この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
(放送受信装置の構成)
図1は、この発明の実施の形態1に従う放送受信装置の概略構成図である。
図1を参照して、この発明の実施の形態1に従う放送受信装置1は、スマートアンテナ30から放送信号を受信し、スマートアンテナ30に対して受信方向切換信号を出力する。また、放送受信装置1は、テレビ40に対して映像信号および音声信号を出力する。さらに、放送受信装置1は、リモコン42から指令信号を受信する。
スマートアンテナ30は、放送受信装置1から受信方向切換信号を受けて、各アンテナ素子に対する励振を変化させて指向性を切換える。
テレビ40およびリモコン42は、周知であるので詳細な説明は省略する。
放送受信装置1は、制御部10と、チューナ16と、デジタルデコーダ18と、MPEGデコーダ22と、受信方向切換部24と、リモコン受信部26とからなる。
制御部10は、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)10aと、実行されるプログラム、プログラム実行中のデータ、およびプログラム実行結果のデータを記憶するメモリ10bとからなる。
チューナ16は、受信した放送信号の中から、制御部10からの指令に応じて選択されたチャンネルに対応する放送信号を抽出して、デジタルデコーダ18へ出力する。
デジタルデコーダ18は、チューナ16から放送信号を受けて、映像および音声の信号であるMPEG信号に復号し、そのMPEG信号をMPEGデコーダ22へ出力する。
ここで、デジタルテレビ放送信号は、リード・ソロモン符号および畳み込み符号で符号化されて送信される。そのため、デジタルデコーダ18は、上述の復号処理において誤り訂正ができる。この誤り訂正の処理過程において、デジタルデコーダ18は、受信した放送信号の受信データ誤り率を演算し、その受信データ誤り率を制御部10へ出力する。このとき、デジタルデコーダ18は、受信した放送信号に含まれる所定のデータ数毎に誤り訂正を行なうので、受信開始から1フレーム(1/30秒)以内で受信データ誤り率の演算ができる。
なお、デジタルテレビ放送には、日本のISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial)方式の他に、米国のATSC(Advanced Television Systems Committee)方式およびヨーロッパのDVB−T(Digital Video Broadcasting for Terrestrial)がある。いずれの方式においても、放送信号は符号化されて送信されるため、誤り訂正が可能であり、その処理過程において受信データ誤り率が演算できる。したがって、この発明の実施の形態1におけるデジタルデコーダ18は、上述のいずれの方式を用いてもよい。
アナログデコーダ20は、チューナ16から放送信号を受けて、映像および音声の信号へ復号した後に、デジタル化した映像音声信号をMPEGデコーダ22へ出力する。また、アナログデコーダ20は、水平同期信号の捕捉の可否を制御部10へ出力する。
ここで、アナログテレビ放送信号には、走査線の水平走査および垂直走査を制御するために、水平同期信号および垂直同期信号が含まれている。アナログデコーダ20は、映像信号の復号を行なうために、上述の水平同期信号および垂直同期信号を捕捉する必要がある。
なお、水平同期信号は、垂直同期信号に対して十分に周波数が高い。そのため、水平同期信号は、垂直同期信号に比較して、ノイズ等の影響を受けやすい。つまり、水平同期信号を捕捉できたか否かで受信状態を判断することができる。
水平同期信号を捕捉するにあたり、アナログデコーダ20は、受信した放送信号に対して、雑音除去処理、周波数分離処理、同期信号分離処理および整形増幅処理等を行なう。それゆえ、受信開始から水平同期信号の捕捉までには、上述のデジタルデコーダ18における受信データ誤り率の演算に比較して、多くの時間を要する。
なお、アナログテレビ放送は、日本や米国等のNTSC(National System Committee)方式の他に、ドイツやイギリス等のPAL(Phase Alternation by Line)方式およびフランス等のSECAM(Sequentiel Couleur a Memoire)方式があるが、いずれの方式においても放送信号に水平同期信号が含まれているため、水平同期信号の捕捉の可否により受信状態を判断できる。
したがって、この発明の実施の形態1におけるアナログデコーダ20は、上述のいずれの方式を用いてもよい。
MPEGデコーダ22は、制御部10からの指令に応じて選択した、デジタルデコーダ18またはアナログデコーダ20から受けた信号を映像信号および音声信号に復号してテレビ40へ出力する。
MPEGデコーダ22は、さらにOSD(On Screen Display)22aを備える。
OSD22aは、制御部10からの指令に応じて、テレビ40の画面上に情報を表示するための信号を生成する。
MPEGデコーダ22は、OSD22aで信号が生成された場合には、復号した映像信号と、OSD22aが生成した信号とを合成した後、合成した信号をテレビ40へ出力する。
受信方向切換部24は、制御部10からの指令に応じて、受信方向切換信号をスマートアンテナ30へ出力する。
リモコン受信部26は、リモコン42からの指令を受信して制御部10へ出力する。ユーザは、所望の動作を行なわせるためリモコン42を用いて、指令を送信する。
(受信方向について)
実施の形態1では、スマートアンテナ30は、指向性を切換えることにより水平面に対して16分割された各方向に受信方向を変更できるとして説明する。
図2は、この発明の実施の形態1に従うスマートアンテナの受信方向切換え図である。簡単化のため、図2に示すように時計回り(正の回転方向)に0,1,・・・,15と各受信方向に番号付けを行なう。
(オートスキャンの動作)
まず、オートスキャンを実行して、放送に割当てられているチャンネルの中から視聴可能なチャンネルを取得する処理について説明する。
図3は、この発明の実施の形態1に従うオートスキャンを実行するプログラムのフローチャートである。
図3を参照して、制御部10は、リモコン42を通じてユーザからオートスキャン方法の選択を受ける(ステップS601)。
