JP2006028936A - 自動車用ドア操作アシストシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ドア外に障害物が存在している状況下で、そのパワーアシスト機構を有効活用することにより、該障害物との干渉を効果的に回避しつつも搭乗者による積極的なドア開操作を可能とした自動車用ドア操作アシストシステムを提供する。
【解決手段】 自動車100の乗降口102の一縁にドア旋回軸103を介して取り付けられ、手動操作により乗降口102を閉塞する閉塞位置から任意の角度位置へ開放可能とされたスイング式ドア101の、手動によるドア開操作をアクチュエータ10によりパワーアシストする。ドア開操作時において、アクチュエータ10によりドア開方向のアシスト力である正アシスト力が生ずるようにアクチュエータ10の動作を制御する正アシストモードと、ドア開操作を抑制するために、アクチュエータ10によりドア閉方向のアシスト力である逆アシスト力が生ずるようにアクチュエータ10の動作を制御する逆アシストモードとの間で、アクチュエータ10の動作を切り替え可能に制御する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車に搭載され、該自動車のスイング式ドアの手動によるドア開操作をアクチュエータによりパワーアシストする自動車用ドア操作アシストシステムに関する。
特開平6−328940号公報 特開平9−109677号公報
自動車の乗降口に取り付けられたドアは、バスなどの大型自動車などにおいては自動ドアの採用が進んでいるが、乗用車のドアは手動式であるのが普通である。乗用車のドアは、大別すると、ドアを乗降口の一縁に旋回軸(ドアヒンジ軸)で固定し、閉乗降口を塞ぐ塞位置と開放位置との間で旋回的に操作するスイング式と、ワゴン車の後部座席用等に多用される引き戸式のスライドドアとの2種類がある。ワゴン車等のスライドドアは、乗降口を塞ぐマウント位置から、ドア厚み相当の距離だけ側方に離間したスライド位置へドアを引っ張り出しながらスライドさせる際に結構な力を要し、女性や子供、お年寄りなどの力の弱い人(以下、弱力者と総称する)が操作に苦渋することがある。この問題を解決するために、巷間では電動スライドドアを搭載したワゴン車も普及しつつある。
一方、スイング式ドアについても開閉には一定の操作力が必要であり、弱力者が同様に開閉に苦労することがある。しかし、スイング式ドアの自動化は基本的にはほとんど進んでいない。その理由は、スライド式ドアと異なり、スイング式ドアは外方へ大きくはねだす形で開くので、不用意に自動でドアを開くと、ドアの近くに存在している障害物(人や他の自動車など)と干渉する不具合を生じやすいためである。手動であれば、ドア外に障害物が存在していても、操作者自身が確認しつつ慎重にドアを開けるので、上記のような干渉は当然生じにくい。
そこで、特許文献1には、ドアの開操作はあくまで手動としつつ、その必要な開操作力をアクチュエータによりパワーアシストするドア開閉機構が開示されている。この構成によると、障害物との干渉回避が容易な手動ドア操作のメリットも生かしつつ、アクチュエータによるパワーアシスト機構により、スイング式ドアの開操作を楽に行うことができるようになる。
しかし、スイング式ドアにパワーアシスト機構を設けると、アシスト力によりドアのスイングが軽くなっているので、ドア外に障害物が存在していると、注意していてもつい勢い余ってしまい、ドアを障害物にぶつけやすくなる傾向がある。例えば、狭い駐車場などでは誰しも経験することであるが、隣の車との距離が微妙なときは、手でドアをしっかり保持して少しずつドアと乗降口との隙間を広げながら、体をすり出させるようにして車外に出るようにする。しかし、ドアは、メカニックな動作を当てにできない搭乗者自身の手で保持されているだけであり、また、「早く外へ出たい」という潜在意識もあってその保持力も緩みがちであるから、体の幅に対して隙間の量が小さければ、体で隙間を押し広げる際にドアに勢いが付き、結局隣の車等にぶつけてしまう羽目に陥る。また、急いでいる場合などで、ドアを不用意に勢いよく開け放つと、かなり離れたところにいる通行人や後続車にまでドアが当たってしまうこともありえる。この際、パワーアシスト機構によりドアのスイングが軽くなっていれば、これらの不具合はますます生じやすいといえる。
特許文献1では、ドア外に障害物が存在している状況下で、搭乗者によるドア開操作をあくまで可能とした前提で、ドアのパワーアシスト機構をいかに有効活用するか、という点については、あまり掘り下げた検討がなされていない。この点につき特許文献1の内容をさらに詳細に検討するに、段落0027の記載と図4とによれば、アシストモータはネジ軸機構を介してアシスト力をドアに伝達するようになっており、モータが停止するとドア旋回トルクでネジ軸ひいてはモータを回すことは機械的に不能だから、ドアはロックされることになる。そして、段落0044には、「クリアランスソナー78が障害物を検知するとモータ6の作動が禁止される」と記載されているので、段落0027の記載と合せ読めば、障害物が検知されたときドアがロックされることが明らかである。しかし、この方式では、駐車場などで隣に別の車等が停車している場合、クリアランスソナーが動作すると搭乗者がドアを開けて車外に出ること自体がままならなくなる。そこで、クリアランスソナーによる障害物の検知限界をドアに対し至近距離に設定して問題回避することが考えられるが、これではドアから少し離れた微妙な位置に存在する障害物には対応できず、前段落で説明した不具合がことごとく表面化する問題がある。
また、ドアアシスト機構に係る発明ではないが、特許文献2には、ドア外に存在する障害物を検知したときにドアロックを動作させる一方、搭乗者の意思により、このドアロックに抗して強くドアを押し開ければ、障害物の存在如何に関わらず、ドアを開放できるようにする技術が開示されている。具体的には、障害物を検知するとドア軸に設けたラチェットストップが付勢されドアロックとなるが、ラチェットギアは皿バネ突っ張りで軸結合されており、ドアを強く押し開ければ皿バネが滑ってラチェットギアごとドアが回り、開けることができる、というものである。しかし、このドア開放機構は、現実にドアを開ける際の障害物との干渉回避は全く考慮されていない。というのも、ドアは皿バネ突っ張りによる静止摩擦でロックされており、これに打ち勝つドア開操作力が加わって皿バネが滑り始めると、ドアをロックしていた突っ張り力は動摩擦状態となって急激に減少する。その結果、強いドア開操作力を加えた状態で急にドアのロックが外れたような状態になり、もんどりうってドアもろとも障害物に激突することにもなりかねない。元来、特許文献2のドア開放機構は、災害や事故などの緊急時における非常脱出用に設けられているに過ぎず、平常時において障害物検知したときの基本動作はあくまでドアロックであって、この点、事情は特許文献1と何ら変わることはないのである。
本発明の課題は、ドア外に障害物が存在している状況下で、そのパワーアシスト機構を有効活用することにより、該障害物との干渉を効果的に回避しつつも搭乗者による積極的なドア開操作を可能とした自動車用ドア操作アシストシステムを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明は、自動車の乗降口の一縁にドア旋回軸を介して取り付けられ、手動操作により乗降口を閉塞する閉塞位置から任意の角度位置へ開放可能とされたスイング式ドアの、手動によるドア開操作をアクチュエータによりパワーアシストするようにした自動車用ドア操作アシストシステムに係り、上記課題を解決するために、
