JP2006022675A - 風力発電装置の建設方法 - Google Patents

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    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Abstract

【課題】 大型のクレーンなどを用いることなく、山岳地や離島などであっても、比較的容易に高い塔状構造物を有する風力発電装置を建設することができるようにする。
【解決手段】 既設躯体部分1Bに挿入されたマスト2の頂部には、ナセル4が取り付けられている。マスト2に対して相対的に上下動可能な押上部材3を介して、既設躯体部分1Bに反力をとってマスト2を上昇させる。押上部材3を上昇させた後、既設躯体部分1Bと押上部材3との間にタワー1の上昇部分を構築する。この上昇部分を既設躯体部分1Bとして、マスト2をさらに上昇させる。以後、この工程を繰り返して、タワー1を完成させる。
【選択図】 図1


Description

本発明は、風力発電装置の建設方法に係り、特に、大型のナセルを有する風力発電装置に建設に利用して好適な風力発電装置の建設方法に関する。
近年、化石エネルギーの枯渇などが心配される中、その他のエネルギーとして、風力や太陽光といった自然エネルギーを利用する機運が高まっている。このような自然エネルギーを利用するものとして、風力によって発電を行う風力発電装置の建設なども積極的に計画されつつある。
このような風力発電装置の建設方法として、従来、特開平10−205428号公報に開示されたものがある。この風力発電装置の建設方法では、いわゆるクライミングクレーンを用いて下方から順次塔状構造物を組み立てる。続いて、組み立てられた塔状構造物の側部に第一架台と、ナセルが載置された第二架台とを配置する。それから、第一架台と第二架台とを交互に上昇させ、塔状構造物上部にナセルを固定する。そして、ナセルにブレードを取り付けて、風力発電装置とするというものである。
特開平10−205428号公報
ところで、このような風力発電装置を建設するにあたり、わが国の国土事情などを鑑みると、風力発電装置の建設場所としては、山岳地や離島などが風力発電装置を建設する場所として適した場所となっている場合が多い。このような山岳地や離島に風力発電装置を建築しようとすると、風力圧電装置を組み立てるためのクレーンなどの搬送や設置条件などが問題となる。
ここで、上記特許文献1に開示された風力発電装置の建設方法では、塔状構造物を組み立てるために、いわゆるクライミングクレーンを用いている。このため、たとえば大型クレーンを風力発電装置の建設位置に持ち込むよりは有利となるものの、依然として、山岳地や離島などに大型のクレーンを設けなければならないという問題があった。
特に、風力発電装置としては、発電量の大きいものが望まれ、それに伴い、風力発電装置に用いられる塔状構造物は高いものとなり、ナセルは大型であるものとなっている。このような高い塔状構造物の上部に大型のナセルを取り付けることを考えると、クライミングクレーン自体、結局は大型のものを用いなければならないという問題がある。このような大型のクレーンを用いると、このクレーンの解体作業にも手間を要することになるという問題もある。
そこで、本発明の課題は、大型のクレーンなどを用いることなく、山岳地や離島などであっても、比較的容易に高い塔状構造物を有する風力発電装置を建設することができる風力発電装置の建設方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る風力発電装置の建設方法は、発電機が収容されたナセルが、塔状構造物の上部に取り付けられ、ナセルにブレードが取り付けられた風力発電装置の建設方法であって、高さ方向に沿った空洞部が形成された塔状構造物における空洞部にマスト部材が挿入され、マスト部材の頂部にはナセルが載置され、マスト部材に対して相対的に上下動可能である押上部材がマスト部材の外周位置に取り付けられており、押上部材を介して、塔状構造物における既設躯体部分に反力をとってマスト部材を上昇させ、続いて押上部材を上昇させた後、塔状構造物の既設躯体部分と押上部材との間に塔状構造物の上昇部分を構築し、塔状構造物の上昇部分を塔状構造物の既設躯体部分として、マスト部材をさらに上昇させ、以後、マスト部材の上昇と塔状構造物の上昇部分の構築とを繰り返して、塔状構造物を完成させ、完成された塔状構造物にナセルを取り付けることを特徴とする。
