JP2006041222A - 熱電変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱交換効率が高く、耐久性および信頼性の高い熱電変換装置を提供する。
【解決手段】 複数のP型熱電素子11pおよび複数のN型熱電素子11nを、薄板状のベース部15および17と、そこから垂直方向に延びたピン状の部材16および18とをそれぞれ備えた上側電極7および下側電極8により交互に電気的に直列に接続した熱電変換ユニット1を提供する。上側電極7および下側電極8は柔構造の電極であり、これらを介して絶縁基板22および23により熱電素子11nおよび11pを挟み込むように支持することにより、熱電素子11nおよび11pの熱変形による接触不良を防止でき、信頼性の高い熱電変換ユニット1を提供できる。
【選択図】 図3
【解決手段】 複数のP型熱電素子11pおよび複数のN型熱電素子11nを、薄板状のベース部15および17と、そこから垂直方向に延びたピン状の部材16および18とをそれぞれ備えた上側電極7および下側電極8により交互に電気的に直列に接続した熱電変換ユニット1を提供する。上側電極7および下側電極8は柔構造の電極であり、これらを介して絶縁基板22および23により熱電素子11nおよび11pを挟み込むように支持することにより、熱電素子11nおよび11pの熱変形による接触不良を防止でき、信頼性の高い熱電変換ユニット1を提供できる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、P型熱電素子およびN型熱電素子を電気的に直列に接続して熱交換を行う熱電変換装置およびそれを備えた熱交換装置に関するものである。
P型熱電素子およびN型熱電素子を電気的に直列に接続し、ペルチェ効果を用いて熱交換を行う熱電変換装置が知られており、冷蔵庫、スポットクーラなどの多種多様な機器で利用されている。このような熱電変換装置の一般的な構成の一つは、P型およびN型の熱電素子を交互に直線上に配列し、それらを電極がパターニングされた絶縁基板により上下から挟み込んで電気的に接続し、さらに、絶縁基板の外側に熱交換器を接合して熱交換を行うものである。
特開平8−195509号公報
特開平5−63244号公報
熱交換器と熱電素子との間に絶縁基板が介在するタイプの熱電変換装置は、絶縁基板により熱伝達が阻害されてしまい、放熱効率および吸熱効率を向上することが難しい。このため、熱交換効率が低いという問題がある。これに対し、特許文献1には、電気および熱伝導性に優れた金属からなる放熱プレートおよび吸熱プレートの交差位置に熱電素子を接合した熱電変換装置が開示されている。この熱電変換装置は、放熱プレートと吸熱プレートとが熱電素子を介して直接的に導通するので熱損失が少なくなり、熱輸送効率が向上する。
さらに、特許文献1には、熱電素子を上下から支持するために肉厚となるプレートを、肉厚の基端部に複数のフィンを設けた形状とし、複数枚のプレートを、絶縁層を介して水平方向に重ね合わせ、基端部を貫通するボルトにより組み付けることが記載されている。放熱プレートおよび吸熱プレートの先端を複数のフィンの形状にすることにより、放熱効率および吸熱効率の向上を目指している。しかしながら、肉厚の基端部は空気などの媒体と接触せず、放熱および吸熱に寄与しないので、プレート全体のサイズに対して熱交換効率は高くない。また、基端部が重ね合わされて一体となった構造なので、剛性が高く、熱応力が蓄積されやすい。このため、熱電素子の熱膨張/収縮に電極が追従できず、接触不良などが発生しやすい。
一方、特許文献2には、P型熱電素子およびN型熱電素子を物理的に直線的に配列し、N型熱電素子とP型熱電素子との間に電極板を挟むことにより電気的にも直列に接続されるようにした熱電変換装置が開示されている。この熱電変換装置は、上記とは逆に、N型熱電素子とP型熱電素子との間に電極を挟み込むタイプなので、電極を延長した放熱あるいは吸熱用のプレートは、プレート自体が薄く、肉厚の基端部は不要である。したがって、プレートのサイズに対する熱交換効率が高く、コンパクトな熱電変換装置を提供できる。
