JP2006028254A - マイクロカプセル及びそれを含む水系組成物 - Google Patents

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Abstract

【目的】 エポキシ化合物の一液化に適したマイクロカプセルを含む水分散体を提供する。
【構成】 反応性エポキシ基を有する化合物を芯材とし、少なくともポリウレタン、或いは、ポリウレアを壁材とするマイクロカプセルを被分散物として含む水系分散体状の組成物であって、マイクロカプセルは、求核性官能基を有する成分との共存下においても安定な分散状態を保ち、分散体は加熱することによって硬化物となることを特徴とする水系組成物。反応性エポキシ基を有する化合物は、分子内に2つ以上のグリシジル基を有する非水溶性化合物であり、ポリウレタン、或いは、ポリウレアは、イソシアネート基を2つ以上有する化合物と、ポリアミン類、ポリオール類の反応物から少なくともなることを特徴とする水系組成物。

Description

この発明は、エポキシ基を含む非水溶性の化合物を内包するマイクロカプセルを含む水系組成物に関し、特に熱応答性であるウレタン或いはウレアを少なくとも壁材に含む感熱型マイクロカプセルを含む水系組成物に関する。
エポキシ基を含む化合物は反応性に富み、又、反応生成物の物理的特徴から種々用途に用いられている。例えば接着剤、電気特性から半導体封止材やプリント基板などである。エポキシ化合物の利用の多くは、反応する求核剤か、もしくは、オキシラン環の開環重合を促進する触媒など硬化剤を、混合することにより硬化物を得るものである。これらの成分同士を混合、接触させるとすぐさま反応が開始することから、工程として、通常使用直前の混合が必要である。しかし、混合作業の煩わしさ、混合比のミス、保存がきかない為、使いきりが必要など、問題もある。
そこで反応を制御する目的、所謂一液型の様々な工夫が凝らされている。その中でも有効な方法がマイクロカプセルを利用するものである。硬化剤をマイクロカプセル化する方法、そして、エポキシ基を含む化合物をマイクロカプセル化する方法、が考えられる。
接触を妨げ反応を抑える意味では、どちらをマイクロカプセル化しても良い。ただ、エポキシ化合物の組成物中に占める量的割合が上回ることが多い。マイクロカプセル化にかかるコストを考えた場合、硬化剤側をカプセル化することが有用であることが一般的に多く、また、研究もこれに順じたものが殆どである。
この発明に関連する技術として、特許文献1〜3を参照されたい。
特開平5−27965号公報 特開平10−46133号公報 特開平11−246500号公報 これらに代表されるように、エポキシ化合物を内包するマイクロカプセル、あるいはそれを含む組成物に関する研究の多くは、ねじの緩み止め剤についてである。
エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む組成物を、ねじの溝面に付着させておくことにより締めた際に、マイクロカプセルが圧力など物理的外力により破壊され、エポキシ化合物が放出、組成物中に含まれるエポキシ硬化剤と接触、反応し接着される。つまり、用途からも感圧マイクロカプセルが設計されているものである。
カプセルを破壊するためのエネルギーとして用いられるのは圧力の他に熱や光が一般的である。一方、コーティングなど膜材料を扱う際のエネルギーとしては、乾燥や硬化を含め、熱や光が主であるといっていい。エポキシ化合物は硬化物の物理特性から種々コーティング材としての利用が可能であり、マイクロカプセル化はエポキシ化合物利用の有用な手法である。そこで、エポキシ化合物のマイクロカプセル化物をコーティング等の膜材料として取り扱うことを想定した場合、エポキシ化合物の放出は、熱或いは光が好ましく、さらにエポキシ化合物の反応を考えると、マイクロカプセルは感熱性であることが好ましい。
しかしながら、先述のとおり既存のエポキシ化合物を内包するマイクロカプセルは圧破壊を想定しており、特に感熱用途に適したものであることが記載された例はない。
本発明者は上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねてきた結果、ある種の壁材とエポキシ化合物を含む芯材からなるマイクロカプセルが、水分散体として優れた安定性と感熱性の硬化物を与えることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明は、反応性エポキシ基を有する化合物を芯材とし、少なくともポリウレタン、或いは、ポリウレアを壁材とするマイクロカプセルを被分散物として含む水系分散体状の組成物であって、マイクロカプセルは一液型としての十分な安定性、つまり、常温では、エポキシ化合物の硬化剤となる成分の存在下においても少なくとも一ヶ月間安定な分散状態を保ち、かつ芯材であるエポキシ基の活性を保つことにより、分散体は少なくとも一ヶ月間変わらず加熱による硬化物をあたえることを特徴とする水系組成物からなる。
