JP2005275339A - 遮光帯を有するレンズシートの製造方法、レンズシートおよびスクリーン - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光層を有するレンズシートにおいて、正確にブラックストライプをパターニング形成させ、工程数も少なく低コストで製造でき、黄変の生じない高品質、高精度のレンズシートおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】シートの少なくとも片面にレンズ形状が設けられているレンズシートの非レンズ面に、遮光性および光吸収性を有する層を形成した後、前記レンズ面側より、平行光を照射することにより、前記非レンズ面の前記各レンズの集光部において、前記遮光性および光吸収性を有する層の溶融、昇華、燃焼、爆融もしくは削摩により除去し、前記非レンズ面の非集光部に、遮光帯を形成したレンズシートにおいて、少なくとも前記レンズ面は溶融押出しされた熱可塑性樹脂により成型されたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズシートの非レンズ面の非集光部に、遮光帯を形成する方法に関するものである。また、本発明は、そのようにして得られたレンズシート、およびそのレンズシートを用いたスクリーンに関するものである。
画面サイズの大きいテレビジョンとして、背面より映像を投影して前面より観察する、いわゆるプロジェクション型テレビジョンがある。一般のCRTよりも輝度の高い投映用のCRTや、液晶(LCD)プロジェクター、もしくはデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を使用したDLPプロジェクター等を用いて投映するものである。このプロジェクション型テレビジョンにおける映像投映用のスクリーンとしては、代表的には、図3に模式的に示すように、フレネル凸レンズシート31とレンチキュラーレンズシート32とを組み合わせたものが使用されている。スクリーン背面からの投映光34を、まず、フレネル凸レンズシート31で絞って、適度な範囲内に向かう光、例えば平行光35とした後、レンチキュラーレンズシート32を用いて、水平方向(図3では左右方向)に適度な広がり角度θを持たせた出射光36として出光させ、所定範囲の水平観察方向より映像が眺められるようになっている。このようなスクリーンを使用することにより、光源から出光される光を、所定の角度範囲θで有効に利用することができるので、スクリーンの正面から水平方向にずれた位置で観察しても、明るい映像を眺めることができる。
ところで、ここで使用されるレンチキュラーレンズシート32は、一般に、図4に斜視図で示すような構造を有しており、入光面側(図4では上面)に、断面が円形、楕円形等のかまぼこ形状のレンチキュラーレンズ32aが多数並べられた形状を有しており、非レンズ面には、レンチキュラーレンズ32aの焦点近傍以外を覆う、通常、黒色の遮光帯(ブラックストライプとも言う。)33が設けられており、外光を吸収して、映像のコントラストを向上させている。
このブラックストライプ33は、反対側のレンチキュラーレンズ形状との正確な位置関係を有している必要があるため、従来、その製造には、種々の方法が検討されてきた。例えば、ブラックストライプを設けるべき部分を凸部(凹部でもよい。)として形成しておき、凸部にのみ、塗装や転写でブラックストライプを形成する方法がある。この方法によるときは、凸部がレンチキュラーレンズとの正確な位置関係を有していれば、格別、注意を払わなくても、ブラックストライプを正確な位置に形成することができる。
しかし、レンチキュラーレンズと凸部とはレンチキュラーレンズシートの互いに反対側に存在するので、製造時の金型としては、それぞれの面の形状に合せた二つの金型を準備し、正確に位置合わせする必要がある。また、凸部は、ブラックストライプを設ける際に、それ以外の部分とある程度の段差を有していないと凹部にブラックストライプ形成用の樹脂組成物が付着する。
これらの点は、従来、さほど問題にはならなかったが、近年、CRTを拡大投映するものに換わって、LCDプロジェクター、もしくはDLPプロジェクターを用いたプロジェクション型テレビジョンが出現し、これらのプロジェクターからの光は画素(ドットマトリックス)によって構成されるため、CRTを拡大投映する場合に使用するよりもピッチが小さい、ファインピッチのレンチキュラーレンズシートが要求され、一例として、CRTを拡大投映する場合、ピッチが0.5mm〜2.0mmであったのに対し、0.05〜0.3mmのものが使われるようになった。レンチキュラーレンズのピッチ(図3中符号pで示す。)が小さい、ファインピッチのものが望まれるようになるに連れ、上記の位置合わせが難しくなってきた。また、凸部の段差が大きいと、出射光(図3中符号36で示す。)の光路を妨害する恐れがあるため、ブラックストライプの幅を狭くする必要に迫られるし、凸部の段差を小さくすると、凹部にブラックストライプ形成用の樹脂組成物が付着する懸念が生じる。
そこで、このような機械的な手段によらず、レンチキュラーレンズを利用した光学的手段により、ブラックストライプを形成しようとする試みがなされた。例えば、特許文献1には、要約すると、レンチキュラーレンズシートの平坦面に電離放射線硬化型樹脂層を形成し、レンチキュラーレンズ側から光線(紫外線を例示)で露光して、集光部の樹脂層を硬化させ、非集光部の樹脂層の粘着性を利用して、トナーもしくは転写シートの転写層を付着させる方法が開示されている。また、露光は、レンチキュラーレンズの長さ方向を向いた帯状の光線をレンチキュラーレンズが並んでいる方向に相対移動させて、平行光による露光が行なわれるよう配慮している。なお、電離放射線と言うものの、その範囲に含まれ得る電子線は、レンチキュラーレンズのような光学レンズでは屈折しないし、電子線を屈折させる方策の記述がないから、上記の方法は実際には、紫外線を使用する方法である。
