JP2006039146A - フレネルレンズの製造方法及びフレネルレンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】フレネルレンズの非有効面(ライズ面)に精度良く光吸収層を形成し、ゴースト像の発生が無い良好な画像が表示でき、製造が容易なフレネルレンズの製造方法及びフレネルレンズを提供する。
【解決手段】フレネルレンズのレンズ形状の表面全体に光吸収層を塗布形成した後、前記レンズ形状の形成されている面の反対面より光を照射することにより、前記光吸収層を部分的にアブレーション、溶融、昇華、燃焼、爆融もしくは削摩により除去し、前記レンズ形状の一部に光吸収層を形成することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、フレネルレンズに関し、特に背面投射型テレビに用いられる透過型スクリーンを構成するフレネルレンズの製造方法及びフレネルレンズに関する。
大画面テレビの一つとして図5に示す背面投射型テレビ50がある。この背面投射型テレビ50は、透過型スクリーン51の反観察者側に配置した投射装置52から、当該スクリーン51に対して映像光(投射光)54を投射して、観察者に映像を提供するものである。透過型スクリーンの一例を図6に示す。図6の例では、透過型スクリーン60は、フレネルレンズ61とレンチキュラーレンズ62で構成されている。
この種のフレネルレンズは、入光面から入光した投射光を偏向して出光面から所望の角度で出光することを目的として背面投射型スクリーンに使用されている。しかし、入射光の一部は、出光面で反射され、フレネルレンズ内で反射した後、フレネルレンズの非有効面(ライズ面とも称する。)から出射しゴースト光となる。
図4は、従来のフレネルレンズ400における入射光の光路を示す図である。フレネルレンズ400に入射した入射光Linの大部分は、フレネルレンズの出光面400bから出光して、正規の出射光Loutとなる。しかし、入射光Linの一部は、出光面400bで反射して戻され、入光面400aでさらに反射して、フレネルレンズの非有効面(ライズ面)400cからゴースト光Lgとして出射する。このゴースト光Lgは、本来の出射光Loutから離れた位置から出光するので、本来の画像が表示されるべき位置と異なる位置に同じ画像(ゴースト像)が見えてしまい、画像が二重に見えるという問題が発生する。
上記の問題に対し、透過型投影スクリーンに使われるフレネルレンズにおいて、フレネルレンズ面の反射光によるゴースト像の発生を防止するために、従来、フレネルレンズの非有効面(ライズ面)に光吸収層または光散乱層を形成するということが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−62591号公報
特許文献1には、フレネルレンズ面及びライズ面に光吸収性材料を塗布し、次いでフレネルレンズ面上の光吸収性材料をゴム素材の用具で掻き取ることにより、ライズ面に光吸収層を形成するフレネルレンズの製造方法が記載されている。
しかしながら、フレネルレンズ面は斜面であり、特許文献1に記載の方法でフレネルレンズ面だけ光吸収層を掻き取るのは困難である。上記のように、従来、フレネルレンズの非有効面(ライズ面)に選択的に光吸収性層を形成するのは困難であるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、フレネルレンズの非有効面(ライズ面)に精度良く光吸収層を形成し、ゴースト像の発生が無い良好な画像が表示でき、製造が容易なフレネルレンズの製造方法及びフレネルレンズを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載のフレネルレンズの製造方法は、レンズ形状の一部に光を吸収する部分を有するフレネルレンズの製造方法であって、前記レンズ形状の表面全体に光吸収層を塗布形成した後、前記レンズ形状の形成されている面の反対面より光を照射することにより、前記光吸収層を部分的にアブレーション、溶融、昇華、燃焼、爆融もしくは削摩により除去し、前記レンズ形状の一部に光吸収層を形成することを特徴とするものである。