芯剤となる反応性エポキシ基を有する化合物として、ポリオール類の水酸基をグリシジルエーテル化した化合物が使用でき、ポリオールとしては、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビタン、ペンタエリスリトール、エチレングリコール類、レゾルシノール、あるいはこれらの縮重合物などを用いることが出来る。その他、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂など、所謂エポキシ樹脂や、もしくはこれらの水素添加樹脂を用いることができる。さらに、エポキシ化大豆油のような、不飽和結合をエポキシ化した油脂類を用いることが出来る。
芯材となる反応性エポキシ基を有する化合物は、分子量や常温、常圧下での形態は特に問わないが、分子内に少なくとも2つ以上のグリシジル基を有しており、好ましくは疎水性である。疎水性とは、水と相溶せず、水中油型の分散物となりえるものであれば良いという意味で、具体的には、水溶率(水90部とエポキシ化合物10部を室温下混合した際の、エポキシ化合物の水への溶解率)が0〜30%、好ましくは0〜25%、更に好ましくは0〜20%の範囲のものである。30%を超えるものは、本発明におけるカプセル作製工程に必要な、水系エマルジョン、水系分散体状態を経ることが難しい場合が多い。
壁材となるポリウレタン、或いは、ポリウレアは、イソシアネート基を2つ以上有する化合物と、ポリアミン類、ポリオール類の反応物からなるものであればよい。
本発明の組成物に配合されるマイクロカプセル の作製法としては界面重合法、in situ重合法、コアセルベーション法、スプレードライ法などの既知の方法が用いられる。
例えば、界面重合法によるマイクロカプセル の作製方法では、混じり合わない二つの溶媒中にモノマーを溶解し得られた2種のモノマー溶液を混ぜ、両液の界面において高分子の壁膜を重合により合成してマイクロカプセル が作製される。本発明では、界面重合法によってもマイクロカプセル を作製できる。
このとき、イソシアネート化合物が油溶性で、且つ、ポリアミン類、ポリオール類が水溶性の化合物であり、これらが界面重合反応にてカプセル壁を形成することが望ましい。
イソシアネート基を2つ以上有する化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDI)、HDIトリメチロールプロパンアダクト、HDIビウレット、HDIトリマー、HDIアロファネート、トリレンジイソシアネート(以下TDI)、TDIトリメチロールプロパンアダクト、TDIビウレット、TDIトリマー、TDIアロファネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、XDIトリメチロールプロパンアダクト、XDIビウレット、XDIトリマー、XDIアロファネート、イソホロンジイソシアネート(以下IPDI)、IPDIトリメチロールプロパンアダクト、IPDIビウレット、IPDIトリマー、IPDIアロファネート、メチレンジフェニルジイソシアネート(以下MDI)、MDIトリメチロールプロパンアダクト、MDIビウレット、MDIトリマー、MDIアロファネート、などが挙げられる。
イソシアネートを2つ以上有する化合物は常温、常圧で液状であることが望ましいが、固体状態のものでも構わない。固体を見かけ液状にする、或いは、液状の粘度を調整する目的で、種々の希釈剤を用いることが出来る。例えば、脂肪族系炭化水素化合物であり、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ペンタン、シクロペンタン、n-オクタン、iso-オクタン、n-デカンなどが挙げられる。芳香族を含む炭化水素化合物として、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジフェニルエーテル、メチルフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、n-オクチルフェニルエーテル、などが挙げられる。エステル系化合物として、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸n−オクチルなどが挙げられる。ハロゲン系化合物として、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、などが挙げられる。ケトン系化合物として、メチルエチルケトン、ジブチルケトン、などが挙げられる。これらはいずれも単独、若しくは、2種以上を混ぜて使用することができる。また、いずれも最終的に組成物中に残留しても、作製工程中に蒸留などにより除いてもよい。
イソシアネートと反応させるポリアミン類としては、活性水素を有するアミノ基を分子内に少なくとも2つ以上有するものであればよいが、好ましくは、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン,などのエチレンアミン類である。これらは、単一物でも、混合物で用いてもよい。
イソシアネートと反応させるポリオール類としては、水酸基を分子内に少なくとも2つ以上有するものであれば良いが、好ましくはポリビニルアルコール類である。