上記の特許文献1に記載の方法によれば、レンチキュラーレンズを有するのとは反対側の面に凸部等を形成する必要がなく、レンチキュラーレンズを利用してブラックストライプを設ける事ができるので、凸部にブラックストライプを設ける方法における上記の欠点が解消される。
しかしながら、上記の特許文献1に記載された方法は、電離放射線硬化型樹脂層の形成、露光による集光部を硬化させ、光集光部の粘着性を残し、光集光部へのトナーもしくは転写層の付着の各工程を要するものであり、凸部にブラックストライプを設ける方法にくらべ、工程数が格段に増加し、効率的ではなく、より一層の改善が望まれるものである。
これとは別に、特許文献2には、透明基板上に透明粘着層を形成した上に透明微小球体を供給して半ば埋め込み、その上に光吸収層を設けて透明微小球体を覆い、その後、透明基板側より平行光を照射して、収斂させ、光出射部位上の光吸収層のみを除去する方法が開示されている。
上記の特許文献2に開示されている方法では、ガラスや樹脂のビーズを使用している関係上、等方性を有する、即ち、水平方向および垂直方向に、同じ角度で広がりを持って光が出射するスクリーンが得られる。しかし、スクリーンを観察する人の水平方向の位置は、複数の人が並んで座ったと仮定すれば、座る位置によってかなり異なるが、垂直方向の位置は、概ね座ったときの各人の目の高さであるから、人によってそれほどの差違は生じない。従って、一見、等方性は利点のように見えるが、実際には垂直方向に無駄に光を広げる結果となり、それだけ、映像の輝度を低下させることになる。従って、あくまでも、レンチキュラーレンズシートの改善により、ファインピッチ化を進める必要がある。
これら課題に対応し、特許文献3においては、セルフアライメントによるブラックストライプ層の形成、つまり、レーザその他の平行光をレンチキュラーレンズのレンズ形成側より入射し、反対面に形成された遮光性および光吸収性を有する層で集光し、レーザ等のエネルギー集中により遮光性および光吸収性を有する層を溶融、昇華、燃焼、爆融もしくは削摩により除去して、光透過を可能とし、一方非集光部には遮光帯をそのまま残すことで、ブラックストライプをパターニングする内容について記載されている。
上記の特許文献3に記載の方式ならば、前記の特許文献2のような垂直方向への無駄な光の広がりという課題もなく、レンズ自身が結ぶ焦点によって正確にブラックストライプをパターニング形成させることが出来る。
しかしながら、特許文献3においては、レンズシート自身の作製方法は、特許文献3の段落(0052)の実施例1に記載されているように、厚み125μmの透明なPETフィルムの片面に紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、レンチキュラーレンズの逆型形状を形成してある金型ロールの型面に塗布面を押し付け、その状態で、PETフィルム側より紫外線を照射して硬化を行なわせ、レンズピッチ155μm、最大厚み約45μmのレンチキュラーレンズ層をPETフィルムの片側に有するレンチキュラーレンズシートを得た、と記載されているように、基材シートとしての基材フィルムと紫外線硬化性樹脂組成物が必要であり、工程数も多くなりコスト高になることがわかってきた。現在の市場要求としては、高性能でありかつ低価格であることが強く望まれているので、特許文献3に記載のようなプロセスを用いずに、安価で性能を落とさないレンチキュラーレンズシートの製造プロセスとその製品が必要になってきていた。
また、特許文献4、特許文献5、特許文献6に記載されているように、レンチキュラーレンズ出光部側に設けた紫外線硬化型樹脂層を紫外線により硬化度を変化させ、続いて塗布する黒色遮光層を透過部と遮光部にパターニングさせるような製造方法がある。しかし、これらの製造方法を用いた場合は、紫外線硬化型樹脂層を用いるために、レンチキュラーレンズの基板に紫外線吸収剤を使用することが出来ない。そのため、これらの製造方法によるレンチキュラーレンズを用いた映像投映用のスクリーンは、使用環境中の紫外線により、レンズが黄変したりしてスクリーン品質を低下させるという問題があった。
特開平9−120102号公報 特開平11−84105号公報 特開2002−182309号公報 特開2000−338606号公報 特開2001−209131号公報 特開2002−303709号公報
そこで本発明は、このような状況を鑑み、上記課題を解決するためになされたものである。その目的は、遮光層を有するレンズシートにおいて、正確にブラックストライプをパターニング形成させ、工程数も少なく低コストで製造でき、黄変の生じない高品質、高精度のレンズシートおよびその製造方法を提供することである。
本発明による遮光帯を有するレンズシートは、熱可塑性樹脂層からなる賦形化表面を有する光学機能層からなる遮光帯を有するレンズシートであって、さらに遮光帯のパターニングには平行光、特にレーザ光を用いることを特徴とし、本発明によるレンズシートにおいて、好ましくは前記光学機能層をレンチキュラー形状に成型されたものとすることが出来る。以下、本発明の課題を解決するための手段について説明する。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、シートの少なくとも片面にレンズ形状が設けられているレンズシートの非レンズ面に、遮光性および光吸収性を有する層を形成した後、前記レンズ面側より、平行光を照射することにより、前記非レンズ面の前記各レンズの集光部において、前記遮光性および光吸収性を有する層の溶融、昇華、燃焼、爆融もしくは削摩により除去し、前記非レンズ面の非集光部に、遮光帯を形成したレンズシートにおいて、少なくとも前記レンズ面は溶融押出しされた熱可塑性樹脂により成型されたことを特徴とするものである。
