JP2006039123A - 静電荷現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電荷現像用トナーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像欠陥の無い静電荷現像用トナーの製造方法を提供する。
【解決手段】結着剤と着色剤とを含む湿潤粒子を気流乾燥装置により乾燥処理し、気流乾燥装置の分級部から排出された着色樹脂粒子と気流とを以下の式の関係になるよう運転条件を制御しながらバグフィルターを用い分離し着色樹脂粒子を回収する静電荷現像用トナーの製造方法である。
T={(f/w)/A}×a≦1.0×10−3 ・・・(I)
5<a<120 ・・・(II)
上記式中、バグフィルターによる分離時にバグフィルターのエレメントに堆積する堆積着色樹脂粒子の厚み:T[m]、乾燥装置への着色樹脂粒子供給量:f[kg/s]、水分率0.5重量%以下に調整した状態の湿潤粒子のかため嵩密度:w[kg/m]、バグフィルターのエレメント有効濾過面積:A[m]、同一のエレメントへの逆洗パルスエアの間隔:a[s]。
【選択図】なし

Description

本発明は静電荷現像用トナーの製造方法に関する。
例えば、静電荷現像用トナーは、懸濁重合、乳化重合、分散重合法等の湿式法で製造され、固液分離後、湿潤粒子を乾燥処理する工程にて製造される。湿潤粒子を乾燥処理する乾燥装置としては、バンド式、流動層式、気流式、回転式、噴霧式、撹拌式、箱形、特殊式(移動層形、ドラム形等)乾燥装置などが知られている。従来公知の乾燥装置の一つであるループタイプの気流乾燥装置は、特許文献1,2に開示されているように、高温・高速の気流中で、湿潤粒子を連続して該気流乾燥装置に供給し、瞬間的に分散・乾燥させることが知られている。
特開2000−292975号公報 特開2000−275903号公報
しかしながら、従来公知の乾燥装置の一つであるループタイプの気流乾燥装置では、乾燥装置内部における乾燥品と未乾燥品との分級がループ部の径サイズの遠心力差によってしか行われないため、分級精度はやや低く、未乾燥品がショートパスして乾燥した粉体と共に分級部から排出されるおそれがある。
上述した未乾燥品がショートパスして乾燥品に混入した場合、以下の(i)、(ii)の課題が生じる。
(i)乾燥処理を経た着色樹脂粒子の水分率が2重量%以上である場合、無機微粒子を添加、混合する工程を経て得られた静電荷現像用トナーは電荷のリークが早くなる。
(ii)乾燥処理を経て得られた着色樹脂粒子の水分率がばらついた場合、帯電分布が広くなり画像アレを発生させる原因となる。
上記題を解決するために、気流乾燥装置により1次乾燥を行った後、例えばバンド式、流動層式、気流式、回転式、噴霧式、撹拌式、箱形、特殊式(移動層形、ドラム形等)乾燥装置などを用いて2次乾燥を行い水分率を低く安定させる方法も可能であるが、例えば気流乾燥装置により1次乾燥を行い、例えば振動流動乾燥装置等で2次乾燥を行う乾燥処理工程は、製造工程の煩雑化を招き、また工程のサイクルタイム増加となるため好ましくない。また時間あたりの処理量を極端に低く設定することにより、水分率を低く安定させる事も可能であるが、時間あたりの処理量を極端に低く設定することは生産性を下げることにつながるため好ましくない。
また、上記ループタイプの気流乾燥装置の入口温度または出口温度を上昇させ、乾燥処理後の着色樹脂粒子の水分率を下げる方法も考えられるが、着色樹脂粒子へかかる温度の上昇は、凝集粉または融着物が発生しやすくなるため好ましくない。
一方、乾燥後に得られる着色樹脂粒子は、現像機内でのブロッキング防止、画質安定性の低下防止のため、粒子表面にこすれのような表面変化のない粒子が好ましい。
本発明者らは、少なくとも結着剤、着色剤からなる湿潤粒子を気流乾燥器、特にループタイプの気流乾燥装置を用いて乾燥処理し、該気流乾燥装置から未乾燥品がショートパスして乾燥品と共に分級部から排出された場合、または目的とする水分率に達しない状態で分級部から排出された場合のいずれの場合においても、乾燥処理後水分率が低くばらつきの少ない着色樹脂粒子を得るため、研究を行った結果、前記課題を解決する静電荷像現像用トナーの製造方法を見出し、本発明の完成に至った。即ち、本発明の構成は下記の通りである。
