JP2006030941A - 像担持体、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の像担持体間における導電性基体の表面性、特に明度のバラツキを低減し、各基体の表面の明度を所定の値に調整することにより、色再現に係る画像障害を生ずることがない、高性能の像担持体およびプロセスカートリッジ、並びにこれらを搭載した画像形成装置を提供する。
【解決手段】 導電性基体上に少なくとも感光層を備え、像担持体の表面上にトナー像を形成する像形成手段と、トナー像のトナー濃度を検出する光学センサーとを有するタンデム方式のカラー画像形成装置用プロセスカートリッジに搭載される像担持体である。導電性基体表面が、サンドブラスト処理されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、像担持体、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関し、詳しくは、像担持体(感光体)上に被記録画像に対応する静電潜像を形成し、その潜像を現像剤により現像して可視化した画像(トナー像または顕像)を、紙などの転写媒体に転写することにより記録画像を得るカラー画像形成装置に搭載して用いられる像担持体およびプロセスカートリッジ、並びに、これらを搭載した画像形成装置に関する。
従来より、像担持体の周囲に、露光、現像、転写、クリーニング(残留トナー除去)、除電および帯電等の各プロセス手段からなる像形成手段を配置して、これら一連の電子写真プロセスにより画像形成を行う画像形成装置は周知である。このような電子写真方式を用いた画像形成装置においては、像担持体や各プロセス手段の一部または全部を一体的にカートリッジ化して、装置本体に対し着脱可能としたプロセスカートリッジを用いた構造も多く採用されている。
最近では、カラー画像形成装置の普及に伴い、カラー画像の形成においてもモノクロ画像と同等の高速化を実現すべく、4色夫々につき像担持体と現像器とを備え、1パスで用紙上に4色の画像を重ねたカラー画像を形成することが可能な、タンデム方式のカラー画像形成装置が開発されている。図1に、かかるタンデム方式の画像形成装置の概略構成図を示す。図示するように、この方式の画像形成装置では、シアン(C)、マジェンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(BK)の4色夫々につき、像担持体1a〜1d、帯電器11a〜11d、露光器12a〜12d、現像器13a〜13dおよび転写器14a〜14dを含む画像形成部が設けられており、紙等の転写媒体(図示せず)を搬送ベルト20により搬送しながら、その表面上に4色のカラー像形成を並行して行うことができるため、高速でカラー記録を行うのに適しているというメリットがある。
このようなタンデム方式のカラー画像形成装置では、特許文献1にも開示されているように、各像担持体上にパッチ(正規の像形成前に像担持体上に形成される小面積の顕像をいう)を形成し、その顕像情報(トナーの濃度、すなわち付着量)を光学センサーで反射光検出信号として検出している。そして、この検出信号に基づいて顕像形成のための電子写真プロセス(現像剤補給量、現像バイアス、帯電位、露光量等)を制御し、各原色のトナー濃度をコントロールして、本来の色を再現(色再現)したカラー画像を得る方法が行われている。なお、ここで顕像とは、像形成手段により、静電潜像を現像剤(トナー)で現像し可視化した像担持体上の像をいい、トナー像と同じ意味で使用している。
上記方法で用いられる光学センサーには、一般に、長波長光の発光部と受光部とからなる反射型光学センサーが使用されている。像担持体は通常、導電性基体(以下、単に「基体」とも称する)上に感光層を備える構成を有するため、光学センサーから照射された長波長光は、像担持体上に形成されたパッチ、感光層を順に透過して像担持体の導電性基体に達し、これらの各表面で反射する。従って、反射光検出信号は、基体の表面粗さを反映する反射光量、いわゆる明度(以下、「明度」と称する)の影響を受け易い。
