口へ入賞して、保留球が更に別の所定数を超えると変動時間を短縮させる段階の少なくとも2段階を有するように制御することができる。従来のように保留球数の表示が一定で識別情報の変動開始から停止までの時間を単に短くして調整しようとすると遊技が単調化してしまうが、この発明では、周辺表示領域で識別情報の変動表示を行うため遊技者又は傍観者などに視覚的に良く回る(始動口へ入賞しやすい)ことを、視覚的に視認しやすく表示して、遊技球を始動口へ入賞させる遊技者の技量が優れていることを外部に効果的にアピールすることができる。さらに、保留球数が変動時間を短縮させる所定数に至るまでは、多数の保留球数を記憶できるようにすることができる。こうして、遊技機の盤面全体を広く動的に活用して遊技者に報知する視認性と斬新な視覚効果を付与しうる遊技性に優れた遊技機を提供することができる。
本実施の形態の遊技機は、一部又は全部が透明部材で形成された透明遊技盤と、遊技球が透明遊技盤上の特定入賞口へ入球したことを契機に抽選する内部抽選手段と、透明遊技盤の背後に演出表示可能領域を形成してその中央表示領域に識別情報群を可変表示させる表示手段と、所定数を上限として入賞遊技球の保留球数を記憶して所定の変動表示開始条件が成立するまで前記入賞遊技球に対応する前記識別情報群の変動表示及び停止表示の実行を保留する可変表示保留手段と、前記保留球数が所定の領域数増加規定値に到達したときに前記中央表示領域の周囲に周辺表示領域を設定して後続の識別情報群を前記周辺表示領域に同時に演出表示させ、さらに前記保留球数が所定の変動時間短縮規定値に到達したときに各領域における変動開始から停止までの変動表示時間を短縮させる表示領域制御手段とを有して構成される。すなわち、透明遊技盤の背後に配された表示手段の中央表示領域に複数の識別情報群を可変表示させ、入賞遊技球の保留球数が領域数増加規定値に到達したときに周辺表示領域に識別情報群を同時に演出表示させるとともに、保留球数が変動時間短縮規定値に到達したときに各領域における変動表示時間を短縮させることを要旨としたものである。この表示領域制御手段によって、その時点での保留球数に対応した演出を行うことができ、遊技機の盤面全体を広く動的に活用して遊技者に報知する視認性と斬新な視覚効果を付与できる。さらに、保留球数が規定値になると変動表示時間が短縮されるので、ゲーム進行の効率性に優れている。また、可変表示ゲームが複数の表示領域に同時表示されるので、その遊技者が遊技球の入賞技量に優れていることを外部に対して視覚的にアピールする効果も得られる。
本実施の形態の遊技機においては、前記表示領域制御手段によって、規定値を超えて保留球数が増加したときにその増加数に対応した領域数の周辺表示領域を設定表示させるようにすることもできる。このようにして、領域数を増加させ、この増加させた表示領域において保留球に対応する可変表示ゲームを行い、現在行われている可変表示ゲームと並行して保留球に対応する可変表示ゲームを行うことができ、保留球の消化を早めることができる。これによって、多くの保留球が保留される状態を防止して、保留球数の上限を超えて入賞した遊技球が無効となるのを防止できる。
本実施の形態の遊技機においては、回転ドラムを有したドラム表示部を中央表示領域に対応する透明遊技盤の開口部に配置して、これを表示手段の一部として構成して、回転ドラムの回転停止制御によりそのドラム面に配された識別情報を変動表示させることもできる。このようなドラム表示部を、液晶表示装置などと組み合わせたり、中央表示領域に単独で配置したりすることによってゲームの多様性をさらに付加することもできる。
透明遊技盤は、遊技球の流下方向に変化を与えるための障害釘や風車、また遊技球の入賞口や入賞ゲートなどが立設された遊技盤である。この遊技盤の前面に所定の間隔をおいて並設されたガラス板との間に遊技球流路が形成されている。この遊技球流路を遊技球が障害釘などに衝突しながら流下するようになっている。透明遊技盤の主要部分は透明なアクリル樹脂や、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの各種合成樹脂板やガラス板で形成され、透明遊技盤の略全領域を演出表示可能領域にして遊技盤の背後に液晶表示装置あるいは有機EL(Electronic Luminescent)などの表示手段を配設した。なお、本実施の形態においては遊技機前側の全面積に対して少なくともその約1/4以上の部分が透明部分となるように演出表示可能領域の表示面積を広く設定している。
表示手段は、透明遊技盤の背面側に配設された各種の液晶表示装置やプラズマディスプレイ装置、回転ドラム装置などを備え、その動作は後述する表示領域制御手段によって制御される。表示領域制御手段は、遊技機において遊技プログラムを実行するコンピュータなどの制御部を介して制御され、表示手段における全ての演出表示可能領域の所定位置に複数の表示領域を設定できるようになっている。表示手段は、例えば単一の液晶パネルを液晶表示装置であって、透明遊技盤上に形成される遊技球可動域及び遊技球非可動域を含む背面全域をほぼカバーするように配置することができる。また、その大きさや形状などが異なったり、あるいは同形となったりする複数の液晶パネルを透明遊技盤の背後の所定位置に透明遊技盤の前面側から視認されるように配置して、各液晶パネルをそれぞれ個別の表示領域に対応させることもできる。なお、表示手段上の演出表示可能領域内に複数配置される各表示領域は後述する表示領域制御手段によってそれぞれの表示位置や形状や大きさをそれぞれ設定することができる。
内部抽選手段は、遊技プログラムによって駆動され遊技機の全体を管理する制御部にその機能が担われる。この内部抽選手段は、遊技球が透明遊技盤上の始動口へ入賞するのを契機として内部抽選処理を行う。この内部抽選処理の結果が当選となった場合に大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段が駆動される。こうして、表示手段の所定の演出表示可能領域において変動表示される複数の識別情報の画像を予め定められた特定組合せとなるリーチ状態などを経て、ラウンド遊技などを所定回数継続可能な大当たり遊技状態に移行させるようになっている。
演出表示可能領域は、透明遊技盤の背面側に配置される表示部のほぼ全体にわたって形成される。中央表示領域は透明遊技盤の略中央位置、すなわち遊技球可動域の中央に対応する演出表示可能領域に配置され、当該遊技時点での複数の識別情報群やその他の演出画像などを含む演出情報が演出表示される。前記中央表示領域の周囲の遊技球非可動域にはその同心円上に複数の周辺表示領域が配置されて、これらの演出情報の表示を順次移動させることができる。これによって、実行されるパチンコなどの遊技の演出情報が自然な流れで違和感なく表示手段上に展開表示され、可変表示ゲームにおける新たなストーリー性などを付与してゲームの多様性や興味性がさらに高められる。さらに、中央表示領域の周囲に展開表示される周辺表示領域の数を保留された可変表示ゲームの保留数に対応させて増加させるようにして、遊技における保留状況を遊技者に的確に報知させることもできる。
可変表示保留手段は、透明遊技盤上の特定入賞口を遊技球が通過してこれに対応する可変表示ゲームの実行ができないときに当該可変表示ゲームの実行開始条件が成立するまで可変表示ゲームの実行を保留するとともに、所定数を上限として入賞遊技球の保留球数を記憶する機能を有するものである。なお、このような可変表示保留手段は、制御部が担っており、特定入賞口に入球する遊技球やその保留球数の情報を判定して可変表示ゲームの保留処理が実行される。これによって、前記始動領域を遊技球が通過したが可変表示ゲームの実行中等により当該始動領域への遊技球の通過に対応する可変表示ゲームの実行ができないときに当該可変表示ゲームを実行できる条件が成立するまで保留させることができる。
表示領域制御手段は、可変表示保留手段により取得された保留球数をパラメータとして保留球数が領域数増加規定値に到達したときに識別情報群を新たに設定された周辺表示領域に同時に演出表示させ、保留球数が変動時間短縮規定値に到達したときに各領域上に表示される識別情報群などの図柄の変動表示時間を短縮させる機能を備え、遊技プログラム全体を制御する前記制御部にこの機能が担われる。表示領域制御手段は、ゲーム全体を管理する制御部にロードされた遊技プログラムによって制御される。この制御部は、CPUやパチンコ遊技全体の遊技プログラムを格納したメモリや、その他書換え可能なメモリなどを備えてパチンコ遊技全体を制御しており、大当たり実行手段についての機能も有している。このように表示領域制御手段が表示手段を制御して、表示手段上の演出表示可能領域に複数の表示領域(中央表示領域、周辺表示領域など)を設定して、その演出表示がなされる。
本実施の形態に係る遊技機は以上説明したように、遊技球が透明遊技盤上の特定入賞口へ入球したことを契機に抽選する内部抽選手段と、入賞遊技球の保留球数を記憶する可変表示保留手段と、前記保留球数に応じて表示手段の表示領域を設定する表示領域制御手段とを有するので、その時点において保留された可変表示ゲームに対応する演出を各表示領域でそれぞれ効果的に行うことができ、ゲームの演出効果や視認性に優れるとともに、保留球数が変動時間短縮規定値になるとゲーム表示が加速されるので、ゲームの効率性に優れている。こうして、遊技機の盤面全体を広く動的に活用して遊技者に報知する視認性と斬新な視覚効果を付与しうる遊技性に優れた遊技機を提供できる。さらに、遊技状態の表示は、遊技者正面の中央表示領域に常時確保されるので、遊技者はこの変動状況を確実に把握することができ、周辺表示領域で継続して展開表示されるのを見渡しながら遊技を楽しむことができる。
さらに、各表示領域において保留球に対応する可変表示ゲームを行い、現在行われている可変表示ゲームと並行して保留球に対応する可変表示ゲームを行うことにより保留球の消化を早めることもできる。これによって、多くの保留球が保留される状況を回避して、保留球数の上限を超えて始動口に入賞した遊技球が無効となることを防止することができる。また、可変表示ゲームが複数の変動表示領域において表示されていることを、他の遊技者も容易に視認することができ、他の遊技者がその台が良く回っていることを視覚的に評価でき、遊技している遊技者は始動口へ遊技球を入賞させる腕が良いことを外部にアピールすることができるといった効果もある。さらに、遊技機の盤面全体を広く動的に活用した斬新な視覚効果を有する表示を可能として遊技者にインパクトを与えることができる。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいてより具体的に説明する。
(パチンコ遊技機の構成)
図1は本実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図、図2は同パチンコ遊技機を構成する各部の分解斜視図、図3は同パチンコ遊技機の正面図、図4は同パチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図である。
図1は本実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図、図2は同パチンコ遊技機を構成する各部の分解斜視図、図3は同パチンコ遊技機の正面図、図4は同パチンコ遊技機の制御回路を示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技場に設けられる図示しない遊技機設置基台(遊技島)に当該パチンコ遊技機10を固定するための外枠11と、同外枠11内に配設された本体枠12と、同本体枠12に着脱自在に取付けられた後述する透明遊技盤14及びその他図示しない各種部品と、前記本体枠12に一側が枢着されて開閉自在とした前枠16と、さらに前記透明遊技盤14を通して視認されるように当該透明遊技盤14の背面側に位置して前記本体枠12の裏側に着脱自在に取付けられた表示手段としての液晶表示装置32とを備えている。