(1)結着剤と着色剤とを含む湿潤粒子を気流乾燥装置により乾燥処理し、前記気流乾燥装置の分級部から排出された着色樹脂粒子と気流とを、以下の式(I)、(II)の関係になるよう運転条件を制御しながらバグフィルターを用い分離して、前記着色樹脂粒子を回収する静電荷現像用トナーの製造方法である。
(式1)
T={(f/w)/A}×a≦3.0×10−4 ・・・(I)
5<a<120 ・・・(II)
上記式(I)、(II)中、
バグフィルターによる分離時にバグフィルターのエレメントに堆積する堆積着色樹脂粒子の厚み:T[m]
乾燥装置への着色樹脂粒子供給量:f[kg/s]
水分率0.5重量%以下に調整した状態の湿潤粒子のかため嵩密度:w[kg/m
バグフィルターのエレメント有効濾過面積:A[m
同一のエレメントへの逆洗パルスエアの間隔:a[s]。
(2)前記気流乾燥器がループタイプである上記(1)に記載の静電荷現像用トナーの製造方法である。
(3)前記バグフィルターのエレメントへの逆洗パルスエア圧力が0.3MPa〜1.0MPaである上記(1)または(2)に記載の静電荷現像剤用トナーの製造方法である。
(4)前記バグフィルターのエレメントを通過する気流温度が、トナー粒子を構成する樹脂のガラス転移温度Tg未満である上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の静電荷現像用トナーの製造方法である。
本発明によれば、特にループタイプの気流乾燥装置の分級部から排出された着色樹脂粒子と気流とを、バグフィルターにより分離することにより、着色樹脂粒子の水分量を均一に維持し、凝集粉が残存せず、トナーの表面性変化を引き起こさせないため、その結果、トナーの粉体流動性、帯電安定性を良好に保つことができるので、画像安定性、かつ、乾燥効率を向上させられた静電荷現像用トナーの製造方法を提供することができる。
本発明の静電荷現像用トナーの製造方法は、少なくとも結着剤、着色剤からなる湿潤粒子を、気流乾燥装置により乾燥処理を行う工程において、ループタイプの気流乾燥装置を使用し、該ループタイプの気流乾燥装置の分級部から排出された着色樹脂粒子と気流とを、バグフィルターを用いて分離し、着色樹脂粒子を回収することを特徴とする。
ここで、本明細書中における「湿潤粒子」とは、重合法による湿式法で製造される静電荷現像用トナーの製造工程において、乾燥処理を経る前の状態のトナー粒子をいい、また「着色樹脂粒子」とは、気流乾燥器、例えばループタイプの気流乾燥装置の分級部から排出された乾燥粉をいう。
以下、本発明の好ましい実施の形態を挙げて本発明を詳細に説明する。
本発明で使用できる気流乾燥装置としては、(株)セイシン企業製の「フラッシュジェットドライヤー(FJD−2)」を挙げることができる。図1は、本発明に使用することのできる気流乾燥装置の一例を示す説明図である。
図1に示すループタイプの気流乾燥装置において、熱風供給機18より供給された熱風はノズル12を通って高速でドライヤーループ部10の内部を循環する気流(熱風)となる。湿潤粒子供給機17から湿潤粒子供給口13を介して供給された湿潤粒子は、気流により分散されドライヤーループ部10内部を気流と共に旋回し、これにより湿潤粒子内の水分は除去され、所定の水分率以下になり、分級部14からバグフィルター15へ搬送される。バグフィルター15では、着色樹脂粒子は所定の時間フィルターエレメント表面に滞留し乾燥が促進される。そして、所定の時間滞留した着色樹脂粒子は、目詰まり防止、払い落とし促進のために使用される逆洗機能(フィルターエレメントの内側から外側へ圧縮空気を噴出する機能)により払い落とされ乾燥粉体の回収口16より回収される。
上述の乾燥用原料としては、例えば、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の湿式法で製造された水分を含んだ静電荷現像用トナー粒子であったり、熱処理により表面改質を行う静電荷現像用トナー粒子であってもよく、または一般的な含水粉体であればいずれの粉体であってもよい。
以下、本発明のトナー製造方法に用いるトナー粒子の製造方法の一例として、湿式トナー製法の一つである乳化重合凝集法によるトナー粒子の製造方法を説明するが、特に乳化重合凝集法に限定するものではない。