制御部10は、通常のオートスキャン方法が選択された場合(ステップS602でYESの場合)には、後述する通常のオートスキャン処理の実行を制御する(ステップS603)。
また、制御部10は、高速オートスキャン方法が選択された場合(ステップS602でNOの場合)には、後述する高速オートスキャン処理の実行を制御する(ステップS604)。
(通常のオートスキャン処理)
図4は、図3におけるステップS603の通常のオートスキャン処理を実行するプログラムのフローチャートである。
図4を参照して、制御部10は、テレビ放送に割当てられているチャンネルの中から先頭のチャンネルを選択する(ステップS10)。
次に、制御部10は、受信方向番号が「0」である先頭の受信方向を選択する(ステップS12)。
受信方向切換部24は、受信方向番号「0」への切換信号をスマートアンテナ30へ出力する。スマートアンテナ30は、受信方向切換部24から受信方向切換信号を受けて、各アンテナ素子に対する励振を変化させて指向性を切換える。
また、チューナ16は、スマートアンテナ30から受信した放送信号の中から、制御部10からの指令に応じて選択された先頭のチャンネルに対応する放送信号を抽出する。チューナ16は、選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS13においてYESの場合)には、抽出した放送信号をデジタルデコーダ18へ出力し、選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS13においてNOの場合)には、抽出した放送信号をアナログデコーダ20へ出力する。
選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS13においてYESの場合)に、デジタルデコーダ18は、チューナ16から放送信号を受けて、MPEG信号に復号する。また、デジタルデコーダ18は、受信データ誤り率の演算を行い、その受信データ誤り率を制御部10へ出力する。
選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS13においてNOの場合)に、アナログデコーダ20は、チューナ16から放送信号を受けて、映像および音声の信号へ復号した後に、デジタル化した映像音声信号をMPEGデコーダ22へ出力する。また、アナログデコーダ20は、水平同期信号の捕捉の可否を制御部10へ出力する。
制御部10は、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS13においてYESの場合)には、受信可否を判断するため、受信データ誤り率が規定値(=10%)以下か否かを判断する(ステップS14)。制御部10は、受信データ誤り率が10%以下であれば、受信可能と判断する。
制御部10は、選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS13においてNOの場合)には、受信可否を判断するため、水平同期信号が捕捉できたか否かを判断する(ステップS15)。制御部10は、水平同期信号が捕捉できたときには、受信可能と判断する。
受信データ誤り率が規定値を超えている場合(ステップS14においてNOの場合)または、水平同期信号が捕捉できなかった場合(ステップS15においてNOの場合)には、制御部10は、最後の受信方向が選択中か否かを判断する(ステップS16)。すなわち、制御部10は、図2に示すように受信方向「15」を選択中か否かを判断する。
最後の受信方向が選択中でない場合(ステップS16においてNOの場合)には、制御部10は、次の受信方向番号の受信方向、すなわち、時計回り(正の回転方向)に+22.5度変化した受信方向を選択する(ステップS18)。
以下、上述したステップS13,S14,S15,S16,S18を、ステップS14において受信データ誤り率が規定値以下となるか、ステップS15において水平同期信号が捕捉できるか、またはステップS16において最後の受信方向が選択中となるまで繰返す。
制御部10は、受信データ誤り率が規定値以下の場合(ステップS14においてYESの場合)、または水平同期信号が捕捉できる場合(ステップS15においてYESの場合)には、受信可能と判断して、選択しているチャンネル番号をメモリ10bに格納する(ステップS20)。
最後の受信方向が選択中の場合(ステップS16においてYESの場合)、またはステップS20で選択しているチャンネル番号が格納された場合には、制御部10は、最後のチャンネルが選択中か否かを判断する(ステップS24)。
最後のチャンネルが選択中でない場合(ステップS24においてNOの場合)には、制御部10は、次のチャンネルを選択する(ステップS26)。
以下、上述したステップS11,S13,S14,S15,S16,S18,S20,S24,S26を、ステップS24において最後のチャンネルが選択されるまで繰返す。
以上の処理により、放送に割当てられているチャンネルの中から視聴可能なチャンネルのチャンネル番号がメモリ10b内に取得され、自動割付けがなされる。
なお、メモリ10bに格納された受信方向番号は、オートスキャン終了後に消去される。
(高速オートスキャン処理)
図5は、図3におけるステップS604の高速オートスキャン処理を実行するプログラムのフローチャートである。
図5を参照して、制御部10は、テレビ放送に割当てられているチャンネルの中から先頭のチャンネルを選択する(ステップS108)。
次に、制御部10は、メモリ10b内にチャンネル番号に対応した受信方向番号が格納され、かつ選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS109でYESの場合)には、メモリ10bに最後に格納された受信方向番号、すなわち、受信可能と最新に判断されたチャンネルに対する受信方向番号を読出し、その受信方向を選択する(ステップS110)。
一方、制御部10は、メモリ10b内にチャンネル番号に対応して受信方向番号が格納されていない場合、または選択されたチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS109でNOの場合)には、受信方向番号が「0」である先頭の受信方向を選択する(ステップS111)。
