JP2006040900A - イオン源となるエミッタ、及びその生産方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イオン源から発生するイオンビームで半導体材を処理する際、半導体材内部への不純物混入回避の改良を可能とする。
【解決手段】 イオンビームを発生するエミッタ、特に液体金属合金イオン源(LMAIS)は、イオン源となる原料として二元合金「PrSi」を含み、その原料には、「Si」イオンと「Pr」イオンとのみを含み、半導体材内部へ不純物として混入する材料は含まない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、イオン源となるエミッタに関し、特に、液体金属合金イオン源(Liquid Metal Alloy Ion Source:LMAIS)用のエミッタに関するものである。
集束イオンビーム(FIB)テクノロジーは、半導体産業にとって重要な一つのツールである。集束イオンビームは、故障解析、透過電子顕微鏡の試料作成、及び回路とマスクとの修正のために用いられる。FIBのマイクロ規模及びナノ規模の製造は、従来の製造技術、特に、リソグラフィー、エッチング、及びインプランテーション(注入)で必要であった複雑性を低減することが可能である。その製造技術は、同一基板上に製造される異質のコンポーネントのため様々な要求を満足させなければならない。
FIBテクノロジーの成功は、液体金属イオン源(Liquid Metal Ion Source:LMIS)の発明のお陰である。LMISでは、図6のAに示されるエミッタのように、一般的にW、Ta、Ti、又はNiを素材とする極小のヘアピンとフィラメントが使用される。ヘアピンを有するリザーバ型エミッタ、ヘアピンなしのリザーバ型エミッタ、そして多孔性エミッタもまた知られている。キャピラリ型エミッタは図6のBに示される。
エミッタは原料で湿潤されかつ原料を装着される。その原料の湿潤に対しては勿論、使用中では、原料は液体状態で供給されなければならない。この最後では、レジスタンスヒーター又は電子ビームヒーターが使用されるかも知れない。そこで、エミッタチップとカウンタ電極との間に、高電圧が印加される。エミッタチップでの高電界強度によりそのエミッタチップで液体原料の先端がさらに小さくなり、そこからイオンが放射される。従って、安定したイオンビームがその原料から生成される。
しかしながら、その原料は、幾つかの物理的かつ化学的な必要条件を満足させなければならない。その原料は金属であり比較的低い融点と低い蒸気圧とを有することが重要である。しかしながら、その原料がフィラメント材に対して良好な湿潤特性を有することが特に重要である。
希土類金属はレーザと光通信応用とに広く使用されている。希土類の間では、プラセオジム(Pr)が高く注目されている。その理由は、その放射が1.3μmであり、1.3μmは石英ファイバー内で吸収と拡散とを最小にする波長に対応するからである。更に、「Pr」は「Si」半導体又は「GaAs」半導体で使用される。特に特許文献1(DE 100 39 327 A1)では、ゲート長の更なる低減のため、MOSFETにおけるゲート酸化物として「Pr」を使用することが記載されている。また、マチャレット(Machalett)他による下記非特許文献1では、ジョセフソン接合形成のため、高T超伝導体におけるPrイオンの注入が報告されている。
しかしながら、パパドポウロス(Papadopoulos)による下記非特許文献2では、液体Prによるその融点近辺の温度におけるタングステンの低い湿潤性が報告されている。また、液体Prは、空気中にさらされた際に急激に酸化され、最も難揮発性の物質の一つとして知られる「Pr」に変化する。
それ故、上記非特許文献1の著者は、原料として三元合金の「Au-Si-Pr」を用いている。しかしながら、「Au」は半導体産業では不適切な原料である。「Au」は、その急速な拡散により、半導体材内部で瞬時に分散して、伝導性を制御不可能に変化させる。
チャオ(Cao)他による非特許文献3では、タングステン上での二元合金「PrPt」と「PrAg」とによるLMAISが記載されている。しかしながら、これら原料もまた、「Pt」又は「Ag」の不純物を半導体材内部へ取り込むであろう。
最後に、特許文献2(EP 0 620 582)では、Coイオン源として二元合金「CoPr」を使用することが記載されている。しかしながら、「Pr」は、この応用では融点を低下させることのみに使用されている。
それ故、本発明の目的は、少なくとも従来技術に関する問題部分の解決を図ることである。
独国特許DE 100 39 327 A1 欧州特許 EP 0 620 582 エフ.マチャレット(F. Machalett)他「Praseodymium alloy ion source for focused ion beam implantation in superconductors」Rev. Sci. Instrum. 67(3), 1996. エス.パパドポウロス(S. Papadopoulos)「A study of the liquid Pr-ion source」Phys. D, 20(1987), p. 1302. エル.シー.チャオ(L. C. Chao)他「Praseodymium alloy ion source for focused ion beam implantation in superconductors」J. Vac. Sci. Technol. B 17(6), Nov/Dec 1999.
