JP2006029417A - 走行作業機における機体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミッションケースに伝わる作業時の機体支持負荷を従来よりも低減でき、ミッションケースの軽量化を可能にすることができる。また、機体荷重の支持によって生じるファイナルケース部のねじり変形力を低減できる。
【解決手段】左右一対の機体フレーム79を備え、前記機体フレーム79の前部にエンジン5を設け、左右機体フレーム79間の後部にミッションケース8を設け、このミッションケース8の両側に左右のアクスルケースである車軸ケース9を連結し、各車軸ケース9に左右のファイナルケースであるギヤケース10をそれぞれ設け、各ギヤケース10に左右の後車輪4を取り付ける走行作業機において、前記車軸ケース9及びギヤケース10を機体フレーム79にそれぞれ締結したものである。
【選択図】図9

Description

本発明は、農作業に使用されるトラクタ又は土木作業に使用されるホィルローダ等の走行作業機において、エンジンとミッションケースを連結するための機体構造に関するものである。
従来、一般に、前記したトラクタ又はホィルローダ等の走行作業機において、機体の前部にエンジンを設置し、機体の後部にミッションケースを設置し、前後の車輪によって機体を支えるように構成している。
この場合、従来の走行作業機においては、機体フレームの前部にエンジンを搭載し、機体フレームの後部にミッションケースを配設するという構成にしている。 (例えば、特許文献1参照)。
特開平11−334395号公報
前記従来技術は、エンジンとミッションケースを機体フレームによって連結すると、例えばエンジンとミッションケースをクラッチケースによって連結するモノコック構造に比べて、ミッションケースの整備などを容易に行えるが、ミッションケースの側面に機体フレームを固定していたから、機体フレームに伝わる作業時の負荷がミッションケースに殆ど伝わるので、ミッションケースを高剛性の構造にする必要があり、ミッションケースの軽量化が難しく、取り扱い性の向上などを容易に図ることができない等の問題がある。
然るに、請求項1に係る発明は、左右一対の機体フレームを備え、前記機体フレームの前部にエンジンを設け、左右機体フレーム間の後部にミッションケースを設け、このミッションケースの両側に左右のアクスルケースを連結し、各アクスルケースに左右のファイナルケースをそれぞれ設け、各ファイナルケースに左右の車輪を取り付ける走行作業機において、前記アクスルケース及びファイナルケースを機体フレームにそれぞれ締結したことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、走行作業機の機体フレーム後部に、各種作業機を設けるヒッチを形成したことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、ミッションケース後部のPTO出力ケース上方に背部フレームを配置させ、該背部フレームによって左右の機体フレームの後部を連結したことを特徴とする。
前記の請求項1に係る発明は、前記アクスルケース及びファイナルケースを機体フレームにそれぞれ締結したから、前記アクスルケース及びファイナルケースによって機体フレームの支持荷重が負担され、ミッションケースに伝わる作業時などの負荷(機体の支持荷重など)が従来よりも低減される。そのため、ミッションケースを従来のような高剛性の構造にする必要がなく、ミッションケースの軽量化を可能にすることができる。また、前記アクスルケース及びファイナルケースと機体フレームの連結により、機体荷重の支持によって生じるファイナルケース部のねじり変形力を低減できる。しかも、前記アクスルケース及びファイナルケースの軽量化も可能にすることができる。
また、請求項2に係る発明は、走行作業機の機体フレーム後部にヒッチを形成したから、前記アクスルケースとファイナルケースとによってヒッチの負荷(バックホーなどの作業機の支持荷重)を支持でき、バックホーなどの作業機を装着して、大きな負荷が生じる土工作業などを容易に行うことができる。