このように、本発明のマイクロカプセル化エポキシ化合物を含む、水系分散体組成物によれば、ハンドリングのよい一液型エポキシ化合物であって、水系各種コーティング剤として使用可能な範囲での感熱硬化性を有する特徴がある。
本発明の、マイクロカプセルを含む水系分散体には、マイクロカプセルを破壊せず、分散安定性を損なわない範囲で種々の添加物を混ぜることが出来る。これらは、有機物、無機物、固体状、液状、溶液、エマルション、酸、塩基などその種類、形態を問わないが、特に、窒素を含む、いわばエポキシ硬化剤と称される化合物の水溶液、若しくは、水系分散体を含むとき、より好ましい効果が得られる。これは、先述のマイクロカプセル壁形成反応材として用いるポリアミン類とは別に、内包されるエポキシ基の硬化反応を念頭におき、その種類も化学量論的にも配合されるものをいう。
エポキシの硬化を促進する目的で添加する化合物の、本発明の水系分散体組成物への添加時の形態は、液体、固体に関わらず直接投入であっても、水溶液、水系エマルション・分散体であっても、またこれらがマイクロカプセル化されていてもよい。
エポキシの硬化を促進する目的で添加する化合物は、より具体的には、脂肪族第一アミン、脂環式第一アミン、芳香族第一アミンが挙げられる。
脂肪族第一アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、等を挙げることができる。
脂環式第一アミンとしては、例えば、シクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、アミノエチルピペラジン及びジエチルアミノプロピルアミン等を挙げることができる。芳香族第一アミンとしては、アニリン、トルイジン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等を挙げることができる。
脂肪族第二アミン、脂環式第二アミン、芳香族第二アミン、イミダゾール化合物、イミダゾリン化合物が挙げられる。脂肪族第二アミンとしては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等を挙げることができる。
脂環式第二アミンとしては、例えば、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペラジン等を挙げることができる。芳香族第二アミンとしては、例えば、ジフェニルアミン、フェニルメチルアミン、フェニルエチルアミン、等を挙げることができる。イミダゾ−ル化合物としては、イミダゾ−ル、2−メチルイミダゾ−ル、2−エチルイミダゾ−ル、2−イソプロピルイミダゾ−ル、2−ドデシルイミダゾ−ル、2−ウンデシルイミダゾ−ル、2−フェニルイミダゾ−ル、2−ヘプタデシルイミダゾ−ル、2−エチル−4−メチルイミダゾ−ルを挙げることができる。
イミダゾリン化合物としては、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシルイミダゾリン等を挙げることができる。
本発明の水系組成物は、マイクロカプセル化エポキシ化合物の分散体であり、必要に応じて界面活性剤、水溶性高分子など適当な分散剤を用いる。例えば、界面活性剤として、脂肪族カルボン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂肪族硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、脂肪族アンモニウム塩、などのイオン性活性剤。また、脂肪族アルコールエチレンオキサイド付加物、脂肪族アミンエチレンオキサイド付加物、脂肪族アミドエチレンオキサイド付加物、アルキルグルコシド、アルキルグリセライド、ソルビタンアルキルエーテル、などのノニオン性活性剤。
水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、ポリグリセリン、ポリアクリル酸、アクリル酸コポリマー、メタクリル酸コポリマー、スチレン−マレイン酸コポリマー、ポリナフタレンスルホン酸、ポリエチレングリコール、ポリエチレン-ポリプロピレンブロック共重合物、などが挙げられる。またこれらの部分変性物も同様に使用することが可能である。
上記水系組成物には、塗工後の乾燥性を挙げる為に、水溶性溶媒を必要に応じて添加してもよい。水溶性溶媒としてはエチルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、メチルアルコ−ル、アセトン、メチルエチルケトンが挙げられる。
本発明のさらに別の態様および変形は、本発明の範囲から逸脱することなく、
本明細書の開示から当業者には明らかである。
以下、この発明の実施例及び比較例について説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
この実施例では、「マイクロカプセルを含む水分散体の成分配合比」(表1)、「マイクロカプセルを含む水分散体の安定性および熱硬化性」(表2)の検討結果を示す。

