JP2006036928A - 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物 - Google Patents

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将士 吉川
Takashi Kawashima
崇史 川嶋
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Abstract

【課題】 低温においても、油汚れと蛋白質汚れに対して優れた洗浄力を示す自動食器洗浄機用洗浄剤を提供する。
【解決手段】 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物の洗浄基剤として、オキシプロピレン基の平均重合度が30〜90であるポリオキシプロピレンを用い、更に特定の理化学的性質を有するアルカリプロテアーゼを配合する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、各種汚れに対して優れた洗浄力を示す自動食器洗浄機用洗浄剤に関する。
近年、自動食器洗浄機は急速に普及し、業務用ばかりでなく、一般家庭にも盛んに用いられるようになった。
食器類に強固に付着した米飯等に代表される澱粉質の汚れおよび茶しぶ等に代表される色素汚れを除去するために、従来、自動食器洗浄機用洗浄剤としては、α−アミラーゼなどの澱粉分解酵素およびジクロルイソシアヌル錯塩などの塩素系漂白剤を配合した有リン洗剤が主として使用されてきた。一方、酵素、香料、染料などは塩素系漂白剤に対して不安定であるため、塩素系漂白剤に換えて酸素系漂白剤を用いた有リン洗剤も提供されるに到った(特許文献1)。更に、環境問題等を考慮して、自動食器洗浄機の普及に伴い各種汚れに対する洗浄力を低下することなく無リン化する技術として、特定のポリオキシプロピレンを用いた自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が提案されている(特許文献2)。
一方、各種洗浄剤に酵素を配合することも知られており、特許文献3には、特定のアルカリプロテアーゼを自動食器洗浄機用の洗浄剤など、種々の洗浄剤に配合できることが開示されている。
特開昭60−60198号公報 特許第2931571号 特許第3479509号
通常、自動食器洗浄機による洗浄では、60℃以上の比較的高温の洗浄水が用いられるが、近年は、洗浄時間を短縮するために洗浄水の加温時間を短縮して、50℃未満の低温で洗浄する、いわゆるスピードコースでの洗浄機能を備えた洗浄機が増えている。このような低温での洗浄では、油汚れや蛋白質汚れ、更にはこれらの複合汚れは落としにくく、更なる洗浄力の向上が望まれている。
本発明の課題は、自動食器洗浄機による低温での洗浄においても、油汚れと蛋白質汚れに対して優れた洗浄力を示す洗浄剤組成物を提供することである。
本発明は、オキシプロピレン基の平均重合度が30〜90であるポリオキシプロピレン、及び下記の理化学的性質を有するアルカリプロテアーゼを含有する自動食器洗浄機用洗浄剤組成物に関する。
(i)安定pH範囲:40℃、30分の処理条件でpH6〜11の範囲で安定である。
(ii)等電点:8.9〜9.1付近。
(iii)脂肪酸の影響:オレイン酸によってカゼイン分解活性の阻害を受けない。
(iv)分子量:SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法による推定分子量が約43000である。
本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤は、自動食器洗浄機による低温での洗浄においても、油汚れと蛋白質汚れに対して優れた洗浄力を示す。また、自動食器洗浄機用洗浄剤の基本性能である油・澱粉質に対する充分な洗浄力を有すると同時にトリポリリン酸塩を含有せず、かつ、食器に沈着した色素汚れ除去能つまり漂白性能をも有する実用的価値の高い自動食器洗浄機用洗浄剤である。
<ポリオキシプロピレン>
本発明に用いられるポリオキシプロピレンは、オキシプロピレン基の平均重合度が30〜90、好ましくは30〜50である。この範囲のものが洗浄力に優れている。本発明に用いられるポリオキシプロピレンとしては、重量平均分子量として600以上5000以下のものが好ましく、特に2000〜4000のものが好ましい。
本発明において、かかるポリオキシプロピレンは、組成物中に0.001〜10重量%配合されることが好ましく、より好ましくは0.005〜5重量%である。ポリオキシプロピレンの配合量が0.001重量%以上であれば良好な洗浄効果が得られ、10重量%以下であれば泡立ちが適正で洗浄効率も良好となる。
<アルカリプロテアーゼ>
本発明のアルカリプロテアーゼは、前記(i)〜(iv)の理化学的性質を有するが、特に(iii)の性質は重要である。すなわち、オレイン酸等の脂肪酸は、食品由来の油脂が水とアルカリ剤の存在下で加水分解することにより遊離するが、本発明のアルカリプロテアーゼは、オレイン酸不存在下の場合と同等のカゼイン分解活性を保持している。
さらに、上記(i)〜(iv)の性質以外に下記(v)の性質を有するものが好ましく、さらに(vi)の性質を有するのもがより好ましく、さらに(vii)〜(ix)の性質を有するアルカリプロテアーゼが特に好ましい。
(v)作用pH範囲:
pH4〜13の広い範囲で作用し、pH6〜12で最適pH活性値の80%以上を示す。
