JP2006032022A - 色変換膜の製造方法及び色変換基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 色変換膜の性能を低下させることなく、高精細な色変換膜を製造できる色変換膜の製造方法及びそれにより得られる色変換膜を提供する。
【解決手段】 エチレン性不飽和基を含む色変換膜材料から色変換膜を製造する方法において、露光工程及び/又は加熱工程を、低酸素雰囲気で実施することを特徴とする色変換膜の製造方法。好ましくは、色変換膜はフォトリソグラフィー法により製造する。
【選択図】 無し
【解決手段】 エチレン性不飽和基を含む色変換膜材料から色変換膜を製造する方法において、露光工程及び/又は加熱工程を、低酸素雰囲気で実施することを特徴とする色変換膜の製造方法。好ましくは、色変換膜はフォトリソグラフィー法により製造する。
【選択図】 無し
Description
本発明は、色変換膜の製造方法及び色変換基板に関する。特に、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)と共に用いられる色変換膜の製造方法及び色変換基板に関する。
電子ディスプレイデバイスは、一般にman−machine interfaceといわれるように、各種装置(machine)からの各種情報を視覚を通して人間(man)に伝達する電子デバイスであって、人間と装置とを結ぶ重要な橋渡し的役割(interface)を担っている。
この電子デバイスには、発光形と受光形とがあり、発光形としては、例えばCRT(陰極線管),PDP(プラズマディスプレイ),ELD(エレクトロルミネッセンスディスプレイ),VFD(蛍光表示管),LED(発光ダイオード)等が挙げられる。一方、受光形としては、例えばLCD(液晶ディスプレイ),ECD(エレクトロケミカルディスプレイ),EPID(電気泳動ディスプレイ),SPD(分散粒子配向形ディスプレイ),TBD(着色粒子回転形ディスプレイ),PLZT(透明強誘電性PLZT[(Pb,La)(Zr,Ti)O3]セラミックスディスプレイ)等が挙げられる。
発光形ディスプレイデバイスのフルカラー化の一方法として、発光体の発光を平面的に分離配置した異なる蛍光体に吸収させ、それぞれの蛍光体から多色(異なる色)蛍光を発光させる方法が知られている。
このような蛍光体を用いる方法は、CRT,PDP,VFD等に応用されている。近紫外線ないし可視光のような低いエネルギー線に対して、蛍光を発するものとして、レーザー色素のような有機系の蛍光色素又は蛍光顔料が用いられる。例えば、単色で発光する有機EL素子の各々に対応して、蛍光色素を含む蛍光体(以下、色変換膜という)を積層又は並列に配置したものが提案されている(例えば、特許文献1)。
このような蛍光色素又は蛍光顔料を含む色変換膜を高精細にパターニングすれば、フルカラーの発光形ディスプレイが構築できる。
このような蛍光体を用いる方法は、CRT,PDP,VFD等に応用されている。近紫外線ないし可視光のような低いエネルギー線に対して、蛍光を発するものとして、レーザー色素のような有機系の蛍光色素又は蛍光顔料が用いられる。例えば、単色で発光する有機EL素子の各々に対応して、蛍光色素を含む蛍光体(以下、色変換膜という)を積層又は並列に配置したものが提案されている(例えば、特許文献1)。
このような蛍光色素又は蛍光顔料を含む色変換膜を高精細にパターニングすれば、フルカラーの発光形ディスプレイが構築できる。
色変換膜のパターニングの方法としては、無機蛍光体の場合と同様に蛍光色素を液状のレジスト(感光性樹脂)中に分散させ、これをスピンコート法等で成膜したのち、フォトリソグラフィー法でパターニングする方法(例えば、特許文献2)が知られている。
特許文献2には、上記方法において有機EL素子の480nm未満のピーク波長を有する発光(青色ないし青緑色領域の発光)を吸収して、緑色発光するパターン化された蛍光媒体と赤色発光するパターン化された蛍光媒体とを、平面的に分離配置した構成を開示している。
特許文献2には、上記方法において有機EL素子の480nm未満のピーク波長を有する発光(青色ないし青緑色領域の発光)を吸収して、緑色発光するパターン化された蛍光媒体と赤色発光するパターン化された蛍光媒体とを、平面的に分離配置した構成を開示している。
しかしながら、蛍光色素は、周囲の環境に影響を受けやすく、例えば溶媒や樹脂等の媒体の種類等によっては、その蛍光波長が変化したり、消光を起こすことがよく知られている。特に、液状のレジスト中に蛍光色素を分散させた場合、レジスト中に光開始剤(重合開始剤)や反応性多官能モノマーが存在するため、フォトリソグラフィープロセスにおける露光工程や熱処理(ポストベーク)工程において、この光開始剤や反応性多官能モノマーからから発生するラジカル種やイオン種によって、蛍光色素が脱色したり、消光することがしばしば起こるという問題が生じる(例えば、特許文献3)。
特許文献4には、特定の色変換膜が開示されているが、この色変換膜は、エチレン性不飽和基を有する成分を含むため、同様の問題があった。
従って、蛍光色素をその蛍光性を失わせない透明なインキ(メジウム)中に分散させ、印刷法にて高精細な色変換膜のパターニングを行うという試みが考えられるが、印刷法ではせいぜい300μmピッチ程度のパターニングが限度で、それ以下の高精細化については精度上問題が大きい。
特開平3−152897号公報
特開平5−258860号公報
特開平7−268010号公報
特開2003−064135号公報
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、色変換膜の性能を低下させることなく、高精細な色変換膜を製造できる色変換膜の製造方法及びそれにより得られる色変換基板を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の色変換膜の製造方法及びそれにより得られる色変換基板が提供される。
1.エチレン性不飽和基を含む色変換膜材料から色変換膜を製造する方法において、
露光工程及び/又は加熱工程を、低酸素雰囲気で実施することを特徴とする色変換膜の製造方法。
2.前記色変換膜をフォトリソグラフィー法により製造することを特徴とする1記載の色変換膜の製造方法。
3.前記低酸素雰囲気が、酸素濃度が0.1%以下の雰囲気であることを特徴とする1又は2記載の色変換膜の製造方法。
4.前記低酸素雰囲気が、5×102Pa以下の減圧雰囲気であることを特徴とする1又は2記載の色変換膜の製造方法。
