以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を弾球遊技機のなかでもデジタルパチンコ遊技機(デジパチ、第1種パチンコ遊技機とも称される)に適用した場合を示す。
まず、遊技機の外観について図1および図2を用いて説明する。図1は、本実施形態における弾球遊技機10の外観を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態における弾球遊技機10の外観を示す分解斜視図である。
図1および図2に示すように、弾球遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。
図1および図2に示すように、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。なお、一般に、遊技を行う遊技者は、発射ハンドル26等の操作が可能な弾球遊技機10の前方側に位置することとなる。つまり、この弾球遊技機10は、前方から遊技可能である。
また、本体枠12の開口12a内部には、演出表示手段としての液晶表示装置32と、遊技盤14等が上述した各種の部品として配設されている。なお、遊技盤14、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易とするために説明を省略する。
遊技盤14は、透光性部材により形成された遊技盤ベース14aと、遊技に関する各種の遊技部材とから構成されている。これら各種の遊技部材は、複数の障害釘13、羽根部材(所謂、普通電動役物)48、一般入賞口56a〜56dおよび転動誘導部材59a、59b(以上図3参照)等から構成されている。なお、これら遊技部材も遊技盤ベース14aと同様に透光性部材より形成されているため、後述するように、液晶表示装置32における表示領域32a(以上図3参照)に表示された画像を遊技者に視認させることができる。
遊技盤ベース14aは、その全部が透過性を有する板形状の樹脂によって形成されている。この透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。遊技盤ベース14aは、その前面に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、レール30(具体的には後述の図3に示す外レール30a)に囲まれている遊技球案内路33(遊技球案内路33については後述する。)を除いた領域であり、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤ベース14aにおける遊技領域15には複数の障害釘13が打ちこまれている。
上述した液晶表示装置32は、遊技盤ベース14aの後方(背面側)に配設されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像を表示するための表示領域32aを有している。この表示領域32aは、遊技盤ベース14aの全部または一部を背面側から覆うように配設されている。この液晶表示装置32における表示領域32aには、詳しくは後述するが、特別図柄、普通図柄、遊技に係る背景画像、演出用の演出画像等、各種の画像が表示される。液晶表示装置32、液晶表示装置32の液晶表示32aに表示される画像等に関しては詳しく後述する。
また、液晶表示装置32の表示領域32aには、遊技に関する動画も表示される。この動画は、形状、色彩等が動的に表示される画像である。また、画像には、動画と静止画がある。動画の一例としては、表示領域を動き回るようなキャラクタ画像、波の画像、ヤドカリの画像などが挙げられる。また、静止画の一例としては、背景画像等がある。
また、扉11には、透過性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤ベース14aの前面に対面するように配設されている。特に、この保護板19は、少なくとも遊技領域15の全域と対面するように配設されておればよいが、遊技領域15に該当しない遊技盤ベース14aの前面領域16(以降、遊技領域外域16と称する)に対面するように配設されてもよい。
このように、遊技者によって弾球遊技機10の前方から遊技が行われている場合、つまり、扉11が閉鎖した状態である場合には、透過性を有する遊技盤ベース14aの背面側に液晶表示装置32が配設されるとともに、遊技盤ベース14aの前面側に透過性を有する保護板19が配設されるので、液晶表示装置32における表示領域32aに表示された画像を、透過性を有する遊技盤ベース14aおよび保護板19を介して遊技者に視認可能とさせる。このため、詳しくは後述するが、従来の遊技機にはなかった斬新な表示演出を提供することができ、興趣の向上を図ることができる。
なお、本実施形態においては、遊技盤ベース14aの後方に液晶表示装置32を配設し、表示領域32aに表示される画像を遊技盤ベース14aを介して視認可能に表示するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、遊技盤ベース14aと液晶表示装置32の表示領域32aとの間に、液晶表示装置32の表示領域32aの一部を覆い隠すための透過性のない装飾パネル等を配設するように構成してもよい。また、例えば、装飾パネルに画像(図柄)を施してもよい。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられており、遊技者による発射ハンドル26の操作によって遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射装置130(図4参照)が設けられている。
また、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが触接される状態で、発射ハンドル26が遊技者によって時計回り方向へ回動操作されると、発射装置130に備えられている発射モータ(図示せず)に電力が供給され、発射モータが稼動することにより、上皿20に貯留された遊技球が、順次発射されることになる。
なお、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者によって発射ハンドル26が握持されたと判別できるものであればよく、例えば、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
このように構成された弾球遊技機10の外観について図3を用いて詳細に説明する。図3は、本実施形態における弾球遊技機10の外観を示す正面図である。
図3に示すように、遊技盤ベース14aの前面には発射装置130(図4参照)によって発射された遊技球を遊技領域15に導く一対のレール30(30aおよび30b)が設けられている。これら一対のレール30は、外レール30aと、その外レール30bの内側に配設された内レール30bとから構成される。外レール30aと内レール30b間には、これら一対のレール30により区画された遊技球案内路33がある。発射された遊技球は、遊技球案内路33(図3の斜線部分)を介して、遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘13との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下する。落下した遊技球は、遊技領域15に設けられた各種の入賞口等に入賞するか、遊技領域15の下方に設けられた排出口38に入り、排出される。
遊技盤ベース14aの略中央には、特別図柄表示装置92L、92C、92Rが配置されている。この特別図柄表示装置92L、92C、92Rは、所定の図柄が揃ったときに遊技者に有利な大当たり状態へ遊技機の遊技状態を移行させる契機となる特別図柄を変動表示および停止表示させる装置である。この特別図柄表示装置92L、92C、92Rは、7セグメントLEDで構成され、その筐体は非透光性の部材で形成されるものである。したがって、遊技盤ベース14aが透光性部材で形成されている一方、特別図柄表示装置92L、92C、92Rが非透光性部材で形成されているため、遊技盤ベース14aの後方に位置する液晶表示装置32の表示画像は、その全部または一部が特別図柄表示装置92L、92C、92Rによって遮蔽され、遊技者が遊技機の正面から見ることができない。
この特別図柄表示装置92L、92C、92Rには、複数の特別図柄の列(本実施形態においては3列)の表示領域が含まれる。これら複数の特別図柄の表示領域において特別図柄の導出表示が行われる。導出表示された複数の特別図柄の組合せが所定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに0から9のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂大当り表示態様)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当たり遊技状態に移行することとなる。また、導出表示された複数の特別図柄の組合せが、所定の表示態様のうち、特別の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに1、3、5、7、9のうちいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂特定大当り表示態様)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な大当たり遊技状態に移行し、その大当たり遊技状態が終了した場合に、高確率遊技状態に移行することとなる。この高確率遊技状態は、通常の遊技状態よりも高い確率で大当たり遊技状態に移行する遊技状態である。なお、本実施形態においては、特別図柄を複数の図柄列で構成したが、これに限らず、例えば、特別図柄を一列の図柄列で構成してもよい。
なお、本実施形態の弾球遊技機10が備える遊技状態には、上記の大当たり遊技状態、上記の高確率遊技状態、時短遊技状態、前記3つのいずれの遊技状態でもない通常遊技状態、の4種類がある。
遊技盤ベース14aの後方(背面側)には、上述した液晶表示装置32が配設されている。この液晶表示装置32は、表示領域32aを有するものであり、表示領域32aには、各種の画像が表示される。例えば、特別図柄の変動表示および停止表示に対応する、演出図柄を含む演出画像が変動表示および停止表示される。この演出画像は、特別図柄の変動表示および停止表示に対応して、3つの演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dに表示される。演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dに対して特別図柄表示装置92L、92C、92Rが対応する。特別図柄の変動表示および停止表示の詳細については後述する。これら特別図柄および演出図柄は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、0から9までの数字を用いる。また、演出画像は、特別図柄に対応する、または無関係なキャラクタなどの画像をベースとして、この演出図柄が含まれ、または含まれず構成されるものである。
