JP2006030903A - 光ファイバ製品、光ケーブルの製造方法及び特性評価方法 - Google Patents

光ファイバ製品、光ケーブルの製造方法及び特性評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複雑な長さ調節を必要とする光ケーブルの製造に適した光ファイバ製品等を提供する。
【解決手段】 この発明に係る光ファイバ製品(1)は、光ケーブルとして使用される有効使用部分(100)と、該有効使用部分(100)の両端に接続された余長部分(110a、120a)と、これら有効使用部分(100)と余長部分(110a、120a)の境界を明示する識別構造(121)を備える。この構成により、光ケーブルの製造工程等において最終的に不要な余長部分(110a,120a)が確実に切断され、有効使用部分(100)のみを正確に光ケーブルとして使用することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)伝送システムに適用される光ケーブルに適用可能であって、該光ケーブルの製造過程、敷設課程などにおける製造誤差の発生を効果的に抑制するための構造を備えた光ファイバ製品、該光ファイバ製品の特性評価方法等に関するものである。
WDM伝送システムは、互いに波長の異なる複数信号チャネルが多重化されたWDM信号光を利用して高速かつ大容量の光通信を可能にする。このWDM伝送システムの各中継区間に敷設される光伝送路は、信号波長域(例えば1.55μm波長帯)において優れた信号伝送特性を有することが望まれる。そこで、優れた信号伝送特性を有する光伝送路として、長手方向に沿ってその伝送特性が変化する光ファイバが提案されている。
例えば、特許文献1に開示された光ファイバ伝送路は、信号波長域において正の波長分散を有する複数の正分散部分と負の波長分散を有する複数の負分散部分とが長手方向に沿ってそれぞれが互いに隣接するように配列された一連長(unitary)の分散マネージメントファイバ(DMF: Dispersion-Managed Fiber)である。そして、これら正分散部分と負分散部分それぞれの波長分散の絶対値が大きく設定されることにより、非線形光学現象、特に四光波混合の発生が抑制されるとともに、当該光ファイバ伝送路全体から見た平均波長分散の絶対値が小さく設定されることにより、累積波長分散に起因した伝送品質の劣化も抑制される。上記特許文献1に記載された光ファイバ伝送路は、伝送路全体から見た平均波長分散が小さいことが要求されることから、正分散部分及び負分散部分それぞれの長さの比が所定の値に正確に設定される必要がある。
ところが、伝送路全体として所望の平均伝送特性が得られるよう設計された光ファイバ伝送路が製造されたとしても、光ケーブルの製造過程や該光ケーブルの敷設課程においてその光ファイバ伝送路の端部が切断されると、その切断後の光ファイバ伝送路全体から見た平均伝送特性は所望値とならない場合がある。例えば、上述のような光ファイバ伝送路を利用した光ケーブルの製造過程を考えると、光ファイバ伝送路の集合、耐水圧銅管溶接及びシース押出し等の各工程において、所望の条件が得られるまで各光ファイバの両端部それぞれが切断される。このような各工程において切断された両端部のファイバ長(以下、「切り込み長」という)は、合計で100m以上にもなる。そして、切断の前後では、伝送路全体の平均伝送特性は切り込み長に応じて変化する。特に、上記特許文献1に記載された光ファイバ伝送路のように、局部的に絶対値の大きな波長分散が発生する伝送路では、切断の前後における光ファイバ伝送路全体の平均伝送特性(平均波長分散)の変化は大きい。
そこで、特許文献2には、上述のようなケーブル製造過程における作業用切断部分として、使用波長に対して略0ps/nm/kmの波長分散を有する余長部分が予め使用部分(光ファイバ伝送路となる部分)の両端に接続された光ファイバ伝送路が開示されている。
具体的には、図7(a)に示されたように、上記特許文献2に記載された光ファイバ伝送路2は、有効使用部分200とその両端に接続された作業用余長部分210a、220aにより構成される。有効使用部分200は、信号波長帯域内の所定波長(例えば、波長1550nm)に対して正の波長分散を有する第1領域210と負の波長分散を有する第2領域220とが接続点230において融着接続されることにより構成されている。
