以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明における弾球遊技機の一例としてのパチンコ機PMについて説明する。図1は、パチンコ機PMの全体正面図であり、図2は、パチンコ機PMの遊技盤正面図である。
このパチンコ機PMには、遊技機の外郭保持枠をなす外枠1と、この外枠1と開閉自在に軸支された前枠2が設けられている。そして、前枠2はガラス扉(図示略)、球受け皿4と、打球ハンドル5と、レール7で区画された遊技領域10を備える遊技盤8等から構成されている。
遊技領域10には、賞球の払出条件となる複数の一般入賞口11と、賞球の払出条件となるとともに図柄表示装置20の図柄の変動開始条件となる始動入賞口12と、大入賞口13と、遊技球を回収するアウト口14と、打球の落下に影響を与える風車15と、図示しない多数の遊技釘とが設けられている。そして、遊技領域10の略中央には、本実施形態のゲームシートをはじめとする各種の演出パターン等の画像や図柄を表示する図柄表示装置20が設けられている。
図柄表示装置20の下部には、図柄表示装置20による図柄の変動中に始動入賞口12に入った入賞球数を表示する4個のLED等から構成される保留球ランプ30が設けられている。本実施形態では、4個を上限として、(図柄変動中に)始動入賞口12に入賞があるごとに、保留球ランプ30を1個ずつ点灯させる。そして、図柄表示装置20において変動図柄の変動表示が開始されるごとに、点灯している保留球ランプ30を1個ずつ消灯させる。
このような構成のパチンコ機PMにおいて、遊技者が打球ハンドル5を操作すると、球受け皿4から遊技球が1個ずつ打球発射部(不図示)に送られ、操作量に応じた強度で遊技領域10に打球が発射される。発射された打球は上述した入賞口11,12あるいはアウト口14に流下し、上述した入賞口11,12に入賞した場合には所定の賞球が球受け皿4に払い出される。また、上述した入賞口11,12のうち始動入賞口12に打球が入賞すると、所定の賞球が球受け皿4に払い出され、図柄表示装置20に表示された図柄は変動を開始して、所定時間経過した後に停止表示される。そして、この停止表示された図柄が予め定められた当たりとなる図柄の組み合わせ(例えば、1〜9のぞろ目)の場合には、大当たりとなり、開放されて入賞が容易となった大入賞口13に打球が入賞すると、遊技者には大量の賞球が払い出されるようになっている。
なお、詳細は後述するが、本実施形態では上記のような処理と並行して、所定上限個分に達するまで保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶される毎に、ゲームシートGのマス目が選択され、選択されたマス目が遊技者が視認可能なように点灯表示される。このとき、保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶された遊技球の抽選結果が当たりの場合にはゲームシートG上の有効ラインが揃うようにマス目が選択され、該抽選結果が外れの場合にはゲームシートG上の有効ラインが揃わないようにマス目が選択される。そして、この保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶された遊技球の図柄の変動表示が開始される毎に、現在点灯表示されているマス目を点灯された順に消灯する。但し、保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶された遊技球の抽選結果が当たりの場合には現在行われている図柄の変動表示の終了後に、点灯表示されている全てのマス目を消灯するようになっている。
以上のように構成されたパチンコ機PMに設けられている制御装置について図sを用いて説明する。図3及び図4は、この制御装置による制御の概略を示すブロック図である。この制御装置は、CPU,ROM,RAM等の種々の電子部品より構成されている遊技制御手段50によりゲームの制御を行う。
遊技制御手段50には、一般入賞口11に内蔵された一般入賞口入賞検出装置11aと、始動入賞口12に内蔵された始動口入賞検出装置12aと、大入賞口駆動手段711に内蔵された大入賞口入賞検出装置13aと、大入賞口駆動手段711内の特定領域(図示せず)に内蔵された特定領域通過検出装置13b等が電気的に接続しており、これらから検出信号が遊技制御手段50に入力される。
遊技制御手段50は、上記のように入力された検出信号に応じて各種作動制御を行うものであり、この制御対象として、賞球の払い出しを行う賞球払出装置45と、大入賞口駆動手段711を開放作動させる大入賞口駆動装置13mと、画像及び図柄を表示する図柄表示装置20、保留球ランプ30等が電気的に接続している。これらは全て遊技制御手段50からの制御信号に基づいて作動制御される。
続いて、遊技制御手段50の制御内容について説明する。遊技制御手段50は、このゲームの制御のために、通常遊技実行手段60と、特別遊技実行手段70と、高確率遊技設定手段80と、払出制御手段90とを備えている。
通常遊技実行手段60は、パチンコ機PMの通常遊技を実行・制御するためのものであり、遊技領域10に設けられた各入賞口への入賞に関する処理を行う入賞口入賞処理手段61と、通常遊技から特別遊技へ移行するか否かを決定する特別遊技移行判定手段62と、後述の保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶される毎に図柄表示装置20に表示したサブゲームを行うサブゲーム制御手段63とを備えている。なお、入賞口入賞処理手段61については、従来と変わらないのでここでの詳細な説明は省略する。
特別遊技移行判定手段62は、図柄要素取得手段621と、保留球情報記憶手段622と、当たり乱数判定手段623と、演出決定手段624と、図柄制御手段625とを備えている。
図柄要素取得手段621は、図柄表示装置20に表示する図柄又は画像を決定するための要素(例えば、当たり乱数、停止図柄乱数、演出乱数)を取得するためのもので、当たり乱数取得手段621aと、停止図柄乱数取得手段621bと、演出乱数取得手段621cとを備えている。