変動表示とは、複数の特別図柄または演出画像が変動可能に表示されることを意味する概念であり、停止表示とは、複数の特別図柄または演出画像が変動表示された後に停止して、特定の特別図柄あるいは演出画像が表示されることを意味する。変動表示と停止表示を総称して表示と言う場合がある。また、特別図柄または演出画像の変動表示および停止表示の結果として、特定の特別図柄および演出画像が表示されることを導出表示という。
本実施形態では、特定の抽選結果を特別図柄の変動表示および停止表示によって遊技者に報知するゲームを特別図柄ゲームという。この特定の抽選結果が当選であるとき、遊技者が相対的に大きな利益を獲得できる大当たり遊技状態に移行する。
また、特別図柄ゲームで報知される抽選結果とは異なる特定の抽選結果を普通図柄の変動表示および停止表示によって遊技者に報知するゲームを特別図柄ゲームという。この特定の抽選結果が当選であるとき、遊技者が相対的に小さな利益を獲得できる状態が発生する。
また、上述した特別図柄表示装置92L、92C、92Rの上方には、特別図柄ゲームにおける保留個数を表示するため、4つの保留画像34a〜34dが表示される。これら4つの保留画像34a〜34dは、特別図柄ゲームにおける保留個数の増減に伴い、所定の表示態様に変化するように表示される。
液晶表示装置32の表示領域32aには、例えば、普通図柄ゲームにおける普通図柄94が変動表示される。この普通図柄94は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。この普通図柄94が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、後述する始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。
また、保留画像34a〜34dの上方には、普通図柄ゲームにおける保留個数を表示するために、普通図柄保留画像50a〜50dが表示されている。これら4つの普通図柄保留画像50a〜50dは、普通図柄ゲームにおける保留個数の増減に伴い、所定の表示態様に変化するように表示される。
その他にも、液晶表示装置32の表示領域32aに、遊技に係る背景画像、演出用の演出画像等が表示される。
なお、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescence)、プラズマ等からなるものであってもよい。また、特別図柄表示装置92L、92C、92Rは、7セグメントLEDに限らず、その他、0から9までの数値を表示できる装置であれば、上記のようないずれの装置であってもよい。
上述した遊技盤ベース14aの遊技領域15には、各種の役物が形成されている。各種の役物の一例として図3を用いて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技盤ベース14aの遊技領域15内の両側方には、遊技球の経路を所定の方向に誘導するための転動誘導部材59aおよび59bが設けられている。また、遊技盤ベース14aの遊技領域15内の下部には、遊技球の一般入賞口56a〜56dが設けられている。
一般入賞口56a〜56dの近傍には、大入賞口(図示せず)に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。上述したように、導出表示された特別図柄の組合せが所定の表示態様である場合には、遊技状態が大当り遊技状態に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となるように駆動される。また、この大入賞口には、V・カウントセンサ102(図4参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、または、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口への所定数の遊技球の入賞または所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口内に設けられた特定領域を通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態にする。
また、シャッタ40の上方には、始動入賞球センサ116(図4参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入球した場合に、後述する特別図柄の変動表示が開始され、複数列の特別図柄を変動表示する変動表示状態に移行する。特別図柄の変動表示開始条件としては、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入球したことを主な条件とする。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示を行うこととなる。なお、実施形態においては、始動口44に遊技球が入球したこと等を特別図柄の変動表示開始条件としたが、これに限らず、その他の態様であってもよい。また、始動口44の上方には、遊技球通過役物47が設けられており、遊技球が上方から下方に通過する。
また、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口44へ入球した場合には、変動表示中の特別図柄が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく特別図図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。特別図柄の変動表示の実行が保留されている状態で、特別図柄が導出表示された場合には、保留されている特別図柄の変動表示の実行が開始される。また、特別図柄が導出表示された場合に実行される特別図柄の変動表示の実行は一回分である。例えば、特別図柄の変動表示の実行が3回分保留されている状態で、特別図柄が導出表示された場合には、保留されている特別図柄の変動表示のうち1回分が実行され、残りの2回分は保留される。
保留される特別図柄の変動表示の実行回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の変動表示が保留される。例えば、特別図柄の変動表示の実行が3回分保留されている状態において、遊技球が始動口44へ入球した場合には、4回目の実行が保留されるが、特別図柄の変動表示の実行が4回分保留されている状態において、遊技球が始動口44へ入球した場合には、5回目の実行が保留されず、特別図柄の変動表示の実行が4回分保留されている状態を維持することとなる。
また、一般入賞口56b、56cの内側には、遊技盤ベース14aの側方には、球通過検出器54a、54bが設けられている。これらの球通過検出器54a、54bは、その近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、表示領域32a上において普通図柄94の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
また、普通図柄ゲームにおいても同じように、普通図柄の変動表示中において球通過検出器54a、54bの近傍を遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が導出表示されるまで、当該球通過検出器54a、54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。普通図柄の変動表示の実行が保留されている状態で、普通図柄が導出表示された場合には、所定時間経過後、保留されている普通図柄の変動表示が開始される。また、普通図柄が導出表示された場合に実行される普通図柄の変動表示の実行は一回分である。この保留された普通図柄の変動表示の実行回数(所謂普通図柄ゲームにおける保留個数」は、普通図柄保留画像50a〜50dの表示態様によって表される。また、普通図柄の変動表示の実行が保留される回数にも上限が設定されており、例えば、4回を上限として普通図柄の変動表示が保留される。
なお、本実施形態においては、4回を上限として特別図柄の変動表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回または複数回を上限として、特別図柄の変動表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、特別図柄の変動表示を保留しないように構成してもよい。また、本実施形態においては、4回を上限として普通図柄の変動表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回または複数回を上限として、普通図柄の変動表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、普通図柄の変動表示を保留しないように構成してもよい。
上述した始動口44、一般入賞口56a〜56d、大入賞口における特定領域および一般領域に遊技球が入球または通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20または下皿22に払い出される。また、扉11の前面には、スピーカ46L、46Rが配設されている。
本実施形態における弾球遊技機10の制御回路について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態における弾球遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
遊技制御手段としての主制御回路60は、図4に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66により弾球遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラム、テーブルについては後述する。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROMおよびDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68およびメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、高確率フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲーム、普通図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。高確率フラグは、大当り遊技状態に移行する確率を相対的に高めるか否かを示すものである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される特別図柄を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に導出表示する特別図柄を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、特別図柄および演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dの変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次1ずつ増加させられるように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを1増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当たり遊技状態における大入賞口の開放回数(いわゆるラウンド数)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口に入賞し、V・カウントセンサ102またはカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更には、特別図柄ゲームにおける保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、特別図柄の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている特別図柄の変動回数を示すものである。更には、普通図柄ゲームにおける保留個数を示すデータは、球通過検出器54a、54bに遊技球が通過したが、普通図柄94の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている普通図柄94の変動回数を示すものである。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、記憶されている。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。なお、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、特別図柄表示装置92L、92C、92R、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