ドア開操作時において、アクチュエータによりドア開方向のアシスト力である正アシスト力が生ずるようにアクチュエータの動作を制御する正アシストモードと、ドア開操作を抑制するために、アクチュエータによりドア閉方向のアシスト力である逆アシスト力が生ずるようにアクチュエータの動作を制御する逆アシストモードとの間で、アクチュエータの動作を切り替え可能に制御するアクチュエータ制御手段と、
正アシストモードと逆アシストモードとを相互に切り替えるアシストモード切替手段と、
を有したことを特徴とする。
上記本発明においては、ドア開操作時において、アクチュエータによりドア開方向のアシスト力である正アシスト力が生ずるようにアクチュエータの動作を制御する正アシストモードに加え、ドア開操作を抑制したい場合には、アクチュエータによりドア閉方向のアシスト力である逆アシスト力が生ずるよう逆アシストモードを設定可能とし、アシストモード切替手段により、両モード間で随時切り替え可能とした。この方式によると、障害物の存在や、急激なドア開操作の防止など、ドアは開けたいがドアの開方向旋回速度はなるべく抑制したい場合に、本来はドア開をアシストするためのアクチュエータを逆動作させて、一種のドア開ブレーキとして利用することができる。その結果、ドア外に障害物が存在している状況下でも、アクチュエータによるパワーアシスト機構は、該障害物との干渉を効果的に回避しつつも搭乗者による積極的なドア開操作を可能とするために有効活用することが可能となる。
(実施形態1)
以下、本発明の種々の実施の形態を添付の図面を用いて詳しく説明する。
図1は、本発明の適用対象となる自動車の一例をリア側から示すものである。
自動車100には、乗降用のスイング式ドア(以下、単に「ドア」ともいう)101が、乗降口102の一縁にドア旋回軸103を介して取り付けられている。ドア101は、手動操作により乗降口102を閉塞する閉塞位置から任意の角度位置へ開放可能とされている。そして、この手動によるドア開操作が、アクチュエータ10によりパワーアシストされ、自動車用ドア操作アシストシステム(以下、単に「アシストシステム」ともいう)が実現されている。アクチュエータ10は、本実施形態では正逆両方向に回転可能なモータ(以下、アクチュエータ10を下位概念のモータとして称する場合、同一の符号により「モータ10」とも記載する)とされているが、油圧シリンダやエアシリンダなど、他の種類のものを用いてもよい。また、図1では助手席側のドア101側に設けたアシストシステムを示しているが、他のドア(例えば運転席側のドア)にも同様のアシストシステムが個別に設けられている。
アクチュエータ10の駆動力をドア101の開閉アシスト力に変換して伝達する機構は種々採用可能であるが、本実施形態では、ドア101とともに回動するドア旋回軸103に対し、モータ10の回転出力を、減速ギア機構RGを介してトルクアップしつつ、旋回軸103にドア開閉アシストの回転駆動力として直接伝達するようにしている(ただし、これに限定されるものではない)。なお、減速ギア機構RGは、ドア101に外部から加えられるドア開閉操作トルクをモータ10に対し逆伝達可能に構成されている。例えば、モータ10が停止しているか、あるいは駆動電流が流れている場合においても、その回転トルクに打ち勝つようにドア開閉操作トルクが加わった場合は、該ドア開閉操作トルクによりモータ10は従動回転可能である。本実施形態において減速ギア機構103gは、この目的を達成するために、周知の平歯車式の減速伝達機構が用いられている。なお、図1では減速ギア機構RGは、簡略化のため、モータ出力軸側のギア10gと、これにかみ合う旋回軸側のギア103gのみを描いているが、減速比をより高めたり、あるいは回転方向変換を行なうために、両歯車の間に1以上の中間歯車を配置することももちろん可能である。
図2は、本発明のアシストシステムの第一実施例を示す回路図である。該アシストシステムSYS1は、次の2つの機能的手段をハードウェア的に実現するものである。
(1)アクチュエータ制御手段:ドア開操作時において、アクチュエータ10によりドア開方向のアシスト力である正アシスト力が生ずるようにアクチュエータ10の動作を制御する正アシストモードと、ドア開操作を抑制するために、アクチュエータ10によりドア閉方向のアシスト力である逆アシスト力が生ずるようにアクチュエータ10の動作を制御する逆アシストモードとの間で、アクチュエータ10の動作を切り替え可能に制御する。
(2)アシストモード切替手段:正アシストモードと逆アシストモードとを相互に切り替える。
アクチュエータ10は、前述のごとく正逆両方向に回転可能なモータ10であり、本実施形態ではDCモータにより構成されている(もちろん、インダクションモータ、ブラシレスモータ、ステッピングモータなど、他の種類のモータを用いてもよい)。アクチュエータ制御手段は、正アシストモードではモータを正方向に回転させ、逆アシストモードではモータ10を逆方向に回転させるものであり、本実施形態では、プッシュプルトランジスタ回路を用いた双方向リニア制御型のモータドライバ7がアクチュエータ制御手段を構成している。
モータドライバ7は、具体的には、正電源(電圧Vcc)に接続された正方向駆動用トランジスタ73と、負電源(電圧−Vcc)に接続された逆方向駆動用トランジスタ74とをその要部として構成され、両トランジスタ73,74の各ベース端子には、駆動指示電圧Vが抵抗71により電圧調整されて入力される。抵抗72は増幅用のフィードバック抵抗であり、両トランジスタ73,74のコレクタ/エミッタ間電流の一部を電圧変換して各トランジスタのベースに戻す。これにより、Vが正の時は正方向駆動用トランジスタ73が、Vが負の時は逆方向駆動用トランジスタ74が、それぞれVに比例した電流をモータ10に流す。従って、Vが正の時にモータ10が正方向に回転する正アシストモードとなり、Vが負の時にモータ10が逆方向に回転する逆アシストモードとなる。また、アシスト力は、Vに応じたモータ電流によって定まることとなる。
なお、駆動用トランジスタ73,74には、それぞれ過電流保護用のトランジスタ73t、74tが設けられている。また、符号73R,74Rは過電流の検出抵抗であり、符号73D,74Dはフライバックダイオードである。
モータ10が、どのような場合に正アシストモードとなり、また、どのような場合に負アシストモードとなるかは、モータ10に対する駆動指示電圧Vの与え方によって定まる。本実施形態では、駆動指示電圧Vの出力源が差動増幅回路5により構成され、該差動増幅回路5への信号入力回路の内容を種々に変更することにより、本発明の種々の下位概念構成(実施形態2〜5)を得ることができる。この場合、駆動指示電圧Vが正になるか負になるかを制御するのは差動増幅回路5であり、アシストモード切替手段を構成していることが明らかである。
ドアアシストシステムSYS1の通常時の基本動作は以下のようなものである。すなわち、ドア101の操作力を検出する操作力検出手段2を設け、図2Bに状態(A)及び状態(B)として示すように、アクチュエータ制御手段により、正アシストモードにおいて、操作力検出手段2が検出するドア操作力が小さくなるほど、正アシスト力が大きくなるようにアクチュエータ10の動作を制御する。つまり、力の弱い人がドア101を開こうとする場合は、モータ10による正アシスト力が強く作用して楽にドア101を開くことができる。他方、力の強い人が強くドアを開こうとする場合は、正アシスト力は比較的弱く働くことになる。例えば、外部からの操作力によるドア開トルクと正アシスト力によるドア開トルクとの合計がほぼ一定になるように制御すれば、誰が操作してもドア101をほぼ一定の標準トルクで開くことができる。