また、請求項3に係る発明は、ミッションケース後部のPTO出力ケース上方に背部フレームを配置させ、該背部フレームによって左右の機体フレームを連結させたから、例えば耕耘作業機を装着可能なリンク機構などの設置スペースを前記ミッションケースの後部に確保しながら、背部フレームの連結によって機体フレーム後部の補強ができる。
以下、本発明の実施の形態を、走行作業機としてのトラクタに適用した場合の図面について説明する。
図1及び図2は、トラクタ1を示し、このトラクタ1は、走行機体2を左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持し、前記走行機体2の前部に搭載したエンジン5にて前記両後車輪4及び両前車輪3を駆動することにより、前後進走行するように構成され、前記走行機体2の上面には、操縦座席6と、前記両前車輪3を左右に動かすことによってかじ取りするようにした操縦ハンドル7とが設けられ、また、前記走行機体2の後部には、前記エンジン5の回転を適宜変速して前記両後車輪4及び両前車輪3に伝達するためのミッションケース8が搭載されている。
この場合、前記両後車輪4は、図3にも示す如く、前記ミッションケース8に対して、当該ミッションケース8の外側面から外向きに突出するように着脱可能に装着される車軸ケース9、及びこの車軸ケース9の外側端に後方に延びるように装着されるギヤケース10を介して取付けられており、前記両車軸ケース9内には、前記両後車輪4に対する車軸4aが挿入されている。
また、図3に示す如く、前記エンジン5の後側面には、当該エンジン5側における駆動軸5aを覆う歯車ケース11を取付け、この歯車ケース11の下部には、前記駆動軸5aから歯車ケース11内の歯車列機構12を介して動力伝達される主動軸13が後ろ向きに突出するように設けられ、更に、前記歯車ケース11の後側面には、以下に述べる作業機用昇降機構15及び作業機用油圧モータ等に対して油圧を供給するための作業用の油圧ポンプ14が、前記駆動軸5aに直結するように取付けられている。
前記ミッションケース8の後部における上面には、前記走行機体2の後部に連結される耕うん機等の作業機(図示せず)を昇降動するための油圧式の作業機用昇降機構15が着脱可能に取付けられている。更に、前記ミッションケース8の後側面8aに、前記耕うん機等の作業機に対するPTO軸16を、当該PTO軸16が後向きに突出するように設けている。
図示していないが、前記油圧ポンプ14と、前記作業機用昇降機構15との間には、油圧ポンプ14で加圧した作動油を昇降機構15に供給し、昇降機構15から排出される作動油を前記油圧ポンプ14に戻すというように構成した油圧回路を設けており、もちろん、この油圧回路中には、前記昇降機構15を、上げ、下げ及び昇降停止の三段に切り換えるための油圧切換弁等が設けられていることはいうまでもない。
前記歯車ケース11から後ろ向きに突出する主動軸13と、前記ミッションケース8において、その前面から前向きに突出する入力軸18との間を、両端に自在軸継ぎ手を備えた伸縮式の動力伝達軸19を介して連結して、前記エンジン5の回転を、その駆動軸5aから前記歯車ケース11内の歯車列機構12、主動軸13及び動力伝達軸19を介して前記ミッションケース8における入力軸18に伝達し、次いで、前記ミッションケース8における油圧・機械式変速機構(HMT)にて適宜変速して、前記後車輪4及び両前車輪3に伝達する。
この油圧・機械式変速機構(HMT)は、以下に述べるように、変速用油圧ポンプ20及びこの油圧ポンプ20にて作動する変速用油圧モータ21による油圧式無段変速機構(HST)22と、クラッチ23にて変速操作される歯車式変速機構24とを遊星歯車機構25にて併用して成る構成である。
すなわち、図3に示すように、前記変速用油圧ポンプ20及び前記変速用油圧モータ21は、前記ミッションケース8の前面に、当該ミッションケース8内に軸支した油圧入力軸26及び油圧出力軸27に連結するように取付ける一方、前記入力軸18上に固着した歯車28を、前記遊星歯車機構25におけるサンギヤ軸29上に回転自在に被嵌した入力用歯車30に噛合する。この入力用歯車30に固着したキャリア31には、複数個の遊星歯車32を支持軸33を介して回転自在に軸支し、この各遊星歯車32を、前記サンギヤ軸29上に固着した太陽歯車34と、前記サンギヤ軸29上に回転自在に被嵌した内周リング歯車35との両方に噛合している。