なお、主制御回路60に接続される特別図柄表示装置92L、92C、92Rは、例えば7セグメントディスプレイなどの比較的簡易な表示装置であるが、これは、主制御回路60に含まれるメインCPU66、メインRAM70などが低能力であり、この制限を受けるためである。
V・カウントセンサ102は、大入賞口における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、球通過検出器54a、54bに設けられている。この通過球センサ114は、球通過検出器54a、54bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48を開放状態または閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図3に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口を開放状態または閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるようにまたは一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、弾球遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150、副制御回路200が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。なお、払出装置128は、発射(投入)された遊技媒体が所定の領域を通過することにより遊技媒体を払い出す払い出し手段の一例として採用されている。
また、発射装置130には、上述した発射モータ、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射装置130(図4参照)は発射ハンドル26の裏側に設けられている。
また、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが接触されると、遊技者により発射ハンドル26が握持されたものとして、タッチセンサは駆動信号を発生し、その駆動信号を払出・発射制御回路126(図4参照)に供給する。タッチセンサから接触信号が払出・発射制御回路126に供給されると、払出・発射制御回路126は内蔵するパルス発生器(図示せず)により所定の周期のパルス信号を発生し、後述する副制御回路(図4参照)および発射装置130に駆動信号およびパルス信号を供給する。なお、パルス発生器には、水晶の圧電効果を利用して一定振動数の発振を行う水晶振動子が一般的に利用されている。
パルス信号が払出・発射制御回路126から発射装置130に供給された状態で、発射ハンドル26が遊技者によって時計回り方向へ回動操作されると、発射装置130に備えられている発射モータ(図示せず)に電力が供給され、発射モータが稼動することにより、上皿20に貯留された遊技球が、供給されたパルス信号に応じて順次発射されることになる。
なお、このような発射装置130は、遊技者の操作に応じて遊技媒体を発射(投入)する発射手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、発射手段を駆動制御する発射制御手段の一例として採用されている。
更には、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、各種のランプを含むランプ132の制御等を行う。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
演出制御手段としての副制御回路200は、演出表示手段に対する表示制御を行う演出表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、ランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。特に、サブCPU206は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、サブCPU206は、詳しくは後述するが、上述した払出・発射制御回路126から供給されるパルス信号を受信した場合には、波の画像を液晶表示装置32に表示する。なお、サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206により弾球遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
また、プログラムROM208には、演出パターンが複数種類記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、特別図柄の変動表示に応じて実行されるものである。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROMおよびDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
また、本実施形態において、メインCPU66およびメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206およびプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66およびメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206およびプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
なお、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、演出表示制御手段としての画像データプロセッサ(以下、VDPと称する。)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、およびパレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の表示領域32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の表示領域32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、演出画像を示す演出画像データ、演出図柄を示す演出図柄データ、背景画像データ、演出画像データ、普通図柄を示す普通図柄画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、動的な表示オブジェクトを示す画像データ、静的な表示オブジェクトを示す画像データも画像データROM216に記憶されている。
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、演出画像を示す演出画像データ、演出図柄を示す演出図柄データ、背景画像データ、演出画像データ、普通図柄を示す普通図柄画像データ、装飾画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
サブCPU206は、演出パターンを選択し、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ46(46Lおよび46R)から音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。
図5を参照して、画像データROM216(図4参照)に格納される演出画像および演出図柄のデータテーブルについて説明する。これらのテーブルには、コンピュータ読取可能な所定の情報で表現されたデータが格納されている。
図5(a)は、演出画像のデータテーブルを示す。演出画像とは、特別図柄表示装置92L、92C、92Rの変動表示に対応して、演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dにそれぞれ表示される、キャラクタなどの画像である。例えば、演出画像には、画像番号0から9まで番号付けられた演出画像データがある。画像番号0にはウマの演出画像データが、画像番号1にはネズミの演出画像データが、その他の画像番号には図示するようにそれぞれ演出画像データが対応付けられている。これらの演出画像データは、動画であっても静止画であってもいずれでもよい。これらの演出画像データは、適宜画像データROM216から読み出され、VDP212(図4参照)の処理によって液晶表示装置32(図4参照)の演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dにおいて変動表示および停止表示される。
ここで、演出画像の変動表示とは、所定の順序またはサブCPU206による抽選で決められたランダム順序で並ぶ画像番号0から9までに対応する演出画像が、演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dのそれぞれにおいて、各表示領域を表示窓として連続的に上方から下方へ(または、左右の方向へ)順次移動表示されることをいう。または、所定の順序またはサブCPU206による抽選で決められたランダム順序で並ぶ画像番号0から9までに対応する演出画像が、演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dのそれぞれにおいて、各表示領域を表示窓として順次切替え表示されることをいう。
また、停止表示とは、画像番号0から9までに対応する演出画像が、演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dのそれぞれにおいて、1つずつ停止して表示されることをいう。