また、像担持体の感光層は、使用に伴い、上記像形成手段との接触や帯電時に発生するオゾン等の作用により、表面に傷や汚れが付いたり、膜厚が減少したり、電気特性が変化するなどの経時変化を生ずる。
例えば、タンデム方式のカラー画像形成装置においても単色で画像形成を行うことは可能であり、そのような場合には画像形成を行わない色についての画像形成工程は停止させることになるが、図1に示すように、像担持体1a〜1dは転写媒体である用紙等と軽く接触しているので、通常は、表面に傷をつけないために、画像形成を行わない像担持体についても回転させておくことが必要となる。
また、タンデム方式のカラー画像形成装置では、4色全ての画像形成部を使用しない場合でも、画像形成を行う色の画像形成部が転写媒体の通過順で1番目に配置されていなければ、転写媒体を搬送ベルトに吸着させるための転写バイアスを、画像形成を行わない色の画像形成部において印加しなければならない場合が考えられる。
さらに、画像形成を行わない時でも、画像形成時と同じ動作、例えば、帯電装置の回転や高圧印加等を行うと、転写バイアスの場合と同様に像担持体に対し画像形成時と同様の負荷がかかるため、トナー消費量に対して像担持体の摩耗が多くなり、4本の像担持体間で表面性にバラツキが生ずるとともに、寿命が短くなることにも繋がるものと考えられる。
上記各種要因による感光層の経時変化はトナー濃度にも影響するので、上記のトナー濃度のコントロールは、像担持体の使用開始時だけでなく、これを交換するまで所定の間隔で行わなければならない。しかも、これらの変化は4本の像担持体間で異なることがあり、また、4つのプロセスカートリッジのうち1つのみを新品に交換した場合にも、交換された像担持体の感光層の状態は他のものと大きく異なることとなる。
以上のように、顕像情報を検出する反射光検出信号は、導電性基体の表面状態(明度)や感光層の経時変化を反映して、様々な影響を受ける。この顕像情報が4本の像担持体の使用初期および使用中に大きくばらつくと、カラーバランスが崩れて、シアン、マジェンダ、イエロー、ブラックの各濃度が所定の値にならず、重ね合わせた画像において色再現が得られなくなることがある。そのため、できるだけ正確な顕像情報を得て良好に色再現を行うには、4本の像担持体の長波長光に対する応答が少なくとも使用開始時には同等であることが望ましい。
また、光学センサーや制御対象となる像形成手段には好適な動作範囲が存在するので、4本の像担持体のうち1本でも長波長光に対する応答が大きく異なり、検出した顕像情報に大きなバラツキが生じると、好適動作範囲を超えてしまい各色の必要な濃度コントロールができなくなる場合があり、この場合も、これらの色を重ね合わせた画像は本来の色を再現しなくなる。
従って、良好に色再現された画像を繰り返し得るためには、初めに使用される4本の像担持体に加えて、交換用のプロセスカートリッジに装着する像担持体を含む、画像形成装置に搭載される全ての像担持体の状態が、光学センサー等の好適動作範囲内にあることが必要になる。特に、導電性基体表面の状態(明度)は、反射光検出信号の、いわばバックグラウンドに相当するものであり、各像担持体間で均一であることが必要となる。
ところで、導電性基体の表面形状や真円度、真直度等の調整には、従来から、旋盤を使用したバイトによる切削加工が主に用いられている。バイトの先端は摩耗や欠け等により経時変化するため、製造ロット間においても、また同一製造ロット内においても、基体の表面形状にはバラツキを有しているのが普通である。従って、基体の表面性、すなわち、その切削状態における明度を再現性良く一定に保つには、バイト管理を頻繁に行う必要がある。
このような基体間での表面形状のバラツキは、1本の像担持体を搭載するモノクロ画像形成装置や4サイクル方式のカラー画像形成装置においては大きな問題とならず、この場合はバイトの交換頻度も少なくて済むが、複数の像担持体を搭載するタンデム方式のカラー画像形成装置においては、上述のように基体の明度がトナー濃度の制御に大きく影響するため、像担持体間のバラツキの低減が強く求められている。
なお、導電性基体の表面性の改良に係る技術としては、例えば、特許文献2に、高品質画像を実現するために、感光層の基体側界面の状態を特定のパラメータを用いて規定した感光体に係る技術が記載されている。また、特許文献3、4には、感光体の支持体(導電性基体)表面に対するサンドブラスト処理に係る技術が記載されている。
