JP2006040892A - ローレンツアクチュエータを組み込んだ金属接点電気スイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、応答時間が早く制御が簡単で電力消費の少ない小型の金属接点スイッチを提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の1実施態様による金属接点スイッチは、キャビティを形作る筐体と、キャビティ内の導電性スイッチング液体と、キャビティ内に位置しスイッチの少なくとも1つのスイッチング状態ではスイッチング液体と電気接触するスイッチ接点と、キャビティ内に位置しキャビティ内で動くことのできる導電性作動液体を有するローレンツアクチュエータとを備え、ローレンツアクチュエータはスイッチング液体に機械的に連結され、スイッチのスイッチング状態を変える。
【選択図】図2C
【解決手段】本発明の1実施態様による金属接点スイッチは、キャビティを形作る筐体と、キャビティ内の導電性スイッチング液体と、キャビティ内に位置しスイッチの少なくとも1つのスイッチング状態ではスイッチング液体と電気接触するスイッチ接点と、キャビティ内に位置しキャビティ内で動くことのできる導電性作動液体を有するローレンツアクチュエータとを備え、ローレンツアクチュエータはスイッチング液体に機械的に連結され、スイッチのスイッチング状態を変える。
【選択図】図2C
Description
多くの電子デバイスは、電子信号、電圧、電流を制御する1つまたは複数のスイッチを含む。以下の説明を簡単にするために、電子信号、電圧、電流は集合的に信号と呼ぶ。多くの場合、トランジスタを使用して比較的低出力の低周波信号を切り替える。しかし、特に信号パワーが高い場合および/または信号周波数が高い場合、または、高い精度が必要な場合、トランジスタの代わりに金属接点を使用して信号を切り替えるほうが望ましい場合がしばしばある。これは、トランジスタは信号を変える、または、ゆがめる、劣化させる、または、信号パワーに限度を課す、開いた状態では漏れの可能性があり閉じた状態では信号を減衰させるなどの可能性があるためである。
リードリレーは従来の小型金属接点スイッチの一般的な例である。リードリレーは、磁気合金で作成されガラスエンベロープの中で不活性ガスと共に密閉された2つのリードを有する。エンベロープは電磁ドライバコイルに囲まれる。スイッチのオフ状態では、ドライバコイルを介した電流は流れず、リードはリードの先端の間のブレーク接点にバイアスされる。スイッチのオン状態では、コイルを介して流れる電流によりリードが互いに引きつけられ、移動して互いに接触する。これによりリード間の電気回路が確立される。
リードリレーは、比較的大きく耐用時間が比較的短いことが関係する問題を有する。たとえば第1の問題として、トランジスタと比較するとリードと磁気コイルのものは物理的に大きい。さらに、高いスイッチングレートが必要な場合、リードが大きく電磁気応答が比較的遅いため、リードリレーとしての性能は損なわれる。第2の問題として、リードは切り替わるときに曲がるため機械疲労の原因となり、長く使用するとリードの破損につながりうる。
いくつかの応用例では、リードの先端にロジウム(Rh)またはタングステン(W)の接点を付けるか、またはロジウム(Rh)または金(Au)でめっきすることで、スイッチングの間の高い電導率と、電気ア−クに耐える機能を提供する。しかし、これらの材料の接点は一般的には時間と共に劣化する。「ウェット」リレーと呼ばれるタイプのリードリレーは、従来のリードリレーより長い耐用年数を有する。ウェットリレーでは水銀(Hg)などの液体金属がリード間の電気接点を提供する。これは、接点障害の問題を解決するが、リードの機械疲労の問題は解決されないままである。
液体金属スイッチは、チャネル内に液体金属のスレッドと、チャネルの長さ方向に間隔をあけて配置されたスイッチ電極とを有する。液体金属スイッチは、本発明の譲受人に譲渡されたKondohらの、米国特許第6,323,447号に記述されている。スイッチがオン状態の時には、液体金属がスイッチ電極を電気接続する。スイッチがオフ状態の時には、絶縁流体がスイッチ電極間のポイントで液体金属を分離する。絶縁流体は一般的には高純度窒素(N)、または別の不活性ガスである。
液体金属スイッチは、従来のリードリレーの問題の多くを解決する。液体金属スイッチは従来のリードリレーより実質的に小さい。さらに、液体金属スイッチはより長い耐用年数およびより高い信頼性を有する。最後に、液体金属スイッチは従来のウェハスケール製造法を使用して作成でき、したがって比較的安い。しかし、液体金属スイッチは絶縁流体を加熱することによって作動する。この作動方法は比較的遅く、制御が困難で、電力消費が比較的多い場合がある。
したがって、従来の熱作動式液体金属スイッチの欠点のない、小型の金属接点電気スイッチが必要である。
本発明は、応答時間が早く制御が簡単で電力消費の少ない小型の金属接点スイッチを提供することを目的としている。
本発明の1実施態様による金属接点スイッチは、キャビティを形作る筐体と、キャビティ内の導電性スイッチング液体と、キャビティ内に位置しスイッチの少なくとも1つのスイッチング状態ではスイッチング液体と電気接触するスイッチ接点と、キャビティ内に位置しキャビティ内で動くことのできる導電性作動液体を有するローレンツアクチュエータとを備えている。ローレンツアクチュエータはスイッチング液体に機械的に連結され、スイッチのスイッチング状態を変える。
ローレンツアクチュエータは一般的には、上記の加熱された絶縁流体アクチュエータより速い応答時間を有し、消費電力は少なく、制御が簡単である。
本発明は、液体金属スイッチを作動させるのに必要な原動力を生成するために、ローレンツアクチュエータが使用できるという発明者の認識に基づく。
図1は、ローレンツ力を示すために多くの科学博物館の展示に見られる液体金属ポンプ10の等角図である。ポンプ10はローレンツ力を使用して液体金属水銀を電磁気的に汲み上げている。ローレンツ力は、磁場に対して平行ではない方向に電流が流れると生成される。
ポンプ10では、閉じたリザーバ20が供給された水銀30を保持している。リザーバは、ガラスなどの非導電性材料で作成されている。相対する電極60と62は、リザーバの壁を通って水銀と接触するまで延びている。ライザ管40は、リザーバ20の1つの端と、傾斜した開放チャネル22の上端の間に延びている。戻り管42は、チャネル22の下端とリザーバ20のもう一つの端の間に延びている。電源(図示せず)がワイヤ(図示せず)によって電極60と62に接続されて、電極間に位置する水銀30の一部を介して流れる電流を提供している。水銀を介したz方向の電流を図1に示す。磁石(図示せず)は、矢印70によって表される磁場を電極の近くでリザーバ全体に加える。磁場は、水銀を介した電流の方向に対して直角である+y方向を向いている。
ローレンツ力は、磁場を介して移動する帯電物体に及ぶ。電極60と62の間で電流を生じる水銀中の電子は帯電物質である。ローレンツ力の方向は、電場の方向と磁場の方向に対して互いに直交する。したがって、ローレンツ力は、リザーバ20の長さに沿って示される−x方向、すなわち、矢印の−x方向に向いている。したがってローレンツ力は、リザーバ20の長さに沿って−x方向に水銀を流す。汲み上げられる水銀はライザ管40を介して上昇し、チャネル22に入る。水銀はチャネル22を下って流れ、ここで流れが観察できる。水銀は戻り管42を下って流れることによりエンクロージャ20に戻る。
矢印50は水銀の流れを示している。
矢印50は水銀の流れを示している。
図2Aと図2Bはそれぞれ、本発明の第1の実施形態による金属接点電気スイッチ100の平面図と側面図である。図2Cは、スイッチ100の内部構造を示した、一部を切り取った平面図である。スイッチ100では、ローレンツアクチュエータが推進力を生成し、これを使って、1対の電気スイッチ接点に対する導電性スイッチング液体の位置を制御している。ローレンツアクチュエータは、磁石が供給する磁場内にある導電性作動液体を通過する制御電流によって推進力を生成させる。制御電流は、相対する制御電極を介して作動液体に供給される。
スイッチ100は筐体110を有し、筐体110はキャビティ120を画定し、キャビティ120の中に導電性スイッチング液体130が位置する。スイッチ接点140と141もキャビティ120の中に位置し、スイッチ100のスイッチング状態のうち少なくとも1つでスイッチング液体130と電気接触する。導電性作動液体152を含みキャビティ120内に位置しキャビティ内で動くことができるローレンツアクチュエータ150は、スイッチング液体130と機械的に連結されてスイッチ100のスイッチング状態を変える。
スイッチ100では、キャビティ120が長い線形をしており、スイッチング部122と作動部124とを有している。スイッチ接点140と141は、キャビティ120のスイッチング部122内に位置している。ローレンツアクチュエータ150は、キャビティ120の作動部124に位置している導電性作動液体152、キャビティ120の作動部124に位置しスイッチ100のスイッチング状態のうち少なくとも1つで作動液体152と電気接触する相対する制御電極160と162、キャビティ120の作動部124に隣接した位置にある磁場を与える磁石170とを備える。キャビティ120の作動部124、制御電極160と162、磁石170は、制御電極160と162の間の作動液体152を介した電流の方向、磁石170が作動液体152に加える磁場の方向、作動液体152がキャビティ120の作動部124内で動くことのできる方向が、互いに直交するように構成されている。
作動液体152は絶縁流体154を介してスイッチング液体130に連結されている。絶縁流体154はスイッチング液体130を、作動液体152から絶縁し、また制御電極160と162と作動液体152によって部分的に形成される電気回路から絶縁して、スイッチ接点140と141とを切り離している。スイッチ接点140と141とによって切り替えられる信号に変動するDC電圧を加えることができる場合には、絶縁流体154を省略してもよい。このような実施形態では、導電性液体の一つの塊が作動液体152とスイッチング液体130とを構成している。スイッチング液体130、作動液体152、および設ける場合には絶縁流体154が集合的に可動要素158を構成している。
本明細書では、「導電性」という用語と「絶縁性」という用語は、相対的な意味で使用されている。「導電性」と記述される材料は、「絶縁性」と記述される材料よりも大きな導電性を有する。導電材と絶縁材の導電性の比は、スイッチを使用する用途に依存する。オフからオンへ大きな抵抗比を有するスイッチが必要な用途では大きな比が必要であり、オフからオンへの抵抗比が小さくてよいスイッチの用途ではより小さな比でよい。
磁石170は例として永久磁石にしてある。他の実施形態では、磁石170は電磁石である。磁石170の位置は図2Cの破線によって示されている。
図2Aから図2Cに示す例では、キャビティ120のうち可動要素158がない部分の空気を抜いて、スイッチ100のスイッチング状態が変わるとき、可動要素158がキャビティ120内のx方向でより自由に動くようにすることができる。他の実施形態では、キャビティ120はさらに、スイッチング部122の遠端と作動部124の遠端の間に伸びる均圧部を備える。スイッチング部122の遠端は、作動部124から離れたスイッチング部122の端であり、作動部124の遠端は、スイッチング部122から離れた作動部124の端である。均圧部により、スイッチ100のスイッチング状態が変わったときに、キャビティ120のうち可動要素がない部分を満たす液体がスイッチング部122の遠端と作動部124の遠端の間を前後に流れることができ、可動要素158はキャビティ120内でx方向に自由に動くことができる。キャビティ120の均圧部については、後で図4Bを参照してより詳細に説明する。