受信方向切換部24は、選択した受信方向への切換信号をスマートアンテナ30へ出力する。スマートアンテナ30は、受信方向切換部24から受信方向切換信号を受けて、各アンテナ素子に対する励振を変化させて指向性を切換える。
また、チューナ16は、スマートアンテナ30から受信した放送信号の中から、制御部10からの指令に応じて選択された先頭のチャンネルに対応する放送信号を抽出する。チューナ16は、選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS113においてYESの場合)には、抽出した放送信号をデジタルデコーダ18へ出力し、選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS113においてNOの場合)には、抽出した放送信号をアナログデコーダ20へ出力する。
選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS113においてYESの場合)に、デジタルデコーダ18は、チューナ16から放送信号を受けて、MPEG信号に復号する。また、デジタルデコーダ18は、受信データ誤り率の演算を行い、その受信データ誤り率を制御部10へ出力する。
選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS113においてNOの場合)に、アナログデコーダ20は、チューナ16から放送信号を受けて、映像および音声の信号へ復号した後に、デジタル化した映像音声信号をMPEGデコーダ22へ出力する。また、アナログデコーダ20は、水平同期信号の捕捉の可否を制御部10へ出力する。
制御部10は、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS113においてYESの場合)には、受信可否を判断するため、受信データ誤り率が規定値(=10%)以下か否かを判断する(ステップS114)。制御部10は、受信データ誤り率が10%以下であれば、受信可能と判断する。
制御部10は、選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS113においてNOの場合)には、受信可否を判断するため、水平同期信号が捕捉できたか否かを判断する(ステップS115)。制御部10は、水平同期信号が捕捉できたときには、受信可能と判断する。
受信データ誤り率が規定値を超えている場合(ステップS114においてNOの場合)または、水平同期信号が捕捉できなかった場合(ステップS115においてNOの場合)には、制御部10は、最後の受信方向が選択中か否かを判断する(ステップS116)。すなわち、制御部10は、図2に示すように受信方向「15」を選択中か否かを判断する。
最後の受信方向が選択中でない場合(ステップS116においてNOの場合)には、制御部10は、次の受信方向番号の受信方向、すなわち、時計回り(正の回転方向)に+22.5度変化した受信方向を選択する(ステップS118)。
以下、上述したステップS113,S114,S115,S116,S118を、ステップS114において受信データ誤り率が規定値以下となるか、ステップS115において水平同期信号が捕捉できるか、またはステップS116において最後の受信方向が選択中となるまで繰返す。
制御部10は、受信データ誤り率が規定値以下の場合(ステップS114においてYESの場合)、または水平同期信号が捕捉できる場合(ステップS115においてYESの場合)には、受信可能と判断して、選択しているチャンネル番号と、そのチャンネル番号に対応させて選択している受信方向番号をメモリ10bに格納する(ステップS120)。
最後の受信方向が選択中の場合(ステップS116においてYESの場合)、またはステップS120で選択しているチャンネル番号と選択している受信方向番号が格納された場合には、制御部10は、最後のチャンネルが選択中か否かを判断する(ステップS124)。
最後のチャンネルが選択中でない場合(ステップS124においてNOの場合)には、制御部10は、次のチャンネルを選択する(ステップS126)。
以下、上述したステップS109,S110、S111,S113,S114,S115,S116,S118,S120,S124,S126を、ステップS124において最後のチャンネルが選択中となるまで繰返す。
以上の処理により、放送に割当てられているチャンネルの中から視聴可能なチャンネルのチャンネル番号がメモリ10b内に取得され、自動割付けがなされる。
なお、メモリ10bに格納された受信方向番号は、オートスキャン終了後に消去される。
(選局時の受信方向サーチ)
次に、ユーザがチャンネルを選択したとき(選局時)に、選択したチャンネルの受信方向を取得する処理について説明する。
図6は、この発明の実施の形態1に従う選局時の受信方向サーチを実行するプログラムのフローチャートである。
図6を参照して、制御部10は、リモコン42を通じてユーザから選局時の受信方向サーチ方法の選択を受ける(ステップS701)。
制御部10は、通常の受信方向サーチ方法が選択された場合(ステップS702でYESの場合)には、後述する通常の受信方向サーチ処理の実行を制御する(ステップS703)。
また、制御部10は、高速受信方向サーチ方法が選択された場合(ステップS702でNOの場合)には、後述する高速受信方向サーチ処理の実行を制御する(ステップS704)。
(選局時の通常の受信方向サーチ)
図7は、この発明の実施の形態1に従う選局時の通常の受信方向サーチのプログラムのフローチャートである。
図7を参照して、制御部10は、リモコン42を通じてユーザから選局指令、すなわちチャンネルの選択を受けると(ステップS210でYES)、選択されたチャンネルをチューナ16に通知する。
次に、制御部10は、受信方向番号が「0」である先頭の受信方向を選択する(ステップS212)。
受信方向切換部24は、受信方向番号「0」への切換信号をスマートアンテナ30へ出力する。スマートアンテナ30は、受信方向切換部24から受信方向切換信号を受けて、各アンテナ素子に対する励振を変化させて指向性を切換える。