本発明の請求項2に記載のフレネルレンズの製造方法は、前記レンズ形状の一部に形成された光吸収層は、フレネルレンズの非有効面に形成されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に記載のフレネルレンズの製造方法は、前記照射する光は、フレネルレンズの中心に垂直な線(すなわち、フレネルレンズの光軸)の近傍から照射されることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に記載のフレネルレンズの製造方法は、前記照射する光の光源は、フレネルレンズの実使用時のフレネルレンズと光源の位置関係と同じになるように設定することを特徴とするものである。
本発明の請求項5に記載のフレネルレンズの製造方法は、前記照射する光の光源は、フレネルレンズの実使用時のフレネルレンズと光源の位置関係よりも、よりフレネルレンズから遠ざかる位置に設定することを特徴とするものである。
本発明の請求項6に記載のフレネルレンズの製造方法は、前記照射する光はレーザ光であることを特徴とするものである。
本発明の請求項7に記載のフレネルレンズの製造方法は、前記レーザ光は赤外レーザ光であることを特徴とするものである。
本発明の請求項8に記載のフレネルレンズは、請求項1ないし請求項7のいずれかの方法により形成された光吸収層をレンズ形状の非有効面に有することを特徴とするものである。
本発明のフレネルレンズの製造方法は、フレネルレンズの出光面に塗布された光吸収層を選択的に除去するので、フレネルレンズの非有効面(ライズ面)に精度良く光吸収層を形成することができ、製造が容易であり、ゴースト像の発生が無い良好な画像が表示できるフレネルレンズを得ることができる。
本発明のフレネルレンズの製造方法について図面を用いて説明する。図1、図2は、本発明のフレネルレンズの非有効面(ライズ面)に光吸収層を有するフレネルレンズの製造方法を示す工程断面図である。図3は本発明によるフレネルレンズの断面模式図である。
(フレネルレンズの準備)
まず、板状のシート又は巻き取り可能なフィルムからなる透明な光学部材の片面にフレネルレンズ面が設けられたフレネルレンズを準備する。本発明のフレネルレンズの製造方法は、フレネルレンズとして、サーキュラーフレネルレンズ、リニアフレネルレンズのいずれにも適用できるものである。
本発明のフレネルレンズの製造方法においては、フレネルレンズの材質としては、従来用いられる透明な樹脂を用いることができ、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂等が用いられ、これらの樹脂と、フレネルレンズの逆形状を有する金型を用いて、プレス成形法、重合成形法等の方法により成形すればよい。
また、これらの樹脂の板を用い、この板と金型の間に紫外線硬化型樹脂を充填し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させる紫外線硬化法で作製してもよい。
(光吸収層の形成)
次に、上記のフレネルレンズを用いて、図1に示すように、フレネルレンズ100のレンズ形状(出光面100bと非有効面100c)の表面全体に光吸収層110を塗布形成する。
光吸収層110は、透明樹脂等のバインダ成分と光吸収性物質とを少なくとも含む樹脂組成物からなり、好ましくは、一様な厚みで形成される。光吸収層110に含まれる光吸収性物質は、光吸収性物質と遮光性物質の両方の物質の性質を兼ね備える物質であってもよく、あるいは光吸収性物質に遮光性物質を混在させたものであってもよい。また、光吸収層110に含まれる光吸収性物質、遮光性物質は、1種類を単独で、あるいは複数種類を組合せて用いることができる。
(バインダ成分)