本発明に係る風力発電装置の建設方法においては、塔状構造物を構築するにあたり、マスト部材と、マスト部材に対して相対的に上下動する押上部材を用いている。このマスト部材と押上部材とを用いることにより、塔状構造物の上昇部分を構築した後、押上部材を介してマスト部材を相対的に上昇させることにより、押上部材と塔状構造物の上昇部分との間にスペースを形成する。このスペースに塔状構造物の次の上昇部分を構築することができる。
したがって、大型の装置を用いることなく、高い塔状構造物を建設することができるので、山岳地や離島などであっても、比較的容易に高い塔状構造物を有する風力発電装置を建設することができる。また、マスト部材の上部にナセルを配置してマスト部材を上昇させている。このため、最終的にナセルを完成したマストの上部にまで別途搬送する必要がないので、その分装置の簡素化を図ることができる。
ここで、高さ方向に貫通する空洞部が形成され、塔状構造物の基礎となる基礎部を構築した後、空洞部にマスト部材を挿入し、押上部材を介して、基礎部に反力をとってマスト部材を上昇させ、続いて押上部材を上昇させた後、塔状構造物の基礎部と押上部材との間に塔状構造物の上昇部分を構築する態様とすることができる。
このように、塔状構造物の基礎となる基礎部における空洞部にマスト部材を挿入し、その後、塔状構造物を構築していくことにより、同様に、大型のクレーンなどの装置を用いることなく、高い塔状構造物を建設することができる。
また、完成した塔状構造物にナセルを取り付けた後、マスト部材を除去する態様とすることができる。
塔状構造物が完成した後は、マスト部材は不要のものとなる。このマスト部材を除去することにより、マスト部材が配置されていた位置を有効利用することができる。
さらに、マスト部材にローラ部材が取り付けられており、マスト部材が上下動する際、マスト部材は、ローラ部材によって構築中の塔状構造物に沿って案内される態様とすることもできる。
このようなローラ部材が設けられていることにより、塔状構造物に対してマスト部材が上下動する際に、マスト部材を確実に上下動させることができる。
また、構築中の塔状構造物に対するマスト部材の上下動を抑止するストッパが設けられており、押上部材を上下動させる際、ストッパによってマスト部材の塔状構造物に対する上下動を抑止する態様とすることもできる。
このようなストッパを設けることにより、マスト部材に対して押上部材を上下動させる際、マスト部材が上下方向に移動しないようにすることができる。
さらに、塔状構造物の上昇部分を構築する際、その下段で用いた型枠を塔状構造物の上昇部分に対応する位置に上昇させ、型枠を用いて塔状構造物の上昇部分を構築する態様とすることもできる。
塔状構造物の上昇部分を構築する際、たとえば型枠が用いられるが、下段で用いた型枠をそのまま上昇させて、塔状構造物の次の上昇部分を構築する際に利用することにより、型枠を別途搬送する手間を省くことができる。
本発明に係る風力発電装置の建設方法によれば、山岳地や離島などであっても、比較的容易に高い塔状構造物を有する風力発電装置を建設することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る風力発電装置の建設途中の状態を示す側面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る風力発電装置の建設方法では、本発明塔状構造物であるタワー1を構築する際、本発明のマスト部材であるマスト2および図2に示す押上装置3を利用している。マスト2の上端部には、台座4が取り付けられ、台座4の上に発電機が収容されたナセル5が載置されている。また、建設途中のタワー1は、基礎部1A上昇部分1Bとを備えており、上昇部分1Bを構築する際には、本発明の型枠である外枠6(図9)および外枠6の外側に配置された外足場7を利用している。