次に、前記内周リング歯車35に固着した歯車36を、前記油圧入力軸26上に固着した歯車37に噛合することにより、前記変速用油圧ポンプ20を回転駆動する一方、前記油圧出力軸27上に固着した歯車38を、前記サンギヤ軸29上に固着した歯車39に噛合することにより、前記変速用油圧モータ21の回転を、前記サンギヤ軸29に伝達する。
一方、前記ミッションケース8内には、後車輪用推進軸40を軸支して、この推進軸40の後端を、前記両後車輪4に対する従来周知の差動歯車機構41に連結することにより、この後車輪用推進軸40にて前記両後車輪4を回転駆動するように構成する一方、この推進軸40上に固着した歯車42を、前記ミッションケース8内に軸支した前車輪用推進軸43上に回転自在に被嵌した歯車44に噛合し、前記前車輪用推進軸43と、前記両前車輪3に対する従来周知の差動歯車機構45との間を、両端に自在軸継ぎ手を備えた伸縮式の動力伝達軸46を介して連結し、更に、前記前車輪用推進軸43上には、クラッチ47を設けて、このクラッチ47を、前記歯車44を推進軸43に対して固定するように操作したとき、前記後車輪用推進軸40にて前記両前車輪3を回転駆動し、前記クラッチ47を、前記歯車44を推進軸43に対して固定しないように操作したとき、前記両前車輪3を回転駆動しないように構成する。
前記歯車式変速機構24において、前記後車輪用推進軸40上に回転自在に被嵌した二つの変速歯車48,49のうち一方の小径変速歯車48を、前記サンギヤ軸29上に固着した歯車39に、他方の大径変速歯車49を、前記サンギヤ軸29上に固着した歯車50に各々噛合し、前記歯車式変速機構24におけるクラッチ23を、当該クラッチ23にて一方の小径変速歯車48を推進軸40に対して固定するように操作したとき、前記推進軸40を高速回転し、前記クラッチ23を、当該クラッチ23にて他方の大径変速歯車49を推進軸40に対して固定するように操作したとき、前記推進軸40を低速回転し、そして、前記クラッチ23を、前記の中間、つまり、両変速歯車48,49のいずれも推進軸40に対して固定しないように中立に操作したとき、前記推進軸40への回転伝達を遮断するようにし、更に、一方の小径変速歯車48による高速回転と、前記他方の大径変速歯車49による低速回転との間を、前記油圧式無段変速機構(HST)22にて、無段に変速するように構成している。
一方、前記後車輪用差動歯車機構41には、前記後車輪用推進軸40におけるピニオン51が噛合するデフ用リング歯車52を備える。このデフ用リング歯車52は、前記後車輪用差動歯車機構41の差動歯車ケース53にボルト54によって着脱自在に固定させる。また、前記後車輪用差動歯車機構41の差動動作を中止させるデフロックピン55及びシフタ56を差動歯車ケース53の一側(機体左側)に設け、その差動歯車ケース53の一側をミッションケース8にベアリング57軸受させる。また、差動歯車ケース53の他側(機体右側)は、前記車軸4aに被嵌するように筒型に構成したブラケット部材58にベアリング59軸受させ、前記ミッションケース8に回転自在に支持されている。
そして、前記ミッションケース8の内部に、歯車式変速機構24及び遊星歯車機構25を設ける前室60と、前記後車輪用差動歯車機構41を設ける後室61とに区切る仕切り壁62を一体的に形成する。前記仕切り壁62に軸受孔63を形成し、該軸受孔にボウルベアリング軸受64を着脱自在に嵌合させ、前記ピニオン51を設ける側の前記後車輪用推進軸40の後端部を、ボウルベアリング軸受64を介して仕切り壁62に回転自在に軸支させる。
また、ミッションケース8の前側面8aに、当該ミッションケース8内に設けられている前記歯車式変速機構24及び遊星歯車機構25をのぞむことができるようにした開口部8bを設けるとともに、この開口部8bを塞ぐようにした前側面板65を、その周囲において複数本のボルト66にて締結することによって着脱可能に装着する。