(vi)作用温度及び最適温度:
作用最適温度は60℃〜70℃であるが、20℃以下の低温でも作用する。
(vii)金属イオンの影響:
Hg2+及びCu2+イオンでは活性が阻害され、Ca2+イオンでは熱安定性が向上する。
(viii)阻害剤の影響:
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びp−クロロマーキュリー安息香酸(PCMB)では活性は阻害されないが、ジイソプロピルフルオロ燐酸(DFP)及びフェニルメタンスルホニルフルオリド(PMSF)では活性は阻害される。
(ix)界面活性剤耐性:
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム及びα−スルホ脂肪酸エステルで活性は阻害されない。
本発明のアルカリプロテアーゼとしては、配列番号1又は2に示すアミノ酸配列、又は該アミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有するものが好ましい。配列番号1と2とは、配列番号2における3位リジンが配列番号1では欠失している点で異なるのみである。配列番号1及び2におけるXaaは、任意のアミノ酸を示すが、各位置のXaaの好ましいアミノ酸を配列番号2における位置で下記の表1に示す。
Figure 2006036928
本発明アルカリプロテアーゼにおける前記欠失、置換又は付加は、アルカリプロテアーゼ活性を失わない限り特に制限されないが、配列番号1又は2で示されるアミノ酸配列の好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上が保存されているものが好ましい。
本発明のアルカリプロテアーゼの具体例としては、配列番号3、4又は5で示されるアミノ酸配列、又は該アミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を有するアルカリプロテアーゼが挙げられる。
本発明のアルカリプロテアーゼは、例えばバチルス属(Bacillus)に属するアルカリプロテアーゼ生産菌を培養し、その培養物から採取することにより製造することができる。ここで、本発明アルカリプロテアーゼ生産菌としては、バチルス属に属する野生株、及び前記のアミノ酸配列を有するペプチドをコードする遺伝子を有する形質転換体が挙げられる。具体的なアルカリプロテアーゼ生産菌としては、公知のバチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM−KP43(FERM BP-6532)(WO99/18218号公報)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM−KP1790(FERM BP-6533)(WO99/18218号公報)、バチルス エスピー(Bacillus sp.)KSM−KP9860(FERM BP-6534)(WO99/18218号公報)が挙げられる。
上記の菌株を用いて本発明アルカリプロテアーゼを生産するには、菌株を資化性の炭素源、窒素源その他の必須栄養素を含む培地に接種し、常法に従い培養すればよい。また、アルカリプロテアーゼの性質の確認等、詳細は、特許第3479509号公報の記載を適宜参照することができる。
かくして得られた培養液中からのアルカリプロテアーゼの採取及び精製は、一般の酵素の採取及び精製方法に準じて行うことができる。例えば、培養液から遠心分離又は濾過することで菌体を除き、培養上清液から常法の精製手段により目的酵素を得る。このようにして得られる酵素液は、そのまま用いることもできるがさらに公知の方法により精製、結晶化することもできる。
本発明に用いられるアルカリプロテアーゼは、造粒物等、粒状の形で供給され、本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物1kg当たりの酵素活性が0.1〜5,000PU、特に1〜500PUとなる量で配合されることが、洗浄力や、他の成分との配合のバランスの上で好ましい。ここで、アルカリプロテアーゼの活性は以下のように測定される。
<アルカリプロテアーゼの活性>
1%(w/v)カゼイン(ハマーステイン:メルク社製)を含む50mmol/Lホウ酸緩衝液(pH10.5)1mLを30℃で5分間保温した後、0.1mLの酵素溶液を添加し、30℃で15分間反応を行う。TCA溶液(0.11mol/Lトリクロロ酢酸:0.22mol/L酢酸ナトリウム:0.33mol/L酢酸)2mLを添加して反応を停止し、室温で10分間放置した後、酸変性蛋白を濾過(No.2濾紙:ホワットマン社製)する。そして、濾液0.5mLにアルカリ性銅試薬{(1%(w/v)酒石酸カリウム・ナトリウムの水溶液:1%(w/v)硫酸銅水溶液:炭酸ナトリウムの0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液溶解物(炭酸ナトリウム濃度2%(w/v))=1:1:100(v/v)}2.5mLを添加し、30℃、10分間保温した後、660nmにおける吸光度を測定する。上記の酵素反応系に反応停止液を混合した後、酵素溶液を加えた系をブランクとする。なお、酵素1単位(PU)は、上記反応条件において1分間に1mmolのチロシンに相当する酸可溶性蛋白分解物を遊離する酵素量とする。