解決しようとする課題は、少なくとも従来技術に関する問題部分に、例えば「Pr」を含む二元合金を用いても、半導体内部への不純物の混入に関し、防止がなお不十分なことである。
本発明は、上記目的を、請求項1のエミッタと請求項14の製造方法とによって解決するものである。
更なる本発明の利点、特徴、態様、および詳細は、従属請求項、明細書、および添付図面により明らかである。
本発明による第1の態様は、イオン源となるエミッタの提供である。このエミッタは原料として二元合金「PrSi」を含む。それ故、本発明のこの態様によるイオン源は、「Pr」イオン及び「Si」イオンのみによる原子イオンに加えてその少量のクラスターイオン及び分子イオンも発生する。従って、このイオン源から発生するイオンビームで半導体材を処理する際には半導体材内部に不純物を取り込むことはない。更に、「Pr」イオンは「Si」イオンより大分重い。従って、半導体表面を構築する際、「Pr」が急速表面デグラデーションに対して使用可能である。それに反して、軽量「Si」イオンは精細なデグラデーションに対して使用可能である。それ故、二元合金「PrSi」は、単一イオン源により高速と精細との両方の表面デグラデーションを許容する。最後に、純粋「Pr」に対して、二元合金「PrSi」は、空気にさらされた際に充分に安定であるので、「PrSi」イオン源は、手軽に製造及び組込みが可能である。
本発明の実施の一形態によれば、そのエミッタはフィラメントとヘアピンとを含み、それらはタングステン、タンタル、チタニウム、又はニッケルにより造られることが好ましい。そのフィラメントやヘアピンは中間層となるシリコン層で被覆され、その被覆(coating)はスパッタリングによることが好ましい。このシリコン被覆は「PrSi」に関するフィラメント材又はヘアピン材の濡れ特性を改善するので、「PrSi」原料は、容易にエミッタを濡らしかつエミッタに装着される。特に、濡れに必要な温度は、シリコン層がフィラメントやヘアピン上を被覆する場合より充分低い。更に、そのコーティング層にシリコンを使用することは、そのコーティング層からの材料放射があっても、シリコン半導体材料に不純物を取り込まないことを保証している。
本発明における別の実施の一形態によれば、中間層となるそのシリコンコーティング層は、100nmから1500nmまでの範囲の厚さを有する。このことは、フィラメントやヘアピンのマイクロ規模構造の維持を保証する。特に、シリコンコーティング層は、エミッタチップに液状原料を運ぶためフィラメントやヘアピン上に形成されるマイクログルーブ(狭溝)を詰まらせることがないように、充分に薄い。そのマイクログルーブはエッチング又は研削により生成される。他方、シリコンコーティングは、フィラメントやヘアピンの材料が完全に被覆され、かつ稼動中も被覆されているように、充分な厚さを有する。
本発明による原料として二元合金「PrSi」を含むエミッタは、上述したフィラメント及びヘアピン型のみでなく、ヘアピンを有するリザーバ型、ヘアピンなしのリザーバ型、又は多孔性型といった形態であってもよい。
本発明の別の一つの態様によれば、イオン源のためのエミッタの製造方法を提供する。その製造方法によれば、フィラメントやヘアピンが準備され、二元合金「PrSi」が液状で準備され、フィラメントやヘアピンが液状の「PrSi」で濡らされ、そして最後にフィラメントやヘアピンに液状「PrSi」の液滴を装着させている。
本発明によれば、イオン源となるエミッタは原料として二元合金「PrSi」を含む。そして、半導体材内部に不純物として取り込まれる材料は含まない。それ故、本発明のこの態様によるイオン源は、「Pr」イオン及び「Si」イオンのみを発生するので、このイオン源から発生するイオンビームで半導体材を処理する際、半導体材内部に不純物を取り込むことはないというという利点がある。
以下に、本発明の上述されかつ更に詳細な幾つかの態様を、図面を参照して説明する。
フィラメントとヘアピンとは0.2mmのタングステン線から製造され、相互にスポット溶接される。ヘアピンのチップはラッピング(荒削り)されており、そのチップ方向に延伸するマイクログルーブ(狭溝)は液状原料をチップへ運ぶように作られている。次いで、厚さ700nmのシリコンコーティング層がフィラメントとヘアピンとの上にスパッタリングされる。