特開平5−181341号公報 特開2002−296822号公報 特開平10−48863号公報 特開2000−105481号公報
上述のように、タンデム方式のカラー画像形成装置に使用する像担持体に関しては、各像担持体間の導電性基体表面が均一で、表面粗さや反射光量、いわゆる明度等の表面性にバラツキが少ないことが要求されるが、この点に関して、これまで十分な検討はなされていなかった。即ち、特許文献1〜3に記載の技術は、個々の像担持体の画像品質の向上に係る改良技術であって、各像担持体間の顕像情報(トナー濃度)のバラツキの解消を図ることを目的とするものではなかった。また、特許文献2、3に開示されたサンドブラスト処理は、導電性基体の切削スジによるスジ状画像やレーザー光による干渉縞の抑制、基体表面と感光層の密着性向上を目的とするものであり、複数の導電性基体の明度を調整する手段としては知られていなかった。
そこで本発明の目的は、タンデム方式のカラー画像形成装置に使用する複数の像担持体間における導電性基体の表面性、特に明度のバラツキを低減し、各基体の表面の明度を所定の値に調整することにより、各色を重ね合わせた画像が本来の色を再現(色再現)可能であり、画像障害を生ずることがない、高性能の像担持体およびプロセスカートリッジ、並びにこれらを搭載した画像形成装置を提供することにある。
本発明者は、上記問題を解消すべく鋭意検討した結果、画像形成装置に使用する複数の像担持体の導電性基体表面をサンドブラスト処理することにより、各像担持体間における基体表面のバラツキを低減して、所望の均一な基体表面性を有する複数の像担持体を備えたタンデム方式のカラー画像形成装置およびプロセスカートリッジが実現できることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の像担持体は、導電性基体上に少なくとも感光層を備え、像担持体の表面上にトナー像を形成する像形成手段と、該トナー像のトナー濃度を検出する光学センサーとを有するタンデム方式のカラー画像形成装置用プロセスカートリッジに搭載される像担持体において、前記導電性基体表面が、サンドブラスト処理されていることを特徴とするものである。
また、本発明のプロセスカートリッジは、導電性基体上に少なくとも感光層を備えてなる像担持体と、該像担持体の表面上にトナー像を形成する像形成手段と、該トナー像のトナー濃度を検出する光学センサーとを有するタンデム方式のカラー画像形成装置用プロセスカートリッジにおいて、前記導電性基体表面が、サンドブラスト処理されていることを特徴とするものである。
さらに、本発明の画像形成装置は、導電性基体上に少なくとも感光層を備えてなる複数の像担持体と、該複数の像担持体の表面上にトナー像を夫々形成する複数の像形成手段と、該複数のトナー像のトナー濃度を夫々検出するため像形成手段ごとに設けられた複数の光学センサーとを有するタンデム方式のカラー画像形成装置において、前記複数の像担持体の導電性基体表面が、サンドブラスト処理されていることを特徴とするものである。
本発明において、サンドブラスト処理された前記導電性基体表面の明度は、好適には49〜71である。また、本発明は、1200dpi以上、特には2400dpi以上の高解像度の画像形成装置およびプロセスカートリッジにおいて、より有効である。
本発明によれば、タンデム方式のカラー画像形成装置において使用される複数の像担持体間の導電性基体の表面特性を適度に均一化することができ、基体の粗さや明度、反射率等のバラツキが少ない複数の像担持体を備えた画像形成装置、および、これに用いるプロセスカートリッジを実現することができる。従って、本発明のプロセスカートリッジおよび画像形成装置においては、色再現が得られない等の画像障害を生ずることなく、良好な画像を得ることが可能である。また、本発明によれば、再現性良く同等の明度を有する導電性基体、およびこれを用いた像担持体を作製できるので、例えば、像担持体(カートリッジ)を1本だけ交換するような場合にも、良好な画像形成が可能となる。さらに、基体表面の明度が49〜71程度になるようサンドブラスト処理を行えば、明度のバラツキを小さくでき、像担持体間における基体の表面均一性をより一層向上することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明は、複数の像担持体と、各像担持体の表面上にトナー像を夫々形成する複数の像形成手段と、各トナー像のトナー濃度を夫々検出するため像形成手段ごとに設けられた複数の光学センサーとを有するタンデム方式のカラー画像形成装置であり、複数の像担持体の導電性基体表面にサンドブラスト処理を施すことにより、表面性を均一にして色再現を可能にした点に特徴を有する。
