JP2006323114A - フレネルレンズシートの製造方法及びフレネルレンズシート - Google Patents

フレネルレンズシートの製造方法及びフレネルレンズシート Download PDF

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Abstract

【課題】フレネルレンズシートの出射面の非有効面に精度良く光吸収層を形成し、スクリーンに入光した外光がフレネルレンズ群で屈折、反射して再びフレネルレンズシートから観察側に出光することによる画像のコントラスト低下を防止し、良好な画像が表示でき、製造が容易なフレネルレンズシートの製造方法及びフレネルレンズシートを提供する。
【解決手段】入射面と、該入射面から入射する映像光を全反射して所望の方向に偏向する全反射面とを有する単位全反射フレネルレンズが入射面に配列され、前記入射面と反対側の出射面の一部に光吸収層を有するフレネルレンズシートの製造方法であって、前記光吸収層は、前記出射面に光を吸収する層を形成した後、前記入射面側より光を照射することにより、前記光を吸収する層の一部をアブレーション、溶融、昇華、燃焼、暴融もしくは削摩により除去し、前記出射面の一部に光吸収層を形成することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フレネルレンズに関し、特に背面投射型テレビに用いられる透過型スクリーンを構成するフレネルレンズシートの製造方法及びフレネルレンズシートに関する。
大画面テレビの一つとして、従来、図4に示す背面投射型テレビ40がある。この背面投射型テレビ40は、透過型スクリーン41の反観察者側に配置した投射装置42から、当該スクリーン41に対して映像光(投射光)44を投射して、観察者に映像を提供するものである。透過型スクリーンの一例を図5に示す。図5の例では、透過型スクリーン50は、フレネルレンズシート51とレンチキュラーレンズシート52で構成されている。この種のフレネルレンズシートは、入射面から入光した映像光を偏向して出射面から所望の角度で出光することを目的としている。
図5に示すように、従来のフレネルレンズシート50は、光源側とは反対の出射面側にフレネルレンズ形状を形成する単位プリズム形状が設けられている。この単位プリズム形状は、屈折出射面と、非出射面とを有しており、映像光は、入射面及び屈折出射面を通過するときに屈折されて、出射方向が略平行となる。
しかし、従来のフレネルレンズシート51では、映像光の一部が、非出射面から出射してしまい、2重像として観察されたり、コントラストの低下を招いてしまったりするという問題があった。
一方、背面投射型テレビをより薄型にするために、スクリーンに対する映像光の入射角度を、従来よりも極端に大きくし、斜め方向から投射する背面投射型テレビが開発されている。
この光源部から出射された映像光を透過型スクリーンに対して斜め方向から投射する背面投射型テレビでは、透過型スクリーンに対して斜め方向から大きな入射角度で映像光が入射するので、従来使用されているフレネルレンズを用いても、必要な方向に映像光を偏向することができない。
この問題を解決するために、フレネルレンズ要素として、入射面側に三角形状のプリズム群を設け、このプリズムの第1の面で入射光を屈折させた後、第2の面(全反射面)で全反射させてから出射させるフレネルレンズ(全反射フレネルレンズ)が提案されている(特許文献1参照。)。
ところが、このようなフレネルレンズをスクリーンのフレネルレンズ要素として用いる場合に、スクリーンに入光した外光がプリズム群で屈折、反射して再びフレネルから観察側に出光することにより画像のコントラストが大幅に低下するという問題があった。
図3は、上記の全反射面を有する従来のフレネルレンズシート30に外光32が入光した場合のコントラスト低下を説明する断面図である。フレネルレンズシート30の出射面30bから入光した外光32が、フレネルレンズシートの中を通過し、入射側の単位フレネルレンズ31の屈折面31a及び全反射面31bで何回か屈折された後、特定の単位プリズム形状31の全反射面31bで全反射され、再びフレネルレンズシート30の出射面30bから出射されてしまう。これにより外光が観察者側に戻ってしまうので、画像のコントラストを下げることになる。
この問題に対しスクリーンに出光側のプロジェクターから投射された光の通過しない領域に光吸収部を形成するという解決方法が提案された(特許文献2参照。)。
特開昭61−208041号公報 特開昭63−30835号公報