「PrSi」原料は、「Si」11%であり「Pr」89%である。それは、直熱型タンタルるつぼ内部で高真空度において液化される。二元合金「PrSi」は共晶である。共晶PrSi合金は732℃の融点を有する。その共晶PrSi合金の利点は、「Pr」と「Si」との上記割合における融点が「Pr」と「Si」とにおける他のすべての割合における融点より低いことである。更に、「Pr」と「Si」との割合は、それがイオンビームになった際でも、変化することなく維持される。それは、その「Pr」と「Si」との割合が変化する前に不純物なしのまま完全に消耗するためである。
その後、コーティングされたフィラメントとヘアピンとが予熱され、共晶PrSi融液と接触する。接触して密着することにより、液化PrSi材は、フィラメントとヘアピンとの上を流れ始め、そこで、フィラメントとヘアピンとの上に液状PrSi材の薄層を形成する。その結果、コーティングされたフィラメントとヘアピンとは、液化PrSi合金で湿らされる。次いで、湿らされたフィラメントとヘアピンとには、液状「PrSi」の液滴が装着する。典型的な液滴の大きさは、ほぼ1mmから3mmである。液状「PrSi」による湿潤とその液滴の装着とは、732℃から1100℃までの範囲で成就可能である。
図1に、本実施例1による特性曲線を示す。そこでは、角印が引出し電圧増加の際のビーム電流を示し、丸印が引出し電圧減少の際のビーム電流を示す。
図1に示されるビーム電流特性は、あまり急勾配ではない。すなわち、イオン源のビーム電流は、1μAから30μAまでの範囲で効果的に制御可能である。イオン源の開始電圧もまた、緩やかである。
図2は、本実施例による「PrSi」エミッタのマススペクトルを示す。そこでは「141Pr1+」イオンと「141Pr2+」イオンとが二元合金における「Pr」と「Si」との割合から予想される主要部分を形成する。「28Si1+」イオンと「28Si2+」イオンともまた、主要な「Si」のイオン種である。
図3は、図2のマススペクトルとは異なる解析結果を示す。そこでは、イオンビームに含まれるイオン種のより小さな部分を拡大している。そこでは、「Si」ラインの「29Si2+」イオンと「30Si2+」イオンともまた、明白に示されている。更に、イオンビームには、イオン化された「28Si 1+」分子が含まれる。これに加えて、「PrSi1+」分子及び「PrSi2+」分子、更に「PrSi 1+」分子でさえもイオンビームに含まれる。そこには、単一アイソトープ「141Pr」のみが現存するということに注目すべきである。
フィラメントとヘアピンとは0.2mmのタングステン線から製造され、相互にスポット溶接される。ヘアピンのチップはラッピング(荒削り)されており、そのチップ方向に延伸するマイクログルーブ(狭溝)は液状原料をチップへ運ぶように作られている。次いで、厚さ500nmのシリコンコーティング層はフィラメント及びヘアピン上にスパッタリングされる。
「PrSi」原料は、「Si」11%であり「Pr」89%である。それは、直熱型タンタルるつぼ内部で高真空度において液化される。「PrSi」二元合金は共晶である。
その後、コーティングされたフィラメントとヘアピンとが予熱され、共晶PrSi融液と接触する。接触して密着することにより、液化PrSi材は、フィラメントとヘアピンとの上を流れ始め、そこで、フィラメントとヘアピンとの上に液状PrSi材の薄層を形成する。その結果、コーティングされたフィラメントとヘアピンとは、液化PrSi合金で湿らされる。次いで、湿らされたフィラメントとヘアピンとは、液状「PrSi」の液滴を装着させる。典型的な液滴の大きさは、ほぼ1mmから3mmである。液状「PrSi」による湿潤とその液滴の装着とは、732℃から1100℃までの範囲で成就可能である。
エミッタは、10−6Torrの真空度で3.0Aの電流により加熱される。引出し電圧は、2.8kVから3.8kVの範囲を適用して、5μAから30μAの範囲の放射電流を生成する。実施例2のマススペクトルは、図2及び図3と殆ど同一である。
最初に装着された「PrSi」の殆どがイオン放射により消耗した後、同一エミッタの第2の装着が成就する。エミッタは、真空度8×10−6Torrをもって、電流3.2Aで加熱される。引出し電圧は、2.8kVから3.8kVの範囲を適用して、3μAから20μAの範囲の放射電流を生成する。第2の装着でのマススペクトルもまた、図2及び図3と殆ど同一である。
それ故、本発明の実施形態によるエミッタは再利用可能であることを示した。