請求項2の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記レンズシートのレンズ形状は、一次元方向に配列されたシリンドリカルレンズを配列した形態であることを特徴とするものである。
請求項3の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記レンズシートのレンズ形状は、二次元方向に配列されたマイクロレンズアレイの形態であることを特徴とするものである。
請求項4の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記平行光の光源としてレーザを用いることを特徴とするものである。
請求項5の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記平行光の光源として赤外光レーザを用いることを特徴とするものである。
請求項6の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記平行光を、前記レンズシートに対してほぼ垂直で入射させることを特徴とするものである。
請求項7の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記レンズシートを巻き出し、巻き取り装置に掛け、該装置で搬送されている前記レンズシートに対して、レーザ光をほぼ搬送方向に垂直方向に走査を繰り返すことで前記レンズシート全面をレーザ露光させることを特徴とするものである。
請求項8の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記遮光帯の幅は、レンズのピッチの50%〜90%であることを特徴とするものである。
請求項9の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記レンズピッチが50μm〜200μmの範囲であることを特徴とするものである。
請求項10の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記レンズシートは紫外線吸収剤を含む透明樹脂を一部の材料もしくは全ての材料として用いることを特徴とするものである。
請求項11の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記レンズシートは複屈折性を持たない透明樹脂を一部の材料もしくは全ての材料として用いることを特徴とするものである。
請求項12の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記レンズシートに光拡散性をもたせたことを特徴とするものである。
請求項13の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートの製造方法は、前記遮光帯の光学濃度の値が2以上であることを特徴とするものである。
請求項14の発明に係わる遮光帯を有するレンズシートは、シートの少なくとも片面にレンズ面が設けられているレンズシートの非レンズ面の非集光部に遮光帯が積層されており、前記遮光帯は、バインダ成分、遮光性物質および光吸収性物質、もしくは遮光性物質および光吸収性物質の両方の物質の性質を兼ね備える物質とからなる樹脂組成物からなるレンズシートにおいて、少なくとも前記レンズ面は溶融押出しされた熱可塑性樹脂からなり、前記レンズシートが紫外線吸収剤を含むことを特徴とするものである。
請求項15の発明に係わる遮光帯を有する背面投映用スクリーンは、 請求項14に記載のレンズシートの前記遮光帯が積層されている側を観察側とし、前記遮光帯が積層されていない側を投映側とするとき、前記投映側に、投映光の出射時の広がりを制御するレンズシートが組み合わされていることを特徴とするものである。
本発明においては、レンズシート自身が有するレンズによる平行光の集光を利用するので、凸部を形成する必要がなく、効率的にかつ精度よく遮光帯を製造し得るレンズシートの製造方法を提供することができる。本発明によれば、遮光性物質により光吸収が妨げられることなく、遮光帯を製造し得るレンズシートの製造方法を提供することができる。さらに従来技術と異なり、熱可塑性樹脂を用いた押出し成型法のため、従来技術に比較し、工程数も少なく製造が容易で、コスト低減が可能となり、高品質、高精度のレンズシートの製造が可能になる。
また、本発明においては、遮光帯をパターニング形成するためのレーザとして赤外光レーザを使用することで、レンズシートを形成するための樹脂に、従来技術と異なり、紫外線吸収剤を使用することが出来る。そのためレンズシート内に入射した紫外線により、レンズシートが黄変したり損傷を受けたりすることが防止され、黄変の生じない高品質、高精度のレンズシートの製造が可能になる。
本発明のレンズシートとしては、例えば、一次元方向に配列されたシリンドリカルレンズを配列した形態のレンチキュラーレンズシート、二次元方向に配列されたマイクロレンズアレイの形態のレンズシートが挙げられる。