タワー1は、図2にも示すように、すでに施工され躯体となった既設躯体部分1Bを有している。この既設躯体部分1Bの上方に、上昇部分が施工される。そして、既設躯体部分1Bが所定の高さに到達したときに、タワー1が完成する。上昇部分の施工については、後に説明するように、鉄筋と内側型枠が一体となったハーフプレキャスト版15(図7)が用いられる。
また、タワー1の外側は、高くなるにしたがって先細りするテーパを有する形状をなしており、地上に固定されている部分が最も径が大きく、上方に行くにしたがって径が小さくなる形状をなしている。さらに、タワー1は、図3〜図5に示すように、平断面内側に凸部13と凹部14とが交互に形成された形をなしている。この凸部13の内側面をつないだ形状は円筒形状をなしており、外側面のようなテーパは付されていない形状とされている。
マスト2は、図2に示すように、縦長の棒状の部材であり、その長手方向が上下方向に向いて配置されている。また、図3〜図5に示すように、マスト2は、平面外形が矩形をなす中空の部材である。マスト2の外形は、図6に示すように、トラスが組み合わされた形で形成されている。なお、図6以外の図では、理解容易のため、マスト2の外形を示す矩形のみを示している。
さらに、マスト2の上端部には、上フランジ21が設けられ、高さ方向略中央部には、下フランジ22が設けられており、上フランジ21と下フランジ22との間に、ストランド(ワイヤロープ)23が張設されている。ストランド23は、図3〜図5に示すように、マスト2の周囲の4箇所に設けられている。
また、マスト2の高さ方向ほぼ中央部には、本発明のローラ部材である上部ローラ部材24が設けられ、マスト2の下部には、本発明のローラ部材である下部ローラ部材25が設けられている。上部ローラ部材24は、図4に示すように、マスト2に固定されたローラプレート26に枢着され、タワー1における既設躯体部分1Bの凸部13に当接しており、マスト2の上下動に伴って転動する。下部ローラ部材25も同様にマスト2の下端部に設けられたローラプレート26の枢着され、タワー1における既設躯体部分1Bの凸部に当接しており、マスト2の上下動に伴って転動する。ローラ部材24,25は、こうして、マスト2がタワー1に対して上昇または下降する際に、マスト2の移動経路を案内する。
さらに、マスト2の下端部には、マスト2の上下動を抑止するブラケット状のストッパ27が設けられている。ストッパ27は、図5に示すように、マスト2の下端部に取り付けられた十字状のベース28の各先端部にそれぞれ取り付けられており、ストッパ27を貫通するボルト29をタワー1における既設躯体部分1Bに形成されたボルト孔にねじ込むことにより、マスト2をタワー1に固定する。このストッパ27により、マスト2の上下動を抑止する。
押上装置3は、図2および図3に示すように、リング状のクライミングリング31および4つのセンターホールジャッキ32を備えている。このセンターホールジャッキ32は、クライミングリング31の周方向に等間隔で離間して配置されており、各センターホールジャッキ32の中央に形成された中空部にストランド23が貫通している。センターホールジャッキ32を作動させることにより、ストランド23に対してセンターホールジャッキ32が上下動する。このストランド23に対するセンターホールジャッキ32の上下動により、押上装置3がマスト2に対して相対的に上下動する。
以上の構成を有するマスト2および押上装置3を用いた風力発電装置の建設手順について説明する。まず、風力発電装置の建設手順の大まかな流れを図7および図8を参照して説明する、
風力発電装置を建設するにあたり、図7(a)に示すように、地上にタワー1の基礎となる基礎部1Aを構築する。タワー1の基礎部1Aを平面視した中央部分には、空洞部が形成されている。基礎部1Aを形成した後は、図7(b)に示すように、クレーンCなどを用いて、基礎部1Aに形成された空洞部にマスト2を挿入する。マスト2を挿入するとともに、マスト2の上端部に台座4を取り付け、台座4上にナセル5を載置する。このとき、台座4には、台座4上での作業を行うための上部足場Fを形成する。
こうして、マスト2を挿入し、台座4を取り付けてナセル5を載置したら、図7(c)に示すように、タワー1の基礎部1Aから順次タワー1の上昇部分を構築していく。タワー1の上昇部分の構築手順については、さらに後に詳しく説明する。構築された上昇部分は、その後既設躯体部分となる。