しかしながら、特許文献2に示されるような光の通過しない領域にのみ選択的に光吸収部を形成する手段がなかったため、いままで上記の方法は実現できなかった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、フレネルレンズシートの出射面の非有効面に簡易な方法で精度良く光吸収層を形成し、スクリーンに入光した外光がフレネルレンズ群で屈折、反射して再びフレネルレンズシートから観察側に出光することによる画像のコントラスト低下を防止し、良好な画像が表示でき、製造が容易なフレネルレンズシートの製造方法及びフレネルレンズシートを提供することである。
本発明では、フレネルレンズシートの出射面側の平面上に光吸収材料を塗布し、フレネルレンズシートの入射面側から光を照射して、光が照射された部分の光吸収層をアブレーション、溶融、昇華、燃焼、暴融もしくは削摩により除去することにより非有効部のみに光吸収層を形成するものである。
フレネルレンズシートを実際に用いるときに映像光を照射する位置と同じ位置から、光吸収層を除去する光を照射することにより、使用時の光の光路と除去する光の光路を同じにすることができ、したがって、使用時に光が通過する領域の光吸収層のみを選択的に除去することができる。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、入射面と、該入射面から入射する映像光を全反射して所望の方向に偏向する全反射面とを有する単位全反射フレネルレンズが入射面に配列され、前記入射面と反対側の出射面の一部に光吸収層を有するフレネルレンズシートの製造方法であって、前記光吸収層は、前記出射面に光を吸収する層を形成した後、前記入射面側より光を照射することにより、前記光を吸収する層の一部をアブレーション、溶融、昇華、燃焼、暴融もしくは削摩により除去し、前記出射面の一部に光吸収層を形成することを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のフレネルレンズシートの製造方法において、前記光吸収層は、投射された光が透過しない非有効部に形成されていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のフレネルレンズシートの製造方法において、前記照射する光は、フレネルレンズの焦点位置もしくは焦点位置の近傍から照射されることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のフレネルレンズシートの製造方法において、前記照射する光は、レーザ光であることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項4に記載のフレネルレンズシートの製造方法において、前記レーザ光は、赤外レーザ光であることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の方法により形成された光吸収層をレンズ形状の非有効面に有することを特徴とするフレネルレンズシートである。
本発明のフレネルレンズシートの製造方法は、フレネルレンズシートの出射面に塗布された映像光の光路にある光吸収層を選択的に除去するので、フレネルレンズシートの非有効面に精度良く光吸収層を形成することができ、製造が容易であり、外光によるコントラスト低下が防止され、コントラストの高い良好な画像が表示でき、製造の容易なフレネルレンズシートを得ることができる。
本発明のフレネルレンズシートの製造方法について図面を用いて説明する。図1は、本発明のフレネルレンズシートの出射面に光吸収層を有するフレネルレンズシートの製造方法を示す工程断面図である。
(フレネルレンズシートの準備)
まず、図1(a)に示すように、板状のシート又は巻き取り可能なフィルムからなる透明な光学部材11の片面にフレネルレンズ12面が設けられたフレネルレンズシート10aを準備する。本発明の光吸収層を有するフレネルレンズシートの製造方法は、フレネルレンズとして、サーキュラーフレネルレンズ、リニアフレネルレンズのいずれにも適用できるものである。
本発明のフレネルレンズシートの製造方法においては、光学部材11及びフレネルレンズ12の材質としては、従来用いられる透明な樹脂を用いることができ、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン共重合樹脂等が用いられ、これらの樹脂と、フレネルレンズの逆形状を有する金型を用いて、プレス成形法、重合成形法等の方法により成形すればよい。光学部材11とフレネルレンズ12は同一の材質で作製することも可能である。