当たり乱数取得手段621aは、大当たりを発生させるか否かを決定するための乱数(以下、「当たり乱数」と称する)を取得するためのものである。例えば、ハードウエアのインクリメントカウンタによって生成された0〜65535(65536通り)の乱数を上述した始動口入賞検出装置12aからの入賞信号に基づいて、取得している。なお、明細書中の乱数とは、インクリメントカウンタのように規則性のあるものであっても、その取得タイミングに規則性がないために実際に乱数として機能するものを含む概念である。
停止図柄乱数取得手段621bは、図柄表示装置20に表示させる停止図柄を決定するための乱数(以下、「停止図柄乱数」と称する)を取得するためのものである。例えば、左図柄用として0〜9(10通り)の乱数を取得する左図柄決定乱数と、中図柄用として0〜9(10通り)の乱数を取得する中図柄決定乱数と、右図柄用として0〜9(10通り)の乱数を取得する右図柄決定乱数等からなる。
演出乱数取得手段621cは、(演出パターン群メモリ624bからいずれかの)演出パターンを取得するための乱数(以下、「演出乱数」)を取得するためのものである。例えば、ソフトウエアのインクリメントカウンタによって生成された0〜255(256通り)の乱数を当たり乱数判定手段623により当たりを判定する前に取得している。
保留球情報記憶手段622は、図柄制御手段625による図柄の変動表示中に始動入賞口12へ入賞した(すなわち、始動口入賞検出装置12aにより検出された)遊技球の入賞情報を、入賞した遊技球に対応させて、所定上限個分(本実施形態では4個分)記憶するためのものである。なお、本実施形態では、入賞情報として、当たり乱数、停止図柄乱数、演出乱数、保留球数等が記憶されている。また、保留球情報記憶手段622に、保留球の入賞情報が所定上限個分記憶されている場合は、それ以上の遊技球が始動入賞口12に入賞しても、その遊技球に対する入賞情報は記憶されず無効となる。すなわち、図柄変動中において始動入賞口12を通過する4個の遊技球に対して取得された情報は記憶することができるが、5個目以降の遊技球は始動入賞口12を通過しても無視されて賞球のみ払い出しが行われるようになっている。なお、本実施形態においては記憶可能な保留球数の上限値を4個としたが、これに限定されるものではなく適宜変更可能である。
当たり乱数判定手段623は、当たり乱数に応じて特別遊技を行うか否か、すなわち大当たりか否かを判定するためのものである。例えば、ROMに記憶された当たり値「0〜200」と先の当たり乱数として取得された乱数値(0〜65535のうちの1つ)とを比較し、この乱数値が当たり値「0〜200」である場合に「当たり」と判定する。なお、後述する確率変動中には、高確率遊技設定手段80により、例えば、当たり値が上記「0〜200」のうち奇数の乱数値に対して、大当たり確率を高確率(すなわち当たり値を「0〜1280」)に変動している。
演出決定手段624は、図柄表示装置20にて図柄の変動を開始させてから停止表示させる際に、図柄表示装置20における様々な演出を決定するためのものであり、停止図柄決定手段624aと、演出パターン群メモリ624bと、演出パターン選択手段624cとを備えている(図4参照)。
停止図柄決定手段624aは、停止図柄乱数に応じて停止図柄を決定するためのものである。なお、本実施例において停止図柄は、左図柄、右図柄、中図柄から構成されて、各図柄とも0〜9までの数字を表示できる。なお、図柄に描かれるものは、本実施例のように数字に限定されるものではなく、例えば、星などのキャラクタ等を用いることも可能である。
なお、停止図柄には、当たり図柄及び外れ図柄がある。当たり図柄とは、当たり乱数判定手段623により当該遊技が当たりであると判定された場合、図柄の変動表示後に停止表示される図柄の組み合わせのことであり、図5(a)に示すように、左図柄、右図柄、中図柄に表示された3つの数字が全て一致する図柄の組み合わせである。一方、外れ図柄とは、当たり乱数判定手段623により当該遊技が当たりと判定されなかった場合(すなわち外れの場合)、図柄の変動表示後に停止表示される図柄の組み合わせのことであり、図5(b),(c)に示すように、3つの数字が一致しない図柄の組み合わせである。
演出パターン群メモリ624bは、図柄表示装置20に変動図柄の変動表示をさせた後に停止図柄を停止表示させる図柄変動過程が定められている演出パターンを複数記憶しているメモリであり、特別当たり演出パターン群メモリP1と、通常当たり演出パターン群メモリP2と、外れ演出パターン群メモリP3とを備えている(図4参照)。
特別当たり演出パターン群メモリP1は、当たり乱数判定手段623に当たりと判定され且つ停止図柄が当たり図柄のうち確変図柄(本実施形態では、奇数のぞろ目)に決定されたとき、選択される図柄の変動開始から図柄の停止までの一連の図柄演出パターン(特別当たり演出パターン)を複数種類記憶するためのメモリである。
なお、この特別当たり演出パターン群メモリP1には、当たり図柄発生確率が変動する際に行われる特定演出が設定されており、これにはリーチ変動とプレミアム予告が設定されている。なお、プレミアム予告とは、極めて出現頻度が低い予告演出であり、この演出がなされた場合は当該変動における抽選結果が当たりとなる確率が極めて高いものである。このような特定の演出を用いることにより、遊技者は、図柄の変動表示中から、当該変動後に表示される停止図柄が当たり図柄である確率、すなわち大当たり確率が高いことを把握でき、当該変動における遊技者の大当たりへの期待度を増すことができるようになっている。
通常当たり演出パターン群メモリP2は、当たり乱数判定手段623に当たりと判定され、停止図柄が当たり図柄のうち確変図柄以外の通常当たり図柄(本実施形態では、偶数のぞろ目)に決定されたときに選択される、図柄表示装置20に表示される図柄の変動開始から図柄の停止まで一連の図柄演出パターン(通常当たり演出パターン)を複数種類記憶するためのメモリである。なお、通常当たり演出パターン群メモリP2に、上記のプレミアム予告を設定することも可能である。