サンドブラスト処理自体は、前述したように、従来より知られている技術であり、像担持体の導電性基体の表面処理に使用することも公知であるが、従来はスジ状画像や干渉縞などに係る改良技術であった。本発明においては特に、複数の像担持体間での基体表面の反射光量、いわゆる明度のバラツキが画像特性に大きく影響するタンデム方式のカラー画像形成装置に用いる像担持体において、その基体表面にサンドブラスト処理を適用したことで、像担持体間で基体の表面性を均一化し、色再現が得られない等の画像障害を効果的に防止することを可能としたものである。従って本発明には、基体表面にサンドブラスト処理が施された像担持体自体、および、この像担持体と、その表面上にトナー像を形成する像形成手段と、トナー像のトナー濃度を検出する光学センサーとを少なくとも有するタンデム方式のカラー画像形成装置用プロセスカートリッジも含まれる。
本発明に係るサンドブラスト処理は主として乾式ブラスト処理であり、導電性基体の材質に適合した研磨材、研磨材を噴射するノズル径と噴射圧、ノズルワーク間距離、ワーク回転数、加工時間等の選定により、仕上がり表面粗さ、反射率いわゆる明度が決定される。かかる乾式ブラスト処理は、具体的には、図2に示すように、回転支持具40にて像担持体の導電性基体10を固定して、円筒軸を中心として導電性基体10を矢印の方向に所定の回転数(50〜200rpm(回/分)程度)で回転させながら行う。噴射ノズル31は、固定された導電性基体1の軸方向に平行に移動可能な噴射口32と、図示しない研磨材供給口および圧縮空気供給口とを備えており、導電性基体10の外表面から所定の間隔(4〜20cm程度)の位置に配置する。処理に際しては、研磨材供給口および圧縮空気供給口から噴射ノズル31内に夫々研磨材と圧縮空気を供給して、噴射口32を所定の速さ(18〜120cm/分程度)で移動させながら、導電性基体10の外表面に所定の空気圧(98〜490kPa程度)で研磨材33を吹き付ける。
サンドブラスト処理に用いる研磨材33としては、粒度#500以上、特には粒径11.5〜14.5μm程度のものが好適である。例えば、粒度#1500程度のモランダム(商品名、アルミナ)等を用いることができる。但し、研磨材の粒度が粗大すぎると、処理後の表面における表面粗さの最大値が大きくなりすぎて平滑な成膜が困難となるばかりでなく、粗い研磨材が導電性基体10の表面に突き刺さってしまうために、凸状の成膜欠陥を生じて画像の黒白斑点欠陥の要因となる。研磨材の材質としては、アルミナ、カーボランダム、ガラス、合成樹脂などを用いることができるが、特に、導電性基体10がアルミニウム素管からなる場合には、アルミナを使用することが好ましい。
また、導電性基体10としては、通常用いられる材質のものを適宜選択して用いることが可能である。最も一般的には、アルミニウム製の素管が用いられ、5000系や6000系のアルミニウム合金を用いることが好適である。基体における局所的な表面性のバラツキを防止して外観特性および画像特性を担保する観点からは、導電性基体10として、切削加工済みのアルミニウム素管を用いることが好適である。なお、アルミニウム素管の場合、素材の肉厚に対する内径の比が75を超えると、研磨材の吹付け圧により導電性基体10が変形するおそれがあるため、通常は、この比を75以下とする。導電性基体10の表面粗さは、本発明に係るサンドブラスト処理により、算術平均粗さRaで0.26〜0.35μm、特には0.28〜0.30μm程度とすることができる。このとき明度は49〜71程度となり、基体間でのバラツキを低減しやすい。サンドブラスト処理が不足すると1本の基体内での明度ムラが生じ、過剰になると基体間での明度のバラツキがかえって大きくなるので注意が必要である。