この液晶表示装置32は、透明遊技盤14の全部又は一部に背面側から重なるように配設されていればよく、前記液晶表示装置32を透明遊技盤14の略全体に重なるように配設している。すなわち、透明遊技盤14上に形成される遊技球可動域15aと遊技球非可動域15bとに重なるように配設している。
このように、液晶表示装置32を、透明遊技盤14の略全体に重なるように配設して透明遊技盤14から透視可能とすることにより、透明遊技盤14上の遊技球可動域15aと遊技球非可動域15bとを含むように演出表示可能領域Aが略矩形状の表示領域を有して形成されることになる。
そして、表示領域制御手段によって、この演出表示可能領域A内の遊技球可動域15aに対応する略中央位置に中央表示領域Bを設定し、その周辺となる遊技球非可動域15bに対応する左下隅などに周辺表示領域Cを単数又は複数配置して、それぞれの領域内で識別情報を変動表示させたり、演出画像などを表示させたりできるようになっている。なお、周辺表示領域Cは、所定数、例えば遊技球可動域15aの周囲の遊技球非可動域15b上を例えば時計回りなどに移動させながら演出表示させることもできる。また、演出表示可能領域A上の各部分に表示される個別の表示可能領域は、それぞれの形状や配列、大きさなどの配置構成を遊技の形態に応じて任意に設定することができる。周辺表示領域Cの数としては、所定のラウンド数分、例えば設定可能なラウンド数の最大値である15に合わせた数となるように遊技球非可動域15b上に分割したり、あるいは演出表示可能領域A内の任意の区画された領域に分散させたりした状態で設定してもよい。
また、中央表示領域Bに配置する表示手段としては、透明遊技盤14中央に開口部を設け、ここに回転ドラムを有したドラム表示部を配置するようにしてもよい。こうしてモータなどのハード構成で駆動される回転ドラムの回転停止制御によりそのドラム面に配された識別情報を中央表示領域Bで変動表示させ、周辺表示領域Cとなる液晶表示装置などと組み合わせることによって、その演出に多様性を付加することもできる。
こうして、透明遊技盤14の中央に位置する中央表示領域B内に後述する可変表示ゲームにおける複数の識別情報群を可変表示させる。そして、保留球数が規定値に到達したのを契機として周辺表示領域Cに識別情報群の可変表示を移行させるとともに、この周辺表示領域Cに遊技毎のラウンド標識やその遊技情報含む静止画像や動画像などを順次表示させるようにしてもよい。なお、可変表示ゲームに関する演出画像や背景画像は演出表示可能領域Aの任意の位置に表示することができる。この演出表示可能領域Aには、後述する普通図柄ゲームにおける普通図柄94についても各個別の表示領域の分割表示状態などに限定されることなく表示させることもできる。
前記本体枠12の上部にはスピーカ46R,46Lが取付けられるとともに、下部右側には発射ハンドル26が取付けられている。すなわち、本パチンコ遊技機10で遊技を行う遊技者は、前記発射ハンドル26等の操作ができるように当該パチンコ遊技機10の前方側に位置することとなり、前記透明遊技盤14と対向状態となる。また、発射ハンドル26の裏側には、ソレノイドなどからなる弾球装置を備える発射装置130(図4を参照)が設けられ、さらに、この発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられており、このタッチセンサが触接されたときに、発射ハンドル26が遊技者により握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射装置130に電力が供給されて遊技球が透明遊技盤14に順次発射される。なお、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
なお、図1〜図3中、21は前記本体枠12の前面下部に取付けられた受皿ユニットであり、上皿20及び下皿22が形成され、前記前枠16の下側に位置するように配設されている。前記上皿20に貯留された遊技球が発射装置130に供給されるようになっており、上皿20の容量を越えた遊技球が下皿22に供給されるようになっている。また、19はガラスなどからなる透明保護板であり、前記前枠16の開口部に取付けられている。46'は前記スピーカ46R,46Lのカバーであり、前記前枠16の上部に形成されている。132は演出表示や報知などに用いられる各種ランプである。
透明遊技盤14は、アクリル樹脂を用いた透明部材により形成されて全体が透過性を有しており、その前面には円弧状のガイドレール30a,30bを設け、このガイドレール30a,30bに囲まれた内側を遊技球可動域15aとし、その外側部分に遊技球非可動域15bを設定している。前記発射ハンドル26の操作により発射された遊技球は、ガイドレール30aにより案内されて遊技球可動域15a内を流下する。また、透明遊技盤14上には、図2に示すように複数の障害釘13を打ち込んでおり、遊技球が遊技球可動域15aを上部から下部へ流下する際の流下方向を複雑に変化させるようにしている。なお、障害釘13を打ち込むような構成とせず、透明遊技盤14に樹脂製又は金属製の棒状体を透明遊技盤14の前方向に突設する構成としてもよい(所謂パチコン機)。なお、障害釘13については、図1及び図3では省略している。
さらに、この透明遊技盤14の略中央位置には、図3に示すように、遊技球の流下方向を大きく変化させる第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4が上下に対向状態に配設されている。本実施形態では、図示するように、これら第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4の間を演出表示可能領域(可変表示ゲーム表示領域)としている。なお、これら第一遊技球誘導部材3及び第二遊技球誘導部材4についても透明部材で形成することができる。
また、透明遊技盤14には、遊技球が入球すると入賞となる複数の一般入賞口5、前記可変表示ゲームが開始される契機となる特定入賞口としての始動口6、及び可変表示ゲームで当選した際に実行されるラウンド遊技において所定時間開放可能とした大入賞口8、さらには前記一般入賞口5、可変表示ゲーム開始の契機となる始動口6、大入賞口8に入球しなかった遊技球が遊技領外域15aへ排出されるアウト口7が配設され、透明遊技盤14の裏面に配置された液晶表示装置32にはこれら入賞口に対応して図示しない開口部がそれぞれ形成されている。この開口部を介して入球した遊技球は、液晶表示装置32の背面側を抜けて回収され払い出し処理などがなされる。
前記大入賞口8には、開閉自在なシャッタ40が設けられており、前記ラウンド遊技においては、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態となる。また、この大入賞口8内には、Vカウントセンサ102(図4参照)を有する、Vゾーンと呼ぶ特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)とが設けられており、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまで前記シャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口8への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口8を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。続いて、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口8に受け入れられた遊技球がVカウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口8が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口8内に設けられたVゾーンを通過したことを条件に閉鎖状態となった後に再度開放状態にし、ラウンド遊技が継続可能となる。
また、この大入賞口8の上方位置に設けた前記始動口6は、前述したように可変表示ゲーム開始の契機となるものであり、この始動口6に遊技球が入賞した場合に可変表示ゲームが開始され、演出表示可能領域A上の所定の領域において複数列の識別情報群が変動表示される。なお、本実施形態における可変表示ゲームに用いられる識別情報としての図柄は算用数字0〜9までとしており、識別情報が複数個集合した識別情報群を、所定の大きさの演出表示可能領域Aの中央表示領域Bや周辺表示領域C中に横3列で表示可能としている。
可変表示ゲームの開始条件としては、前記始動口6に遊技球が入賞したことを条件としており、所定の識別情報群の変動表示開始条件が成立する毎に識別情報群の変動表示を行うこととなる。なお、本実施形態においては、始動口6に遊技球が入賞したことを可変表示ゲームの可変表示開始条件としたが、これに限るものではなく、別の態様であってもよい。
また、遊技球が始動口6に入球した場合において、可変表示ゲームが実行中の場合であり、上限の保留個数に達していないことを条件として、可変表示ゲームを保留しておく。すなわち、可変表示ゲームにおける識別情報群の変動表示中に遊技球が始動口6へ入賞した場合、変動表示中の識別情報群が停止表示されるまで、当該始動口6への遊技球の入賞に基づく識別情報群の変動表示の実行(開始)が保留される。そして、識別情報群の可変表示の実行が保留されている状態で、各識別情報群の識別情報が停止表示された場合には、保留されている識別情報群の可変表示の実行が開始される。
ここで、識別情報が停止表示された場合に実行される識別情報群の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報群の変動表示の実行が三回分保留されている状態で、識別情報が停止表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち一回分が実行され、残りの二回分はその後も保留される。
なお、前記一般入賞口5及び大入賞口8に入球した場合の入賞には、例えば入球1個につき10球の遊技球が賞球として払い出され、前記始動口6に入球した場合の入賞には、入球1個につき例えば5球の遊技球が賞球として払い出されるようにしている。
前記始動口6の左右側には、球通過検出ゲート55,55が設けられており、この球通過検出ゲート55が遊技球の通過を検出したときには、図3に示すように、前記液晶表示装置32の所定位置において普通図柄94が変動し、例えば図示するような○印などの所定の図柄で停止表示されると、ソレノイド118(図4を参照)により、前記始動口6に付設した可動片58(所謂チューリップと呼ばれる電動役物)が初期状態の閉鎖状態から開方向に駆動され、始動口6に遊技球が入りやすくなるようにしている。なお、所定時間経過すると可動片58は再び閉鎖されて遊技球が始動口6に入りにくい状態に戻る。本実施形態では、このような普通図柄94の変動表示及び停止表示を普通図柄ゲームと呼ぶ。
さらに、透明遊技盤14の裏面には、入賞した遊技球の通路9が設けられており、前記一般入賞口5、始動口6及び大入賞口8に入球した遊技球は当該通路9を通って回収される。なお、前記通路9を通過する遊技球は、透明遊技盤14を通して遊技者から視認することが可能である。なお、液晶表示装置32は、透明遊技盤14から分離して本体枠12に取付けられているため、透明遊技盤14に液晶表示装置32の重量が掛からず、作業者がパチンコ遊技機10をメンテナンスするときなどに労力を軽減することができ、さらに透明遊技盤14の取替えなども自由に行うことができる。