5.前記低酸素雰囲気が、窒素雰囲気であることを特徴とする1〜4のいずれか記載の色変換膜の製造方法。
6.前記色変換膜が、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光を変換するための色変換膜であることを特徴とする1〜5のいずれか記載の色変換膜の製造方法。
7.基板と、前記基板の上に1〜6のいずれか記載の製造方法により形成された色変換膜を、含んで構成されることを特徴とする色変換基板。
1.エチレン性不飽和基を含む色変換膜材料から色変換膜を製造する方法において、
露光工程及び/又は加熱工程を、低酸素雰囲気で実施することを特徴とする色変換膜の製造方法。
2.前記色変換膜をフォトリソグラフィー法により製造することを特徴とする1記載の色変換膜の製造方法。
3.前記低酸素雰囲気が、酸素濃度が0.1%以下の雰囲気であることを特徴とする1又は2記載の色変換膜の製造方法。
4.前記低酸素雰囲気が、5×102Pa以下の減圧雰囲気であることを特徴とする1又は2記載の色変換膜の製造方法。
5.前記低酸素雰囲気が、窒素雰囲気であることを特徴とする1〜4のいずれか記載の色変換膜の製造方法。
6.前記色変換膜が、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光を変換するための色変換膜であることを特徴とする1〜5のいずれか記載の色変換膜の製造方法。
7.基板と、前記基板の上に1〜6のいずれか記載の製造方法により形成された色変換膜を、含んで構成されることを特徴とする色変換基板。
本発明によれば、色変換膜の性能を低下させることなく、高精細な色変換膜を製造できる色変換膜の製造方法及びそれにより得られる色変換基板が提供できる。
本発明により製造する色変換膜は、光源からの光を吸収し、異なる波長、例えば、より長波長の光を発光するものである。また、本発明により製造する色変換膜の材料は、エチレン性不飽和基を有する成分を含む。本発明では、この色変換膜をフォトリソグラフィー法、印刷法、インクジェット法等により製造し、好ましくはフォトリソグラフィー法により製造する。
初めに、本発明の製造工程について説明する。
本発明の色変換膜はフォトリソグラフィー法、印刷法、インクジェット法等により製造するが、フォトリソグラフィー法は、一般に、色変換膜材料の塗布工程、露光工程、現像工程、加熱処理工程からなる。
具体的には、色変換膜材料を溶液にして基板表面に塗布する。次に、好ましくは、プレキュアにより溶媒を乾燥させる(プリベーク)。その後、得られる皮膜の上にフォトマスクをあて、活性光線を照射して露光し、露光部を硬化させる。さらに、弱アルカリ水溶液を用いて、未露光部を溶出させる現像を行うことによりパターンを形成する。さらに、好ましくは、水分の乾燥と、熱重合による硬化のために、加熱処理(ポストベーク)する。
本発明の色変換膜はフォトリソグラフィー法、印刷法、インクジェット法等により製造するが、フォトリソグラフィー法は、一般に、色変換膜材料の塗布工程、露光工程、現像工程、加熱処理工程からなる。
具体的には、色変換膜材料を溶液にして基板表面に塗布する。次に、好ましくは、プレキュアにより溶媒を乾燥させる(プリベーク)。その後、得られる皮膜の上にフォトマスクをあて、活性光線を照射して露光し、露光部を硬化させる。さらに、弱アルカリ水溶液を用いて、未露光部を溶出させる現像を行うことによりパターンを形成する。さらに、好ましくは、水分の乾燥と、熱重合による硬化のために、加熱処理(ポストベーク)する。
通常、露光工程では、紫外線の照射により蛍光色素が劣化する。また、加熱(ポストベーク)工程では、水分の乾燥及び加熱硬化のために、通常180℃以上の温度で加熱するが、この熱により蛍光色素が劣化する。
しかし、本発明では、上記露光工程、加熱(ポストベーク)工程、又はこれら両工程を、低酸素雰囲気で実施することにより、色変換膜の劣化を防止する。
しかし、本発明では、上記露光工程、加熱(ポストベーク)工程、又はこれら両工程を、低酸素雰囲気で実施することにより、色変換膜の劣化を防止する。
光架橋剤等に含まれるエチレン性不飽和基の架橋反応は、酸素存在すると、ラジカルクエンチのために、反応の進行が抑制される(酸素重合禁止作用)。
しかし、低酸素雰囲気とすると、上記酸素による重合禁止作用を防ぐことができるため、架橋反応が進む。架橋反応が進むことにより、残存する不飽和基が少なくなるため、耐久性が向上する。色変換性能(蛍光性能)は、色変換膜成分に含まれるエチレン性不飽和基の光あるいは熱重合による付加反応の程度(反応率)に依存する。
しかし、低酸素雰囲気とすると、上記酸素による重合禁止作用を防ぐことができるため、架橋反応が進む。架橋反応が進むことにより、残存する不飽和基が少なくなるため、耐久性が向上する。色変換性能(蛍光性能)は、色変換膜成分に含まれるエチレン性不飽和基の光あるいは熱重合による付加反応の程度(反応率)に依存する。
また、架橋反応が進むことにより、低い光照射量でも重合が進み、光による色素の劣化が抑制され、性能(色変換性能,色度)低下が小さくなる。
さらに、架橋反応が進むことにより、低い温度でも熱重合が進むこととなり、温度による色素の劣化が抑制され、性能(色変換性能,色度)低下が小さくなる。
さらに、架橋反応が進むことにより、低い温度でも熱重合が進むこととなり、温度による色素の劣化が抑制され、性能(色変換性能,色度)低下が小さくなる。
本発明は、全ての工程を低酸素雰囲気で実施してもよい。
低酸素雰囲気とは酸素が好ましくは5%以下の雰囲気であり、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.2%以下、さらに好ましくは0.1%以下である。また、低酸素雰囲気の圧力は、好ましくは25×103Pa以下、より好ましくは5×103Pa以下、さらに好ましくは1×103Pa以下、さらに好ましくは5×102Pa以下の減圧雰囲気である。例えば、低酸素雰囲気は、窒素雰囲気又は真空である。
低酸素雰囲気とは酸素が好ましくは5%以下の雰囲気であり、より好ましくは1%以下、さらに好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.2%以下、さらに好ましくは0.1%以下である。また、低酸素雰囲気の圧力は、好ましくは25×103Pa以下、より好ましくは5×103Pa以下、さらに好ましくは1×103Pa以下、さらに好ましくは5×102Pa以下の減圧雰囲気である。例えば、低酸素雰囲気は、窒素雰囲気又は真空である。