本発明の遮光帯を有するレンズシートの製造方法を、レンチキュラーレンズシートの場合を例として、図面を用いて説明する。図1(a)〜(d)は、本発明の遮光帯を有するレンズシートの製造方法を示す工程断面図である。
まず、図1(a)に示すように、シートの片面(図1では上面)にレンチキュラーレンズ12aが並んだレンズ面が設けられたレンチキュラーレンズシート12を準備する。
本発明によるレンズシート12の少なくとも光学機能層であるレンズ面を形成する熱可塑性樹脂は、ホッパーから例えばペレット状で投入され、バレル内で所定温度に加熱され、ダイスから溶融状態で押圧ロール、型ロールとの間の圧着点部付近に供給される。上記の型ロール表面の賦形パターンを熱可塑性樹脂に転写することによって熱可塑性樹脂を成型し、このように成型された熱可塑性樹脂を連続的に押出し、次いで成型された熱可塑性樹脂を硬化させることにより、レンチキュラーレンズ12aが並んだレンズ面が設けられたレンチキュラーレンズシート12が準備される。
上記のように、本発明によるレンズシート12においては、少なくともレンズ面をTm(溶融温度)50〜200℃の熱可塑性樹脂から成型するものである。
上記の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、四フッ化エチレン(PTFE)、ポリルロピレン(PP)等、およびこれらの樹脂の少なくとも一種を含む共重合樹脂を例示することが出来る。
レンチキュラーレンズシート12は、図2に斜視図で示すような形状を有しており、各レンチキュラーレンズ12aは、その断面が図2に表れるように、円、楕円、もしくは放物線の一部をなした、かまぼこ形レンズであって、各レンチキュラーレンズ12aは、かまぼこ形レンズの長手方向と直角方向に密に並べられてレンズ面が構成されている。
この明細書および添付図面においては、レンチキュラーレンズシート12を、概ね、シートの片面にレンチキュラーレンズ12aが並んだレンズ面が設けられたものとして説明するが、両面にレンズ面を有するものでもよいし、その場合、片面のレンチキュラーレンズは、他方のレンチキュラーレンズの焦点近傍にのみ設けられてあってもよい。また、レンチキュラーレンズシート12は、図2に示すように、透明基材シート12bにレンチキュラーレンズ12aが並んだレンズ面が設けられたような積層構造を有するものであってもよい。
上記のように、本発明において、レンチキュラーレンズシート12のレンズ面は、溶融した熱可塑性樹脂をレンチキュラーレンズ形状を付与した型ロールと押圧ロールに供給し押出し、レンチキュラーレンズ12aとして形成される。レンチキュラーレンズ12aと透明基材シート12bとは、熱可塑性樹脂を溶融押出しで一体成型により同時に製造してもよい。この場合、レンチキュラーレンズ12aと透明基材シート12bが同時に形成でき、一体化したレンズシートとなるので、生産効率は高く、より好ましい。
また、本発明においては、既に形成された透明基材シート12b上に熱可塑性樹脂を溶融押出ししてレンチキュラーレンズ12aを形成してもよい。既に形成された透明基材シート12b上にレンズ面を設ける場合、透明基材シート12bは、熱可塑性樹脂を溶融押出しで成型したものであってもよいし、溶融押出し以外の方法で形成されたものであつてもよい。本発明では、少なくともレンチキュラーレンズ12aは熱可塑性樹脂を溶融押出しして形成されるが、既に形成された透明基材シート12bは必ずしも熱可塑性樹脂でなくてもよい。透明基材シート12bとしては、フィルム状基材シート、板状基材シートが用いられ、フィルム状基材シートの場合には、シート上に連続してレンチキュラーレンズ12aを形成することが可能である。
更に、本発明のレンズシート12においては、レンチキュラーレンズ12aや透明基材シート12bの光学機能層に予め紫外線吸収剤を含ませておいても製造工程に支障は生じない。即ち、レーザ光として、主に赤外光レーザを用いるものであり、例えば、半導体レーザ、YAGレーザ、CO2 レーザ、ファイバーレーザ等を用いることで、紫外線吸収剤を光学機能層に含ませても、問題なく遮光帯をパターニングすることが可能であり、紫外線吸収剤を光学機能層に含ませることで、外部からの紫外線を吸収し、紫外線による内部構成品の黄変や損傷を保護する層として機能もさせることが可能である。
上記の工程によるレンズ形状成型に続いて、図1(b)に示すように、遮光性および光吸収性を有する層13a(以後、遮光性/光吸収性層と略して記す。)を塗布する工程を行なう。
遮光性/光吸収性層13aは、バインダ成分、例えば、透明樹脂と、遮光性物質および光吸収性物質の両方の物質、もしくは遮光性物質および光吸収性物質の両方の物質の性質を兼ね備える物質とからなる樹脂組成物からなり、好ましくは、一様な厚みで形成される。
(遮光性物質)
遮光性/光吸収性層13aには、上記の樹脂組成物中に、遮光性を付与する目的で、カーボンブラックや暗色系の顔料、または/および染料からなる遮光性物質が適宜に配合されている。遮光性物質としては、光を遮る効果が大きく、しかも画像の表示の妨げとなるような色相を遮光帯に付与することがない色相を有していることが好ましく、色相としては、黒色、灰色、もしくは白色であるが、明度が高いと外光反射を伴なうので、黒色が好ましい。従って、カーボンブラック、Fe3 4 、もしくは濃色の染料の混合物等により着色して黒色とするが、黒色の度合いが高く、かつ、加工時に熱吸収もあるカーボンブラックを使用するのがより好ましい。外光を吸収して、映像のコントラストを向上させるためには、遮光帯自身の光学濃度(OD:Optical Density)の値は2以上であるのが好ましい。