また、本発明の組成物には、非イオン界面活性剤を配合することが好ましい。非イオン界面活性剤としては、一般的な非イオン界面活性剤が挙げられ、特に限定されないが、ポリオキシエチレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシプロピレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル類、ポリオキシブチレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル類、アルキレンオキシド付加モノアルキル基又はモノアルケニル基含有非イオン界面活性剤混合物、蔗糖脂肪酸エステル類、脂肪族アルカノールアミド類、脂肪酸グリセリンモノエステル類、アミンオキサイド類、酸化エチレン縮合型界面活性剤及びアルキルグリコシド類の中から選ばれる一種又は二種以上が好ましい。かかる非イオン界面活性剤を更に具体的に示すと以下の(1)〜(10)が挙げられる。
(1)ポリオキシエチレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル類であって、アルキル基又はアルケニル基の平均炭素数が10〜20であり、エチレンオキサイド付加モル数は、平均で1〜30モルであるもの。
(2)ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類であって、アルキル基の平均炭素数が6〜12であり、エチレンオキサイド付加モル数は、平均で1〜25モルであるもの。
(3)ポリオキシプロピレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル類であって、アルキル基又はアルケニル基の平均炭素数が10〜20であり、プロピレンオキサイド付加モル数は、平均で1〜20モルであるもの。
(4)ポリオキシブチレンモノアルキル又はモノアルケニルエーテル類であって、アルキル基又はアルケニル基の平均炭素数が10〜20であり、ブチレンオキサイド付加モル数は、平均で1〜20モルであるもの。
(5)片末端のみにアルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイド(モル比:0.1/9.9〜9.9/0.1)あるいはエチレンオキサイドとブチレンオキサイド(モル比:0.1/9.9〜9.9/0.1)が付加されてなる非イオン界面活性剤混合物であって、アルキル基又はアルケニル基の平均炭素数が10〜20であり、1分子当たりのアルキレンオキサイド付加モル数は平均で1〜30モルであるもの。
(6)下記の一般式(A)で表わされる高級脂肪酸アルカノールアミド類又はそのアルキレンオキサイド付加物。
Figure 2006036928
〔式中、R3は炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、R4、R5は同一又は異なって水素原子又はCH3であり、pは1〜3の数、qは0〜3の数である。〕
(7)蔗糖脂肪酸エステル類であって、脂肪酸部分の平均炭素数が10〜20であるもの。
(8)脂肪酸グリセリンモノエステル類であって、脂肪酸部分の平均炭素数が10〜20であるもの。
(9)アミンオキサイド類。例えば炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖アルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルアミンオキサイドが挙げられる。より好ましいアミンオキサイドとしては、下記の一般式(B)で表されるアルキルアミンオキサイドが挙げられる。
Figure 2006036928
上記一般式(B)において、R6は炭素数8〜24のアルキル基又はアルケニル基であるが、特に炭素数12〜18のアルキル基が好ましい。R7、R8は炭素数1〜3のアルキル基であるが、特に炭素数1のメチル基が好ましい。
(10)アルキル多糖類。例えば、下記の一般式(C)で表されるアルキル多糖類。
9(OR10)xy (C)
〔式中、R9は、直鎖又は分岐鎖の総炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基又はアルキルフェニル基を表わし、R10は炭素数2〜4のアルキレン基を表わし、Gは炭素数5〜6を有する還元糖に由来する残基である。x(平均値)は0〜5であり、y(平均値)は1〜5である。〕
上記一般式(C)中のxはその平均値が0〜5であるが、この値を変えることにより、本洗浄剤組成物の水溶性及び結晶性を調整できる。つまり、xの値が大きいもの程、水溶性が高くなり且つ結晶性が低くなる傾向にある。好ましいxの値は0〜2であり、特に好ましくは0である。一方、yは、その平均値が1より大きい場合、つまり2糖類以上の糖鎖を親水性基とする場合、糖鎖の結合様式が1−2、1−3、1−4、1−6結合のもの、更にα−、β−ピラノシド結合又はフラノシド結合及びこれらの混合された結合様式を有する任意の混合物を含むことが可能である。また、一般式(C)中のyの平均値は1〜5、好ましくは1〜1.5、より好ましくは1.1〜1.4である。尚、yの測定値はプロトンNMR法によるものである。また、式中のR9は、溶解性及び洗浄性の点から炭素数10〜14のアルキル基が好ましい。また、R10は、水溶性の点から炭素数2〜3のアルキレン基が好ましい。