パチンコ遊技機10は、透明遊技盤14と、この透明遊技盤14から透視可能に配設された液晶表示装置32により、透明遊技盤14の略全域が演出表示可能領域として形成されている。これによって、遊技球を発射して入賞による賞球の獲得を目指すパチンコ遊技を従来通りに楽しみながら、遊技に応じた多彩な演出表示を、透明遊技盤14の遊技球非可動域15bに対応するいたる個所で表示可能とし、遊技情報などを順次表示させる演出効果によって、遊技の興趣の向上を図ることができる。
また、従来では、液晶表示装置32のサイズを大きくすると、遊技球可動域15a及び遊技球非可動域15bのサイズが相対的に小さくなり、遊技球の挙動の変化が乏しくなってパチンコ遊技の興趣を削ぐおそれがあったが、本パチンコ遊技機10の構成により、各表示領域を拡大変動させて多様な演出を実行可能としながら演出表示可能領域Aも十分広く確保することができる。特に、本実施形態では、保留球数が所定の領域数増加規定値に到達したときに、複数の識別情報群などの変動状況の表示域を、中央表示領域B及び周辺表示領域Cとで同時に演出表示させる。さらに保留球数が変動時間短縮規定値になったときには、それぞれの領域に表示される可変表示ゲームの進行を加速させる。これによって、透明遊技盤14の略全体を使った斬新な変化を伴う演出表示を効率的に行え、遊技者が遊技をより一層楽しめるだけの大きなインパクトを与えることができる。かかる制御を実行する表示領域制御手段については後に詳述する。
(パチンコ遊技機の電気的構成)
本実施形態に係るパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。図示するように、遊技制御手段としての主制御回路60は、メインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
(パチンコ遊技機の電気的構成)
本実施形態に係るパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図を図4に示す。図示するように、遊技制御手段としての主制御回路60は、メインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、前記表示領域制御手段をはじめ、後述する各種の手段として機能する。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブルなどの各種のテーブルが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタRc、大入賞口入賞カウンタVc、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、可変表示ゲーム、普通図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、可変表示ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、大当たり遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、可変表示ゲームの大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、可変表示ゲームで大当りを判定した場合に、停止表示される大当たりに係る識別情報としての図柄(以下「特別図柄」という)を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に停止表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次"1"増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。
なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを"1"増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用カウンタなどを設けてもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタRc(図18参照)は、大当たり遊技状態における大入賞口8の開放回数、すなわちラウンド遊技数(所謂ラウンド数)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタVc(図18参照)は、1ラウンド中に大入賞口8に入賞し、Vカウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。さらには、可変表示ゲームにおける保留個数を示すデータは、始動口6へ遊技球が入賞したが、識別情報の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている識別情報の変動回数を示すものである。さらには、普通図柄ゲームにおける保留個数を示すデータは、球通過検出ゲート55に遊技球が通過したが、普通図柄94の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている普通図柄94の変動回数を示すものである。また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、記憶されている。
特別図柄記憶領域は、可変表示ゲームにおける1回の可変表示に対応する大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値、クリアデータ等のデータが記憶されており、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)がある。特別図柄記憶領域(0)には、今現在実行されている可変表示に対応するデータが記憶されている。また、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)には、現在実行されている可変表示が終了した後に実行される可変表示に対応するデータ(始動記憶情報)が記憶されている。つまり、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)の全てのデータがクリアデータである場合には、現在の可変表示が実行されず、可変表示を実行するための保留も行われていないこととなる。
また、現在の識別情報の可変表示が終了した場合には、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)の各々のデータを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフトし、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータを記憶する。これによって、特別図柄記憶領域の更新が行われる。一方、普通図柄記憶領域に関しても、特別図柄記憶領域と同じように、普通図柄記憶領域(0)から普通図柄記憶領域(4)がある。また、特別図柄記憶領域と同じように、普通図柄記憶領域の更新制御が行われる。なお、本実施形態におけるメインRAM70は、始動記憶手段の一例に相当する。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。
なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、Vカウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
ここで、前記Vカウントセンサ102は、大入賞口8におけるVゾーン内に設けられている。このVカウントセンサ102は、大入賞口8におけるVゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口8におけるVゾーンとは異なる一般入球ゾーンに設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口8における一般入球ゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106は、一般入賞口5に設けられている。この一般入賞球センサ106は、各一般入賞口5を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、球通過検出ゲート55にそれぞれ設けられている。この通過球センサ114は、球通過検出ゲート55を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は始動口6に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口6に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して前記始動口6に付設された可動片58に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、可動片58を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、大入賞口8を開閉するシャッタ40(図3を参照)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40の内側に設けられている図示しないシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、遊技球が前記Vゾーンを通過しやすくなるように、又は前記一般入球ゾーンを通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有するものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、賞球となる遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、前記発射装置130には、上述した発射用ソレノイド(あるいは発射用モータ)、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。
さらには、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、各種ランプ132の制御等を行うものであり、演出表示可能領域Aにおける中央表示領域Bや周辺表示領域Cの位置を切り換えて制御する表示領域制御手段としても機能する。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、表示手段に対する表示制御を行う表示領域制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、各種ランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されており、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。特に、サブCPU206は、液晶表示装置32に対する表示制御を行うとともに、表示領域制御手段をはじめ、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、演出表示に関する決定を行うための設定条件を規定した各種のテーブルデータも記憶されている。
