JP2006022063A - Lox−1遺伝子発現抑制剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】LOX−1の遺伝子塩基配列に結合するピロール−イミダゾールポリアミドを用いたLOX−1遺伝子発現抑制剤。
【解決手段】N−メチルピロール単位(以下Pyとも言う)、N−メチルイミダゾール単位(以下Imとも言う)及びγ−アミノ酪酸単位を含むピロールイミダゾールポリアミドであって、レクチン様LDL受容体−1(以下LOX−1とも言う)遺伝子プロモーターの−130〜−11(配列番号2)の一部又は全部とこれに対する相補鎖を含む二重らせん領域(以下標的領域と言う)の副溝内において、前記γ−アミノ酪酸単位の部位で折りたたまれてU字型のコンフォメーションをとることができ、C−G塩基対に対してはPy/Im対が、G−C塩基対に対してはIm/Py対が、A−T塩基対及びT−A塩基対に対してはいずれもPy/Py対がそれぞれ対応する、上記ピロールイミダゾールポリアミドを含んでなるLOX−1遺伝子発現抑制剤。
【選択図】なし

Description

本発明はレクチン様酸化低比重リポタンパク(LDL)受容体−1(以下LOX−1とも言う)遺伝子発現抑制剤に関する。より詳細には特定の構造を有するピロールイミダゾールポリアミドを含んでなるLOX−1遺伝子発現抑制剤に関する。
心筋梗塞や脳梗塞という重篤な疾患の原因となる動脈硬化症の非常に重要な危険因子として、高脂血症、特に高コレステロール血症が挙げられる。動脈硬化の初期には、単球の血管内皮下への進入に先立って内皮障害が起こることが知られており、この障害はLDLが変性を受けて生じる変性LDL,特に酸化LDLが非常に重要な役割を果たしていることが知られている。酸化LDLは通常のLDL受容体とは結合せず、スカベンジャー受容体と結合して細胞内に取り込まれる。血管内皮細胞が酸化LDL等の変性LDLを取り込むことはよく知られているので、これは既知の受容体とは異なる受容体を介する現象であることを示唆するものであった。この血管内皮細胞に発現する酸化LDL受容体は、Sawamura et al.によって同定された。彼らはウシ大動脈内皮細胞のcDNAライブラリーからexpression cloning法を用いて、酸化LDLと結合してこれを取りこむ受容体のクローニングに成功し、lectin−like oxidized LDL receptor−1(LOX−1)と命名した(非特許文献1)。
LOX−1は動脈硬化の早期病変における内皮細胞に強い発現が見られるが、病変が進行すると内皮細胞における発現はむしろ減少し、内皮下に進入したマクロファージや血管平滑筋細胞における発現が増加し、また新生血管の内皮細胞にも発現が見られることが報告されている(非特許文献2)。LOX−1は正常の血管内皮細胞には少量しか発現しないが、様々な刺激により発現が誘導される。上述のように動脈硬化性病変による発現のほか、PMA、TNF−α、TNF−βのような炎症性サイトカイン(非特許文献3)、高血圧(非特許文献4)、血流に起因する物理的・機械的刺激(シェアストレス)(非特許文献5)によっても発現が誘導されることが報告されている。
LOX−1を介する酸化LDLの取り込みが内皮細胞の機能障害に関与し、細胞内の活性酸素種(ROS)の産生を誘導し(非特許文献6)、またMCP−1の酸化LDLによる内皮での発現誘導がLOX−1のアンチセンスにより抑制されることも報告されている(非特許文献7)。
逆遺伝学による遺伝子機能の不活性化の手法は、ある特定の遺伝子の機能を解析するために用いられるものであるが、一方でウイルス感染、癌、及び遺伝子の異常発現に基づくその他の疾病の治療にも大きな可能性を開いている。すなわち、遺伝子機能の不活性化を、相同的組換えによりDNAレベルで、又はアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドやリボザイムによりRNAレベルで実施することができることが知られている。しかし、アンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドやリボザイムの手法は、ターゲットとする配列に制約があり、組織、細胞への移行が悪く、リボヌクレアーゼにより分解されやすいという課題があった。