また、これらの樹脂の板を用い、この板と金型の間に紫外線硬化型樹脂を充填し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させる紫外線硬化法で作製してもよい。
(光吸収層の形成)
次に、上記のフレネルレンズシート10aを用いて、図1(b)に示すように、フレネルレンズシートのレンズ12面の反対側の平坦な光学部材11表面全体に、光吸収層13を塗布形成する。
光吸収層13は、透明樹脂等のバインダ成分と光吸収性物質とを少なくとも含む樹脂組成物からなり、好ましくは、一様な厚みで形成される。光吸収層13に含まれる光吸収性物質は、光吸収性物質と遮光性物質の両方の物質の性質を兼ね備える物質であってもよく、あるいは光吸収性物質に遮光性物質を混在させたものであってもよい。また、光吸収層13に含まれる光吸収性物質、遮光性物質は、1種類を単独で、あるいは複数種類を組合せて用いることができる。
(バインダ成分)
光吸収層13に含有されるバインダ成分としては、モノマーとして酢酸ビニル、ビニルアルコール、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルフッ素含有(メタ)アクリル酸誘導体、アクリロニトリル、オレフィン類(エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン等)から選ばれる少なくとも1種類のモノマーを重合させた重合体、セルロース誘導体(セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、ニトロセルロース)、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂、石油系樹脂、天然ゴム類もしくはブタジエンゴム等の合成ゴム類、シリコン樹脂、、またはフッ素樹脂等のポリマーから選ばれた透明樹脂を挙げることができ、これらを単独、あるいは、2種類以上の組合せで使用することができる。
また、光吸収層13に含有されるバインダ成分としてワックス類を用いることもでき、ワックス類としては、鯨ロウ、蜜ロウ、カルナバロウ、キャンデリロウ、モンタンロウ、ラノリンロウ等の天然ワックス、パラフィンロウ、マイクロクリスタリンワックス、エステルワックス、酸化ワックス、低分子量ポリエチレンワックス、モンタンワックス、塩化パラフィン等の合成ワックス、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロメン酸、ベへニン酸等の高級脂肪酸、ステアリルアルコール、べへニンアルコール等の高級アルコール、ショ糖の脂肪酸エステル、スルビタンンの脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリンアミド、オレインアミド等のアミド類も用いることが可能である。
(光吸収性物質)
本発明の光吸収層13に含まれる光吸収性物質は、実使用時において外光を吸収し、さらに、以下に説明する光吸収層の形成工程において、入射面であるフレネルレンズ12側からのレーザ光等の照射により光吸収層13を部分的に除去して、光吸収層をパターニングする際に、レーザ光による除去の効率を上げるために、照射されたレーザ光等のエネルギーを高い効率で吸収し、熱エネルギーに変換することを目的として添加されるものである。
具体的には、光吸収性物質として、可視光(波長400〜700nm)に対する光吸収性を持つもので、カーボンブラック、有機顔料、例えば、ニトロソ染料、ニトロ染料、アゾ染料、スチルベンアゾ染料、ケトイミン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アクリジン染料、キノリン染料、メチン、ポリメチン染料、チアゾール染料、インダミン、インドフェノール染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、硫化染料、アミノケトン、オキシケトン染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、もしくはフタロシアニン染料等、金属、例えばZn、Cu、Al、Pb、Cr、Cd、Fe、Co、K、Na、Ti、Hg、Sr、Ca、Ba、Si、もしくはS等の単体、合金、酸化物、水酸化物、またはこれらの複合体、等の無機化合物等を挙げることができる。