図3Aと図3Bは、図2Cのスイッチ100の切断線3A−3Aに沿った、2つのスイッチング状態を示す断面図である。図3Aと図3Bでは、磁石170がローレンツアクチュエータ150の作動液体152に加える磁場Bの方向を示している。図3Aは、制御電極162と制御電極160(図2C)の間に制御電圧を印加した場合を示している。制御電圧によって、作動液体152を介して制御電極162から制御電極160まで+y方向に制御電流が流れる。制御電流と磁場Bの相互作用により、作動液体152に対して−x方向の推進力Fが加わる。推進力Fは、キャビティ120の作動部124内で作動液体152を−x方向に動かす。スイッチング液体130は絶縁流体154を介して作動液体152に連結している。したがって推進力Fは、スイッチング液体130、絶縁流体154、作動液体152からなる可動要素158を、キャビティ120のスイッチング部122の−x方向で、スイッチング液体130がスイッチ接点140と141とを電気接続させる位置に動かす。
図3Bは、制御電極160と制御電極162との間に制御電圧を印加した場合を示している。制御電圧によって、制御電流が作動液体152を介して−y方向に制御電極160から制御電極162まで流れる。制御電流と磁場Bの相互作用によって、推進力F’が+x方向に作動液体152へ加わる。推進力F’は、可動要素158をキャビティ120の中で+x方向に動かし、スイッチ接点140と141との間でスイッチング液体130が提供していた電気接続を切断する位置まで移動させる。
可動要素158がx方向に動く距離は、制御電圧の時間的な長さとキャビティ120内の可動要素のダイナミクスに依存する。制御電圧は、スイッチ接点140と141との接触及び切断を交互に行う距離だけ、スイッチング液体130が可動要素を動かすように時間を調整される。別法としては、可動要素が動く距離は、制御電極160と162の間またはその逆の間で通過する電荷の量によって定めることができる。可動要素158がキャビティ120内で移動する距離を定める他の方法を説明する。
図3Aと図3Bに示すように、筐体110は、第1の基板112と第2の基板114を備えている。第2の基板114は第1の基板112に接着されている。第1の基板112と第2の基板114はそれぞれ、図4Aと図4Bにより詳細に示す。
図4Aは第1の基板112の平面図である。破線は、第1の基板上での第2の基板114の位置、および、第2の基板内でのキャビティ120の位置を示す。第1の基板112は平面状の主要な面113を有し(図3Aにも示す)、この上にスイッチ接点140と141および制御電極160と162が位置する。
第2の基板114は、スイッチ100内の第1の基板112の面113と並置されている平面状の主要な面115を有する。図4Bは、第2の基板114の主要な面115の図である。キャビティ120はスイッチング部122と作動部124を備え、基板114内に形作られている。図示された例では、作動部124の幅すなわちy方向の大きさはスイッチング部122の幅よりも大きい。従って、作動部124の断面積はスイッチング部122の断面積より大きい。別法として、スイッチング部122と作動部分124の幅と断面積のいずれかまたは両方を等しくできる。
基板112と114が組み立てられスイッチ100を形成するとき、キャビティ120は基板114内にあるので、スイッチ接点140と141の各々の一部がキャビティ120のスイッチング部122の位置でスイッチング液体130と接触する位置になり、制御電極160と162の各々の一部がキャビティ120の作動部124の中で作動液体152と接触する位置になるように配置されることになる。
また図4Bは、キャビティ120のスイッチング部122の一部を占めるスイッチング液体130、スイッチング部122と作動部124の一部を占める作動液体152、スイッチング部122のスイッチング液体130が占める部分と作動液体152が占める部分の間の部分を占めている絶縁流体154とを示している。
また図4Bは、基板114内に形作られた前述のオプションの均圧部126をさらに有するキャビティ120の実施形態を示している。均圧部126は、スイッチング部122の遠端と作動部124の遠端の間に伸びている。キャビティ120のうち可動要素158によって占められていない部分は絶縁流体155で充填されている。均圧部126により、スイッチ100の状態が変化したときに絶縁流体155がスイッチング部122の遠端と作動部124の遠端の間で前後に流れ、可動要素158全体の圧力を等しくしている。絶縁流体155の材料は絶縁流体154と同じであってもよいし異なっていてもよい。
キャビティ120の均圧部126の断面積と長さ、および、絶縁流体155の物理的な性質は、スイッチ100のダイナミックなスイッチング特性に影響を与える。一部の実施形態では、スイッチ100に特定のダイナミックなスイッチング特性を提供するように、均圧部126の大きさを決定し絶縁流体155を選択する。他の実施形態では、スイッチ100のダイナミックなスイッチング特性にわずかな変化しか与えないように、均圧部126の大きさを決定し絶縁流体155を選択する。別法としては、均圧部126は少なくとも一部第1の基板112の中に形作られる(図4A)。
スイッチ100は単極単投接点、すなわち、オン−オフスイッチである。本発明によるスイッチの他の実施形態として、極と投を追加することができる。
図5Aと図5Bは、一部を切り取った平面図で、本発明による金属接点スイッチの第2の実施形態200の内部構造をそれぞれのスイッチング状態にして示している。スイッチ200は単極双投接点、すなわち双方向スイッチである。スイッチ200の要素のうち前述のスイッチ100の要素に対応する要素は同じ参照数字によって示し、ここでは説明は繰り返さない。
スイッチ200は、基板112の主要な面113の上に位置する第3のスイッチ接点142を有する。スイッチ接点142はキャビティ120のスイッチング部122の中に位置しここから伸び、スイッチ200のスイッチング状態のうちの1つでスイッチング液体130と電気接触する。この実施形態では、スイッチ接点140、141、142は、スイッチング部122の長さに沿ってx方向に順番に配列されている。本開示では、キャビティ120などの要素に関連して長さという用語を使用する場合、要素のx方向の大きさを示す。スイッチ接点140、141、142は、公称で等しいピッチを有する。すなわち、スイッチ接点140、141、142はx方向に公称で等しい距離だけ離れている。しかし、等しいピッチから一定の偏差があっても、機能するスイッチを得ることができる。
図示された例では、スイッチ接点141はスイッチング部122に対してスイッチ接点140と142の反対側に位置している。すなわち、共通スイッチ接点141はスイッチング部122から+y方向に伸び、スイッチ接点140と142はスイッチング部122から−y方向に伸びる。この構成により、共通スイッチ接点141とスイッチ接点140と142の間のキャパシタンスが低減される。他の実施形態では、スイッチ接点140、141、142はすべてスイッチング部122の同じ側に位置させる。すなわち、3つのスイッチ接点はすべて、スイッチング部122から同じ方向に伸びることになる。
双投スイッチングを提供するために、キャビティ120のスイッチング部122内のスイッチング液体130の長さは、スイッチ接点140と141の間の距離よりも長いが、スイッチ接点140と142の隣接する縁の間の距離よりも短い。図5Aは、スイッチング液体130がスイッチ接点140と141とに接し、スイッチ接点142が絶縁流体154と接している、スイッチ200の1つのスイッチング状態を示している。このスイッチング状態では、スイッチング液体130はスイッチ接点140とスイッチ接点141とを電気接触させ、スイッチ接点142は絶縁している。
図5Bは、制御電流が制御電極160から制御電極162へ流れて+x方向に推進力が生成された後のスイッチ200を示している。推進力により作動液体152が+x方向に動き、作動液体はスイッチング液体130をスイッチ接点140、141、142のピッチとほぼ等しい距離だけ+x方向に動かしている。スイッチング液体130の動きにより、スイッチング液体130はスイッチ接点141と142とに接触している。このスイッチング状態では、スイッチング液体130はスイッチ接点142とスイッチ接点141とに電気接続し、スイッチ接点140は絶縁している。制御電流が制御電極162から制御電極160に流れることによって、スイッチ200は図5Aに示すスイッチング状態に戻る。
図5Cは、二極双投スイッチの実施形態202の内部構造を1つのスイッチング状態にして示した、一部を切り取った平面図である。スイッチ202は、図5Aと図5Bを参照して前に説明した単極双投スイッチ200に基づいている。スイッチ202の要素のうち図2A、図2B、図5A、図5Bを使って説明したスイッチの要素に対応している要素は同じ参照番号によって示し、ここでは説明を繰り返さない。
スイッチ202では、スイッチ接点240、241、242は、第1の基板212の主要な面213のx方向にスイッチ接点140、141、142の隣に配置されている。スイッチ接点240、241、242は、スイッチ接点140、141、142と同じピッチを有する。スイッチ接点242はスイッチ接点のピッチとは異なる距離だけスイッチ接点140から分離されている。別の実施形態では、スイッチ接点242はスイッチ接点のピッチと等しい距離だけスイッチ接点140から離されている。
第2の基板214の中には、図5Aに示すキャビティ120と同様なキャビティ220が形作られている。キャビティ220はスイッチング部222と作動部224とを有している。スイッチング部222はキャビティ120のスイッチング部122(図5A)に対して−x方向に伸び、スイッチ接点140、141、142に追加してスイッチ接点240、241、242を収容している。スイッチング液体230と絶縁流体254は、スイッチング部222の中でスイッチング液体130と絶縁流体154とが縦に並んで配置されている。キャビティ220のスイッチング部222のスイッチング液体230の長さとスイッチング液体130の長さはほぼ等しい。スイッチング部222の絶縁流体254の長さは、スイッチ接点140と242の間の距離とほぼ等しい。
図5Cは、図5Aに示すスイッチング状態に対応するスイッチング状態のうちの1つにおけるスイッチ202を示している。スイッチング液体130はスイッチ接点140と141とに電気接触し、スイッチ接点142は絶縁流体154と接触し、スイッチング液体230はスイッチ接点240と241とに電気接触し、スイッチ接点242は絶縁流体254と接触している。このスイッチング状態では、スイッチング液体130はスイッチ接点140とスイッチ接点141を電気接触させ、スイッチ接点142を絶縁させ、スイッチング液体230はスイッチ接点240をスイッチ接点241を電気接続させ、スイッチ接点242は絶縁させている。
図5Bのスイッチング状態に対応したスイッチ202のスイッチング状態(図示せず)では、スイッチング液体130はスイッチ接点141と142とに接触し、スイッチ接点140は絶縁流体254と接触し、スイッチング液体230はスイッチ接点241と242と接触し、スイッチ接点240は絶縁されている。このスイッチング状態では、スイッチング液体130はスイッチ接点141をスイッチ接点142に電気接続し、スイッチ接点140は絶縁され、スイッチング液体230はスイッチ接点241をスイッチ接点242に電気接続し、スイッチ接点240を絶縁している。