しかしながら、この熱電変換装置では、複数の熱電素子を直線的に配列するため、熱電素子の配列、熱交換用のフィンの配列に制限があり、それに応じて、熱交換を行う媒体の流れる方向が自由にならない。たとえば、多数の熱電素子を配置しようとしたときに、それらを直線的に配置するよりも2次元に平面的に配置した方がスペース効率あるいは充填効率は高く、熱電変換装置を小型化できるが、特許文献2の方式では難しい。また、特許文献2の方式は、吸熱側の媒体と、放熱側の媒体が平行して流れるような熱交換装置には対応できるが、直交する方向に流れるような熱交換装置には対応が難しい。さらに、多数の熱電素子が直線的に配置されるために、個々の熱電素子の熱膨張あるいは収縮が微少であったとしても、それが直線的に並んだ数だけ倍化されるので、熱応力を逃がすような構造が要求され、信頼性および耐久性の高い熱電変換装置およびそれを用いた熱交換装置を実現するためにはコストがかかる。
そこで、本発明においては、電極で熱電素子を挟み込むタイプの熱電変換装置は熱電素子の配置の自由度があり、また、スペース効率が高いので、そのメリットを活かしながら、さらに、コンパクトで熱交換効率が高く、熱応力による信頼性の低下を防止でき、また、熱媒体の流れる方向をフレキシブルに設定できる熱電変換装置を提供することを目的としている。
本発明においては、複数のP型熱電素子およびN型熱電素子と、これらのP型熱電素子およびN型熱電素子を交互に電気的に直列に接続するための複数の電極とを有し、複数の電極のそれぞれは、P型熱電素子およびN型熱電素子に接する薄板状のベース部と、このベース部に2次元に配置され、当該ベース部からほぼ垂直に延びている複数のピン状の部材とを備えている熱電変換装置を提供する。
本発明の熱電変換装置は、電極で熱電素子を挟みこむ構造であるが、従来の熱電変換装置のように電極を剛体化して熱電素子を高い圧力で挟みこむことにより強固に熱電素子を支持し、構造の信頼性を確保しようとするのではなく、電極を柔構造にして熱電素子の熱膨張/収縮に追従するように挟みこむことにより、構造の信頼性を確保しようとしている。電極を柔構造にすることにより、熱電素子が熱膨張および熱収縮することを許容するので、熱電素子が熱応力により疲労することを回避でき耐久性を高めることができる。本発明の、ベース部が薄板状で、このベース部に対しほぼ垂直に複数のピン状の部材を2次元に配置した電極は、ベース部がいずれの方向にも曲がりやすい柔構造であり、ベース部により接続された熱電素子の熱膨張あるいは熱収縮をベース部の変形により吸収できる。さらに、ベース部が薄板なので、フィンとして機能するピン状の部材と熱電素子との距離が近く、フィンを含めた電極のサイズに対して空気などの熱媒体に接触する面積が大きい。したがって、電極のサイズに対して熱交換効率が高くコンパクトな熱電変換装置を提供できる。
さらに、複数のピン状の部材が2次元に配置されているので、熱媒体の流れ方向に対する圧力損失の変化も少なく、熱媒体の流れ方向をフレキシブルに設定できる。したがって、本発明の熱電変換装置と、この熱電変換装置に対して吸熱用の媒体および/または放熱用の媒体のそれぞれを供給する手段とを有する熱交換装置により、熱媒体の流れる方向をフレキシブルに設定できる共に、熱交換効率に優れ、耐久性にも優れた装置を実現できる。
本発明の柔構造の電極で熱電素子の上側あるいは下側を接続することにより、熱電素子の熱膨張/収縮を吸収することが可能となる。上側および下側の電極を柔構造にすることにより、さらに熱電素子の熱膨張および熱収縮は吸収しやすく耐久性および信頼性を向上できる。また、ピン状の部材が上下に延びているので、放熱側および吸熱側の熱媒体の流れも自由になる。したがって、複数の電極は、P型熱電素子およびN型熱電素子の上側で接する上側電極と、P型熱電素子およびN型熱電素子の下側で接する下側電極とを備え、上側電極は、複数のピン状の部材がベース部から上方に突き出ており、下側電極は、複数のピン状の部材がベース部から下方に突き出ていることが望ましい。上側電極および下側電極は、電極としての機能と熱交換部としての機能を兼ねているので、導電性および熱伝導性に優れていることが望ましく、その一例は、銅製の電極である。