「マイクロカプセルを含む水分散体の成分配合比」
(表1)中の(部)は水系組成物中の成分配合を各固形分の重量比で示した。

「マイクロカプセルを含む水分散体の一液化における安定性および熱硬化性」
(表2)の液安定性および硬化性評価は以下のように行った。液安定性は、目視による状態評価と静的光散乱測定による平均粒子径の変化によって3段階評価した。静置条件を3種類(条件1:硬化剤なし室温、条件2:硬化剤あり室温、条件3:硬化剤有40℃)とした。評価試料の調製は、各分散体を蒸留水により不揮発分20wt%に希釈し、この調製分散体中のエポキシ化合物の重量分(計算値)に対して25wt%分の硬化剤(TEPA:テトラエチレンペンタミン)を加え均一に攪拌して得た。3種類の条件で、室温静置のもの(条件1、2)を経日(0日、15日、30日)で、40℃静置のもの(条件3)を(0日、3日、7日)で安定性を評価した。
安定性の評価基準は以下の通りである。
A:外観上分散状態を保っており、粒子径の変化もない場合
B:外観上は分散状態を保っているが、粒子径が変化する場合
C:外観上固化や凝集が観られた場合
硬化性の評価は、安定性評価中の試料を使用した。硬化剤なし(条件1)の試料は、先述の割合にて硬化剤を加えてすぐに硬化性評価に用いた。ガラスプレート上にバーコーター(No.22)にて塗工し重量変化がなくなるまで乾燥させた後、100℃×30分オーブンにて熱処理し塗膜試料を得た。得られた試料の外観評価を目視により行った。熱硬化性の外観評価の基準は以下の通りである。
○:0日目と比較して変化がない場合
△:0日目と比較して硬化状態や外観上変化を生じた場合
―:試料が凝集などで硬化性評価不能の場合
(表1)
さらに具体的に、本発明のマイクロカプセルを含む組成物の作製について説明する。本文中の(部)は、前述と同様の意味である。
(実施例1)エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体の作製
エポキシ化合物(デナコールEX-622:ナガセケムテック社製)20部、イソシアネート化合物(タケネートD-110N:三井武田ケミカル社製)26.7部(75wt%酢酸エチル溶液)、を混合し均一になるまで攪拌した。得られた混合溶液を、PVA(ゴーセノール KL-05:日本合成社製)3部を含む水溶液93部中に、室温、攪拌式ホモミキサーにて攪拌下投入した。全量投入後、更に10分間攪拌を続けエポキシ化合物及びイソシアネートの水乳化物を得た。ここへトリエチルペンタミン(TEPAと表記、1級試薬:関東化学社製)4部を含む水溶液14部を投入した後、50℃、3時間の攪拌を続け、エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体が得られた。不揮発分33.0wt%、平均粒子径0.7μm、pH(蒸留水による10倍希釈後測定)8.6 であった。
(実施例2)エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体の作製
エポキシ化合物(デナコールEX-622:ナガセケムテック社製)20部、イソシアネート化合物(タケネートD-110N:三井武田ケミカル社製)26.7部(75wt%酢酸エチル溶液)、を混合し均一になるまで攪拌した。得られた混合溶液を、PVA(ゴーセノール KL-05:日本合成社製)2部を含む水溶液92部中に、室温、攪拌式ホモミキサーにて攪拌下投入した。全量投入後、更に10分間攪拌を続けエポキシ化合物及びイソシアネートの水乳化物を得た。ここへトリエチルペンタミン(TEPAと表記、1級試薬:関東化学社製)4部を含む水溶液14部を投入した後、50℃、3時間の攪拌を続け、エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体が得られた。不揮発分33.4wt%、平均粒子径0.6μm、pH(蒸留水による10倍希釈後測定)9.6 であった。
(実施例3)エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体の作製