(光吸収性物質)
光吸収性物質は、次の工程において、レンチキュラーレンズシートのレンズ面側からのレーザ光等の平行光の照射により遮光性/光吸収性層13aを部分的に除去して遮光帯を作成する際に、照射されたレーザ光等の平行光のエネルギーを高い効率で熱エネルギーに変換することを目的として添加されるものである。
光吸収性物質としては、具体的には、近赤外光(波長域700〜2000nm)に対する光吸収性物質として、銅または鉄を含有する化合物の微粉体あるいは錯体、カーボンブラック、アントラキノン化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、クロム,コバルト金属錯塩化合物、六塩化タングステンと塩化スズをメチルメタクリレート(MMA)シロップに溶解させ重合させた材料、ジチオール系の金属錯体(主にニッケル錯体)、スクアリリウム化合物、アセチレン系ポリマーに酸化剤を気相もしくは液相でドーピングした材料、チオ尿素に硫化第二銅を作用させた材料、イモニュウム系材料等の多くの無機錯体や有機化合物等を挙げることができる。
また、可視光(波長400〜700nm)に対する光吸収性物質としては、カーボンブラック、有機顔料、例えば、ニトロソ染料、ニトロ染料、アゾ染料、スチルベンアゾ染料、ケトイミン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アクリジン染料、キノリン染料、メチン、ポリメチン染料、チアゾール染料、インダミン、インドフェノール染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、硫化染料、アミノケトン、オキシケトン染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、もしくはフタロシアニン染料等、金属、例えばZn、Cu、Al、Pb、Cr、Cd、Fe、Co、K、Na、Ti、Hg、Sr、Ca、Ba、Si、もしくはS等の単体、合金、酸化物、水酸化物、またはこれらの複合体、等の無機化合物等を挙げることができる。このような遮光性物質および/または光吸収性物質は、遮光性/光吸収性層13a中に、1〜70%(質量基準)程度含有される。含有量が1%未満であると、遮光性/光吸収性層13aを加工して遮光帯を製作する際の形成精度が低下する。また、含有量が70%を超えると、配合の効果が向上しない。
(バインダ成分)
遮光性/光吸収性層13aに含有されるバインダ成分としては、モノマーとして酢酸ビニル、ビニルアルコール、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、例えばメタクリル酸メチル、フッ素含有(メタ)アクリル酸誘導体、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン等のオレフィン等から選ばれる少なくとも1種類のモノマーを重合させた重合体、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロース誘導体、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂、石油系樹脂、天然ゴム類もしくはブタジエン系ゴム等の合成ゴム類、シリコン樹脂、またはフッ素樹脂等のポリマーから選ばれた透明樹脂を挙げることができ、これらを単独、あるいは、2種以上の組み合わせで使用することができる。
また、遮光性/光吸収性層13aに含有されるバインダ成分としては、ワックス類を使用することもでき、ワックス類としては、鯨ロウ、蜜ロウ、カルナバロウ、キャンデリラロウ、木ロウ、モンタンロウ、ラノリンロウ等の天然ワックス、パラフィンロウ、マイクロクリスタリンワックス、エステルワックス、酸化ワックス、低分子量ポリエチレンワックス、モンタンワックス、塩化パラフィン等の合成ワックス、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロメン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸、ステアリルアルコール、ベヘニンアルコール等の高級アルコール、ショ糖の脂肪酸エステル、スルビタンの脂肪酸エステル等のエステル類、ステアリンアミド、オレインアミド等のアミド類も用いる事が可能である。
(酸化剤)
遮光性/光吸収性層13aには、酸化剤として、硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、もしくは過塩素酸カリウム等を加えると、平行光照射時の燃焼性が向上する。なお、遮光性/光吸収性層13aには、光照射による遮光帯形成時の膜切れ性を向上させるために、平均粒径1μm以下のフィラーを30重量%以下の割合で含有させてもよい。
遮光性/光吸収性層13aの厚みは、例えば、0.1〜5μm程度、より好ましくは、0.1〜1μm程度とすることができる。厚みが0.1μm未満であると、遮光帯としての機能が不十分になりやすく、5μmを超えると、遮光帯の形成時に、遮光性/光吸収性層13aの膜切れ性が悪くなり高精細なパターン形成が困難となる。また、遮光性/光吸収性層13aは、一様な厚みであることが好ましい。厚みが一様でないと、次の工程で平行光を照射したときに、熱的挙動にバラツキが生じ、具体的には所定の幅で、遮光性/光吸収性層13aを除去するのに支障があるからである。遮光性/光吸収性層13aの厚みのバラツキは、膜厚(=平均膜厚)に対して、±20%程度以下であることが好ましい。