光ファイバ製造者は、上述のような構造を有する光ファイバ伝送路2を、図7(b)に示されたように、ボビン240に巻きつけた状態で光ケーブル製造者に納品している。
米国特許第5,894,537号 米国特許第6,421,484B1号 ITU-T G.650(10/2000),pp.44-48
発明者らは、上述のような従来技術を検討した結果、以下のような課題を発見した。すなわち、上記特許文献1に記載された光ファイバ伝送路のようなDMFは、正分散部分及び負分散部分それぞれの長さの比が正確に設定される必要がある。実際、一般的なDMFの波長分散は、波長1550nmにおいて約+20ps/nm/kmの正の波長分散を有する領域と、約−40ps/nm/kmの不の波長分散を有する領域とから構成され、これら正分散領域と負分散領域とは、50km程度の標準的な中継器間隔(以下、スパンという)において−3ps/nm/km程度の波長分散になるよう1:2程度の長さ比に設定される。この際、スパン当りの波長分散を小さく抑えるためには当該DMFの長さ管理が特に重要である。
そのため、上記特許文献2に記載された光ファイバ伝送路のように、光ファイバ製造者あるいはケーブル製造者は、DMFの両端に波長分散の小さい光ファイバを作業用の余長部分として接続しなければならなかった。例えば、光ファイバ製造者にとっては、1スパン分の光ファイバ伝送路の最終巻取り後の検査において該光ファイバ伝送路が上手く巻けていない場合、該光ファイバ伝送路を巻き直す必要がある。このため、再巻き替えに備えた余長部分が必要となる。一方、光ケーブル製造者にとっても、ケーブル化工程での余長部分が必要になる。
しかしながら、光ケーブル敷設までの各工程において、その都度、余長部分をDMFの両端に接続していたのでは各工程の作業が煩雑になってしまう。加えて、図8(a)及び図8(b)に示されたように、用意される光ファイバ伝送路の有効使用領域と新たに追加された余長部分との区別がつかず、結局余長部分が光ケーブルに使用される可能性があった。すなわち、光ケーブル製造時に余長部分の代わりに有効使用領域の一部が切断されると、切断される有効使用領域の長さに起因して(図8(c))、製造された光ケーブル自体の波長分散特性が設計値からずれてしまう。この場合には、光ファイバ伝送路における有効使用領域と余長部分の区別が重要になる。
一方、余長部分を含む光ファイバ伝送路の、例えば波長分散などの特性評価では、該余長部分が当該光ファイバ伝送路全体の波長分散に影響するため、余長部分として特殊な光ファイバ部品を用意しなければ、最終的に光ケーブルに使用される部分の波長分散を正確に把握することができなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、最終製品である光ケーブルの敷設までの各工程において利用される余長部分を含み、該最終製品として予め設定された有効使用部分の正確な利用を可能にするための構造を有する光ファイバ製品及び該光ファイバ製品を使用した光ケーブルの製造方法を提供するとともに、余長部分を含む当該光ファイバ製品全体の測定結果から、該最終製品に使用される有効使用部分の特性評価を可能にする特性評価方法、該特性評価方法により評価された光ファイバ製品、該特性評価方法により評価された光ファイバ製品を使用した光ケーブルの製造方法を提供することを目的としている。
この発明に係る光ファイバ製品は、所定波長において正の波長分散を有する第1領域と負の波長分散を有する第2領域とがその長手方向に沿って交互に配置された有効使用部分と、該有効使用部分の両端に位置し、光ケーブル敷設までの各作業工程において利用される余長部分とを備える。具体的に、当該光ファイバ製品は、所定波長において正の波長分散を有する第1領域と負の波長分散を有する第2領域とがその長手方向に沿って交互に配置された分散マネージメントファイバ(DMF: Dispersion-Managed Fiber)を含み、このDMFが、少なくとも要求される波長分散特性を満たす有効使用部分に相当する。一方、有効使用部分の両端に位置する余長部分は、この有効使用部分と連続したDMFの一部であってもよい。また、余長部分は、上記有効使用部分の両端に融着接続される光ファイバ部品であってもよい。