一方、アンチセンス試薬やリボザイムのような(デオキシ)リボヌクレオチド試薬とは異なり、ピロールイミダゾールポリアミド(以下、Py−Imポリアミドとも言う)類が、DNAの塩基配列を特異的に認識し、特定遺伝子の発現を細胞外からコントロールすることができることが報告されている。
ピロールイミダゾールポリアミドは一群の合成小分子であり、芳香族環であるN−メチルピロール単位(以下Pyとも言う)及びN−メチルイミダゾール単位(以下Imとも言う)から構成されている(非特許文献8−10)。Py及びImは連続してカップリングし折りたたむことによりγ−アミノ酪酸の存在下でU字型のコンフォメーションを採ることができる。本発明に係るピロールイミダゾールポリアミドにおいて、N−メチルピロール単位(Py)、N−メチルイミダゾール単位(Im)及びγ−アミノ酪酸単位(γリンカーとも言う)は互いにアミド結合(−C(=O)−NH−)で連結されており、その一般構造及び製造方法は公知である(特許文献1〜3)。
このような合成ポリアミドは二重らせんDNAの副溝(マイナーグルーブ)中の特定の塩基対に高い親和性と特異性を以って結合することができる。塩基対の特異的認識はPyとImとの1対1の対形成に依存している。即ち、DNAの副溝内でのU字型コンフォメーションにおいて、Py/Im対はC−G塩基対を標的とし、Im/PyはG−C塩基対を標的とし、そしてPy/PyはA−T塩基対及びT−A塩基対の両方を標的とする(非特許文献9−10)。最近の研究によればA−T縮合はPy/Py対の一つのピロール環を3−ヒドロキシピロール(Hp)で置換した結果としてHp/Pyが優先的にT/A対に結合することによって克服することができることがわかっている(非特許文献11)。
一般的には転写の開始が遺伝子制御の重要なポイントであると考えられている。転写の開始には遺伝子プロモータ領域において特異的な認識配列に結合する転写因子をいくつか必要とする。副溝中のポリアミドは、もし転写因子が遺伝子発現において重要であれば、転写因子の結合を遮断して遺伝子の調節に干渉する可能性がある。この仮説はインビトロ及びインビボの実験で証明されている。ジンクフィンガーの認識部位(TFIIIAの結合部位)の内部に結合したPy−Imポリアミドは5SRNA遺伝子の転写を阻害した(非特許文献12)。ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)プロモータ中の転写因子配列に隣接する塩基対に結合するポリアミド類は、ヒト細胞におけるHIV−1複製を阻害する。これらの配列にはTATAボックス、リンパ系エンハンサー因子LEF−1配列、及びETS−1配列が包含される(非特許文献13)。これとは対照的に、ポリアミドはまた、リプレッサー因子を遮断することによって、又は生来の転写因子を置換することによって、遺伝子発現を活性化する(非特許文献14−16)。ヒトサイトメガロウイルス(CMV)UL122仲介初期タンパク質2(IE86)は、プロモータにRNAポリメラーゼIIを補充することを遮断し、その関連遺伝子の転写を抑制する(非特許文献14)。合成ポリアミドはIE86の抑制を遮断しその対応遺伝子の発現を開放することができる(非特許文献15)。Mappらにより設計されたポリアミドは人工転写因子として作用し、遺伝子転写反応を仲介する(非特許文献16)。
特許第3045706号 特開2001−136974 WO03/000683A1 Sawamura et al: Nature 386, 73-77(1997) Kataoka et al: Circulation, 99, 3110-3117(1999). Minami et al: Biochem Biophys Res Commun, 272, 357-361(2000) Nagase et al: Biochem Biophys Res Commun, 237, 496-498(1997) Murase et al: Circ Res, 83, 328-333(1998) Cominacini et al: J Biol Chem, 275, 12633-12638(2000) Li et al: Circulation, 101, 2889-2895(2000) Trauger et al: Nature, 382, 559-61(1996) White et al: Chem Biol., 4, 569-78(1997) Dervan: Bioorg Med Chem., 9, 2215-35(2001) White at al: Nature, 391, 468-71(1998) Gottesfeld et al: Nature, 387, 202-5(1997) Dickinson et al: Proc Natl Acad Sci U S A, 95, 12890-5(1998) Lee et al: Proc Natl Acad Sci U S A, 93, 2570-5(1996) Dickinson et al: Biochemistry, 38, 10801-7(1999) Mapp et al: Proc Natl Acad Sci U S A, 97, 3930-5(2000)
先に述べたアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドやリボザイムの手法は、ターゲットとする配列に制約があり、組織、細胞への移行が悪く、リボヌクレアーゼにより分解されやすいという課題があった。これまでに、LOX−1の遺伝子塩基配列に結合するピロール−イミダゾールポリアミドを用いたLOX−1遺伝子発現抑制剤又はLOX−1関連疾患の治療薬についての報告はない。
本発明者らは、ヒトLOX−1遺伝子プロモータの特定の領域に特異的に結合してヒトLOX−1遺伝子の発現を阻害することができるピロールイミダゾールポリアミドの開発とその薬理効果について鋭意研究した。その結果、本発明者らは、LOX−1遺伝子プロモータの様々な断片を標的とするポリアミド類のうち、プロモータ領域の−250〜−1の領域のうち、12−O−tetradecanoylphrbol 12−acetate反応領域(TRE)、GATA転写因子1(GATA−1)、カタボライト遺伝子アクチベータータンパク質(CAP)、p遺伝子(p gene)結合領域を含む領域に結合する化合物が、LOX−1プロモータの活性を有意に阻害し、培養細胞においてLOX−1遺伝子の発現をダウンレギュレートすることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1) N−メチルピロール単位(以下Pyとも言う)、N−メチルイミダゾール単位(以下Imとも言う)及びγ−アミノ酪酸単位を含むピロールイミダゾールポリアミドであって、レクチン様LDL受容体−1(以下LOX−1とも言う)遺伝子プロモーターの−130〜−11(配列番号2)の一部又は全部とこれに対する相補鎖を含む二重らせん領域(以下標的領域と言う)の副溝内において、前記γ−アミノ酪酸単位の部位で折りたたまれてU字型のコンフォメーションをとることができ、C−G塩基対に対してはPy/Im対が、G−C塩基対に対してはIm/Py対が、A−T塩基対及びT−A塩基対に対してはいずれもPy/Py対がそれぞれ対応する、上記ピロールイミダゾールポリアミドを含んでなるLOX−1遺伝子発現抑制剤。
(2) 更にβ−アラニン単位を含む上記(1)記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
(3) 前記標的領域がLOX−1遺伝子プロモーターの塩基配列−62〜−55(配列番号3)の一部又は全部とこれに対する相補鎖を含む二重らせん領域である上記(1)又は(2)記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
(4) 前記標的領域がLOX−1遺伝子プロモーターの塩基配列−52〜−45(配列番号4)の一部又は全部とこれに対する相補鎖を含む二重らせん領域である上記(1)又は(2)記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
(5) 前記ピロールイミダゾールポリアミドの末端のカルボキシル基がアミドを形成している上記(1)〜(4)のいずれか一項記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
(6) 前記アミドがN,N−ジメチルアミノプロピルアミンとのアミドである上記(1)〜(5)のいずれか一項記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
