JP2006041487A - 電界効果トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オン電流が増大し、オン・オフ比が大きくなり、かつ、ソース電極とドレイン電極との間でショートが発生しにくい電界効果トランジスタを提供する。
【解決手段】ソース電極14、ドレイン電極16、ゲート電極12、及び有機物を含有する半導体15を備えた電界効果トランジスタであって、半導体15が第1の導電率を有する第1の層151と、第2の導電率を有する第2の層152とを含み、第1の層151がソース電極14及びドレイン電極16から選ばれる少なくとも一方の電極と電気的に接触しており、前記第1の導電率が、前記第2の導電率より高い電界効果トランジスタとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機物を含有する半導体を用いた電界効果トランジスタ及びその製造方法に関するものである。
近年、無機半導体に代わる半導体として有機半導体の開発が活発に行われている。代表的な有機半導体材料として、ペンタセンやポリチオフェンなどがある。なかでもペンタセンを半導体として用いた電界効果トランジスタでは、トランジスタの特性の一つであるキャリアの移動度が1cm2/Vsを超えるという報告もなされている。アモルファスシリコンの移動度が約1cm2/Vsであることから、有機半導体が今後アモルファスシリコンに取って代わることが予想される。しかし、ペンタセンを用いたトランジスタのオン電流値は、アモルファスシリコンのオン電流値よりも小さいため、実用化にはいたっていない。この小さいオン電流値は、ソース電極又はドレイン電極と半導体との接触抵抗が大きいことに起因している。したがって、これらの電極と半導体との接触抵抗を低減すれば、電界効果トランジスタのオン電流が増大し、かつ素子特性が安定することが期待される。ソース電極又はドレイン電極と半導体との接触抵抗を低減するために、ソース電極又はドレイン電極の近傍における半導体中のキャリア密度を増加させることが有効であると考えられる。
ところで、半導体中のキャリア密度を増加させるための一つの方法として、半導体中に電荷移動錯体を導入する方法が知られている。例えば、カチオン性有機半導体であるペンタセンからなるチャネル層を、アニオン性物質であるヨウ素の気体中に暴露することにより、ペンタセン層中にヨウ素を侵入させ、ペンタセンとヨウ素からなる電荷移動錯体を用いた電界効果トランジスタが提案されている(特許文献1参照。)。また、別の提案として、カチオン性有機半導体であるポリ(ドデシロキシ−ターチエニル)からなるチャネル層を形成する工程において、アニオン性物質であるジシアノジクロルベンゾキノン等をポリ(ドデシロキシ−ターチエニル)溶液中に混入させ、この溶液を塗布することにより電荷移動錯体を用いた電界効果トランジスタを作製した例もある(非特許文献1参照。)。しかし、特許文献1及び非特許文献1の電界効果トランジスタでは、半導体全体に電荷移動錯体が配置されているために、ソース電極又はドレイン電極の近傍だけでなく、チャネル層にいたるまでキャリア密度が上昇する。その結果、オン電流だけでなく、オフ電流も増加し、オン・オフ比としては劣化するという問題があった。
また、さらに別の提案として、金からなるソース電極及びドレイン電極の表面に自己組織化単分子膜を形成するアニオン性物質である2−メルカプト−5−ニトロベンジミダゾールを単分子吸着させた後、カチオン性有機半導体であるペンタセンを蒸着し、それにより、ソース電極及びドレイン電極の表面部にのみペンタセンと2−メルカプト−5−ニトロベンジミダゾールによる電荷移動錯体が形成された電界効果トランジスタの例がある(非特許文献2参照。)。しかし、この例はオン電流は増加しているが、電極表面に形成された電荷移動錯体層が一層しか存在しないため、オン電流の増加は従来のペンタセンを半導体に用いた電界効果トランジスタの1.5倍と小さかった。
また、さらに別の提案として、カチオン性有機半導体であるペンタセン等のソース電極又はドレイン電極の領域に、アニオン性物質であるヨウ素等をマスク蒸着・印刷等の製法により導入し、半導体中の電荷移動錯体の濃度がソース電極又はドレイン電極の領域とチャネル領域で異なる電界効果トランジスタの例がある(特許文献2参照。)。この例では、オン電流は従来のペンタセンを半導体に用いた電界効果トランジスタの18倍に増加し、オン・オフ比も10倍となっている。しかし、半導体中に導入物質を侵入拡散させているため、導入物質が過剰に導入されると、作製直後はトランジスタとして作動するが、時間が経つにつれ導入物質の拡散が進み、最後にはショートするという問題があった。
特開平5−55568号公報 特開2002−204012号公報 「シンセティック メタルス(Synthetic Metals)」,68,1994,P65 「41回エレクトロニック マテリアルス コンフェレンス ダイジェスト(41st Electronic Materials Conference Digest)」,(1999),P16
前記したように、有機半導体を用いた電界効果トランジスタのオン電流を増加させるためには、ソース電極又はドレイン電極と半導体との接触抵抗を低減する必要がある。そのためには、半導体中に電荷移動錯体や塩を導入することによって、電極近傍の半導体チャネル層中のキャリア密度を増加させることが有効であると考えられる。しかし、半導体中全体に電荷移動錯体を導入した従来の構造では、オフ電流も増大するために、オン・オフ比が劣化するという問題があった。また、半導体の電極近傍にアニオン性物質又はカチオン性物質などの導入物質を侵入拡散する製造方法では、導入物質の拡散制御が難しく、チャネル領域にまで導入物質が拡散し、時間が経つとショートするという問題があった。
本発明は上記従来の問題を解決し、オン電流が大きく、かつオン・オフ比が大きく、時間が経ってもショートしにくい電界効果トランジスタ及びその製造方法を提供する。
本発明の電界効果トランジスタは、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタであって、前記半導体は、第1の導電率を有する第1の層と、第2の導電率を有する第2の層とを含み、前記第1の層は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極から選ばれる少なくとも一方の電極と電気的に接触しており、前記第1の導電率は、前記第2の導電率より高いことを特徴とする。