特に、この発明に係る光ファイバ製品は、上記有効使用部分と上記余長部分とを区別するための識別構造とを備える。この構成により、作業終了後の切断工程において、正確に有効使用部分と余長部分とを分離することが可能になり、複雑な長さ調節を必要とする光ケーブルの製造が容易になる。なお、この余長部分は、光ケーブル敷設までの作業工程ごとに切断される。したがって、この余長部分は作業工程ごとに利用できる部分を区別するよう各利用部分の境界部分に識別構造が設けられてもよい。このように、有効使用部分と余長部分とを明確に区別する識別構造が設けられることにより、光ケーブルの製造工程等において最終的に不要な余長部分が確実に切断されるので、予め余長部分に使用される光ファイバ部品としては、予め製品情報が与えられた光ファイバであれば特に制限されない。逆に、この発明によれば、上記特許文献2に示されたような特定の波長分散特性を有する光ファイバ部品を別途用意する必要はない。
例えば、上記識別構造は、余長部分表面に施された着色層を含んでもよい。上記識別構造は、有効使用部分表面と余長部分表面との境界を明示するマークを含んでもよい。また、この発明に係る光ファイバ製品は、上記有効使用部分及び余長部分を覆う被覆層をさらに備えもよく、この場合、上記識別構造は、有効使用部分と余長部分の接続部分を被った被覆層の厚みが、該有効使用部分を覆った該被覆層の厚みと異なる構造を含む。さらに、上記識別構造は、有効使用部分表面及び余長部分表面の境界を含む所定領域を露出させた状態で、該有効使用部分表面及び該余長部分表面に施された着色層を含んでもよい。
なお、この発明に係る光ファイバ製品において、当該光ファイバ製品の全長に対する余長部分の長さ比は、0.5%〜1%程度であればよい。加えて、当該光ファイバ製品における有効使用部分は、互いに隣接する第1及び第2領域間において、第1領域に相当する光ファイバ部品と第2領域に相当する光ファイバ部品とが互いに融着接続された構造であってもよい。また、上記光ファイバ製品における有効使用部分は、第1及び第2領域が交互に配置された一連長の光ファイバ伝送路で構成されてもよい。
上述のような構造を有する光ファイバ製品に対する特性評価は、該光ファイバ製品を利用した光ケーブルの製造前、光ケーブルの敷設前の受け入れ検査として行われる。したがって、当該光ファイバ製品全体の波長分散特性は、上記余長部分にける波長分散特性を誤差成分として含んでおり、要求された特性を満たしていない可能性がある。一方、この余長部分は光ケーブルの製造作業や敷設作業では必要部分ではあるが、最終製品である光ケーブルの一部を構成する部分ではない。そこで、この発明に係る光ファイバ製品の特性評価方法は、余長部分を含む光ファイバ製品のうち有効使用部分の波長分散特性を、該余長部分に関する情報を利用して評価データとすることを特長としている。なお、この発明に係る特性評価方法は、予め与えられた余長部分に関する情報を利用するため、評価対象である光ファイバ製品が上記識別構造を含むか否かに関わらず、有効使用部分の波長分散特性を把握することを可能にする。
具体的に、この発明に係る特性評価方法は、上述のような構造を有する光ファイバ製品を評価対象とし、測定工程、演算工程、及び評価工程を順次行う。上記測定工程では、評価対象である光ファイバ製品全体の波長分散特性を測定する。この測定工程で得られた光ファイバ製品全体の波長分散特性は、上記余長部分における波長分散特性を誤差成分として含んでおり、要求された特性を満たしていない可能性がある。この余長部分は光ケーブルの製造作業や敷設作業では必要であるが、最終製品である光ケーブルの一部を構成する部分ではない。そこで、上記演算工程では、測定結果と予め与えられた余長部分の製品情報(長さや波長分散)とに基づいて、当該光ファイバ製品全体の波長分散に含まれる誤差成分及び当該光ファイバ製品における有効使用部分の波長分散を算出する。そして、上記評価工程では、要求される光ファイバ製品の製品仕様として予め与えられた少なくとも波長分散特性と、算出された当該光ファイバ製品における有効使用部分の波長分散特性とを比較する。この結果、算出された有効使用領域が要求される波長分散特性の許容範囲内にあれば、この評価された光ファイバ製品が光ケーブルの製造に供される。
次に、この発明に係る光ケーブルの製造方法では、それぞれが上述のような構造を有する複数の光ファイバ製品を用意され、これら用意された複数の光ファイバ製品のそれぞれについて、上述の特性評価方法(この発明に係る特性評価方法)を用いて製品評価が行われる。そして、用意された光ファイバ製品のうちから、前記製品評価において所望の特性を有すると認められた光ファイバ製品のみが選択され、選択された光ファイバ製品の余長部分を必要な長さだけ順次切断していくことで光ケーブルが製造される。