図5(b)は、演出図柄のデータテーブルを示す。演出図柄とは、特別図柄表示装置92L、92C、92Rの変動表示に対応して、演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dにそれぞれ表示される、数字などの画像である。例えば、演出図柄には、図柄番号0から9まで番号付けられた演出図柄データがある。図柄番号0には0の演出図柄データが、図柄番号1には1の演出図柄データが、その他の図柄番号には図示するようにそれぞれ演出図柄データが対応付けられている。これらの演出図柄データは、適宜画像データROM216から読み出され、VDP212(図4参照)の処理によって液晶表示装置32(図4参照)の演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dにおいて変動表示および停止表示される。
演出図柄の停止表示および変動表示の態様は、演出画像の停止表示および変動表示と同様である。
演出画像は、演出図柄と組合されて演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dに表示されること、および演出図柄と組合されず単独で演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dに表示されること、のいずれもありうる。演出図柄と組合されて表示される演出画像を、演出図柄を含む演出画像といい、演出図柄と組合されず単独で表示される演出画像を、演出図柄を含まない演出画像という。ここで、演出図柄を含む演出画像および演出図柄を含まない演出画像を、演出表示と総称する。例えば、図6(a)に示すように、演出表示90がネコの演出画像94に7の演出図柄92−d´が組合されて構成されたものであるときは、この演出表示90は演出図柄を含む演出画像である。また、図6(b)に示すように、演出表示90がネコの演出画像94単独で構成されたものであるときは、この演出表示90は演出図柄を含まない演出画像である。
演出画像と演出図柄の組合せは、主制御回路60から副制御回路200へ送信される所定のコマンドに基づいて、サブCPU206を含む副制御回路200の処理によって決定される。この組合せは、例えば特定の画像番号の演出画像データと特定の図柄番号の演出図柄データを固定的に組合せるものでもあってもよいし、サブCPU206を含む副制御回路200による抽選によって決定されるものであってもよい。そしてこの決定された演出画像と演出図柄の組合せに基づいて、VDP212は、液晶表示装置32の演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dにおいて、演出表示の変動表示および停止表示を行う。
図7から図10を参照して、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、上記演出表示90が表示される態様、およびこの態様に対応する特別図柄表示装置92L、92C、92Rの表示態様を説明する。
図7および図8は、時短遊技状態でない通常の変動表示を行う状態で、演出図柄を含む演出画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて変動表示および停止表示される態様を示す図である。図7および8に示す各表示態様は、特別図柄表示装置92L、92C、92Rおよび演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dの変動表示の開始前に、主制御回路60で決定される。この決定に基づき主制御回路60から副制御回路200へ送信されるコマンドに基づき、VDP212は、画像データROM216から所定の画像データおよび図柄データを読み出して所定の処理に従い両者を組合せ、この組合せたデータに基づきD/Aコンバータ218を介して液晶表示装置32の表示領域32aに所定の演出表示を行う。
図7を参照すると、表示領域32aの演出表示領域92L−dには、ウマの演出画像(画像番号0、図5参照)と3の演出図柄(図柄番号3、図5参照)が組合された演出表示が停止表示されている。この演出図柄と特別図柄表示装置92Lが停止表示する特別図柄が示す数字は、ともに3で一致する。同様に、演出表示領域92C−dには、ネズミの演出画像(画像番号1、図5参照)と2の演出図柄(図柄番号2、図5参照)が組合された演出表示が停止表示されている。この演出図柄と特別図柄表示装置92Cが停止表示する特別図柄が示す数字は、ともに2で一致する。なお、演出表示領域92R−dおよび特別図柄表示装置92Rの表示は、ともに変動表示である。
図8(a)は、演出表示領域92L−dには7の演出図柄(図柄番号7、図5参照)が組合されたネコの演出画像(画像番号7、図5参照)が、演出表示領域92C−dには6の演出図柄(図柄番号6、図5参照)を組合されたブタの演出画像(画像番号5、図5参照)が、演出表示領域92R−dには8の演出図柄(図柄番号8、図5参照)が組合されたサルの演出画像(画像番号9、図5参照)が、それぞれ停止表示されている様子を示す。
図8(b)は、演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dにおいて、演出図柄と組合された演出画像が変動表示される様子を示す。
図8(c)は、図8(b)の変動表示を経た後に、演出表示領域92L−dには8の演出図柄(図柄番号8、図5参照)が組合されたブタの演出画像(画像番号5、図5参照)が、演出表示領域92C−dには1の演出図柄(図柄番号1、図5参照)を組合されたヘビの演出画像(画像番号3、図5参照)が、演出表示領域92R−dには4の演出図柄(図柄番号4、図5参照)が組合されたライオンの演出画像(画像番号2、図5参照)が、それぞれ停止表示されている様子を示す。
なお、上記いずれの場合においても、演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dに表示される演出表示が停止表示する数字は、特別図柄表示装置92L、92C、92Rが停止表示する数字と一致する。
図9および10は、時短遊技状態において、演出図柄を含まない演出画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて変動表示および停止表示される態様を示す図である。図9および10に示す各表示態様は、特別図柄表示装置92L、92C、92Rおよび演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dの変動表示の開始前に、主制御回路60で決定される。この決定に基づき主制御回路60から副制御回路200へ送信されるコマンドに基づき、VDP212は、画像データROM216から所定の画像データおよび図柄データを読み出して、このデータに基づきD/Aコンバータ218を介して液晶表示装置32の表示領域32aに所定の演出表示を行う。
図9を参照すると、表示領域32aの演出表示領域92L−dには、ウマの演出画像(画像番号0、図5参照)単独で構成される演出表示が停止表示されている。同様に、演出表示領域92C−dには、ネズミの演出画像(画像番号1、図5参照)単独で構成される演出表示が停止表示されている。なお、演出表示領域92R−dおよび特別図柄表示装置92Rの表示は、ともに変動表示である。
図10(a)は、演出表示領域92L−dにはネコの演出画像(画像番号7、図5参照)が、演出表示領域92C−dにはブタの演出画像(画像番号5、図5参照)が、演出表示領域92R−dにはサルの演出画像(画像番号9、図5参照)が、それぞれ停止表示されている様子を示す。
図10(b)は、演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dにおいて、演出図柄を含まない演出画像が変動表示される様子を示す。
図10(c)は、図10(b)の変動表示を経た後に、演出表示領域92L−dにはブタの演出画像(画像番号5、図5参照)が、演出表示領域92C−dにはヘビの演出画像(画像番号3、図5参照)が、演出表示領域92R−dにはライオンの演出画像(画像番号2、図5参照)が、それぞれ停止表示されている様子を示す。
図11は、演出表示が演出図柄を含まない演出画像である時短遊技状態の場合にリーチ時(リーチ態様)となったとき、特別図柄表示装置92L、92C、92Rの近傍から演出図柄が徐々に出現する様子を示す図である。なお、リーチ態様となることは、特別図柄表示装置92L、92C、92Rおよび演出表示領域92L−d、92C−d、92R−dの変動表示の開始前に、主制御回路60で決定され、主制御回路60から副制御回路200へコマンドとして送信される。図11に示す各表示態様は、このコマンドに基づきVDP212が画像データROM216から所定の画像データおよび図柄データを読み出して、このデータに基づきD/Aコンバータ218を介して液晶表示装置32の表示領域32aに所定の演出表示を行う。
図11に示す各態様は、透光性部材により形成された遊技盤ベース14aの略中央に、非透光性部材により形成された特別図柄表示装置92L、92C、92Rが配置されるため、液晶表示装置32の表示領域32aの一部が遮蔽されることを利用して実現される。すなわち、表示領域32aでは、通常に表示される演出表示であっても、この表示位置や表示の大きさによっては、演出表示の全部または一部が遮蔽されることを利用して実現される。
図11(a)は、予め決定されているリーチ態様に基づき、先ず特別図柄表示装置92Lおよび演出表示領域92L−dが停止表示され、この特別図柄表示装置92Lの数字に対応する演出図柄の一部が、特別図柄表示装置92Lの近傍から現れつつある状況である。時短遊技状態であるため、通常であれば演出表示は演出図柄を含まないが、リーチ態様が決定されているため、図示の様に演出図柄の一部が現れる。なお、特別図柄表示装置92C、92R、および、演出表示領域92C−d、92R−dは、継続して変動表示されている。
図11(b)は、次に特別図柄表示装置92Cおよび演出表示領域92C−dが停止表示され、この特別図柄表示装置92Cの数字に対応する演出図柄の一部が、特別図柄表示装置92Cの近傍から現れつつある状況である。この演出図柄の表示の大きさは、図11(a)のものに比べてさらに大きくなっている。なお、特別図柄表示装置92Rおよび演出表示領域92R−dは、継続して変動表示されている。
図11(c)では、時間の経過に伴って、一部現れた演出図柄の表示の大きさが、図11(b)のものに比べてさらに大きくなっている。なお、特別図柄表示装置92Rおよび演出表示領域92R−dは、継続して変動表示されている。
図11(d)では、時間の経過に伴って、図11(c)の状態に至るまでに一部現れた演出図柄の表示が、全部現れた状態となっている。なお、特別図柄表示装置92Rおよび演出表示領域92R−dは、継続して変動表示されている。
図11(e)および(f)では、最後に特別図柄表示装置92Rおよび演出表示領域92R−dが停止表示され、この特別図柄表示装置92Rの数字に対応する演出図柄の全部が、特別図柄表示装置92Cに表示された状況である。図11(e)は、大当たりを示す表示態様であり、図11(f)は、大当たりとならなかったことを示す表示態様である。
このように、演出図柄を組合せない演出画像を表示するなど演出表示が単純化された時短遊技状態であっても、リーチ態様となることが予め決定されているときには、徐々に演出図柄が現れるように演出表示を制御するので、遊技者は期待感を高めて遊技を行うことができる。