また、チューナ16は、スマートアンテナ30から受信した放送信号の中から、制御部10からの指令に応じて選択された先頭のチャンネルに対応する放送信号を抽出する。チューナ16は、選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS213においてYESの場合)には、抽出した放送信号をデジタルデコーダ18へ出力し、選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS213においてNOの場合)には、抽出した放送信号をアナログデコーダ20へ出力する。
選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS213においてYESの場合)に、デジタルデコーダ18は、チューナ16から放送信号を受けて、MPEG信号に復号する。また、デジタルデコーダ18は、受信データ誤り率の演算を行い、その受信データ誤り率を制御部10へ出力する。
選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS213においてNOの場合)に、アナログデコーダ20は、チューナ16から放送信号を受けて、映像および音声の信号へ復号した後に、デジタル化した映像音声信号をMPEGデコーダ22へ出力する。また、アナログデコーダ20は、水平同期信号の捕捉の可否を制御部10へ出力する。
制御部10は、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS213においてYESの場合)には、受信可否を判断するため、受信データ誤り率が規定値(=10%)以下か否かを判断する(ステップS214)。制御部10は、受信データ誤り率が10%以下であれば、受信可能と判断する。
制御部10は、選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS213においてNOの場合)には、受信可否を判断するため、水平同期信号が捕捉できたか否かを判断する(ステップS215)。制御部10は、水平同期信号が捕捉できたときには、受信可能と判断する。
受信データ誤り率が規定値を超えている場合(ステップS214においてNOの場合)または、水平同期信号が捕捉できなかった場合(ステップS215においてNOの場合)には、制御部10は、最後の受信方向が選択中か否かを判断する(ステップS216)。すなわち、制御部10は、図2に示すように受信方向「15」を選択中か否かを判断する。
最後の受信方向が選択中でない場合(ステップS216においてNOの場合)には、制御部10は、次の受信方向番号の受信方向、すなわち、時計回り(正の回転方向)に+22.5度変化した受信方向を選択する(ステップS218)。
以下、上述したステップS213,S214,S215,S216,S218を、ステップS214において受信データ誤り率が規定値以下となるか、ステップS215において水平同期信号が捕捉できるか、またはステップS216において最後の受信方向が選択中となるまで繰返す。
制御部10は、最後の受信方向が選択中となった場合(ステップS216においてYESの場合)、受信不可能と判断して、OSD22aを指示して、選択しているチャンネルの受信方向が決定できなかった旨を表示させる(ステップS219)。
制御部10は、受信データ誤り率が規定値以下の場合(ステップS214においてYESの場合)、または水平同期信号が捕捉できる場合(ステップS215においてYESの場合)には、受信可能と判断して、選択している受信方向を選択しているチャンネルの受信方向として決定する(ステップS220)。
以下、ステップS222においてリモコン42を通じて終了指令が選択されるまで、ユーザから選局指令がある(S210)ごとに、上述したステップS212〜S220の処理を繰返す。
以上の処理により、チャンネルが選択されるごとに、受信方向番号が「0」の受信方向から時計回りに順次サーチされて、条件を満たす受信方向が選択されたチャンネルの受信方向として決定される。
(選局時の高速受信方向サーチ)
図8は、この発明の実施の形態1に従う選局時の高速受信方向サーチのプログラムのフローチャートである。
図8を参照して、制御部10は、リモコン42を通じてユーザから選局指令、すなわちチャンネルの選択を受けると(ステップS309でYES)、選択されたチャンネルをチューナ16に通知する。
次に、制御部10は、メモリ10b内に受信方向番号が格納されており、かつ選択されたチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS310でYESの場合)には、メモリ10bに最後に格納された受信方向番号、すなわち、受信可能と最新に判断されたチャンネルに対する受信方向番号を読出し、その受信方向を選択する(ステップS310)。
一方、制御部10は、メモリ10b内に受信方向番号が格納されていない場合、または選択されたチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS310でNOの場合)には、受信方向番号が「0」である先頭の受信方向を選択する(ステップS311)。
受信方向切換部24は、選択した受信方向への切換信号をスマートアンテナ30へ出力する。スマートアンテナ30は、受信方向切換部24から受信方向切換信号を受けて、各アンテナ素子に対する励振を変化させて指向性を切換える。
また、チューナ16は、スマートアンテナ30から受信した放送信号の中から、制御部10からの指令に応じて選択された先頭のチャンネルに対応する放送信号を抽出する。チューナ16は、選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS313においてYESの場合)には、抽出した放送信号をデジタルデコーダ18へ出力し、選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS313においてNOの場合)には、抽出した放送信号をアナログデコーダ20へ出力する。
選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS313においてYESの場合)に、デジタルデコーダ18は、チューナ16から放送信号を受けて、MPEG信号に復号する。また、デジタルデコーダ18は、受信データ誤り率の演算を行い、その受信データ誤り率を制御部10へ出力する。