柔構造の電極だけでは、熱電変換装置としての一定の形状を確保することが難しい。したがって、熱電変換装置は、上側電極のベース部と下側電極のベース部とを上下方向から挟み込み、複数の電極を介して複数のP型熱電素子およびN型熱電素子を支持する絶縁性の支持部材を有することが望ましい。また、ベース部が支持部材と係合できるように、ベース部は、周囲の少なくとも一部に、複数のピン状の部材が配置されていない平坦な部分を備えていることが望ましい。支持部材の一例は、複数のピン状の部材は通過し、ベース部は通過しない孔が形成された絶縁基板である。支持部材の他の一例は、上側電極および下側電極の端を上下方向から挟み込む絶縁部材である。
本発明においては、平面的に並んだ熱電素子を、柔構造の電極により挟みこむ熱電変換装置を提供している。したがって、個々の熱電素子の熱変形が電気的な接続不良に繋がり、あるいは、材料の劣化に繋がる事態を未然に防止でき、熱電素子を平面的に配置するメリットを活かしながら、小型・低コストで、耐久性および信頼性が高く、さらに、熱媒体の流れ方向を自由に設定できる熱電変換装置を提供できる。
以下に図面を参照して本発明をさらに詳しく説明する。図1に本発明に係る熱電変換ユニットおよびそれを備えた熱交換装置の概略を、斜視図を用いて示してある。また、図2に、熱交換装置の概略を、断面図を用いて示してある。この熱交換装置10は、ダクト2により供給された空気3を熱電変換ユニット1により冷却して出力する。したがって、熱電変換ユニット1は、ダクト2の内部を流れる空気3から吸熱し、その熱を外気4に放熱する。
図3に、熱電変換ユニット1の展開した状態を斜視図により示してある。また、図4に、配列された熱電素子と、それらを接続する電極の配置を示してある。熱電変換ユニット1は、たとえば、4列13a〜13dをなすように並べられた複数のP型熱電素子11pおよび複数のN型熱電素子11nを備えている。これらの熱電素子11pおよび11nは行および列方向にP型およびN型が交互となるように直線的に配列され、2列13aおよび13bと、13cおよび13dのP型およびN型の熱電素子が上側電極7および下側電極8により交互に電気的に直列になるように接続されている。したがって、直列に接続された熱電素子に対して電圧を印加することにより、N−P接続からP−N接続に熱を移動するペルチェ効果が得られ、これら熱電素子11pおよび11nが配置された面を水平な面とすると、それに対して上方から下方に、あるいは下方から上方に熱を移動し、一方を吸熱側とし、他方を放熱側とすることができる。これらの熱電素子11pおよび11nが配置された面が垂直であれば、左右に熱を移動できるが、本明細書において、上下方向は単に熱電素子が配列された面に対する方向を規定するだけであって、左右であってももちろん良い。
熱電変換装置1においては、上側電極7は銅製で、第1の列13aおよび第2の列13bの間と、第3の列13cおよび第4の列13dとをそれぞれ渡り、または跨ぎ、対応する熱電素子11pおよび11nの上側に接するように延びた薄板状のベース部15と、このベース部15から上方にほぼ垂直に延びた複数のピン状の部材16とを備えている。
下側電極8は銅製で、それぞれの列13a〜13dに沿って、上側電極7と直交する方向に配置されており、対応する熱電素子11nおよび11pの下側に接するように延びた薄板状のベース部17と、このベース部17から下方にほぼ垂直に延びた複数のピン状の部材18とを備えている。上側電極7および下側電極8は、基本的な形状は同じであり、列方向の熱電素子11nおよび11pのピッチが列13aおよび13bのピッチと同一であれば、同一形状の電極を使用することができる。以下では、下側電極8が上側電極7と同一の形状の例を説明しており、上側電極7を基準としてみると、下側電極8は上側電極7を上下反転させた状態で水平方向に(熱電素子が配列された面で)90度だけ回転させた姿勢で配置されている。本例においては、上側に延びた複数のピン状の部材16が吸熱側の熱交換部となり、下側に延びた複数のピン状の部材18が放熱側の熱交換部となる。