光吸収層110に含有されるバインダ成分としては、モノマーとして酢酸ビニル、ビニルアルコール、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルフッ素含有(メタ)アクリル酸誘導体、アクリロニトリル、オレフィン類(エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン等)から選ばれる少なくとも1種類のモノマーを重合させた重合体、セルロース誘導体(セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂、石油系樹脂、天然ゴム類もしくはブタジエンゴム等の合成ゴム類、シリコン樹脂、、またはフッ素樹脂等のポリマーから選ばれた透明樹脂を挙げることができ、これらを単独、あるいは、2種類以上の組合せで使用することができる。
また、光吸収層110に含有されるバインダ成分としてワックス類を用いることもでき、ワックス類としては、鯨ロウ、蜜ロウ、カルナバロウ、キャンデリロウ、モンタンロウ、ラノリンロウ等の天然ワックス、パラフィンロウ、マイクロクリスタリンワックス、エステルワックス、酸化ワックス、低分子量ポリエチレンワックス、モンタンワックス、塩化パラフィン等の合成ワックス、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロメン酸、ベへニン酸等の高級脂肪酸、ステアリルアルコール、べへニンアルコール等の高級アルコール、ショ糖の脂肪酸エステル、スルビタンンの脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリンアミド、オレインアミド等のアミド類も用いることが可能である。
(光吸収性物質)
本発明の光吸収層110に含まれる光吸収性物質は、実使用時において不要なゴースト光を吸収し、さらに、以下に説明する光吸収層の形成工程において、入光面100a側からのレーザ光等の照射により光吸収層110を部分的に除去して、非有効面100cに光吸収層を形成する際に、レーザ光による除去の効率を上げるために、照射されたレーザ光等のエネルギーを高い効率で吸収し、熱エネルギーに変換することを目的として添加されるものである。
具体的には、光吸収性物質として、可視光(波長400〜700nm)に対する光吸収性を持つもので、カーボンブラック、有機顔料、例えば、ニトロソ染料、ニトロ染料、アゾ染料、スチルベンアゾ染料、ケトイミン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アクリジン染料、キノリン染料、メチン、ポリメチン染料、チアゾール染料、インダミン、インドフェノール染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、硫化染料、アミノケトン、オキシケトン染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、もしくはフタロシアニン染料等、金属、例えばZn、Cu、Al、Pb、Cr、Cd、Fe、Co、K、Na、Ti、Hg、Sr、Ca、Ba、Si、もしくはS等の単体、合金、酸化物、水酸化物、またはこれらの複合体、等の無機化合物等を挙げることができる。
また、光吸収性物質として、近赤外光(波長領域700〜2000nm)を吸収するものとして、銅または鉄を含有する化合物の微粒体あるいは錯体、カーボンブラック、アントラキノン化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、クロム、コバルト金属錯塩化合物、六塩化タングステンと塩化スズをメチルメタクリレート(MMA)シロップに溶解させ重合させた材料、ジチオール系の金属錯体(主にニッケル錯体)、スクアリリウム化合物、アセチレン系ポリマーに酸化剤を気相もしくは液相でドーピングした材料、チオ尿素に硫化第二銅を作用させた材料、イモニュウム系材料等の多くの無機錯体や有機化合物等を挙げることができる。
(遮光性物質)
本発明の光吸収層110には、光吸収性物質と共に遮光性物質が含まれていてもよい。光吸収層110には、上記の樹脂組成物中に、遮光性を付与する目的で、カーボンブラックや暗色系の顔料、及び/または染料からなる遮光性物質を適宜配合させることができる。遮光性物質としては、ゴースト光を遮る効果が大きいことが好ましく、黒色が好ましい。従って、カーボンブラック、Fe3 4 、もしくは濃色の染料の混合物等により着色して黒色とするが、黒色の度合いが高く、かつ、加工時に熱吸収もあるカーボンブラックを使用するのがより好ましい。