上記光ケーブルの製造方法においても、使用される光ファイバ製品は上記識別構造を含むものに制限されない。しかしながら、使用される光ファイバ製品に切断される箇所又は切断可能領域を指示する識別構造が設けられていれば、光ケーブルの各製造工程において正確な長さ調節が可能になる。
以上のように、この発明によれば、光ケーブルに利用される当該光ファイバ製品には、該光ケーブルとして利用される有効使用部分と、光ケーブル敷設までの各工程において利用される余長部分とを区別するための識別構造が付加されている。このように、有効使用部分と余長部分とを明確に区別する識別構造が設けられることにより、光ケーブルの製造工程等において最終的に不要な余長部分が確実に切断される。また、予め余長部分に使用される光ファイバ部品としては、予め製品情報が与えられた光ファイバであれば特に制限されないため、特定の波長分散特性を有する特殊な光ファイバ部品を別途用意する必要はない。
以下、この発明に係る光ファイバ製品、特性評価方法、光ケーブルの製造方法の各実施形態について、図1〜図6を用いて詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一要素、同一部位には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1は、この発明に係る光ファイバ製品の一実施形態の概略構造及び出荷時の状態を示す図である。
この発明に係る光ファイバ製品1は、図1(a)に示されたように、光ケーブルとして使用される有効使用部分100と、その両端に接続された作業用余長部分110a、120aにより構成される。この有効使用部分100は、信号波長帯域内の所定波長(例えば、波長1550nm)に対して正の波長分散を有する第1光ファイバ(第1領域)110と負の波長分散を有する第2光ファイバ(第2領域)120とが接続点130において融着接続されることにより構成されている。また、有効使用部分100と余長部分110a、120aの各境界を明示するための識別構造121が設けられている。
光ファイバ製造者は、図1(a)に示された構造を有する光ファイバ製品1を、図1(b)に示されたように、ボビン140に巻きつけた状態で光ケーブル製造者に納品している。図2は、光ファイバの製造から光ケーブルの敷設作業までの各工程を概略的に説明するための図である。
すなわち、光ファイバ製造者は、当該光ファイバ製品1(図1(a))が巻かれたボビン140(図1(b))を、光ケーブル製造者へ出荷する。その際、当該光ファイバ製品1の製品情報も合わせて提供する。この製品情報には、当該光ファイバ製品の長さ及び波長分散に関する情報、有効使用部分100に適用される光ファイバ部品の長さ及び波長分散に関する情報、及び余長部分110a、120aの長さ及び波長分散に関する情報が含まれる。
例えば、光ファイバ製品1の有効使用部分100に相当する分散マネージメントファイバ(DMF)において、負分散光ファイバ110と正分散光ファイバ120の長さ比は、該負分散光ファイバ110における波長分散D1と該正分散光ファイバ120における波長分散D2との合計が所望の波長分散値になるように設定される。具体的には、波長1550nmにおいて、20km長の負分散光ファイバ110の波長分散を−40ps/nm/km、一方、30km長の正分散光ファイバ120の波長分散を+20ps/nm/kmとする。このとき、有効使用部分100の長さは50kmとなり、その波長分散は−4ps/nm/kmである。また、有効使用部分100の両端に接続される余長部分110a、120aの光ファイバ部品は、特に制限されるものではないため、波長1550nmにおいて+17ps/nm/km程度の波長分散を有する250m長の一般的なシングルモード光ファイバ(SMF)でよい。光ファイバ製造者は、このような余長部分110a、120aとなるSMFを有効使用部分100に相当するDMFの両端に融着接続し、さらに、これら有効使用部分100と余長部分110a、120aとの境界を明示する識別構造121を付加する(図1(a)参照)。したがって、光ファイバ製造者から光ケーブル製造者に渡される製品情報150には、当該光ファイバ製品1の特性(実質的に有効使用部分100の特性)として、全長50.5km(両端の余長部分を含む)、波長分散−4ps/nm/km、使用される負分散光ファイバ110の特性として、長さ20km、波長分散−40ps/nm/km、使用される正分散光ファイバ120の特性として、長さ30km、波長分散+20ps/nm/kmなどの情報が含まれる。一方、余長部部110、120に関する情報には、トータル長500m、波長分散+17ps/nm/kmなどの情報が含まれる。