また、本発明の別の電界効果トランジスタは、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタであって、前記ソース電極およびドレイン電極は、第1のイオン性物質を含み、前記半導体は、第1のイオン性物質および第2のイオン性物質を含み、さらに、前記第1のイオン性物質の極性と、前記第2のイオン性物質の極性とは異なることを特徴とする。
本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタの製造方法であって、第1のイオン性物質を含む半導体に、前記第1のイオン性物質の極性とは異なる極性を有する第2のイオン性物質を接触させることにより、前記半導体の一部に前記第2のイオン性物質を導入し、前記半導体に、前記第1のイオン性物質を含み且つソース電極及びドレイン電極から選ばれる少なくとも一方の電極に電気的に接触する第1の層と、前記第1のイオン性物質及び前記第2のイオン性物質を含む第2の層とを形成することを特徴とする。
本発明によれば、ソース電極及びドレイン電極から選ばれる少なくとも一方の電極と半導体との接触抵抗を低減することができる。これにより、オン電流が増大し、オン・オフ比が大きくなり、かつ、ソース電極とドレイン電極との間でショートが発生しにくい電界効果トランジスタを提供できる。
本発明の電界効果トランジスタにおいては、半導体の第1の導電率は第2の導電率より高い。半導体の第1の導電率は第2の導電率より102以上1010以下の範囲高いのが好ましい。
半導体の第1の層及び第2の層は、第1のイオン性物質を含み、第2の層は、さらに第2のイオン性物質を含むことが好ましい。これにより、導電率の異なる2層が形成され、電極側の半導体層の導電率を高くすることにより、電極から半導体層への電荷の注入を容易にし、オン電流の増大を図ることができる。
第1のイオン性物質の極性と、前記第2のイオン性物質の極性とは異なることが好ましい。例えば、半導体がp型半導体の場合は、第1のイオン性物質はアニオン性物質であり、第2のイオン性物質はカチオン性物質である。別の例では、半導体がn型半導体の場合、第1のイオン性物質はカチオン性物質であり、第2のイオン性物質はアニオン性物質である。アニオン性物質としては、Cl2、I2、Br2等のハロゲン、BF3、PF4、SO3等を含むルイス酸、HNO3、H2SO4、HCl等のプロトン酸、TiCl4、FeCl3、MoF5等の遷移金属化合物、Cl-、Br-、BF4 -、等の電解質、アントラキノン等のキノン類、ジシアノキノジイミン等のキノジイミン類、トリニトロフルオレン等のフルオレン誘導体、TCNQ、TCNE、C60等の有機物質などが使用できる。また、カチオン性物質としては、Li、Na、K等のアルカリ金属、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Y、La、Sm等の希土類金属、NH3、PH3等のルイス塩基、TEA+、TBuA+等のアルキルアンモニウムイオン、フェニレンジアミン等の芳香族アミン類、フェロセン等のメタロセン類、テトラキスジメチルアミノエチレン、テトラチアフルバレン、テトラテルルテトラセン、ペンタセン等の多環芳香族、フェナジン、フェノチアジン等の含窒素縮合類、及びこれらの置換誘導体などが使用できる。
前記イオン性物質は、半導体に対してそれぞれ10−3mol%以上10mol%以下の範囲でドープする。
(実施形態1)
先ず、本発明の電界効果トランジスタの実施の形態を説明する。本発明の電界効果トランジスタの一例は、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタであって、上記半導体が第1の導電率を有する第1の層と、第2の導電率を有する第2の層とを含み、上記第1の層が上記ソース電極及び上記ドレイン電極から選ばれる少なくとも一方の電極と電気的に接触しており、上記第1の導電率が上記第2の導電率より高く設定されている。これにより、ソース電極及び/又はドレイン電極と半導体との接触抵抗を低減することができ、オン電流が増大し、オン・オフ比が大きくなる。
なお、一般にゲート電極に印加した電圧により、ソース電極とドレイン電極の間に流れる電流が制御される。この電流が流れるソース電極とドレイン電極の間の半導体領域をチャネル領域又は単にチャネルという。
より具体的には、上記第1の層及び上記第2の層は第1のイオン性物質を含み、上記第2の層はさらに第2のイオン性物質を含み、上記第1のイオン性物質の極性と、上記第2のイオン性物質の極性とが異なる電界効果トランジスタとすることができる。
さらに、上記半導体がp型半導体であり、上記第1のイオン性物質がアニオン性物質であり、上記第2のイオン性物質がカチオン性物質であることが好ましい。これにより、オン電流がより増加するからである。
さらに、上記半導体がn型半導体であり、上記第1のイオン性物質がカチオン性物質であり、上記第2のイオン性物質がアニオン性物質であることが好ましい。これにより、オン電流がより増加するからである。
以下、本発明の電界効果トランジスタの一例を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の電界効果トランジスタの一例を示す断面図である。図1において、電界効果トランジスタ10は、基板11上にゲート電極12、その上にゲート絶縁膜13、その上にソース電極14、ドレイン電極16及び半導体15が形成された電界効果トランジスタである。また、半導体15は、ソース電極14とドレイン電極16にそれぞれ電気的に接触している第1の層151と、それ以外の第2の層152とから構成されている。
また、図2は、本発明の電界効果トランジスタの他の一例を示す断面図である。図2において、電界効果トランジスタ20は、基板21上にゲート電極22、その上にゲート絶縁膜23、その上に半導体25が形成され、さらにその上にソース電極24及びドレイン電極26が形成された電界効果トランジスタである。また、半導体25は、ソース電極24とドレイン電極26にそれぞれ電気的に接触している第1の層251と、それ以外の第2の層252とから構成されている。
また、図4は、本発明の電界効果トランジスタの他の一例を示す断面図である。図4において、電界効果トランジスタ40は、基板41上にソース電極44およびドレイン電極46、その上に半導体45が形成され、その上にゲート絶縁膜43、その上にゲート電極42が形成された電界効果トランジスタである。また、半導体45は、ソース電極44とドレイン電極46にそれぞれ電気的に接触している第1の層451と、それ以外の第2の層452とから構成されている。