また、光吸収性物質として、近赤外光(波長領域700〜2000nm)を吸収するものとして、銅または鉄を含有する化合物の微粒体あるいは錯体、カーボンブラック、アントラキノン化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、クロム、コバルト金属錯塩化合物、六塩化タングステンと塩化スズをメチルメタクリレート(MMA)シロップに溶解させ重合させた材料、ジチオール系の金属錯体(主にニッケル錯体)、スクアリリウム化合物、アセチレン系ポリマーに酸化剤を気相もしくは液相でドーピングした材料、チオ尿素に硫化第二銅を作用させた材料、イモニュウム系材料等の多くの無機錯体や有機化合物等を挙げることができる。
(遮光性物質)
本発明の光吸収層13には、光吸収性物質と共に遮光性物質が含まれていてもよい。光吸収層13には、上記の樹脂組成物中に、遮光性を付与する目的で、カーボンブラックや暗色系の顔料、及び/または染料からなる遮光性物質を適宜配合させることができる。遮光性物質としては、ゴースト光を遮る効果が大きいことが好ましく、黒色が好ましい。従って、カーボンブラック、Fe3 4 、もしくは濃色の染料の混合物等により着色して黒色とするが、黒色の度合いが高く、かつ、加工時に熱吸収もあるカーボンブラックを使用するのがより好ましい。
上記の光吸収性物質、または光吸収性物質と遮光性物質は、光吸収層13中に、1〜70%(質量基準)程度含有される。含有量が1%未満であると、光吸収層13を部分的に除去する際の形成精度が低下する。また、含有量が70%を超えると、配合の効果が向上しない。
光吸収層13の厚みは、例えば、0.1〜5μm程度、より好ましくは、0.1〜1μm程度とすることができる。厚みが0.1μm未満であると、光吸収層としての機能が不十分になりやすく、5μmを超えると、光吸収層の形成時に、光吸収層の膜切れ性が悪くなり高精細なパターン形成が困難となる。
(紫外線吸収剤)
本発明のフレネルレンズシートの製造方法においては、必要に応じて、フレネルレンズシートを構成するフレネルレンズ12やレンズ部を支持する透明な光学部材11の光学機能層に予め紫外線吸収剤を含ませておくことができる。紫外線吸収剤を含んでいても、赤外レーザ光を用いる場合には、製造工程に支障は無く、光吸収層13をパターニングすることが可能であり、紫外線吸収剤を光学機能層に含ませることで、外部からの紫外線を吸収し、紫外線による内部構成品の黄変や損傷を保護する層として機能もさせることが可能である。
このような紫外線吸収剤としては、ヒドロキシベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類、アクリロニトリル誘導体類等の有機系のもの、あるいは微粒子の二酸化チタン、酸化セリウム等の無機系のものが用いられる。
上記のバインダ成分、光吸収性物質等を溶剤に溶解してインキ化して塗布液を作製する。この塗布液をフレネルレンズシート10aの出射面全体に塗布し、乾燥して、図1(b)に示すように光吸収層13の塗布面を形成する。この塗布には、公知のコーティング方法、即ち、ダイコート、フローコート、スピンコート等を用いればよい。
塗布時に、フレネルレンズ12面側に塗布液が付着しないようにするためには、例えば樹脂フィルム等でマスキングする方法が用いられる。
(光照射)
次に、図1(c)に示すように、フレネルレンズシートにレーザ光源(図示せず)等よりレーザ光14等を照射して、フレネルレンズシートの出射面上の光吸収層13を除去する。照射する光としては、光吸収層13を除去し得る光であれば、特に限定されないが、レーザ光が好ましく、さらに赤外線レーザを用いるのがより好ましい。例えば、半導体レーザ、YAGレーザ、CO2 レーザ、ファイバーレーザ等が用いられる。
レーザ光等の照射する光は、フレネルレンズシートの実使用時におけるフレネルレンズシートと光源の位置関係と同じになるように、フレネルレンズシートとレーザ光源の位置関係を設定する。通常フレネルレンズシートを投射光学系に用いる場合、フレネルレンズの焦点位置もしくはその近傍から投射するようにするので、フレネルレンズの焦点位置もしくはその近傍からレーザ光を投射することになる。
このことにより、実使用時の光の入射と同じ角度でレーザ光をフレネルレンズシートに入射させることができる。したがって、実使用時の光の光路とレーザ光の光路とが同じになるので、フレネルレンズシート面の実使用時に光が通過する部分には、レーザ光が照射されることになり、その部分の光吸収層は除去されるので、光が透過する面になる。
これにより、実使用時に光が透過する部分以外の非有効部にのみ光吸収層を形成することができる。