遮光性/光吸収性層13aをレンチキュラーレンズシートの下面に形成するには、上記の光吸収性層形成用の樹脂組成物を塗料として調製したものを用い、公知のコーティング方法、即ち、ロールコーティング、グラビアコーティング、カーテンフローコーティング、かけ流しコーティング、ホイーラーもしくはスピンナーによる回転コーティング、もしくはスプレーコーティング等、またはシルクスクリーン印刷等の公知の印刷方法によってコーティングすればよい。
遮光性/光吸収性層13aは、上記のように、レンチキュラーレンズシート12の下面に直接に形成するほか、一旦、別のフィルム等の上に作成した後、転写等によって、形成することができる。例えば、薄いプラスチックフィルム上に、必要に応じて剥離性層を形成した後、上記の遮光性/光吸収性層13aをコーティング方法または印刷方法によって積層し、その上に必要に応じて接着剤層を積層して転写シートの形状としたものを準備し、レンチキュラーレンズシート12の非レンズ面に転写して形成することにより、レンチキュラーレンズシート12下面に遮光性/光吸収性層13aを形成することができる。
ところで、遮光性/光吸収性層13aに、遮光性物質および光吸収性物質の両方の物質を配合すると、遮光性物質が光吸収性物質の光吸収を妨げることが有り得る。そのような場合には、光吸収性物質を含有する樹脂組成物からなる光吸収性層をレンチキュラーレンズシート12の非レンズ面に先に形成し、その後、光吸収性層を覆って、遮光性物質を含有する樹脂組成物からなる遮光性層を形成するとよい。
(紫外線吸収剤)
本発明においては、好ましい形態として、レンズシートを形成する透明樹脂に紫外線吸収剤を含ませることができ、レンズ面、基板シートのいずれか、あるいはレンズ面、基板シートの両方に用いられる。このような紫外線吸収剤としては、ヒドロキシベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、サリチル酸エステル類、アクリロニトリル誘導体類等の有機系のもの、あるいは微粒子の二酸化チタン、酸化セリウム等の無機系のものが用いられる。
また本発明においては、好ましい形態として、レンズシートに入射した光の光路がシフトしないように、レンズシートにはアクリル樹脂等の複屈折性を持たない樹脂が用いられる。
次に、図1(c)に示すように、レーザ光源14により平行光15で露光し、遮光性/光吸収性層13aをパターニングする工程になる。レーザ光源14としては、主に赤外光レーザ(半導体レーザ、YAGレーザ、CO2 レーザ等)を用いる。スクリーン用に使用する際に、レンチキュラーレンズシート12に入射する光として、平行光を想定している場合には、遮光性/光吸収性層13aに加工するための平行光は、スクリーンに対して、常に垂直な方向から照射すればよい。
(レンズのピッチ)
なおレンチキュラーレンズシート12のレンズのピッチは、必要とする精度、レンチキュラーレンズシート12の大きさによっても異なるが、実用的には、大きいもので1mm前後以下であり、高精細のものでは、300μm以下であり、例えば、100μm〜200μm程度であり、本発明では200μm以下がより好ましく、細かいものは製作精度の確保の観点から、20μm以上、より好ましくは50μm以上である。これに対し、遮光帯13の幅は、レンチキュラーレンズ12aのピッチの30〜90%、より好ましくは、50%〜90%程度である。30%未満であると、遮光帯13を形成する意味がなく、また、レンズに対して斜めに光を入射させると、コマ収差が生じるので、精度良く遮光帯13を形成することができない。他方、入光レンズの焦点にもある程度光が広がるため、90%を超える遮光帯13は製法上困難である。
(光拡散剤)
本発明の製造方法により得られるレンチキュラーレンズシート12は、レンチキュラーレンズ12aの構造に基づいて、映像光を水平方向に拡散させることができるが、垂直方向の拡散については、レンチキュラーレンズシート12を構成する素材、例えば、透明基材シート12bの素材、もしくはレンチキュラーレンズ12aの素材に、適宜な光拡散剤を含有させて行なわせることができる。光拡散剤としては、例えば、レンズシートと屈折率の異なる粒形状のガラス、シリカ、アルミナ、不溶性プラスチック、タルク等を分散して用いることができる。
レンチキュラーレンズシート12への、垂直方向の拡散性の付与は、透明樹脂層中に光拡散剤を含有する光拡散性層、もしくはそのような層を有する光拡散性シートの積層によって行なってもよい。光拡散性層の積層は、透明樹脂中に光拡散剤を分散させた光拡散性樹脂組成物のコーティングにより、レンチキュラーレンズ12aに直接塗布することによって、もしくは、別の適宜な透明基材シート12上への光拡散性樹脂組成物のコーティングにより得た光拡散性シートを、レンチキュラーレンズ12aに、適宜な接着方法、例えば、粘着剤を使用したラミネーション等によって、行なうことができる。なお、遮光性/光吸収性層13aを除去する幅を広くするためには、平行光の照射を、同じレンチキュラーレンズ12aに対し、異なる2方向以上の照射方向から照射する方法が用いられる。この場合、光拡散剤が適用されることにより、照射された平行光が光拡散剤で拡散して幾分広がるので、除去する幅を広くすることができる。
(その他の機能層)