外れ演出パターン群メモリP3は、当たり乱数判定手段623に外れと判定されときに選択される、図柄の変動開始から図柄の停止までの一連の図柄演出パターン(外れ演出パターン)を複数種類記憶するためのメモリである。
演出パターン選択手段624cは、まず、停止図柄決定手段624aにより決定された停止図柄に基づいて演出パターン群メモリ624bからいずれかの演出パターン群メモリP1〜P3を選択する。次に、この選択された演出パターン群メモリから、演出乱数取得手段621cにより取得された演出乱数に基づいて1つの演出パターンを選択する。
図柄制御手段625は、当たり乱数判定手段623による判定結果に基づいて、図柄表示装置20に複数の図柄を変動表示させた後に所定の順序で停止表示させる図柄変動過程を制御するためのものである。例えば、本発明においては、始動入賞口12に遊技球が入賞すると(すなわち、始動口入賞検出装置12aにより検出されると)、図柄表示装置20において演出パターン選択手段624cにより決定された演出パターンに基づいて図柄変動態様を所定時間表示させた後、停止図柄決定手段624aにより決定された停止図柄を左図柄、右図柄、中図柄の順で表示させる。
サブゲーム制御手段63は、シート表示手段631と、マス目選択手段632と、点灯表示手段633とを備えている。
サブゲーム制御手段63は、より詳しくは、所定上限個分に達するまで、保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶される毎に、図柄表示装置20に表示したサブゲームを行うためのものである。サブゲームの結果は、入賞情報が記憶された遊技球に対する抽選結果に応じて導出されるようになっている。
なお、以下に述べる本実施形態においては、サブゲームとしてビンゴゲームを採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、サブゲームに囲碁などを採用しても良い。また、ビンゴゲームの仕様も適宜変更可能である。
シート表示手段631は、図柄表示装置20に、n次(ただし、nは2以上の整数)の正方マトリクス状に配置されたn2個のマス目から構成されているゲームシートGを表示するためのものである。なお、本実施形態においては、ゲームシートGは、図6に示すように、停止図柄の傍らに表示されるようになっている。また、本実施形態においては、n=3である。すなわち、ゲームシートGは、図6(a)に示すように、3次の正方マトリクス状に配置された9個のマス目g1〜g9から構成されている。
マス目選択手段632は、所定上限個分に達するまで、保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶される毎に、当たり乱数判定手段623の抽選結果に応じて、シート表示手段631により表示されたn2個のマス目のうち、少なくとも1つのマス目を選択するためのものである。
なお、マス目選択手段632は、当たり乱数判定手段623の抽選結果が当たりである場合、シート表示手段631により表示されたn2個のマス目のうち、少なくとも縦、横、斜めうちいずれかの有効ラインが揃うようにマス目を選択するようになっている。
なお、複数の有効ラインとは、図柄表示装置20において、3行3列の正方マトリクス状に配置されたゲームシートGを構成する9個の図柄g1〜g9のうち、縦L1〜L3(図6(b)参照)、横L4〜L6(図6(c)参照)、斜めL7,L8(図6(d)参照)の計8ラインを指している。
マス目選択手段632は、当たり乱数判定手段623の抽選結果が外れである場合、シート表示手段631により表示されたn2個のマス目のうち、縦、横、斜めのいずれの有効ラインも揃わないようにマス目を選択するようになっている。
点灯表示手段633は、マス目選択手段632により選択されたマス目を遊技者が視認可能なように点灯表示するためのものである。
なお、点灯表示手段633は、シート表示手段631により表示されたn2個のマス目のうち、マス目選択手段632により少なくとも縦、横、斜めうちいずれかの有効ラインが揃うようにマス目が選択された場合、現在行われている図柄の変動表示の終了後に、点灯表示している全てのマス目を消灯するようになっている。
また、点灯表示手段633は、シート表示手段631により表示されたn2個のマス目のうち、マス目選択手段632により少なくとも縦、横、斜めうちいずれの有効ラインも揃わないようにマス目が選択された場合、現在行われている図柄の変動表示の終了後に、点灯表示しているマス目を点灯表示した順に消灯するようになっている。
特別遊技実行手段70は、当たり乱数判定手段623により当たりと判定された(すなわち、停止表示される図柄の組み合わせが当たりである)場合に、特別遊技を実行するためのものであり、単位遊技実行手段71と、継続判定手段72と、確率遊技移行判定手段73とを備えている。
単位遊技実行手段71は、特別遊技中における単位遊技を行うためのものであり、大入賞口駆動手段711と、単位遊技終了判定手段712とを備えている。
大入賞口駆動手段711は、大入賞口13を開放して遊技球の入賞を容易にするように、大入賞口駆動装置13mを作動させるためのものである。
単位遊技終了判定手段712は、予め設定された単位遊技終了条件に基づいて、単位遊技を終了させるか否かを判定するためのものである。
継続判定手段72は、予め設定された継続条件に基づいて、特別遊技を終了させるか否かを判定するためのものである。
確率遊技移行判定手段73は、特別遊技終了後に確率変動を実行するか否かを判定するためのものである。本実施形態では、図柄表示装置20に表示された当たり図柄が予め定められた確変図柄(すなわち、当たり図柄のうち一部の図柄)であるか否かを判定している。