フィラメントとヘアピンとは0.2mmのタングステン線から製造され、相互にスポット溶接される。ヘアピンのチップはラッピング(荒削り)されており、そのチップ方向に延伸するマイクログルーブ(狭い溝)は液状原料をチップへ運ぶように造られている。次いで、厚さ300nmのゴールドコーティング層はフィラメントとヘアピン上に蒸着される。
「PrSi」原料は、「Si」11%であり「Pr」89%である。それは、直熱型タンタルるつぼ内部で高真空度において液化される。二元合金「PrSi」は共晶である。
その後、コーティングされたフィラメントとヘアピンとが予熱され、共晶PrSi融液と接触する。接触して密着することにより、液化PrSi材は、フィラメントとヘアピンとの上を流れ始め、そこで、フィラメントとヘアピンとの上に液状PrSi材の薄層を形成する。その結果、コーティングされたフィラメントとヘアピンとは、液化PrSi合金で湿らされる。次いで、湿らされたフィラメントとヘアピンとは、液状「PrSi」の液滴を装着させる。典型的な液滴の大きさは、ほぼ1mmから3mmである。液状「PrSi」による湿潤とその液滴の装着とは、732℃から1100℃までの範囲で成就可能である。
図4に実施例3の特性曲線を示す。そこでは、角印が引出し電圧増加の際のビーム電流を示し、丸印が引出し電圧減少の際のビーム電流を示す。図4に示されるビーム電流特性は、殆ど直線である。すなわち、イオン源のビーム電流は、5μAから30μAまでの範囲で効果的に制御可能である。しかしながら、イオン源の開始電圧は上記実施例1におけるより高い。
フィラメントとヘアピンとは0.2mmのタングステン線から製造され、相互にスポット溶接される。ヘアピンのチップはラッピング(荒削り)されており、そのチップ方向に延伸するマイクログルーブ(狭い溝)は液状原料をチップへ運ぶように造られている。次いで、厚さ500nmのゴールドコーティング層はフィラメントとヘアピン上に蒸着される。
「PrSi」原料は、「Si」11%であり「Pr」89%である。それは、直熱型タンタルるつぼ内部で高真空度において液化される。二元合金「PrSi」は共晶である。
その後、コーティングされたフィラメントとヘアピンとが予熱され、共晶PrSi融液と接触する。接触して密着することにより、液化PrSi材は、フィラメントとヘアピンとの上を流れ始め、そこで、フィラメントとヘアピンとの上に液状PrSi材の薄層を形成する。その結果、コーティングされたフィラメントとヘアピンとは、液化PrSi合金で湿らされる。次いで、湿らされたフィラメントとヘアピンとは、液状「PrSi」の液滴を装着させる。典型的な液滴の大きさは、ほぼ1mmから3mmである。液状「PrSi」による湿潤とその液滴の装着とは、732℃から1100℃までの範囲で成就可能である。
図5に実施例3の特性曲線を示す。そこでは、角印が引出し電圧増加の際のビーム電流を示し、丸印が引出し電圧減少の際のビーム電流を示す。図5に示されるビーム電流特性は、あまり急勾配ではない。すなわち、イオン源のビーム電流は、2.5μAから30μAまでの範囲で効果的に制御可能である。しかしながら、イオン源の開始電圧は上記実施例3におけるより高い。
本発明ではイオン源となるエミッタは原料として二元合金「PrSi」を含むため、イオン源から発生するイオンビームで半導体材を処理する際に半導体材内部に不純物を取り込むことを避けたい場合に有効に適用可能である。
本発明によるエミッタの実施の一形態を特性曲線で示した説明図である。(実施例1) 本発明により生成されるイオンビームにおけるマススペクトルの実施の一形態をグラフで示した説明図である。(実施例2) 図2示されたマススペクトルの低域部分を拡大して示した説明図である。(実施例2) 本発明によるエミッタの実施の一形態を特性曲線で示した説明図である。(実施例3) 本発明によるエミッタの実施の一形態を特性曲線で示した説明図である。(実施例4) Aは典型的なフィラメント及びヘアピン型のエミッタの一例を斜視で示す説明図であり、Bは典型的なキャピラリ型のエミッタの一例を斜視で示す説明図である。

Claims (23)

  1. イオン源となるエミッタであって、イオン源に二元合金の「PrSi」を有することを特徴とするエミッタ。
  2. 請求項1に記載のエミッタであって、「PrSi」二元合金が「PrSi1−X」(x=0.89 ±0.10)の組成であることを特徴とするエミッタ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のエミッタであって、「PrSi」二元合金が共晶であることを特徴とするエミッタ。