また、図5は、本発明の電界効果トランジスタの別の一例を示す断面図である。図5において、電界効果トランジスタ50は、基板51上に半導体55、その上にソース電極54およびドレイン電極56が形成され、その上にゲート絶縁膜53、その上にゲート電極52が形成された電界効果トランジスタである。また、半導体55は、ソース電極54とドレイン電極56にそれぞれ電気的に接触している第1の層551と、それ以外の第2の層552とから構成されている。
電界効果トランジスタ10、20,40,50を作製するための基板11、21,41,51としては、例えば、ガラス、石英、アルミナ焼結体などの無機材料、ポリイミド膜、ポリエステル膜などの合成樹脂などからなる絶縁性基板が望ましい。
ゲート電極12、22、42、52の材料としては、例えば、金、白金、銀、銅、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケルなどや、これらの合金、ポリシリコン、アモルファスシリコン、インジウム−錫複合酸化物(ITO)などの無機材料が望ましい。これらの無機材料(導電材)は、蒸着法、スパッタリング法などにより膜厚50nm以上500nm以下の範囲に成膜され、通常のフォトリソグラフィ工程、及びエッチング工程により、所望の形状に加工されることが好ましい。
ゲート絶縁膜13、23、43、53の材料としては、SiO2、Al23などの無機絶縁材料、又はポリアクリロニトリル、ポリクロロプレン、ポリエステル、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリイミドなどの有機絶縁材料が使用できる。これらの絶縁膜は、CVD法、スピンコート法、キャスト法、蒸着法などにより膜厚50nm以上1000nm以下の範囲に成膜されることが好ましい。
ソース電極14、24、44、54及びドレイン電極16、26、46、56の材料としては、例えば、金、白金、銀、銅、アルミニウム、クロム、ITOなどの中から、有機半導体層に用いる材料に適合する材料を用いる。これらの導電材は、蒸着法、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法などにより、膜厚50nm以上500nm以下の範囲に成膜され、通常のフォトリソグラフィ工程、及びエッチング工程により、所望の形状に加工されることが好ましい。
半導体15、25、45、55の材料としては、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリチェニレン、ポリアニリン、ペンタセン、フラーレン及びこれらの誘導体などの有機半導体材料、さらにはカーボンナノチューブと有機半導体材料や炭素系ナノ材料の複合体などを使用できる。成膜方法としては、スピンコート法、キャスト法、電解重合法、気相重合法、真空蒸着法などが利用できる。
また、半導体15、25、45、55の第1の層151、251,451、551及び第2の層152、252、452、552には、第1のイオン性物質として、カチオン性物質又はアニオン性物質が含まれている。また、第2の層152、252、452、552には、さらに第2のイオン性物質として、第1のイオン性物質とは異なる極性を有するアニオン性物質又はカチオン性物質が含まれている。
上記第1のイオン性物質、上記第2のイオン性物質としてのアニオン性物質及びカチオン性物質としては、以下のような有機材料又は無機材料を使用できる。即ち、アニオン性物質としては、ハロゲン、ルイス酸、プロトン酸、遷移金属化合物、電解質、キノン類、キノジイミン類、フルオレン誘導体、有機物質などが使用できる。また、カチオン性物質としては、アルカリ金属、ルイス塩基、アルキルアンモニウムイオン、芳香族アミン類、メタロセン類、テトラキスジメチルアミノエチレン、テトラチアフルバレン、テトラテルルテトラセン、多環芳香族、含窒素縮合類、及びこれらの置換誘導体などが使用できる。
次に、半導体15、25、45、55についてより詳細に説明する。本実施形態における半導体15、25、45、55は、上記有機半導体材料を主成分とし、さらにイオン性物質としてカチオン性物質又はアニオン性物質を含有する。
例えば、有機半導体層がp型半導体とアニオン性物質からなる場合は、ソース電極及びドレイン電極の近傍(半導体の第1の層)を除く半導体のチャネル領域(半導体の第2の層)にカチオン性物質を導入することで、アニオン性物質の極性とカチオン性物質の極性とが互いに打ち消し合い、ソース電極とドレイン電極の近傍を除きp型半導体の単独層を形成した場合と同じ半導体特性を示すチャネル領域を形成することができる。ただし、導入するカチオン性物質はp型半導体よりもイオン化ポテンシャルが小さいことが望ましい。p型半導体よりもイオン化ポテンシャルが小さいことで、カチオン性物質とp型半導体中のアニオン性物質とが容易に結合することができる。
また、有機半導体層がn型半導体とカチオン性物質からなる場合は、ソース電極及びドレイン電極の近傍(半導体の第1の層)を除く半導体のチャネル領域(半導体の第2の層)にアニオン性物質を導入することで、カチオン性物質の極性とアニオン性物質の極性とが互いに打ち消し合い、ソース電極及びドレイン電極の近傍を除きn型半導体の単独層を形成した場合と同じ半導体特性を示すチャネル領域を形成することができる。ただし、導入するアニオン性物質の電子親和力がn型半導体よりも大きいことが望ましい。
さらに、有機半導体と混合されるアニオン性物質及びカチオン性物質としては、その分子半径、イオン半径などが大きなものが望ましい。分子半径、イオン半径が大きなアニオン性物質、カチオン性物質を選択することで、半導体層中におけるソース電極及びドレイン電極の近傍へのイオン性物質の拡散をより抑制し、安定したトランジスタ特性を得ることができる。
上述のように、カチオン性物質又はアニオン性物質を半導体層に導入することにより、半導体の導電率は、ソース電極及びドレイン電極の近傍が高く、ソース電極及びドレイン電極の近傍以外のチャネル領域が低くなるような導電率の分布を有する半導体を作製することができる。これにより、ゲート電圧がオフの時には電流は流れず、ゲート電極に印加する電圧をオンにすることで、半導体層にチャネルを形成し、ソース電極及びドレイン電極の間のキャリア移動を可能にする。ただし、半導体層中の導電率の分布は、連続的であっても断続的であっても良い。
また、チャネルのサイズとしては、マスクの加工能力が10μm程度であるため、チャネル長として10μm以上とし、チャネル幅はトランジスタ特性とチャネル長との相関関係と、デバイスとして要求されるサイズから10μm以上のもとすることができる。チャネルの厚みは、50nm以上500nm以下の範囲に形成することができる。このようなチャネルサイズにおいて、オン電流10-8A、オン・オフ比103以上を得るためには、チャネル領域の半導体の導電率は10-8Scm-1以下であることが望ましい。導電率が10-8Scm-1を超えるとオフ電流が大きくなり、オン・オフ比が低減する。また、ソース電極及びドレイン電極の近傍(半導体の第1の層)の導電率Aとそれ以外のチャネル領域(半導体の第2の層)の導電率Bの比A/Bは、103以上であることが望ましい。