本発明においては、像担持体の導電性基体表面をサンドブラスト処理したことにより複数の導電性基体表面の明度を均一にした点が重要であり、これにより上記本発明の効果を得ることができる。従って、本発明の画像形成装置ないしプロセスカートリッジの他の部分の構成や、像担持体の感光層等の層構成や材料などについては特に制限されるものではなく、通常用いられる構成および材料を適宜用いることができるが、解像度が1200dpi以上、特には2400dpi以上の高精細な画像形成装置に適用する場合に、本発明の効果は顕著である。
本発明に好適な像担持体の感光層等の層構成や材料を挙げると以下のとおりである。
感光層の層構成の例としては、導電性基体上に電荷発生層と電荷輸送層とをこの順、または逆順に形成した積層型と、電荷発生機能と電荷輸送機能とをひとつの層で併せ持った単層型とがある。また、基体と感光層との間には下引き層を、感光層の表面側には保護層を、夫々必要に応じ設けることができる。以下、積層型の場合を例にとって本発明の像担持体について説明する。
下引き層としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ナイロン、メラミン、セルロースなどの絶縁性高分子、あるいはポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリアニリンなどの導電性高分子、あるいはこれらの高分子に二酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物顔料を含有せしめたものを用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生剤としての各種有機顔料を樹脂バインダーと共に用いて形成することができる。有機顔料としては、特に、各種の結晶形態を有する無金属フタロシアニン、および、中心金属として銅、アルミニウム、インジウム、バナジウム、チタニウムなどを有する各種フタロシアニン、各種ビスアゾ、トリスアゾ顔料が好適である。電荷発生層の性能は樹脂バインダーによっても影響を受ける。樹脂バインダーとしては、各種のポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂などの中から適切なものを選択することができる。膜厚としては0.1〜5μm、好ましくは0.2〜0.5μmが好適である。
上記下引き層および電荷発生層は、夫々顔料を含む前述の各種材料を溶剤に分散させた塗布液を用いて、浸漬塗布法により形成することができる。
電荷発生層塗布液溶媒としては、塩化メチレン、1,2−ジクロルエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフランなどのエーテル系炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、エチルセロソルブなどのエステル類などを用いることができる。塗布、乾燥後の電荷発生層において、膜中の樹脂バインダー比率が30重量%から70重量%となるように、塗布液中での電荷発生剤と樹脂バインダーとの比率を調整することが望ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送剤を単独または、電荷輸送剤を樹脂バインダーと共に適切な溶媒に溶解させた塗布液を作製し、これを浸漬法、アプリケーターによる方法等を用いて電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成する。電荷輸送剤としては、画像形成装置における像担持体の帯電方式に応じて適宜正孔輸送性を有する物質(正孔輸送剤)または電子輸送性を有する物質(電子輸送剤)を用いる。正孔輸送剤としては各種ヒドラゾン、スチリル、ジアミン、ブタジエン、インドール化合物あるいはこれらの混合物、電子輸送剤としては各種ベンゾキノン誘導体、フェナントレンキノン誘導体、スチルベンキノン誘導体、アゾキノン誘導体が好ましい。