以下に、弾球遊技機10で実行される動作について、図12から図25を用いて説明する。図12から図14、図16から図25は、弾球遊技機10において実行される制御処理を示すフローチャートである。図15は、弾球遊技機10において実行される制御処理の状態遷移を示す説明図である。
最初に、図12に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図13を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される特別図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。そして、普通図柄ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS16)。ステップ16の処理については、後述する図20を参照して詳述する。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15およびステップS16の処理を繰り返し実行することとなる。
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図13を用いて説明する。
最初に、図13に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、始動口44、球通過検出器54a、54b、一般入賞口56a〜56d等の遊技球の入賞または通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に導出表示される演出図柄の種類を示す導出図柄指定コマンド、演出画像および演出図柄の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。つまり、後述するように、演出画像および演出図柄の変動表示指令情報および大当たり遊技状態とする旨の情報を副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)に対して送信することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるためのコマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する(ステップS49)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
次に、図12のステップS15において実行されるサブルーチンについて図14を用いて説明する。なお、図14において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図14に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
なお、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図16を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出特別図柄、特別図柄の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“15”以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、所定の確率変動条件を満たした場合に、大当り確率を変動させるために、高確率フラグをセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理については、後述の図17を参照して詳述する。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータを“1”減少するように記憶更新する。メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理については、後述の図18を参照して詳述する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図14に示すように、大当たり遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図14に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当たり遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図14に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、大当たり遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図14に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。なお、特定遊技が実行されている場合において、大当たり遊技状態の終了条件が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図14に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態を終了することとなる。なお、この特定遊技終了条件には、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、または、大当りラウンド最大継続数(本実施形態においては15ラウンド)が終了したことを条件として大当たり遊技状態を終了することとなる。
図14のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図16を用いて説明する。
最初に、図16に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄表示装置92L、92C、92Rおよび液晶表示装置32においてデモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、特別図柄表示装置92L、92C、92Rおよび液晶表示装置32において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りの判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。例えば、通常時における大当り判定テーブルでは、2個の大当り判定値が設定されているが、高確率時における大当り判定テーブルでは、10個の大当り判定値が設定されており、高確率フラグに基づいて大当り判定テーブルを選択することによって、大当たり遊技状態に移行する確率が異なることとなる。このように、高確率フラグが所定の値(例えば“77”)である場合、つまり遊技状態が高確率遊技状態である場合には、大当たり遊技状態に移行する確率(特別図柄の変動表示の結果を所定の表示態様とする確率)は、通常時よりも向上することとなるのである。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶(セット)する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する特別図柄を示すデータは、図12のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶(セット)する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する特別図柄を示すデータは、図12のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、特別図柄の変動表示の結果を決定することとなる。
なお、メインCPU66は、左列と右列とが同じ特別図柄となり、更には、左列と中列とが同じ特別図柄となる場合には、中列の特別図柄を、所定のコマ数(例えば3コマ)だけ補正するように決定し、大当りにならないように制御している。つまり、本ステップにより、特別図柄の変動表示の結果が、その特別図柄の変動表示の結果が導出表示される以前に決定されるのである。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107およびステップS108により決定された左列、中列、右列の特別図柄に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶(セット)する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図12のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。また、変動パターン指定コマンドには、後述するように、特別図柄の変動表示を実行させる指令としての変動表示指令情報の他、副制御回路200のサブCPU206によって大当りとするかはずれとするかを判定するための情報(大当たり遊技状態とする旨の情報)も含まれている。なお、本実施形態においては、変動表示指令情報および大当たり遊技状態とする旨の情報を、同じ変動パターン指定コマンドに含ませるように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、変動表示指令情報および大当たり遊技状態とする旨の情報を、他の異なるコマンドに含ませるように構成してもよい。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルと、に基づいて、変動演出時間を算出し、その変動演出時間を示す値を待ち時間タイマに記憶(セット)する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図14のステップS79において実行されるサブルーチンについて図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であるか否かの判断(ステップS181)、待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS182)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値であると判別した場合、かつ、待ち時間タイマが“0”であると判別した場合に、ステップS182に処理を移す。一方、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値であるとは判別しなかった場合、または、待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合に、本サブルーチンを終了する。
ステップS183においては、制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に位置付けられた制御状態フラグに、特別図柄ゲーム終了を示す値を記憶(セット)する。この処理が終了した場合には、ステップS184に処理を移す。
ステップS184においては、大当り図柄が特定図柄であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、図16のステップS107の処理によって決定された大当たり図柄が特定図柄であるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当り図柄が特定図柄であると判別した場合、つまり大当たり遊技状態終了後に高確率遊技状態に移行すると判定した場合には、ステップS185に処理を移し、大当り図柄が特定図柄であるとは判別しなかった場合、つまり大当たり遊技状態終了後に高確率遊技状態に移行するとは判定しなかった場合には、ステップS188に処理を移す。