更にGは単糖類若しくは2糖類以上の原料によってその構造が決定されるが、このGの原料としては、単糖類ではグルコース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、マンノース、リキソース、アラビノース、及びこれらの混合物等が挙げられ、2糖類以上ではマルトース、キシロビオース、イソマルトース、セロビオース、ゲンチビオース、ラクトース、スクロース、ニゲロース、ツラノース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース、及びこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち、好ましい原料は、それらの入手容易性及びコストの点から、単糖類ではグルコース及びフルクトースであり、2糖類以上ではマルトース及びスクロースである。この中でも特に入手容易性の点からグルコースが好ましい。更に、ペンタエリスリトール・イソステアリルグリシジルエーテルの1モル付加体、ソルビトール・イソステアリルグリシジルエーテルの1モル付加体、マンニトール・2−オクチルドデシルグリシジルエーテルの1モル付加体、メチルグルコシド・イソステアリルグリシジルエーテルの1モル付加体、ジグリセリン・イソステアリルグリシジルエーテルの1モル付加体、フィタントリオール等の1分子中に少なくとも1個の長鎖分岐アルキル基又はアルケニル基及び少なくとも3個の水酸基を有する非イオン界面活性剤が挙げられる。
これらのノニオン界面活性剤の中でも(1)、(5)、(6)、(9)及び(10)が好ましく、更に(5)、(9)及び(10)が特に好ましい。
本発明において、非イオン界面活性剤は、組成物中に0.001〜10重量%配合されることが好ましく、より好ましくは0.005〜5重量%である。本成分の配合量が0.001重量%以上であれば充分な洗浄効果が得られ、また10%重量以下であれば本発明に係るアルカリプロテアーゼや他の酵素の物性を損うこともない。
また、本発明に非イオン界面活性剤を配合する場合においては、ポリオキシプロピレンと非イオン界面活性剤の重量比が、ポリオキシプロピレン/非イオン界面活性剤=1/10〜10/1、特に1/5〜5/1であることが洗浄力の面からより好ましい。
本発明の組成物には、上記本発明に係るアルカリプロテアーゼ以外の酵素を配合することができる。酵素としては、アミラーゼ、上記アルカリプロテアーゼ以外のプロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、プルラナーゼ、イソプルラナーゼ、及びイソアミラーゼからなる群より選ばれる1種以上の酵素が挙げられる。酵素は、組成物中に0.1〜10重量%配合することが好ましく、より好ましくは0.2〜5重量%である。
なお、酵素を、活性値を基準に配合することもできる。この場合は各酵素の活性は下記のようにして測定される。
<リパーゼ>
リパーゼの比活性の測定方法はpH一定状態におけるトリオレインの加水分解に基づいて行われるものであり、酵素1g当たりの活性で示される。活性単位は「LU/g」であり、1LUは、ポリビニルアルコール(PVA)を乳化剤として用い、30℃、pH10.5において脂肪酸エステルを分解し生成する脂肪酸のモル数をそれに要した時間(min)で割った値、即ち1分間に1μmol(マイクロモル)の脂肪酸を生成する酵素の量である。詳細には、pH10.5の緩衝液として、50mMグリシン緩衝液を、乳化剤は1000mlの蒸留水に、重合度1700のPVA(片山化学(株)製)18gと、重合度500のPVA(和光純薬工業(株)製)2gを溶解した2%PVA水溶液を調製し、基質エマルジョンには2%PVA水溶液10mlにトリオレイン(SIGMA 社製)1.0gをホモジナイザーで5分間以上乳化させたものを用いた。活性測定は、高速液体クロマトグラフィーを用いたY.Kondoh and S.Takano, Analytical Chemistry, vol. 58, p.p.2380-2383(1986)を参照した。反応液の組成を以下に示す。
脂肪分解酵素溶液:1.5ml(酵素を50mMグリシン緩衝液(pH10.5)で溶解したもの)
基質エマルジョン:1.0ml
また、比活性の計算方法の測定方法を以下に示す。
(1)検量線の作製:横軸に9.02mMの1−モノオレイン(1-MO, SIGMA)の注入量をとり、縦軸にピーク面積をとり検量線を作製した。
(2)LUの測定:脂質分解酵素を添加した上記反応液に一定攪拌力を与え、30℃で30分間反応させた後、反応停止液〔50%エタノール(和光純薬(株))、10%ドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬(株))〕0.5mlを加え、更に100℃のウォーターバス上で窒素ガスパージを行いながら、溶媒を除去した。これに5.0mlのアセトン(和光純薬(株))を加え、よく攪拌し濾過した。更に濾液30μlを分析することで得られたクロマトグラフの結果から、ジオレイン(DO)、モノオレイン(MO)及びグリセリン(GLY)ピーク面積から(1)の検量線より30μl中の各々の量を求めた。
(3)比活性値の計算:(2)で得られた濃度より、次式に従って比活性値(P)を求めた。
全生成脂肪酸量(μmol・マイクロモル)=(DO量+MO量×2+GLY量×3)ラ5000μl/30μl×10-3〔注:μlはマイクロリットル〕
従って、比活性値P:LU/g=(全生成脂肪酸量:μmol)/〔(酵素添加量:g)×(反応時間:min)〕
本発明に使用するリパーゼは、粒状物の形で供給され前記より求められた酵素の比活性から1gあたり0.1〜10000LU/gになるように配合することが好適である。
<セルラーゼ>