色変換膜材料の溶液を塗布する基板としては、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上であり、平滑な基板が好ましい。具体的には、ガラス基板やポリマー板が使用される。ガラス基板としては、特にソーダ石灰ガラス,バリウム・ストロンチウム含有ガラス,鉛ガラス,アルミノケイ酸ガラス,ホウケイ酸ガラス,バリウムホウケイ酸ガラス及び石英等が挙げられる。また、ポリマー板としては、ポリカーボネート,アクリル,ポリエチレンテレフタレート,ポリエーテルサルファイド及びポリスルフォン等が挙げられる。本発明の色変換料組成物の溶液を基板に塗布する方法としては、公知の溶液浸浸法、スプレー法の他、ローラーコーター機、ランドコーター機やスピナー機を用いる方法等何れの方法も使用できる。これらの方法により、所望の厚さに塗布した後、溶剤を除去する(プリベーク)ことにより、被膜が形成される。
このプリベークはオーブン、ホットプレート、遠赤外ヒータ等によって加熱することにより行なわれる。プリベークにおける加熱温度及び加熱時間は、使用する溶剤に応じて適宜選択され、例えば、80〜150℃の温度で1〜30分間行なわれる。また、プリベーク後に行なわれる露光は、露光機により行なわれ、フォトマスクを介して露光することによりパターンに対応した部分のレジストのみを感光させる。露光機及び露光照射条件は適宜選択することができるが、照射する光は、例えば、可視光線、紫外線、X線及び電子線等が使用できる。照射量は、特に制限されないが、例えば、1〜3000mJ/cm2の範囲で選択される。
露光後のアルカリ現像は、露光されない部分のレジストを除去する目的で行なわれ、この現像によって所望のパターンが形成される。このアルカリ現像に適した現像液としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩の水溶液等が使用できる。特に、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩を1〜3重量%含有する弱アルカリ水溶液を用いて10〜50℃、好ましくは20〜40℃の温度で現像するのがよく、市販の現像機や超音波洗浄機等を用いて微細な画像を精密に形成することができる。
このようにして現像した後、通常は、80〜220℃、10〜120分の条件で熱処理(ポストベーク)が行なわれる。このポストベークは、パターニングされた色変換膜と基板との密着性を高めるために行なわれる。これはプリベークと同様に、オーブン、ホットプレート、遠赤外ヒータ等により加熱することにより行なわれる。本発明のパターニングされた色変換膜は、以上の各工程を経て、所謂フォトリソグラフィー法により形成される。
色変換膜の膜厚は、入射光を所望の波長に変換するのに必要な膜厚を適宜選ぶ必要があるが、通常は1〜100μmの範囲で選ばれる。特に1〜20μmの膜厚が好適である。また、所望の波長を得るためにカラーフィルターを併設し、色純度を調整することができる。カラーフィルターとしては、例えばペリレン系顔料,レーキ顔料,アゾ系顔料,キナクリドン系顔料,アントラキノン系顔料,アントラセン系顔料,イソインドリン系顔料,イソインドリノン系顔料,フタロシアニン系顔料,トリフェニルメタン系塩基性染料,インダンスロン系顔料,インドフェノール系顔料,シアニン系顔料,ジオキサジン系顔料等を単独及びこれらの2種以上の混合物からなる色素、又は色素をバインダー樹脂中に溶解又は分解させた固体状態のものを好適に使用することができる。
色変換膜を、実際に用いる場合の構成の例を以下に示す。
(1)光源/色変換膜(2)光源/基板/色変換膜(3)光源/色変換膜/基板(4)光源/透光性基板/色変換膜/基板(5)光源/色変換膜/カラーフィルター(6)光源/基板/色変換膜/カラーフィルター(7)光源/色変換膜/基板/カラーフィルター(8)光源/基板/色変換膜/基板/カラーフィルター(9)光源/基板/色変換膜/カラーフィルター/基板(10)光源/色変換膜/カラーフィルター/基板等である。以上の構成を用いる際に、各構成要素は順次積層してもよく、貼り合わせを行ってもよい。この色変換膜の積層の手順には特に制限はなく、どちらからでもよく、左から右に作製しても、右から左に作製してもよい。
(1)光源/色変換膜(2)光源/基板/色変換膜(3)光源/色変換膜/基板(4)光源/透光性基板/色変換膜/基板(5)光源/色変換膜/カラーフィルター(6)光源/基板/色変換膜/カラーフィルター(7)光源/色変換膜/基板/カラーフィルター(8)光源/基板/色変換膜/基板/カラーフィルター(9)光源/基板/色変換膜/カラーフィルター/基板(10)光源/色変換膜/カラーフィルター/基板等である。以上の構成を用いる際に、各構成要素は順次積層してもよく、貼り合わせを行ってもよい。この色変換膜の積層の手順には特に制限はなく、どちらからでもよく、左から右に作製しても、右から左に作製してもよい。
色変換基板は、基板上に色変換膜、又は色変換膜とカラーフィルター等が形成されたものであり、必要により、遮光層、平坦化層、ガスバリア層等を含んでいてもよい。
この色変換膜の光源としては、有機EL素子,LED素子,冷陰極管,無機EL素子,蛍光灯及び白熱灯等が挙げられるが、蛍光色素を劣化させるUV光の発生が少ない有機EL素子及びLED素子が特に好ましい。
次に、本発明に使用する色変換膜材料について説明する。
本発明に使用する色変換膜材料は、エチレン性不飽和基を含むものであれば、特に限定されない。エチレン性不飽和基を含むとは、エチレン性不飽和基を有するモノマー又はオリゴマーのカルボン酸誘導体、より好ましくはモノマー又はオリゴマーのアクリレート誘導体、さらに好ましくは後述するC成分の例示化合物である。この場合、初期不飽和基濃度は好ましくは2〜6mmol/g、より好ましくは3〜5mmol/gである。
具体的な色変換膜材料として、カルボキシル基含有バインダー樹脂(A成分)と、少なくとも1種類の蛍光色素(B成分)と、エチレン性不飽和基を有するモノマー及び/又はオリゴマー(C成分)とからなる組成物を挙げられる。
カルボキシル基含有バインダー樹脂として、式(I)で表されるメタクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体からなるバインダー樹脂が例示される。
式(I)中、Rは、(i)置換もしくは無置換の直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜10のアルキル基、又は(ii)−CH2−Ar(Arは、置換もしくは無置換の炭素数6〜20の芳香族環)であり、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ヒドロキシエチル基又はベンジル基であると好ましい。m及びnは、それぞれ1以上の整数である。