(7) 前記ピロールイミダゾールポリアミドが下式で表される上記(2)又は(3)記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。

(8) 前記ピロールイミダゾールポリアミドが下式で表される上記(2)又は(4)記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。

(9)下式で表されるピロールイミダゾールポリアミド。
本発明によれば、遺伝子発現を特異的に抑制することができるので化学療法剤のような副作用がなく、また化合物であるのでリボヌクレアーゼにより分解されるという欠点もない、LOX−1遺伝子発現抑制剤を得ることができる。
発明を実施するための形態
本発明に係るピロールイミダゾールポリアミドにおいて、N−メチルピロール単位(以下Pyとも言う)、N−メチルイミダゾール単位(以下Imとも言う)及びγ−アミノ酪酸単位(γリンカーとも言う)は互いにアミド結合(−C(=O)−NH−)で連結されており、その一般構造及び製造方法は公知である(例えば、特許文献1〜3参照)。
例えば、ピロールイミダゾールポリアミドはFmoc(9−フルオレニルメトキシカルボニル)を用いた固相法(固相Fmoc法)による自動合成法によって簡便に製造することができる(特許文献3)。固相Fmoc法によれば、ピロールイミダゾールポリアミドの末端をカルボン酸残基として固体担体から切り出すことができるので、種々の官能基を分子末端に導入してピロールイミダゾールポリアミドの誘導体を作成することもできる。例えば、デュオカルマイシン、ピロロベンゾジアゼピン、ブレオマイシン、エンジイン化合物、ナイトロジェンマスタード、これらの誘導体等、DNAに対してアルキル化能を有する化合物を必要に応じて導入することもできる。固相Fmoc法は市販のタンパク(ペプチド)合成機を用いる自動合成法であるため、天然に存在するタンパク質や非天然タンパク質とピロールイミダゾールポリアミドとの共役体(コンジュゲート)を合成することもできる。また、Fmoc法はt−BOC法に比べて反応条件が緩和であるため、タンパク質以外の有機化合物(酸性条件下で不安定な官能基を有する化合物をも含む)の導入も可能である。例えば、ピロールイミダゾールポリアミドとDNAやRNA(又はそれらの誘導体)との共役体を自動的に合成することも可能である。
上記公知のFmoc法等によれば、末端にカルボキシル基を有するピロールイミダゾールポリアミドを合成することができる。その具体例としては、例えば、末端にβ−アラニン残基(β−アミノプロピオン酸残基)やγ−アミノ酪酸残基を有するピロールイミダゾールポリアミド等が挙げられる。末端にβ−アラニン残基又はγ−アミノ酪酸残基を有するピロールイミダゾールポリアミドは、例えば、それぞれFmocでアミノ基を保護した、アミノピロールカルボン酸、アミノイミダゾールカルボン酸、β−アラニン又はγ−アミノ酪酸を担持した固相担体を用い、ペプチド合成機を使用して固相Fmoc法により合成することができる。
アミノピロールカルボン酸の具体例としては、例えば、4−アミノ−2−ピロールカルボン酸、4−アミノ−1−メチル−2−ピロールカルボン酸、4−アミノ−1−エチル−2−ピロールカルボン酸、4−アミノ−1−プロピル−2−ピロールカルボン酸、4−アミノ−1−ブチル−2−ピロールカルボン酸等が挙げられる。アミノイミダゾールカルボン酸の具体例としては、例えば、4−アミノ−2−イミダゾールカルボン酸、4−アミノ−1−メチル−2−イミダゾールカルボン酸、4−アミノ−1−エチル−2−イミダゾールカルボン酸、4−アミノ−1−プロピル−2−イミダゾールカルボン酸、4−アミノ−1−ブチル−2−イミダゾールカルボン酸等が挙げられる。
固相Fmoc法によれば、例えば、ピロールイミダゾールポリアミドとFITC(フルオレセインイソチオシアネート)との共役体を合成することもできる。FITCは従来から抗体の蛍光標識試薬として知られているので、得られる共役体は、当該ピロールイミダゾールポリアミドが特定のDNA配列を認識することを証明するために用いることができる。