高確率遊技設定手段80は、確率遊技移行判定手段73によりその判定結果が肯定的、すなわち確変図柄であると判定された場合に、当該特別遊技終了後の当たり図柄発生確率を低確率から高確率に変動させるように、確率抽選テーブルをセットするためのものである。例えば、当たり乱数判定手段623によって参照する当たり値を「0〜200」の他に「201〜1280」を加えて、当たり図柄発生確率が通常よりも高確率になるようにしている。
払出制御手段90は、賞球払出装置45から賞球を払い出させる制御を行うためのものである。
次に、本実施例における制御概要を図7〜図17に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図7は、このパチンコ機PMのメインフローチャートである。遊技制御手段50は、まずステップS1で遊技機全体の初期設定を行った後、ステップS2の通常遊技処理、ステップS3の特別遊技処理を行った後、再びステップS2の通常遊技処理に戻る。この動作は電源が遮断されるまで繰り返し実行される。ステップS2の通常遊技処理とステップS3の特別遊技処理については後述する。
図8は、ステップS2の通常遊技処理のフローチャートである。通常遊技処理S2は、各入賞口への入賞をチェックする入賞口入賞チェック処理(ステップS20)と、特別遊技を移行するか否かを判定する特別遊技移行判定処理(ステップS21)と、保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶される毎にサブゲームを行うサブゲーム制御処理(ステップS40)を実行した後、本処理を終了する。
図9は、ステップS20の入賞口入賞チェック処理のフローチャートである。入賞口入賞チェック処理S20は、まず、いずれかの一般入賞口11への遊技球の入賞が一般入賞口入賞検出装置11aにより検出されると(ステップS201)、その検出信号は遊技制御手段50に送られ、一般入賞フラグがセットされる(ステップS202)。そして、このフラグに基づいて払出制御手段90により賞球払出装置45に作動信号が出力され、この信号を受けて賞球払出装置45が作動して、各入賞球に対して所定数(例えば、10球)の賞球を賞球払出装置45から球受け皿4に払い出す。なお、ここでセットされたフラグは、賞球動作に基づき適宜リセットされる。一方、ステップS201において、いずれかの一般入賞口11への遊技球の入賞が一般入賞口入賞検出装置11aにより検出されないときは、ステップS203に進む。また、始動入賞口12への遊技球の入賞が始動口入賞検出装置12aにより検出されると(ステップS203)、その検出信号は遊技制御手段50に送られ、始動入賞フラグがセットされる(ステップS204)。そして、このフラグに基づいて払出制御手段90により賞球払出装置45に作動信号が出力され、この信号を受けて、賞球払出装置45が作動して始動入賞口12への入賞球に対して所定数(例えば、5球)の賞球を賞球払出装置45から球受け皿4に払い出す。一方、ステップS203において、始動入賞口12への遊技球の入賞が始動口入賞検出装置12aにより検出されないときは、本処理を終了する。
続いて、遊技制御手段50は、特別遊技移行判定処理S21を実行する。図10はステップS21の特別遊技移行判定処理の前段フローチャート、図11はステップS210の図柄要素取得処理のフローチャート、図12は(図10から続く)ステップS21の特別遊技移行判定処理の後段フローチャートである。
特別遊技移行判定処理S21は、図10に示すように、まず図柄要素取得処理S210を行う。
図柄要素取得処理S210は、図11に示すように、始動入賞口12に入賞したか否かを確認するために始動入賞フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS211)。オンでない場合はこの処理を終了し、オンである場合は始動入賞フラグをオフする(ステップS212)。次に、記憶されている始動入賞口12へ入賞した保留球の数が記憶上限個(例えば、4個)に達しているかどうか確認する(ステップS213)。ここで、保留球の数が上限個に達している場合は、このまま図柄要素取得処理S210を終了する。また、ステップS213にて、保留数の数が記憶上限個に達しておらず記憶が可能である場合は、(この時点での)保留球の数を保留球情報記憶手段622で記憶する。続いて、保留球ランプ30を1つ点灯させ(ステップS214)、当たり乱数取得手段621aにより当たり乱数を取得し(ステップS215)、停止図柄乱数取得手段621bにより停止図柄乱数を取得し(ステップS216)、演出乱数取得手段621cにより演出乱数を取得し(ステップS217)、これら取得した乱数を各保留球の数n(n=1,2,3,4)に対応して保留球情報記憶手段622に設けられている情報記憶エリアへ格納し(ステップS218)、図柄要素取得処理S210を終了する。
特別遊技移行判定処理S21は、図10に戻り、保留球情報記憶手段622に保留球の記憶があるか否かの確認を行う(ステップS230)。ここで、保留球の記憶がない場合には本処理を終了し、保留球の記憶がある場合には保留球の数n=1に対応する(保留球情報記憶手段622の)情報記憶エリアに格納されている情報を読み出し(ステップS231)、この情報記憶エリアの値をシフトする(ステップS232)。なお、ステップS231では、図18(a)で示すように保留球の数n=1に対応する当たり乱数の値Aを読み出し、次のステップS232では、図18(b)に示すように保留球の数n=2,3,4に対応する情報記憶エリアに格納されている値B,C,Dを、保留球の数n−1に対応する情報記憶エリアにシフトして格納する。
そして、特別遊技移行判定処理S21は、図12に示すステップS233に進み、上記のステップS231で読み出した(保留球情報記憶手段622に記憶されている最も古い遊技球に対して取得された)当たり乱数に基づいて、当たり乱数判定手段623により当たりであるか否かの判定を行う。ここで、当たりであると判定された場合は、ステップS231で読み出された停止図柄乱数に基づいて、停止図柄決定手段624aにより所定の停止図柄(すなわち当たり図柄)が決定され(ステップS234)、この当たり図柄が確変図柄であるか否かを判定する(ステップS235)。ここで、当たり図柄が確変図柄であると判定された場合は、該停止図柄とS231で読み出された演出乱数に基づいて、演出パターン選択手段624cにより特別当たり演出パターン群メモリP1から特別当たり演出パターンが決定され(ステップS236)、ステップS240に進む。