ステップS184の処理により大当り図柄が特定図柄であると判別された場合には、高確率フラグをセットする処理を実行する(ステップS185)。この処理において、メインCPU66は、高確率フラグに“77”をセットする。このように、メインCPU66は、大当り図柄が特定図柄の変動表示の結果が特別の表示態様である場合に、高確率フラグをセットし、大当たり遊技状態終了後に、高確率遊技状態に制御することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS184の処理により大当り図柄が特定図柄であるとは判別されなかった場合には、メインCPU66は、時短中フラグに“33”を記憶(セット)し、変動回数カウンタに“101”を記憶(セット)する(ステップS188)。
なお、ステップS188のように、変動回数カウンタに“101”をセットすることによって、時短遊技状態を、100回(時短回数)の特別図柄の変動表示に亘って実行することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図14のステップS80において実行されるサブルーチンについて図18を用いて説明する。
最初に、図18に示すように、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)であるか否かの判断を行い(ステップS191)、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値であると判別した場合には、ステップS192に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS191の処理により制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値であると判別された場合には、メインCPU66は、保留個数を“1”減算する処理を実行する(ステップS192)。そして、メインCPU66は、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)のデータのそれぞれを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し(ステップS193)、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータをセットする処理を実行する(ステップS194)。これによって、特別図柄記憶領域のデータの更新、つまり保留個数の更新を実行することになる。続いて、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする処理を実行する(ステップS195)。この処理が終了した場合には、ステップS196に処理を移す。
ステップS196においては、時短中フラグが“33”であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、時短中フラグを読み出し、時短中フラグが“33”であると判別した場合には、変動回数カウンタを“1”減算する処理を実行し(ステップS197)、ステップS198に処理を移す。つまり、時短遊技状態である場合には、その時短遊技状態の回数をカウントすることとなる。一方、メインCPU66は、時短中フラグが“33”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS198においては、変動回数カウンタが“0”であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、変動回数カウンタを読み出し、変動回数カウンタが“0”であると判別した場合には、時短中フラグに“00”を記憶(セット)する処理を実行し(ステップS199)、本サブルーチンを終了する。つまり、カウントされた時短遊技状態の回数が所定回数である場合には、遊技状態を通常遊技状態に制御することとなる。一方、メインCPU66は、変動回数カウンタが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
図12のステップS16において実行されるサブルーチンについて図19を用いて説明する。なお、図19において、ステップS202からステップS206の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する普通図柄制御状態フラグを示し、その普通図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、普通図柄ゲームが進行することとなる。
最初に、図19に示すように、普通図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS201)。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
なお、後述するステップS202からステップS206において、メインCPU66は、後述するように、普通図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この普通図柄制御状態フラグは、普通図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS202からステップS206における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS202においては、普通図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図19を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、普通図柄に関する保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、当り判定等を行う。また、メインCPU66は、普通図柄変動時間管理を示す値(01)を普通図柄制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動時間を経過した後、ステップS203の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203においては、普通図柄変動時間監視処理を実行する。詳しくは図20を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、普通図柄表示時間管理を示す値(02)を普通図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば0.5秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS204の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204においては、普通図柄表示時間監視処理を実行する。詳しくは図21を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、当りか否かを判断する。メインCPU66は、当りである場合に、普通電動役物開放を示す値(03)を普通図柄制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS205の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、当りではない場合に、普通図柄ゲーム終了を示す値(04)をセットする。つまり、ステップS206の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS205に処理を移す。
ステップS205においては、普通電動役物開放処理を実行する。メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通電役開放を示す値(03)である場合に、普通電動役物の開放中において所定数の始動入賞があったという条件、普通電役開放時間タイマが“0”であるという条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、普通電動役物である羽根部材48を閉鎖状態にさせるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、普通図柄ゲーム終了を示す値(04)を普通図柄制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS206の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS206に処理を移す。
ステップS206においては、普通図柄ゲーム終了処理を実行する。メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了を示す値(04)である場合に、普通図柄に関する保留個数を示すデータを“1”減少するように記憶更新する。メインCPU66は、次回の普通図柄の変動表示を行うために、普通図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、普通図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS201の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図19のステップS202において実行されるサブルーチンについて図20を用いて説明する。
最初に、図20に示すように、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS511)、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS512に処理を移し、普通図柄制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS512においては、メインCPU66は、普通図柄に関する保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、普通図柄に関する保留個数が“0”であると判別した場合には、普通図柄デモ表示処理を実行する(ステップS513)。この処理において、メインCPU66は、普通図柄デモ表示を行わせるために副制御回路200に普通図柄デモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶(セット)する。これによって、副制御回路200において、普通図柄デモ演出が実行されることとなる。この普通図柄デモ演出は、例えば普通図柄保留ランプ50を所定の態様で点滅させるものである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。なお、この普通図柄に関する保留個数は、球通過検出器54の近傍を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば“4”)を上限として“1”増加され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の変動表示が終了したときには、“1”減算される。一方、メインCPU66は、普通図柄に関する保留個数が“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS514に処理を移す。