本発明のLOX−1遺伝子発現抑制剤は、N−メチルピロール単位(Py)、N−メチルイミダゾール単位(Im)及びγ−アミノ酪酸単位を含むピロールイミダゾールポリアミドであって、LOX−1遺伝子プロモーターの−250〜−1の領域、好ましくは−130〜−11の領域、より好ましくは−62〜−55又は−52〜−45の領域の一部又は全部とこれに対する相補鎖を含む二重らせん領域(以下標的領域と言う)の副溝内において、前記γ−アミノ酪酸単位の部位で折りたたまれてU字型のコンフォメーションをとることができ、C−G塩基対に対してはPy/Im対が、G−C塩基対に対してはIm/Py対が、A−T塩基対及びT−A塩基対に対してはいずれもPy/Py対がそれぞれ対応する、上記ピロールイミダゾールポリアミドを含む。
通常DNAのらせんの骨格は2種類の溝をつくり、広くて深い溝を主溝(メジャーグルーブ)、狭くて浅い溝を副溝(マイナーグルーブ)と呼んでいる。ここで上記ピロールイミダゾールポリアミドは、特定の塩基対がつくる副溝(マイナーグルーブ)に高い親和性と特異性を以って非共役結合的に結合することができる。この時の結合は、副溝のC−G塩基対に対してはピロールイミダゾールポリアミドのPy/Im対が、G−C塩基対に対してはIm/Py対が、A−T塩基対及びT−A塩基対に対してはいずれもPy/Py対がそれぞれ対応している。そして、ピロールイミダゾールポリアミド分子中のγ−アミノ酪酸単位の部位で分子が折りたたまれてU字型のコンフォメーションをとる。
副溝の塩基対とピロールイミダゾールポリアミドのPyとImの対が上述のように対応していないと、副溝とピロールイミダゾールポリアミドとの結合が不十分となる。このように、副溝の塩基対とPy−Im対が上述のように対応していないピロールイミダゾールポリアミドを本願ではミスマッチ又はミスマッチポリアミドと呼ぶ。
ヒトLOX−1遺伝子調節領域の塩基配列は図1及び配列番号1に示す通りである(Biochem.J.339,177−184(1999))。
本発明のピロールイミダゾールポリアミドGBP3102及びGBP3103は下記に示す通りである。

GBP3102は、分子式C891073317、分子量1911.01を有し、その標的配列はLOX−1遺伝子調節領域の−250〜−1の領域のうち、CAP結合領域、p gene結合領域、及びTREを含む−130〜−11(配列番号2)の領域であり、直接的にはgattgagt(−62〜−55)(配列番号3)の8塩基に結合することにより、ヒトLOX−1遺伝子の発現を抑制する。
GBP3103は、分子式C901083217、分子量1910.03を有し、その標的配列はLOX−1遺伝子調節領域の−250〜−1の領域のうち、TRE、GATA−1(GATA転写因子1)結合領域、及びCAP(catabolite gene activator protein、カタボライト遺伝子アクチベータータンパク質、cAMP受容体蛋白質)結合領域を含む−130〜−11(配列番号2)の領域であり、直接的にはttcttcta(−52〜−45)(配列番号4)の8塩基に結合することにより、ヒトLOX1遺伝子の発現を抑制する。
Py−Imポリアミドはインビトロ研究では一般的な又は組織特異的な転写因子の有効な阻害剤又は活性化剤である(非特許文献12〜16)。特異的なポリアミドでショウジョウバエ(Drosophila)を発育させると、特に毒性もなく機能的表現型を獲得したり喪失したりするが、これはポリアミドが特異的に遺伝子発現を制御した結果である。(Janssen et al:Mol Cell.2000;6:1013−24;Janssen at al:Mol Cell.2000;6:999−1011.)。本発明者らはLOX−1プロモータの特定の断片を標的とするPy−Imポリアミド類を合成した。これらのポリアミドは核内に48時間以上特に消失することもなく安定に滞留した。アンチセンスオリゴヌクレオチド及びリボザイムと比較して、ポリアミドはよりすぐれた透過性(低濃度、トランスフェクション媒体不要)とより高い安定性をヒト臍帯静脈由来培養血管内皮細胞において示す。ポリアミドの高い透過性と安定性は遺伝子治療法のための真核細胞の核への理想的な薬剤アプローチを提供するものである。
最近までPy−Imポリアミドの開発はプロモータ配列における転写因子−DNA複合体の構造的特性に基づいていた。TATAボックス含有プロモータ中の配列を標的とする効率的な方法は、TATAボックスに隣接する塩基対に結合するよう設計することであろう。TATAボックスはほとんどのタンパク質コード遺伝子において転写開始部位の上流25〜35塩基対に位置している。転写介在因子D(TAFIID)はTATAボックスに特異的に結合するTATAボックス結合タンパク質(TBP)を含んでおり、コアプロモータにおける他の転写関与因子を採用してプレ開始コンプレックス(PIC)を形成する。PICは遺伝子転写を開始してアクチベータ又はサプレッサと相互作用して遺伝子発現を調節する。TBPも二重らせんDNAの副溝(マイナーグルーブ)に結合するので(Lee et al:Cell.1991 Dec 20;67(6):1241−50;Starr et al:Cell.1991;67:1231−40;