選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS313においてNOの場合)に、アナログデコーダ20は、チューナ16から放送信号を受けて、映像および音声の信号へ復号した後に、デジタル化した映像音声信号をMPEGデコーダ22へ出力する。また、アナログデコーダ20は、水平同期信号の捕捉の可否を制御部10へ出力する。
制御部10は、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS313においてYESの場合)には、受信可否を判断するため、受信データ誤り率が規定値(=10%)以下か否かを判断する(ステップS314)。制御部10は、データ誤り率が10%以下であれば、受信可能と判断する。
制御部10は、選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS313においてNOの場合)には、受信可否を判断するため、水平同期信号が捕捉できたか否かを判断する(ステップS315)。制御部10は、水平同期信号が捕捉できたときには、受信可能と判断する。
受信データ誤り率が規定値を超えている場合(ステップS314においてNOの場合)または、水平同期信号が捕捉できなかった場合(ステップS315においてNOの場合)には、制御部10は、最後の受信方向が選択中か否かを判断する(ステップS316)。すなわち、制御部10は、図2に示すように受信方向「15」を選択中か否かを判断する。
最後の受信方向が選択中でない場合(ステップS316においてNOの場合)には、制御部10は、次の受信方向番号の受信方向、すなわち、時計回り(正の回転方向)に+22.5度変化した受信方向を選択する(ステップS318)。
以下、上述したステップS313,S314,S315,S316,S318を、ステップS314において受信データ誤り率が規定値以下となるか、ステップS315において水平同期信号が捕捉できるか、またはステップS316において最後の受信方向が選択中となるまで繰返す。
制御部10は、最後の受信方向が選択中となった場合(ステップS316においてYESの場合)、受信不可能と判断して、OSD22aを指示して、選択しているチャンネルの受信方向が決定できなかった旨を表示させる(ステップS319)。
制御部10は、受信データ誤り率が規定値以下の場合(ステップS314においてYESの場合)、または水平同期信号が捕捉できる場合(ステップS315においてYESの場合)には、受信可能と判断して、選択している受信方向を選択しているチャンネルの受信方向として決定する(ステップS320)。
制御部10は、決定した受信方向の受信方向番号をメモリ10bに格納する(ステップS321)。
以下、ステップS322においてリモコン42を通じて終了指令が選択されるまで、ユーザから選局指令がある(ステップS309)ごとに、上述したステップS310〜S3201処理を繰返す。
以上の処理により、チャンネルが選択されるごとに、以前にサーチしたチャンネルの受信方向が決定されており、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合には、最新に決定されたチャンネルの受信方向から時計回りに順次サーチされ、以前にチャンネルの受信方向が決定されておらず、または選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合には、受信方向番号が「0」の受信方向から時計回りに順次サーチされて、条件を満たす受信方向が選択されたチャンネルの受信方向として決定される。
[実施の形態2]
実施の形態2に係る放送受信装置は、実施の形態1とは別の高速オートスキャン処理および選局時の高速受信方向サーチを行なう。
(高速オートスキャン処理)
実施の形態2では、図3におけるステップS604の実施の形態1とは別の高速オートスキャン処理を実行する。
図9は、この発明の実施の形態2に従う高速オートスキャン処理を実行するプログラムのフローチャートである。
図9を参照して、制御部10は、テレビ放送に割当てられているチャンネルの中から先頭のチャンネルを選択する(ステップS408)。
次に、制御部10は、メモリ10b内に受信方向番号が格納され、かつ選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS409でYESの場合)には、メモリ10bに最後に格納された受信方向番号、すなわち、受信可能と最新に判断されたチャンネルに対する受信方向番号を読出し、その受信方向を最初の受信方向として選択する(ステップS410)。
一方、制御部10は、メモリ10b内に受信方向番号が格納されていない場合、または選択されたチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS409でNOの場合)には、受信方向番号が「0」である先頭の受信方向を最初の受信方向として選択する(ステップS411)。
制御部10は、受信方向の選択順序リストを作成する(ステップS412)。
図10(a)は、メモリ10b内に受信方向番号が格納されていない場合、または選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合の受信方向の選択順序リストの例を示す図である。
図10(a)を参照して、最初に選択される受信方向は、受信方向番号が「0」の受信方向となる。2番目以降に選択される受信方向は、受信方向番号が「0」の受信方向から時計回り(正の回転方向)に+22.5度ずつ順次変化した受信方向となる。
図10(b)は、メモリ10b内にチャンネル番号に対応した受信方向番号が格納され、かつ選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合の受信方向の選択順序リストの例を示す図である。