乳化重合凝集法によるトナーは、乳化重合等によって作製した樹脂粒子分散液と着色剤粒子分散液とを混合し、凝集剤を加えてトナー粒径まで凝集させた後、樹脂のガラス転移点Tg以上に加熱し、凝集体を融着してトナー粒子を作成する方法である。ここで、上記樹脂粒子分散液中の樹脂粒子は、結着剤である。
本発明のトナーの樹脂微粒子に用いられる樹脂は特に制限されない。具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル系単量体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル系単量体;さらにアクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルフォン酸ナトリウム等のエチレン系不飽和酸単量体;さらにアクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン類単量体の単独重合体、それらの単量体を2種以上組み合せた共重合体、又はそれらの混合物、さらには、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、又は、それらと前記ビニル系樹脂との混合物、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等を挙げることができる。
本発明で用いる樹脂微粒子分散液は、乳化重合法およびそれに類似の不均一分散系における重合法で容易に得ることができる。また、予め溶液重合法や隗状重合法等で均一に重合した重合体を、その重合体が溶解しない溶媒中へ安定剤とともに添加して機械的に混合分散する方法など任意の方法で得ることができる。
例えば、ビニル系単量体を用いる場合は、イオン性界面活性剤などを用い、好ましくはイオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤を併用して乳化重合法やシード重合法により、樹脂微粒子分散液を作製することができる。
ここで用いる界面活性剤は、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、アルキルアルコールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤、及び、種々のグラフトポリマー系非イオン界面活性剤等を挙げることができるが、特に制限されるものではない。
乳化重合で樹脂微粒子分散液を作製する場合は、少量の不飽和酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、スチレンスルフォン酸等を単量体成分の一部として添加することにより、微粒子表面に保護コロイド層を形成することができ、ソープフリー重合が可能になるので特に好ましい。なお、乳化重合法以外の重合法であっても、樹脂微粒子の粒径は基本的には凝集終了時の目標粒子径(トナー粒径に相当)より十分に小さいことが前提になる。
本発明のトナーに用いられる離型剤微粒子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;シリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのごとき動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系、石油系のワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。
これらのワックス類は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断力を付与できるホモジナイザーや圧力吐出型分散機を用いて微粒子化し、1μm以下の粒子の分散液を作成することができる。また、これらの離型剤樹脂微粒子はその他の樹脂微粒子成分と共に混合溶媒中に一度に添加してもよいし、分割して多段に添加してもよい。
本発明のトナーに用いられる着色剤としては、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどの種々の顔料や、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料などを1種又は2種以上を併せて使用することができる。