上記の光吸収性物質、または光吸収性物質と遮光性物質は、光吸収層110中に、1〜70%(質量基準)程度含有される。含有量が1%未満であると、光吸収層110を部分的に除去する際の形成精度が低下する。また、含有量が70%を超えると、配合の効果が向上しない。
光吸収層110の厚みは、例えば、0.1〜5μm程度、より好ましくは、0.1〜1μm程度とすることができる。厚みが0.1μm未満であると、光吸収層としての機能が不十分になりやすく、5μmを超えると、光吸収層の形成時に、光吸収層の膜切れ性が悪くなり高精細なパターン形成が困難となる。
(紫外線吸収剤)
本発明のフレネルレンズの製造方法においては、、必要に応じて、フレネルレンズを構成するレンズ部やレンズ部を支持する透明な部材の光学機能層に予め紫外線吸収剤を含ませておくことができる。紫外線吸収剤を含んでいても、赤外レーザ光を用いる場合には、製造工程に支障は無く、光吸収層110をパターニングすることが可能であり、紫外線吸収剤を光学機能層に含ませることで、外部からの紫外線を吸収し、紫外線による内部構成品の黄変や損傷を保護する層として機能もさせることが可能である。
このような紫外線吸収剤としては、ヒドロキシベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類、アクリロニトリル誘導体類等の有機系のもの、あるいは微粒子の二酸化チタン、酸化セリウム等の無機系のものが用いられる。
上記のバインダ成分、光吸収性物質等を溶剤に溶解してインキ化して塗布液を作製する。この塗布液をフレネルレンズ100のレンズ形状の表面全体に塗布し、乾燥して、図1に示すように光吸収層110の塗布面を形成する。この塗布には、公知のコーティング方法、即ち、ダイコート、フローコート、ディプコート等を用いればよい。また、フレネルレンズ100の入光面100aに塗布しないようにするには、フレネルレンズ100の入光面100aにポリエチレンの粘着剤つきフィルム等を貼ってマスキングした後に塗布すればよい。
(光照射)
次に、図2に示すように、フレネルレンズ100にレーザ光源(図示せず)等よりレーザ光120等を照射して、フレネルレンズ100の出光面100b上の光吸収層110を除去する。照射する光としては、光吸収層110を除去し得る光であれば、特に限定されないが、レーザ光が好ましく、さらに赤外線レーザを用いるのがより好ましい。例えば、半導体レーザ、YAGレーザ、CO2 レーザ、ファイバーレーザ等が用いられる。
レーザ光等の照射する光は、フレネルレンズ100の中心に垂直な線(フレネルレンズの光軸)の近傍から照射されるようにする。
さらに、光照射において、フレネルレンズ100の実使用時のフレネルレンズと光源の位置関係と同じになるように、フレネルレンズとレーザ光源の位置関係を設定するのが好ましい。上記の設定とすることにより、実使用時の光の入射と同じ角度でレーザ光を入射させることができる。
したがって、実使用時の光の光路とレーザ光の光路とが同じになるので、フレネルレンズ100の実使用時に光が通過する部分である出光面100bには、選択的にレーザ光120が照射されることになり、出光面100bの光吸収層110は除去されるので、光が透過する面になる。これにより、実使用時に光が透過する部分以外の非有効部100cにのみ光吸収層110を形成することができる。
また、レーザ光120を実使用時の光源の位置から照射するかわりに、実使用時の光源の位置よりも、よりフレネルレンズ100から遠ざかる位置から照射してもよい。このようにすると、実使用時の光源からの光のフレネルレンズ100に対する入射角度よりもレーザ光120のフレネルレンズ100に対する入射角度が小さくなるので、フレネルレンズ100面において、光源からの光が通過する領域よりも、レーザ光120が通過する領域の方が広くなるので、実使用時に光が通過する領域より少し広い領域を光透過性の領域とすることができ、フレネルレンズと光源の設置位置が少しずれても光が吸収されることがなく、設置位置ずれの許容範囲が広がり好ましい。
上記の工程により、図3に示すように、本発明のフレネルレンズ300が得られる。