また、本実施形態の電界効果トランジスタは、必ずしも前述したようなソース電極及びドレイン電極の両電極に近い半導体層の導電率が高くなる必要はない。ソース電極とドレイン電極のどちらか一方の電極に近い半導体層の導電率が高くても良い。
また、ソース電極とドレイン電極の電極幅は、ソース電極とドレイン電極の間隔よりも十分に大きいことが望ましい。これにより、チャネル部に導入された第二のイオン性物質が、ソース電極およびドレイン電極側の半導体層へ拡散し第一のイオン性物質と結合し中和したとしても、ソース電極およびドレイン電極の電極幅が大きいため、電極と接している半導体層のほとんどにおいて導電率は高く、電荷の注入が妨げられることはない。
ただし、本発明の電界効果トランジスタは、本実施形態で説明した構造に限定されるものではない。
(実施形態2)
次に、本発明の別の電界効果トランジスタの実施の形態を説明する。本発明の電界効果トランジスタの一例は、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタであって、上記ソース電極およびドレイン電極が第1のイオン性物質を含み、上記半導体が第1のイオン性物質および第2のイオン性物質を含み、上記第1のイオン性物質の極性と、上記第2のイオン性物質の極性とが異なることを特徴としている。これにより、ソース電極及び/又はドレイン電極と半導体との接触抵抗を低減することができ、オン電流が増大し、オン・オフ比が大きくなる。
さらに、上記半導体がp型半導体であり、上記第1のイオン性物質がアニオン性物質であり、上記第2のイオン性物質がカチオン性物質であることが好ましい。これにより、オン電流がより増加するからである。
さらに、上記半導体がn型半導体であり、上記第1のイオン性物質がカチオン性物質であり、上記第2のイオン性物質がアニオン性物質であることが好ましい。これにより、オン電流がより増加するからである。
以下、本発明の電界効果トランジスタの一例を図面に基づき説明する。
図6は、本発明の電界効果トランジスタの一例を示す断面図である。図6において、電界効果トランジスタ60は、基板61上にゲート電極62、その上にゲート絶縁膜63、その上にソース電極64、ドレイン電極66及び半導体65が形成された電界効果トランジスタである。ソース電極64とドレイン電極66は、第1のイオン性物質を含んでいる。また、半導体65は、第1のイオン性物質および第2のイオン性物質を含んでいる。
電界効果トランジスタ60を作製するための基板61、ゲート電極62、ゲート絶縁膜63としては、実施の形態1で記述したものと同様のものを用いることができる。
ソース電極64、ドレイン電極66および半導体65の材料としては、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリチェニレン、ポリアニリン、ペンタセン、フラーレン及びこれらの誘導体などの有機半導体材料、さらにはカーボンナノチューブと有機半導体材料や炭素系ナノ材料の複合体などを使用できる。成膜方法としては、スピンコート法、キャスト法、電解重合法、気相重合法、真空蒸着法などが利用できる。
また、ソース電極64およびドレイン電極66には、第1のイオン性物質として、カチオン性物質又はアニオン性物質が含まれている。また、半導体65には、第1のイオン性物質として、カチオン性物質又はアニオン性物質が含まれており、さらに第2のイオン性物質として、第1のイオン性物質とは異なる極性を有するアニオン性物質又はカチオン性物質が含まれている。
上記第1のイオン性物質、上記第2のイオン性物質としてのアニオン性物質及びカチオン性物質としては、以下のような有機材料又は無機材料を使用できる。即ち、アニオン性物質としては、ハロゲン、ルイス酸、プロトン酸、遷移金属化合物、電解質、キノン類、キノジイミン類、フルオレン誘導体、有機物質などが使用できる。また、カチオン性物質としては、アルカリ金属、ルイス塩基、アルキルアンモニウムイオン、芳香族アミン類、メタロセン類、テトラキスジメチルアミノエチレン、テトラチアフルバレン、テトラテルルテトラセン、多環芳香族、含窒素縮合類、及びこれらの置換誘導体などが使用できる。
次に、半導体65についてより詳細に説明する。本実施形態における半導体65は、上記有機半導体材料を主成分とし、さらにイオン性物質としてカチオン性物質又はアニオン性物質を含有する。
例えば、ソース電極およびドレイン電極がp型半導体とアニオン性物質からなる場合は、半導体にカチオン性物質を導入することで、アニオン性物質の極性とカチオン性物質の極性とが互いに打ち消し合い、p型半導体の単独層を形成した場合と同じ半導体特性を示すチャネル領域を形成することができる。ただし、導入するカチオン性物質はp型半導体よりもイオン化ポテンシャルが小さいことが望ましい。p型半導体よりもイオン化ポテンシャルが小さいことで、カチオン性物質とp型半導体中のアニオン性物質とが容易に結合することができる。
また、ソース電極およびドレイン電極がn型半導体とカチオン性物質からなる場合は、半導体にアニオン性物質を導入することで、カチオン性物質の極性とアニオン性物質の極性とが互いに打ち消し合い、n型半導体の単独層を形成した場合と同じ半導体特性を示すチャネル領域を形成することができる。ただし、導入するアニオン性物質の電子親和力がn型半導体よりも大きいことが望ましい。
さらに、有機半導体と混合されるアニオン性物質及びカチオン性物質としては、その分子半径、イオン半径などが大きなものが望ましい。分子半径、イオン半径が大きなアニオン性物質、カチオン性物質を選択することで、半導体層中におけるソース電極及びドレイン電極へのイオン性物質の拡散をより抑制し、安定したトランジスタ特性を得ることができる。
上述のように、カチオン性物質又はアニオン性物質を半導体層に導入することにより、ソース電極及びドレイン電極を半導体層に作製することができる。これにより、ゲート電圧がオフの時には電流は流れず、ゲート電極に印加する電圧をオンにすることで、半導体層にチャネルを形成し、ソース電極及びドレイン電極の間のキャリア移動を可能にする。