図6Aと図6Bは、本発明による金属接点スイッチの第3の実施形態300の内部構造を各スイッチング状態にして示している、一部を切り取った平面図である。スイッチ300は二極双投スイッチである。スイッチ300の要素のうち前述のスイッチ要素に対応する要素は同じ参照番号で示し、ここでは説明は繰り返さない。
第2の基板314には、スイッチング部122、作動部324、スイッチング部322とがx方向に並んで配置されているキャビティ320が形作られている。スイッチング部122には作動液152の一部、絶縁流体154、スイッチング液体130が入っており、この構成は、図2Aから図2Cを参照して説明した、キャビティ120のスイッチング部122の作動液体152、絶縁流体154、スイッチング液体130の構成と同様である。作動液体152はさらに、キャビティ320の作動部324と、スイッチング部322の一部を満たす。スイッチング部322はさらに、スイッチング部322の絶縁流体154とスイッチング液体130の構成と対称となる(鏡像)構成で並んで配置された絶縁流体354とスイッチング液体330を収容する。
スイッチ300は、基板312の主要な面313上に位置する3つのスイッチ接点140、141、142を備えている。スイッチ接点140、141、142は図5Aを参照して説明した方法と同様な方法で、キャビティ320のスイッチング部122に位置しここから伸びている。スイッチ300はさらに、基板312の主要な面313の上に配置された3つのスイッチ接点340、341、342を有する。スイッチ接点340、341、342は、キャビティ320のスイッチング部322に位置しここから伸びている。スイッチ接点340、341、342は、スイッチング部322の長さに沿って−x方向に順番に配置されている。前述のように、スイッチ接点340、341、342は公称で等しいピッチを有するが、等しいピッチからいくらか偏差していても機能するスイッチを得ることができる。すべてのスイッチ接点140から142、340から342は同じピッチを有している。図示された例では、スイッチ接点341はスイッチング部322からスイッチ接点340と342とに対して反対方向に伸びているが、別法としては、スイッチ接点341はスイッチング部322からスイッチ接点340や342と同じ方向に伸びてもよい。
前述のように、キャビティ320のスイッチング部122のスイッチング液体130の長さはスイッチ接点140と141の間の距離より長いが、スイッチ接点140と142の隣接している縁の間の距離よりも短い。スイッチング部322のスイッチング液体330の長さは、スイッチ接点340と341の間の距離よりも長いが、スイッチ接点340と342の隣接している縁の間の距離よりも短い。
図6Aは、スイッチング液体130がスイッチ接点140と141と接触し、スイッチ接点142が絶縁流体154と接触し、スイッチング液体330がスイッチ接点340と341と接触し、スイッチ接点342が絶縁されている、スイッチ300の1つのスイッチング状態を示している。したがって、スイッチング液体130はスイッチ接点140をスイッチ接点141に電気接続し、スイッチ接点142は絶縁され、スイッチング液体330はスイッチ接点340をスイッチ接点341に電気接続し、スイッチ接点342は絶縁されている。
図6Bは、制御電流が制御電極160から制御電極162に流れて推進力を生成し、アクチュエータ液体152を+x方向に移動させた後のスイッチ300を示している。+x方向に動くアクチュエータ液体は、スイッチング液体130、絶縁流体154、作動液体152、絶縁流体354、スイッチング液体330を含む可動要素358を+x方向に動かす。スイッチング液体130とスイッチング液体330は、スイッチ接点のピッチと等しい距離を移動している。可動要素358の移動により、スイッチング液体130はスイッチ接点141と142に接触し、スイッチング液体330はスイッチ接点341と342に接触し、絶縁流体354はスイッチ接点340と接触する。したがって、スイッチング液体130はスイッチ接点141をスイッチ接点142に電気接続し、スイッチ接点140は絶縁され、スイッチング液体330はスイッチ接点341をスイッチ接点342に電気接続させ、スイッチ接点340は絶縁されている。
二極単投スイッチは、図6Aと図6Bに示される実施形態において、スイッチ接点140またはスイッチ接点142を省略し、また、スイッチ接点340またはスイッチ接点342を省略することにより作成することができる。省略されたスイッチ接点の性質、アイデンティティにより、スイッチの極が同時にオン(またはオフ)になるか交互にオン(またはオフ)になるかが決定される。同様に、二極単投スイッチは図5Cに示される実施形態において、スイッチ接点140またはスイッチ接点142を省略し、スイッチ接点240またはスイッチ接点242を省略することにより作成することができる。省略されたスイッチ接点のアイデンティティにより、スイッチの極が同時にオン(またはオフ)になるか交互にオン(またはオフ)になるかが決定される。
図7Aは本発明による金属接点スイッチの第4の実施形態400の内部構造を1つのスイッチング状態にして示した、一部を切り取った平面図である。スイッチ400の要素のうち前述したスイッチの要素に対応する要素は同じ参照数字によって示し、ここでは説明を繰り返さない。スイッチ400は単極単投スイッチであり、ローレンツアクチュエータ450はキャビティ120の作動部124の作動液152の移動を定めるように構成されている。作動液体152の定められた移動は、キャビティ120のスイッチング部122のスイッチング液体130の、スイッチ接点140と141に対する移動を定めている。本明細書に説明されている他のスイッチ実施形態も同様に修正して、中の作動液体の移動が定められたローレンツアクチュエータを組み込むことができる。
スイッチ400では、制御電極160、462、464はキャビティ120の作動部124に位置する。制御電極160は作動部124の片側に位置し、図示された実施形態ではx方向に長く伸びている。制御電極462、464は、作動部124に対し制御電極160の反対側に位置し、x方向には互いに分離し、y方向には制御電極160から分離されている。制御電極462、464は各々、制御電極160より長さが短い。別法としては、制御電極160を適切に配置して、電極160、462、464のすべてを、ほぼ等しい長さになるようにしてもよい。
作動液体152は、キャビティ120の作動部124の長さの一部を占めている。絶縁流体154は、作動液体152とスイッチング液体130の間にあって、キャビティ120の作動部124の一部とスイッチング部122の一部を占めている。
スイッチング液体130の所望の移動をt1によって示し、キャビティ120のスイッチング部122の断面積をA1によって示し、キャビティ120の作動部124の断面積をA2によって示す。スイッチング液体130をt1の距離だけ移動させるためには、作動液体152の移動t2はt2=t1×A1/A2でなければならない。作動部124の作動液体152の長さlと制御電極462と464の隣接している縁の間の距離dの差により、作動液体152の移動t2が定義される。すなわち、t2=l−dである。したがって、作動液体152の長さlと制御電極462と464の隣接している縁の間の距離dは次式によって与えられる。
l−d=t1×A1/A2
図7Aは、スイッチング液体130がスイッチ接点140と141とに電気接続し、作動液体152が制御電極462と制御電極160とに電気接触しているが、制御電極464とは電気接触していない、例えば初期のスイッチング状態であるスイッチ400を示している。
図8Aから図8Dは、図7Aに示す例としての初期のスイッチング状態で始まったスイッチ400の動作を示しめしている。図7Aに示す初期のスイッチング状態からスイッチ400のスイッチング状態を変えるには、図8Aに示すように、制御電極160(公称ではアース)と制御電極462の間に負の制御電圧を印加する。この結果矢480で表わされる制御電流は、制御電極160から制御電極462まで−y方角に流れる。制御電流480と磁場B(図3Aを参照)は、矢481が表す+x方向の推進力を生成する。推進力481は作動液体152を+x方向に動かし、したがって、作動液体152、絶縁流体154、スイッチング液体130を含む可動要素158を+x方向に動かす。この動きの結果作動液体152は動いて制御電極464と接触し、スイッチング液体130は移動してスイッチ接点140から離れる。スイッチング液体130とスイッチ接点140の間の接触がなくなるため、スイッチ接点140と141の間の電気回路は切断される。
図8Bに示すように、推進力481に応答して作動液体152がx方向へさらに動くと、作動液体は制御電極462との接触を切断する。これにより作動液体を介した制御電流の流れが停止し、この結果、ローレンツアクチュエータ450は推進力を生成しなくなる。推進力が加わらなくなるので、可動要素158は減速して停止し、作動液体152は制御電極160と464と接触し、スイッチング液体130はスイッチ接点141だけと接触する。ついで、制御電圧が制御電極462から除去される。
スイッチ400は、図8Cに示すように制御電極160(公称ではアース)と制御電極464の間に正の制御電圧が印加されるまで、図8Bに示すスイッチング状態にとどまる。矢482で表わされる制御電流は、制御電極464から制御電極160まで+y方向に流れる。
制御電流482と磁場B(図3Aを参照)は、矢483で表わされる−x方向の推進力を生成する。推進力483は作動液体152を−x方向に移動させ、したがって可動要素158を−x方向に移動させる。この動きの結果、作動液体152は戻って制御電極462と接触し、スイッチング液体130は動いてスイッチ接点140と接触する。スイッチング液体130とスイッチ接点140の接触により、スイッチ接点140と141の間の電気回路が再確立される。
制御電流482と磁場B(図3Aを参照)は、矢483で表わされる−x方向の推進力を生成する。推進力483は作動液体152を−x方向に移動させ、したがって可動要素158を−x方向に移動させる。この動きの結果、作動液体152は戻って制御電極462と接触し、スイッチング液体130は動いてスイッチ接点140と接触する。スイッチング液体130とスイッチ接点140の接触により、スイッチ接点140と141の間の電気回路が再確立される。
図8Dに示すように、推進力483に応答して作動液体152が−x方向へさらに動くと、作動液体は制御電極464との接触を切断する。これにより作動液体を介した制御電流の流れが停止し、この結果、ローレンツアクチュエータ450は推進力を生成しなくなる。推進力が加わらなくなるので、可動要素158は減速して停止し、作動液体は制御電極160と462と接触し、スイッチング液体130はスイッチ接点140とスイッチ接点141と接触する。ついで、制御電極160から制御電圧が除去される。スイッチ400は図7Aに示す例としての初期のスイッチング状態に戻っている。
図7Bは、バイポーラ制御電圧の必要性がなくなっている、図7Aに示すスイッチ400の変形例402について、一部を切り取った平面図である。図7Bに示す実施形態では、制御電極160は、作動部124の中で制御電極462の反対側の配置された制御電極460と、作動部124の中で制御電極464の反対側の配置された制御電極466とに置き換えられている。制御電極460と466は、一般的にはそれぞれ制御電極462と464に対称(鏡像)である。
動作においては、制御電圧は制御電極462(公称ではアース)と制御電極460(高)の間に印加され、+x方向の推進力を生成し、スイッチ402を図7Bに示すスイッチング状態から図8Bに示すスイッチング状態と同様なスイッチング状態に変える。このスイッチング状態では、作動液体の152の+x方向の動きにより、図7Bに示す制御電極460と462の間の電気回路が切断され、制御電極464と466の間の電気回路が確立される。制御電圧を制御電極466(公称でアース)と制御電極464(高い)の間に印加して−x方向の推進力を生成することによって、スイッチ402は図7Bに示すスイッチング状態に戻る。作動液体の−x方向の動きにより、制御電極460と462の間の電気回路が再確立され、制御電極464と466の間の電気回路が切断される。