続いて、図8(a)に示すように、既設躯体部分の上に、さらに上昇部分を構築していき、タワー1の高さを高くしていく。また、タワー1が高くなるとともに、マスト2の上端に配置された台座4およびナセル5も上昇していく。その後、タワー1が規定の高さに到達して、タワー1が完成したら、タワー1にナセル5を固定する。その後、図8(b)に示すように、ナセル5にブレードBを取り付ける一方で、マスト2を下降させる。
それから、ナセル5に対するブレードBの取り付けが完了した後、図8(c)に示すように、上部足場Fを撤去して、上部足場Fを形成していた部材を下降させる。こうして、風力発電装置が完成する。
次に、マスト2および押上装置3を用いてタワー1の上昇部分を構築して、タワー1を構築していく手順について説明する。図9および図10は、タワー1の上昇部分を構築する工程を示す工程図である。
図9(a)には、タワー1の既設躯体部分1Bが形成された状態を示している。既設躯体部分1Bが形成されたときには、既設躯体部分1Bの周囲には、外枠6および外足場7が配置された状態となっている。また、マスト2におけるストッパ27は、タワー1の既設躯体部分1Bに固定されており、押上装置3におけるクライミングリング31は、マスト2の最上部近傍にまで上昇した位置に配置されている。
この状態から、タワー1の上昇部分を構築するにあたり、センターホールジャッキ32を作動させ、センターホールジャッキ32内に貫通するストランド23をセンターホールジャッキ32に対して上昇させることにより、マスト2に対してクライミングリング31を下降させる。このとき、マスト2は、ストッパ27によって、既設躯体部分1Bに固定されていることから、ライミングリング31が下降し、既設躯体部分1Bの上端面に当接する。
クライミングリング31が既設躯体部分1Bの上端面に当接したら、ストッパ27におけるボルト29を既設躯体部分1Bから取り外し、マスト2の上下動を抑止するストッパ機能を解除する。続いて、さらにセンターホールジャッキ32を作動させて、クライミングリング31をマスト2に対して相対的に下降させる。すると、クライミングリング31は、既設躯体部分1Bによってその下降を抑制されることから、逆に、マスト2が上昇する。マスト2が上昇している間、マスト2はローラ部材24,25に案内され、既設躯体部分1Bに沿って上昇する。ここで、既設躯体部分1Bの内側面の径は一定であることから、ローラ部材24,25は、常に既設躯体部分1Bに当接する状態を維持することができる。
マスト2が上昇し、図9(b)に示すように、マスト2が規定の高さ位置に到達したら、センターホールジャッキ32の作動を停止させる。その後、マスト2におけるストッパ27を再びボルト29によって既設躯体部分1Bに固定する。このときのマスト2の上昇高さは、タワー1の上昇部分の高さとほぼ同一に設定する。続いて、センターホールジャッキ32を作動させて、図9(c)に示すように、クライミングリング31をマスト2の上端部近傍位置まで上昇させる。
クライミングリング31を上昇させたら、上部足場Fに設けた図示しないウィンチなどにより、地上からハーフプレキャスト版15を持ち上げ、図10(a)に示すように、既設躯体部分1Bの上に、ハーフプレキャスト版15を配置する。ハーフプレキャスト版15は、既設躯体部分1Bの内周面を上方に延長した面に沿うようにして配置されるプレキャストコンクリートからなる内側型枠を備えており、その内側型枠の外側位置に鉄筋が配筋されて形成されている。この鉄筋が配筋されている位置は、既設躯体部分1Bの外周面を上方に延長した面よりも内側までの間で配筋されている。
こうして、ハーフプレキャスト版15を配置したら、図10(b)に示すように、外枠6および外足場7を上昇させる。外枠6および外足場7を上昇させたら、ハーフプレキャスト版15における鉄筋部分は、内側型枠と外枠6との間に挟まれる形となる。外枠6は、タワー1の外側面にテーパ形状を付すように、下側に対して上側が内側に若干傾斜する形状をなしている。この外枠6を上昇させて利用することから、タワー1の外側には、一定の傾斜角度をなすテーパ形状が付与される。