また、チャネルのサイズとしては、マスクの加工能力が10μm程度であるため、チャネル長として10μm以上とし、チャネル幅はトランジスタ特性とチャネル長との相関関係と、デバイスとして要求されるサイズから10μm以上のもとすることができる。チャネルの厚みは、50nm以上500nm以下の範囲に形成することができる。このようなチャネルサイズにおいて、オン電流10-8A、オン・オフ比103以上を得るためには、半導体の導電率は10-8Scm-1以下であることが望ましい。導電率が10-8Scm-1を超えるとオフ電流が大きくなり、オン・オフ比が低減する。また、ソース電極及びドレイン電極の導電率Aと半導体の導電率Bの比A/Bは、103以上であることが望ましい。
また、本実施形態の電界効果トランジスタは、必ずしも前述したようなソース電極及びドレイン電極のみが第1のイオン物質を導入した半導体を用いる必要はない。ソース電極およびドレイン電極以外の導電部の導電体材料として用いても良い。
ただし、本発明の電界効果トランジスタは、本実施形態で説明した構造に限定されるものではない。
(実施形態3)
次に、本発明の電界効果トランジスタの製造方法の実施の形態を説明する。本発明の電界効果トランジスタの製造方法の一例は、ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタの製造方法であって、第1のイオン性物質を含む半導体に、上記第1のイオン性物質の極性とは異なる極性を有する第2のイオン性物質を接触させることにより、上記半導体の一部に上記第2のイオン性物質を導入し、上記半導体に、上記第1のイオン性物質を含み且つソース電極及びドレイン電極から選ばれる少なくとも一方の電極に電気的に接触する第1の層と、上記第1のイオン性物質及び上記第2のイオン性物質を含む第2の層とを形成するものである。これにより、ソース電極及び/又はドレイン電極と半導体との接触抵抗を低減することができ、オン電流が増大し、オン・オフ比が大きくなり、かつ、ソース電極とドレイン電極との間でショートが発生しない電界効果トランジスタを容易に製造できる。
上記第1のイオン性物質を含む半導体に、上記第1のイオン性物質の極性とは異なる極性を有する第2のイオン性物質を接触させる具体的な方法は特に限定されないが、例えば、第1のイオン性物質を含む半導体の表面に、上記第2のイオン性物質を蒸着、製膜などにより接触させることができる。
さらに、上記半導体がp型半導体であり、上記第1のイオン性物質がアニオン性物質であり、上記第2のイオン性物質がカチオン性物質であることが好ましい。これにより、オン電流がより増加するからである。
さらに、上記半導体がn型半導体であり、上記第1のイオン性物質がカチオン性物質であり、上記第2のイオン性物質がアニオン性物質であることが好ましい。これにより、オン電流がより増加するからである。
以下、本発明の電界効果トランジスタの製造方法の一例を図面に基づき説明する。
図3は、本発明の電界効果トランジスタの製造方法の一例を示す工程断面図である。先ず、図3Aに示すように、基板31上にゲート電極32、ゲート絶縁膜33、半導体35をこの順に形成する。ここで、半導体35は、カチオン性物質又はアニオン性物質からなる第1のイオン性物質を含んでいる。基板31、ゲート電極32、ゲート絶縁膜33、半導体35、カチオン性物質及びアニオン性物質に使用する材料及びその製法は、実施形態1で説明したとおりである。
次に、図3Bに示すように、半導体35の表面に、第2のイオン性物質を蒸着して製膜することにより固体状態の導入物質層37を形成する。ここで、第2のイオン性物質は、上記第1のイオン性物質の極性とは異なる極性を有するアニオン性物質又はカチオン性物質である。
このように、半導体35の表面上に固体状態の導入物質層37を形成することにより、導入物質層37と半導体35との接触界面において固相反応が起こり、半導体35中に第2のイオン性物質が拡散する。これにより、半導体35中に元々存在する第1のイオン性物質と、拡散により導入された第2のイオン性物質とが結合し、それぞれの極性が中和されたチャネル領域が形成される。
次に、図3Cに示すように、第2のイオン性物質が導入された半導体35の上にソース電極34とドレイン電極36とを形成することにより、ボトムゲート型電界効果トランジスタ30を製造する。ソース電極34及びドレイン電極36に使用する材料及びその製法は、実施形態1で説明したとおりである。
図3Cに示すように、半導体35には、ソース電極34とドレイン電極36にそれぞれ電気的に接触している第1の層351と、それ以外の第2の層352とが形成されている。上記第1の層351は第1のイオン性物質を含んでいるため電導率が高くなる。また、上記第2の層352は第1のイオン性物質及び第2のイオン性物質を含んでいるため、それぞれの極性が中和され、上記第1の層351より導電率が低くなる。これにより、半導体35とソース電極34及びドレイン電極36との接触抵抗が低減し、オン電流が増加し、オン・オフ比が大きくなる。さらに、第1のイオン性物質と第2のイオン性物質とが結合することで、上記第2の層352の導電率が低くなるので、ソース電極34とドレイン電極36との間でショートが発生しない。
ただし、導入物質層37は、半導体35を形成する前にゲート絶縁膜33の上に形成しても良い。これにより、第2のイオン性物質が拡散しにくいものであっても、チャネルが導入物質層37側にできるため、チャネルにおける第二のイオン性物質の不足によるオフ電流の増加を抑制することができる。また、導入物質層37の形成方法は、必ずしも図3に示すように、導入物質を半導体35の表面上に堆積する必要はない。例えば、半導体35の表面上にチャネル形成領域のみ開口させたマスクを形成した後、導入物質を蒸着し、この蒸着処理中に導入物質を半導体35の中へ拡散させ、所望のチャネルを形成させることも可能である。
また、導入物質の半導体35の表面への接触方法として、導入物質を固体状態で接触させる必要はない。例えば、チャネル形成領域のみ開口したバリア膜を半導体35の表面上に形成し、導入物質が気体状態となっている雰囲気中に半導体35の表面を暴露し、チャネルを形成しても良い。また、チャネル形成領域の半導体35の表面上に、導入物質を含有する溶液を接触させ、チャネル形成を行っても良い。さらに、導入物質の拡散を制御するために、導入物質層37を形成した後にアニール処理を行っても良い。
図4は、本発明の電界効果トランジスタの製造方法の他の一例を示す工程断面図である。先ず、図4Aに示すように、基板41上にソース電極44及びドレイン電極46、半導体45を形成する。ここで、半導体45は、カチオン性物質又はアニオン性物質からなる第1のイオン性物質を含んでいる。基板41、ソース電極44、ドレイン電極46、半導体45、カチオン性物質及びアニオン性物質に使用する材料及びその製法は、実施形態1で説明したとおりである。