Courey et al:Cell.1988;55:887−98.)、合成ポリアミドはTATA結合タンパク質の結合部位を競合的に占有し、遺伝子転写に干渉する。様々なプロモータで設計したポリアミドの成功例のうちで、TATAボックスを標的とするものが常に機能することが知られている(非特許文献13、14)。
プロモータ領域における転写因子の調節以外に、他の因子も遺伝子発現に影響を与えている可能性もある。これらの因子はクロマチンパッキング、ポリアデニレーション、スプライシング、mRNA安定性、翻訳開始等を包含するものである(Berger et al:Mol Cell.2001;5:2)3−8;McKeown Annu Rev Cell Biol.1992;8:133−55;Decker et al:Trends Biochem Sci.1994;19:336−40;Kozak Annu Rev )ell Biol.1992;8:197−225.)。合成ポリアミドはヌクレオソームの位置関係から標的部位に接近することができ、特異的配列を標的とすることによりクロマチンの縮合・脱縮合構造に影響を与えている可能性がある(Gottesfeld et al:J Mol Biol.2002;321:249−63;Gottesfeld et al:J Mol Biol.2001;309:615−29.)。ピロールイミダゾールポリアミドがヘテロクロマチン褐色サテライトを開き、GAFの結合を可能とし、その結果drosophila melanogasterにおける表現型の変化を引き起こしているということが証明されている。ピロールイミダゾールポリアミドは、興味のある配列を標的とするように設計することができるので、ゲノムの機能研究や最終的にはLOX−1遺伝子阻害や活性化のような遺伝子治療に有用である。
本発明に係るPy−Imポリアミドは転写開始領域からは遠位の上流において設計することができ、これがLOX−1遺伝子の発現に対する阻害効果を示す。
I.材料及び方法
(1)LOX−1プロモータに対応するPy−Imポリアミドの設計
Py−Imポリアミドとして、LOX−1プロモータの−62〜−56又は−52〜−46の塩基対に結合するように、上記のようなGBP3102又はGBP3103を設計した。
(2)Fmoc法を用いたPy−Imポリアミドのマシンアシスト(機械補助)自動合成
ピロールイミダゾールポリアミドのマシンアシスト自動合成を、連続フローペプチド合成機Pioneer(商標)(アプライドバイオシステムズ)を用いて0.1mmolスケール(200mgのFmoc−β−アラニン−CLEAR酸レジン、0.50meq/g、Peptide Institute,Inc.)で実施した。自動固相合成はDMF洗浄、Fmoc基の20%ピペリジン/DMFによる除去、メタノール洗浄、HATU及びDIEA(それぞれ4当量)の存在下でのモノマーとの60分間のカップリング、メタノール洗浄、必要に応じて無水酢酸/ピリジンによる保護、及び最終的なDMF洗浄からなっている。Py−Imポリアミドは一般に中程度の収率(10−30%)で得られた。
FITCカップリング: 4倍過剰のフルオレセイン(0.40mmol)及びDIEA(HATUなし)をDMFに溶解したものをカラムを通して60分間フラッシュした。
一般的手順: Fmoc−β−アラニン−Wang樹脂のFmoc基を除去した後、樹脂をメタノールで連続的に洗浄した。カップリング工程をFmocアミノ酸で実施し、次いでメタノールでの洗浄を行った。これらの工程を全配列が導入されるまで何度も繰返した。カップリング工程を終えた後、必要に応じてN末端アミノ基を保護するか又はFITCでカップリングし、DMFで洗浄し、反応容器を取りはずした。
カルボン酸としての分解: 合成ポリアミドを冷エチルエーテル沈澱により分解工程(91%TFA−3%/TIS−3%DMS−3%水の混合物5ml/樹脂0.1mmol)の後に単離した。