光ファイバ製造者から上述のような光ファイバ製品1と製品及び余長部分に関する情報150を受けた光ケーブル製造者は、まず、光ファイバ製品1の受け入れ検査を行い、この検査に合格した光ファイバ製品1のみを利用して光ケーブルを製造する。この光ケーブルの検査時及び製造時に、光ファイバ製品1の余長部分110a、120aのうち不要部分110b、120bが切断され、光ケーブルの一部として、余長部分110c、120cが残ることになる。この光ケーブル製造者も、製品及び残りの余長部分に関する情報160とともに、製造された光ケーブルを光ケーブル敷設者に引き渡す。
光ケーブル敷設者側でも、同様に、製品の受け入れ検査を行い、この検査に合格した光ケーブルのみを敷設する。この光ケーブルの検査時及び敷設時に、最終的に不要になった余長部分110c、120cが切断され、最終的に有効使用部分100(DMF)のみが光ケーブルとして使用される。
図3は、光ケーブル製造における各作業工程を説明するための図である。具体的に、図3(a)〜図3(d)は、光ケーブルの各製造過程における光ファイバ製品1の長さ変化を示す図である。
各光ファイバ製品1は、図3(a)に示されたように、負分散光ファイバ110と正分散光ファイバ120が接続点130で融着接続された有効使用部分100と、この有効使用部分100の両端に接続された余長部分110a、120aを備える。
複数の光ファイバ製品1は、図3(b)に示されたように、束ねられる際に余長部分110aが長さa1だけ切断され、余長部分120aが長さb1だけ切断される。そして、耐水圧銅管溶接の際にも余長部分110aが長さa2だけ切断され、余長部分120aが長さb2だけ切断される(図3(c))。さらに、シース押出しの際には、余長部分110aが長さa3だけ切断され、余長部分120aが長さb3だけ切断される(図3(d))。以上の工程を経て、余長部分110a側では余長部分110cが光ケーブルの一部として残り、余長部分120a側では余長部分120cが光ケーブルの一部として残る。
一方、光ケーブル製造者側及び光ケーブル敷設者側でそれぞれ行われる受け入れ検査は、波長分散などの品質を評価するために行われ、例えば、非特許文献1に示された波長分散測定が行われる。
この発明に係る特性評価方法は、図4に示されたフローチャートに従って、光ファイバ製品1の製品評価を行う。なお、この特性評価方法では、識別構造を有する光ファイバ製品であっても、また、該識別構造のない光ファイバ製品であっても、余長部分を有する光ファイバ製品であれば評価対象になり得る。
すなわち、当該特性評価方法は、測定工程(ステップST100)、演算工程(ステップST200)、及び評価工程(ステップST300)を順次行う。まず、ステップST100において、評価対象である光ファイバ製品1全体の波長分散が測定される。この測定工程で得られた光ファイバ製品1全体の波長分散特性は、上記余長部分100a、120aにおける波長分散の影響を誤差成分として含んでいる。そこで、ステップST200では、予め与えられた余長部分100a、120aに関する情報150に基づいて、該余長部分100a、120aにおける波長分散(誤差成分)を算出する。
ステップST300では、上述のステップST100、ST200で得られた測定結果及び算出結果に基づいて、評価対象である光ファイバ製品の有効使用部分100の波長分散を算出し、この算出された波長分散と予め与えられた光ファイバ製品1の製品情報160とを比較することにより、評価対象である光ファイバ製品1を受け入れるか否かの判定を行う。
光ケーブルの製造では、上述の特性評価方法(図4)を用いて製品評価された光ファイバ製品のうちから、所望の特性を有すると認められた光ファイバ製品のみが選択され、選択された光ファイバ製品の余長部分を必要な長さだけ順次切断していくことで光ケーブルが製造される。
以上のように、この発明に係る光ファイバ製品1には、該光ケーブルとして利用される有効使用部分100と、上述のような光ケーブル敷設までの各工程において利用される余長部分110a、120aとを区別するための識別構造121が付加されている。これにより、光ケーブルの製造工程等において最終的に不要な余長部分が確実に切断される。