さらに、図4及び図5は、低馬力出力(例えば30馬力)用の後車輪用推進軸40aと、低馬力出力用の小径リングギヤ52aを設けたミッションケース8の断面図及び分解図である。前記した前側面板65の肉厚部65aに貫通形の軸受孔67を形成し、該軸受孔67の外側開口に蓋68を着脱自在に嵌合させる。前記軸受孔67の内側開口部に、段差69を形成して、ボウルベアリング軸受70を着脱自在に嵌合させる。そして、前記ピニオン51を設ける側と反対側の前記後車輪用推進軸40の前端部を、ボウルベアリング軸受70を介して前側面板65に回転自在に軸支させる。また、前記軸受孔67の内側開口縁にベアリング押さえ板71をボルト72によって着脱自在に固定させ、ベアリング押さえ板71によって前記ボウルベアリング軸受70を段差69に固定させる。前記後車輪用推進軸40の前端部に、座板73とナット74によって、前記ボウルベアリング軸受70を固定し、かつベアリング押さえ板71によって前記ボウルベアリング軸受70を前側面板65に固定し、前記後車輪用推進軸40aが軸心方向に移動するのをベアリング押さえ板71によって規制し、前記ピニオン51と小径リングギヤ52aの歯合を維持するように構成する。
さらに、図6及び図7は、高馬力出力(例えば50馬力)用の後車輪用推進軸40bと、高馬力出力用の大径リングギヤ52bを設けたミッションケース8の断面図及び分解図である。前記した前側面板65の肉厚部65aに軸受体75を一体的に固定し、貫通形の軸受孔76を前記軸受体75に形成し、該軸受孔76の外側開口に蓋77を着脱自在に嵌合させる。また、前記軸受体75の軸受孔76に、二組のスラストベアリング軸受78を着脱自在に嵌合させる。そして、前記ピニオン51を設ける側と反対側の後車輪用推進軸40bの前端部を、スラストベアリング軸受78を介して前側面板65に回転自在に軸支させる。また、前記軸受孔76の内側開口縁にベアリング押さえ板71をボルト72によって着脱自在に固定させ、ベアリング押さえ板71によって前記スラストベアリング軸受78を前側面板65及び軸受体75に固定させる。前記後車輪用推進軸40bの前端部に、座板73とナット74によって、前記スラストベアリング軸受78を固定し、かつベアリング押さえ板71によって前記スラストベアリング軸受78を前側面板65に固定し、前記後車輪用推進軸40bが軸心方向に移動するのをベアリング押さえ板71によって規制し、前記ピニオン51と大径リングギヤ52bの歯合を維持するように構成する。
図4乃至図8から明らかなように、前記ピニオン51の歯数を一定とし、小径リングギヤ52aと大径リングギヤ52bを同一ピッチで歯数を異ならせて形成すると、前記歯車式変速機構24及び遊星歯車機構25、並びに前記後車輪用差動歯車機構41の差動歯車ケース53を併用して、前記車軸4aの走行出力馬力を変更できる。しかし乍ら、低馬力出力(例えば30馬力)用の小径リングギヤ52aの直径L1に比べ、高馬力出力(例えば50馬力)用の大径リングギヤ52bの直径L2が大きくなる。
そのため、図4のように、小径リングギヤ52aを設置したときは、前記ピニオン51が差動歯車ケース53に接近するから、前記仕切り壁62に設けるボールベアリング軸受64の後側を部分的に後室61側に突出させる。これに伴って、低馬力出力(例えば30馬力)用の後車輪用推進軸40aを設け、前記の大径変速歯車49のボス部を後側に長く形成する必要がある。なお、大径変速歯車49のボス部を後側に長く形成する構造に代えて、大径変速歯車49とボールベアリング軸受64の間にスペーサを設けてもよい。
また、前記の低馬力出力用の後車輪用推進軸40aと、小径リングギヤ52aの組み立てを、図5に基づいて、説明する。前記の小径リングギヤ52aを差動歯車ケース53にボルト54止め固定する。また、前記ピニオン51を一体形成した低馬力出力用の後車輪用推進軸40aに、ボウルベアリング軸受64、大径変速歯車49、クラッチ23、小径変速歯車48、歯車42、ベアリング押さえ板71、ボウルベアリング軸受70を、順次装着させ、座板73を介してナット74を締結する。そして、前側面板65の軸受孔67にボウルベアリング軸受70を挿入し、ベアリング押さえ板71を前側面板65にボルト72止め固定する。その後、前記仕切り壁62の軸受孔63にボウルベアリング軸受64を挿入し、小径リングギヤ52aにピニオン51を歯合させ、ミッションケース8に前側面板65をボルト66止め固定し、前記の低馬力出力用の後車輪用推進軸40aと、小径リングギヤ52aの組み立てを行う。