図10(b)を参照して、最初に選択される受信方向は、受信方向番号が「n」の受信方向となる。ここで、「n」は、メモリ10bに最後に格納された受信方向番号(初期値)である。2番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n−1)mod16」の受信方向となる。この受信方向は、受信方向番号が「n」の受信方向の半時計回りの周辺の方向である。ここで、「Amod16」とは、Aを16で除算したときの剰余を表わす。3番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+1)mod16」の受信方向となる。この受信方向は、受信方向番号が「n」の受信方向の時計回りの周辺の方向である。4番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n−2)mod16」の受信方向となる。この受信方向は、受信方向番号が「n」の受信方向の半時計回りの周辺の方向である。5番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+2)mod16」の受信方向となる。この受信方向は、受信方向番号が「n」の受信方向の時計回りの周辺の方向である。6番目以降に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+2)mod16」の受信方向から時計回り(正の回転方向)に+22.5度ずつ順次変化した受信方向となる。
以上の選択順序リストによって、まず初期値へ切換え、その後初期値の両側の周辺の方向に向かって受信方向が変化するように所定個数だけ順次切換え、その後いずれかの回転方向に所定の角度ずつ受信方向が変化するように順次切換えが行なわれる。
図11は、図10(b)において、nが「7」のときの受信方向の選択順序を表わした図である。
図11を参照して、nが「7」のときには、最初に受信方向番号が「7」の受信方向が選択される。次に、「(n−1)mod16」=「6」より、2番目の受信方向番号が「6」の受信方向が選択される。次に、「(n+1)mod16」=「8」より、3番目の受信方向番号が「8」の受信方向が選択される。次に、「(n−2)mod16」=「5」より、4番目の受信方向番号が「5」の受信方向が選択される。次に、「(n+2)mod16」=「9」より、5番目の受信方向番号が「9」の受信方向が選択される。次に、「(n+3)mod16」=「10」より、6番目の受信方向番号が「10」の受信方向が選択される。以降、受信方向番号が「11」、「12」、「13」、「14」、「15」、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の受信方向が順次選択される。
再び、図9を参照して、受信方向切換部24は、選択した受信方向への切換信号をスマートアンテナ30へ出力する。スマートアンテナ30は、受信方向切換部24から受信方向切換信号を受けて、各アンテナ素子に対する励振を変化させて指向性を切換える。
また、チューナ16は、スマートアンテナ30から受信した放送信号の中から、制御部10からの指令に応じて選択された先頭のチャンネルに対応する放送信号を抽出する。チューナ16は、選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS413においてYESの場合)には、抽出した放送信号をデジタルデコーダ18へ出力し、選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS413においてNOの場合)には、抽出した放送信号をアナログデコーダ20へ出力する。
選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS413においてYESの場合)に、デジタルデコーダ18は、チューナ16から放送信号を受けて、MPEG信号に復号する。また、デジタルデコーダ18は、受信データ誤り率の演算を行い、その受信データ誤り率を制御部10へ出力する。
選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS413においてNOの場合)に、アナログデコーダ20は、チューナ16から放送信号を受けて、映像および音声の信号へ復号した後に、デジタル化した映像音声信号をMPEGデコーダ22へ出力する。また、アナログデコーダ20は、水平同期信号の捕捉の可否を制御部10へ出力する。
制御部10は、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS413においてYESの場合)には、受信可否を判断するため、受信データ誤り率が規定値(=10%)以下か否かを判断する(ステップS414)。制御部10は、受信データ誤り率が10%以下であれば、受信可能と判断する。
制御部10は、選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS413においてNOの場合)には、受信可否を判断するため、水平同期信号が捕捉できたか否かを判断する(ステップS415)。制御部10は、水平同期信号が捕捉できたときには、受信可能と判断する。
受信データ誤り率が規定値を超えている場合(ステップS414においてNOの場合)または、水平同期信号が捕捉できなかった場合(ステップS415においてNOの場合)には、制御部10は、最後の受信方向が選択中か否かを判断する(ステップS416)。すなわち、制御部10は、図2に示すように受信方向「15」を選択中か否かを判断する。
最後の受信方向が選択中でない場合(ステップS416においてNOの場合)には、制御部10は、ステップS412で作成された受信方向の選択順序リストにしたがって、次の受信方向を選択する(ステップS418)。
以下、上述したステップS413,S414,S415,S416,S418を、ステップS414において受信データ誤り率が規定値以下となるか、ステップS415において水平同期信号が捕捉できるか、またはステップS416において最後の受信方向が選択中となるまで繰返す。
制御部10は、受信データ誤り率が規定値以下の場合(ステップS414においてYESの場合)、または水平同期信号が捕捉できる場合(ステップS415においてYESの場合)には、受信可能と判断して、選択しているチャンネル番号と、そのチャンネル番号に対応させて選択している受信方向番号をメモリ10bに格納する(ステップS420)。
最後の受信方向が選択中の場合(ステップS416においてYESの場合)、またはステップS420で選択しているチャンネル番号と選択している受信方向番号が格納された場合には、制御部10は、最後のチャンネルが選択中か否かを判断する(ステップS424)。