セルロース分解酵素(セルラーゼ)は、好ましくは、カルボキシメチルセルロースを基質としたときに、至適pHが7以上であるか、あるいはpH8以上で相対活性が至適条件に対して50%以上の活性を有するアルカリ活性のセルロース分解酵素が好ましい。この様なセルロ−ス分解酵素としては、特開昭63−264699号公報記載のセルラーゼが好ましく、生産菌株としては、Bacillus sp.が好ましく、具体的には、Bacillus sp.KSM−635株(FERM BP−1485)、同KSM−521(FERM BP−1570)、同KSM−522(FERM BP−1512)、同KSM−580(FERM BP−1511)、同KSM−534(FERM BP−1508)、同KSM−539(FERM BP−1509)、同KSM−577(FERM BP−1510)、同KSM−588(FERM BP−1513)、同KSM−597(FERM BP−1514)等が挙げられる。これら菌株からセルロース分解酵素を生成する方法は、上記特開昭63−264699号公報を参考にすることができる。
本発明において、セルロース分解酵素は、粒状物で供給され、下記の酵素1gあたりのCMC分解活性を求めた後、1g中に0.5〜10000U/g、好ましくは1〜50U/gとなるように配合することが好ましい。セルロース分解酵素の酵素活性はカルボキシメチルセルロース(CMC)に対する分解活性で示され、CMC分解活性は以下に示した方法により測定することができる。
CMC(日本製紙(株)製:粘度7〜20cp(1%,25℃)、置換度0.65〜0.75)の2.5%水溶液を0.4ml、0.5Mグリシン緩衝液(pH9.0)0.2ml、及び脱イオン水0.3mlからなる基質溶液に酵素液0.1ml加え、40℃、20分間反応する。反応後、3,5−ジニトロサリチル酸〔3,5−Dinitorosalicylic acid(DNS)〕法にて還元糖の定量を行う。すなわち、反応液1.0mlにDNS試薬(水酸化ナトリウム1.6%、3,5−ジニトロサリチル酸0.5%及び酒石酸カリウムナトリウム4水和物30%の水溶液)を1ml加え、5分間100℃で加熱発色させ、冷却後4.0mlの脱イオン水を加えて希釈し、これを波長535nmで比色定量する。酵素力価は、上記の条件下で、1分間に1μmolのグルコースに相当する還元糖を生成する酵素量を1単位(U)とする。
<その他のプロテアーゼ>
その他のプロテアーゼの活性については、アンソン−ヘモグロビン法(Anson.M.L.J.Gen.PHysiol.,Vol.22,p79(1938))の改良法によって行われる。すなわち、基質として用いる尿素変性ヘモグロビンの最終濃度を14.7mg/mlになるように調製した溶液中で、温度25℃、pH10.5にて10分間反応させた後、反応溶液にトリクロロ酢酸を終濃度31.25mg/mlになるように添加し、トリクロロ酢酸可溶分をフェノール試薬によって呈色させる。この呈色度を1mmolのチロシンの呈色度を1APUとした検量線より反応10分当たりの活性を求め、これを1分間あたりに換算することによって測定する。よって、本発明において、1APUとは、1mmolのチロシンがフェノール試薬により呈色するのと同じ呈色度のトリクロロ酢酸可溶分を1分間に与えるアルカリプロテアーゼの量のことを指す。本発明において、その他のプロテアーゼも0.1〜30000APU/gとなる造粒物、粒状物で配合されることが好ましい。
<アミラーゼ及びプルラナーゼ>
本発明にはアミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、イソプルラナーゼのような澱粉質の分解酵素を用いることができる。ここで、プルラナーゼ、イソプルラナーゼ及びイソアミラーゼは、α−アミラーゼ、β−アミラーゼと同様に澱粉質の分解に関与するものであるが、α−アミラーゼ、βアミラーゼがアミロース及びアミロペクチン中の糖鎖のα−1,4結合を切断するのに対して、プルラナーゼ、イソアミラーゼはアミロペクチン中の糖鎖のα−1,6結合を、イソプルラナーゼは糖鎖のα−1,6結合近傍のα−1,4結合を選択的に切断する酵素として知られており、即ちアミロペクチン中の分岐鎖を切断する点でα−アミラーゼ、β−アミラーゼと異なっている。また、α−アミラーゼが、アミロース、アミロペクチン中の内部結合をランダムに切断するエンド型であるのに対し、β−アミラーゼは末端基の方から規則的に切断するエキソ型のアミラーゼである。
本発明に使用される上記の澱粉枝切り酵素は、種々の起源から得られるが、一般には菌類から誘導される。好適な澱粉枝切り酵素は、Klebsiella属に属する菌、Bacillus属に属する菌、Aspergillus 属に属する菌、Pseudomonas 属に属する菌等から得られたアミロペクチン−6−グルカノヒドラーゼ活性を示すプルラナーゼ、イソプルラナーゼ、イソアミラーゼである。
また、本発明に係る澱粉枝切り酵素は、市販品を用いることもできる。市販されているプルラナーゼとしては、“スプレンターゼ”(登録商標、天野製薬(株))、“プロモザイム200L"(登録商標、ノボ・インダストリー社)、イソアミラーゼとしては、“イソアミラーゼ”(試薬、生化学工業(株))等がある。
これらの澱粉枝切り酵素は、一般に粒状物の形で供給され、その酵素活性は約103〜108ユニット/gである。本発明ではアルカリ性、特にpH8〜11において最適作用をする澱粉枝切り酵素が好ましく、特にアルカリプルラナーゼが好ましい。なお、最適作用pHは、特開平3−87176号記載の方法で測定する。アルカリプルラナーゼとしてはBacillus sp. KSM-AP1876(微工研菌寄第10887号)が利用できる。