一方、図6のように、大径リングギヤ52bを差動歯車ケース53に設置したときは、高馬力出力(例えば50馬力)用の後車輪用推進軸40bを設ける。そして、大径リングギヤ52bの設置により、後車輪用推進軸40bに伝わる駆動反力(推進軸40bを軸心方向に移動させる力)が大きくなるのに対し、後車輪用推進軸40bの前側をスラストベアリング軸受78によって支持させ、後車輪用推進軸40bに生じる駆動反力をスラストベアリング軸受78によって受け止める。また、このとき、前記ピニオン51が差動歯車ケース53から離れるから、ボールベアリング軸受64が仕切り壁62に適正な位置で支持される。
また、前記の高馬力出力用の後車輪用推進軸40bと、大径リングギヤ52bの組み立てを、図7に基づいて、説明する。前記の大径リングギヤ52bを差動歯車ケース53にボルト54止め固定する。また、前記ピニオン51を一体形成した高馬力出力用の後車輪用推進軸40bに、ボウルベアリング軸受64、大径変速歯車49、クラッチ23、小径変速歯車48、歯車42、ベアリング押さえ板71、スラストベアリング軸受78を、順次装着させ、座板73を介してナット74を締結する。そして、軸受体75の軸受孔76にスラストベアリング軸受78を挿入し、ベアリング押さえ板71を前側面板65にボルト72止め固定する。その後、前記仕切り壁62の軸受孔63にボウルベアリング軸受64を挿入し、大径リングギヤ52bにピニオン51を歯合させ、ミッションケース8に前側面板65をボルト66止め固定し、前記の高馬力出力用の後車輪用推進軸40bと、大径リングギヤ52bの組み立てを行う。
上記から明らかなように、エンジン5を備え、車輪3,4に支持されるミッションケース8を設け、差動歯車機構41とこれに変速出力を伝えるカウンタ軸40,40a,40bを前記ミッションケース8の内部に設け、差動歯車機構41のリングギヤ52,52a,52bにカウンタ軸40,40a,40bのピニオン51を歯合させるトラクタにおいて、前記ピニオン51側のベアリング軸受64と他端側のベアリング軸受70,78とによってカウンタ軸40,40a,40bをミッションケース8に支持させ、カウンタ軸40,40a,40bの軸線方向の移動を規制するベアリング押さえ板71を前記の他端側のベアリング軸受70,78側に設ける。従って、例えば出力(馬力)が大きく異なる低馬力出力用ミッションケース8と、高馬力出力用ミッションケース8のように、走行変速機構24のカウンタ軸40,40a,40bと差動歯車機構41を連結させるピニオン51及びリングギヤ52,52a,52b部の大きさが異なる場合でも、ベアリング押さえ板71を設ける前記の他端側のベアリング軸受70,78側を基準として、前記ピニオン51側のベアリング軸受64を、カウンタ軸40,40a,40bの軸線方向に移動させ、低馬力出力用ミッションケース8と高馬力出力用ミッションケース8とで軸線方向の長さが異なるカウンタ軸40a,40bを軸支でき、略同一のミッションケース8を利用して、この内部に低馬力出力用の走行変速機構24及び差動歯車機構41と高馬力出力用の走行変速機構24及び差動歯車機構41を設けることができる。従来のように、低馬力出力用の走行変速機構24及び差動歯車機構41を設ける低馬力出力用ミッションケース8と、高馬力出力用の走行変速機構24及び差動歯車機構41を設ける高馬力出力用ミッションケース8を各別に製作する必要がない。低馬力出力のエンジン5を搭載した走行作業機と高馬力出力のエンジン5を搭載した走行作業機とに略同一のミッションケース8を設けることができ、馬力帯が大きく異なる低馬力出力の走行作業機から高馬力出力の走行作業機に亘って略同一構造のミッションケース8を容易に共用でき、ミッションケース8の製造コストの低減または部品管理の簡略化などを図ることができる。