図2Aにおいては、上記の機能を次のようにして実現している。操作力検出手段2は、図1に示すようにドア旋回軸103に設けられたトルクセンサ2(非接触式のものが望ましく、市販品を利用できる)あり、ドア開の操作力が強く作用するほどドア旋回軸103に生ずるねじれトルクが大きく現れ、トルクセンサ2の出力電圧が増加する。なお、トルクセンサ2の出力電圧はドア開操作時に正となり、ドア閉操作時には負となるので、電圧の符号によりトルクの向きも検出可能である。本実施形態では、トルクセンサ2の出力電圧を非反転増幅器3により増幅し、電圧フォロワ4を経てトルク検出電圧Vstとして出力している。なお、非反転増幅器3と電圧フォロワ4に使用するオペアンプは、本実施形態では単電源型であり、トルクセンサ2からの双極性の入力電圧は、バイアス電圧+Vによりゼロ点をレベルシフトした後、非反転増幅器3に入力するようにしている。
上記のトルク検出電圧Vstは差動増幅回路5に入力される。差動増幅回路5は、トルク検出電圧Vstを参照電圧Vref1と比較して、その差分ΔV(=Vref1−Vst)を一定のゲイン(周知のごとく、オペアンプの4つの周辺抵抗5R1〜5R4によって決まる)にて増幅し、モータ10に対する駆動指示電圧Vとして出力する。ドア101の開操作を開始すると、トルク検出電圧Vstは最初小さいからΔVは大きくなり、モータ10の出力電流も大きくなって、大きな正アシスト力が働く。この正アシスト力によるトルクは、外部操作力によるトルクとともにドア旋回軸103に重畳するから、トルク検出電圧Vstは正アシスト力による寄与分だけ増加する。すると、ΔVは小さくなってΔVは減少する。つまり、正アシスト力によるトルクがドア旋回軸103へ戻されることで、外部操作力と正アシスト力との合計トルクがトルク検出電圧Vstに反映され、これがVref1に近づくように、モータ10によるドアアシスト駆動がフィードバック制御されることになるのである。その結果、図3に示すように、力の弱い人の場合((A))は、外部操作力による寄与が少なくなる分だけアシストモータ電流(つまり、アシストトルクAT)は大きく維持され、逆に力の強い人の場合((B))は、アシストモータ電流は小さく維持されることとなる。
ドア開操作時にドア旋回軸103に加わる合計トルクを、常に一定に制御したい場合は、トルク検出電圧Vstに対する参照電圧Vref1を一定に設定すればよい。本実施形態では、信号電源電圧Vcc’を抵抗分圧回路6により降圧して一定の参照電圧Vref1を発生させるようにしている。しかし、より流動的な制御を行なうため、参照電圧Vref1を状況に応じて可変に設定することも可能である。いずれの場合も、その合計トルクの設定レベルは、例えば、平坦地にて外部からドア操作力を加えない状態では、モータ10の正アシスト力によりドア101が勝手に開くことのないよう、ドア101を開くときの慣性モーメントとほぼ等しいか、それよりも小さくなるように、参照電圧Vref1を設定することが望ましい。この場合、設定する合計トルクレベル(つまり、参照電圧Vref1)が大きくなるほど、ドア101をより軽く開くことができる。
なお、ドア101は、周知のごとく、車外側操作ノブ104E及び車内側操作ノブ104のいずれによっても開閉操作が可能であり、ロックボタン104を倒すと、図2に示す周知のドアロック機構320により、ノブ104E,104によるドア開閉操作が不能となる。このドアロック機構320は、アシストシステムSYS1とは別機構として設けられているものであるが、ロック状態になったときはドアロック信号DRSが出力され、これがアシストシステムSYS1のモータ10の停止制御に用いられるようになっている。これにより、ドア101が開閉されるはずのないロック状態において、アシストシステムSYS1が無駄に動作する不具合を防止することができる。本実施形態では、ドアロック信号DRSを受けたスイッチ21が、参照電圧Vref1を差動増幅回路5から切り離すとともに、差動増幅回路5の反転入力端子と非反転入力端子とを短絡させ、差動入力ΔVひいてはモータ10への駆動指示電圧Vを強制的にゼロにして、モータ10を駆動停止するようにしているが、モータ10への電源接続状態を遮断する方法もある。また、ドアロック機構320は、自動車の走行中は、ECUなどから走行検知信号を取得し、ドアロック信号DRSを自動的に出力するようになっている。
次に、図2AのアシストシステムSYS1において、ドア101を閉じる際には、トルク検出電圧Vstの符号が反転し、ΔVはますます大きくなるから、ドアを閉じようとしているのに、これを妨げる開方向の正アシスト力が強く作用してしまう矛盾を生ずる。本実施形態では、トルク検出電圧Vstの符号が負になった場合にアシスト制御信号SK1を出力するコンパレータ20を設けている。スイッチ21の制御端子には、ゲート21aを介してドアロック信号DRSとアシスト禁止信号SK1との論理和が入力され、アシスト制御信号SK1が検出された場合にもアシストシステムSYS1のモータ10が停止制御されるようになっている。他方、トルク検出電圧Vstの符号が負になった場合に、回路切り替えを行ない、ドア閉方向のアシストを積極的に行うようにしてもよい。
以上、アシストシステムSYS1の基本動作である、ドア開時の正アシストモードについて詳細に説明したが、負アシストモードについて本実施形態1では、アシストモード切替手段は、操作力検出手段2が検出するドア操作力が限界値以上に大きくなったとき、正アシストモードを逆アシストモードに切り替えるものとして構成されている。このようにすると、通常時は正アシストモードによりドア101のスイングが軽くなっているにも関わらず、例えば急いでいる場合などにおいて、強い操作力でドアを不用意に開け放ったときは、逆アシストモードに切り替わることで、図2Bの状態(C)に示すように、ドア101の急な開旋回に適度なブレーキをかけることができる。その結果、離れたところにいる通行人や後続車などにドアが当たってしまうような不具合も効果的に回避できる。
本実施形態では、この機能を以下のようにして実現している。すなわち、急なドア開操作などで発生しうる最大操作力に対応したトルク検出電圧(Vst)maxを、予め実験等により決定する。そして、図2Aにおいて、差動増幅回路5に入力する参照電圧Vref1(標準トルクを表す)を、この(Vst)maxよりも小さく設定しておくのである。すると、ドアを不用意に開け放った場合などでは、図3に示すように、トルク検出電圧VstがVref1を上回る状況が発生する。このとき、ΔVは負の値になり、差動増幅回路5による駆動指示電圧Vも負となる。その結果、アシストモータ電流の向きは逆転し、逆アシストモードに切り替わる。
この場合、図3からも明らかなように、ΔVが負の状況下では、トルク検出電圧Vstが大きくなるほどΔVの絶対値は大きくなる。すなわち、アクチュエータ制御手段(差動増幅回路5)は、逆アシストモードにおいて、操作力検出手段(トルクセンサ2)が検出するドア操作力が大きくなるほど、逆アシスト力が大きくなるようにアクチュエータ(モータ10)の動作を制御することとなる。これにより、標準トルクを上回る過大な操作力が加わったとき、その操作力が大きくなるほど逆アシスト力も大きくなり、ドア101に対するブレーキ効果が高められる。なお、このブレーキ効果は、Vref1の設定値と、差動増幅回路5のゲインとの両方により調整可能である。