澱粉枝切り酵素は、E.Y.C.Lee and W.J. Whelan,"Glycogen and Starch Debranching Enzymes in the Enzymes" Vol.5 (P.D.Boyer ed.) pp192-234, Academic Press, New York. により、植物由来のプルラナーゼ(R酵素)の特長として定義されており、α−1,6結合を特異的に切断する酵素はアミロペクチンに作用させると粘度が低下し、ヨード呈色が増加し、還元力が増加する。また、本酵素の存在により、β−アミラーゼによる分解が著しく促進されることを彼らは報告している。
また、本発明に使用できる酵素のうち、α−アミラーゼは従来洗剤用酵素として汎用されているものであり、それらを使用できる。好適なα−アミラーゼとしては、Bacillus licheniformisやBacillus subtilis から得られた酵素であり、“ターマミル”(登録商標、ノボ・インダストリー社)、“マキサミル”(登録商標、ギスト社)等が挙げられる。また、β−アミラーゼとしては、Bacillus sp.等の細菌や、ダイズ、麦芽等から得られた酵素が使用でき、市販品としては“アマノ”(登録商標、天野製薬(株))、“マルチトーム”(登録商標、ナガセ生化学工業(株))等が挙げられる。これらの酵素は一般に粒状物の形で供給され、その酵素活性は約103〜108ユニット/gである。特に本発明ではアルカリ性において至適pHを有するアルカリα−アミラーゼが好ましい。アルカリα−アミラーゼとしては、前述の“ターマミル”が利用できる。
これらの酵素は、プルラナーゼ、イソプルラナーゼ及びイソアミラーゼから選ばれる酵素(A)と、α−アミラーゼ及びβ−アミラーゼから選ばれる酵素(B)とを、組成物中に(A)と(B)の総量で、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜15重量%配合される。また、澱粉枝切り酵素(A)と、α−アミラーゼ或いはβ−アミラーゼ(B)の配合比率は、活性値として(A)/(B)=10/1〜1/100、好ましくは2/1〜1/50になるように使用するのがよい。
また、本発明の洗浄剤組成物を使用して洗浄する際には、洗浄液中の(A)と(B)の酵素をあわせた酵素活性が、DNS(3,5−ジニトロサリチル酸)法による活性値で10ユニット/g以上(1分間に1μmolのグルコースを生成する酵素量を1ユニット(U)とする)、好ましくは100ユニット/g以上になるように本発明の洗浄剤組成物を使用するのがよい。
尚、DNS法による酵素活性の測定方法を以下に示す。この方法は酵素(A)と(B)を合わせたものについての活性を測定するものである。
(1)基質:0.5重量%ポテト由来可溶性澱粉(試薬、シグマ社)溶液
(2)基質溶液の調製
1.0gのポテト由来可溶性澱粉を100mLのイオン交換水に溶解する。
(3)サンプルの調製試験管に基質溶液を0.5mL入れ、そこに100mM Glycine-NaOH緩衝液(pH=10.0)を0.4mL、適当に希釈した酵素液0.1mLを加え、50℃の恒温槽中で15分間反応させる。反応終了後、DNS溶液を1mL添加し、沸騰水中で正確に5分間発色させ、発色後、直ちに氷水浴中に入れ冷却する。冷却後、イオン交換水4mLを加え、良く混合し、速やかに535nmにおける吸光度を測定する。
(4)ブランクの調製
試験管に基質溶液を0.5mL入れ、そこに100mM Glycine-NaOH緩衝液(pH=10.0)を0.4mL、そこにDNS溶液を1mL添加し、沸騰水中で正確に5分間発色させ、発色後、直ちに氷水浴中に入れ冷却する。冷却後、イオン交換水4mLを加え、良く混合し、速やかに535nmにおける吸光度を測定する。
(5)検量線の作成
試験管に基質溶液を0.5mL入れ、そこに100mM Glycine-NaOH緩衝液(pH=10.0)を0.4mL、これにぶどう糖濃度が250〜1500μmol/Lになるように検量線用ぶどう糖溶液を0.1mL加える。そこにDNS溶液を1mL添加し、沸騰水中で正確に5分間発色させ、発色後、直ちに氷水浴中に入れ冷却する。冷却後、イオン交換水4mLを加え、よく混合し、速やかに535nmにおける吸光度を測定する。横軸にぶどう糖濃度、縦軸に吸光度をとり傾きを求め、換算係数(F)を以下の如く算出する。
F=1/(傾き)×1/15ラ1/0.1
(6)活性の計算
以下の式により酵素活性を算出する。
活性(U/L)=δ吸光度×F×希釈倍率
δ吸光度=(サンプルの吸光度)−(ブランクの吸光度)
(7)DNS試薬の調製(1L分)
水酸化ナトリウム16gをイオン交換水200mLに溶解する。これにDNS5gを徐々に添加しながら溶解する。DNSを完全に溶解させた後、酒石酸ナトリウムカリウムを300g加える。完全に溶解させた後、イオン交換水にて100mLに調製する。