図9Aと図9Bは、本発明による金属接点スイッチの第5の実施形態500の内部構造を各スイッチング状態にして示した、一部を切り取った平面図である。スイッチ500は円環状のキャビティを有する。図9Cは、図9Aの切断線9C−9Cに沿った断面図である。図9Dと図9Eはそれぞれ、スイッチ500の第1の基板と第2の基板の平面図である。図示されたスイッチ500の例は二極双投スイッチである。他の例は、異なる数の極および/または投を有する。スイッチ500の要素のうち図2A、図2B、図5A、図5B、図6A、図6Bを参照して前述したスイッチの要素に対応する要素は同じ参照数字によって示し、ここでは説明を繰り返さない。
スイッチ500は、円環状のキャビティ520を形作る筐体510と、キャビティ520内に位置する導電性スイッチング液体130と、キャビティ520内に位置しスイッチ500のスイッチング状態のうち少なくとも1つの状態でスイッチング液体130と電気接触するスイッチ接点140、141、142と、スイッチング液体130に機械的に連結されスイッチのスイッチング状態を変えるローレンツアクチュエータ550とを備えている。スイッチング液体130は、キャビティ520のスイッチング部522に位置する。また、スイッチ500は、キャビティ520のスイッチング部526に位置する導電性スイッチング液体530と、キャビティ520のスイッチング部526に位置しスイッチ500のスイッチング状態のうち少なくとも1つの状態でスイッチング液体530と電気接触するスイッチ接点540、541、542とを有している。
ローレンツアクチュエータ550は、キャビティ520の作動部524に位置する導電性作動液体152、キャビティ520の作動部524に位置し作動液体152と電気接触する制御電極560と562、キャビティ520の作動部524に隣接した位置にある磁石170を備える。キャビティ520の作動部524、制御電極560と562、磁石170は、制御電極560と562の間で作動液体152を介した電流の方向と、磁石170が作動液体152に加える磁場の方向と、その結果としてキャビティ520内の作動液体152の動きの方向が相互に直交するように構成されている。
図示されたローレンツアクチュエータ550の例では、制御電極560と562は、スイッチ500のスイッチング状態のうちの1つで作動液体152と電気接触する。さらにローレンツアクチュエータ550は、キャビティ520の作動部524に位置し、スイッチ500の他のスイッチング状態で作動液体152と電気接触する、相対する制御電極564と566を有する。制御電極564と566は制御電極560と562と共に、キャビティ520の作動液体152の移動を定め、したがって、スイッチング液体部分130と530の移動を定める。この方法は図7Bに関して説明した方法と同様である。
絶縁流体部分154と554は、ローレンツアクチュエータ550の作動液体152をスイッチング液体130とスイッチング液体530にそれぞれ機械的に連結している。さらに、絶縁流体部分556は、スイッチング液体130をスイッチング液体530に機械的に連結している。
図9Aから図9Cに示すスイッチ500の例では、筐体510は、第1の基板512と、第1の基板512に接着された第2の基板514とを備えている。図9Eは、第1の基板512に面する第2の基板514の主要な面515を示している。円環状のキャビティ520は、主要な面515から第2の基板514の中へ伸びている。さらに図9Eには、キャビティ520のスイッチング部522、作動部524、スイッチング部526を示している。スイッチング部522、作動部524、スイッチング部526は、縦に配列されている。示された例においては、スイッチング部522、作動部524、スイッチング部526は、キャビティ520の円周部の単なる領域であり、それぞれの構造は同じである。他の実施形態では、スイッチング部522、作動部524、スイッチング部526は、互いに異なる構造である。例えば、1実施形態では、作動部524の断面積は、スイッチング部522や526の断面積と異なっている。別の実施形態では、スイッチング部522、作動部524、スイッチング部526の間のキャビティ520の部分のうち1つまたは複数の断面積が、スイッチング部522、作動部524、スイッチング部526の断面積と異なり、スイッチ500に特定のダイナミックなスイッチング特性を与えている。
また図9Eは、キャビティ520のスイッチング部522、作動部524、スイッチング部526にそれぞれ位置する、スイッチング液体130、作動液体152、スイッチング液体530、および、キャビティ520の、スイッチング液体130、作動液体152、スイッチング液体530によって占められていない部分を占める絶縁流体部分154、556、554を示す。
図9Dは、第2の基板514に面する第1の基板512の主要な面513を示す。図9Dでは、第2の基板514の第1の基板512上の位置、および第2の基板内の円環状のキャビティ520の位置は破線で示す。主要な面513の上には、3つのスイッチ接点140、141、142が位置し、キャビティ520のスイッチング部522に位置してここから放射状に伸びている。さらに、3つのスイッチ接点540、541、542は、主要な面513の上に位置し、スイッチ接点140、141、142から時計方向で円周上にオフセットされている。スイッチ接点540から542は、キャビティ520のスイッチング部526に位置しここから放射状に伸びている。スイッチ接点140から142はスイッチング部522に沿って逆時計方向の順序で円周上に配置され、スイッチ接点540から542は、スイッチング部526に沿って逆時計方向の順序で円周上に配置されている。スイッチ接点140から142は公称で等間隔の角度分離を有するが、等間隔からいくらかの偏差があっても機能するスイッチが得られる。スイッチ接点540から542は、スイッチ接点140から142の角度分離と等しい角度分離を有するが、等しい角度分離からいくらか偏差があっても機能するスイッチを得ることができる。
さらに図9Aから図9Bを参照すると、キャビティ520のスイッチング部522のスイッチング液体130の両端間の円周上の距離は、スイッチ接点140と141の間の円周上の距離より大きいが、スイッチ接点140と142の隣接する縁間の円周上の距離よりも小さい。スイッチング部526のスイッチング液体530の両端間の円周上の距離は、スイッチ接点540と541の間の円周上の距離よりも大きいが、スイッチ接点540と542の隣接する縁の円周上の距離よりも小さい。
制御電極560、562、564、566も、第1の基板512の主要な面513上に位置する。制御電極560と562は互いに、キャビティ520の作動部524に対し放射状の相対する位置にあり、それぞれ、作動部から外向きと内向きに伸びる。制御電極566と564はキャビティ520の作動部524の相対する側で互いに放射状の相対する位置にあり、それぞれ制御電極560と562から逆時計方向で円周上でオフセットされ、作動部からそれぞれ外向きと内向きに放射状に伸びる。
ローレンツアクチュエータ550の作動液体152が円環状キャビティ520の中心528を中心として回転する角度は、作動液体152が中心528に対して張っている角度と、制御電極562と564の隣接する縁が中心528に対して張っている角度の差によって得られる。
図9Aは、スイッチング液体130がスイッチ接点140と141とに電気接触し、スイッチ接点142が絶縁流体154と接触し、スイッチング液体530がスイッチ接点540と541とに電気接触し、スイッチ接点542が絶縁流体556と接触している、スイッチ500のスイッチング状態の1つを示している。したがって、スイッチング液体130はスイッチ接点140をスイッチ接点141に電気接続し、スイッチ接点142は絶縁され、スイッチング液体530はスイッチ接点540をスイッチ接点541に電気接続し、スイッチ接点542は絶縁される。さらに、制御電極560と562は作動液体152と電気接触しているが、制御電極564と566は絶縁流体554と接触している。
図9Bは制御電極560と制御電極562の間に制御電圧が印加された後のスイッチ500を示す。作動液体152を介した制御液体の流れにより推進力が生成され、作動液体152と制御電極560と562の間の電気接触が切断されるまで作動液体152を時計方向に動かす。作動液体152の逆時計方向の動きにより、作動液体152、絶縁流体154、スイッチング液体130、絶縁流体556、スイッチング液体530、絶縁流体554を含む可動要素558が、スイッチ接点の角度ピッチとほぼ等しい角度だけ、中心528を中心として逆時計方向に移動する。可動要素558の動きにより、絶縁流体556はスイッチ接点140と接触し、スイッチング液体130はスイッチ接点141と142と接触し、絶縁流体554はスイッチ接点540と接触し、スイッチング液体530はスイッチ接点541と542とに接触する。したがって、スイッチ接点140は絶縁され、スイッチング液体130はスイッチ接点141をスイッチ接点142に電気接続させ、スイッチ接点540は絶縁され、スイッチング液体530はスイッチ接点541をスイッチ接点542に電気接続する。最後に、作動液体152の逆時計方向の動きにより、作動液体152は制御電極564と566とに接触する。
スイッチ500が図9Aに示すスイッチング状態に戻るために、制御電圧が制御電極564と566に印加される。その結果、作動液体152を介して流れる制御電流により推進力が生成され、作動液体152と制御電極564と566との間の電気接触が切断されるまで、作動液体152は時計方向に動く。作動液体152の時計方向の動きにより、可動要素558は、スイッチ接点の角度ピッチとほぼ等しい角度だけ中心528を中心として時計方向に動く。これにより、スイッチ500は図9Aを参照して説明したスイッチング状態に回復する。
二極単投スイッチは、図9Aと図9Bに示す二極双投スイッチの例において、スイッチ接点140またはスイッチ接点142を省略し、スイッチ接点540またはスイッチ接点542を省略することによって作成することができる。省略されたスイッチ接点のアイデンティティにより、スイッチの極が同時にオン(またはオフ)になるかまたは交互にオン(またはオフ)になるかどうかが決まる。
キャビティ520内のスイッチング液体の部分の数を増やすことによって、図9Aと図9Bを参照して説明したスイッチ500に、より多くの極を組み込むことができる。スイッチング液体の部分は互いに円周上に間隔をあけて、また、スイッチング液体130、スイッチング液体530、作動液体152からも円周上に間隔をあけて配置される。絶縁流体の部分は、キャビティ520のうちスイッチング液体部分と作動液体が占めていない部分を満たしている。スイッチ接点の別の組は、第1の基板512の主な面513上の、追加のスイッチング液体部分に対応する位置に配置される。
図10Aと図10Bは、本発明による金属接点スイッチの第6の実施形態600の内部構造を示す、一部を切り取った平面図である。スイッチ600では、ローレンツアクチュエータを使用し、スイッチ接点の組に対する導電性スイッチング液体を電気的に連続して制御している。この実施形態においては、スイッチ接点はスイッチング液体と連続的に電気接触している。ローレンツアクチュエータは、磁場内に位置する導電性作動液体を介して制御電流を通過させることにより作動力を生成する。制御電流は相対する制御電極を介して作動液体に供給される。