さらに、熱電変換ユニット1は、上側電極7のベース部15を上方から支持する絶縁基板22と、下側電極8のベース部17を下方から支持する絶縁基板23とを有している。上側の絶縁基板22には、長方形の2つの開口または孔22aが、列方向に沿って設けられている。これらの孔22aの幅H1は、上側電極7のベース部15の幅W1より狭く、複数のピン状の部材16が設けられた領域の幅A1より広くなっている。したがって、ベース部15から垂直に上方に延びたピン状の部材16は孔22aを通過し、ベース部15は孔22aを通過せず、絶縁基板22によりベース部15を押さえることができるようになっている。
下側の絶縁基板23には、長方形の4つの開口または孔23aが、列方向に沿って設けられている。これらの孔23aの幅H2は、下側電極8のベース部17の幅W2より狭く、複数のピン状の部材18が設けられた領域の幅A2より広くなっている。したがって、ベース部17から垂直に下方に延びたピン状の部材18は孔23aを通過し、ベース部17は孔23aを通過せず、絶縁基板23によりベース部17を押さえることができるようになっている。このため、熱電素子11nおよび11pを上側および下側からそれぞれ上側電極7および下側電極8により挟み込むように配置し、さらに、上側電極7を絶縁基板22により上側から押さえ、下側電極8を絶縁基板23により下側から押さえることにより、電極7および8を介して、絶縁基板22および23により複数の熱電素子11nおよび11pを挟み込むように支持することができる。したがって、絶縁基板22および23により熱電変換ユニット1は形作られ、絶縁基板22および23を外部からハウジングあるいはフレームなどにより支持することにより、熱電変換ユニット1を支持することができる。
図5(a)に上側電極7の平面図、図5(b)に上側電極7の側面図を示してある。下側電極8は、上側電極7と同一形状である。上側電極7は幅W1およびW2の長方形または正方形で、厚みが0.3mm程度の薄板状のベース部15と、ベース部15の中央の幅A1およびA2の長方形または正方形のエリア24から垂直に延びる複数のピン状の部材16を備えている。本例においては、ピン16の断面は一辺ほぼ0.3mmの正方形であり、エリア24の内部に0.6mmピッチでマトリクス状に配置されている。これらのピン16もベース部15と同じ銅製であり、ベース部15と一体に成形されている。したがって、この電極7においては、ベース部15が熱電素子11nおよび11pの吸熱側あるいは放熱側の電気的な接続を形成すると共に、それらの接続に対し高い熱伝達効率により熱を入出力する熱伝達部として機能し、さらに、ベース部15と一体になったピン状部材16が、空気などの熱媒体に対して熱を入出力するフィンとして機能する。このため、この熱電変換ユニット1は、電極により熱電素子11nおよび11pの吸熱側あるいは放熱側の接続が確保されており、空気などの熱媒体との間の熱交換効率が高い。
また、薄板状のベース部15から垂直に複数のピン状の部材16が延びた構成は、ベース部15が薄く変形し易いのに加えて、ベース部15から延びた部材16がピン状でベース部15の変形を阻害する方向がない。例えば、ベース部15の上に形成されたフィンが板状であれば、フィンの延びた方向にはベース部は変形し難い。これに対し、ベース部の上に延びた放熱または吸熱用の部材16がピン状であれば、方向性がないので、ベース部15は、面内の方向でなければ、いずれの方向にも自由に変形できる。したがって、本例の電極7および8のベース部15および17は変形し易く、電極は柔構造であると言える。さらに、上側電極7を押さえる絶縁基板22は、ベース部15のピン状の部材16が形成されたエリア24の周囲の平らな部分25に接し、電極7を介して弾性的に熱電素子11nおよび11pを押さえる。また、下側電極8を押さえる絶縁基板23も、ベース部17のピン状の部材18が形成されたエリア24の周囲の平らな部分25に接し、電極8を介して弾性的に熱電素子11nおよび11pを押さえる。