一方、ステップS235において、当たり図柄が確変図柄ではないと判定された場合は、該停止図柄とS231で読み出された演出乱数に基づいて、演出パターン選択手段624cにより通常当たり演出パターン群メモリP2から通常当たり演出パターンが決定され(ステップS237)、ステップS240に進む。
また、上記のステップS233において、当たり乱数の判定結果が当たりでない、すなわち外れであると判定された場合は、ステップS231で読み出された停止図柄乱数に基づいて、停止図柄決定手段624aにより所定の停止図柄すなわち外れ図柄が決定され(ステップS238)、この停止図柄とステップS231で読み出された演出乱数に基づいて、演出パターン選択手段624cにより外れ演出パターン群メモリP3から外れ演出パターンが決定され(ステップS239)、ステップS240に進む。
ステップS240では保留球ランプ30を1個消灯して、図柄変動処理S250を行う。
図柄変動処理S250は、上記ステップで取得した演出パターン及び停止図柄を、図柄制御手段625により図柄表示装置20において表示する。具体的には、ステップS233における抽選結果が当たりで且つ停止図柄が確変図柄である場合には、図柄表示装置20に、特別当たり演出パターンに基づいて図柄の変動表示を行った後に、左図柄、右図柄、中図柄の順に停止表示して、確変図柄(確変当たりとなる図柄の組み合わせ)を表示する。また、ステップS233における抽選結果が当たりで且つ停止図柄が確変図柄ではない場合には、図柄表示装置20に、通常当たり演出パターンに基づいて図柄の変動表示を行った後に、左図柄、右図柄及び中図柄の順に停止表示して、通常当たり図柄(通常当たりとなる図柄の組み合わせ)を表示する。また、ステップS233における抽選結果が外れで且つ停止図柄が外れ図柄である場合には、図柄表示装置20において、外れ演出パターンに基づいて図柄の変動表示を行った後に、左図柄、右図柄及び中図柄の順に停止表示して、外れ図柄(外れとなる図柄の組み合わせ)を表示する。
そして、上記のステップS233において当たり乱数判定手段623による当たり判定は当たりであったか否かを確認する(ステップS261)。ここで、当たり判定が当たりであった場合は、特別遊技フラグをオンし(ステップS262)、ステップS263に進む。一方、ステップS261において、(上記のステップS233において)当たり乱数判定手段623による当たり判定は当たり判定が当たりではなかった、すなわち外れであった場合は、ステップS263に進む。ステップS263では、ステップS231で読み出した情報を消去して、本処理を終了する。
続いて、遊技制御手段50は、(サブゲーム制御手段63により行わせる)サブゲーム制御処理S40を実行する。図13はステップS40のサブゲーム制御処理の前段フローチャート、図14はステップS40のサブゲーム制御処理の後段フローチャートである。
サブゲーム制御処理S40は、図13及び図14に示すように、まず、始動入賞口12への遊技球の入賞が始動口入賞検出装置12aにより検出されたか否かをチェックする(ステップS401)。ここで、始動入賞口12への遊技球の入賞が始動口入賞検出装置12aにより検出されなかった場合は、本処理を終了する。一方、始動入賞口12への遊技球の入賞が始動口入賞検出装置12aにより検出された場合は、保留球情報記憶手段622に記憶されている保留球の数が記憶上限個(本実施形態では4個)に達しているかどうか確認する(ステップS402)。ここで、保留球の数が記憶上限個に達している場合は、本処理を終了する。一方、保留数の数が記憶上限個に達していない場合は、始動口入賞検出装置12aにより始動入賞口12への入賞が検出された遊技球(保留球)が、上記のステップS233において当たり乱数判定手段623により当たりと判定されたか否かを確認する(ステップS403)。ここで、当たり判定が当たりではなかった場合、すなわち外れの場合は、ステップS420に進む。一方、当たり判定が当たりであった場合は、現在、点灯表示手段633によりゲームシートG上に点灯表示されているマス目があるか否かを判定する(ステップS404)。ここで、点灯表示中のマス目があると判定された場合は、ステップS405に進む。一方、点灯表示中のマス目がないと判定された場合は、ステップS408に進む。
ステップS405では、ゲームシートG上でリーチが成立しているか否か、すなわち、縦、横、斜めのいずれかの有効ラインを構成する3個のマス目のうち2個のマス目が点灯表示されている状態であるか否かを判定する(ステップS405)。但し、有効ラインを構成する3個のマス目が全て点灯している、いわゆるビンゴ状態にある有効ラインはリーチが成立しているとは見なさない。ここで、ゲームシートG上でリーチが成立していると判定された場合は、マス目選択手段632により、このリーチが成立している有効ラインを構成する点灯表示されていないマス目を1つ選択して(ステップS406)、現在リーチ成立中の(少なくとも1本以上の)有効ラインを揃えてビンゴを成立させる。そして、ステップS409に進む。
ここで、ステップS406について、画面例を挙げて説明する。なお、以下で述べる図19〜24においては、白抜きされたマス目は点灯表示中であることを示し、ハッチングがかけられたマス目は消灯中であることを示している。