レンチキュラーレンズシート12には、スクリーンとして使用する際に、さらに付加した方が好ましい様々な機能の層を積層することができ、レンチキュラーレンズシート12の観察側面上に直接、もしくは、上記の光拡散性シートを介して、適宜な塗布方法等により直接積層してもよいし、別の透明基材シート12上に塗布する等して、一旦別の積層体としてから、適宜な接着方法、例えば、粘着剤を使用したラミネーション等により、積層することができる。本発明のレンチキュラーレンズシート12の厚みが薄くなると、レンチキュラーレンズシート12の自立性が低下する傾向がある。このため、観察者側に、比較的厚みのある透明板もしくは透明シートの支持体(前面板と称する。)を設けて補強することが好ましく、あるいは、前記したような光拡散性シートを、厚みのある透明シートを基材として構成し、レンチキュラーレンズシート12に積層することが好ましい。
上記の付加した方が好ましい機能の層としては、表面が高硬度であるハードコート層、表面における外光の反射を防止する反射防止層、表面の帯電を防止し、人が触れたときの不快感を減らし、塵埃や汚染物質の付着を防止する帯電防止層等の機能を有する層である。これらの各機能を有する層は、各々の機能を発揮するための材料を同じ層内で併用するか、もしくは各々の機能を有する層を互いに積層する等により、任意に2以上の機能を兼ね備えたものとすることができる。
(実施例1)
JISK7210に規定されるメルトフロート(MRF)5g/10分のポリプロピレンパレットを押出し成型機のホッパーに投入した。この装置の6分割されたバレルの各分割部の温度をホッパーに近い順に、165℃→205℃→225℃→235℃→245℃→245℃に順次昇温設定し、ダイス部の温度は245℃に設定した。このダイスから溶融したポリプロピレンを0.16kg/36secの流量でレンチキュラーレンズ形状を付与した型ロールと押圧ロールに供給し型押しした。これによりレンズピッチ155μm、最大厚み約45μmのレンチキュラーレンズシートを得た。
続いて下記組成の光吸収性層形成用インキ組成物を、ボールミルを用いて充分、混練して作成し、ブレードコーターを利用して、上記により得られたレンチキュラーレンズシートのレンチキュラーレンズの無い方の側に、一面に均一に塗布し、乾燥させて、厚み0.7μmの光吸収性層を形成した。なお、以降における「部」は質量基準である。
(光吸収性層形成用インキ組成物)
・ニトロセルロース樹脂 5部
(旭化成工業(株)製、HIG 1/8)
・カーボンブラック微粒子 5部
(三菱化学(株)製、ダイアブラックLR)
・メチルエチルケトン 45部
・トルエン 45部
平行光としては、YAGレーザ(照射面出力;4W、ビームスポット径;3mmφ)を用い、レンチキュラーレンズシートの法線方向から各々のレンチキュラーレンズに照射したところ、各々のレンチキュラーレンズの集光位置に対応する位置の光吸収性層が飛散除去され、開口部を生じた。これにより、130μm幅の遮光帯(ブラックストライプ)が、レンズピッチと同じピッチで形成されたレンチキュラーレンズシートを得た。
(実施例2)
下記組成の光吸収性層形成用インキ組成物を用いた以外、実施例1と同様にして、厚み0.4μmの光吸収性層を形成した。
(光吸収性層形成用インキ組成物)
・アクリルスチレン樹脂 15部
(積水化学(株)製、エスレックP)
・カーボンブラック微粒子 5部
(三菱化学(株)製、ダイアブラックLR)
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
実施例1におけるのと同様に、レーザ照射を行ない、同じ結果を得た。
(実施例3)
下記組成の光吸収性層形成用インキ組成物を用いた以外、実施例1と同様にして、厚み0.4μmの光吸収性層を形成した。
(光吸収性層形成用インキ組成物)
・セルロースアセテートブチレート樹脂 20部
(イーストマンケミカル(株)製、CAB551−0.2)
・光熱変換剤(日本化薬(株)製、CY−10) 8部
・クロロホルム 72部
実施例1におけるのと同様に、照射を行ない、同じ結果を得た。
(実施例4)
下記組成の光吸収性層形成用インキ組成物を用いた以外、実施例1と同様にして、厚み0.4μmの光吸収性層を形成した。
(光吸収性層形成用インキ組成物)
・セルロースアセテートブチレート樹脂 20部
(イーストマンケミカル(株)製、CAB551−0.2)
・光熱変換剤(下記「化1」の構造のもの) 8部
・クロロホルム 72部
実施例1におけるのと同様に、照射を行ない、同じ結果を得た。
Figure 2005275339
実施例1によって得られた、遮光帯の幅が130μm、115μm、100μmのレンチキュラーレンズシートと、素材的には実施例1によるものと同様で、ただし、レーザビームをさらに絞って、照射を行ない、遮光帯の幅が90μm、および80μmのレンチキュラーレンズシートとを準備した。各々のレンチキュラーレンズシートにつき、遮光帯幅(μm)、遮光帯率(=遮光帯幅/レンズピッチ、%で表示)、透過率T(%)、反射率R(%)、および透過率T/反射率Rを求めた結果を「表1」に示す。これらの測定値は、拡散剤を混入したフレネルレンズシートとの組み合わせで測定したものである。一般に、スクリーンの拡散の強さは、半値角(αV)で表され、ここで用いたフレネルレンズシートの半値角(αV)は4°である。因みに、拡散剤を含まないフレネルレンズシートと組み合わせた場合には、遮光帯率が80%を超えても、顕著に透過率が減少しない。
Figure 2005275339
なお、実施例1〜4においては、いずれもレンズピッチが155μmのレンチキュラーレンズシートを対象としたが、本発明のレンチキュラーレンズシートのレンズピッチ、もしくはレンズの諸元は、必要に応じて、自由に定めることができる。