以下、本発明のアシストシステムの、種々の別実施形態について説明する。ただし、回路上は図2との共通部分も多く、これら共通部分には同一の符号を付与して詳細な説明は省略する。
(実施形態2)
図4のドアアシストシステムSYS2においては、ドア101の開操作時に、該ドア101と干渉する車外の障害物を検出する障害物検出手段が設けられている。そして、アシストモード切替手段は、該障害物検出手段50による障害物の検出を切り替え条件の1つとして、正アシストモードを逆アシストモードに切り替える。この構成によると、車外の障害物が検出されたとき、ドア開操作が抑制される逆アシストモードに切り替わるので、不用意に勢いよくドアを開け放って障害物と衝突する不具合を効果的に抑制することができる。また、モータ10の逆アシスト力に打ち勝つ力を加えれば、障害物に注意しつつドア101を積極的に開けることが可能である。この場合、逆アシスト力による押し戻し力が適度なブレーキとなるので、操作力によりドア101が勢いづいて障害物に衝突してしまう不具合も生じにくい。
障害物検出手段は、図5Aに示すように、ドア101の側面に対向して存在する障害物を検出するものを採用できる。このようにすると、ドア101が開いていく方向に存在する障害物を適確に検出することができる。このような障害物検出手段として、例えば周知の近接スイッチ、反射式光学センサ(赤外線式を含む)あるいは超音波センサなどの障害物センサ50を採用できる。この種の障害物検知センサの多くは検知感度に指向性があり、ドア101の側面に固定的に取り付けた場合、ドア101の角度によって障害物検知の感度が鈍る場合がある。そこで、図5Aに示すように、障害物センサ50をドア101に対し、ドア101の旋回軸線を含み、かつ車側面に沿う平面に対して、障害物センサ50の検出軸線(感度最大となる方向)が常に一定、ないし該平面の法線に対し一定角度範囲内に入るように取り付けることが望ましい。図5Aでは、ドア10内に組み込まれた平行リンク50R上に障害物センサ50を取り付けることで、該機構を実現している。なお、障害物センサ50は、ドア10の側面の互いに異なる位置に複数個設けてもよい。
図4の回路では、障害物センサ50が障害物(例えば、駐車場等で隣に停車している自動車など)を検知したとき、障害物非検知時における正アシストトルクに対し、ドアの角度によらず一定の逆アシストトルクが加算されるように、モータドライバ7が制御されるようになっている。具体的には、トルクセンサ2からのトルク検出電圧Vstと照電圧Vref1との差分電圧ΔVが、障害物検知時において一定の抑制バイアス電圧VSQにより減じられ、VSQに相当する電圧に対応して、差動増幅回路5の出力が、正アシスト力が抑制される方向(つまり、逆アシスト方向)にシフトするようにしてある。障害物センサ50の検知出力はコンパレータ51にて閾値と比較され、コンパレータ51の出力SI’をスイッチ駆動信号として、抑制バイアス電圧VSQの出力源52(信号電源電圧Vcc’を分圧調整することにより一定のVSQが出力されるようになっている)の差動増幅回路5への接続を、アナログスイッチ53により制御する。本実施形態では、コンパレータ51の出力がハイレベルのとき、アナログスイッチ53がオンとなるようにしている。また、抑制バイアス電圧VSQは差動増幅回路5に対し、トルク検出電圧Vstの入力側に加算されるようになっているが、Vref1との差動入力としてもよい。
なお、図4においては、障害物センサ50が障害物を検知したとき(つまり、コンパレータ51の出力SI’がアクティブとなったとき)、警報音を出力するアラーム50Aが設けられており、操作者に対し障害物に対する一層の注意を促すようにしている。
また、ドアアシストシステムSYS2においては、ドアを車内側から開操作する場合にアシストモード切替手段による正アシストモードから逆アシストモードへの切り替えを許容し、ドアを車内側から開操作する場合には該切り替えを禁止するアシストモード切替制御手段が設けられている。これは、自動車に乗り込む際など、外側からドア開操作を行なう場合、ドアのそばに立った操作者自身が障害物として検知され、その逆アシスト力によってドア開操作が妨げられることを防止することを目的とする。この機能を実現する方法は種々存在するが、図4では、車外側からドアが操作された場合と車内側からドアが操作された場合との間で信号状態を変化させる外部ドア操作信号EDSを用い、該外部ドア操作信号EDSが、車外側からドアが操作された状態を示しているときは、障害物センサ50の検出出力によらず、逆アシストモードへの切り替えが禁止されるようになっている。具体的には、コンパレータ51により二値化された障害物センサ50の検知信号SI’と、同じく二値の外部ドア操作信号EDS(ドアが外部から操作されたときは、検知信号SIと逆符号となる)との、ゲート51aによる論理積出力SIを、前述のアナログスイッチ53の駆動信号として用いることにより、この機能を実現している。
また、アシストモード切替制御手段は、図20に示す車外側操作ノブ104E(ドア101の該側面に設けられている)の開付勢中は切り替えを禁止し、該車外側操作ノブ104Eの開付勢解除に伴い切り替えを許容するものとされている。一般の自動車のほとんどは、スイング式ドアの外側からの操作を車外側操作ノブ104Eにより行なうので、上記構成により、車外側からのドア操作時に逆アシスト力が働く不具合を確実に防止できる。図20では、車外側操作ノブ104Eが一定角度以上引かれたかどうかをセンサ104PTにより検出し、そのセンサ104PTの出力を前述の外部ドア操作信号EDSとして利用することで、上記機能を実現するようにしている。本実施形態では、車外側操作ノブ104Eに設けられた障害板を、センサ104PTをなすフォトインタラプタにより検知し、該フォトインタラプタに含まれるフォトトランジスタの出力を外部ドア操作信号EDSとして用いている。
図4の構成では、アシストモード切替手段は、障害物検出手段により障害物が検出された場合に、直ちに逆アシストモードに切り替えるようになっている。つまり、障害物センサ50の出力が閾値以上となった時点で、コンパレータ51の出力SI’がアクティブとなり(つまり、障害物が検出された状態)、車外側からドア操作された場合を除けば、アナログスイッチ53は直ちにオンとなって、抑制バイアス電圧VSQは差動増幅回路5に入力され、正アシスト力が抑制される。上記のごとく、一定の抑制バイアス電圧VSQにより差動増幅回路5の動作を制御すると、図3に破線で示すように、障害物を検知したときは、Vst対するアシストモータ電流の変化が、正アシストの抑制方向に一定量シフトする。すると、障害物を検知していないときよりも小さなVst(つまり、検知トルク値:具体的にはVref1−VSQ)にて、アシストモータ電流が逆アシスト方向に反転することになる。この場合、操作トルクが小さければアシストモータ電流が示す逆アシスト力が小さくなることが明らかであり、力の弱い人に対し、過度の逆アシスト力が加わる惧れがない。