これらの分散方法としては、任意の方法、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなど、任意の方法を採用することができ、なんら制限されるものではない。
また、磁性トナーとして用いる場合は磁性粉を含有させるが、ここで使用する磁性粉としては、フェライトやマグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金又はこれら金属を含む化合物などを挙げることができる。さらに必要に応じて、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物やトリフェニルメタン系顔料など、通常使用される種々の帯電制御剤を添加してもよい。
発明のトナーに用いられる凝集剤としては、樹脂粒子分散液や着色粒子分散液に用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤の他、2価以上の無機金属塩、金属錯体を好適に用いることができる。特に、無機金属塩、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量を低減でき、帯電特性が向上するため好ましい。
上記無機金属塩、金属錯体としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシムウム等の無機金属塩重合体などが上げられる。その中でも特に、アルミニウム塩及びその重合体が好適である。よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価、3価より4価、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方がより適している。
これらの原料を凝集合一工程にて、2〜12μmの着色粒子が得られる。次に洗浄工程で上述の工程で得られた着色トナー粒子の分散液から、当該着色粒子の固形物である含水ケーキを濾過し、濾過された含水ケーキから界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理が施される。濾過洗浄方法としては、遠心分離法、減圧濾過法、加圧濾過法などがあり、特に限定されるものではない。
上記洗浄工程で得られた湿潤粒子は、水分率10〜50%であり、これを本発明で用いる気流乾燥装置により、乾燥処理する。
本発明におけるトナーの製造方法では、少なくとも結着剤、着色剤からなる湿潤粒子を、気流乾燥装置により乾燥処理し、前記気流乾燥装置の分級部から排出された着色樹脂粒子と気流とを、バグフィルターを用いて分離し、着色樹脂粒子を回収することを特徴とする。
ここで、バグフィルターの運転条件を以下の式(I)、(II)の関係になるよう制御することが望ましい。
(式2)
T={(f/w)/A}×a≦1.0×10−3 ・・・(I)
5<a<120 ・・・(II)
上記式(I)、(II)中、
バグフィルターによる分離時にバグフィルターのエレメントに堆積する堆積着色樹脂粒子の厚み:T[m]
乾燥装置への着色樹脂粒子供給量:f[kg/s]
水分率0.5重量%以下に調整した状態の湿潤粒子のかため嵩密度:w[kg/m
バグフィルターのエレメント有効濾過面積:A[m
同一のエレメントへの逆洗パルスエアの間隔:a[s]。
上記式(I)のTは、より好ましくはT≦3.0×10−4[m]である。式(I)のT、バグフィルターによる分離時にバグフィルターのエレメントに堆積する堆積着色樹脂粒子の厚みが1.0×10−3[m]を超える場合、バグフィルターのエレメント(濾材)表面に積層した着色樹脂粒子またはバグフィルターのエレメント内部の着色樹脂粒子が、逆洗機能により過剰なストレスを受け、凝集粉、粗大粉が発生しやすくなる。そのため乾燥処理工程後、所望の粒径の着色樹脂粒子と凝集粉や粗大粉とを分離する分級工程がさらに必要となり、製造工程の煩雑化を招くため好ましくない。
上記バグフィルターのエレメントの交換のし易さから、エレメントは一般に横置きまたは斜め置きに並置される。特に図3に示すような、バグフィルターのエレメント30を横置きした場合、横置きエレメント30の円柱上面に堆積した着色樹脂粒子40の厚みが厚くなりすぎると、逆洗機能では簡単に落ちず、さらに落ちる際に凝集分または粗大粉となってしまう。また、図示しないが、バグフィルターのエレメントを斜め置きした場合も、エレメントの上方面に堆積した着色樹脂粒子の厚みが厚くなりすぎると、横置き同様に、逆洗機能では簡単に落ちず、さらに落ちる際に凝集分または粗大粉となってしまう。なお、バグフィルターのエレメントを縦置きに並置する場合もあるが、このような縦置きの場合、着色樹脂粒子と気流との分離の際に、着色樹脂粒子の堆積量は軽減できるものの、バグフィルター装置内に人が立ち入ってエレメントを交換するなど交換作業が煩雑であることから、通常、エレメントを縦置きにして用いることは少ない。