この識別構造121には、種々の構成が可能である。例えば、図5は、この発明に係る光ファイバ製品1における種々の識別構造121を説明するための図である。なお、この図5では、説明の都合上、正分散光ファイバ120に接続される余長部分120a側のみ示されている。
例えば、図5(a)に示された識別構造121は、余長部分120aの表面に施された着色層122である。また、図5(b)に示された識別構造121は、有効使用部分120の表面と余長部分120aの表面との境界を明示するマーク123であってもよい。この発明に係る光ファイバ製品1は、上記有効使用部分120及び余長部分100a、120aを覆う被覆層を備えている。したがって、識別構造121は、図5(c)に示されたように、有効使用部分120を覆った被覆層124及び余長部分120aを覆った被覆層125の厚み(D1)に対し、これら有効使用部分120と余長部分120aとの接続部分を被った被覆層の厚み(D2)を変えた構造であってもよい。さらに、識別構造121は、有効使用部分100の表面及び余長部分120aの表面の境界を含む所定領域を露出させた状態で、該有効使用部分100の表面及び該余長部分120aの表面に施された着色層を含んでもよい。
さらに、光ケーブルの製造、敷設作業には種々の工程がある。これら工程ごとに余長部分110a、120aが必要な長さだけ順次切断される。したがって、識別構造121も、有効使用部分100とこれら余長部分110a、120aとの境界を示すだけでなく、各工程において切断される余長部分110a、120aの一部を区別する構造を備えてもよい。図6は、各工程において切断箇所を明示する識別構造121(図5に示された種々の識別構造の応用例)を説明するための図である。なお、この図6でも、説明の都合上、正分散光ファイバ120に接続される余長部分120a側のみ示されている。
すなわち、図6(a)に示されたように、上記識別構造121は、余長部分120aの表面に施された着色層が工程ごとに切断される部分を示すように着色層122a、122b、122cに区分されていてもよい。また、図6(b)に示されたように、識別構造121は、有効使用部分120表面と余長部分120aの表面との境界のみならず、各工程で切断される部分の境界を示すマーク123a、123b、123cで構成されてもよい。さらに、図6(c)に示されたように、識別構造121は、余長部分120aのうち切断される部分(余長部分120aを覆った被覆層125a、125b、125cの各接続部分)の厚み(D2)を、他の部分(有効使用部分120を被った被覆層や余長部分120aを覆った被覆層125a、125b、125c)の厚み(D1)と変えた構造であってもよい。なお、識別構造121は、余長部分110a、120aそれぞれの工程ごとの切断箇所を含む複数領域を露出させた状態で、該有効使用部分100表面及び該余長部分110a、120a表面に施された着色層を含んでもよい。
この発明に係る光ファイバ製品は、予め製品情報が与えられた光ファイバ部品を余長部分として有するとともに、光ケーブルとして使用される有効使用部分と該余長部分とを区別する識別構造を備えているため、最終的に余長部分を正確に除去できるため、複雑な長さ調整を必要とする光ケーブルの製造に適している。
この発明に係る光ファイバ製品の一実施形態の概略構造及び出荷時の状態を示す図である。 光ファイバの製造から光ケーブルの敷設作業までの各工程を概略的に説明するための図である。 光ケーブル製造における各作業工程を説明するための図である。 光ファイバ製品の特性評価方法を説明するためのフローチャートである。 この発明に係る光ファイバ製品における種々の識別構造を説明するための図である。 図5に示された種々の識別構造の応用例を説明するための図である。 余長部分を有する従来の光ファイバ伝送路の概略構造及び出荷時の状態を示す図である。 従来の光ファイバ伝送路の課題を説明するための図である。
符号の説明
1…光ファイバ製品
100…有効使用部分
110…第1光ファイバ(第1領域)
110a、110b、110c、110d…余長部分
120…第2光ファイバ(第2領域)
120a、120b、120c、120d…余長部分
130…融着接続部
140…ボビン

Claims (13)