このとき、レーザ光を光源の位置から照射する代わりに、光源の位置よりもよりフレネルレンズシートから遠ざかる位置、及び近づいた位置から照射してもよい。遠い位置から照射すると、光源の位置からよりもレーザ光のフレネルレンズに対する入射角度が小さくなるので、出射面において、光源の位置から照射した場合に比べて、フレネルレンズの半径方向の外側にレーザ光が通過する。また、近い位置から照射すると、光源の位置からよりもレーザ光のフレネルレンズに対する入射角が大きくなるので、光源の位置から照射した場合に比べフレネルレンズの半径方向内側をレーザ光が通過する。したがって、光源より遠い位置と近い位置から照射すると出光面の光が透過できる領域が広がって、フレネルレンズシートと光源の設置位置が少しずれても光が吸収されることがなく、設置位置ずれの許容範囲が広がり好ましい。
上記の工程により、図1(c)に示すように、本発明のパターニングされた光吸収層13を有するフレネルレンズシート10が得られる。
図2は、映像光及び外光が本発明のフレネルレンズシートに入射した場合の光路の一例を説明する断面模式図である。図2に示すように、本発明のフレネルレンズシート20は、入射面と反対側の出射面の非有効面のみに光吸収層23を形成して作製されたものである。
観察者側から入光する外光22は、フレネルレンズシート20の出射面に形成された光吸収層23により吸収され、たとえレンズ内に入光した光があったとしても、出射時に再び光吸収層23により吸収されてしまう。本発明のフレネルレンズシート20は、映像光21はフレネルレンズシート20の有効面から出射され、外光の影響が大幅に低減されたコントラストの高い画像が得られる。
(実施例1)
(フレネルレンズシート)
以下のフレネルレンズシートを準備した。
フレネルレンズ
サイズ 対角寸法50インチ(縦762mm×横1062mm)
焦点位置 フレネルレンズシート下端より垂直に300mm下がって、水平方向
300mm後方
ピッチ 0.1mm
厚み 3mm
レンズ頂角 38度
材質 アクリルスチレン共重合樹脂
成形方法 熱プレス
(光吸収層形成用インキ)
次に、光吸収層を形成するため、次のインキを作製した。カーボンブラックは、光吸収性と遮光性の両方の性質を兼ねるものである。
ニトロセルロース樹脂 25部
(旭化成工業(株)製 HIG 1/8)
カーボンブラック微粒子
(三菱化学(株)製 ダイアブラックLR) 5部
エタノール 20部
水 50部
(光吸収層)
次いで、上記のフレネルレンズシートの入射面(フレネルレンズ面)にポリエチレンのフィルムでマスキングした後、ディッピング法により、上記インキをコーティングし乾燥させ、マスキングを剥がし、フレネルレンズシートの出射面の表面全体に光吸収層を塗布形成した。塗布厚みは1μmとした。
(レーザ光照射)
次に、フレネルレンズシートの下端より垂直方向300mm下、水平方向300mm後方よりの位置から、赤外レーザ光(YAGレーザ、照射出力:4W、ビームスポット径:3mmφ)をフレネルレンズシートに対し照射した。スキャニングにより入光面側の全面に照射した結果、フレネルレンズシートの出光面のレーザ光が透過した部分の光吸収層が除去された。
(実装評価)
このフレネルレンズシートの観察側に、厚さ1mmでピッチ0.14mmの垂直レンチキュラーレンズを有し、光拡散剤を含み、かつ垂直レンチキュラーレンズに沿った部分にだけ光吸収層を有するレンチキュラーレンズシート(ピークゲイン4、水平拡散半値角αH25°、垂直拡散半値角αV8°)を配置して、透過型スクリーンを構成した。
この透過型スクリーンに対し、フレネルレンズシートの下端より300mm下、300mm後方の位置から、液晶プロジェクター(明るさ1000ANSIルーメン)で画像を投射した。コントラストの高い良好な画像が得られた。
(実施例2)
(フレネルレンズシート)
以下のフレネルレンズを準備した。
サイズ 対角70インチ(縦1067mm×横1422mm)
焦点位置 フレネルレンズシート下端より垂直方向480mm下がった位置
より水平方向に392m後方。
ピッチ 0.11mm
厚み 5.2mm
レンズ頂角 40度
成形方法 厚み5mmのポリカーボネート樹脂の表面に、
UV硬化型樹脂でフレネルレンズを形成した。
UV硬化型樹脂の厚みは0.2mm
(光吸収層形成用インキ)
アクリルスチレン樹脂
(積水化学(株)製、エスレックP) 15部
カーボンブラック微粒子
(三菱化学(株)製、ダイアブラックLR) 5部
メチルエチルケトン 40部
トルエン 40部
(光吸収層)
フレネルレンズシートの入射面(フレネルレンズ面)にポリエチレンのフィルムでマスキングした後、フローコート法により、フレネルレンズシートの出射面に上記インキをコーティングし、乾燥させることにより、厚み0.8μmの光吸収層を形成した。