プログラムROM208には、演出表示の進行に関する条件を規定する複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンで制御される副制御回路200による演出表示は、識別情報の変動表示及び停止表示を含む可変表示ゲームの進行に応じて実行される。本実施形態では、実行されたラウンド遊技毎にそのラウンド標識を表示させるように演出表示可能領域Aに表示させる画像をラウンド遊技の進行順序と相対的に関連させたり、ランダムに選択したりする各種の表示パターンを設定して実行するためのプログラムがプログラムROM208に記憶されており、このプログラムに従って所定の演出表示が実行される。また、各ラウンド遊技毎に演出表示可能領域A0の演出画像を変化させる演出パターンについても同様にプログラムROM208に記憶され、演出決定テーブルなどに沿って実行することもできる。
なお、本実施形態に係る副制御回路200において、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
さらに、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200とを別々に構成したが、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。なお、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、表示制御手段としての画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。上述したVDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32に分割設定された演出表示可能領域A0〜A8に画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出画像データ、普通図柄94を示す普通図柄画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
また、VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、識別情報を示す識別情報画像データ、普通図柄94を示す普通図柄画像データ、背景画像データ、演出画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。
特に、本実施形態では、例えばラウンド遊技の進行順序などと1対1に相対的に関連させた演出表示可能領域Aにおける各表示領域の配置個所を規定するための演出表示領域振り分けテーブルを備えており、ラウンド遊技中においては、この演出表示領域振り分けテーブルを参照しながらサブCPU206から供給される画像表示命令に応じて所定位置にラウンド遊技におけるラウンド標識などの演出表示を行うようにしてもよい。
さらに、このVDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32の各表示領域に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
サブCPU206は、演出パターンを選択し、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ46(46L及び46R)から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。
(表示領域制御ルーチンの説明)
以上のように構成されたパチンコ遊技機は、液晶表示装置32や払出装置128などを制御する遊技プログラムによりその全体が管理されて駆動される。この遊技プログラムから呼び出されて実行される表示領域制御ルーチンについて、そのフローチャート(図5)及びその実行形態を示す説明図(図6)を参照しながら以下に説明する。
以上のように構成されたパチンコ遊技機は、液晶表示装置32や払出装置128などを制御する遊技プログラムによりその全体が管理されて駆動される。この遊技プログラムから呼び出されて実行される表示領域制御ルーチンについて、そのフローチャート(図5)及びその実行形態を示す説明図(図6)を参照しながら以下に説明する。
表示領域制御ルーチンは、所定数を上限として記憶された入賞遊技球の保留球数が所定の領域数増加規定値に到達したときに周辺表示領域Cを新たに設定して複数の識別情報群を中央表示領域Bと周辺表示領域Cとに同時に演出表示させるとともに、保留球数が変動時間短縮規定値になったときに可変表示ゲームを加速表示させるルーチンである。すなわち、この表示領域制御ルーチンによって、所定の保留球数となったときに液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに各表示領域(中央表示領域B、周辺表示領域C)を設定して、中央表示領域B内で変動表示される複数の識別情報群が、遊技球可動域15aの周囲の遊技球非可動域15bに対応した位置の周辺表示領域Cにその識別情報群を中央表示領域Bと同時に表示するようにしている。また、保留球数が変動時間短縮規定値に到達すると、中央表示領域B、周辺表示領域C内で表示される識別情報群の変動表示を加速させる。このような表示領域制御ルーチンのプログラムは、副制御回路200のプログラムROM208に記憶され、演出表示可能領域A上の各表示領域を設定表示させる順序や表示位置などの表示パターンのデータ部分を必要に応じて書き換えて実行させることができる。
図5に示すように、表示領域制御ルーチンにおける最初のステップS1では、可変表示保留手段に予め記憶されたその時点における保留球数Nが取得される。ここでは、可変表示保留手段が、透明遊技盤14上に設けられた始動口6などの特定入賞口への遊技球の通過をうけて識別情報を液晶表示装置32の中央表示領域Bに変動表示させて可変表示ゲーム実行すると共に、この可変表示ゲームの実行中に入球した遊技球に対応する可変表示ゲームの実行を保留させ、その保留球数Nを記憶している。
ステップS2では、前記取得された保留球数Nを予め定めた領域数増加規定値Nkと比較チェックする。ここで、N≧Nkの場合には次のステップS3に、それ以外の場合にはステップS6に移行する。なお、ここでは領域数増加規定値Nkを固定値としているが、例えば所定の初期値以降において、後述する領域数増加処理のステップの実行毎にNkを(Nk=Nk+1)のようにインクリメントして、領域数増加規定値Nkを増加させてもよい。これによって、遊技盤上に表示される複数の表示領域を、初期値以上、例えば2を超える保留球数Nの増加毎に次第に増加させることもできるが、これに限定されるものではない。
ステップS3では、保留球Nを予め設定した変動時間短縮規定値Nmとさらに比較して、N≧Nmの場合にステップS4へ、N<Nmの場合にはステップS5に移行させる。
ステップS4では、中央表示領域Bで実行されていた複数の識別情報群の変動表示を、周辺表示領域Cにも表示させる領域数増加処理がなされる。なお、演出表示可能領域A上の周辺表示領域Cは透明遊技盤14の遊技球可動域15bに対応する略円周上の左右上下隅などの各位置に、予め設定された演出パターンのデータなどに基づいて単数若しくは複数設定することができ、その時点における遊技履歴や遊技時間帯などの遊技情報に応じて、所定のパターンのものを選択することも可能である。この場合、例えば、その遊技において獲得された入賞球数や出球数などの遊技情報を遊技機の各インターフェースに接続された入球センサや主制御回路60のタイマなどを介して取得し、これらの遊技情報を制御部である主制御回路60のメモリ部分に記憶させる処理がなされるようにするとよい。
こうして、遊技球が透明遊技盤14上の特定入賞口に入球したのを契機として複数の識別情報群の変動表示を中央表示領域B内で演出表示させるとともに、保留球数Nをパラメータとして表示領域を変化させるような演出表示可能領域Aにおける演出処理が行われる。そして、中央表示領域B周囲の周辺表示領域C上に可変表示ゲームにおける識別情報群を表示させる。さらに必要に応じて、可変表示ゲームのストーリー展開などに応じて周辺表示領域Cの周囲を点滅させたり、遊技球非可動域15b上を周辺表示領域Cが動き回るようにさせたりする演出表示や、遊技情報を各表示領域に演出表示させるようにするなどの演出処理が付加されて、メインプログラムにリターンされる。
ステップS5では、前記ステップS4と同様に中央表示領域Bで実行されていた複数の識別情報群の変動表示を周辺表示領域Cにも表示させる領域数増加処理がなされた後、ステップS7に移行する。
ステップS7では、中央表示領域B及び周辺表示領域Cの各領域における変動開始から停止までの変動表示時間を短縮させる変動時間短縮処理がなされ、各領域にそれぞれ表示させる識別情報群の図柄表示速度を加速させたり、図柄表示時間を削減させたりする。こうして、保留球数が所定数に至るまでは変動時間を短縮せず、かつ、多数の保留球数を記憶できるようにして、保留球数が過剰になった場合の変動時間を短縮して遊技機の稼働率が低下するのを効果的に抑制することができる。
なお、ステップS6では、その時点における各領域での表示状態を継続させ、所定の遊技情報などを表示させるような通常の表示設定処理がなされて、メインプログラムにリターンされる。
(表示画面の説明)
透明遊技盤14の背面に配置された液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに前記表示領域制御ルーチンを介して表示される演出画面について、図6を参照しながらさらに具体的に説明する。図6(a)〜(d)は、図2に示すパチンコ遊技機の液晶表示装置32における演出表示可能領域A上の各表示領域に表示されその前面に配置され透明遊技盤14から透視される各演出画面を示す模式図である。
透明遊技盤14の背面に配置された液晶表示装置32の演出表示可能領域Aに前記表示領域制御ルーチンを介して表示される演出画面について、図6を参照しながらさらに具体的に説明する。図6(a)〜(d)は、図2に示すパチンコ遊技機の液晶表示装置32における演出表示可能領域A上の各表示領域に表示されその前面に配置され透明遊技盤14から透視される各演出画面を示す模式図である。
まず、パチンコ遊技が開始され、特定入賞口に遊技球が入球することにより、内部抽選処理がなされる。この抽選の結果を受けて、複数の識別情報群が中央表示領域Bにおいて変動表示されて可変表示ゲームが開始される。そして、可変表示ゲームの実行中に続いて入賞した遊技球をカウントして、所定数例えば4個を上限として入賞遊技球に対して実行されていない保留球の数を記憶して所定の変動表示開始条件が成立するまで前記入賞遊技球に対応する前記識別情報群の変動表示及び停止表示の実行を保留する処理がなされる。こうして、図6(a)に示すように中央表示領域B上側に配置された保留数表示領域Dにその遊技時点における保留球数を表示させるとともに、中央表示領域B上で複数の識別情報群が変動表示される。なお、本実施の形態では説明の都合上、演出表示可能領域A内の中央表示領域B上部に保留球数表示領域Dを設けている例を示しているが、このような保留数表示領域Dを省略したり、あるいは、複数のLED列や表示ランプ列などの液晶表示とは異なるハード構成の表示装置を透明遊技盤14上に配置することも可能である。
ゲームが継続実行され、特定入賞口へ多数の遊技球が入賞して保留球数Nが増加し、保留球数Nが所定の領域数増加規定値Nk(この場合Nk=2)になると、図6(b)に示すように、中央表示領域B上で変動表示又は停止表示されていた複数列の識別情報群がその周辺表示領域Cにも同時表示されるようになる。こうして、その時点での保留球数に対応した演出を行うことでゲーム進行を効率化させるとともに、遊技機の盤面全体を広く動的に活用して演出表示を行うことができる。