エポキシ化合物(デナコールEX-622:ナガセケムテック社製)30部、イソシアネート化合物(タケネートD-110N:三井武田ケミカル社製)26.7部(75wt%酢酸エチル溶液)、を混合し均一になるまで攪拌した。得られた混合溶液を、PVA(ゴーセノール KL-05:日本合成社製)2部を含む水溶液92部中に、室温、攪拌式ホモミキサーにて攪拌下投入した。全量投入後、更に10分間攪拌を続けエポキシ化合物及びイソシアネートの水乳化物を得た。ここへトリエチルペンタミン(TEPAと表記、1級試薬:関東化学社製)4部を含む水溶液14部を投入した後、50℃、3時間の攪拌を続け、エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体が得られた。不揮発分35.7wt%、平均粒子径0.4μm、pH(蒸留水による10倍希釈後測定)9.5 であった。
(実施例4)エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体の作製
エポキシ化合物(デナコールEX-622:ナガセケムテック社製)30部、イソシアネート化合物(スミジュール N3200:住化バイエルウレタン社製)20部、を混合し均一になるまで攪拌した。得られた混合溶液を、PVA(ゴーセノール KL-05:日本合成社製)3部を含む水溶液93部中に、室温、攪拌式ホモミキサーにて攪拌下投入した。全量投入後、更に10分間攪拌を続けエポキシ化合物及びイソシアネートの水乳化物を得た。ここへトリエチルペンタミン(TEPAと表記、1級試薬:関東化学社製)4部を含む水溶液14部を投入した後、50℃、3時間の攪拌を続け、エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体が得られた。不揮発分36.3wt%、平均粒子径0.4μm、pH(蒸留水による10倍希釈後測定)9.4 であった。
(比較例1)エポキシ化合物を含む水分散体の作製
エポキシ化合物(デナコールEX-622:ナガセケムテック社製)50部を、PVA(ゴーセノール KL-05:日本合成社製)2部を含む水溶液12部中に、室温、手攪拌下投入した。全量投入後、ここへ水30部を加えた。攪拌式ホモミキサーにて、10分間攪拌を続け、更に水60部を加え、エポキシ化合物の水乳化物を得た。
(表2)
このように、本発明の、エポキシ化合物内包マイクロカプセルを含む水分散体により、エポキシ化合物を安定性に優れた水系1液化することが出来た。この分散体は繊維、製紙工業、塗料、接着、電子・電気製品等に配合されてその硬化性、接着性が利用されることなどの他、安定性のある一液化が出来る特性に着目すると、種々の分野に利用が拡大することが考えられる。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。

Claims (4)

  1. 反応性エポキシ基を有する化合物を芯材とし、少なくともポリウレタン、或いは、ポリウレアを壁材とするマイクロカプセルを被分散物として含む水系分散体状の組成物であって、マイクロカプセルは、求核性官能基を有する成分との共存下においても安定な分散状態を保ち、分散体は加熱することによって硬化物となることを特徴とする水系組成物。
  2. 反応性エポキシ基を有する化合物が、分子内に2つ以上のグリシジル基を有する非水溶性化合物である請求項1に記載の水系組成物。
  3. ポリウレタン、或いは、ポリウレアが、イソシアネート基を2つ以上有する化合物と、ポリアミン類、ポリオール類の反応物から少なくともなることを特徴とする請求項1に記載の水系組成物。
  4. 反応性エポキシ基を有する非水溶性の化合物が、複数の水酸基を有する化合物の水酸基の水素原子が、少なくとも2箇所グリシジル基によって置換された化合物であることを特徴とする、請求項2に記載の水系組成物。


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