次に、図4Bに示すように、半導体45の表面に、第2のイオン性物質を蒸着して製膜することにより固体状態の導入物質層47を形成する。ここで、第2のイオン性物質は、上記第1のイオン性物質の極性とは異なる極性を有するアニオン性物質又はカチオン性物質である。
このように、半導体45の表面上に固体状態の導入物質層47を形成することにより、導入物質層47と半導体45との接触界面において固相反応が起こり、半導体45中に第2のイオン性物質が拡散する。これにより、半導体45中に元々存在する第1のイオン性物質と、拡散により導入された第2のイオン性物質とが結合し、それぞれの極性が中和されたチャネル領域が形成される。
次に、図4Cに示すように、第2のイオン性物質が導入された半導体45の上にゲート絶縁膜43とゲート電極42とを形成することにより、ボトムゲート型電界効果トランジスタ40を製造する。ゲート絶縁膜43及びゲート電極42に使用する材料及びその製法は、実施形態1で説明したとおりである。
図4Cに示すように、半導体45には、ソース電極44とドレイン電極46にそれぞれ電気的に接触している第1の層451と、それ以外の第2の層452とが形成されている。上記第1の層451は第1のイオン性物質を含んでいるため電導率が高くなる。また、上記第2の層452は第1のイオン性物質及び第2のイオン性物質を含んでいるため、それぞれの極性が中和され、上記第1の層451より導電率が低くなる。これにより、半導体45とソース電極44及びドレイン電極46との接触抵抗が低減し、オン電流が増加し、オン・オフ比が大きくなる。さらに、第1のイオン性物質と第2のイオン性物質とが結合することで、上記第2の層452の導電率が低くなるので、ソース電極44とドレイン電極46との間でショートが発生しない。
また、ゲート電極40側から第二のイオン性物質を半導体層45へ導入しているため、第2のイオン性物質が拡散しにくいものであっても、チャネルが導入物質層47側にできるため、チャネルにおける第二のイオン性物質の不足によるオフ電流の増加を抑制することができる。
上記ボトムゲート型電界効果トランジスタ40は、上記したこと以外は図3で説明したボトムゲート型電界効果トランジスタ30と同様に製造することができる。
図5は、本発明の電界効果トランジスタの製造方法の他の一例を示す工程断面図である。先ず、図5Aに示すように、基板51上に半導体55を形成する。半導体55は、カチオン性物質又はアニオン性物質からなる第一のイオン性物質を含んでいる。半導体55の上にソース電極54及びドレイン電極56を形成する。基板51、ソース電極54、ドレイン電極56、半導体55、カチオン性物質及びアニオン性物質に使用する材料及びその製法は、実施形態1で説明したとおりである。
次に、図5Bに示すように、半導体55の表面に、第2のイオン性物質を蒸着して製膜することにより固体状態の導入物質層57を形成する。ここで、第2のイオン性物質は、上記第1のイオン性物質の極性とは異なる極性を有するアニオン性物質又はカチオン性物質である。また、この構造においては、半導体55の表面に形成されたソース電極54およびドレイン電極56がマスクとなるため、第2のイオン性物質を蒸着する際にマスクは不要となる。
このように、半導体55の表面上に固体状態の導入物質層57を形成することにより、導入物質層57と半導体55との接触界面において固相反応が起こり、半導体55中に第2のイオン性物質が拡散する。これにより、半導体55中に元々存在する第1のイオン性物質と、拡散により導入された第2のイオン性物質とが結合し、それぞれの極性が中和されたチャネル領域が形成される。
次に、図5Cに示すように、第2のイオン性物質が導入された半導体55の上にゲート絶縁膜53とゲート電極52とを形成することにより、電界効果トランジスタ50を製造する。ゲート絶縁膜53及びゲート電極52に使用する材料及びその製法は、実施形態1で説明したとおりである。
図5Cに示すように、半導体55には、ソース電極54とドレイン電極56にそれぞれ電気的に接触している第1の層551と、それ以外の第2の層552とが形成されている。上記第1の層551は第1のイオン性物質を含んでいるため電導率が高くなる。また、上記第2の層552は第1のイオン性物質及び第2のイオン性物質を含んでいるため、それぞれの極性が中和され、上記第1の層551より導電率が低くなる。これにより、半導体55とソース電極54及びドレイン電極56との接触抵抗が低減し、オン電流が増加し、オン・オフ比が大きくなる。さらに、第1のイオン性物質と第2のイオン性物質とが結合することで、上記第2の層552の導電率が低くなるので、ソース電極54とドレイン電極56との間でショートが発生しない。
また、ゲート電極50側から第二のイオン性物質を半導体層55へ導入しているため、第2のイオン性物質が拡散しにくいものであっても、チャネルが導入物質層57側にできるため、チャネルにおける第二のイオン性物質の不足によるオフ電流の増加を抑制することができる。
上記電界効果トランジスタ50は、上記したこと以外は図3で説明した電界効果トランジスタ30と同様に製造することができる。
ただし、本発明の電界効果トランジスタの製造方法は、本実施形態で説明した製造方法に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、先に説明した図1に示した構造を有する電界効果トランジスタを作製した。基板11として厚さ700μmのガラス基板、ゲート電極12としてITO、ゲート絶縁膜13としてポリビニルフェニレン(PVP)、ソース電極14及びドレイン電極16として金、半導体15の材料として有機半導体であるポリチオフェンとアニオン性物質であるトルエンスルホン酸(第1のイオン性物質)の混合物(混合重量比、200:1)を用い、第2のイオン性物質としてカチオン性物質であるカリウムを用いて以下のように本実施例の電界効果トランジスタを作製した。
先ず、洗浄した厚さ100nmのITO膜が被着された上記ガラス基板11を用意し、この基板11上に、スピンコート法を用いて厚さ500nmのPVPゲート絶縁膜13を形成した。さらに、マスク蒸着によりゲート絶縁膜13上に金を真空蒸着し、厚さ100nmのソース電極14及びドレイン電極16を形成した。次に、ポリチオフェンとトルエンスルホン酸鉄の混合溶液(混合重量比、200:1)を作製し、その混合溶液を硫酸により洗浄することにより、ポリチオフェンとトルエンスルホン酸による塩を作製した。この塩を用いてスピンコート法により、ソース電極14、ドレイン電極16及びゲート絶縁膜13の上に半導体15を形成した。続いて、半導体15の上にマスクを用いてカリウムを真空蒸着して半導体15の一部にカリウムを導入した(導入量、1mol%)。これにより、半導体15にカリウムが含まれていない第1の層151と、カリウムが含まれている第2の層152とを形成して、チャネル領域とした。最後に、上記ITO膜をゲート電極12として用い、ソース電極14、ドレイン電極16、ゲート電極12の各電極に、直径0.1mmの銀線を銀ペーストを用いて配線して、本実施例の電界効果トランジスタを作製した。また、イオン性物質導入による半導体材料の導電率の変化を見るために、半導体層の上下に金電極パターンを形成した試料を作製した。半導体層へのイオン性物質導入方法はトランジスタ作製と同じ方法で行った。