図6(c)では規定値Nkを超えて保留球数Nが増加して、その増加数に対応した2領域の周辺表示領域Cをそれぞれ設定表示させている。ここでは、規定数Nkより2多い保留球数Nのときに、演出表示可能領域A上の左下隅及び左上隅にそれぞれ周辺表示領域Cを設定して、中央表示領域Bに加えて、3箇所で可変表示ゲームを展開表示する。こうして、演出表示可能領域A上に表示される各表示領域の領域数を増加させることによる視覚効果によってインパクト性をさらに高めるようにしている。
図6(d)は、保留球数Nが変動時間短縮規定値Nm(この場合Nm=4)に増加した場合の演出表示可能領域Aを示している。ここでは、中央表示領域B及び周辺表示領域Cの各表示領域上にそれぞれ表示される識別情報群の変動表示速度を加速させて変動時間を短縮させるようにして、保留球数の上限を超えて特定入賞口に入賞した遊技球が無効化したり、遊技機の稼働率が低下したりするのを防止している。
なお、中央表示領域Aでの変動表示に伴ってキャラクタ画像による演出画像が複数の各表示領域に適宜表示されるようにしてもよい。そして、乱数抽選による内部抽選によって当選となる場合は、識別情報が例えば「333」などの特定組合せで停止表示される。こうして、前記表示領域制御ルーチンを介して演出表示可能領域Aに表示させる画像の演出表示がなされる。
このようにして遊技者は透明遊技盤14の略全域を用いた演出表示可能領域Aにダイナミックに展開表示される演出画像を目の当たりにすることになるとともに、遊技の進行に応じた演出内容を楽しむことができる。さらに大当たり遊技状態に移行させた満足感に加え、これまでにない斬新な変化を伴う演出表示に接することになり、パチンコ遊技に対する興趣が向上し、なお一層パチンコ遊技に魅せられることとなる。また、演出表示可能領域Aの表示状態によって、その遊技状態を遊技者が視覚的かつ直感的に把握しやすいようにしており、遊技を円滑に進めることができる。加えて、遊技場側における場内係員にしても、遊技客の遊技進行状況を把握しやすくなり、入賞球を受けるための所謂ドル箱の準備などを即座に行うことができ、サービス向上につなげることができる。
(遊技機の動作)
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図9、図11〜図17に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図9)の状態遷移について図10を用いて説明する。
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図9、図11〜図17に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄制御処理(図9)の状態遷移について図10を用いて説明する。
(メイン処理)
最初に、図7に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図7を用いて後述するが、可変表示ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
最初に、図7に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図7を用いて後述するが、可変表示ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
(システムタイマ割込処理)
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図8を用いて説明する。
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図8を用いて説明する。
最初に、図8に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を"1"増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、詳しくは図12を用いて後述するが、始動口6、球通過検出ゲート55、一般入賞口5などの遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を賞球として払出す旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口8の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に導出表示される識別情報の種類を示す導出図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
(特別図柄制御処理)
図7のステップS15において実行されるサブルーチンについて図9を用いて説明する。なお、図9において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、可変表示ゲームが進行することとなる。
図7のステップS15において実行されるサブルーチンについて図9を用いて説明する。なお、図9において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、可変表示ゲームが進行することとなる。
最初に、図9に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
なお、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、可変表示ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図11を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、停止表示された導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。従って、ステップS74を実行するメインCPU66は、液晶表示装置32における識別情報の可変表示の結果が特定の識別情報の組合せとなったことを条件として遊技者に有利な大当り遊技状態への制御を行うこととなる。なお、ステップS74を実行するメインCPU66は、遊技状態制御手段の一例に相当する。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、可変表示ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口8を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを"1"増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが"10"以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが"0"である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口8を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口8における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタRcが"15"以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、可変表示ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、可変表示ゲーム終了処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが可変表示ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータを"1"減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。詳しくは後述するが、副制御回路200のサブCPU206は、受信した始動記憶数表示コマンドに応じた演出を実行することとなる。また、メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、可変表示ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図10に示すように、大当たり遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを"00"、"01"、"02"、"08"と順にセットすることにより、図9に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当たり遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを"00"、"01"、"02"、"03"と順にセットすることにより、図9に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを"04"、"05"、"06"と順にセットすることにより、図9に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。
なお、特定遊技が実行されている場合において、大当り遊技状態の終了条件(大当り遊技終了条件)が成立した場合には、"04"、"05"、"07"、"08"と順にセットすることにより、図9に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了することとなる。なお、この特定遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、ラウンド遊技最大継続数(本実施形態においては15ラウンド)が終了したことを条件として大当り遊技状態を終了することとなる。
(特別図柄記憶チェック処理)
図9のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図11を用いて説明する。最初に、図11に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が"0"であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが"0"であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが"0"であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
図9のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図11を用いて説明する。最初に、図11に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が"0"であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが"0"であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが"0"であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、メインROM68の所定領域に記憶された大当り判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図17のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、つまり、識別情報の可変表示の結果を決定することとなる。