この状態で、図10(c)に示すように、上部足場FにホッパHをセットする。その後、内側型枠と外枠6との間にホッパHからコンクリート材料などを流入し、内側型枠と外枠6との間にコンクリートを打設する。このまま、コンクリートが固まるまで養生する。このようにして、既設躯体部分1Bの上部に、上昇部分が構築される。この上昇部分を養生し、コンクリートが固まった時点で、上昇部分が既設躯体部分となる。なお、既設躯体部分1Bの上に上昇部分を構築する際には、上記のように現場でコンクリートを打設する態様のほか、フルプレキャストの躯体を既設躯体部分1Bに積み重ねて上昇部分を構築する態様とすることもできる。
こうして、上昇部分が既設躯体部分となった後は、図9(a)に示す状態に戻して、さらにその上方に上昇部分を構築していく。このように、マスト2と押上装置3とを用いて、既設躯体部分の上方に上昇部分を順次構築することにより、マスト2の頂部にナセル5を載置した状態でタワー1を構築することができる。したがって、大型のクレーンを用いることなく、風力発電装置を建設することができる。
続いて、タワー1が完成してから、風力発電装置を完成させるまでの手順について、図11および図12を参照して説明する。
図9および図10に示す工程を繰り返し、タワー1が完成したら、図11(a)に示す状態となる。このタワー1が完成した状態では、マスト2は、ストッパ27によってタワー1に固定されており、押上装置3におけるクライミングリング31は、タワー1の上端部から離間してその上方位置に配置された状態となっている。
この状態から、センターホールジャッキ32を作動させ、クライミングリング31を下降させる。次に、クライミングリング31がタワー1の上端部に当接した時点でセンターホールジャッキ32の作動を停止させ、クライミングリング31がタワー1の上端部に当接した状態とする。
続いて、マスト2のストッパ27におけるボルト29を既設躯体部分1Bから取り外し、マスト2の上下動を抑止するストッパ機能を解除する。この状態で、センターホールジャッキ32を作動させて、マスト2を下降させる。マスト2が下降すると、マスト2の上端部に配置された台座4および台座4上に載置されたナセル5も下降する。そして、そのまま、図11(b)に示すように、ナセル5が載置された台座4がタワー1の上端部に到達するまで、マスト2を下降させる。
こうして、台座4がタワー1の上端部に当接したら、センターホールジャッキ32の作動を停止させ、マスト2の下降を終了させる。その後、ストッパ27によってマスト2の上下動を抑止する。それから、台座4を介して、ナセル5をタワー1に固定し、タワー1によってナセル5の荷重を受けるようにする。その後、図11(c)に示すように、外枠6および外足場7を撤去する。
外枠6および外足場を撤去したら、図12(a)に示すように、マスト2およびセンターホールジャッキ32などを撤去する。センターホールジャッキ32は、クライミングリング31から取り外され、上部足場Fに設けられた図示しない小型クレーンなどによって地上に降ろされて撤去される。
また、マスト2を撤去する際には、ストッパ27を解除した後、上部足場Fに設けられた図示しないウィンチなどによってマスト2を吊持する。このまま、タワー1の内側を通して、マスト2を下降させる。マスト2は、ローラ部材24,25に案内され、タワー1の内側面に沿って下降させられる。
マスト2を下降させることによって撤去したら、図12(b)に示すように、上部足場FからブレードBを持ち上げブレードBをナセル5の先端部に取り付ける。ここでは、まだ上部足場Fが撤去されていないので、ブレードBの取り付け作業も容易に行うことができる。
その後、ブレードBの取り付け作業が済んだら、図12(c)に示すように、上部足場Fを撤去する。このようにして、風力発電装置が完成する。
このように、本実施形態に係る風力発電装置の建設方法では、マスト2および押上装置3を用いてナセル5を上昇させながらタワー1を構築することができるので、大型のクレーンなどを用いることなく、風力発電装置を建設することができる。したがって、山岳地や離島などであっても、比較的容易に高い塔状構造物を有する風力発電装置を建設することができる。