なお、極端に力の弱い操作者(例えば幼児やお年寄り、病人など)の場合、VstがVref1−VSQを上回らない状態で操作が継続されることもありえる。この場合は、単に正アシスト力が減じられるだけで、逆アシスト力が生ずることはない。従って、障害物検出手段による障害物の検出は、正アシストモードを逆アシストモードの切り替え条件の1つには確かになっているが、該検出により必ずしも直ちには逆アシストモードに切り替わらない場合が存在しうる。図6Aは、上記構成において、VstがVref1−VSQを上回るような一定の操作トルクでドアを開いたときの、アシストモータ電流のドア開角度θに対する変化を示すグラフである。ドアを開いた直後からドア開角度θによらず、逆アシスト方向に一定のモータ電流が流れることとなる。
一方、ドアを開けていきなり逆アシスト力が働くと、搭乗者が障害物の存在に気付かなければ、不自然にドアの開きが重くなったように感じ、ドアがロックされているのかと勘違いすることがありえる。また、駐車時等においては、熟練者でない限り、幅寄せ等も精々、残り5cm程度までが限界だから、これを見越して、ドア閉位置から一定の角度範囲まθcでは、正方向のアシスト力を減少させる制御が作動しない中立区間を形成しておくと好都合である。この場合、アシストモード切替手段は、ドアの開放角度θが一定角度θcに達するまでは正アシストモードのみが設定され、一定角度θcを超えたときに逆アシストモードが設定可能となるように構成することができる。例えば、図4の回路構成の場合、図5Bに示すように、ドア旋回軸103の外周面に検知片103Sを設け、ドア閉位置から角度θcまでは検知片103Sがリミットスイッチ112を付勢するようにしておく。そして、リミットスイッチ112の付勢中はアナログスイッチ53がオンにならないようにすればよい。本実施形態では、この機能を実現するために、ゲート51aを3入力アンド型とし、リミットスイッチ112が付勢解除されたときに、ハイレベルのリミットスイッチ入力が入るようにしてある。
図6Bは、上記構成において、VstがVref1−VSQを上回るような一定の操作トルクでドアを開いたときの、アシストモータ電流のドア開角度θに対する変化を示すグラフである。ドア開角度がθcまでは図4にてスイッチ53が動作しないから正アシスト方向の一定のアシストモータ電流が流れ、θcを超えるとスイッチ53がONとなり、抑制バイアス電圧VSQの入力が有効となって、逆アシスト方向の一定のアシストモータ電流が流れることとなる。
(実施形態3)
図7のドアアシストシステムSYS4の構成は、図4のドアアシストシステムSYS2とほぼ同じであるが、以下の2点において相違している。すなわち、障害物を検知したとき、アクチュエータ制御手段が、
(1)ドアの開放角度θが大きくなるほど、正アシストモードにおいては正アシスト力を小さくする制御を行なう点;
(2)ドアの開放角度θが大きくなるほど、逆アシストモードにおいては逆アシスト力を大きくする制御を行なう点。
これにより、障害物が車外に存在する際に、ドア開角度が大きくなって衝突危険度が増加するほど、前者においては正アシスト力が小さくなり、後者においては逆アシスト力が大きくなって、いずれもドアの開放がより強く抑制され、操作者により効果的に注意を促すことができる。
この機能を実現するために、図7の回路構成は、図4の一定電圧の抑制バイアス電圧VSQに代え、ドア開角度θに応じて出力レベルが一義的に変化する抑制バイアス電圧VSθを用いており、その余の構成は図4と同じである。VSθの出力源52’は、角度検出部として、本実施形態では角度位置に応じて出力電圧の変化する角度センサ、本実施形態では、ポテンショメータ110(光学式あるいは磁気式の非接触型のものが望ましく、いずれも市販品を利用できる)を使用している。ポテンショメータ110の出力は、増幅回路54にてゲイン調整されて抑制バイアス電圧VSθ(角度θが増大すると単調(例えばリニア)に増加する)とされ、図4と同様に差動増幅回路5に入力される。その結果、ドア開角度θが大きくなると、Vstに重畳されるVSθも大きくなり、同じ操作トルクでも逆方向のアシスト力が強くなるようにモータ電流が制御される。増幅回路54のゲインにより、作用させるアシスト力のレベルを種々に調整可能である。
図8は、上記構成において、VstがVref1−VSθを上回るような一定の操作トルクでドアを開いたときの、アシストモータ電流のドア開角度θに対する変化を示すグラフである。障害物検知時には、角度θとともに抑制バイアス電圧VSθが増大し、結果として角度θとともに、正アシスト時には(絶対値が)減少し、逆アシスト時には(絶対値が)増加するアシストモータ電流が流れることとなる。この場合、角度θがある値θJまでは正方向のアシストモータ電流が流れ、θJに向けて正アシスト力は徐々に減少する(ここまでは、一種の正アシストモード)。他方、θJを超えると、逆方向のアシストモータ電流が流れ、θJからθが大きくなるにつれ、逆アシスト力が徐々に増加する(逆アシストモード)。
図9のドアアシストシステムSYS4は、図7の構成に、ドア閉位置から一定の角度範囲まθcでは、正方向のアシスト力を減少させる制御が作動しない中立区間が設定される機構を追加したものである。この場合、図5Bと同様、旋回軸側に設けたリミットセンサ等によりθcを検出してもよいが、本実施形態では、角度センサ110を用いているので、その出力によりθcを検出する機構が用いられている。すなわち、ポテンショメータ110の出力は、コンパレータ54Sにてθcに対応した参照電圧Vref3と比較され、その比較結果SI”が、VSθの差動増幅器5への入力制御を行なうアナログスイッチ53の制御用ゲート51aに入力される。角度θがθc未満ではコンパレータ54Sの出力が非アクティブとなり、制御用ゲート51aの出力も非アクティブとなって、スイッチ53が遮断され、前述と同様の中立区間が設定されることとなる。
図10は、上記構成において、VstがVref1−VSθを上回るような一定の操作トルクでドアを開いたときの、アシストモータ電流のドア開角度θに対する変化を示すグラフである。ドア開角度がθcまでは図9にてスイッチ53が動作しないから正アシスト方向の一定のアシストモータ電流が流れ、θcを超えるとスイッチ53がONとなり、抑制バイアス電圧VSQの入力が有効となって、角度θとともに、正アシスト時には(絶対値が)減少し、逆アシスト時には(絶対値が)増加するアシストモータ電流が流れることとなる。
(実施形態4)
図11のドアアシストシステムSYS5は、障害物検出手段が、開操作中のドアと障害物との距離に応じて出力を変化させる距離センサ50Dを有し、アクチュエータ制御手段は、開操作に伴い、該距離センサ50Dが検知する障害物とドアとの距離が縮小するほど逆アシスト力を大きくする制御を行なうものとして構成した例である。実施形態3(図7、図9)では、実施形態3では障害物とドアとの距離とは無関係に、ドアの角度θが大きくなるほど逆アシスト力を増加させており、障害物がやや遠くに存在して、ドア角度θがある程度大きくなったときに衝突等の問題が発生する場合はよいが、ドア近くに障害物が存在している場合は、角度θが小さくあまり逆アシスト力が働かない状態で衝突等が生じるので、効果が薄くなる問題がある。しかし、距離センサ50Dが検知する障害物との距離が縮小するほど逆アシスト力を大きくするようにすれば、障害物がドア近くに存在している場合、角度θが小さくともドアが障害物に近づけば逆アシスト力を大きく発生させることができ、衝突等をより効果的に抑制することができる。