なお、投映源が液晶(LCD)プロジェクター、もしくはデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を使用したDLPプロジェクター等である場合には、これら投映源が単光源であることにより生じるシンチレーション(映像のちらつき)解消が必要である。このために、比較的多量の拡散剤が、フレネルレンズシート中に配合されるので、遮光帯率が高いと、フレネルレンズシート中の拡散剤により拡散された光が、レンチキュラーレンズシートに入射し、出光する際に、遮光帯により遮られる割合が増えることにより透過率が減少するので、遮光帯率(%)がおよそ50%〜90%であることが好ましい。
本発明の遮光帯を有するレンズシートの製造方法を示す工程断面図である。 本発明のレンズシートの斜視図である。 プロジェクション型テレビジョン用スクリーンの概念図である。 レンチキュラーレンズシートの斜視図である。
符号の説明
12 レンチキュラーレンズシート
12a レンチキュラーレンズ
12b 透明基材シート
13 遮光帯(ブラックストライプ)
13a 遮光性/光吸収性層
14 レーザ光源
15 平行光
31 フレネル凸レンズシート
32 レンチキュラーレンズシート
32a レンチキュラーレンズ
32b 透明基材シート
32c 支持板
33 遮光帯(ブラックストライプ)
34 投映光
35 平行光
36 出射光



































Claims (15)

  1. シートの少なくとも片面にレンズ形状が設けられているレンズシートの非レンズ面に、遮光性および光吸収性を有する層を形成した後、前記レンズ面側より、平行光を照射することにより、前記非レンズ面の前記各レンズの集光部において、前記遮光性および光吸収性を有する層の溶融、昇華、燃焼、爆融もしくは削摩により除去し、前記非レンズ面の非集光部に、遮光帯を形成したレンズシートにおいて、少なくとも前記レンズ面は溶融押出しされた熱可塑性樹脂により成型されたことを特徴とする遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  2. 前記レンズシートのレンズ形状は、一次元方向に配列されたシリンドリカルレンズを配列した形態であることを特徴とする請求項1に記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  3. 前記レンズシートのレンズ形状は、二次元方向に配列されたマイクロレンズアレイの形態であることを特徴とする請求項1に記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  4. 前記平行光の光源としてレーザを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  5. 前記平行光の光源として赤外光レーザを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  6. 前記平行光を、前記レンズシートに対してほぼ垂直で入射させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  7. 前記レンズシートを巻き出し、巻き取り装置に掛け、該装置で搬送されている前記レンズシートに対して、レーザ光をほぼ搬送方向に垂直方向に走査を繰り返すことで前記レンズシート全面をレーザ露光させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  8. 前記遮光帯の幅は、レンズのピッチの50%〜90%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  9. 前記レンズピッチが50μm〜200μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  10. 前記レンズシートは紫外線吸収剤を含む透明樹脂を一部の材料もしくは全ての材料として用いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  11. 前記レンズシートは複屈折性を持たない透明樹脂を一部の材料もしくは全ての材料として用いることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  12. 前記レンズシートに光拡散性をもたせたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  13. 前記遮光帯の光学濃度の値が2以上であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の遮光帯を有するレンズシートの製造方法。
  14. シートの少なくとも片面にレンズ面が設けられているレンズシートの非レンズ面の非集光部に遮光帯が積層されており、前記遮光帯は、バインダ成分、遮光性物質および光吸収性物質、もしくは遮光性物質および光吸収性物質の両方の物質の性質を兼ね備える物質とからなる樹脂組成物からなるレンズシートにおいて、少なくとも前記レンズ面は溶融押出しされた熱可塑性樹脂からなり、前記レンズシートが紫外線吸収剤を含むことを特徴とする遮光帯を有するレンズシート。
  15. 請求項14に記載のレンズシートの前記遮光帯が積層されている側を観察側とし、前記遮光帯が積層されていない側を投映側とするとき、前記投映側に、投映光の出射時の広がりを制御するレンズシートが組み合わされていることを特徴とする背面投映用スクリーン。
















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