また、式(II)において、逆洗パルスエアの間隔aが5秒以下の場合、バグフィルターのエレメント表面での着色樹脂粒子の滞留時間が短いため乾燥の促進が進まず、図1に示す回収口16より回収された着色樹脂粒子間で水分率のばらつきが生じ、無機微粒子を着色樹脂粒子に添加混合する工程において無機微粒子の付着状態にばらつきが生じ帯電特性の均一化が損なわれてしまうため好ましくない。また、式(II)における逆洗パルスエアの間隔aが120秒以上の場合、バグフィルターのエレメント表面での着色樹脂粒子の滞留時間が長いため、エレメント表面に着色樹脂粒子が堆積してしまい、上述同様に、凝集粉、粗大粉が生成してしまう。
上述のように、バグフィルターの運転条件を制御しながら、バグフィルターの逆洗パルスエア圧力を0.3MPa〜1.0MPaにすることが好ましい。さらに好ましくは逆洗パルスエア圧力を0.4MPa〜0.6MPaとする。逆洗パルスエア圧力が0.3MPa以下であれば着色樹脂粒子の払い落とし能力が低くフィルターエレメントの目詰まりの原因となる。また逆洗パルスエア圧力が1.0MPa以上であれば着色樹脂粒子の払い落とし能力が高いため、フィルターエレメント表面での滞留時間が短く乾燥の促進が進まない。またフィルターエレメント内部で湿潤粒子に過剰なストレスがかかり凝集、粗大粉が発生しやすくなるため好ましくない。
また、バフフィルターのエレメントを通過する気流の温度を、Tg未満、好ましくは(Tg−1)℃以下であって20℃以上に制御することが好ましい。ここで、「Tg」はトナー粒子を構成する結着樹脂のガラス転移温度である。バグフィルターのエレメント表面、またはバグフィルターのエレメントを通過する気流の温度が(Tg)℃以上であれば、湿潤粒子表面の軟化が始まり、凝集、粗大粉が発生しやすくなるため好ましくない。バフフィルターのエレメント表面に滞留している着色樹脂粒子の粒子間を通過する気流によって乾燥を促進させるために、上述の範囲の温度にすることが望ましい。ここで、気流乾燥装置の分級部とバグフィルターの間に、搬送中の気流の温度を(Tg)℃未満に暖める装置として例えば搬送配管にスチーム式のジャケットを設置してもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
樹脂微粒子分散液1の作製
スチレン 25重量部
n−ブチルアクリレート 3重量部
アクリル酸 0.56重量部
ドデカンチオール 1.1重量部
四臭化炭素 0.3重量部
(以上和光純薬社製)
予め、上記成分を混合溶解してモノマー溶液を調製した。一方、反応槽には、イオン交換水35重量部を投入し、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)0.43重量部、及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)0.59重量部を溶解し、次いで、上記モノマー溶液を分散させて乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら過硫酸アンモニウム0.29重量部を溶解したイオン交換水7重量部を投入し、窒素置換を行った。その後、攪拌しながら乳化液温度が70℃になるまで加熱し、6時間そのまま乳化重合を継続し、分散樹脂微粒子の平均粒径が210nm、ガラス転移点が52℃、Mwが16500のアニオン性の樹脂微粒子分散液1を得た。
樹脂微粒子分散液2の作製
スチレン 19.4重量部
n−ブチルアクリレート 8.3重量部
アクリル酸 0.57重量部
(以上和光純薬社製)