また、低馬力出力用の小径リングギヤ52aと、高馬力出力用の大径リングギヤ52bとを、差動歯車機構41の差動歯車ケース53に互換自在に設け、前記の小径リングギヤ52aと大径リングギヤ52bの互換によってカウンタ軸40a,40bを軸線方向に移動可能にミッションケース8に設ける。従って、馬力帯が大きく異なる低馬力出力の走行作業機から高馬力出力の走行作業機に亘って略同一構造のミッションケース8及び差動歯車ケース53を容易に共用でき、ミッションケース8及び差動歯車ケース53の製造コストの低減または部品管理の簡略化などを図ることができる。
また、ミッションケース8の後側に差動歯車機構41を設け、ミッションケース8の前側にカウンタ軸40,40a,40bを設け、ミッションケース8の前側蓋である前側面板65にカウンタ軸40,40a,40bをベアリング押さえ板71によって支持させる。従って、ミッションケース8の前側面板65にカウンタ軸40,40a,40bをベアリング押さえ板71によって支持させた後、前側面板65をミッションケース8に取り付けてカウンタ軸40,40a,40bをミッションケース8に組み込むことができる。例えば、軸線方向の駆動反力が小さい低馬力出力用のカウンタ軸40aを廉価なボールベアリング軸受70によって前側面板65に支持させることができ、また軸線方向の駆動反力が大きい高馬力出力用のカウンタ軸40bをスラストベアリング軸受78によって前側面板65に容易に支持させることができ、前側面板65の構造を殆んど変更することなく低馬力出力用と高馬力出力用の各カウンタ軸40a,40bを適正な軸受力でそれぞれ設けることができる。
さらに、図8乃至図11に基づき、前記ミッションケース8並びに作業機を支えるシャーシ構造を説明する。
2枚一組として左右一対の鉄板製の機体フレーム79を設ける。前記機体フレーム79の前部には、エンジン5を設けたエンジンフレーム80の後部が連結される。前記機体フレーム79の後部は、前記ミッションケース8の側方で、前記車軸ケース9の上側で、前記ギヤケース10の後部よりも後方に延設させる。また、機体フレーム79の下縁部に座板81を溶接固定させ、前記車軸ケース9の上面に前記座板81を4本のボルト82によって固定し、前記機体フレーム79と車軸ケース9を連結させる。
また、前記機体フレーム79後部の外側面で、この上下幅中間に、四角パイプ形のステー83の一端側を溶接固定する。該ステー83の他端側を外側に向けて略水平に突出させる。そして、前記ステー83の他端側をギヤケース10の後部上面に上方からボルト84によって締結し、前記機体フレーム79とギヤケース10を連結させる。
さらに、前記ステー83を外側に設ける前記機体フレーム79後部の内面側に四角パイプ形の背部フレーム85を溶接固定し、左右の機体フレーム79後部を背部フレーム85によって連結する。前記背部フレーム85は、前記PTO軸を設けるPTO出力ケース86の上方で、略水平に設置する。また、前記背部フレーム85は、左右の機体フレーム79後部の上下幅中間を連結する。なお、前記背部フレーム85と略平行な下部フレーム87を設け、左右の機体フレーム79後部の下端側を下部フレーム87によって連結してもよいが、下部フレーム87は省くこともできる。
さらに、前記機体フレーム79は、この後端の下部に上向きのフック88を形成する。また、前記機体フレーム79の後端の上部にピン孔89を穿設する。そして、図11のバックホー90などの作業機を設置するヒッチ台91を備える。前記ヒッチ台91の下部にパイプ形のヒッチ軸92を固定し、該ヒッチ軸92を前記フック88に着脱自在に係合する。このとき、前記機体フレーム79のピン孔89にヒッチピン93を挿入し、前記機体フレーム79とヒッチ台91の上部とをヒッチピン93によって連結する。
なお、前記バックホー90は、バケットアーム94の基部を支える旋回台95と、前記バケットアーム94の先端部に設けるバケット96と、前記バケット96を昇降させる昇降シリンダ97と、前記バケット96を前後に首振り動作させるバケットシリンダ98を備える。そして、前記ヒッチ台91に旋回台95を固定させて、トラクタ1の後部に前記バックホー90を装備し、穴堀などの土工作業を行うように構成する。