最後のチャンネルが選択中でない場合(ステップS424においてNOの場合)には、制御部10は、次のチャンネルを選択する(ステップS426)。
以下、上述したステップS409,S410、S411,S412,S413,S414,S415,S416,S418,S420,S424,S426を、ステップS424において最後のチャンネルが選択中となるまで繰返す。
以上の処理により、放送に割当てられているチャンネルの中から視聴可能なチャンネルのチャンネル番号がメモリ10b内に取得され、自動割付けがなされる。
(選局時の高速受信方向サーチ)
実施の形態2では、図6におけるステップS704の実施の形態1とは別の選局時の高速受信方向サーチ処理を実行する。
図12は、この発明の実施の形態2に従う選局時の高速受信方向サーチのプログラムのフローチャートである。
図12を参照して、制御部10は、リモコン42を通じてユーザから選局指令、すなわちチャンネルの選択を受けると(ステップS508でYES)、選択されたチャンネルをチューナ16に通知する。
次に、制御部10は、メモリ10b内に受信方向番号が格納されており、かつ選択されたチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS509でYESの場合)には、メモリ10bに最後に格納された受信方向番号、すなわち、受信可能と最新に判断されたチャンネルに対する受信方向番号を読出し、その受信方向を選択する(ステップS510)。
一方、制御部10は、メモリ10b内に受信方向番号が格納されていない場合、または選択されたチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS509でNOの場合)には、受信方向番号が「0」である先頭の受信方向を選択する(ステップS511)。
制御部10は、図9のステップS412と同様にして受信方向の選択順序リストを作成する(ステップS512)。
受信方向切換部24は、選択した受信方向への切換信号をスマートアンテナ30へ出力する。スマートアンテナ30は、受信方向切換部24から受信方向切換信号を受けて、各アンテナ素子に対する励振を変化させて指向性を切換える。
また、チューナ16は、スマートアンテナ30から受信した放送信号の中から、制御部10からの指令に応じて選択された先頭のチャンネルに対応する放送信号を抽出する。チューナ16は、選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS513においてYESの場合)には、抽出した放送信号をデジタルデコーダ18へ出力し、選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS513においてNOの場合)には、抽出した放送信号をアナログデコーダ20へ出力する。
選択しているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS513においてYESの場合)に、デジタルデコーダ18は、チューナ16から放送信号を受けて、MPEG信号に復号する。また、デジタルデコーダ18は、受信データ誤り率の演算を行い、その受信データ誤り率を制御部10へ出力する。
選択しているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS513においてNOの場合)に、アナログデコーダ20は、チューナ16から放送信号を受けて、映像および音声の信号へ復号した後に、デジタル化した映像音声信号をMPEGデコーダ22へ出力する。また、アナログデコーダ20は、水平同期信号の捕捉の可否を制御部10へ出力する。
制御部10は、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合(ステップS513においてYESの場合)には、受信可否を判断するため、受信データ誤り率が規定値(=10%)以下か否かを判断する(ステップS514)。制御部10は、受信データ誤り率が10%以下であれば、受信可能と判断する。
制御部10は、選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合(ステップS513においてNOの場合)には、受信可否を判断するため、水平同期信号が捕捉できたか否かを判断する(ステップS515)。制御部10は、水平同期信号が捕捉できたときには、受信可能と判断する。
受信データ誤り率が規定値を超えている場合(ステップS514においてNOの場合)または、水平同期信号が捕捉できなかった場合(ステップS515においてNOの場合)には、制御部10は、最後の受信方向が選択中か否かを判断する(ステップS516)。すなわち、制御部10は、図2に示すように受信方向「15」を選択中か否かを判断する。
最後の受信方向が選択中でない場合(ステップS516においてNOの場合)には、制御部10は、ステップS512で作成された受信方向の選択順序リストにしたがって、次の受信方向を選択する(ステップS518)。
以下、上述したステップS513,S514,S515,S516,S518を、ステップS514において受信データ誤り率が規定値以下となるか、ステップS515において水平同期信号が捕捉できるか、またはステップS516において最後の受信方向が選択中となるまで繰返す。
制御部10は、最後の受信方向が選択中となった場合(ステップS516においてYESの場合)、受信不可能と判断して、OSD22aを指示して、選択しているチャンネルの受信方向が決定できなかった旨を表示させる(ステップS519)。
制御部10は、受信データ誤り率が規定値以下の場合(ステップS514においてYESの場合)、または水平同期信号が捕捉できる場合(ステップS515においてYESの場合)には、受信可能と判断して、選択している受信方向を選択しているチャンネルの受信方向として決定する(ステップS520)。
制御部10は、決定した受信方向の受信方向番号をメモリ10bに格納する(ステップS521)。
以下、ステップS522においてリモコン42を通じて終了指令が選択されるまで、ユーザから選局指令がある(ステップS508)ごとに、上述したステップS509〜S521の処理を繰返す。