予め、上記成分を混合溶解してモノマー溶液を調製した。一方、反応槽には、イオン交換水35重量部を投入し、非イオン性界面活性剤(三洋化成社製、ノニポール400)0.43重量部、及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)0.9重量部を溶解し、次いで、上記モノマー溶液を分散させて乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら過硫酸アンモニウム0.15重量部を溶解したイオン交換水7重量部を投入し、窒素置換を行った。その後、フラスコを攪拌しながらオイルバスで内容物が70℃になるまで加熱し、6時間そのまま乳化重合を継続し、分散樹脂微粒子の平均粒径が190nm、ガラス転移点が50℃、Mwが830000のアニオン性の樹脂微粒子分散液2を得た。
顔料分散液の作製
カーボンブラック 3.5重量部
(キャボット社製、R330)
アニオン性界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム) 0.42重量部
(第一工業製薬社製、ネオゲンR)
イオン交換水 14重量部
上記成分を混合溶解し、超音波分散機を10パス通過させて、カーボンブラック分散液を得た。分散したカーボンブラックの平均粒径は130nmであった。
離型剤分散液の作製
パラフィンワックス 7.0重量部
(日本精蝋社製、HNPO190:融点85℃)
アニオン性界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム) 1.1重量部
(第一工業製薬社製、ネオゲンR)
イオン交換水 18重量部
上記成分を95℃に加熱して、高圧型ホモジナイザーで分散処理してワックス分散液を得た。前記分散ワックスの平均粒径は250nmであった。
凝集剤水溶液の作製
ポリ塩化アルミニウム 0.18重量部
(浅田化学社製、PAC)
0.1%硝酸水溶液 1.8重量部
上記成分をボトル中で良く攪拌し、凝集剤希釈液を得た。
凝集粒子の作製
樹脂微粒子分散液1 8.35重量部
樹脂微粒子分散液2 5.5重量部
顔料分散液 2.1重量部
離型剤分散液 2.8重量部
イオン交換水 43重量部
上記成分を攪拌槽で十分に混合した後、
凝集剤水溶液 1.5重量部
を徐々に加えながら、上記攪拌槽の底弁より混合液をキャビトロン(大平洋機工株式会社製、CD1010)へ導入し、ロータ周速36m/sにて10分間分散させ、コールターカウンタにて体積平均径を測定したところ、2.9umであり、上GSDvは1.21であった。なお、この際の分散液温度は32℃であった。
次いで、この分散液を、加熱ジャケット付攪拌槽で52℃まで加熱し、90分間保持した。そのときの分散液をコールターカウンタにて測定すると、体積平均粒径(D50)約5.3μmの凝集粒子が確認された。
この分散液に樹脂微粒子分散液1を緩やかに4.3kg追加し、さらに1時間保持すると、体積平均粒径(D50)約5.9μmの凝集粒子が確認された。
次いで、この分散液に、4%水酸化ナトリウム水溶液1.5重量部を追加して95℃まで加熱し、5時間保持して凝集粒子を融合した。その後、冷却して20μmのナイロンメッシュで濾過し、得られたトナー分散液から水系媒体を除去し、洗浄、脱水して水分率が30wt%の湿潤着色粒子(以下「湿潤粒子」という)を得た。
上記湿潤粒子を乾燥処理するための気流乾燥装置として、(株)セイシン企業製「フラッシュジェットドライヤー(FJD−2)」を使用した。気流乾燥装置の運転条件は、熱風供給機8からの気流供給量を2.6[m/min](標準状態に換算)、ドライヤーループ部の出口温度を46[℃]になるようドライヤーループ部入口温度を調整した。またドライヤーループ部から排出された着色樹脂粒子を気流と分離する方法は、バグフィルターを用いた。バグフィルターのエレメントは横置きとし、バフフィルターのエレメントの有効濾過面積は12.5[m]のものを使用し、同一エレメントにおける逆洗パルスエアの間隔を20[s]とし、逆洗パルスエア圧力を0.5[MPa]に調整した。実施例1で使用した湿潤粒子は、水分率0.5重量%以下に調整した状態でのかため嵩密度460[kg/m]のものを用いた。上記条件により水分率0.5重量%の湿潤粒子を、供給量0.01[kg/s]、0.08[kg/s]、0.15[kg/s]、0.28[kg/s](それぞれ36[kg/h]、288[kg/h]、540[kg/h]、1008[kg/h]に相当する)の条件で乾燥、気流との分離を行い着色樹脂粒子A、B、C、Dを得た。得られた着色樹脂粒子の評価は、水分率、流動性(圧縮比)、中粉の割合によって判定した。
(比較例1)