スイッチ600は、キャビティ620を形作る筐体610と、キャビティ620内に位置する導電性スイッチング液体130と、キャビティ620内に位置しスイッチ600の両方のスイッチング状態でスイッチング液体130と電気接触するスイッチ接点140、141、142と、スイッチング液体130に機械的に連結しスイッチのスイッチング状態を変えるローレンツアクチュエータ650とを備えている。
キャビティ620は、スイッチング部622、作動部624、結合部626と628を備えている。作動部624は実質的にスイッチング部622に対して平行であり、y方向でスイッチング部622からオフセットしている。結合部626と628は、作動部624の相対する端からスイッチング部622に伸び、スイッチング部の長さ方向の互いにオフセットしたポイントでスイッチング部622と結合している。
スイッチング液体130は、キャビティ620のスイッチング部622の大部分を占めている。作動液体152は、作動部624、結合部626の一部、結合部628の一部を占めている。絶縁流体154は結合部626の残りを占め、図10Aに示すスイッチング状態では、スイッチング部622の残りを占めている。絶縁流体654は結合部628の残りを占めている。
スイッチ接点140、141、142は、キャビティ620のスイッチング部622に位置しそこから伸びている。スイッチ接点140、141、142はスイッチング部622の長さに沿ってx方向に配列され、間に結合部626と628が配置されている。スイッチ接点141は結合部626と628の間に位置し、スイッチ接点140は結合部626に対しスイッチ接点141の反対側のスイッチング部622に位置し、スイッチ接点142は結合部628に対しスイッチ接点141の反対側のスイッチング部622に位置している。
ローレンツアクチュエータ650は、キャビティ620の作動部624に位置する導電性作動液体152、作動部624に位置して作動部624から伸び作動液体152と電気接触している相対する制御電極160と162、作動部624に隣接した位置にある磁石170を含んでいる。作動部624、制御電極160と162、磁石170は、制御電極160と162の間の作動液体152を介した電流の方向、磁石170が作動液体152に加える磁場の方向、その結果生じる作動部624の作動液体152の動きの方向が相互に直交するように構成されている。
図10Aに示すスイッチ600のスイッチング状態では、絶縁流体154は結合部626の一部に加えてキャビティ620のスイッチング部622の一部を占めている。スイッチング部622の一部を占める絶縁流体154は、スイッチング液体130を、スイッチ接点140とだけ電気接触するスイッチング液体部分632と、スイッチ接点141と142と電気接触するスイッチング液体部分634とに分割している。したがって、スイッチング液体部分634はスイッチ接点141と142とを電気接続しているが、絶縁流体154はスイッチ接点140を他の2つのスイッチ接点から絶縁している。
図10Bは、制御電極160と制御電極162の間に制御電圧を印加した後のスイッチ600のスイッチング状態を示している。制御電圧印加の結果生じる、作動液体152を介して通過する制御電流と、磁石170が生成する磁場の間の相互作用から推進力が生成され、作動液体152を+x方向に動かす。作動液体152の+x方向の動きにより、絶縁流体654はキャビティ620の結合部628を介してスイッチング部622に入っていく。そこで、絶縁流体654はスイッチング液体部分634を、スイッチ接点142とだけ電気接触を維持するスイッチング液体部分636と、キャビティ620のスイッチング部622で−x方向に移動するスイッチング液体部分とに分割する。移動するスイッチング液体部分は絶縁流体154をスイッチング部から追い出し、これによって、スイッチング液体部分が移動してスイッチング液体部分632と結合し、スイッチング液体部分638を形成する。スイッチング液体部分638はスイッチ接点140と141とに電気接触している。したがって、スイッチング液体部分638はスイッチ接点140と141とを電気接続するが、絶縁流体654はスイッチ接点142と他の2つのスイッチ接点を絶縁させる。
スイッチ600を図10Aに示すスイッチング状態に回復するためには、制御電圧を制御電極162と制御電極160の間に印加する。その結果生じる作動液体152を介して通過する制御電流と磁石170が生成する磁場の相互作用で生成される推進力により、作動液体152は−x方向に移動する。作動液体152の−x方向への移動により、絶縁流体154はキャビティ620の結合部626を介してスイッチング部分622の中に入る。そこで前述のように、絶縁流体154はスイッチング液体部分638を、スイッチ接点142とだけ電気接触を保っているスイッチング液体部分632と、キャビティ620のスイッチング部622の中で+x方向に移動するスイッチング液体部分とに分割する。移動するスイッチング液体部分は絶縁液体654をスイッチング部から押し出し、これによって前述のように、移動するスイッチング液体部分がスイッチング液体636と結合し、スイッチング液体部分634が再形成される。
スイッチ600の二極バ−ジョン(図示せず)では、キャビティ620は追加のスイッチング部を有し、スイッチ接点は前述のスイッチング部622の配列と同様に長さ方向に配列される。スイッチ接点は、作動部624の両端に伸びる2つの追加の結合部分の間に配置される。
前述した金属接点スイッチ実施形態のスイッチング状態は準安定である。たとえば図2Aから図2Cを参照すると、制御電流がローレンツアクチュエータ150の制御電極160と162の間で流れなくなると、スイッチング液体130、絶縁流体154、作動液体152を含む可動要素158はキャビティ120の中で動きを止め、制御電流が再び流れるまで、動いた位置にとどまる。しかし機械的なショックまたは振動などの外部からの刺激により、可動要素158はキャビティ内で動く可能性がある。可動要素が十分に動いた場合、スイッチのスイッチング状態の望ましくない変化という結果を招く可能性がある。
図11Aと図11Bは、キャビティの構造を修正しスイッチのスイッチング状態の安定性を増加した、スイッチの第7の実施形態700の一部を示す、一部を切り取った拡大平面図である。キャビティの修正された構造により、機械的なショックまたは振動などの外部の刺激によってキャビティ内の可動要素が動き、スイッチのスイッチング状態が変わることが低減される。修正されたキャビティ構造は、図5Aと図5Bに示す構造と同様な単極二投スイッチのキャビティを参照して次に説明する。ここに記述されているスイッチの他の実施形態のキャビティも、同様に修正することができる。図11Aと図11Bに示すスイッチの要素のうち前記のスイッチと同様な要素は同じ参照数字を使用して示し、ここでは詳細な説明は繰り返さない。
図11Aと図11Bは、スイッチ700のキャビティ720のスイッチング部722を示している。図面を簡単にするためにスイッチ700の残りは示さないが、図5Aと図5Bを参照して説明したスイッチ200と同様である。スイッチ接点140、141、142は、キャビティ720のスイッチング部722に位置しそこから伸びている。スイッチ接点140、141、142は、前記と同じようにスイッチング部722の長さに沿ってx方向に配列されている。図面を簡単にするために、スイッチ接点140、141、142のうちスイッチング部722の中にあって直接隣接している部分だけを示す。
スイッチング部722は、長さに沿ってx方向に配列された狭窄部780、781、782、783を有している。狭窄部780から783はスイッチ接点140から142の間に交互に挟まれて配置されている。狭窄部780から783の各々の中では、スイッチング部722の断面積はスイッチング部722の残りの断面積より小さい。たとえばスイッチ接点140が中に位置するスイッチング部の部分よりも小さい。狭窄部780と782はx方向で分離され、狭窄部781と783はx方向で分離され、分離している距離はそれぞれ、スイッチング部722のスイッチング液体130の長さにほぼ等しく、これより小さくはない。
図11Aに示すスイッチング状態では、スイッチング液体130、絶縁流体154、作動液体152を含む可動要素は+x方向と−x方向の両方で短い距離を自由に動く。スイッチング液体130とスイッチ電極140と141の間の電気接触は、この動きの範囲で維持される。しかし可動要素がさらに−x方向に動くと、スイッチング液体130がスイッチ接点141との接触を失う前に、スイッチング液体130の端面131は狭窄部780に遭遇する。この遭遇により端面131の曲率半径が低減し、+x方向に力が生成される。この力は、可動要素の−x方向へのさらなる動きに抵抗し、スイッチング液体130とスイッチ接点141との間の接触を維持する助けとなる。さらに、狭窄部783に遭遇する作動液体152の端面153は、−x方向の可動要素の動きにさらに抵抗する、+x方向の成分を伴う力を生成する。
可動要素が+x方向に動くと、スイッチング液体130がスイッチ接点140と接触を失う前に、スイッチング液体130の端面133は狭窄部782に遭遇する。この結果端面133の曲率半径が減少し、−x方向の力が生成される。この力は可動要素の+x方向へのさらなる動きに抵抗し、スイッチング液体130とスイッチ接点140の間の接触を維持する助けとなる。
図11Bは、スイッチ700の他のスイッチング状態を示している。スイッチ700のローレンツアクチュエータ(図示せず)は、図5Aと図5Bを参照して説明したスイッチ200のローレンツアクチュエータよりも実質的に大きなx方向の推進力を生成する。スイッチング液体130の端面133を狭窄部782を介して駆動し、スイッチング液体の端面131を狭窄部781を介して駆動するためには、追加の推進力が必要である。スイッチ700が図11Bに示すスイッチング状態になると、スイッチング液体130の端面131と狭窄部781の間の相互作用は+x方向の可動要素の動きに抵抗し、スイッチング液体とスイッチ接点141の間の接触を維持する助となる。さらに、スイッチング液体130の端面133と狭窄部783の間の相互作用は可動要素の−x方向の動きに抵抗し、スイッチング液体とスイッチ接点142の間の接触を維持する助けとなる。
さらに図11Aと図11Bには、スイッチング部722内のオプションとしての狭窄部784が示されている。狭窄部784は、隣接する狭窄部783に対して+x方向にオフセットされている。作動液体152の端面153と狭窄部784の間の相互作用はさらに作動液体の−x方向の動きに抵抗し、したがって、図11Bに示すスイッチング状態で、スイッチング液体130とスイッチ接点142の間の接触を維持する助けとなる。
キャビティ720の作動部(図示せず)の中に別の狭窄部(図示せず)を配置し、作動部内の作動液体152の位置を制御するようにしてもよい。さらに、複数のスイッチング部を有する実施形態では、追加の狭窄部を各スイッチング部に配置することができる。
図11Cは、スイッチのスイッチング状態の安定性を増加させる、スイッチ700のキャビティ720の代替となるスイッチング部723を示す、一部を切り取った拡大平面図である。代替のスイッチング部723により、機械的なショックまたは振動などの外部の刺激によって可動要素がキャビティ内の長さ方向に沿って移動しスイッチのスイッチング状態を変えてしまうことが低減される。代替のスイッチング部は、図5Aと図5Bに示すスイッチと同様な単極双投スイッチのキャビティを使って説明する。説明したスイッチの他の実施形態のキャビティも同様に修正できる。