以上の処理により、チャンネルが選択されるごとに、以前にサーチしたチャンネルの受信方向が決定されており、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合には、最新に決定されたチャンネルの受信方向、その受信方向の両側の周辺の方向、その後時計回りに順次サーチされ、以前にチャンネルの受信方向が決定されておらず、または選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合には、受信方向番号が「0」の受信方向から時計回りに順次サーチされて、条件を満たす受信方向が選択されたチャンネルの受信方向として決定される。
(変形例)
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、たとえば以下のような変気例も含まれる。
(1) 高速オートスキャン処理および/または選局時の受信方向サーチ処理は、たとえば、以下のようなものであってもよい。
チャンネルが選択されるごとに、以前にサーチしたチャンネルの受信方向が決定されており、選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合には、最新に決定されたチャンネルの受信方向、その受信方向のそれぞれ2つの周辺の方向、その後時計回りに順次サーチされ、以前にサーチしたチャンネルの受信方向が決定されており、選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合には、最新に決定されたチャンネルの受信方向、その受信方向の両側のそれぞれ1つの周辺の方向、その後時計回りに順次サーチされ、以前にチャンネルの受信方向が決定されていない場合には、受信方向番号が「0」の受信方向から時計回りに順次サーチされて、条件を満たす受信方向が選択されたチャンネルの受信方向として決定されるものとしてもよい。
図13(a)は、メモリ10b内にチャンネル番号に対応した受信方向番号が格納されていない場合の受信方向の選択順序リストの例を示す図である。
図13(a)は、図10(a)と同様であり、最初に選択される受信方向は、受信方向番号が「0」の受信方向となる。2番目以降に選択される受信方向は、受信方向番号が「0」の受信方向から時計回り(正の回転方向)に+22.5度ずつ順次変化した受信方向となる。
図13(b)は、メモリ10b内に受信方向番号が格納され、かつ選択されているチャンネルがデジタル放送のチャンネルの場合の受信方向の選択順序リストの例を示す図である。
図13(b)は、図10(b)と同様であり、最初に選択される受信方向は、受信方向番号が「n」の受信方向となる。ここで、「n」は、メモリ10bに最後に格納された受信方向番号である。2番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n−1)mod16」の受信方向となる。3番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+1)mod16」の受信方向となる。4番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n−2)mod16」の受信方向となる。5番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+2)mod16」の受信方向となる。6番目以降に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+2)mod16」の受信方向から時計回り(正の回転方向)に+22.5度ずつ順次変化した受信方向となる。
図13(c)は、メモリ10b内に受信方向番号が格納され、かつ選択されているチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合の受信方向の選択順序リストの例を示す図である。
図13(c)を参照して、最初に選択される受信方向は、受信方向番号が「n」の受信方向となる。2番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n−1)mod16」の受信方向となる。3番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+1)mod16」の受信方向となる。4番目に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+2)mod16」の受信方向となる。5番目以降に選択される受信方向は、受信方向番号が「(n+2)mod16」の受信方向から時計回り(正の回転方向)に+22.5度ずつ順次変化した受信方向となる。
(2) アナログ放送のチャンネルの方向検索について
本発明の実施形態では、選択したチャンネルがアナログ放送のチャンネルの場合には、常に、受信方向番号が「0」の受信方向から方向検索制御を行なったが、これに限定するものではなく、デジタル放送のチャンネルと同様に、受信方向番号が格納されている場合には、その格納されている受信方向番号の受信方向から方向検索制御を行なうものとしてもよい。
また、アナログ放送のチャンネルについて、常に受信方向番号が「0」の受信方向から方向検索制御を行なうか、あるいは受信方向番号が格納されている場合に、その格納されている受信方向番号の受信方向から方向検索制御を行なうかをユーザが選択できるようにし、制御部10は、ユーザの選択に応じて処理を行なうものとしてもよい。
(3) オートスキャンと選局時
本発明の実施形態では、オートスキャン時にメモリ10bに格納された受信方向番号は、ユーザによる選局前に消去されるものとしたが、これに限定するものではなく、消去せずに、ユーザによる選局時に、オートスキャン時にメモリ10bに格納された受信方向番号を用いるものとしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 放送受信装置、10 制御部、10a CPU、10b メモリ、16 チューナ、18 デジタルデコーダ、20 アナログデコーダ、22 MPEGデコーダ、22a OSD、24 受信方向切換部、26 リモコン受信部、30 スマートアンテナ、40 テレビ、42 リモコン。