さらに、前記ミッションケース8の後側下部にロワーリンク軸99を介してロワーリンク100を着脱自在に取付け、前記昇降機構15のリフトアーム101にリフトロッド102を介してロワーリンク100を連結する。また、前記昇降機構15の後面にトップリンクヒンジ103を固定し、該ヒンジ103にトップリンク104を着脱自在に取付ける。そして、例えば耕耘作業機などを、ロワーリンク100及びトップリンク104を介してトラクタ1の後側に装備し、耕耘などの農作業を行うように構成する。
上記から明らかなように、左右一対の機体フレーム79を備え、前記機体フレーム79の前部にエンジン5を設け、左右機体フレーム79間の後部にミッションケース8を設け、このミッションケース8の両側に左右のアクスルケースである車軸ケース9を連結し、各車軸ケース9に左右のファイナルケースであるギヤケース10をそれぞれ設け、各ギヤケース10に左右の後車輪4を取り付ける走行作業機において、前記車軸ケース9及びギヤケース10を機体フレーム79にそれぞれ締結したから、前記アクスルケース及びファイナルケースによって機体フレームの支持荷重が負担され、ミッションケースに伝わる作業時などの負荷(機体の支持荷重など)が従来よりも低減される。そのため、ミッションケースを従来のような高剛性の構造にする必要がなく、ミッションケースの軽量化を可能にすることができる。また、前記アクスルケース及びファイナルケースと機体フレームの連結により、機体荷重の支持によって生じるファイナルケース部のねじり変形力を低減できる。しかも、前記アクスルケース及びファイナルケースの軽量化も可能にすることができる。
また、走行作業機の機体フレーム79後部に、各種作業機90を設けるヒッチであるフック88及びピン孔89を形成したから、前記車軸ケース9とギヤケース10とによってフック88及びピン孔89に加えられる負荷(バックホーのバケット96支持荷重などの作業機支持荷重)を支持でき、バックホー90などの作業機を装着して、大きな負荷が生じる土工作業などを容易に行うことができる。
また、ミッションケース8後部のPTO出力ケース86上方に背部フレーム85を配置させ、該背部フレーム85によって左右の機体フレーム79の後部を連結したから、例えば耕耘作業機を装着するロワーリンク100及びトップリンク104などのリンク機構の設置スペースを前記ミッションケース8の後部に確保しながら、背部フレーム85の連結によって機体フレーム79後部の補強ができる。
トラクタの全体側面図である。 同平面説明図である。 同駆動系統図である。 低馬力出力用のミッションケースの部分断面図である。 同分解説明図である。 高馬力出力用のミッションケースの部分断面図である。 同分解説明図である。 機体フレームの側面説明図である。 同平面説明図である。 同断面側面図である。 作業機取付け説明図である。
符号の説明
4 後車輪
5 エンジン
8 ミッションケース
9 車軸ケース(アクスルケース)
10 ギヤケース(ファイナルケース)
79 機体フレーム
85 背部フレーム
86 PTO出力ケース
88 フック(ヒッチ)
89 ピン孔(ヒッチ)
90 バックホー(作業機)

Claims (3)

  1. 左右一対の機体フレームを備え、前記機体フレームの前部にエンジンを設け、左右機体フレーム間の後部にミッションケースを設け、このミッションケースの両側に左右のアクスルケースを連結し、各アクスルケースに左右のファイナルケースをそれぞれ設け、各ファイナルケースに左右の車輪を取り付ける走行作業機において、前記アクスルケース及びファイナルケースを機体フレームにそれぞれ締結したことを特徴とする走行作業機における機体構造。
  2. 走行作業機の機体フレーム後部に、各種作業機を設けるヒッチを形成したことを特徴とする請求項1に記載の走行作業機における機体構造。
  3. ミッションケース後部のPTO出力ケース上方に背部フレームを配置させ、該背部フレームによって左右の機体フレームの後部を連結したことを特徴とする請求項1または2に記載の走行作業機における機体構造。
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