本発明に使用する色変換膜材料は、エチレン性不飽和基を含むものであれば、特に限定されない。エチレン性不飽和基を含むとは、エチレン性不飽和基を有するモノマー又はオリゴマーのカルボン酸誘導体、より好ましくはモノマー又はオリゴマーのアクリレート誘導体、さらに好ましくは後述するC成分の例示化合物である。この場合、初期不飽和基濃度は好ましくは2〜6mmol/g、より好ましくは3〜5mmol/gである。
具体的な色変換膜材料として、カルボキシル基含有バインダー樹脂(A成分)と、少なくとも1種類の蛍光色素(B成分)と、エチレン性不飽和基を有するモノマー及び/又はオリゴマー(C成分)とからなる組成物を挙げられる。
カルボキシル基含有バインダー樹脂として、式(I)で表されるメタクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体からなるバインダー樹脂が例示される。
A成分の重量平均分子量は、5,000〜100,000であると好ましく、10,000〜50,000であるとさらに好ましい。5,000未満であるとこの組成物から形成される色変換膜の強度が低く、100,000を超えると組成物の粘度が高くなり、色変換膜を形成した場合に厚みムラが生じることがあるからである。A成分の共重合体比q=m/(m+n)は、0.4〜0.9の範囲であると好ましく、0.6〜0.9の範囲であるとさらに好ましい。qが0.4未満であると、色変換膜材料組成物から形成される色変換膜のパターニングの精度が低下し、0.9を超えるとフォトリソグラフィーできない場合があるからである。
B成分の蛍光色素としては、耐熱性及び耐光性に優れたものが好ましく、例えば、クマリン系色素、ペリレン系色素、フタロシアニン系色素、スチルベン系色素、シアニン系色素、ポリフェニレン系色素及びローダミン系色素等が好適に使用される。近紫外から紫色光を青色光に変更する蛍光色素としては、例えば、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン(Bis−MSB);トランス−4,4’−ジフェニルスチルベン(DPS)等のスチルベン系色素、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(クマリン4)等のクマリン系色素が好適に使用される。
青色又は青緑色光を緑色光に変更する蛍光色素としては、例えば、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153);3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6);3−(2’−N−ベンズイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7);3−(2’−メチルベンズイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)等のクマリン系色素、又はクマリン色素系染料であるベーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11,ソルベントイエロー116等のナフタルイミド系色素等が好適に使用される。
青色ないし青緑色光を橙色光ないし赤色光に変更する蛍光色素として、例えば、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)等のシアニン系色素、1−エチル−2−〔4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル−ピリジウム−パークロレート〕(ピジリン1)等のピジリン系色素、ローダミンB、ローダミン6G等のローダミン系色素及びオキサジン系色素等が好適に使用される。さらに各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料等)も蛍光性があれば使用することができる。これらの蛍光色素は樹脂中に予め練り込んで固化し顔料化したものであってもよい。ここで顔料化したものが蛍光性顔料である。また、これらの蛍光色素や蛍光顔料を単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらの蛍光色素の中でも、クマリン系の蛍光色素から選ばれる少なくとも1種類の蛍光色素と、ローダミン系の蛍光色素から選ばれる少なくとも1種類の蛍光色素とからなることが好ましい。また、B成分を、色変換膜材料組成物全量に対して、0.1〜10重量%含有すると好ましく、0.2〜5重量%であるとさらに好ましい。濃度が0.1重量%未満では、形成した色変換膜が充分に色変換できない恐れがあり、10重量%を超えると濃度消光により色変換効率が低下したり、高精細なパターニングができなくなる場合がある。また、含有する蛍光色素が少ないほど、有機EL素子の青色光を連続照射したときの発光の劣化度合いは小さい。そのため最もよく蛍光を発する濃度範囲のうち最低の濃度とすることが好ましい。
この組成物は、エチレン性不飽和基を有するモノマー及び/又はオリゴマー(C成分)を含有する。C成分は、水酸基を有するエチレン性不飽和基を有するモノマー及び/又はオリゴマーであると好ましい。C成分は、A成分100重量部に対して、10〜200重量部含有すると好ましく、30〜150重量部含有するとさらに好ましい。C成分の量が10重量部未満であると形成した色変換膜が耐溶剤性に劣る場合があり、200重量部を越えるとプレキュア後のタック性に問題を生じる恐れがある。
C成分としては、例えば、水酸基を有するモノマーとして2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート,2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等があり、(メタ)アクリル酸エステル類としてエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート,テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート,トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリアクリレート,ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート,ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート,ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート,トリメチロールプロパントリアクリレート及びグリセロール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの化合物は、1種又は2種以上併用して使用できる。