すなわち、基板22および23により熱電素子11nあるいは11pに対し上下から直に圧力を加える構造を採用せず、柔構造の上側電極7および下側電極8を介して熱電素子11nおよび11pを弾性的に挟み込む構造を採用している。このため、熱電素子11nおよび11pの熱収縮あるいは熱膨張を電極7および8の弾性により吸収することができ、電極7および8は熱電素子11nおよび11pの熱変形に追従する。したがって、熱電素子11nおよび11pと電極7および8との間の熱変形による電気的および熱的な接触不良を未然に防止できる。さらに、熱電素子11nおよび11pの熱変形を許容する構造になっているので、熱電素子11nおよび11p、電極7および8、さらには基板22および23に熱応力が蓄積することを防止できる。このため、熱負荷に対して安定した性能を発揮し、信頼性と耐久性も高い熱電変換ユニット1を提供できる。
さらに、この熱電変換ユニット1は、柔構造で熱電素子11nおよび11pを支持するために、電極のベース部が剛体である必要はなく、ベース部を薄くできる。このため、空気などの熱媒体と接触する複数のピン状部材16および18と、熱電素子11nおよび11pとの距離を狭くすることができ、電極7および8の高さ方向におけるベース部15および17の占める比率を非常に小さくし、ピン状部材16および18の占める比率を非常に大きくできる。このため、熱電変換ユニット1が薄くコンパクトであっても、熱媒体との間に十分な接触面積を確保することが可能となり、熱交換効率の高い熱電変換ユニット1を提供できる。
さらに、ベース部15および17から突き出た複数のピン状の部材16および18を熱交換部として利用するので、媒体の圧力損失は媒体の流れる方向にほとんど依存しない。したがって、媒体の流れ方向または供給方向を自由に設定することができ、様々な構成あるいは形状の熱交換装置10に対し本例の熱電交換ユニット1を適用することができる。
図6に異なる熱電変換ユニット1aの概略を、ユニット1aを展開した状態で示してある。この熱電変換ユニット1aは、複数のP型熱電素子11pが直線的に配置された列14pと、複数のN型熱電素子11nが直線的に配置された列14nとを、上側電極7のベース部15および下側電極8のベース部17によりジグザグに接続し、P型熱電素子11pとN型熱電素子11nとを交互に電気的に直列に接続している。それぞれの電極7および8においては、幅W3の薄板状のベース部15および17に対し、若干狭い幅A3に垂直方向に延びたピン状の部材16および18を配置しており、ベース部15および17の両端のほぼ平坦になった部分25を上下方向から挟むように絶縁性のクリップ27および28により支持している。クリップ27および28には爪27aおよび28aが形成されており、この爪27aおよび28aにより各々のベース部15および17の両縁25を保持している。
この熱電変換ユニット1aの上側電極7および下側電極8は、薄板のベース部15および17に、ピン状の部材16および18がマトリクス状に配置された柔構造の電極である。したがって、それらの両縁25をクリップ27および28で挟み込むことにより、熱電素子11nおよび11pは、柔構造の電極7および8を介して弾性的に保持されている。このため、この熱電変換ユニット1aは、上記の熱電変換ユニット1と同様に、熱変形による電気的および熱的な接触不良を防止でき、安定した性能を発揮する、信頼性および耐久性の高い熱電変換ユニットである。
なお、熱電変換ユニットを構成するP型熱電素子11pおよびN型熱電素子11nの配置は上記に限定されることはなく、上下の電極により、熱電素子11pおよび11nが交互に直列に接続できる配置であれば良い。また、電極のベース部から延びるピン状の部材の形状は角柱状に限らず、円柱状、円筒状などあっても良く、プレートを高さ方向に切り込みを入れて交互に振り分けてピン状にしたものであっても良い。また、本発明の熱電変換ユニットは空気などの熱媒体を流す方向が自由に設定できるので、それを採用可能な熱交換装置は多種多様であり、図1に示した構成に限定されることはない。また、熱を伝達する媒体となる空気あるいは液体を熱交換部に供給する手段もダクトに限定されることはない。ファンにより媒体を送り込んでも良いし、熱交換の対象となる気体あるいは液体が充満した領域に熱電変換ユニットの複数のピン状の部材からなる熱交換部を直に配置することも可能である。さらに、電極は銅に限定されないが、熱伝導率および電気伝導率を考慮すると銅は一つの最適な素材である。