本発明のフレネルレンズ300は、ゴースト像をなくすためにフレネルレンズ300のレンズ形状の非有効面(ライズ面)300cに光吸収層310を形成し、光吸収層310でゴースト像光を吸収するものである。したがって、非有効面300cのみに光吸収層310を形成する必要がある。そのため、本発明のフレネルレンズ300は、フレネルレンズ300のレンズ形状の表面全体に光吸収層310を塗布し、フレネルレンズ300の入光面300a側から光を照射して、光が照射された部分の光吸収層310をアブレーション、溶融、昇華、燃焼、暴融もしくは削摩により除去することにより非有効面300cのみに光吸収層310を形成して作製されたものである。
(実施例1)
(フレネルレンズ)
以下のフレネルレンズを準備した。
サイズ 対角寸法50インチ(縦762mm×横1062mm)
焦点距離 1000mm
ピッチ 0.1mm
厚み 2mm
材質 アクリル樹脂
成形方法 熱プレス
(光吸収層形成用インキ)
次に、光吸収層を形成するため、次のインキを作製した。カーボンブラックは、光吸収性と遮光性の両方の性質を兼ねるものである。
ニトロセルロース樹脂 25部
(旭化成工業(株)製 HIG 1/8)
カーボンブラック微粒子
(三菱化学(株)製 ダイアブラックLR) 5部
エタノール 20部
水 50部
(光吸収層)
次いで、上記のフレネルレンズの入光面にポリエチレンのフィルムでマスキングしたのちディッピング法により、上記インキを塗布し乾燥させることにより、フレネルレンズのレンズ形状の表面全体に光吸収層を塗布形成した。塗布厚みは1μmとした。
(レーザ光照射)
次に、フレネルレンズの中心を通りフレネルレンズに垂直な線(光軸)上で、フレネルレンズの入光面側から1000mm離れた位置より、赤外レーザ光(YAGレーザ、照射出力:4W、ビームスポット径:3mmφ)をフレネルレンズに対し照射した。スキャニングにより入光面側の全面に照射した結果、フレネルレンズのレンズ形状のレーザ光が透過した部分、すなわち出光面の光吸収層が除去された。
(実装評価)
このフレネルレンズの観察側に、厚さ1mmでピッチ0.14mmの垂直レンチキュラーレンズを有し、光拡散剤を含み、かつ垂直レンチキュラーレンズに沿った部分にだけ光吸収層を有するレンチキュラーレンズシート(ピークゲイン4、水平拡散半値角αH25°、垂直拡散半値角αV8°)を配置して、透過型スクリーンを構成した。
この透過型スクリーンに対し、フレネルレンズの中心を通りフレネルレンズに 垂直な線(光軸)のフレネルレンズの入光面側から1000mm離れた位置から、液晶プロジェクター(明るさ1000ANSIルーメン)で画像を投射した。二重像の発生の無い良好な画像が得られた。また、外光の反射も減り、画像のコントラストも向上した。
(実施例2)
(フレネルレンズ)
以下のフレネルレンズを準備した。
サイズ 対角70インチ(縦1067mm×横1422mm)
焦点距離 1200mm
ピッチ 0.11mm
厚み 3.2mm
成形方法 厚み3mmのアクリルスチレン共重合樹脂の板の表面に
UV硬化型樹脂でフレネルレンズを形成した。
UV硬化型樹脂の厚みは0.2mm
(光吸収層形成用インキ)
アクリルスチレン樹脂
(積水化学(株)製、エスレックP) 15部
カーボンブラック微粒子
(三菱化学(株)製、ダイアブラックLR) 5部
メチルエチルケトン 40部
トルエン 40部
(光吸収層)
フレネルレンズの入光層にポリエチレンのフィルムでマスキングした後、フローコート法により、上記インキをコーティングし乾燥させることにより、厚み0.8μmの光吸収層を形成した。
(レーザ光照射)
フレネルレンズの中心を通りフレネルレンズに垂直な線(光軸)上でフレネルレンズの入光側、フレネルレンズより1400mm離れた位置より、赤外レーザ光(YAGレーザ、照射出力:6Wビームスポット径:3mmφ)をフレネルレンズに対し照射した。スキャニングにより全面に照射した。フレネルレンズのレンズ形状のレーザ光が透過した部分の光吸収層が除去された。
(実装評価)