この組成物は、A成分、B成分及びC成分に加え、さらにエポキシ基を有する化合物(D成分)を、組成物全量に対して、0.1〜15重量%含有すると好ましく、0.5〜7重量%含有するとさらに好ましい。この組成物は、D成分を含有することにより、組成物の粘度上昇を抑え、しかもローダミンの変性を防止することができる。D成分としては、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等を好適に使用することができ、C成分の光重合の後に熱を加えることで、光架橋物とD成分のエポキシ樹脂がさらに架橋し、膜の架橋密度を上げることができる。
この組成物は、必要に応じて光重合開始剤又は増感剤を加えることができる。この光重合開始剤又は増感剤は、A成分の光硬化反応に用いられるだけでなく、必要に応じて配合される(メタ)アクリルモノマーや(メタ)アクリルオリゴマー等の光重合性不飽和化合物の重合開始剤としても用いられる。この光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ベンゾインエーテル類、イオウ化合物、アントラキノン類、有機過酸化物及びチオール類等が好適に使用される。
これらを具体的に例示すると、アセトフェノン類としてはアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−t−ブチルアセトフェノン等が挙げられ、ベンゾフェノン類としてはベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオフェニル)]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等が挙げられ、ベンゾインエーテル類としてはベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられ、イオウ化合物としてはベンジルメチルケタール、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等が挙げられ、アントラキノン類としては2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等が挙げられ、有機過酸化物としては、アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキサイド等が挙げられ、チオール類としては2−メルカプトベンゾオキサゾールや2−メルカプトベンゾチアゾール等が挙げられる。これらの光重合開始剤や増感剤は、その1種のみを単独で使用できるが、2種以上を組合わせて使用することもできる。
また、それ自体では光重合開始剤や増感剤として作用しないが、上記の化合物と組合わせて使用すると光重合開始剤や増感剤の能力を増大させ得る化合物を添加することもできる。そのような化合物としては、例えば、ベンゾフェノンと組合わせて使用すると効果のあるトリエタノールアミン等の第3級アミンを挙げることができる。これらの光重合開始剤や増感剤の使用量は特に制限はないが、通常は、C成分100重量部に対して、10重量部以下が好適に使用される。10重量部を超えると、光が内部に達し難いため、未硬化部が生じてしまい、これによる物性の低下、例えば、基板と樹脂との密着性が悪くなったり、色素の蛍光性が低下というような問題を生じる恐れがある。
また、蛍光色素の蛍光収率を向上させるために誘電率が大きい樹脂を配合することも可能である。具体例としては、メラニン樹脂,フェノール樹脂,アルキッド樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,ポリアミド樹脂のオリゴマー又はポリマー、ポリビニルアルコール,ポリビニルヒドリン,ヒドロキシエチルセルロース,カルボキシルメチルセルロース、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂及びベンゾグアナミン樹脂等の透明樹脂が挙げられる。これらの中でも、特にメラニン樹脂及びベンゾグアナミン樹脂が好適に使用できる。
これらのモノマーやオリゴマーは、この組成物及びその硬化物の性質を損なわない範囲で使用すべきであり、その使用量は特に制限されないが、通常は、A成分100重量部に対して、200重量部以下であることが好ましい。この使用量が200重量部を越えるとプレキュア後のタック性に問題を生じる恐れがある。好ましくは100重量部以下である。
この組成物には、さらに必要に応じて硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、充填剤、溶剤、消泡剤、レベリング剤等の添加剤を配合することができる。硬化促進剤としては、例えば、過安息香酸誘導体,過酢酸,ベンゾフェノン類等があり、熱重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン,ハイドロキノンモノメチルエーテル,ピロガロール,t−ブチルカテコール,フェノチアジン等があり、可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート,ジオクチルフタレート,トリクレジル等があり、充填剤としては、例えば、グラスファイバー,シリカ,マイカ,アルミナ等があり、また、消泡剤やレベリング剤として、例えば、シリコン系,フッ素系,アクリル系の化合物等が好適に使用される。
さらに、組成物への前記各種添加成分は、色変換膜の製造方法に応じては、溶剤に溶解させることがある。溶剤としては、例えば、ケトン類、セロソルブ類又はラクトン類等が使用され、具体的には、ケトン類としてはメチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン等が挙げられ、セロソルブ類としてはメチルセロソルブ,エチルセロソルブ,ブチルセロソルブ及びセロソルブアセテート等が挙げられ、ラクトン類としてはγ−ブチロラクトン等が好ましい。