実施例1において得られた湿潤粒子の供給量を0.08[g/s]とし、また図2のようにドライヤーループ部出口の下流にサイクロン19を設置し、サイクロン19で分級して着色樹脂粒子回収部20から着色樹脂粒子を回収した以外は、実施例1と同様にして乾燥処理を行い着色樹脂粒子Eを得た。
(比較例2)
逆洗のパルスエアの間隔を4[s]とし、着色樹脂粒子供給量を0.08[kg/s]とした以外は実施例1と同様にして乾燥処理を行い着色樹脂粒子Fを得た。
(比較例3)
逆洗のパルスエアの間隔を120[s]、着色樹脂粒子供給量を0.5[kg/s]とした以外は実施例1と同様にして乾燥処理を行い着色樹脂粒子Gを得た。
(比較例4)
ループタイプの乾燥装置による表面変化を確認するため、実施例1と同じ原料を真空凍結乾燥装置にて乾燥処理を行い着色樹脂粒子Hを得た。
[評価]
(1)乾燥処理後の着色樹脂粒子の水分率を、ザリトリウス社製「MA30電子水分率計」で105℃における加熱減量法で測定した。
(2)流動性の指標として、乾燥処理後の着色樹脂粒子の圧縮比を「パウダーテスターPJ−N」を用いて測定した。
(3)乾燥処理後の着色樹脂粒子の体積平均粒子径をベックマン・コールター社製「コールター・マルチサイザーII」を用いて測定した。
(4)乾燥処理後の着色粒子20gをエアージェットシーブ(アルピネ社製:200LS-N)に入れ、目開き20μmの篩を用いて篩上に残留するトナー量の評価を行った。なお吸引条件は5000Pa、10分で行った。その後篩上の残留物を回収し、重量を測定した。上記(4)評価基準:◎:0.1mg未満、○:0.1mg以上0.5mg未満、△:0.5mg以上1.0mg未満、×:1.0mg以上。
表1に評価結果を示す。
Figure 2006039123
本発明の静電荷現像用トナーの製造方法により得られたトナーは、特に、電子写真法など静電潜像を経て画像情報を可視化する方法に好適に用いることができる。
本実施の形態を用いたループタイプの気流乾燥装置の一例の構成概要を示す図である。 本比較例1で用いた従来のループタイプの気流乾燥装置の概要を示す図である。 本実施の形態で用いたバフフィルターの横置きエレメント表面に堆積した着色樹脂粒子の状態を説明する図である。
符号の説明
10 ドライヤーループ部、12 ノズル、13 湿潤粒子供給口、14 分級部、15 バグフィルター、16 乾燥粉体の回収口、17 湿潤粒子供給機、18 熱風供給機、19 サイクロン、20 着色樹脂粒子回収部、30 エレメント、40 堆積した着色樹脂粒子。

Claims (4)

  1. 結着剤と着色剤とを含む湿潤粒子を気流乾燥装置により乾燥処理し、前記気流乾燥装置の分級部から排出された着色樹脂粒子と気流とを、以下の式(I)、(II)の関係になるよう運転条件を制御しながらバグフィルターを用い分離して、前記着色樹脂粒子を回収することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
    T={(f/w)/A}×a≦1.0×10−3 ・・・(I)
    5<a<120 ・・・(II)
    上記式(I)、(II)中、
    バグフィルターによる分離時にバグフィルターのエレメントに堆積する堆積着色樹脂粒子の厚み:T[m]
    乾燥装置への着色樹脂粒子供給量:f[kg/s]
    水分率0.5重量%以下に調整した状態の湿潤粒子のかため嵩密度:w[kg/m
    バグフィルターのエレメント有効濾過面積:A[m
    同一のエレメントへの逆洗パルスエアの間隔:a[s]
  2. 前記気流乾燥器がループタイプであることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
  3. 前記バグフィルターのエレメントへの逆洗パルスエア圧力が0.3MPa〜1.0MPaであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷現像剤用トナーの製造方法。
  4. 前記バグフィルターのエレメントを通過する気流温度が、トナー粒子を構成する樹脂のガラス転移温度Tg未満であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
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