1、1a 熱電変換装置
7 上側電極
8 下側電極
11p P型熱電素子
11n N型熱電素子
15、17 ベース部
16、18 ピン状部材
22、23 絶縁基板
27、28 クリップ
7 上側電極
8 下側電極
11p P型熱電素子
11n N型熱電素子
15、17 ベース部
16、18 ピン状部材
22、23 絶縁基板
27、28 クリップ
Claims (7)
- 複数のP型熱電素子およびN型熱電素子と、
これらのP型熱電素子およびN型熱電素子を交互に電気的に直列に接続するための複数の電極とを有し、
前記複数の電極のそれぞれは、前記P型熱電素子およびN型熱電素子に接する薄板状のベース部と、このベース部に2次元に配置され、当該ベース部からほぼ垂直に延びている複数のピン状の部材とを備えている熱電変換装置。 - 請求項1において、前記複数の電極は、前記P型熱電素子およびN型熱電素子の上側で接する上側電極と、前記P型熱電素子およびN型熱電素子の下側で接する下側電極とを備え、
前記上側電極は、前記複数のピン状の部材が前記ベース部から上方に突き出ており、前記下側電極は、前記複数のピン状の部材が前記ベース部から下方に突き出ている熱電変換装置。 - 請求項2において、前記上側電極のベース部と前記下側電極のベース部とを上下方向から挟み込み、前記複数の電極を介して前記複数のP型熱電素子およびN型熱電素子を支持する絶縁性の支持部材を有する熱電変換装置。
- 請求項3において、前記ベース部は、周囲の少なくとも一部に、前記複数のピン状の部材が配置されていない平坦な部分を備えている熱電変換装置。
- 請求項3において、前記支持部材は、前記複数のピン状の部材は通過し、前記ベース部は通過しない孔が形成された絶縁基板である熱電変換装置。
- 請求項3において、前記支持部材は、前記上側電極および下側電極の端を上下方向から挟み込む絶縁部材である熱電変換装置。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の熱電変換装置と、
前記熱電変換装置に対して吸熱用の媒体および/または放熱用の媒体のそれぞれを供給する手段とを有する熱交換装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010266107A (ja) * | 2009-05-14 | 2010-11-25 | Daikin Ind Ltd | 気体温調装置 |
JP2014212590A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 日立化成株式会社 | 熱電変換式発電装置 |
RU2534383C2 (ru) * | 2013-01-10 | 2014-11-27 | Федеральное Государственное Бюджетное Образовательное Учреждение Высшего Профессионального Образования "Дагестанский Государственный Технический Университет" (Дгту) | Термоэлектрическая батарея |
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- 2004-07-28 JP JP2004219651A patent/JP2006041222A/ja not_active Withdrawn
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071002 |