実施例1
(1)色変換基板の製造
本実施例で使用した成分は以下の通りであった。
[A成分]
以下の方法で製造したメチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体 1.76g
メチルメタクリリート10g、メタクリル酸1.4g、アゾビスイソブチロニトリル0.14gをトルエン30gに溶解し、窒素ガスで置換した。80℃で2時間加熱撹拌し、ついで100℃で1時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、減圧濃縮した。残留物をメタノールに注いで沈殿させ、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(A成分)を得た(収率97%)。重量平均分子量は22,000、共重合体比qは、NMR測定により決定したところ0.86であった。
(1)色変換基板の製造
本実施例で使用した成分は以下の通りであった。
[A成分]
以下の方法で製造したメチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体 1.76g
メチルメタクリリート10g、メタクリル酸1.4g、アゾビスイソブチロニトリル0.14gをトルエン30gに溶解し、窒素ガスで置換した。80℃で2時間加熱撹拌し、ついで100℃で1時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、減圧濃縮した。残留物をメタノールに注いで沈殿させ、メチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(A成分)を得た(収率97%)。重量平均分子量は22,000、共重合体比qは、NMR測定により決定したところ0.86であった。
[B成分]
クマリン6(アルドリッチ社製) 20mg
ローダミン6G(アルドリッチ社製) 20mg
ローダミンB(アルドリッチ社製) 20mg
クマリン6(アルドリッチ社製) 20mg
ローダミン6G(アルドリッチ社製) 20mg
ローダミンB(アルドリッチ社製) 20mg
[C成分]
ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成社製、アロニックスM−305)(Mw=298)(初期不飽和基数4mmol/g) 1.28g
ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成社製、アロニックスM−305)(Mw=298)(初期不飽和基数4mmol/g) 1.28g
上記所定量の成分A、B、Cを2−アセトキシ−1−メトキシプロパン(和光純薬社製)に溶解した。
その後、イルガキュア907(チバガイギー社製)30mg、カヤキュア−DETX(日本化薬社製)3mgを加えて溶解し、色変換膜材料の溶液を得た(粘度150cP)。
本溶液を用いて、スピンコーターにより、700rpmで10秒間保持して2.5cm×5cmのガラス基板上に成膜した(膜厚10μm)。溶剤乾燥のためにプリベークを行った(120℃×2分間、ホットプレート)。
その後、ライン幅/スペース幅(100μm/100μm)の石英製マスクを介して、300mJ/cm2の紫外線露光を行った後、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像した。光学顕微鏡で観察したところ、マスクのライン幅/スペース幅に対応したパターンが形成されていた。160℃1時間の熱処理(ポストベーク)を行った。露光工程は試料の入る大きさの箱を準備し、その中を窒素(純度99.9999%)を元圧1kg/cm2で流通させながら、露光を行った。また、ポストベーク工程では、同様に試料の入る程度の大きさで、窒素流通さらたオーブンの中に試料を設置した。両工程とも、酸素濃度は酸素濃度計にて検出限界(1ppm以下)以下であった。
その後、イルガキュア907(チバガイギー社製)30mg、カヤキュア−DETX(日本化薬社製)3mgを加えて溶解し、色変換膜材料の溶液を得た(粘度150cP)。
本溶液を用いて、スピンコーターにより、700rpmで10秒間保持して2.5cm×5cmのガラス基板上に成膜した(膜厚10μm)。溶剤乾燥のためにプリベークを行った(120℃×2分間、ホットプレート)。
その後、ライン幅/スペース幅(100μm/100μm)の石英製マスクを介して、300mJ/cm2の紫外線露光を行った後、2%炭酸ナトリウム水溶液で現像した。光学顕微鏡で観察したところ、マスクのライン幅/スペース幅に対応したパターンが形成されていた。160℃1時間の熱処理(ポストベーク)を行った。露光工程は試料の入る大きさの箱を準備し、その中を窒素(純度99.9999%)を元圧1kg/cm2で流通させながら、露光を行った。また、ポストベーク工程では、同様に試料の入る程度の大きさで、窒素流通さらたオーブンの中に試料を設置した。両工程とも、酸素濃度は酸素濃度計にて検出限界(1ppm以下)以下であった。
(2)評価
以下の方法で評価した。
[エチレン性不飽和基の残存率]
粘度を調整した色変換膜材料をフッ化カルシウム(直径20mm、厚み2mmt)上にスピンコートにて成膜(約10μm)し、製造工程ごとに、フーリエ変換赤外分光光度計(日本分光社製FT−IR/4000)を用いて膜透過時の吸収スペクトルを計測した。
エチレン性不飽和結合由来のシグナルである、1406cm−1(R−CH=CH2のCH2面内振動)のシグナル強度を、露光工程、ポストベーク(POB)工程の後にそれぞれ計測し、その変化をもって不飽和基の量を評価した。
プリベーク後のシグナル強度を不飽和基100%(色変換膜1gあたりの不飽和基量は4mmol/g)とし、工程ごとの変化率を相対値で評価した。
以下の方法で評価した。
[エチレン性不飽和基の残存率]
粘度を調整した色変換膜材料をフッ化カルシウム(直径20mm、厚み2mmt)上にスピンコートにて成膜(約10μm)し、製造工程ごとに、フーリエ変換赤外分光光度計(日本分光社製FT−IR/4000)を用いて膜透過時の吸収スペクトルを計測した。
エチレン性不飽和結合由来のシグナルである、1406cm−1(R−CH=CH2のCH2面内振動)のシグナル強度を、露光工程、ポストベーク(POB)工程の後にそれぞれ計測し、その変化をもって不飽和基の量を評価した。
プリベーク後のシグナル強度を不飽和基100%(色変換膜1gあたりの不飽和基量は4mmol/g)とし、工程ごとの変化率を相対値で評価した。