スイッチング部723は、スイッチング液体130に対して濡れ性が高い領域と低い領域を交互に備える内壁を有している。この開示では、高い濡れ性と低い濡れ性という用語は絶対的な意味ではなく相対的な意味で使用している。したがって、スイッチング液体に対して濡れ性が低い材料は、スイッチング液体およびスイッチング液体に対して高い濡れ性を有する材料と比べて低い濡れ性を有し、スイッチング液体に対して高い濡れ性を有する材料は、スイッチング液体およびスイッチング液体に対して低い濡れ性を有する材料と比べて高い濡れ性を有する。図示された例において、スイッチング部723は第2の基板114内に形作られ(たとえば図2A)、内壁725はスイッチング液体130に対して濡れ性が高い材料で作成される。スイッチング部723に沿って、スイッチング液体130に対し濡れ性が低い材料の帯785、786、787、788が配列される。帯785から788の間にスイッチ接点140から142が交互に挟まれて配置されている。帯785と787はx方向に分離され、帯786と788はx方向に分離され、分離の距離はスイッチング部723内のスイッチング液体130の長さとほぼ等しく、この長さより小さくなってはいない。
スイッチング液体130が水銀である実施形態では、金属は水銀に対して高い濡れ性を有し一般的な基板材は水銀に対して低い濡れ性を有する。しかし、多くの金属が水銀とアマルガムを形成する。例としての実施形態では、第2の基板114の材料は水銀に関して低い濡れ性を有し、キャビティ720の帯785、786、787、788の外側のスイッチング部722の壁725は濡れ性の高い材料でコーティングされ、基板材は帯785、786、787、788内で露出している。例としての実施形態では、帯785、786、787、788の外側の壁は、クロム(Cr)の接着層、および、水銀によって分解してアマルガムを形成しないプラチナ(Pt)または鉄(Fe)などの金属層でコーティングされている。代替の実施形態では、濡れ性の高い材料はロジウム(Rh)である。第2の基板114の材料がスイッチング液体130に対して比較的高い濡れ性を有する実施形態、または、低い濡れ性の領域と高い濡れ性の領域で濡れ性に関する特に大きな対比が望ましい実施形態では、壁725は帯785、786、787、788のところでスイッチング液体に対して濡れ性が低い材料でコーティングしている。ガラスと多くのプラスチックは水銀に対して低い濡れ性を有する。
図11Cに示したスイッチング状態では、スイッチング液体130、絶縁流体154、作動液体152を含む可動要素は、スイッチ電極140と141とに接触して+x方向と−x方向の両方に短い距離だけ自由に動く。スイッチング液体130とスイッチ電極140と141との間の電気接触はこの動きの範囲で維持される。スイッチング液体130の端面131は壁725の高い濡れ性の材料と接触しているので、比較的大きな曲率半径を有する。しかし可動要素がさらに−x方向に移動すると、スイッチング液体130がスイッチ接点141との接触を失う前に、スイッチング液体130の端面131は濡れ性の低い材料の帯785に遭遇する。この遭遇により端面の曲率半径が低下し、+x方向に力が生成される。この力は可動要素の−x方向へのさらなる動きに抵抗し、スイッチング液体130とスイッチ接点141の間の接触を維持する助けとなる。
可動要素が+x方向に移動すると、スイッチング接点130がスイッチ接点140との接触を失う前に、スイッチング液体130の端面133は濡れ性の低い材料の帯787と遭遇する。この結果端面133の曲率半径が減少し、−x方向に力が生成される。この力は可動要素の+x方向へのさらなる動きに抵抗し、スイッチング液体130とスイッチ接点140の間の接触を維持する助けとなる。
帯788がさらに作動液体152に対して低い濡れ性を有する実施形態では、端面153が帯788と遭遇したことから生じる作動液体152の端面153の曲率半径の減少により+x方向に力が生成され、さらに、図11Cに示すスイッチング状態で可動要素の−x方向への動きに抵抗する。
図11Cに示すスイッチ700の実施形態の他のスイッチング状態(図示せず)では、スイッチング液体130の端面131と濡れ性の低い材料の帯786の間の相互作用はスイッチング液体130の+x方向の動きに抵抗し、端面133と帯788の間の相互作用はスイッチング液体130の−x方向への動きに抵抗する。
さらに図11Cには、作動液体152に対して低い濡れ性を有する材料でできたオプションの帯789を示している。帯789は、隣接する帯788に対して+x方向に位置している。作動液体152の端面153と帯789の間の相互作用は作動液体152の−x方向の動きに抵抗するので、他のスイッチング状態におけるスイッチング液体130とスイッチ接点142との間の接触を維持する助けとなる。
濡れ性の低い材料の追加の帯(図示せず)をキャビティ720の作動部(図示せず)に配置し、作動部内の作動液体152の位置を制御してもよい。さらに、図11Cに示す濡れ性の低い材料の帯と図11Aと図11Bに示す狭窄部を組み合わせて使用し、キャビティ内の可動要素の位置を制御してもよい。
図11Cに示すように、濡れ性の高い材料の基板に濡れ性の低い材料の帯785から780を適用して、スイッチング液体130に対して濡れ性の低い領域と濡れ性の高い領域を交互に形作る方法の代替として、基板114の材料はスイッチング液体130に対して低い濡れ性を有していてもよい。この場合、スイッチング部723の壁725は図11Cに示す帯785から788の間に対応する領域で、スイッチング液体130に対して濡れ性の高い材料の帯で覆う。このような帯は、スイッチ接点140から142をスイッチング液体130に晒す形状になっている。
図11Aから図11Cを参照して説明した構造は、スイッチ700のスイッチング状態が変わったときに、スイッチング液体がスイッチ接点140と141に対して停止する位置と、スイッチ接点141と142に対して停止する位置を定める役割を果たす。
図12Aと図12Bはそれぞれ、本発明による金属接点スイッチの第8の実施形態800の平面図と断面図とを示す。ここでローレンツアクチュエータが所与の推進力を生成するために必要な制御電流の大きさは低減されている。スイッチ800は、図2Aから図2Bを参照して説明したスイッチと同様な単極単投スイッチを使って説明する。スイッチ800の要素のうち図2Aから図2Cに関して説明したスイッチの要素に対応する要素は同じ参照数字によって示し、ここでは説明を繰り返さない。次に説明するローレンツアクチュエータと似たローレンツアクチュエータを、本明細書に開示したスイッチの他の実施形態に組み込むことができる。
スイッチ800のローレンツアクチュエータ850では、磁石170を組込む磁石アセンブリ870は、作動液体152に磁場を加える。与えられた磁石170の強さに対して、キャビティの作動部に隣接する第2の基板114に接着された磁石170が磁場を加える図2Aから図2Cを参照して説明した構成よりも、磁石アセンブリ870は実質的に強い磁場を作動液体152に加える。
磁石アセンブリ870は、磁石170、強磁性の磁極片874及び876とを備えている。磁石170は、筐体110の片側に隣接した位置にあり、極軸は第1の基板112の主要な面113に直交している。磁極片874は、第2の基板114を横切って、磁石170から、キャビティ120の作動部124が形作られている基板114の領域に伸びている。図12Aでは、磁極片874に対するキャビティ120の位置、特にキャビティ120の作動部124の位置を破線で示している。
次に図12Bを参照すると、磁極片876は第1の基板112を横切って、磁石170から、基板114に形作られたキャビティ120の作動部124と並んだ基板112の領域に伸びている。図12Bでは、磁極片874と876に対するキャビティ120の位置、特にキャビティ120の作動部124の位置を示している。スイッチ800では、作動液体152は、磁石170と磁極片874及び876とが形成する磁石回路内のギャップに生じる強い磁場内に位置している。
図12Cは、第1の基板812が磁極片876を収容するくぼみ816を形作っているスイッチングデバイス800の変形例802を示す断面図である。磁極片876は、磁石170から、第2の基板114内に形作られたキャビティ820の作動部124と並んだ基板812の領域まで伸びている。図12Cでは、磁極片874と876に対するキャビティ120の位置、特に作動部124の位置を示している。第1の基板812内のくぼみ816の中に磁極片876を配置することにより、磁極片874と876の間の距離が低減し、作動液体152が位置している磁石回路内のギャップの磁場の強さが増加する。
図13A、図13B、図13Cはそれぞれ、本発明による金属接点スイッチの第9の実施形態900についての、一部を切り取った2つの平面図と断面図を示す。ここで、ローレンツアクチュエータが所与の推進力を生成するために必要な制御電流の大きさはさらに低減され、ローレンツアクチュエータの抵抗は増加している。図13Dと図13Eはそれぞれ、スイッチ900の第1の基板と第2の基板の平面図である。スイッチ900は、図5Aと図5Bに示すスイッチと同様な単極双投スイッチのものを説明する。スイッチ900の要素のうち上述のスイッチの要素に対応する要素は同じ参照番号で示し、ここでは説明を繰り返さない。次に説明するローレンツアクチュエータと似たローレンツアクチュエータを、本明細書に開示したスイッチの他の実施形態に組み込むことができる。
スイッチ900では、キャビティ920は、前述した構成と同様な構成で縦に並んだスイッチング部122と作動部924とを備えている。作動部924の長さを伸ばして、絶縁流体154の一部、スイッチング液体152、絶縁流体954、スイッチング液体952をx方向に縦に並べて収容させている。さらに、作動部924には、スイッチング液体952と電気接触する相対する制御電極960と964、およびスイッチング液体952と電気接触する相対する制御電極966と962とが位置している。制御電極960と962はスイッチング部924から伸び、制御回路(図示せず)に接続されるようになっている。制御電極964と966は、y方向に作動部924を超えて伸びるトレース961(図13D)によって直列に内部で接続されている。トレース961は、作動部924に位置するスイッチング液体部分152と952から分離されている。別法として、制御電極964と966は制御電極960と962と形状が同じで、外部で直列に接続される。
磁石970は、キャビティ920の作動部924での全移動範囲で作動液体152と作動液体952に磁場を加える形状である。別法としては、別々の磁石を使用してスイッチング液体152と952にそれぞれ磁場を加えてもよい。さらに別法としては、図12Aから図12Cに関して説明した構成と同様な極磁片の構成を使用し、作動液体152と作動液体952に集合的または個別に磁場を加えてもよい。
絶縁流体954は、スイッチング液体952を介して流れる制御電流が生成する推進力と、スイッチング液体152を介して追加的に流れる制御電流で生成される推進力とを機械的に連結している。したがって、作動液体152と952は各々、ローレンツアクチュエータ950が、スイッチング液体130、絶縁流体154、作動液体152、絶縁流体954、作動液体952を含む可動要素958を+x方向または−x方向に動かすために生成する必要がある推進力の半分しか生成する必要はない。絶縁流体954と作動液体952に追加される体積は、スイッチング液体130、絶縁流体154、作動液体152に追加される体積よりも少なく、作動液体152と作動液体952を介してそれぞれ流れる制御電流は、図2Aから図2Cに示される単一の作動液体部分しか有しないローレンツアクチュエータの制御電流よりも小さい。制御電極964と966は直列に接続され、制御電極960と962(またはその逆)の間に印加される制御電圧により、同じ制御電流が作動液体152と作動液体952の両方を介して流れる。