図11の回路では、図4の一定電圧の抑制バイアス電圧VSQに代え、障害物との距離に応じて出力レベルが一義的に変化する抑制バイアス電圧VSdを用いており、その余の構成は図4と同様である。VSdの出力源は、距離センサ50Dと、その出力のゲイン調整を行なう増幅回路57である。距離センサ50Dは、周知の近接スイッチや、超音波距離センサ、あるいは図5Cに示すようなレーザー反射式距離センサを用いることができる。レーザー反射式距離センサはパルスレーザビームLPの照出部50aと、反射光受光部50bとからなり、障害物に反射されて返ってくるパルスレーザビームLPの発射から受光までの時間により距離を測定する。ドアと障害物との距離が比較的大きいうちからこれを検知して、逆アシストモードを動作させたい場合は、レーザー反射式距離センを用いるとよい。VSdは、図4と同様に差動増幅回路5に入力され、障害物との距離が小さくなると、Vstに重畳されるVSdは大きくなり、同じ操作トルクでも逆方向のアシスト力が強くなるようにモータ電流が制御される。増幅回路57のゲインにより、作用させるアシスト力のレベルを種々に調整可能である。
図12は、上記構成において、VstがVref1−VSθを上回るような一定の操作トルクでドアを開いたときの、アシストモータ電流のドア開角度θに対する変化を示すグラフである。例えば、近接スイッチの場合、そのセンサ特性から、VSdは障害物との距離dが大きければほとんどゼロに近く、距離dが縮小すると急速に増加して一定値に近づく非線形出力挙動を有する(図12の中央参照)。従って、図13の上に示すように、距離dが大きければ抑制バイアス電圧VSdはほとんど発生せず、障害物がない場合と同様の正アシスト力が発生する。一方、図13の下に示すように、ドア101が開いて障害物に近づくとVSdが大きくなり、逆アシスト方向にモータ電流値は急激に増加して、速やかに逆アシストモードへ移行する。そして、ドア閉位置からみた障害物までの距離に応じて、逆アシストモードへ移行するドア角度θJも変化し、障害物までの距離が大きいほどθJが小さくなることがわかる。
距離センサの出力をそのまま増幅して、これを抑制バイアス電圧VSdとして用いると、障害物にセンサが接近してセンサ出力が飽和すると、抑制バイアス電圧VSdも頭打ちとなり、図12に一点鎖線で示すように、モータ10も比較的小さな逆アシスト電流で頭打ちになってしまう。もちろん、増幅回路57のゲインを大きくして、この頭打ちになる逆アシスト電流のレベルを十分に大きく取れば、障害物への接近を十分抑止できる逆アシスト力を発生できるが、ドアが障害物から遠いうちから逆アシスト力が大きくなりすぎる弊害を生ずることもありえ、また、センサ特性の劣化や温度変動の影響も受けやすくなる。
図14のドアアシストシステムSYS6はその欠点を補うべく構成されており、アクチュエータ制御手段は、ドア101と障害物との距離がゼロに近づくに従い、逆アシスト力を外部からの操作力に打ち勝つ上限値に漸近させる制御を行なうようにしている。具体的には、距離センサ50Dの出力は、差動増幅回路58にて、障害物に接近したときの飽和出力値に対応した参照値Vref3との差分が演算され、その値が対数回路59に入力される。対数回路59は、上記の入力がゼロに近づくと反転増幅出力は飽和し、逆に一定以上の入力があれば電圧フォロワとほぼ等価に動作する。
従って、ドア101と障害物との距離がゼロに近づくと、対数回路59の出力は飽和値に近づき、ドア101と障害物との距離が離れて距離センサ50Dの出力がゼロに近づくと、差動増幅回路58の出力はVref3に等しくなり、対数回路59の出力もVref3となる。そこで、これをさらに後段の差動増幅回路60により、Vref3に等しい参照電圧VB’と差分演算し、その出力を抑制バイアス電圧VSdとして利用する。これにより、VSdは、ドア101と障害物との距離がゼロに近づくと、差動増幅回路60の最大出力に近づき、モータ制御用の差動増幅回路5のΔVが大きくなるので、図12に破線で示すように、障害物位置に対応した角度θで逆アシスト方向のモータ電流を急増させることができる。このときのモータ10の駆動力を、例えば成人男性が平均的に出しうるドア押し開け力の上限値よりも十分大きく設定しておけば、ドア10が障害物に接近すると、モータ10による逆アシスト力は、操作力に十分打ち勝つ上限値に漸近するから、図15に示すように、ドア101を強く押せば押すほど逆アシスト力を受けたドア101がこれに打ち勝って押し戻される。つまり、障害物がどこに存在していても、開操作によりドアが近づいてくれば、その操作力を相殺して障害物に衝突しないように構成することができる。
このとき、ドア101は、障害物に近づくと上記逆アシスト力により、あたかも障害物との間にバネ状のクッションが挿入されたのと同じような操作感覚となるので、車体とドア101との隙間に体をこじ入れるようにして、その仮想的なクッション力に抗しながらドアをこじ開けつつ外へ出るようなこともできる。逆アシスト力による押し戻しにより、早く外へ出ようと体をドアの隙間に急いでこじ入れたとき、隙間押し広げによるドアの勢いが減殺され、隣の車等にぶつけてしまう不具合は大幅に減少する。また、搭乗者は、隣の車等に当たることを気にして、ドアを手で抑えながら開けたりする苦労もなくなり、楽に降車することができる。
(実施形態5)
実施形態2〜実施形態4において、障害物検出手段は、いずれも障害物センサあるいはその下位概念である距離センサを用いていたが、障害物を撮影するカメラにより代用することもできる。図16のドアアシストシステムSYS7は、図14のドアアシストシステムSYS6の距離センサ50Dを、障害物撮影用のカメラ200と、その撮影画像から障害物との距離を算出する画像処理装置201とにより置き換えたものであり、画像処理装置201からのデジタルの距離データがD/A変換器202でアナログ変換され、コンパレータ58に入力される。その余のシステムの動作は、図14のドアアシストシステムSYS6と全く同様なので、詳細な説明は省略する(なお、図4、図7、図9、図11の各システムの距離センサ50も、同様の置き換えが可能である)。
なお、カメラ200(すなわち、障害物検出手段)はドア101の側面に設けてもよいが、自動車100の背面に配置すれば、静止している障害物だけでなく、図17に示すように、ドア101の側面に対向する位置に向けて自動車100に後方側から接近する移動体(例えば後続車)UKを障害物を検出することもできる。これにより、路上駐車等を行なう場合に、走行してくる後続車等も障害物として検知でき、ドア101を開けるときにこれと干渉する不具合を効果的に防止できる。
具体的には、カメラ200の撮影視野SCにおいて、自車後方の空間を投影した座標系を定め、該視野SC上にて移動体UKを、周知の画像処理技術(例えば動画フレーム間の画素比較による変動領域の特定など)にて認識する。他方、視野上での投影座標系は、自車側方への距離を表す第一基準線WDLと、自車後方への距離を表す第二基準線RLLとにより区切ることができ、移動体UKの位置を、自車の位置を基準に特定することができる(WDLは、自車側方への接近限界を表す限界線である)。そして、第二基準線RLLとの比較により移動体UKが一定以上自車に接近してきたことを認識し、このときの移動体UKの側方距離を第一基準線WDLとの比較により特定し、自車側方を通過するときの予想通過位置とする。そして、この予想通過位置における距離dを、上記障害物との距離として出力する。これにより、後続車等の通過位置を予測して、上記説明したのと同様の障害物回避を考慮したドアアシスト制御を行なうことができる。
(実施形態6)