次に、半導体パラメーターアナライザー“HP4155A”を用いて上記半導体15の第1の層151に相当する導電率Aと第2の層152に相当する導電率Bを導電率測定用試料を用いて測定したところ、導電率Aは10-3Scm-1、導電率Bは10-10Scm-1であり、比A/Bは107であった。また、トランジスタ特性は表1に示す通りであった。
(実施例2)
本実施例では、先に説明した図2に示した構造を有する電界効果トランジスタを作製した。基板21として厚さ700μmのガラス基板、ゲート電極22としてITO、ゲート絶縁膜23としてPVP、ソース電極24及びドレイン電極26として金、半導体25の材料として有機半導体であるポリチオフェンとアニオン性物質であるトルエンスルホン酸(第1のイオン性物質)の混合物(混合重量比、200:1)を用い、第2のイオン性物質としてカチオン性物質であるカリウム(存在量、1mol%)を用いて本実施例の電界効果トランジスタを作製した。
先ず、洗浄した厚さ100nmのITO膜が被着されたガラス基板21を用意し、この基板21上に、スピンコート法を用いて厚さ500nmのPVPゲート絶縁膜23を形成した。次に、ポリチオフェンとトルエンスルホン酸鉄の混合溶液(混合重量比、200:1)を作製し、その混合溶液を硫酸により洗浄することにより、ポリチオフェンとトルエンスルホン酸による塩を作製した。この塩を用いてスピンコート法により、ゲート絶縁膜23上に半導体25を形成した。続いて、半導体25の上にマスクを用いて金を真空蒸着し、ソース電極24とドレイン電極26を形成した。次に、ソース電極24及びドレイン電極26をマスクとして用いて、カリウム(導入量、1mol%)を真空蒸着して半導体25の一部にカリウムを導入した。これにより、半導体25にカリウムが含まれていない第1の層251と、カリウムが含まれている第2の層252とを形成して、チャネル領域とした。最後に、上記ITO膜をゲート電極22として用い、ソース電極24、ドレイン電極26、ゲート電極22の各電極に、直径0.1mmの銀線を銀ペーストを用いて配線して、本実施例の電界効果トランジスタを作製した。また、イオン性物質導入による半導体材料の導電率の変化を見るために、半導体層の上下に金電極パターンを形成した試料を作製した。半導体層へのイオン性物質導入方法はトランジスタ作製と同じ方法で行った。
次に、実施例1と同様にして上記半導体25の第1の層251に相当する導電率Aと第2の層252に相当する導電率Bを導電率測定用試料を用いて測定したところ、導電率Aは10-3Scm-1、導電率Bは10-10Scm-1であり、比A/Bは107であった。また、トランジスタ特性は表1に示す通りであった。
(実施例3)
半導体25の材料として炭素系ナノ半導体材料であるフラーレンとカチオン性物質であるデカメチルフェロセン(第1のイオン性物質)の混合物(混合重量比、500:1)を用い、第2のイオン性物質としてアニオン性物質であるフッ化ホウ素(導入量、0.2mol%)を用い、フラーレンとデカメチルフェロセンとを同時にゲート絶縁膜23上に蒸着して半導体25を形成し、ソース電極24及びドレイン電極26をマスクとして用いて、フッ化ホウ素を真空蒸着して半導体25の一部にフッ化ホウ素を導入したこと以外は、実施例2と同様にして本実施例の電界効果トランジスタを作製した。また、イオン性物質導入による半導体材料の導電率の変化を見るために、半導体層の上下に金電極パターンを形成した試料を作製した。半導体層へのイオン性物質導入方法はトランジスタ作製と同じ方法で行った。
次に、実施例1と同様にして上記半導体25の第1の層251に相当する導電率Aと第2の層252に相当する導電率Bを導電率測定用試料を用いて測定したところ、導電率Aは10-5Scm-1、導電率Bは10-11Scm-1であり、比A/Bは106であった。また、トランジスタ特性は表1に示す通りであった。
(実施例4)
半導体25の材料として有機半導体であるペンタセンとアニオン性物質であるヨウ素(第1のイオン性物質)の混合物を用い、第2のイオン性物質としてカチオン性物質であるカリウムを用いて電界効果トランジスタを作製した。ゲート絶縁膜23上にペンタセンを蒸着し、さらにヨウ素をドープ(ドープ量、0.2mol%)して半導体25を形成し、ソース電極24及びドレイン電極26をマスクとして用いて、カリウムを真空蒸着して半導体25の一部にカリウムを導入(導入量、0.2mol%)したこと以外は、実施例2と同様にして本実施例の電界効果トランジスタを作製した。また、イオン性物質導入による半導体材料の導電率の変化を見るために、半導体層の上下に金電極パターンを形成した試料を作製した。半導体層へのイオン性物質導入方法はトランジスタ作製と同じ方法で行った。
次に、実施例1と同様にして上記半導体25の第1の層251に相当する導電率Aと第2の層252に相当する導電率Bを導電率測定用試料を用いて測定したところ、導電率Aは10-4Scm-1、導電率Bは10-11Scm-1であり、比A/Bは107であった。また、トランジスタ特性は表1に示す通りであった。
(比較例1)
ヨウ素を含まないペンタセン単体のみからなる半導体25を形成し、その後にソース電極24及びドレイン電極26を形成する部分のみ開口したマスクを半導体25の表面に配置し、導入物質としてヨウ素をドープし、最後に金を用いて真空蒸着によりソース電極24及びドレイン電極26を形成したこと以外は、実施例4と同様にして本比較例の電界効果トランジスタを作製した。また、イオン性物質導入による半導体材料の導電率の変化を見るために、半導体層の上下に金電極パターンを形成した試料を作製した。半導体層へのイオン性物質導入方法はトランジスタ作製と同じ方法で行った。
次に、実施例1と同様にして上記半導体25のヨウ素をドープした第1の層251に相当する導電率Aと、それ以外の第2の層252に相当する導電率Bを導電率測定用試料を用いて測定したところ、導電率Aは10-4Scm-1、導電率Bは10-11Scm-1であり、比A/Bは107であった。また、トランジスタ特性は表1に示す通りであった。