ステップS514においては、普通図柄当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(球通過検出器54の近傍を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている普通図柄当り判定値とを参照する。そして、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、“○”図柄)を示すデータをセットし、当りフラグに“77”を記憶(セット)する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、ハズレ図柄(例えば、“×”図柄)を示すデータをセットし、当りフラグに“00”を記憶(セット)する。このように記憶された当り図柄、ハズレ図柄は、図7のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出普通図柄指定コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS515に処理を移す。
ステップS515においては、高確率フラグが“77”であるか、または、時短中フラグが“33”である、つまり高確率遊技状態または時短遊技状態であるか否かを判断する。この処理においては、メインCPU66は、高確率フラグ、時短中フラグを読み出し、高確率フラグが“77”である、または、時短中フラグが“33”であると判別した場合、つまり高確率遊技状態または時短遊技状態である場合には、ステップS516に処理を移す。一方、メインCPU66は、高確率フラグが“77”ではなく、時短中フラグも“33”ではないと判別した場合、つまり高確率遊技状態、時短遊技状態ではないと判別した場合には、ステップS517に処理を移す。
ステップS515の処理により高確率フラグが“77”であるか、または、時短中フラグが“33”であると判別された場合には、メインCPU66は、5秒間の変動パターンを示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶(セット)し、普通図柄待ち時間タイマに5秒を記憶(セット)する(ステップS516)。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図7のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に普通図柄変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した普通図柄変動パターン指定コマンドに応じた普通図柄に関する演出表示を実行する。これによって、時短遊技状態または高確率遊技状態である場合には、普通図柄の変動時間は5秒となる。この処理が終了した場合には、ステップS518に処理を移す。
ステップS515の処理により高確率フラグが“77”でなく、時短中フラグも“33”でないと判別された場合には、メインCPU66は、30秒間の変動パターンを示すデータをメインRAM70の所定領域にセットし、普通図柄待ち時間タイマに30秒を記憶(セット)する(ステップS517)。このように記憶された変動パターンを示すデータも、上述した処理と同じように、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に普通図柄変動パターン指定コマンドとして供給され、受信した普通図柄変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行する。これによって、時短遊技状態または高確率遊技状態である場合には、普通図柄の変動時間は30秒となる。この処理が終了した場合には、ステップS518に処理を移す。
ステップS518においては、普通図柄制御状態フラグとして普通図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄変動時間管理を示す値を普通図柄制御状態フラグに記憶(セット)する。そして、今回の普通図柄の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS519)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図19のステップS203において実行されるサブルーチンについて図21を用いて説明する。
最初に、図21に示すように、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値(01)であるか否かの判断(ステップS531)、普通図柄待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS532)。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値であり、かつ、普通図柄待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS533に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値であるとは判別しなかった場合、または、普通図柄待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS533において、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグとして普通図柄表示時間管理を示す値(02)をセットする処理を実行する。そして、メインCPU66は、確定後待ち時間(例えば0.5秒)を待ち時間タイマにセットする処理を実行する(ステップS534)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図19のステップS204において実行されるサブルーチンについて図22を用いて説明する。
最初に、図22に示すように、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かの判断(ステップS541)、普通図柄待ち時間タイマが“0”であるか否かの判断を行う(ステップS542)。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値であり、かつ、普通図柄待ち時間タイマが“0”であると判別した場合には、ステップS543に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値であるとは判別しなかった場合、または、普通図柄待ち時間タイマが“0”であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS543においては、当りフラグが“77”であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、当りフラグが“77”であるとは判別しなかった場合には、ステップS544に処理を移し、当りフラグが“77”であると判別した場合には、ステップS545に処理を移す。
ステップS544においては、普通図柄制御状態フラグとして普通図柄ゲーム終了を示す値(04)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム終了を示す値を普通図柄制御状態フラグに記憶(セット)する。これによって、羽根部材48が閉鎖状態として維持されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS545においては、高確率フラグが“77”であるか、または、時短中フラグが“33”である、つまり高確率遊技状態または時短遊技状態であるか否かを判断する。この処理においては、メインCPU66は、高確率フラグ、時短中フラグを読み出し、高確率フラグが“77”である、または、時短中フラグが“33”であると判別した場合、つまり高確率遊技状態または時短遊技状態である場合には、ステップS546に処理を移す。一方、メインCPU66は、高確率フラグが“77”ではなく、時短中フラグも“33”ではないと判別した場合、つまり高確率遊技状態、時短遊技状態ではないと判別した場合には、ステップS548に処理を移す。
ステップS545の処理により高確率フラグが“77”であるか、または、時短中フラグが“33”であると判別された場合には、高確率・時短時普通電役の開放設定処理を実行する(ステップS546)。この処理において、メインCPU66は、普通電動役物ソレノイド118を駆動させるための開放設定を行う。ここでセットされる開放設定は、高確率遊技状態、時短遊技状態における普通電動役物の開放設定である。具体的には、メインCPU66は、羽根部材48を、開放状態を2秒、閉鎖状態を1秒、開放状態を2秒、閉鎖状態を1秒、開放状態を2秒と駆動させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、図7のステップS46の処理により、普通電動役物ソレノイド118を駆動して、羽根部材48を開放状態、閉鎖状態とすることとなる。なお、この羽根部材48の開放状態の態様に限られることはなく、もちろん、1回だけ開放状態となる態様(例えば4秒を1回だけ開放状態とする態様)であっても、複数回開放状態となる態様(例えば2秒を2回開放状態とする態様)であってもよい。そして、メインCPU66は、普通電役開放タイマに高確率・時短時普通電役開放を示す値(例えば8秒)をセットする処理を実行する(ステップS547)。これによって、普通電動役物ソレノイド118を制御することによって、高確率遊技状態、時短遊技状態である場合における羽根部材48を駆動させることができ、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。この処理が終了した場合には、ステップS540に処理を移す。
ステップS545の処理により高確率フラグが“77”でなく、時短中フラグも“33”でないと判別された場合には、メインCPU66は、普通電動役物ソレノイド118を駆動させるための開放設定を行う(ステップS548)。ここでセットされる開放設定は、通常時(通常遊技状態、大当たり遊技状態)における普通電動役物の開放設定である。具体的には、メインCPU66は、羽根部材48を、開放状態を0.2秒と駆動させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、図7のステップS46の処理により、普通電動役物ソレノイド118を駆動して、羽根部材48を開放状態、閉鎖状態とすることとなる。そして、メインCPU66は、普通電役開放タイマに通常時普通電役開放を示す値(例えば0.2秒)をセットする処理を実行する(ステップS549)。これによって、普通電動役物ソレノイド118を制御することによって、通常時(通常遊技状態、大当たり遊技状態である場合)における羽根部材48を駆動させることができ、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。