例えば、図19(a)に示すように、ゲームシートG上の有効ラインL5でリーチが成立しているときは、該ラインL5が揃うように、マス目選択手段632はマス目g8を選択する。また、図19(b)に示すように、ゲームシートG上の有効ラインL1,L4の2本のラインでリーチが成立しているときは、これらのラインL1,L4のどちらかが揃うように、マス目選択手段632はマス目g2もしくはマス目g7のいずれかを選択する。また、図19(c)に示すように、有効ラインL2,L4,L6,L7の4本のラインでリーチが成立しているときは、これらのラインL2,L4,L6,L7(の少なくとも1本以上)が揃うように、マス目選択手段632はマス目g5,g9及びg1のいずれかを選択する。なお、図19(d)に示すように、有効ラインを構成する3個のマス目が全て点灯してビンゴ状態にある有効ラインL4はリーチが成立しているとは見なさず、有効ラインL3のみをリーチが成立していると見なす。この場合、マス目選択手段632は、マス目g9を選択する。
図13に戻り、上記ステップS405で、ゲームシートG上でリーチが成立していない、すなわち、縦、横、斜めのいずれかの有効ラインを構成する3個のマス目のうち1個のマス目が点灯表示されている状態であると判定された場合は、マス目選択手段632により、この1個のマス目が点灯表示されている有効ラインを構成する点灯表示されていないマス目を2つ選択して(ステップS407)、該有効ラインを揃えてビンゴを成立させる。そして、ステップS409に進む。
ここで、ステップS407について、画面例を挙げて説明する。例えば、図20(a)に示すように、リーチは成立していないが、ゲームシートG上のマス目g2が点灯表示しているときは、このマス目g2を含んだ有効ライン、すなわち有効ラインL1もしくはL5のいずれかが揃うように、マス目選択手段632はマス目g1・g3の組み合わせもしくはマス目g5・g8を選択する。
また、上記ステップS404で、ゲームシートG上に点灯表示中のマス目がないと判定された場合は、マス目選択手段632により、ゲームシートG上の縦、横、斜めのいずれかの有効ラインが揃うようにマス目を3つ選択して(ステップS408)いずれかの有効ラインを揃えてビンゴを成立させる。そして、ステップS409に進む。
ここで、ステップS408について、画面例を挙げて説明する。例えば、現在ゲームシートG上で点灯表示中のマス目がないときは、図20(b)に示すように、マス目選択手段632はマス目g3・g6・g9を選択して、有効ラインL6を揃えてビンゴを成立させる。
ステップS409では、上記ステップ(ステップS406〜S408のいずれか)でマス目選択手段632により選択されたマス目を、点灯表示手段633により遊技者により視認可能なように点灯表示する。そして、このように少なくとも縦、横、斜めうちいずれかの有効ラインが揃うようにマス目が選択・点灯表示されている場合、図柄制御手段625による図柄の変動表示が終了したか否かを判定する(ステップS410)。ここで、図柄の変動表示が終了したと判定された場合は、点灯表示手段633により、点灯表示している全てのマス目を消灯して(ステップS411)、本処理を終了する。一方、図柄の変動表示は終了していないと判定された場合は、本処理を終了する。
ステップS403で、当たり判定が当たりではなく外れであった場合は、現在、点灯表示手段633によりゲームシートG上に点灯表示されているマス目があるか否かを判定する(ステップS420)。ここで、点灯表示中のマス目がないと判定された場合は、ステップS423に進む。一方、点灯表示中のマス目があると判定された場合は、ゲームシートG上の縦、横、斜めのいずれかの有効ラインでリーチが成立しているか否かを判定する(ステップS421)。但し、有効ラインを構成する3個のマス目が全て点灯している、いわゆるビンゴ状態にある有効ラインはリーチが成立しているとは見なさない。ここで、いずれかの有効ラインでリーチが成立していると判定された場合は、マス目選択手段632により、このリーチが成立している有効ラインを構成するマス目以外の、点灯表示されていないマス目を1つ選択して(ステップS422)、いずれの有効ラインも揃わないようにする。そして、ステップS424に進む。なお、ステップS422において、マス目選択手段632は、リーチが成立している有効ラインを構成するマス目を選択して、いずれかの有効ラインを揃えて、ビンゴを成立させてもよい。このように、当たり判定の結果とマス目の点灯表示の内容が一致しないように構成することにより、遊技に意外性を与え、遊技者を楽しませることが可能となる。
ここで、ステップS422について、画面例を挙げて説明する。例えば、図21(a)に示すように、ゲームシートG上の有効ラインL5でリーチが成立しているときは、該ラインL5が揃わないように、マス目選択手段632はマス目g8を除くマス目g1,g3,g4,g6,g7及びg9のいずれかを選択する。
また、図21(b)に示すように、ゲームシートG上の有効ラインL1,L4の2本のラインでリーチが成立しているときは、これらのラインL1,L4のいずれも揃わないように、マス目選択手段632はマス目g2,g7を除くマス目g5,g6,g8及びg9のいずれかを選択する。また、図21(c)に示すように、有効ラインL2,L4,L6,L7の4本のラインでリーチが成立しているときは、これらのラインL2,L4,L6,L7のいずれも揃わないように、マス目選択手段632はマス目g5,g9及びg1を除くマス目g2,g8のいずれかを選択する。なお、図21(d)に示すように、有効ラインを構成する3個のマス目が全て点灯してビンゴ状態にある有効ラインL4はリーチが成立しているとは見なさず、有効ラインL3のみをリーチが成立していると見なす。この場合、マス目選択手段632は、マス目g9を除くマス目g2,g3,g5及びg6のいずれかを選択する。
一方、いずれの有効ラインでもリーチが成立していないと判定された場合は、マス目選択手段632によりゲームシートG上の点灯していないマス目を1つ選択して(ステップS423)、ステップS424に進む。
ここで、ステップS423について、画面例を挙げて説明する。例えば、現在ゲームシートG上で点灯表示中のマス目がないときは、図22(a)に示すように、マス目選択手段632は全てのマス目g1〜g9からいずれかを1つ選択する。なお、ここでは、マス目g8が選択された様子を示している。また、図22(b)に示すように、リーチは成立していないが、ゲームシートG上のマス目g2,g6が点灯表示しているときは、マス目選択手段632はこれらのマス目g2・g6を除くマス目g1,g3,g4,g5及びg7〜g9のいずれかを選択する。