(レーザ光照射)
フレネルレンズの下端より垂直方向に480mm下、水平方向400mm後方の位置、および垂直方向の位置は同じで水平方向350mmと450mm後方の位置より、赤外レーザ光(YAGレーザ、照射出力:6Wビームスポット径:3mmφ)をフレネルレンズに対し照射した。スキャニングにより全面に照射した。フレネルレンズの出射面のレーザー光が透過した部分の遮光層が除去された。
(実装評価)
このフレネルレンズシートの観察側に、厚さ1mmでピッチ0.14mmの垂直レンチキュラーレンズを有し、光拡散剤を含み、かつ垂直レンチキュラーレンズに沿った部分にだけ光吸収層を有するレンチキュラーレンズシート(ピークゲイン4、水平拡散半値角αH25°、垂直拡散半値角αV8°)を配置して、透過型スクリーンを構成した。
この透過型スクリーンに対し、フレネルレンズの下端より垂直方向480mm下、水平方向400mm後方の位置より、液晶プロジェクター(明るさ3000ANSIルーメン)で画像を照射した。
外光の反射も減り、コントラストの高い良好な画像が得られた。
このとき、フレネルレンズシートの下端より垂直方向に480mm下、水平方向430mm後方より同じ液晶プロジェクターで画像を照射したが、同様にコントラストの高い良好な画像が得られた。
本発明のフレネルレンズシートの製造方法の一工程を示す断面模式図である。 映像光及び外光が本発明のフレネルレンズシートに入射した場合の光路の一例を説明する断面模式図である。 従来のフレネルレンズシートにおける外光の光路を示す図である。 従来の背面投射型テレビの一例を示す概略図である。 従来のフレネルレンズシートの一例を示す断面模式図である。
符号の説明
10a フレネルレンズシート
11 光学部材
12 フレネルレンズ
13、23 光吸収層
14 レーザ光
10、20 光吸収層を有するフレネルレンズシート
21 映像光
22、32 外光
30 従来のフレネルレンズシート
30b 出射面
31 フレネルレンズ
40 背面投射型テレビ
41 透過型スクリーン
42 投射装置
43 ミラー
44 映像光(投射光)
51 フレネルレンズシート
52 レンチキュラーレンズシート












Claims (6)

  1. 入射面と、該入射面から入射する映像光を全反射して所望の方向に偏向する全反射面とを有する単位全反射フレネルレンズが入射面に配列され、前記入射面と反対側の出射面の一部に光吸収層を有するフレネルレンズシートの製造方法であって、
    前記光吸収層は、前記出射面に光を吸収する層を形成した後、前記入射面側より光を照射することにより、前記光を吸収する層の一部をアブレーション、溶融、昇華、燃焼、暴融もしくは削摩により除去し、前記出射面の一部に光吸収層を形成することを特徴とするフレネルレンズシートの製造方法。
  2. 前記光吸収層は、投射された光が透過しない非有効部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフレネルレンズシートの製造方法。
  3. 前記照射する光は、フレネルレンズの焦点位置もしくは焦点位置の近傍から照射されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフレネルレンズシートの製造方法。
  4. 前記照射する光は、レーザ光であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のフレネルレンズシートの製造方法。
  5. 前記レーザ光は、赤外レーザ光であることを特徴とする請求項4に記載のフレネルレンズシートの製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の方法により形成された光吸収層をレンズ形状の非有効面に有することを特徴とするフレネルレンズシート。

























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JP2017129753A (ja) * 2016-01-20 2017-07-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 フレネルレンズ及びヘッドアップディスプレイ
CN107490816A (zh) * 2017-08-04 2017-12-19 广州市焦汇光电科技有限公司 全反射型菲涅尔透镜

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