  1. 所定波長において正の波長分散を有する第1領域と負の波長分散を有する第2領域とがその長手方向に沿って交互に配置された有効使用部分と、該有効使用部分の両端に位置し、光ケーブル敷設までの各作業工程において利用される余長部分とを備えた光ファイバ製品の特性評価方法であって、
    前記余長部分を含めた前記光ファイバ製品全体の波長分散を測定し、
    測定された前記光ファイバ製品全体の波長分散と予め与えられた前記余長部分に関する製品情報とに基づいて、前記光ファイバ製品全体の波長分散に含まれる誤差成分及び前記光ファイバ製品における有効使用部分の波長分散を算出し、そして、
    前記光ファイバ製品の製品情報のうち予め与えられた波長分散値と、算出された前記光ファイバ製品における有効使用部分の波長分散とを比較する特性評価方法。
  2. 前記光ファイバ製品における前記有効使用部分は、互いに隣接した前記第1及び第2領域間において、前記第1領域に相当する光ファイバ部品と前記第2領域に相当する光ファイバ部品とが互いに融着接続されることにより構成されたことを特長とする請求項1記載の特性評価方法。
  3. 前記光ファイバ製品における前記有効使用部分は、前記第1及び第2領域が交互に配置された一連長の光ファイバ伝送路で構成されたことを特長とする請求項1記載の特性評価方法。
  4. 前記光ファイバ製品の全長に対する前記余長部分の長さ比は、0.5%〜1%であることを特長とする請求項1記載の特性評価方法。
  5. 請求項1〜4の何れか一項記載の特性評価方法により評価された光ファイバ製品。
  6. それぞれが、所定波長において正の波長分散を有する第1領域と負の波長分散を有する第2領域とがその長手方向に沿って交互に配置された有効使用部分と、該有効使用部分の両端に位置し、光ケーブル敷設までの各作業工程において利用される余長部分とを備えた複数の光ファイバ製品を用意し、
    前記用意された複数の光ファイバ製品のそれぞれについて、請求項1〜4の何れか一項記載の特性評価方法を用いて製品評価を行い、
    前記用意された光ファイバ製品のうちから、前記製品評価において所望の特性を有すると認められた光ファイバ製品のみを選択し、そして、
    前記選択された光ファイバ製品の前記余長部分のうち必要な長さだけ順次切断しながら該選択された光ファイバ製品をケーブル化する光ケーブルの製造方法。
  7. 所定波長において正の波長分散を有する第1領域と負の波長分散を有する第2領域とがその長手方向に沿って交互に配置された有効使用部分と、
    前記有効使用部分の両端に位置し、光ケーブル敷設までの各作業工程において利用される余長部分と、そして、
    前記有効使用部分と前記余長部分とを区別するための識別構造とを備えた光ファイバ製品。
  8. 前記識別構造は、前記余長部分表面に施された着色層を含むことを特長とする請求項7記載の光ファイバ製品。
  9. 前記識別構造は、前記有効使用部分表面と前記余長部分表面との境界を示すマークを含むことを特長とする請求項7記載の光ファイバ製品。
  10. 前記有効使用部分及び前記余長部分を覆う被覆層をさらに備え、
    前記識別構造は、少なくとも前記有効使用部分と前記余長部分との接続部分を被った前記被覆層の厚みと、前記有効使用部分を覆った前記被覆層の厚みが異なる構造を含むことを特長とする請求項7記載の光ファイバ製品。
  11. 前記識別構造は、前記有効使用部分表面及び前記余長部分表面の境界を含む所定領域を露出させた状態で、該有効使用部分表面及び該余長部分表面に施された着色層を含むことを特長とする請求項7記載の光ファイバ製品。
  12. 前記光ファイバ製品の全長に対する前記余長部分の長さ比は、0.5%〜1%であることを特長とする請求項7記載の光ファイバ製品。
  13. それぞれが、請求項7〜12の何れか一項記載の光ファイバ製品と同じ構造を有する複数の光ファイバ製品を用意し、
    前記用意された複数の光ファイバ製品のそれぞれについて、請求項1〜4の何れか一項記載の特性評価方法を用いて製品評価を行い、
    前記用意された光ファイバ製品のうちから、前記製品評価において所望の特性を有すると認められた光ファイバ製品のみを選択し、
    前記選択された光ファイバ製品に含まれる識別構造で明示された前記余長部分のうち必要な長さだけ順次切断しながら該選択された光ファイバ製品をケーブル化する光ケーブルの製造方法。
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