なお、メインCPU66は、左列と右列とが同じ識別情報となり、更には、左列と中列とが同じ識別情報となる場合には、中列の識別情報を、所定のコマ数(例えば3コマ)だけ補正するように決定し、大当りにならないように制御している。つまり、本ステップにより、識別情報の可変表示の結果が、その識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に決定されるのである。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
なお、メインCPU66は、ステップS107又はステップS108を実行することによって、停止表示させる識別情報を決定するため、識別情報の可変表示がリーチとなるか否かを決定することとなる。つまり、本実施形態におけるステップS107又はステップS108を実行するメインCPU66は、識別情報の可変表示がリーチとなるか否かを決定するリーチ決定手段に相当する。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルとに基づいて、変動演出時間を算出し、その変動演出時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(入力検出処理)
図8のステップS43において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
図8のステップS43において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
最初に、図12に示すように、メインCPU66は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する(ステップS231)。この処理において、メインCPU66は、賞球に関連するスイッチであるVカウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、始動入賞球センサ116などの各種のセンサより、所定の検知信号が供給されているかを検出する。そして、これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、信号を供給したセンサに応じて、賞球の数を決定し、メインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS232に処理を移す。
ステップS232においては、特別図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図13を用いて後述するが、特別図柄としての識別情報に関連するVカウントセンサ102、カウントセンサ104、始動入賞球センサ116より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS233に処理を移す。
ステップS233においては、普通図柄関連スイッチ入力処理を実行する。この処理において、通過球センサ114は、所定の検知信号をメインCPU66に供給する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、普通図柄94の始動記憶等の処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。(特別図柄関連スイッチ入力処理)
図12のステップS232において実行されるサブルーチンについて図13を用いて説明する。
図12のステップS232において実行されるサブルーチンについて図13を用いて説明する。
最初に、図13に示すように、カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う(ステップS261)。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104から供給される所定の信号に応じて、カウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタVcを"1"増加させるように記憶更新するカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS262)。一方、メインCPU66は、カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS263に処理を移す。
ステップS263においては、Vカウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、Vカウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、特定領域を通過した旨のフラグを成立させるとともに大入賞口入賞カウンタVcを"1"増加させるように記憶更新するVカウントスイッチ検出時処理を実行する(ステップS264)。一方、メインCPU66は、Vカウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS265に処理を移す。
ステップS265においては、始動口スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116から供給される所定の信号を受け取ることにより、始動口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、始動口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS266に処理を移し、始動口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、本実施形態におけるステップS265を実行するCPU66は、透明遊技盤14における遊技球可動域15aに設けられた始動口6を通過した遊技球を検出する始動領域検出手段の一例に相当する。
ステップS266においては、始動口検出時処理を実行し、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。詳しくは図13を用いて説明するが、メインCPU66は、保留個数を示すデータが"4"より小さいと判別した場合には、大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、予告実行抽選を行い、メインRAM70の所定領域に各種のコマンドをセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(始動口検出時処理)
図13のステップS266において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
図13のステップS266において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。
最初に、図14に示すように、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数(所謂、上述した「保留個数を示すデータ」)を読み出し、始動記憶数が"4"以上であるか否かの判断を行う(ステップS501)。この処理において、メインCPU66は、始動記憶数が"4"以上であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。つまり、保留個数が上限数に至っている場合には、始動口6に遊技球が入賞したが、始動記憶情報の記憶を行うことなく、本サブルーチンを終了することとなる。一方、メインCPU66は、始動記憶数が"4"より小さいと判別した場合には、始動記憶数カウンタを"1"増加させ(ステップS502)、ステップS503に処理を移す。
ステップS503においては、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタから大当り判定用乱数値を抽出し、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄用乱数値を抽出する。そして、メインCPU66は、抽出した大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値をメインRAM70の所定領域に始動記憶情報として記憶する(ステップS504)。このように記憶された大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値を示すデータは、図11のステップS105などの処理においてメインCPU66により読み出され、大当りであるか否かが判断され、導出表示させる識別情報の種類が決定されることとなる。このように、メインCPU66は、遊技球が始動口6に入球したが、所定の可変表示保留条件が成立した場合に、その識別情報の可変表示が実行できる所定の可変表示開始条件が成立するまで、その識別情報の可変表示の結果を決定するための始動記憶情報を、所定数を上限として記憶することとなる。なお、本実施形態におけるステップS503、504を実行するメインCPU66は、始動記憶手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS505に処理を移す。
ステップS505において、メインCPU66は、抽出した大当り判定用乱数値を大当り判定値と比較する処理を実行する。そして、メインCPU66は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と同じであるか否かの判断を行う(ステップS506)。この処理において、メインCPU66は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と同じであると判別した場合には、ステップS508に処理を移す。この処理において、メインCPU66は、大当り判定用乱数値が大当り判定値と同じでないと判別した場合には、ステップS507に処理を移す。このように、ステップS505、506を実行するメインCPU66は、ステップS504において記憶された始動記憶情報が、識別情報の可変表示の結果が特定の識別情報の組合せとなる旨の特定始動記憶情報であるか否かを判定することとなる。なお、本実施形態におけるステップS505、S506を実行するメインCPU66は、事前判定手段の一例に相当する。
ステップS507において、メインCPU66は、予告用乱数カウンタから予告用乱数値を抽出し、予告実行抽選に当選したか否かを決定する。メインCPU66は、抽出した予告用乱数値が"0"以下である場合には、予告実行抽選に当選したと決定する。一方、メインCPU66は、抽出した予告用乱数値が"1"以上である場合には、予告実行抽選に当選しなかったと決定する。なお、この予告用乱数カウンタは、"0"から"199"の整数として更新されるものである。このため、ステップS507における予告実行抽選に当選する確率は、"1/200"となる。この処理が終了した場合には、ステップS509に処理を移す。
一方、ステップS508において、メインCPU66は、予告用乱数カウンタから予告用乱数値を抽出し、予告実行抽選に当選したか否かを決定する。メインCPU66は、抽出した予告用乱数値が"99"以下である場合には、予告実行抽選に当選したと決定する。一方、メインCPU66は、抽出した予告用乱数値が"100"以上である場合には、予告実行抽選に当選しなかったと決定する。なお、この予告用乱数カウンタは、上述したように、"0"から"199"の整数として更新されるため、ステップS508における予告実行抽選に当選する確率は、"1/2"となる。この処理が終了した場合には、ステップS509に処理を移す。
ステップS509において、メインCPU66は、予告実行抽選に当選したか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、ステップS507又はステップS508における予告実行抽選の抽選結果に基づいて、予告実行抽選に当選したか否かを判断することとなる。メインCPU66は、予告実行抽選に当選したと判別した場合には、ステップS511に処理を移す。一方、メインCPU66は、予告実行抽選に当選しなかったと判別した場合には、ステップS510に処理を移す。