以上の5つの実施形態では、システムの要部をなす回路をアナログハードウェアにより実現していたが、これはマイコン回路によってもほぼ等価な機能を問題なく実現することができる。以下、一例として、図16に対応するシステムをマイコンにより実現する場合を例にとって説明する。図18に示すドアアシストシステムSYS8は、CPU206を主体とするマイコン205を有し、該CPU206が、制御プログラムを格納したROM207、その実行メモリエリアとなるRAM208、さらには入出力部209と信号ラインをなすバスにより接続されている。入出力部209には、モータ10が、既に説明したのと同じ構成のドライバ7及びD/A変換器211を介して接続され、マイコン205側からデジタルにて与えられる電流指示値をアナログ変換してドライバ7に入力するようにしている。
また、入出力部209には、カメラ200がつながれた前述の画像処理装置201からのデジタルの距離データdが入力される。また、トルクセンサ2の増幅回路3を経たアナログセンサ出力はA/D変換器210によりデジタル化されて入力される。ドアの角度θはロータリーエンコーダ212にて検出され、そのデジタル角度検出パルスがシュミットトリガバッファ212Sを介して入力される(マイコン205側でのパルスカウントにより角度を認識できる)。さらに、入出力部209には、前述の各信号DRS,EDS及びドア開であることを示すドア開信号が入力される。
図19は、その処理の流れの一例を示す。S101ではドア開信号の検知により、ドアが開いたか動かを確認する。ドアが開いた場合はS102に進み、トルク検出値Vstを読み取る。そして、S103では、ROM207に予め記憶されている参照値Vref1を読み出し、S104で差分ΔV(=Vref1−Vst)を計算する。S105では、画像処理装置から受けている距離d(ドア閉状態での値)が一定の参照値d0以下になっているかどうかを判定し、なっていれば障害物ありと判断してS105aに進む。また、なっていなければS109にスキップする。
S105aでは、外部ドア操作信号EDSがあるか動かを調べ、あればS109にスキップする。そして、EDSがなければS106に進み、障害物に対応した逆アシスト制御を行なう。具体的には、S106にてロータリーエンコーダ212からのパルスカウントにより現在のドア角度θを認識し、既に取得しているドア閉状態での距離d’と、該ドア角度θから、ドアが障害物に衝突するまでの距離dを算出する。そして、別途ROM207には、抑制バイアス電圧に相当する制御パラメータVSdと、該距離dとの関係を示すテーブルを記憶しておき、これを参照して、計算された距離δに対応するVSdの値を読み取る。そして、S108では、ΔVからVSdの値を減じる形でこれを更新し、S109に進む。VSdと距離dとの関係を示すテーブルは、dがゼロに近づくとVSdが急増し、逆にdが一定以上に増加すれば、VSdが一定値又はゼロに近づくように内容を定めればよく、例えば、図中に記載したような指数関数や逆比例関数、あるいは対数関数を利用することができる。もちろん、テーブルに代えて関数式を直接記憶し、該関数式に従ってVSdをその都度計算により決定するようにしてもよい。
ROM207にはΔVとモータ10へ電流指示値Idとの関係を示すテーブルを記憶しておき、S109で、ΔVに対応するIdを読み取ってドライバ7に出力する。S106〜S108がスキップされていれば、VSdがΔVに組み込まれずトルク検出値Vstに応じた通常のアシスト処理となり、スキップされていなければ、ΔVからVSdが減じられて正方向のアシストが抑制される(Vsdが大きくなってΔVが負となれば、ドア開が強制的に押し戻される逆アシストとなる)。
(実施形態7)
以上の6つの実施形態では、双方向リニア制御型のモータドライバ7を使用していたが、双方向リニア制御型のドライバは負電源(−Vcc)を必要とする。自動車の電源は、一般には車載バッテリー(鉛蓄電池あるいは燃料電池)を用いた正電源のみであり、この場合はバッテリー電圧を入力とする負電圧電源回路が別途必要となる。しかし、図21に示すモータドライバ407を用いれば、正電源電圧(+Vcc:バッテリー電圧の直接入力でも、ドアアシストではそれほど大きな問題は生じない)のみによりモータ10を双方向駆動することができる。モータ10は4つの駆動トランジスタTr1〜Tr4を要部とするHブリッジ回路408に接続される。トランジスタTr5〜Tr8は駆動トランジスタTr1〜Tr4に対する過電流保護用であり、R1〜R4は過電流検出抵抗である。また、D1〜D4はフライバックダイオードである。Tr1,Tr4がオン、Tr2,Tr3がオフのときモータ10は正転となり、Tr1,Tr4がオフ、Tr2,Tr3がオンのときモータ10は逆転となる。
Hブリッジ回路408の各駆動トランジスタTr1〜Tr4は飽和領域でのスイッチング動作となるので、差動増幅回路5とHブリッジ回路408との間には、モータ10の駆動力制御のため、PWM(Pulse Width Modulation)回路が挿入されている。なお、図21の差動増幅回路5は単電源オペアンプで構成され、その出力が中点出力電圧V0(ゼロでない正の一定値)以上のとき正アシスト、V0未満のとき逆アシストとなる。従って、その参照電圧Vref1’は、該中点出力電圧V0が生ずるように調整されている。
差動増幅回路5からの駆動指示電圧は、正アシストと逆アシストとの切り替え判定を行なう2つのコンパレータ409,410(アシストモード切替回路)に分配入力される。コンパレータ409,410では、駆動指示電圧が参照電圧Vref5(=V0)と比較され、駆動指示電圧がVref5より大きければコンパレータ410がアクティブとなって正アシストモードとなり、逆であればコンパレータ409がアクティブとなって逆アシストモードとなる。
他方、差動増幅回路5からの駆動指示電圧は、デューティ比決定用の2つの差動増幅回路412(正アシスト用)及び411(逆アシスト用)に分配入力される。いずれも、参照電圧Vref5(=V0)との差分絶対値に応じた正のデューティ比用参照電圧を出力する。これらの出力は、スリーステートバッファ413,414により、どちらか一方がPWM信号生成用のコンパレータ415に入力される(コンパレータ410がアクティブ(正アシスト)のときはスリーステートバッファ413がオープンとなり、コンパレータ409アクティブ(逆アシスト)のときはスリーステートバッファ414がオープンとなる)。
コンパレータ415では、ディーティ比用参照電圧の入力が三角波(あるいはのこぎり波)発生回路416からの入力と比較され、上記ディーティ比用参照電圧の入力値に応じてデューティ比が変化するパルス信号(PWM信号)を発生する。これらは論理積ゲート417,418にそれぞれ分配入力される。論理積ゲート417,418は、アシストモード切替回路をなす各コンパレータ410,409からの入力と、上記PWM信号入力との論理積を出力する。正アシストモードでは、Hブリッジ回路408のTr1,Tr4が論理積ゲート417からのPWMパルス信号出力により断続スイッチングされ、モータ10は正転方向にPWM駆動される。また、逆アシストモードでは、Tr2,Tr3が論理積ゲート418からのPWMパルス信号出力により断続スイッチングされ、モータ10は逆転方向にPWM駆動される。各方向の駆動力(駆動電流)は、PWM信号のデューティ比に応じて定まる。