また、クライミングクレーンを用いた場合には、風力発電装置が建設された時点で、クライミングクレーン自体も大きくなっており、その撤去作業に手間が掛かることになるが、本実施形態では、マスト2および押上装置3等のみを撤去すれば済むので、その撤去作業を簡素なものとすることができる。
本発明の実施形態に係る風力発電装置の建設途中の状態を示す側面図である。 建設途中のタワーの側断面図である。 図2のIII−III線断面である。 図2のIV−IV線断面図である。 図2のV−V線断面図である。 マストの形状の詳細を説明するためのタワーの側面図である。 風力発電装置の建設工程の概要を示す工程図である。 図7に続く工程を示す工程図である。 タワーの上昇部分を構築する工程を示す工程図である。 図9に続く工程を示す工程図である。 タワーが完成してから風力発電装置を完成させるまでの工程を示す工程図である。 図11に続く工程を示す工程図である。
符号の説明
1…タワー
1A…基礎部
1B…既設躯体部分
2…マスト
3…押上装置
4…台座
5…ナセル
6…外枠
7…外足場
13…凸部
14…凹部
15…ハーフプレキャスト版
21…上フランジ
22…下フランジ
23…ストランド
24…上部ローラ部材
25…下部ローラ部材
26…ローラプレート
27…ストッパ
28…ベース
29…ボルト
31…クライミングリング
32…センターホールジャッキ
B…ブレード
C…クレーン
F…上部足場
H…ホッパ

Claims (6)

  1. 発電機が収容されたナセルが、塔状構造物の上部に取り付けられ、前記ナセルにブレードが取り付けられた風力発電装置の建設方法であって、
    高さ方向に沿った空洞部が形成された塔状構造物における前記空洞部にマスト部材が挿入され、前記マスト部材の頂部には前記ナセルが載置され、前記マスト部材に対して相対的に上下動可能である押上部材が前記マスト部材の外周位置に取り付けられており、
    前記押上部材を介して、前記塔状構造物における既設躯体部分に反力をとって前記マスト部材を上昇させ、続いて前記押上部材を上昇させた後、
    前記塔状構造物の既設躯体部分と前記押上部材との間に塔状構造物の上昇部分を構築し、
    前記塔状構造物の上昇部分を前記塔状構造物の既設躯体部分として、前記マスト部材をさらに上昇させ、
    以後、前記マスト部材の上昇と塔状構造物の上昇部分の構築とを繰り返して、前記塔状構造物を完成させ、
    完成された前記塔状構造物に前記ナセルを取り付けることを特徴とする風力発電装置の建設方法。
  2. 高さ方向に貫通する空洞部が形成され、前記塔状構造物の基礎となる基礎部を構築した後、
    前記空洞部に前記マスト部材を挿入し、前記押上部材を介して、前記基礎部に反力をとって前記マスト部材を上昇させ、続いて前記押上部材を上昇させた後、
    前記塔状構造物の基礎部と前記押上部材との間に塔状構造物の上昇部分を構築する請求項1に記載の風力発電装置の建設方法。
  3. 完成した前記塔状構造物に前記ナセルを取り付けた後、前記マスト部材を除去する請求項1または請求項2に記載の風力発電装置の建設方法。
  4. 前記マスト部材にローラ部材が取り付けられており、
    前記マスト部材が上下動する際、前記マスト部材は、前記ローラ部材によって構築中の前記塔状構造物に沿って案内される請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の風力発電装置の建設方法。
  5. 構築中の前記塔状構造物に対する前記マスト部材の上下動を抑止するストッパが設けられており、
    前記押上部材を上下動させる際、前記ストッパによって前記マスト部材の前記塔状構造物に対する上下動を抑止する請求項1〜請求項4のうちのいずれか1項に記載の風力発電同地の建設方法。
  6. 前記塔状構造物の上昇部分を構築する際、その下段で用いた型枠を前記塔状構造物の上昇部分に対応する位置に上昇させ、前記型枠を用いて前記塔状構造物の上昇部分を構築する請求項1〜請求項5のうちのいずれか1項に記載の風力発電装置の建設方法。
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