  4. 請求項1から請求項3までのうちの一つに記載のエミッタであって、形態は、フィラメント及びヘアピン型、ヘアピンを有するリザーバ型、ヘアピンなしのリザーバ型、又は多孔性型をなすことを特徴とするエミッタ。
  5. 請求項4に記載のエミッタであって、前記フィラメント及び/又はヘアピンは、タングステン、タンタル、チタニウム、又はニッケルで作成されることを特徴とするエミッタ。
  6. 請求項4又は請求項5に記載のエミッタであって、前記フィラメント及び/又はヘアピンは、一つの中間層で被覆されていることを特徴とするエミッタ。
  7. 請求項6に記載のエミッタであって、前記中間層は、主要構成要素としてシリコンを含むことを特徴とするエミッタ。
  8. 請求項6に記載のエミッタであって、前記中間層は、主要構成要素として金(gold)を含むことを特徴とするエミッタ。
  9. 請求項4に記載の多孔性型エミッタであって、その顆粒がSi(シリコン)又はAu(金)により事前に押圧被覆されていることを特徴とするエミッタ。
  10. 請求項6から請求項8までのうちの一つに記載のエミッタであって、前記中間層の厚さが、100nmから1500nmまでの範囲にあることを特徴とするエミッタ。
  11. 請求項6から請求項8まで及び請求項10のうちの一つに記載のエミッタであって、前記中間層の厚さが、300nm、500nm、又は700nmであることを特徴とするエミッタ。
  12. 請求項1から請求項11までのうちの一つに記載のエミッタであって、前記フィラメント及びヘアピン型では、そのニードルチップ方向に延在するマイクログルーブ(狭溝)を有することを特徴とするエミッタ。
  13. 請求項12に記載のエミッタであって、前記マイクログルーブは、エッチング又は研削により生成されることを特徴とするエミッタ。
  14. イオン源となるエミッタの生産方法であって、
    一つのフィラメントと一つのヘアピンを備える手順と、
    「PrSi」融液を備える手順と、
    前記フィラメント及びヘアピンを前記「PrSi」融液で湿潤させる手順と、
    この湿潤の手順の後、前記フィラメント及びヘアピンに前記「PrSi」融液の液滴を装着させる手順と
    を含むことを特徴とするエミッタの生産方法。
  15. 請求項12に記載の方法であって、溶融された「PrSi二元合金」が「PrSi1−X」(x=0.89 ±0.10)の組成であることを特徴とするエミッタの生産方法。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の方法であって、溶融された「PrSi二元合金」が共晶であることを特徴とするエミッタの生産方法。
  17. 請求項14から請求項16までのうちの一つに記載の方法であって、前記フィラメント及びヘアピンは、タングステン、タンタル、チタニウム、又はニッケルで作成されることを特徴とするエミッタの生産方法。
  18. 請求項14から請求項17までのうちの一つに記載の方法であって、前記フィラメント及びヘアピンは、前記フィラメント及びヘアピンを湿潤させる以前に、中間層で被覆されることを特徴とするエミッタの生産方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、前記中間層は、主要構成要素としてシリコン又は金(gold)を含むことを特徴とするエミッタの生産方法。
  20. 請求項19に記載の方法であって、前記中間層の厚さが、100nmから1500nmまでの範囲にあることを特徴とするエミッタの生産方法。
  21. 請求項18から請求項20までのうちの一つに記載の方法であって、前記中間層の厚さが、300nm、500nm、又は700nmであることを特徴とするエミッタの生産方法。
  22. 請求項18から請求項21までのうちの一つに記載の方法であって、前記中間層の材料は、前記フィラメント及びヘアピン上で、スパッタリング(sputtering)又は蒸着(evaporation)により生成されることを特徴とするエミッタの生産方法。
  23. 請求項14から請求項22までのうちの一つに記載の方法であって、前記フィラメント及びヘアピンへの「PrSi」融液による湿潤と装着とは、732℃から1100℃の範囲の温度で遂行されることを特徴とするエミッタの生産方法。
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