このフレネルレンズの観察側に、厚さ1mmでピッチ0.14mmの垂直レンチキュラーレンズを有し、光拡散剤を含み、かつ垂直レンチキュラーレンズに沿った部分にだけ光吸収層を有するレンチキュラーレンズシート(ピークゲイン4、水平拡散半値角αH25°、垂直拡散半値角αV8°)を配置して、透過型スクリーンを構成した。
この透過型スクリーンに対し、フレネルレンズの中心を通りフレネルレンズに垂直な線(光軸)のフレネルレンズより1200mm離れた位置から、液晶プロジェクター(明るさ2000ANSIルーメン)で画像を照射した。
二重像の発生の無い良好な画像が得られた。また、外光の反射も減り、画像のコントラストも向上した。
さらに、このとき、フレネルレンズより光軸上1400mm離れた位置から液晶プロジェクターで画像を照射したが、同様に二重像の発生も無く、外光の反射も減り、画像のコントラストも向上した。
本発明のフレネルレンズの製造方法の一工程を示し、レンズ形状の表面全面に光吸収層を塗布形成した断面模式図である。 図1に続く本発明のフレネルレンズの製造方法の一工程で、レーザ光照射によりフレネルレンズ面の光吸収層を部分的に除去する方法を説明する断面模式図である。 本発明のフレネルレンズの製造方法により得られたフレネルレンズの断面模式図であり、レンズの非有効面に光吸収層が形成されている。 従来のフレネルレンズにおける入射光の光路を示す図である。 背面投射型テレビの一例を示す概略図である。 透過型スクリーンの一例を示す断面模式図である。
符号の説明
100 フレネルレンズ
100a 入光面
100b 出光面
100c 非有効面(ライズ面)
110 光吸収層
120 レーザ光
300 本発明のフレネルレンズ
300a 入光面
300b 出光面
300c 非有効面(ライズ面)
310 光吸収層
400 従来のフレネルレンズ
400a 入光面
400b 出光面
400c 非有効面(ライズ面)
Lin 入射光
Lout 出射光
Lg ゴースト光
50 背面投射型テレビ
51 透過型スクリーン
52 投射装置
53 ミラー
54 映像光(投射光)
60 透過型スクリーン
61 フレネルレンズ
62 レンチキュラーレンズ

































Claims (8)

  1. レンズ形状の一部に光を吸収する部分を有するフレネルレンズの製造方法であって、前記レンズ形状の表面全体に光吸収層を塗布形成した後、前記レンズ形状の形成されている面の反対面より光を照射することにより、前記光吸収層を部分的にアブレーション、溶融、昇華、燃焼、爆融もしくは削摩により除去し、前記レンズ形状の一部に光吸収層を形成することを特徴とするフレネルレンズの製造方法。
  2. 前記レンズ形状の一部に形成された光吸収層は、フレネルレンズの非有効面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフレネルレンズの製造方法。
  3. 前記照射する光は、フレネルレンズの中心に垂直な線の近傍から照射されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフレネルレンズの製造方法。
  4. 前記照射する光の光源は、フレネルレンズの実使用時のフレネルレンズと光源の位置関係と同じになるように設定することを特徴とする請求項3に記載のフレネルレンズの製造方法。
  5. 前記照射する光の光源は、フレネルレンズの実使用時のフレネルレンズと光源の位置関係よりも、よりフレネルレンズから遠ざかる位置に設定することを特徴とする請求項3に記載のフレネルレンズの製造方法。
  6. 前記照射する光はレーザ光であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のフレネルレンズの製造方法。
  7. 前記レーザ光は赤外レーザ光であることを特徴とする請求項6に記載のフレネルレンズの製造方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかの方法により形成された光吸収層をレンズ形状の非有効面に有することを特徴とするフレネルレンズ。



















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