ステップS510において、メインCPU66は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。このようにセットされた始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。また、この始動記憶数指定コマンドには、ステップS503によって抽出された大当り判定用乱数値、大当り図柄用乱数値に基づくデータ(例えば、大当り遊技状態に移行させる乱数値であるか否か、識別情報の可変表示の結果、リーチとなるか否かなど)が含まれており、主制御回路60から副制御回路200に始動記憶数指定コマンドを供給することによって、副制御回路200(サブCPU206)は、例えば、大当り遊技状態に移行させる乱数値であるか否か、識別情報の可変表示の結果、リーチとなるか否かなどを認識可能となる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS511において、メインCPU66は、ステップS510と同じように、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数指定コマンドを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。これによって、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。また、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に予告コマンドを示すデータをセットする。このようにセットされた予告コマンドを示すデータは、図8のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に予告コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(副制御回路の動作)
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図15に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図15に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
(コマンド受信処理)
最初に、図15に示すように、始動記憶数指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS341)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS342に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS343に処理を移す。
最初に、図15に示すように、始動記憶数指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS341)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS342に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS343に処理を移す。
ステップS342において、サブCPU206は、保留個数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶情報と、更新前の始動記憶数を示すデータと、更新後の始動記憶数を示すデータとを、ワークRAM210の所定領域にセットする。そして、サブCPU206は、主制御回路60から受信した始動記憶数指定コマンドに基づいて始動記憶数を決定し、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた始動記憶数を示すデータを更新する。なお、この処理においては、保留個数の増減に関わらず、更新を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS343において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS344に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS346に処理を移す。
ステップS344において、サブCPU206は、リーチ判定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、変動パターンに基づいて、リーチとなる変動パターンであるか否かを判定する。この処理が終了した場合にはステップS345に処理を移す。
ステップS345において、サブCPU206は、変動パターン、リーチ判定結果、演出決定テーブルを参照し、演出パターンを選択する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から供給された変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンと、ステップS344においてリーチとなるか否かを判定した判定結果と、演出決定テーブルとを参照する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS346において、サブCPU206は、予告コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、予告コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS347において、予告コマンドを受信した旨の予告コマンドデータをワークRAM210の所定領域にセットし、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、予告コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS348に処理を移す。
ステップS348において、サブCPU206は、その他の受信したコマンドに対応する制御を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(保留表示演出処理)
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理とは異なる保留表示演出処理が実行される。この保留表示演出処理について図16を用いて説明する。
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理とは異なる保留表示演出処理が実行される。この保留表示演出処理について図16を用いて説明する。
最初に、図16に示すように、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断する(ステップS361)。この所定の可変表示保留条件は、上述したように、遊技球が始動口6に入球した場合において、保留個数が上限に達することなく、識別情報が変動していることを条件とする。なお、副制御回路200において、サブCPU206は、始動記憶数が上限に達することなく、始動記憶数が増加する始動記憶数指定コマンドを受信したか否かによって、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断することとなる。サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したと判別した場合には、ステップ362に処理を移す。一方、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立していないと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS362において、サブCPU206は、保留表示演出パターン決定用乱数値を抽出する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、保留表示演出パターン決定用乱数カウンタから保留表示演出パターン決定用乱数値を抽出する。この処理が終了した場合には、ステップS363に処理を移す。
ステップS363において、サブCPU206は、予告コマンドを受信したか否かを判断する。サブCPU206は、ステップS347において予告コマンドデータがセットされたか否かによって、予告コマンドを受信したか否かを判断する。サブCPU206は、主制御回路60から予告コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS364に処理を移す。一方、サブCPU206は、予告コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS365に処理を移す。
ステップS364において、サブCPU206は、予告ありの予告演出決定テーブルに基づく保留表示演出パターンを決定する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶情報が特定始動記憶情報であるか否か、識別情報がリーチとなる始動記憶情報であるか否か、ステップS362によって抽出された保留表示演出パターン決定用乱数値に基づいて、保留表示演出パターンを選択する。続いて、サブCPU206は、このように選択された保留表示演出パターンを示すデータをワークRAM210の所定領域にセットする。これによって、サブCPU206は、後述するステップ366において、セットされた保留表示演出パターンを示すデータに基づいて保留表示演出を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS366に処理を移す。
ステップS365において、サブCPU206は、予告なしの予告演出決定テーブルに基づく保留表示演出パターンを決定する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS364と同じように、始動記憶情報が特定始動記憶情報であるか否か、識別情報がリーチとなる始動記憶情報であるか否か、ステップS362によって抽出された保留表示演出パターン決定用乱数値に基づいて、保留表示演出パターンを選択する。この処理が終了した場合には、ステップS366に処理を移す。
ステップS366において、サブCPU206は、所定のタイミングで保留表示処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS364又はステップS365においてセットされたデータをVDP212に供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(変動開始処理)
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理、保留表示演出処理などとは異なる変動開始処理が実行される。この変動開始処理について図17を用いて説明する。
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理、保留表示演出処理などとは異なる変動開始処理が実行される。この変動開始処理について図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、サブCPU206は、始動記憶情報が残存しているか否かを判断する(ステップS381)。この処理において、サブCPU206は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータが"0"であるか否かによって、始動記憶情報が残存しているか否かを判断することとなる。サブCPU206は、始動記憶情報が残存していると判別した場合には、ステップS382に処理を移す。一方、サブCPU206は、始動記憶情報が残存していないと判別した場合には、ステップS383に処理を移す。