また、本発明の組成物には、カルシウム捕捉剤(以下、Ca捕捉剤と表記する)を配合することが好ましい。Ca捕捉剤としては、ヒドロキシモノあるいは多価カルボン酸あるいはその塩、イミノ二酢酸構造を有するアミノカルボン酸あるいはその塩、珪酸化合物、アルミノ珪酸化合物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸/マレイン酸共重合体の塩、マレイン酸とオレフィン類の共重合体の塩からなる群より選ばれる1種以上のCa捕捉剤が挙げられる。ここで、ヒドロキシモノあるいは多価カルボン酸(塩)としてはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、グルタール酸等及びこれらの塩が挙げられる。イミノ二酢酸構造を有するアミノカルボン酸(塩)としてはエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸等及びこれらの塩が挙げられる。また、ヘキサメタリン酸、アミノトリ(メチレンスルホン酸)等を配合することもできる。Ca捕捉剤は、組成物中に5〜85重量%配合することが好ましく、より好ましくは5〜20重量%である。
本発明の組成物には、漂白剤を配合することができる。漂白剤としては酸素系漂白剤が挙げられる。酸素系漂白剤としては、モノパーオキシフタル酸マグネシウムなどの有機塩酸又はその塩、アルカリ金属の過ホウ酸塩(1水和物又は4水和物)、過炭酸塩及び過ケイ酸塩などの水溶液中で過酸化水素を発生する過酸化物が挙げられる。これら過酸化水素付加体のうち、好ましいものは過ホウ酸ナトリウム及び過炭酸ナトリウムである。また、漂白剤は、水中において過酸化水素と反応して有機過酸を発生する漂白活性化剤と併用して用いるのが良い。漂白活性化剤としてはテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、テトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、グルコースペンタ酢酸(GPA)及びキシローステトラ酢酸(XTA)が一般的に使用される。漂白剤/漂白活性化剤は重量比で8/1〜1/1の範囲で用いられる。漂白剤を配合する場合、その配合量は組成物中0.1〜20重量%、更に1〜10重量%が好ましい。漂白剤の含有量が0.1重量%以上であれば漂白効果が良好で、20重量%以下であれば酵素等の他の成分を阻害しない。また、漂白活性化剤を配合する場合、その配合量は組成物中0.1〜30重量%、更に1〜15重量%、特に2〜10重量%であることが、洗浄効果の向上の点から好ましい。
本発明の組成物には、アルカリ剤を配合することができる。アルカリ剤としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、珪酸ナトリウム(層状珪酸ナトリウムを含む)などが挙げられる。珪酸ナトリウムは金属腐食防止作用を有するので、これを他のアルカリ剤と併用するのが望ましい。特に、炭酸水素ナトリウムと珪酸ナトリウム(SiO2/NaO比が1/1〜4/1、好ましくは2/1〜2.5/1)の重量比が35/1〜2/1、或いは炭酸ナトリウムと珪酸ナトリウム(SiO2/Na2O比が1/1〜4/1、好ましくは2/1〜2.5/1)の重量比が35/1〜2/1で併用して用いるのが最も好ましい。本発明において、アルカリ剤の配合量は5〜85重量%が好ましく、より好ましくは10〜70重量%である。アルカリ剤は、0.05〜1重量%の範囲うち、少なくとも何れかの濃度の洗浄剤組成物の水溶液が20℃でpH9.0〜11.0になるように調整して用いるのが望ましい。
本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物には、更に、銅の腐食防止に炭化水素鎖長が約8〜18を有する脂肪酸を0.1〜5重量%添加すること、更にはベンゾトリアゾール等を添加することも効果的である。
本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物は一般に乾燥粉粒状生成物の形に製造できる。即ちこれは、常用の製造技術に従って粉状又は粒状の各成分を乾式混合し次に液体成分(非イオン界面活性剤など)を前記混合物上に噴霧することによっても製造できるが、特に限定されるものではない。
本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物は、平均粒子径が100〜500μm、更に150〜400μm、特に200〜300μmであることが、溶解性、特に低温での溶解性の点で好ましいものとなり、低温洗浄(例えば自動食器洗浄機のスピードコース)での洗浄力の向上に寄与できる。
尚、本発明の自動食器洗浄機用洗浄剤は、上記したように強アルカリを使用せずに特定のポリオキシプロピレンと特定のアルカリプロテアーゼを必須成分とすることにより、低温においても充分な洗浄力を有するものであり、主に強アルカリの使用が困難である家庭用の自動食器洗浄機に対して使用される。
下記の表2に示す自動食器洗浄機用洗浄剤組成物を調製し、下記の洗浄条件で、下記の洗浄力試験を行い、評価を行った。結果を表2に示す。なお、組成物の平均粒子径は何れも200〜300μmの範囲にあった。
<洗浄条件>
使用洗浄機:松下電器株式会社製自動食器洗い機(機種NP−50SX3)を用い、洗浄コースをスピーディーで実施。この洗浄機は、25℃から40℃まで徐々に昇温して洗浄し、その後すすぎを1回(昇温しない)行い、最終すすぎ(25℃から63℃まで徐々に昇温してすすぎ)後、乾燥する形式のものである。
使用水:3.5°DHの水
洗浄時の循環水量:約3.0リットル
洗浄剤濃度:0.2重量%
<汚染皿の調製>
・油汚れ汚染皿:牛脂(シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社製)2gを直径25cmのポリプロピレン製の皿に塗布したもの