本発明の適用対象となる自動車の一例を、ドアアシスト用のモータの組み込み形態と共に示す斜視図。 本発明のドアアシストシステムの第一態様を示す回路図。 その作用説明図。 図2Aのシステムの、アシストモータ電流とトルク検出電圧Vstとの関係を模式的に示すグラフ。 本発明のドアアシストシステムの第二態様を示す回路図。 障害物センサ(ないし距離センサ)のドアへの取り付け形態を例示する模式図。 中立区間設定に係る角度検出機構の一例を示す模式図。 レーザー反射式距離センサの模式図。 図4のドアアシストシステムの作用説明図。 その変形例の作用説明図。 本発明のドアアシストシステムの第三態様を示す回路図。 図7のドアアシストシステムの作用説明図。 本発明のドアアシストシステムの第四態様を示す回路図。 図9のドアアシストシステムの作用説明図。 本発明のドアアシストシステムの第五態様を示す回路図。 図11のドアアシストシステムの作用説明第一図。 同じく作用説明第二図。 本発明のドアアシストシステムの第六態様を示す回路図。 図14のドアアシストシステムの作用説明図。 本発明のドアアシストシステムの第七態様を示す回路図。 カメラにより障害物検知する方法を概念的に説明する図。 本発明のドアアシストシステムの第八態様を示す回路図。 図18のドアアシストシステムの動作プログラムの流れを示すフローチャート。 外部ドア操作信号の発生機構の一例をその動作と共に示す概念図。 Hブリッジ回路を用いたモータドライバの構成例を示す回路図。
符号の説明
SYS1〜SYS8 自動車用ドア操作アシストシステム
2 トルクセンサ(操作力検出手段)
5 差動増幅回路(アクチュエータ制御手段、アシストモード切替手段)
10 モータ(アクチュエータ)
50 障害物センサ(障害物検出手段)
50D 距離センサ(障害物検出手段)
100 自動車
101 ドア
102 乗降口
103 ドア旋回軸
104E 車外側操作ノブ
200 カメラ(障害物検出手段)
320 ドアロック機構

Claims (14)

  1. 自動車の乗降口の一縁にドア旋回軸を介して取り付けられ、手動操作により前記乗降口を閉塞する閉塞位置から任意の角度位置へ開放可能とされたスイング式ドアの、手動によるドア開操作をアクチュエータによりパワーアシストするようにした自動車用ドア操作アシストシステムにおいて、
    前記ドア開操作時において、前記アクチュエータによりドア開方向のアシスト力である正アシスト力が生ずるように前記アクチュエータの動作を制御する正アシストモードと、前記ドア開操作を抑制するために、前記アクチュエータによりドア閉方向のアシスト力である逆アシスト力が生ずるように前記アクチュエータの動作を制御する逆アシストモードとの間で、前記アクチュエータの動作を切り替え可能に制御するアクチュエータ制御手段と、
    前記正アシストモードと前記逆アシストモードとを相互に切り替えるアシストモード切替手段と、
    を有したことを特徴とする自動車用ドア操作アシストシステム。
  2. 前記アクチュエータは正逆両方向に回転可能なモータであり、前記アクチュエータ制御手段は、前記正アシストモードでは前記モータを正方向に回転させ、前記逆アシストモードでは前記モータを逆方向に回転させる請求項1記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  3. 前記ドアの操作力を検出する操作力検出手段が設けられ、
    前記アクチュエータ制御手段は、前記正アシストモードにおいて、前記操作力検出手段が検出するドア操作力が小さくなるほど、前記正アシスト力が大きくなるように前記アクチュエータの動作を制御する請求項1又は請求項2に記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  4. 前記自動車の走行中において、前記アクチュエータの動作を停止するとともに、該アクチュエータとは別に設けられたドアロック機構により前記ドアをロックするようにした請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  5. 前記アシストモード切替手段は、前記操作力検出手段が検出するドア操作力が限界値以上に大きくなったとき、前記正アシストモードを前記逆アシストモードに切り替える請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  6. 前記ドアの操作力を検出する操作力検出手段が設けられ、
    前記アクチュエータ制御手段は、前記逆アシストモードにおいて、前記操作力検出手段が検出するドア操作力が大きくなるほど、前記逆アシスト力が大きくなるように前記アクチュエータの動作を制御する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  7. 前記ドアの開操作時に、該ドアと干渉する車外の障害物を検出する障害物検出手段が設けられ、
    前記アシストモード切替手段は、該障害物検出手段による前記障害物の検出を切り替え条件の1つとして、前記正アシストモードを前記逆アシストモードに切り替える請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  8. 前記障害物検出手段は、前記ドアの側面に対向して存在する障害物を検出するものである請求項7記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  9. 前記障害物検出手段は、前記ドアの側面に対向する位置に向けて前記自動車に後方側から接近する移動体を前記障害物として検出するものである請求項7記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  10. 前記ドアを車内側から開操作する場合に前記アシストモード切替手段による、前記正アシストモードから前記逆アシストモードへの切り替えを許容し、前記ドアを車内側から閉操作する場合には該切り替えを禁止するアシストモード切替制御手段が設けられている請求項9記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  11. アシストモード切替制御手段は、前記ドアの車外側操作ノブの開付勢中は前記切り替えを禁止し、該車外側操作ノブの開付勢解除に伴い前記切り替えを許容する請求項10記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  12. 前記アクチュエータ制御手段は、前記ドアの開放角度が大きくなるほど、前記逆アシストモードにおいて前記逆アシスト力を大きくする制御を行なう請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  13. 前記障害物検出手段は、開操作中の前記ドアと前記障害物との距離に応じて出力を変化させる距離センサを有し、前記アクチュエータ制御手段は、前記開操作に伴い、該距離センサが検知する前記障害物と前記ドアとの距離が縮小するほど前記逆アシスト力を大きくする制御を行なう請求項12記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
  14. 前記アクチュエータ制御手段は、前記ドアと前記障害物との距離がゼロに近づくに従い、前記逆アシスト力を、外部からの操作力に打ち勝つ上限値に漸近させる制御を行なう請求項13に記載の自動車用ドア操作アシストシステム。
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