ローレンツアクチュエータは低い電気抵抗を有する。前述のように2つのローレンツアクチュエータを直列で電気接続することにより、一般的な制御回路とよりよいインピ−ダンス一致が図れる電気抵抗の大きくなったローレンツアクチュエータを提供することができる。
図13Cの断面図は、電極964と966(図13A)の間の内部直列接続の詳細を示している。第1の基板913は、導電性トレース961が主要な面に位置している基部916を備えている。基部の主要な面の残りは平坦化層917によって覆われている。絶縁材層918は平坦化層とトレースとを覆っている。スイッチ接点140から142、制御電極960、962、964、966は絶縁層918の主要な面の上にある。図13Dをさらに参照すると、絶縁層918のトレース961の両端の開口部は、トレースに電気接続されたバイア963と965を収容している。制御電極964は、トレース961から離れたバイア963の端に電気接続されている。制御電極966は、トレース961から離れたバイア965の端に電気接続される。したがって、バイア963と965、トレース961は、制御電極964を制御電極966に電気接続する回路を形成している。
図13Aから図13Cに示す例において、作動液体の2つの部分と、相対する制御電極のそれぞれの対は作動部924に位置する。他の実施形態では、作動部924に位置する作動液体の部分の数とそれぞれ相対する電極の数は2よりも多い。トレース961と同様な追加のトレースを設け、直列の作動液体の部分に接触する電極を接続する。さらに別の実施形態では、ローレンツアクチュエータの可動要素の移動は図7Bを参照して説明した移動と同様な方法で定められる。このような実施形態では、2対の相対する電極は、作動部924の作動液体の各部分と接触するように配置される。順方向の動きを与える電極、逆方向の動きを与える電極は別々に直列に接続する。内部で直列接続させる実施形態では、トレース961と同様なトレースを基板912の異なるレベルに設け、それぞれ順方向の相互接続と逆方向の相互接続をさせる。
次に、図2Aから図2C、図3A、図3B、図4A、図4Bを参照して説明したスイッチ100の例としての製造方法を参照しながら、本発明によるスイッチの実施形態の製造方法を説明する。本明細書に説明する他の実施形態の製造方法は同様である。
本発明による金属接点スイッチの実施形態は個別に製造できるが、スイッチは一般的には、何百または何千ものスイッチのそれぞれの基板を有するウェハを処理し組み立てるウェハスケール処理によって製造される。ついで組み立てられたウェハを個別のスイッチに分離するか、または、小さなスイッチのアレイに分割する。
スイッチ100は次のように製造される。まず図4Aを参照すると、第1の基板112の一部を形成している第1のウェハを準備する。第1のウェハに適した材料の例は、シリコン、ガラス、セラミック、プラスチックである。別法としては、主要な面上に絶縁層を伴う金属基板を使用することができる。各スイッチのスイッチ接点140と141、および制御電極160と162は第1のウェハの1つの主要な面の導電材内で形作られる。1実施形態では、PtまたはFeの層の導電層を、基板112の一部を形成するウェハの主要な面の上に付着させる。導電層はエッチングまたはリフトオフプロセスによってパターン形成し、スイッチ接点140と141、制御電極160と162を形作る。他の実施形態では、スイッチ接点と制御電極は、スクリーン印刷とラミネーションなどのプロセスによってウェハの主要な面上に付着させる。一部の実施形態では、スイッチ接点と制御電極は異なる材料でもよい。
いくつかの実施形態では、スイッチ接点140と141、および制御電極160と162の片方または両方は、複数の材料の層で形成される。1例では、スイッチ接点と制御電極は、薄い接着層、高導電性材の厚い導電層、スイッチング液体130と作動液体152に対して比較的高い濡れ性を有する材料の薄い接触層で形成される。さらに、接触層の材料は、スイッチング液体と作動液体に対して不溶性であるか、またはなんらかの方法で腐食されない材料である。例えば、付着層の材料はチタン、導電層の材料は金、接触層の材料はロジウムである。別の例では、付着層はクロム、導電層と接触層の組み合わせはプラチナ、または、ロジウム、鉄である。
オプションとしては、第1のウェハには、次に説明する少なくともキャビティ120の一部を形作る処理と同様な処理を行なってもよい。
次に図4Bを参照すると、第2の基板114の一部を形成する第2のウェハが準備される。第2のウェハに適した材料の例はシリコン、ガラス、セラミック、プラスチックである。第2のウェハを処理し、個別の第2の基板の形状に形作る。第2の基板は、組み立てられたスイッチ内でスイッチ接点と制御電極の一部を形成するボンディングパッドを露出する形状である。個別の第2の基板の形状を形作るために使用できる例としてのプロセスは、シリコン、または、ガラス、焼成したセラミックの第2のウェハに適用する選択的エッチングまたは選択的アブレーション、およびグリーンセラミックまたはプラスチックの第2のウェハに適用する成型である。形状を形作る処理の前に第2のウェハをハンドルウェハに接着し、次の処理で構造の一体化を維持させるようにしてもよい。
形状形成処理の一部として、または、別の処理として、各スイッチングデバイス100のキャビティ120を第2のウェハ内で形作る。形状の形成に関して前述したプロセスと同様なプロセス、または他のプロセスを使用することができる。キャビティ120を全体として第1の基板112内に形作る実施形態では、キャビティ120を形作るための第2のウェハの処理は省略されている。
第2の基板114の一部を形成する第2のウェハは、基板114の主要な面115が上を向く方向である。測定された量のスイッチング液体130を各第2の基板のキャビティ120のスイッチング部122に入れ、測定された作動液体152の部分を各第2の基板のキャビティの作動部124に入れる。絶縁流体が液体である実施形態では、絶縁流体154の測定された量をそれぞれの第2の基板のキャビティ120の中でスイッチング液体と作動液体の間に入れる。測定された量の液体金属を分配する技術は、2004年4月16日に出願された、Fazzioによる「液体金属スイッチとその製造方法」という題名の米国特許第6822176号(出願番号10/826248)に説明されている。同特許は本開示の譲受人に譲渡されている。スイッチング液体と作動液体として使用可能な材料は例えば、水銀(Hg)、ガリウム(Ga)、ガリウムとインジウムを含む合金、ガリウムとインジウムと錫を含む合金、キャリア液中の導電性粒子のスラリなどである。絶縁流体として使用可能な材料は例えば、ガス、不活性ガス、窒素(N2)、アルゴン(Ar)、液体、低粘度の液体、メタノール(CH3OH)、エタノール(C2H5OH)、トランス油などである。
第2の基板114の一部を形成する第2のウェハの主要な面は、接着剤などの接着材料の薄層でコーティングされる。ついで、基板112の一部を形成する第1のウェハを逆にし、適切なアライメントで第2のウェハ上に載せる。一般的には、第1のウェハと第2のウェハは、ウェハ間のアライメントの精度を保つために基準マークを有する。ついで、結合材を硬化させ、ウェハを接着させる。ついで、組み立てたウェハを個別のスイッチに分ける。分ける前にスイッチを検査してもよい。
一部の実施形態では、スイッチ110の作動中にローレンツアクチュエータ150が作動部124から離れたキャビティ120のスイッチング部122の端部と、スイッチング部122から離れた作動部124の端部に捕捉されている空気を圧縮する必要性がないように、第1の基板112の一部を形成する第1のウェハは、第2の基板114の一部を形成する第2のウェハと真空内で接着させるか、少なくとも減圧下で接着させる。絶縁流体154がガスである実施形態では、第1のウェハは、絶縁流体雰囲気中で第2のウェハに接着させる。
このような実施形態では、図4Bに示すように、絶縁流体はさらにキャビティ120のスイッチング部122と作動部124の遠端に位置し、キャビティ120は一般的には均圧部126を備えている。
このような実施形態では、図4Bに示すように、絶縁流体はさらにキャビティ120のスイッチング部122と作動部124の遠端に位置し、キャビティ120は一般的には均圧部126を備えている。
本開示では例としての実施形態を使用して、本発明について詳細に説明した。しかし、請求項によって定義されている本発明は、説明した実施形態に制限されるものではない。
本発明の実施態様の一部を以下に例示する。
(実施態様1):キャビティ(120)を形作っている筐体(110)と、
前記キャビティ内の導電性スイッチング液体(130)と、
前記キャビティ内に位置し、少なくとも1つのスイッチング状態で前記スイッチング液体と電気接触するスイッチ接点(140、141)と、
前記キャビティ内に位置して前記キャビティ内で移動できる導電性作動液体(152)を有するローレンツアクチュエータ(150)であって、前記ローレンツアクチュエータは前記スイッチング液体と機械的に連結し前記スイッチのスイッチング状態を変えるローレンツアクチュエータ(150)とを備える金属接点スイッチ(たとえば100)。
(実施態様2):前記キャビティ内で前記スイッチング液体と前記作動液体の間に位置する絶縁流体(154)をさらに有する実施態様1に記載のスイッチ。
(実施態様3):前記スイッチング液体(130)と前記作動液体(154)とで導電性液体の一つの本体が構成されている実施態様1に記載のスイッチ。
(実施態様4):前記作動液体は前記キャビティ内で第1の方向に動くことができ、
前記ローレンツアクチュエータはさらに、
前記キャビティ内に位置し、前記スイッチの少なくとも1つのスイッチング状態で前記作動液体と電気接触する、相対する制御電極(160、162)と、
前記作動液体全体に磁場を加える手段(たとえば170)とをさらに備える実施態様1から3のいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様5):前記制御電極は、一つの制御電極(160)に相対する1対の制御電極(462、464)を備える実施態様4に記載のスイッチ。
(実施態様6):前記制御電極は、第2の対の制御電極(460、466)に相対する第1の対の制御電極(462、464)を備える実施態様4に記載のスイッチ。
(実施態様7):前記ローレンツアクチュエータはさらに、前記キャビティ内に位置し、前記スイッチの少なくとも1つのスイッチング状態で前記作動液体と電気接触する、相対する制御電極(160、162)を備え、
前記キャビティは、
前記制御電極が位置する作動部(624)と、
前記スイッチ接点が位置するスイッチング部(622)と、
前記スイッチング部で長さ方向に互いに分離している接合部へ前記作動部の両端から伸びている結合部(626、628)とを備える実施態様1から3のいずれか一項に記載のスイッチ。
(実施態様8):前記接合部は前記スイッチ接点(140、141、142)の間に挟まれて配置されている実施態様7に記載のスイッチ。
(実施態様9):前記ローレンツアクチュエータは、前記キャビティ内に位置し、前記スイッチの少なくとも1つのスイッチング状態で前記作動液体と電気接触する、相対する制御電極(160、162)をさらに備え、
前記キャビティは、前記制御電極が位置する作動部(124)と、前記スイッチ接点が位置するスイッチング部(122)とを備え、
前記作動部は前記スイッチング部よりも断面積が大きい実施態様1から3のいずれか一項に記載のスイッチ。
(実施態様10):前記作動液体は絶縁流体部分(954、955)と交互に配置された作動液体部分(952、953)を備え、前記作動液体部分と前記絶縁流体は前記キャビティ内で第1の方向に一列に配置され、前記各作動液体部分と電気接触する、相対する制御電極の対(960、964;966、962)を備えてなる実施態様1から3のいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様11):前記ローレンツアクチュエータは、