ステップS424では、上記ステップ(ステップS422又はS423のいずれか)でマス目選択手段632により選択されたマス目を、点灯表示手段633により遊技者により視認可能なように点灯表示する。そして、このように少なくとも縦、横、斜めうちいずれかの有効ラインも揃わないようにマス目が選択・点灯表示されている場合、図柄制御手段625による図柄の変動表示が終了したか否かを判定する(ステップS425)。ここで、図柄の変動表示が終了したと判定された場合は、点灯表示手段633により、(図柄の変動表示毎に)点灯表示しているマス目を点灯表示した順に消灯して(ステップS426)、本処理を終了する。例えば、図柄変動表示中に点灯表示手段633がマス目g2,g8,g7を順に点灯表示したときは、当該変動終了後にまずマス目g2を消灯し、次の図柄変動表示後にマス目g8を消灯し、さらに次の図柄変動表示後にマス目g7を消灯させる。一方、ステップS425で、図柄の変動表示は終了していないと判定された場合は、図柄の変動が終了するまで待機する。
ここで、図柄表示装置20における、サブゲーム制御手段63により行われる上記サブゲーム(ビンゴゲーム)の表示と、図柄制御手段625により行われる図柄の変動表示について、図23及び図24を用いて説明する。
ここでは、図23に示すように、図柄の変動表示がなされていない(保留球情報記憶手段622に入賞情報が何ら記憶されていない)ときに始動入賞口12に遊技球Pが入賞し、この遊技球Pにして行われる図柄変動表示中に(始動入賞口12に入賞した)保留球Q1の入賞情報が保留球情報記憶手段622に記憶され、この保留球Q1に対して行われる図柄変動表示中に(始動入賞口12に入賞した)保留球R1の入賞情報が保留球情報記憶手段622に記憶され、この保留球R1に対して行われる図柄変動表示中に(始動入賞口12に入賞した)保留球S1,S2の入賞情報が保留球情報記憶手段622に記憶される遊技を想定する。なお、遊技球Pの当たり判定結果は外れ、保留球Q1の当たり判定結果は外れ、保留球R1の当たり判定結果は当たり、保留球S1,S2の当たり判定結果はそれぞれ外れであるとする。
次に、上記遊技について、図24(a)〜(g)の図柄表示装置20の画面例を用いて説明する。まず、図柄表示装置20において、図柄の変動表示がなされていないときに始動入賞口12に遊技球Pが入賞して、この遊技球Pに対する図柄変動表示が開始される。そして、図24(a)に示すように、該遊技球Pに対して行われる図柄変動表示中に、(始動入賞口12に入賞した)保留球Q1の入賞情報が保留球情報記憶手段622に記憶されると、該保留球Q1の当たり判定結果は外れであるため、マス目g7が選択・点灯表示される。そして、図24(b)に示すように、遊技球Pに対して行われる図柄変動表示が終了して外れ図柄が停止表示されると、マス目g7は消灯される。
続けて、図24(c)に示すように、保留球Q1に対して行われる図柄変動表示中に、(始動入賞口12に入賞した)保留球R1の入賞情報が保留球情報記憶手段622に記憶されると、該保留球R1の当たり判定結果は当たりであるため、有効ラインL6においてビンゴが成立するように、マス目g3,g6,g9が選択・点灯表示される。そして、図24(d)に示すように、遊技球Q1に対して行われる図柄変動表示が終了して外れ図柄が停止表示されると、マス目g3,g6,g9は全て消灯される。
次に、図24(e)に示すように、保留球R1に対して行われる図柄変動表示中に、(始動入賞口12に入賞した)保留球S1の入賞情報が保留球情報記憶手段622に記憶されると、該保留球S1の当たり判定結果は外れであるため、マス目g4が選択・点灯表示される。さらに、図24(f)に示すように、保留球S2の入賞情報が保留球情報記憶手段622に記憶されると、該保留球S2の当たり判定結果は外れであるため、マス目g2が選択・点灯表示される。そして、図24(g)に示すように、当たり判定結果が当たりである保留球R1に対して行われる図柄変動表示が終了して当たり図柄が停止表示されると、最初に点灯表示されたマス目g4が消灯される。
このあと図示は省略しているが、続けて、保留球S1に対する図柄変動表示が行われ(この図柄変動表示の終了後にはマス目g2が消灯される)、保留球S2に対する図柄変動表示が行われるようになっている。
以上のように、本発明では、マス目の点灯表示は保留球情報記憶手段622に入賞情報が記憶されたときに行われ、図柄の変動表示は保留球情報記憶手段622に保留球が記憶された順に行われるようになっている。このため、保留球情報記憶手段622に他の保留球の入賞情報が記憶されているとき等は、マス目の点灯表示がされるタイミングと、図柄変動表示がされるタイミングとにずれを生じることがある(図23参照)。その結果、上記遊技例のように、ゲームシートG上でビンゴが成立しても停止表示された図柄は外れ図柄である場合(図24(c),(d)参照)や、ゲームシートG上でビンゴが成立しなくても停止表示された図柄が当たり図柄である場合(図24(f),(g)参照)が生じるなど、遊技に意外性が生まれて、遊技者が遊技をより楽しむことができるようになっている。
続いて、特別遊技処理S3を行う。この特別遊技処理S3は、ステップS215で取得した当たり乱数の抽選結果が当たりのとき、単位遊技を所定回数(例えば15回)だけ実行可能な特別遊技を成立させる処理である。図15は、特別遊技処理S3の前段フローチャート、図16は特別遊技処理S3の後段フローチャート、図17は特別遊技終了処理S320のフローチャートである。
図15に示すように、特別遊技フラグがオンであるか否かを確認する、すなわち取得した当たり乱数が当たりであったか否かを確認し(ステップS301)、外れであればこの処理を終了する。当たりの場合は、例えば特別遊技フラグをオフしたり、当たり図柄発生確率が高確率の場合は通常の低確率に変動させたりする等の特別遊技初期設定を行う(ステップS302)。次に、単位遊技を行うための各種の初期設定を行い(ステップS303)、単位遊技を開始する。