上記実施例1〜実施例4及び比較例1の電界効果トランジスタをそれぞれ100個用いて、オン電流、オン・オフ比及びショートの有無を調査した。オン電流及びオン・オフ比は、作製したトランジスタのI−V特性を半導体パラメーターアナライザー“HP4155A”を用いて25℃の窒素ガス雰囲気下で測定し、100個の試料の平均値として算出した。また、ショートの有無は、作製したトランジスタを作製後1週間温度25℃の窒素中で放置した後、再度上記I−V特性を測定し、ショートしている試料の数を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 2006041487
表1から、実施例1および実施例2では、オン電流、オン・オフ比ともに高い値を得ることができた。また、いずれもショートした試料はなかった。
さらに、実施例3でも、オン電流、オン・オフ比ともに高い値が得られた。また、ショートした試料もなかった。これにより、半導体としてn型有機半導体材料とカチオン性物質との混合を用い、導入物質としてアニオン性物質を導入しても、高い特性を有するトランジスタを得ることができることが分かる。
また、実施例4と比較例1とを比べると、オン電流、オン・オフ比は同等の特性を示したが、実施例4ではショートが全く発生しなかったのに対し、比較例1では3個の試料でショートが発生した。これは、比較例1では、ドープしたヨウ素が拡散してチャネル領域全体の導電率が高くなったためと考えられる。
以上説明したように本発明の電界効果トランジスタは、有機半導体を用いたトランジスタとして大きなオン電流と高いオン・オフ比が得られるともに、ショートの発生もない安定した特性が得られ、有機半導体トランジスタを用いて画素を駆動するアクティブマトリックス型のディスプレイなどへの応用において有用である。
本発明の電界効果トランジスタの一例を示す断面図である。 本発明の電界効果トランジスタの別の例を示す断面図である。 A−Cは本発明の電界効果トランジスタの製造方法の一例を示す工程断面図である。 A−Cは本発明の電界効果トランジスタの製造方法の別の例を示す工程断面図である。 A−Cは本発明の電界効果トランジスタの製造方法のさらに別の例を示す工程断面図である。 本発明の別の電界効果トランジスタの一例を示す断面図である。
符号の説明
10,20,30,40,50,60 電界効果トランジスタ
11,21,31,41,51,61 基板
12,22,32,42,52,62 ゲート電極
13,23,33,43,53,63 ゲート絶縁膜
14,24,34,44,54,64 ソース電極
15,25,35,45,55,65 半導体
16,26,36,46,56,66 ドレイン電極
37,47,57 導入物質層
151,251,351,451,551 半導体の第1の層
152,252,352,452,552 半導体の第2の層

Claims (10)

  1. ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタであって、
    前記半導体は、第1の導電率を有する第1の層と、第2の導電率を有する第2の層とを含み、
    前記第1の層は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極から選ばれる少なくとも一方の電極と電気的に接触しており、
    前記第1の導電率は、前記第2の導電率より高いことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 前記第1の層及び前記第2の層は、第1のイオン性物質を含み、前記第2の層は、さらに第2のイオン性物質を含み、前記第1のイオン性物質の極性と、前記第2のイオン性物質の極性とは異なる請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  3. 前記半導体はp型半導体であり、前記第1のイオン性物質はアニオン性物質であり、前記第2のイオン性物質はカチオン性物質である請求項2に記載の電界効果トランジスタ。
  4. 前記半導体はn型半導体であり、前記第1のイオン性物質はカチオン性物質であり、前記第2のイオン性物質はアニオン性物質である請求項2に記載の電界効果トランジスタ。
  5. ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタの製造方法であって、
    第1のイオン性物質を含む半導体に、前記第1のイオン性物質の極性とは異なる極性を有する第2のイオン性物質を接触させることにより、前記半導体の一部に前記第2のイオン性物質を導入し、前記半導体に、前記第1のイオン性物質を含み且つソース電極及びドレイン電極から選ばれる少なくとも一方の電極に電気的に接触する第1の層と、前記第1のイオン性物質及び前記第2のイオン性物質を含む第2の層とを形成し、
    前記第1の層の導電率を前記第2の層の導電率より高くすることを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  6. 前記半導体はp型半導体であり、前記第1のイオン性物質はアニオン性物質であり、前記第2のイオン性物質はカチオン性物質である請求項6に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
  7. 前記半導体はn型半導体であり、前記第1のイオン性物質はカチオン性物質であり、前記第2のイオン性物質はアニオン性物質である請求項6に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
  8. ソース電極、ドレイン電極、ゲート電極、及び有機物を含有する半導体を備えた電界効果トランジスタであって、
    前記ソース電極およびドレイン電極は、第1のイオン性物質を含み、
    前記半導体は、第1のイオン性物質および第2のイオン性物質を含み、
    さらに、前記第1のイオン性物質の極性と、前記第2のイオン性物質の極性とは異なることを特徴とする電界効果トランジスタ。
  9. 前記半導体はp型半導体であり、前記第1のイオン性物質はアニオン性物質であり、前記第2のイオン性物質はカチオン性物質である請求項8に記載の電界効果トランジスタ。
  10. 前記半導体はn型半導体であり、前記第1のイオン性物質はカチオン性物質であり、前記第2のイオン性物質はアニオン性物質である請求項8に記載の電界効果トランジスタ。
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