前記作動液体部分から独立しており、前記作動液体部分のうち1つの部分の制御電極の対のうち1つ(964)と、前記作動液体部分のうち別の部分の制御電極の対のうちもう1つ(966)との間に配置される直列の電気接続(916)をさらに備える実施態様10に記載のスイッチ。
(実施態様12):前記キャビティ(520)は円環状である実施態様1から3のいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様13):前記スイッチング液体はスイッチング液体部分(130、530)を備え、
前記スイッチング液体部分を互いから分離させ、前記スイッチング液体部分を作動液体(152)からも分離させている絶縁流体の部分(154、554、556)を前記スイッチがさらに備える実施態様12に記載のスイッチ。
(実施態様14):前記キャビティは前記スイッチング液体に対して異なる濡れ性を有する材料の領域(725、785、786、787、788)が交互に配置され、前記領域は第1の方向に配列される実施態様1から13のうちのいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様15):前記キャビティは前記第1の方向に配置された狭窄部(781、782、783)を備える実施態様1から11のうちのいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様1):キャビティ(120)を形作っている筐体(110)と、
前記キャビティ内の導電性スイッチング液体(130)と、
前記キャビティ内に位置し、少なくとも1つのスイッチング状態で前記スイッチング液体と電気接触するスイッチ接点(140、141)と、
前記キャビティ内に位置して前記キャビティ内で移動できる導電性作動液体(152)を有するローレンツアクチュエータ(150)であって、前記ローレンツアクチュエータは前記スイッチング液体と機械的に連結し前記スイッチのスイッチング状態を変えるローレンツアクチュエータ(150)とを備える金属接点スイッチ(たとえば100)。
(実施態様2):前記キャビティ内で前記スイッチング液体と前記作動液体の間に位置する絶縁流体(154)をさらに有する実施態様1に記載のスイッチ。
(実施態様3):前記スイッチング液体(130)と前記作動液体(154)とで導電性液体の一つの本体が構成されている実施態様1に記載のスイッチ。
(実施態様4):前記作動液体は前記キャビティ内で第1の方向に動くことができ、
前記ローレンツアクチュエータはさらに、
前記キャビティ内に位置し、前記スイッチの少なくとも1つのスイッチング状態で前記作動液体と電気接触する、相対する制御電極(160、162)と、
前記作動液体全体に磁場を加える手段(たとえば170)とをさらに備える実施態様1から3のいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様5):前記制御電極は、一つの制御電極(160)に相対する1対の制御電極(462、464)を備える実施態様4に記載のスイッチ。
(実施態様6):前記制御電極は、第2の対の制御電極(460、466)に相対する第1の対の制御電極(462、464)を備える実施態様4に記載のスイッチ。
(実施態様7):前記ローレンツアクチュエータはさらに、前記キャビティ内に位置し、前記スイッチの少なくとも1つのスイッチング状態で前記作動液体と電気接触する、相対する制御電極(160、162)を備え、
前記キャビティは、
前記制御電極が位置する作動部(624)と、
前記スイッチ接点が位置するスイッチング部(622)と、
前記スイッチング部で長さ方向に互いに分離している接合部へ前記作動部の両端から伸びている結合部(626、628)とを備える実施態様1から3のいずれか一項に記載のスイッチ。
(実施態様8):前記接合部は前記スイッチ接点(140、141、142)の間に挟まれて配置されている実施態様7に記載のスイッチ。
(実施態様9):前記ローレンツアクチュエータは、前記キャビティ内に位置し、前記スイッチの少なくとも1つのスイッチング状態で前記作動液体と電気接触する、相対する制御電極(160、162)をさらに備え、
前記キャビティは、前記制御電極が位置する作動部(124)と、前記スイッチ接点が位置するスイッチング部(122)とを備え、
前記作動部は前記スイッチング部よりも断面積が大きい実施態様1から3のいずれか一項に記載のスイッチ。
(実施態様10):前記作動液体は絶縁流体部分(954、955)と交互に配置された作動液体部分(952、953)を備え、前記作動液体部分と前記絶縁流体は前記キャビティ内で第1の方向に一列に配置され、前記各作動液体部分と電気接触する、相対する制御電極の対(960、964;966、962)を備えてなる実施態様1から3のいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様11):前記ローレンツアクチュエータは、
前記作動液体部分から独立しており、前記作動液体部分のうち1つの部分の制御電極の対のうち1つ(964)と、前記作動液体部分のうち別の部分の制御電極の対のうちもう1つ(966)との間に配置される直列の電気接続(916)をさらに備える実施態様10に記載のスイッチ。
(実施態様12):前記キャビティ(520)は円環状である実施態様1から3のいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様13):前記スイッチング液体はスイッチング液体部分(130、530)を備え、
前記スイッチング液体部分を互いから分離させ、前記スイッチング液体部分を作動液体(152)からも分離させている絶縁流体の部分(154、554、556)を前記スイッチがさらに備える実施態様12に記載のスイッチ。
(実施態様14):前記キャビティは前記スイッチング液体に対して異なる濡れ性を有する材料の領域(725、785、786、787、788)が交互に配置され、前記領域は第1の方向に配列される実施態様1から13のうちのいずれかに記載のスイッチ。
(実施態様15):前記キャビティは前記第1の方向に配置された狭窄部(781、782、783)を備える実施態様1から11のうちのいずれかに記載のスイッチ。
10 液体金属ポンプ
20 リザーバ
22 開放チャネル
30 水銀
40 ライザ管
42 戻り管
50 水銀の流れ
60,62 電極
70 磁場
100 金属接点電気スイッチ
110,510,610 筐体
112,212,512 第1の基板
113,115,213,313,515 面
114,214,314,514 第2の基板
120,220,320,520,620,720,920 キャビティ
122,222,322,522,526,622,722,723 スイッチング部
124,224,324,524,924,624 作動部
126 均圧部
130,530 導電性スイッチング液体
140,141,142,240,241,242,340,341,342,540,541,542 スイッチ接点
150,450,550,650 ローレンツアクチュエータ
152 導電性作動液体
154,155,254,354,554,556,954 絶縁流体
158,358,558,958 可動要素
160,162,460,462,464,466,560,562,564,566,960,962,964,966 制御電極
170,570,970 磁石
200,202,300,400,500,600,700,800,802,900 スイッチ
230,330,952 スイッチング液体
312,812 基板
480,482 制御電流
481,483 推進力
528 中心
626,628 結合部
632,634,636, スイッチング液体部分
780,781,782,783 狭窄部
785,786,787,788,789 濡れ性が低い材料の帯
816 くぼみ
870 アセンブリ
874,876 磁極片
916 基部
917 平坦化層
918 絶縁材層
961 トレース
963,965 バイア
20 リザーバ
22 開放チャネル
30 水銀
40 ライザ管
42 戻り管
50 水銀の流れ
60,62 電極
70 磁場
100 金属接点電気スイッチ
110,510,610 筐体
112,212,512 第1の基板
113,115,213,313,515 面
114,214,314,514 第2の基板
120,220,320,520,620,720,920 キャビティ
122,222,322,522,526,622,722,723 スイッチング部
124,224,324,524,924,624 作動部
126 均圧部
130,530 導電性スイッチング液体
140,141,142,240,241,242,340,341,342,540,541,542 スイッチ接点
150,450,550,650 ローレンツアクチュエータ
152 導電性作動液体
154,155,254,354,554,556,954 絶縁流体
158,358,558,958 可動要素
160,162,460,462,464,466,560,562,564,566,960,962,964,966 制御電極
170,570,970 磁石
200,202,300,400,500,600,700,800,802,900 スイッチ
230,330,952 スイッチング液体
312,812 基板
480,482 制御電流
481,483 推進力
528 中心
626,628 結合部
632,634,636, スイッチング液体部分
780,781,782,783 狭窄部
785,786,787,788,789 濡れ性が低い材料の帯
816 くぼみ
870 アセンブリ
874,876 磁極片
916 基部
917 平坦化層
918 絶縁材層
961 トレース
963,965 バイア
Claims (1)
- キャビティを形作っている筐体と、
前記キャビティ内の導電性スイッチング液体と、
前記キャビティ内に位置し、少なくとも1つのスイッチング状態で前記スイッチング液体と電気接触するスイッチ接点と、
前記キャビティ内に位置し前記キャビティ内で移動できる導電性作動液体を備え、前記スイッチング液体と機械的に連結して前記スイッチのスイッチング状態を変えるローレンツアクチュエータとを有する金属接点スイッチ。
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US6838959B2 (en) * | 2003-04-14 | 2005-01-04 | Agilent Technologies, Inc. | Longitudinal electromagnetic latching relay |
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2004
- 2004-07-23 US US10/898,646 patent/US20060017532A1/en not_active Abandoned
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2005
- 2005-03-30 EP EP05006938A patent/EP1619709A1/en not_active Withdrawn
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EP1619709A1 (en) | 2006-01-25 |
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