電荷輸送剤とともに電荷輸送層を形成する樹脂バインダーとしては、膜強度、耐摩耗性の観点から、ポリカーボネート系高分子が広く用いられている。これらポリカーボネート系高分子としては、ビスフェノールA型、C型、Z型などがあり、また、これらを構成するモノマー単位を含む共重合体を用いてもよい。かかるポリカーボネート高分子の最適分子量範囲は10000〜100000である。この他には、ポリエチレン、ポリフェニレンエーテル、アクリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、セルロース樹脂およびこれらの共重合体を用いることもできる。電荷輸送層の膜厚は感光体の帯電特性、耐摩耗性などを考慮すれば、3〜50μmの範囲となるよう形成することが好ましい。また、表面の平滑性を得るため、シリコーンオイルを適宜添加してもよい。必要に応じて電荷輸送層上に前述した表面保護層(保護層)を設けてもよい。
以下、本発明を、具体的な実施例に基づき詳細に説明する。本発明は以下に説明する実施例に限定されるものではない。
(実験例1)
導電性基体10としての肉厚0.75mm、内径30mmの切削加工(旋盤回転数5000rpm、バイト送り0.25mm/rev.、バイト:焼結ダイヤモンド)済みアルミニウム製素管を長さ260.5mmに切断した後、水系弱アルカリ洗浄液(pH=8)により脱脂して清浄化処理を行い、その外表面に、乾式ブラスト装置を用いてサンドブラスト処理を施した(図2参照)。具体的には、切削加工した素管n=100本をランダムにサンプリングしてn=20本づつ5グループに分け、噴射ノズル31を120rpmにて回転する導電性基体10の外表面に沿って、5cmの間隔を保持しながら軸方向に60cm/分、40cm/分、20cm/分、10cm/分、5cm/分の5条件の速さで移動させ、空気圧400kPaで、導電性基体10の外表面に研磨材33としての粒度#4000のアルミナ研磨材を吹き付けることにより、導電性基体10の外表面全面にわたりサンドブラスト処理を行った。
サンドブラスト処理前の素管(n=20本)および前記5条件でのサンドブラスト処理後の素管(各処理条件につきn=20本)について、その表面の明度を、JIS Z8723に従い、測定装置としてユニオン技研(株)製 MCPD200を用いて測定した。その結果を、明度差Δ、明度の最大値、最小値および平均値について、下記の表1中に示す。
Figure 2006030941
上記表中に示すように、結果として、噴射ノズルの移動速度を段階的に遅く(すなわち、処理時間を長く)していくと、明度の平均値が減少し続ける一方、明度差はいったん小さくなって移動速度20cm/分にて極小値を示した後、更に処理時間を長くしていくと再び大きくなることが分かった。サンドブラスト処理は素管表面をランダムに処理するものであるため、処理時間の増大により、最初は素管表面に存在していた切削スジが次第に消滅して、ランダムな表面が形成されることにより明度のバラツキは低減していくが、その後、表面における凹凸密度の増加とともに凹凸深さが増大することで、いったん小さくなった明度のバラツキが再び増大してしまうものと考えられる。
(実験例2)
導電性基体10としての肉厚0.75mm、内径30mmの鏡面加工(旋盤回転数5000rpm、バイト送り0.25mm/rev.、バイト:単結晶ダイヤモンド)済みアルミニウム製素管を長さ260.5mmに切断した後、水系弱アルカリ洗浄液(pH=8)により脱脂して清浄化処理を行い、その外表面に、実験例1で得られた明度差の極小値となる条件で、乾式ブラスト装置を用いてサンドブラスト処理を施した(図2参照)。具体的には、鏡面加工した素管の中からランダムにn=20本サンプリングして、噴射ノズルの移動速度20cm/分にてサンドブラスト処理を行った。その結果を、明度差Δ、明度の最大値、最小値および平均値について、下記の表2中に示す。
Figure 2006030941
上記表中に示すように、結果として、サンドブラスト処理前の明度差が大きいものでも、処理後には、実験例1で得られた極小値に近い明度差が得られた。
(実験例3)