・卵汚れ汚染皿:直径25cmの陶器製の皿に2gの卵黄を刷毛で均一に塗布し、115℃に温めた乾燥機で60分間乾燥させたもの
<洗浄力評価方法>
上記油汚れ汚染皿1枚と、卵汚れ汚染皿2枚を同時に洗浄機にセットし、上記の洗浄条件にて洗浄を行った。洗浄後の皿は、下記の方法により洗浄力を判定した。
・油汚れ洗浄力:乾燥後のポリプロピレン製皿の表面を観察し、油汚れの残留が認められない場合を○、やや認められる場合を△、かなり認められる場合を×として判定した。
・卵汚れ洗浄力:次式に示す計算式より卵汚れ洗浄力を計算した。更に、2枚の皿の洗浄力を平均し、卵汚れ平均洗浄力を算出した。
卵汚れ洗浄力={(洗浄前の汚染皿重量−洗浄後の皿重量)/(洗浄前の汚染皿重量−汚染前の皿重量)}×100
卵汚れ平均洗浄力=各皿の洗浄力の和/2
Figure 2006036928
1)ポリプロピレングリコール、重量平均分子量約3000、平均重合度約50(ジオールタイプ、和光純薬株式会社)
2)ソカランCP45(B.A.S.F.社)
3)ターマミル60T(ノボノルディスクバイオインダストリー株式会社)
4)特許第3479509号公報の実施例2で得られたBacillus sp. KSM-KP43株由来のプロテアーゼ精製標品から特開昭62−257990号公報に記載の方法に基づき調製した造粒物(13.1APU/g)。
5)サビナーゼ18.T(ノボノルディスクバイオインダストリー株式会社、13.1AUP/g)

Claims (11)

  1. オキシプロピレン基の平均重合度が30〜90であるポリオキシプロピレン、及び下記の理化学的性質を有するアルカリプロテアーゼを含有する自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
    (i)安定pH範囲:
    40℃、30分の処理条件でpH6〜11の範囲で安定である。
    (ii)等電点:
    8.9〜9.1付近。
    (iii)脂肪酸の影響:
    オレイン酸によってカゼイン分解活性の阻害を受けない。
    (iv)分子量:
    SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法による推定分子量が約43000である。
  2. ポリオキシプロピレンを0.001〜10重量%含有する請求項1記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  3. アルカリプロテアーゼが、pH4〜13の広い範囲で作用し、pH6〜12で最適pH活性値の80%以上を示すものである請求項1又は2記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  4. アルカリプロテアーゼが、配列番号1又は2で示されるアミノ酸配列、又は該アミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるものである請求項1〜3の何れか1項記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  5. アルカリプロテアーゼが、配列番号3、4又は5で示されるアミノ酸配列からなるアルカリプロテアーゼ、又は該アミノ酸配列の1若しくは2以上のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、下記の理化学的性質を有するものである、請求項1〜4の何れか1項記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
    (i)安定pH範囲:40℃、30分の処理条件でpH6〜11の範囲で安定である。
    (ii)等電点:8.9〜9.1付近。
    (iii)脂肪酸の影響:オレイン酸によってカゼイン分解活性の阻害を受けない。
  6. アルカリプロテアーゼを洗浄剤組成物1kg当たり0.1〜5,000PU含有する請求項1〜5の何れか1項記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  7. カルシウム捕捉剤を5〜85重量%含有する請求項1〜6の何れか1項記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  8. カルシウム捕捉剤が、ヒドロキシモノあるいは多価カルボン酸あるいはその塩、イミノ二酢酸構造を有するアミノカルボン酸あるいはその塩、珪酸化合物、アルミノ珪酸化合物、ポリアクリル酸塩、アクリル酸/マレイン酸共重合体の塩及びマレイン酸とオレフィン類の共重合体の塩からなる群より選ばれる1種以上のCa捕捉剤である請求項7記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  9. 漂白剤を0.1〜20重量%含有する請求項1〜8の何れか1項記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  10. 水中において過酸化水素と反応して有機過酸を発生する漂白活性化剤0.1〜30重量%を含有する請求項9記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
  11. アルカリ剤を5〜85重量%含有する請求項1〜10の何れか1項記載の自動食器洗浄機用洗浄剤組成物。
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