上述した高確率遊技状態、時短遊技状態においては、通常時(通常遊技状態、大当たり遊技状態である場合)よりも、始動口44に遊技球が入りやすくなり、更に、特別図柄通常変動時間が短くなる、つまり所定時間あたりの特別図柄の変動表示開始条件の成立回数が向上するのである。この処理が終了した場合には、ステップS540に処理を移す。
ステップS540においては、普通電役入賞カウンタに初期値(0)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、羽根部材48が開放状態となる場合に、普通電役入賞カウンタに初期値“0”をセットする。これによって、後述するように、羽根部材48が開放状態である場合に、始動口44に入賞した遊技球の数が所定数となったことを条件として、羽根部材48を開放状態から閉鎖状態と制御することとなる。そして、普通電役開放を示す値(03)を普通図柄制御状態フラグにセットする(ステップS550)。この処理において、メインCPU66は、普通電役開放を示す値を普通図柄制御状態フラグに記憶(セット)する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
主制御回路60では、所定のタイミングで、メイン処理、特別図柄制御処理とは異なる特別図柄変動制御処理が実行される。この処理は、例えば2ミリ秒を周期として起動される定期的な割り込み処理である。この特別図柄変動制御処理について図23を用いて説明する。
先ず、メインCPU66を含む主制御回路60は、導出特別図柄を示すデータ、変動パターンを示すデータがメインRAM70に記憶(セット)されたか否かを判定する(ステップS601)。この判定がYESのときステップS602へ処理を移し、NOのとき本ルーチンは終了する。なお、導出特別図柄を示すデータは、特別図柄表示装置92L、92C、92Rにおいて、変動表示の後に最終的に停止表示させる特別図柄の組合せを表すデータである。変動パターンを示すデータは、特別図柄表示装置92L、92C、92Rの変動開始順序、上下左右の変動方向、変動速度、変動時間、リーチ時のときのリーチ態様、停止順序などを規定するデータである。これらのデータは、メインCPU66を含む主制御回路60によって、図14のステップS72(図16の特別図柄記憶チェック処理、特に、図16のステップS107、ステップS108、ステップS109)において決定されるデータである。
ステップS602では、メインCPU66を含む主制御回路60は、上記変動パターンを示すデータに基づき、導出特別図柄データに含まれる特別図柄を導出させる表示制御処理を行う。このようにして、特別図柄表示装置92L、92C、92Rは所定のパターンに基づき変動表示を開始し、所定のパターンに基づき停止表示される。この処理が終了すると、本ルーチンは終了する。
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図24に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
最初に、図24に示すように、変動パターン指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS301)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、受信コマンドに基づく変動パターンを決定し、決定された変動パターンを示すデータをワークRAM210の所定領域にセットする(ステップS302)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド以外のコマンドを受信したと判別した場合には、ステップS303に処理を移す。
ステップS301の処理により変動パターン指定コマンドを受信したとは判別されなかった場合には、導出図柄指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS303)。この処理において、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したと判別した場合には、受信コマンドに基づく停止図柄を決定し、決定された停止図柄を示すデータをワークRAM210の所定領域にセットする(ステップS304)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、ステップS305に処理を移す。
ステップS303の処理により導出図柄指定コマンドを受信したとは判別されなかった場合には、図柄確定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS305)。この処理において、サブCPU206は、図柄確定コマンドを受信したと判別した場合には、停止図柄の確定処理を実行する(ステップS306)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、図柄確定コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、ステップS307に処理を移す。
ステップS305の処理により図柄確定コマンドを受信したとは判別されなかった場合には、遊技状態指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS307)。この処理において、サブCPU206は、遊技状態指定コマンドを受信したと判別した場合には、遊技状態指定コマンドに対応するデータをセットする(ステップS308)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、遊技状態指定コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、その他の受信したコマンドに対応する処理を実行し(ステップS309)、本サブルーチンを終了する。このその他の受信したコマンドには、例えば、導出普通図柄指定コマンド、普通図柄変動パターン指定コマンド等、各種のコマンドが相当する。その他の受信したコマンドに対応する処理には、例えば、導出普通図柄指定コマンドを受信した場合には、サブCPU206が導出普通図柄指定コマンドに基づいて導出表示させる図柄を示すデータをワークRAM210にセットする処理、普通図柄変動パターン指定コマンドを受信した場合には、その普通図柄変動パターン指定コマンドに基づいて、変動表示させる普通図柄の変動パターンを示すデータをワークRAM210にセットする処理等、各種の処理が含まれる。
このように副制御回路200で、コマンド受信処理が実行された場合には、サブCPU206は、導出図柄指定コマンド、変動パターン指定コマンド等に基づいて、液晶表示装置32の表示領域32aにおける左列、中列、右列のそれぞれに対応する特別図柄画像(特別図柄ゲームに用いる特別図柄画像)を導出表示するためのデータ、演出パターンを表示するためのデータをVDP212に供給する。
そして、VDP212は、サブCPU206からのデータに基づいて、特別図柄を示す特別図柄画像データ、背景画像データ、演出用画像データ、普通図柄画像データ等、各種の画像データを画像データROM216から読み出す。特に、VDP212は、サブCPU206から供給された各種の遊技状態報知データに基づいて、遊技状態報知画像データを画像データROM216から読み出す。そして、VDP212は、それらの画像データを重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示を行う。
このように、サブCPU206は、VDP212に対して、各種のデータを供給することにより、特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動表示を行わせるとともに、その特別図柄の変動表示に伴って選択された演出パターンに対応する演出表示を実行させることとなる。
次に、図25を参照して、サブCPU206を含む副制御回路200が実行する演出表示変動制御処理を説明する。この処理は、例えば2ミリ秒ごとに周期的に呼出される定期割り込み処理である。
最初に、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS701)。この判定がYESのときステップS702へ処理を移し、NOのとき本ルーチンを終了する。
次に、ステップS702では、サブCPU206は、副制御回路200が主制御回路60から受信したコマンドに含まれる遊技状態を示すデータを読み出し、そのデータが時短遊技状態である旨のデータであるか否かを判定する。この判定がYESのときステップS703へ処理を移し、NOのときステップS705へ処理を移す。
次に、ステップS703では、サブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドが特定の変動パターン、例えば大当りとなる変動パターン、リーチ(スーパーリーチを含む)となる変動パターンなどを示すコマンドであるか否かを判定する。この判定がYESのときステップS705へ処理を移し、NOのときステップS704へ処理を移す。
次に、ステップS704では、サブCPU206は、演出図柄を含まない演出画像を表示させるデータをVDP212に送信する。このデータを受信したVDP212は、D/Aコンバータ218を介して液晶表示装置32に、演出図柄を含まない演出画像を表示する。この処理が終了すると、本ルーチンは終了する。
一方、ステップS705では、サブCPU206は、演出図柄を含む演出画像を表示させるデータをVDP212に送信する。このデータを受信したVDP212は、D/Aコンバータ218を介して液晶表示装置32に、演出図柄を含む演出画像を表示する。この処理が終了すると、本ルーチンは終了する。
本発明では、特別図柄表示装置92L、92C、92Rに表示される特別図柄の変動表示および停止表示、および、演出表示領域92L−d、92C−d、92C−dに表示される演出図柄の変動表示および停止表示が、特別図柄制御処理における制御状態フラグにより制御によって、互いに同期する態様で表示されることが可能となっている。
実施形態においては、液晶表示装置32は、遊技盤のほぼ全域にわたって演出表示することが可能となるので、多様かつ魅力的で遊技者を引きつけるような演出をすることができる。
なお、本実施形態においては、主制御回路60と副制御回路200との複数の制御回路を備えるように構成したが、これに限らず、別の構成としてもよく、例えば、図26に示すように、副制御回路200と主制御回路60とをワンボードに構成してもよい。
なお、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技装置を例に挙げたが、これに限らず、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技装置、権利ものと称される第3種パチンコ遊技装置、その他別の態様であってもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本実施形態で例示した各種テーブルに格納される各種データは、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に設定変更可能である。さらに、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。