ステップS382において、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したか否かを判断する。この所定の可変表示保留条件は、上述したように、遊技球が始動口6に入球した場合において、保留個数が上限に達することなく、識別情報が変動している条件である。サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立したと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、所定の可変表示保留条件が成立していないと判別した場合には、ステップS384に処理を移す。
一方、ステップS383において、サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶数が"0"から"1"となったか否かによって、遊技球が始動口6に入賞したか否かを判断する。サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞したと判別した場合には、ステップS384に処理を移す。一方、サブCPU206は、遊技球が始動口6に入賞しなかったと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS384において、サブCPU206は、変動開始処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、識別情報の変動パターンを示すデータをワークRAM210にセットする。この識別情報の変動パターンは、変動パターン指定コマンドに基づくものである。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、変動パターンを示すデータをVDP212に供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
(大当り演出表示処理)
また、副制御回路200では、大当り遊技状態が生起された場合、大当り演出表示処理を実行する。この大当り演出表示処理について図18を用いて説明する。大当り遊技状態が生起されると、図18に示すように、メインCPU66は、1回目のラウンド遊技の演出表示を行うために、大入賞口開放回数カウンタRcに1を代入する(ステップS401)。すなわち、ラウンド数が1回目であれば1となる。次いで、大入賞口8への入球数をクリアするために、大入賞口入賞カウンタVcをクリアする(ステップS402)。
また、副制御回路200では、大当り遊技状態が生起された場合、大当り演出表示処理を実行する。この大当り演出表示処理について図18を用いて説明する。大当り遊技状態が生起されると、図18に示すように、メインCPU66は、1回目のラウンド遊技の演出表示を行うために、大入賞口開放回数カウンタRcに1を代入する(ステップS401)。すなわち、ラウンド数が1回目であれば1となる。次いで、大入賞口8への入球数をクリアするために、大入賞口入賞カウンタVcをクリアする(ステップS402)。
次いで、サブCPU206は、前記大入賞口開放回数カウンタRcの数値に対応する指定位置に、演出表示可能領域を移動させる(ステップS403)。このとき、サブCPU206は演出表示領域配置決定テーブルを参照している。すなわち、ラウンド数と対応した位置に演出表示可能領域を所定の位置に移動する。そして、各位置において、演出表示可能領域A内においてラウンド遊技における演出表示を実行する(ステップS404)。ここではキャラクタが様々な態様で表示されることになる。
この処理を終了すると、次に、メインCPU66は、Vゾーン内に入球があったかどうかを判定する(ステップS405)。大入賞口8への入球のうち、Vゾーン内に入球があった場合は大入賞口入賞カウンタVcをインクリメントする(ステップS406)。ステップS405において、Vゾーンへの入球が無い場合はステップS407に処理を移し、大入賞口8のシャッタ40が閉鎖する条件として、シャッタ40の開放後所定時間(ここでは30秒とする)経過したか否か、及び大入賞口8に所定数(10個)の入球があったか否かを判定する。未だ所定時間が経過しておらず、かつ所定数の入球がない場合はステップS404に戻る。所定時間経過しているか、あるいは所定数の入球があった場合は、ステップS408の処理に移り、ステップS408では、大入賞口8への入球のうち、Vゾーンへの入球があるか否かを大入賞口入賞カウンタVcの数値から判定し、入球がない場合は本ルーチンを終了し、メインCPU66は、次へのラウンド遊技に進ませることなく大当り遊技状態を終了する。
ステップS408でVゾーンへの入球があった場合は、メインCPU66はステップS409に処理を移して、大入賞口開放回数カウンタRcをインクリメントする。そして、ステップS409において、大入賞口開放回数カウンタRcが16になったかどうかを判定し、16に満たない場合はステップS402に戻り、ラウンド遊技を継続させるとともに、サブCPU206にコマンド信号を出力し、コマンド信号を受けたサブCPU206は、この継続されたラウンド遊技の回数に見合った位置に演出表示可能領域を移動して所定の演出表示を行う。メインCPU66は、ステップS409において、インクリメントされた大入賞口開放回数カウンタRcが16になった場合は最終ラウンド遊技が終了したと判断し、大当り遊技状態を終了させる。
本発明の実施の形態に係る遊技機は、以上説明したように透明遊技盤14を流下する遊技球がその盤上に設けられた特定入賞口へ入球するのを契機に内部抽選を行い、透明遊技盤の背後に配された液晶表示装置32の中央表示領域Bに識別情報群を可変表示させて可変表示ゲームを実行するとともに、入賞遊技球の保留球数をパラメータとして識別情報群を表示させる表示領域数を増加させたり、その表示時間を短縮させたりすることを要旨としたものである。これによって、可変表示ゲームにおける保留球数に対応した演出を行うことができるとともに、遊技機の盤面全体を広く動的に活用して遊技者に報知する視認性と斬新な視覚効果を付与することができる。また、可変表示ゲームが複数の表示領域に同時表示されるので、その遊技者が遊技球の入賞技量に優れていることを外部に対して効果的にアピールすることができる。
なお、本発明の実施形態は具体例を例示したに過ぎず、これによって本発明を限定するものではない。例えば各領域に表示される識別情報の各図柄などは、適用される可変表示ゲームや遊技機の形態に応じてその相応しい形態のものに適宜変更することができる。また、本実施の形態では保留球数表示領域Dを設けているが、必要に応じてこれを省略したり、あるいはLEDなどの表示部に代替えしたりすることもできる。さらに保留球数Nに対して予め設定される領域数増加規定値Nkや変動時間短縮規定Nmなどの具体的数値は可変表示ゲームの種類や遊技時間帯などの条件に応じて適宜変更することが可能であり、これによって遊技における多様性をさらに付加できる。
さらに、本実施形態では保留球数が所定の領域数増加規定値を超えた場合に周辺表示領域で識別情報の変動を行い、短縮を図るようにしたが、実際上は保留球数に対応する識別情報の変動は行わずにあくまで保留球数があることを示すにすぎない擬似的な識別情報の変動としてもよい。この場合には、保留球数の実際の変動が開始されるまでは、保留表示の擬似的変動を行い、その後、擬似的変動を引き継いで実際の変動を行う。従って、この場合には、時間短縮が図れないが周辺表示領域を利用した演出を行うので遊技の興趣の向上を図ることができる。
6 始動口
8 大入賞口
10 パチンコ遊技機(遊技機)
14 透明遊技盤
15a 遊技球可動域
15b 遊技球非可動域
32 液晶表示装置(表示手段)
60 主制御回路
66 メインCPU
200 副制御回路
206 サブCPU
A 演出表示可能領域
B 中央表示領域
C 周辺表示領域
D 保留球数表示領域
8 大入賞口
10 パチンコ遊技機(遊技機)
14 透明遊技盤
15a 遊技球可動域
15b 遊技球非可動域
32 液晶表示装置(表示手段)
60 主制御回路
66 メインCPU
200 副制御回路
206 サブCPU
A 演出表示可能領域
B 中央表示領域
C 周辺表示領域
D 保留球数表示領域
Claims (3)
- 発射された遊技球をその盤上に流下案内する一部又は全部が透明部材で形成された透明遊技盤と、
前記透明遊技盤を流下する遊技球がその盤上に設けられた特定入賞口へ入球したことを契機に当選かはずれかを抽選する内部抽選手段と、
前記透明遊技盤を通して視認されるように当該透明遊技盤の背面側に配設され、演出表示可能領域を形成するとともに前記透明遊技盤の略中央位置に対応して配置された中央表示領域に前記内部抽選手段の抽選結果に基づいて変動表示及び停止表示される識別情報群を演出表示させる表示手段と、
所定の可変表示保留条件が成立しているときに前記特定入賞口へ遊技球が入賞した場合、前記入賞遊技球を保留球数として記憶し、所定の変動表示開始条件が成立するまで前記入賞遊技球に対応する前記識別情報群の変動表示及び停止表示の実行を保留する可変表示保留手段と、
前記保留球数が所定の領域数増加規定値に到達したときに前記中央表示領域の周囲に周辺表示領域を設定して後続の識別情報群を前記周辺表示領域に同時に演出表示させ、さらに前記保留球数が所定の変動時間短縮規定値に到達したときに各領域における変動開始から停止までの変動表示時間を短縮させる表示領域制御手段と、を有することを特徴とする遊技機。 - 前記表示領域制御手段が、前記領域数増加規定値を超えて前記保留球数が増加したときにその増加数に対応した領域数の周辺表示領域を設定表示させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の遊技機。
- 前記表示手段が回転ドラムを有したドラム表示部を前記中央表示領域に備え、前記回転ドラムの機械回転停止制御によりそのドラム面に配された識別情報群を変動表示させることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
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JP2004109966A JP2005287939A (ja) | 2004-04-02 | 2004-04-02 | 遊技機 |
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Cited By (2)
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JP2008104748A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Newgin Corp | 遊技機 |
JP2013010033A (ja) * | 2012-10-17 | 2013-01-17 | Newgin Co Ltd | 遊技機 |
-
2004
- 2004-04-02 JP JP2004109966A patent/JP2005287939A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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