[色変換膜の初期性能]
(変換効率)
色変換膜を、470nmにピーク波長を有する青色有機EL素子上に重ね合わせ、色変換膜を通して得られる透過光のスペクトルを、分光輝度計(ミノルタ製CS 1000)を用いて2度視野にて測定し、赤色、緑色に対応したカラーフィルタの透過分を考慮して、輝度及び色度を算出した。下記の計算式で色変換効率を算出した。
色変換効率
=(色変換膜及びカラーフィルタを透過した透過光の輝度)/(青色有機EL素子の発光輝度)
(変換効率)
色変換膜を、470nmにピーク波長を有する青色有機EL素子上に重ね合わせ、色変換膜を通して得られる透過光のスペクトルを、分光輝度計(ミノルタ製CS 1000)を用いて2度視野にて測定し、赤色、緑色に対応したカラーフィルタの透過分を考慮して、輝度及び色度を算出した。下記の計算式で色変換効率を算出した。
色変換効率
=(色変換膜及びカラーフィルタを透過した透過光の輝度)/(青色有機EL素子の発光輝度)
[色変換膜の性能保持率(耐久性)]
励起光源として波長470nmにピークを有する青色LEDを用い、乾燥窒素雰囲気下で光源に接するように色変換膜を配置した。そして、青色LEDを400nitで1000時間連続点灯し、試験前後での色変換膜の相対蛍光強度を比較することにより、下記の計算式で変換膜の性能保持率色を算出し、色変換膜自体の耐久性を評価した。
性能保持率=
(1000時間連続点灯後の色変換効率)/(初期変換効率)×100%
同時に色変化としてCIE座標での色度変化を評価した。
励起光源として有機EL素子を使用しなかった理由は、有機EL発光自体が特定の半減寿命を有するため、色変換膜自体の蛍光性の経時変化を測定することが困難であるためである。
励起光源として波長470nmにピークを有する青色LEDを用い、乾燥窒素雰囲気下で光源に接するように色変換膜を配置した。そして、青色LEDを400nitで1000時間連続点灯し、試験前後での色変換膜の相対蛍光強度を比較することにより、下記の計算式で変換膜の性能保持率色を算出し、色変換膜自体の耐久性を評価した。
性能保持率=
(1000時間連続点灯後の色変換効率)/(初期変換効率)×100%
同時に色変化としてCIE座標での色度変化を評価した。
励起光源として有機EL素子を使用しなかった理由は、有機EL発光自体が特定の半減寿命を有するため、色変換膜自体の蛍光性の経時変化を測定することが困難であるためである。
比較例1
露光工程と加熱工程の製造雰囲気を、窒素流通から空気環境へ変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表1に示す。
実施例1と比較例1を比べると、実施例1では、比較例1と比べて、残存不飽和基量を低下させることができたため、性能保持率を向上させることができた。
露光工程と加熱工程の製造雰囲気を、窒素流通から空気環境へ変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表1に示す。
実施例1と比較例1を比べると、実施例1では、比較例1と比べて、残存不飽和基量を低下させることができたため、性能保持率を向上させることができた。
実施例2
ポストベーク温度を200℃に変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表1に示す。
ポストベーク温度を200℃に変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表1に示す。
比較例2
露光工程と加熱工程の製造雰囲気を、窒素流通から空気環境に変えた以外は、実施例2と同じ方法で製造した。評価結果を表1に示す。
実施例2と比較例2を比べると、実施例2では、色度が改良された。
露光工程と加熱工程の製造雰囲気を、窒素流通から空気環境に変えた以外は、実施例2と同じ方法で製造した。評価結果を表1に示す。
実施例2と比較例2を比べると、実施例2では、色度が改良された。
実施例3
色変換膜材料の構成成分を以下に示すように変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表2に示す。
[A成分]
以下の方法で製造したベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体
(Mw=27,000) 1.76g
ベンジルメタクリレート10g、メタクリル酸2g、アゾビスイソブチロニトリル0.12gをトルエン25gに溶解し、窒素ガスで置換した。80℃で2時間加熱撹拌し、ついで100℃で1時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、減圧濃縮した。残留物をメタノールに注いで沈殿させ、ベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(A成分)を得た(収率95%)。重量平均分子量は27,000、共重合体比qは、NMR測定により決定したところ0.72であった。
[B成分]
クマリン6(アルドリッチ社) 20mg
ローダミン6G(アルドリッチ社) 20mg
ローダミンB(アルドリッチ社) 20mg
[C成分]
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(Mw=578)
(東亞合成製、M−400)(初期不飽和基数4mmol/g)
1.28g
色変換膜材料の構成成分を以下に示すように変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表2に示す。
[A成分]
以下の方法で製造したベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体
(Mw=27,000) 1.76g
ベンジルメタクリレート10g、メタクリル酸2g、アゾビスイソブチロニトリル0.12gをトルエン25gに溶解し、窒素ガスで置換した。80℃で2時間加熱撹拌し、ついで100℃で1時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、減圧濃縮した。残留物をメタノールに注いで沈殿させ、ベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体(A成分)を得た(収率95%)。重量平均分子量は27,000、共重合体比qは、NMR測定により決定したところ0.72であった。
[B成分]
クマリン6(アルドリッチ社) 20mg
ローダミン6G(アルドリッチ社) 20mg