次に、実験例1で用いたのと同様のサンドブラスト処理を施さない切削加工済み素管(n=20本)および前記5条件でのサンドブラスト処理後の素管(各条件n=20本)について、夫々の明度を測定した後、その外表面上に、膜厚3μmの下引き層と、膜厚0.3μmの電荷発生層および膜厚23μmの電荷輸送層からなる感光層とを浸漬塗布法により順次成膜して、像担持体を得た。
サンドブラストを施さない素管で明度差△が6〜2となる4本の像担持体の組み合わせ例と、各条件でサンドブラストした素管で明度差△が最大となる4本の像担持体の組み合わせ例とについて、解像度1200dpiのカラーレーザービームプリンターに取り付け、4色4階調パターンの印字を行い、色再現せず画像障害となるものとならないものとを確認した。ここで、4色中1色でも規定の濃度が得られない、すなわち本来の色を再現(色再現)しない画像障害が生じている場合は「画像障害」と表記し、4色全ての画像が良好であった場合を「良好」とした。その結果を下記の表3中に示す。
Figure 2006030941
上記表中に示すように、結果として、サンドブラストしない素管では、4本の像担持体の組み合わせの明度差が△4〜6では画像障害となり、△3以下では画像障害とならなかった。このようにサンドブラストしなくても画像障害がない場合はあるが、その割合は小さいことが分かる。一方、サンドブラストしたものでは、明度差が△4では画像障害となり、△3,2では画像障害とならなかった。従って、サンドブラスト処理における明度差△3,2に対応する明度の平均値49〜71の範囲に、画像障害とならない好適値の範囲があることが確認された。
以上の実験例1〜3の結果から、明度が49〜71程度になるような条件でサンドブラスト処理を行うことで、各基体間の明度差Δを、再現性良く小さくできることが分かった。
タンデム方式の画像形成装置の一実施例を示す概略構成図である。 像担持体に対するサンドブラスト処理の様子を示す概略斜視図である。
符号の説明
1a〜1d 像担持体
10 導電性基体
11a〜11d 帯電器
12a〜12d 露光器
13a〜13d 現像器
14a〜14d 転写器
20 搬送ベルト
31 噴射ノズル
32 噴射口
33 研磨材
40 回転支持具

Claims (9)

  1. 導電性基体上に少なくとも感光層を備え、像担持体の表面上にトナー像を形成する像形成手段と、該トナー像のトナー濃度を検出する光学センサーとを有するタンデム方式のカラー画像形成装置用プロセスカートリッジに搭載される像担持体において、
    前記導電性基体表面が、サンドブラスト処理されていることを特徴とする像担持体。
  2. サンドブラスト処理された前記導電性基体表面の明度が、49〜71である請求項1記載の像担持体。
  3. 1200dpi以上の解像度で用いられる請求項1または2記載の像担持体。
  4. 導電性基体上に少なくとも感光層を備えてなる像担持体と、該像担持体の表面上にトナー像を形成する像形成手段と、該トナー像のトナー濃度を検出する光学センサーとを有するタンデム方式のカラー画像形成装置用プロセスカートリッジにおいて、
    前記導電性基体表面が、サンドブラスト処理されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. サンドブラスト処理された前記導電性基体表面の明度が、49〜71である請求項4記載のプロセスカートリッジ。
  6. 1200dpi以上の解像度で用いられる請求項4または5記載のプロセスカートリッジ。
  7. 導電性基体上に少なくとも感光層を備えてなる複数の像担持体と、該複数の像担持体の表面上にトナー像を夫々形成する複数の像形成手段と、該複数のトナー像のトナー濃度を夫々検出するため像形成手段ごとに設けられた複数の光学センサーとを有するタンデム方式のカラー画像形成装置において、
    前記複数の像担持体の導電性基体表面が、サンドブラスト処理されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. サンドブラスト処理された前記導電性基体表面の明度が、49〜71である請求項7記載の画像形成装置。
  9. 1200dpi以上の解像度で用いられる請求項7または8記載の画像形成装置。
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