単位遊技では、大入賞口駆動手段711により大入賞口駆動装置13mを作動させて大入賞口13を開放して、第1回目の単位遊技を開始する。大入賞口13が開放されると、遊技領域空間を落下移動する遊技球は大入賞口13に非常に入賞しやすい状態となる。このような状態で大入賞口13に遊技球が入賞すると、払出制御手段90によりこの入賞球に対して所定の数(例えば、13個)の賞球が球受け皿4に払い出されるようになっている。
このような単位遊技が開始されると、単位遊技終了判定手段712により、以下に述べる単位遊技終了条件の達成の有無が判断される。なお、この単位遊技終了条件が達成されるまでは、大入賞口13の開放作動が継続される。
単位遊技終了条件として、「入賞球数」及び「制限時間」が要件として設定されている。「入賞球数」の要件とは、大入賞口13に入賞したトータルの遊技球の数が所定数(例えば、10球)に達した時点で単位遊技終了条件が達成されたと判断するというものである。また、「開放時間」の要件とは、単位遊技開始後における大入賞口13の開放時間が予め定められた時間(例えば、30秒)経過したときに、この単位遊技終了条件が達成されたと判断するというものである。
特別遊技処理S3では、上記の単位遊技終了条件における達成の有無を、図16に示すように進めていく。まず、(ステップS303より続いて)大入賞口入賞検出装置13aにより大入賞口13に入賞したか否かを判断する(ステップS304)。ここで、大入賞口13に入賞していないと判断された場合は、ステップS306に進む。一方、大入賞口13に入賞したと判断された場合は、大入賞口13に取り付けられている入賞球のカウンタ(不図示)から、予め設定されている単位遊技条件終了のために必要な入賞球数(例えば、10球)から1を減らし(ステップS305)、ステップS306に進む。ステップS306では、特定領域通過検出装置13bにより特定領域(図示せず)に遊技球が入賞したか否かを判断する。ここで、特定領域に入賞していないと判断された場合は、ステップS308に進む。一方、特定領域に入賞したと判断された場合は、特定領域フラグをセットし(ステップS307)、ステップS308に進む。ステップS308では、大入賞口13の入賞球数が所定の数(例えば、10球)に達したか否かを判定する(ステップS308)。ここで、大入賞口13の入賞球数が所定の数を満たしていた場合は、単位遊技終了条件が達成されたこととなり、ステップS310に進む。一方、大入賞口13の入賞球数が所定の数を満たしていない場合は、ステップS309に進む。ステップS309では、もう1つの単位終了条件である開放時間に達したか否かを判断する。ここで、開放時間が終了していない(すなわち、単位遊技終了条件が満たされていない)と判断された場合は、ステップS304へ戻って次の単位遊技を行う。一方、開放時間が終了した(すなわち、単位遊技終了条件を満たされた)と判断された場合は、ステップS310へ進む。
以上のように、「入賞球数」若しくは「制限時間」の条件のいずれか一方が満たされた時点で、単位遊技終了判定手段712は単位遊技終了条件が達成されたと判断し、単位遊技を終了させる。
そして、上記のような単位遊技終了条件を達成したときは、大入賞口13の開放を止め、継続判定手段72により継続判定条件が達成されているか否かを判断する(ステップS310)。この継続条件とは、単位遊技中に特定領域に遊技球が入賞して特定領域フラグがセットされたか否かという条件である。また、継続条件の達成とは、単位遊技中に特定領域への入賞があった場合である。ステップS310において、継続条件が達成されたと判断されなかった場合、すなわち特定領域への入賞がないまま単位遊技が終了した場合には、特別遊技終了処理S320を行う。
一方、ステップS310において、継続条件が達成されたと判断された場合、すなわち今回の単位遊技中に特定領域へ少なくとも1つの入賞球があった場合は、特定領域フラグをオフする(ステップS311)。そして、今回の特別遊技を開始した後における単位遊技のラウンド数を数えるために、予め所定回数(例えば、15回)がセットされたカウンタから1を減らす(ステップS312)。続いて、このラウンド数のカウンタが1未満になったか否か、つまり単位遊技の繰り返し回数が所定回数行われたか否かを判断する(ステップS313)。ここで、ラウンド数のカウンタが1未満ではない、すなわち所定回数繰り返されていない場合は、ステップS303に戻り、次の単位遊技を行う。また、ラウンド数のカウンタが1未満である場合、すなわち単位遊技が所定回数繰り返された場合は、ステップS313から特別遊技終了処理S320へ進む。
特別遊技終了処理S320は、図17に示しており、まず、確率遊技移行判定手段73により、当選時における停止図柄が確変図柄であるか否かを判定する(ステップS321)。ここで、確変図柄であると判断された場合は、高確率遊技設定手段80により、当たり図柄発生確率を通常よりも高確率になるように当たり値が設定されている確変抽選テーブルをセットする(ステップS322)。なお、この確率抽選テーブルは、ステップS302において適宜リセットされる。続いて、確率変動当選画面を図柄表示装置20に表示する(ステップS323)。この確率変動当選画面とは、遊技者の注目を引き、当たり図柄発生確率が高確率に変動したことを遊技者が容易に把握することできるように、例えば、「確変」の文字が大きく表示されるような画面表示態様である。一方、ステップS321において、停止図柄が確変図柄ではないと判定された場合は、確率変動非当選画面にて報知する(ステップS324)。なお、確率変動非当選画面とは、当たり図柄発生確率が通常のままで高確率にはならなかったことを遊技者に報知するため、例えば「ざんねん」といった文字が大きく表示されるような画面表示態様である。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。