ローダミンB(アルドリッチ社) 20mg
[C成分]
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(Mw=578)
(東亞合成製、M−400)(初期不飽和基数4mmol/g)
1.28g
実施例4
色変換膜材料の構成成分を以下に示すように変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表2に示す。
[A成分]
実施例1と同じメチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体
(Mw=22,000) 1.76g
[B成分]
クマリン6(アルドリッチ社) 30mg
[C成分]
実施例1と同じペンタエリスリトールトリアクリレート 1.28g
色変換膜材料の構成成分を以下に示すように変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表2に示す。
[A成分]
実施例1と同じメチルメタクリレート−メタクリル酸共重合体
(Mw=22,000) 1.76g
[B成分]
クマリン6(アルドリッチ社) 30mg
[C成分]
実施例1と同じペンタエリスリトールトリアクリレート 1.28g
実施例5
色変換膜材料の構成成分を以下に示すように変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表2に示す。
[A成分]
実施例3と同じベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体
(Mw=27,000) 1.76g
[B成分]
クマリン6(アルドリッチ社) 30mg
[C成分]
トリメチロールプロパントリアクリレート(Mw=296)
(東亞合成社製、M−315)(初期不飽和基数4mmol/g)
1.28g
色変換膜材料の構成成分を以下に示すように変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。評価結果を表2に示す。
[A成分]
実施例3と同じベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体
(Mw=27,000) 1.76g
[B成分]
クマリン6(アルドリッチ社) 30mg
[C成分]
トリメチロールプロパントリアクリレート(Mw=296)
(東亞合成社製、M−315)(初期不飽和基数4mmol/g)
1.28g
実施例6,7
窒素ガスの流通を窒素ガス(純度99.9999%)と酸素ガス(純度99.9999%)との混合ガスとした以外は、実施例1と同じ方法で製造した。混合ガスの割合は、実施例6では窒素:酸素=1000:1、実施例7では窒素:酸素=100:1であった。酸素濃度計にて、酸素濃度を測定し、実施例6は100ppm、実施例7は1000ppmであることを確認した。評価結果を表2に示す。
窒素ガスの流通を窒素ガス(純度99.9999%)と酸素ガス(純度99.9999%)との混合ガスとした以外は、実施例1と同じ方法で製造した。混合ガスの割合は、実施例6では窒素:酸素=1000:1、実施例7では窒素:酸素=100:1であった。酸素濃度計にて、酸素濃度を測定し、実施例6は100ppm、実施例7は1000ppmであることを確認した。評価結果を表2に示す。
比較例3
露光工程と加熱工程の製造環境を、窒素環境から空気環境に変えた以外は、実施例4と同じ方法で製造した。評価結果を表2に示す。
露光工程と加熱工程の製造環境を、窒素環境から空気環境に変えた以外は、実施例4と同じ方法で製造した。評価結果を表2に示す。
実施例8
窒素環境加熱を、真空加熱に変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。実施例1と同じ評価結果が得られた。
窒素環境加熱を、真空加熱に変えた以外は、実施例1と同じ方法で製造した。実施例1と同じ評価結果が得られた。
実施例9
オーブン加熱を遠赤外ヒータを用いた加熱とした以外は、実施例1と同じ方法で製造した。実施例1と同じ評価結果が得られた。
オーブン加熱を遠赤外ヒータを用いた加熱とした以外は、実施例1と同じ方法で製造した。実施例1と同じ評価結果が得られた。
本発明により得られる色変換膜及び色変換基板は、民生用及び工業用の各種ディスプレイ、具体的には、携帯電話、PDA、カーナビ、モニター、TV等に使用できる。
Claims (7)
- エチレン性不飽和基を含む色変換膜材料から色変換膜を製造する方法において、
露光工程及び/又は加熱工程を、低酸素雰囲気で実施することを特徴とする色変換膜の製造方法。 - 前記色変換膜をフォトリソグラフィー法により製造することを特徴とする請求項1記載の色変換膜の製造方法。
- 前記低酸素雰囲気が、酸素濃度が0.1%以下の雰囲気であることを特徴とする請求項1又は2記載の色変換膜の製造方法。
- 前記低酸素雰囲気が、5×102Pa以下の減圧雰囲気であることを特徴とする請求項1又は2記載の色変換膜の製造方法。
- 前記低酸素雰囲気が、窒素雰囲気であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の色変換膜の製造方法。
- 前記色変換膜が、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光を変換するための色変換膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の色変換膜の製造方法。
- 基板と、前記基板の上に請求項1〜6のいずれか一項記載の製造方法により形成された色変換膜を、含んで構成されることを特徴とする色変換基板。
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JP2004206349A JP2006032022A (ja) | 2004-07-13 | 2004-07-13 | 色変換膜の製造方法及び色変換基板 |
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-
2004
- 2004-07-13 JP JP2004206349A patent/JP2006032022A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070511 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090310 |