アミンとしての分解: 合成ポリアミドを冷エチルエーテル沈澱により分解工程(N,N−ジメチルアミノプロピルアミン5ml/樹脂0.1mmol、50℃、一晩)の後に単離した。
精製: 最終精製は、10ml/minの流速の分析用RP−HPLCで、緩衝液A(0.1%AcOH/水)中B(アセトニトリル)の直線勾配を用いて、350nmのUV検出により行った。
GBP3102は元素分析の結果、C:55.94、H:5.64、N:24.19、O:14.23という測定値を得た。質量分析スペクトルを図2に示す。
GBP3103は元素分析の結果、C:56.59、H:5.70、N:23.47、O:14.24という測定値を得た。質量分析スペクトルを図3に示す。
(3)HUVEC(ヒトさい帯静脈由来血管内皮細胞)培養
HUVEC(Clonetics)を10%ウシ胎児血清(Invitrogen)、100U/mlペニシリン、及び100mg/mlストレプトマイシンを含むDulbecco改変Eagle培地(DMEM)にて培養した。細胞をCa2+,Mg2+フリーのリン酸緩衝食塩水(PBS)中0.05%トリプシン(Invitrogen)でのトリプシン処理により継代し、75mm組織培養フラスコで培養した。培地は4〜5日毎に交換し、5〜10継代の間の細胞について実験を行った。
(4)LOX1mRNA発現量の同定のためのRNA抽出及びRT−PCR(逆転写反応、ポリメラーゼ連鎖反応)
培養細胞をPBSで洗浄し、1000μL Trizol(Invitrogen)に溶解、100μLのクロロホルムと混合、遠心分離し、上部水相を等体積のイソプロパノールと混合してRNAを沈澱させた。RNAの沈殿を500μLの75%エタノールで二回洗浄し、乾燥後、10μlのTE緩衝液に溶解した。
65℃で15分間変性させた後、RNA試料を室温で45分間、0.5mlのDNアーゼ緩衝液(20mM Tris−HCl pH 8.3,50mM KCl,2.5mM MgCl)中、0.5U DNアーゼ(Gibco)で処理した。DNアーゼは0.5mL 0.5M EDTAを添加し、98℃で10分間加熱することによって不活化した。
等量のRNA(1μg/20μL反応液)を、10mM Tris−HCl(pH 8.3)、5mM MgCl2、50mM KCl、1mM デオキシNTP、及び2.5μMランダムヘキサマー中、2.5U/20μLトリ骨髄芽腫ウイルス逆転写酵素(Takara Biochemicals,Osaka,Japan)を用いて一本鎖cDNAに逆転写させた。2μLの希釈cDNA生成物を10mM Tris−HCl(pH 8.3)、50mM KCl、4mM MgCl2、0.025U/μL Taq DNAポリメラーゼ(Takara Biochemicals,Osaka,Japan)及び上流センスプライマー及び下流アンチセンスプライマーの各々0.2μMとともに混合し合計25μLとした。センスプライマー(5’−CAGCCTGAAGTCCATTTTCC−3’)(配列番号5)及びアンチセンスプライマー(5’−TGGCCTCTGTCCTTCTTTGT−3’)(配列番号6)をLOX1mRNAのPCR増幅に使用した。ヒト18SリボゾームRNAについてセンスプライマー(5’−TCAAGAACGAAAGTCGGACG−3’)(配列番号7)及びアンチセンスプライマー(5’−GGACATCTAAGGGCATCACA−3’)(配列番号8)を内部対照として使用した。PCRはサーマルサイクラー(Perkin Elmer,Foster,CA)を用いて行った。PCR条件は94℃2分の初期変性、次いで30サイクルの変性94℃1分、アニーリング58℃1分、伸張72℃1分を行い、最後に72℃10分の伸張反応を行うものであった。18S rRNAについてのプライマーによるPCRを内部対照として各反応中に含ませた。ゲノムDNAがPCRによって増幅しないことを確認するために、逆転写酵素なしプライマーセットありの対照RT−PCR実験を行った。反応のいずれにおいても生成物は増幅しなかった。mRNAの半定量的分析のために、PCR産物が検出可能になったサイクル数を種々の試料間で比較した。標的mRNAの各々に対応するPCR産物の量は20〜35サイクルで直線的に増加した。PCR産物はBio Analyzer(Agilent)を用いて定量した。
(5)統計解析
結果は平均値±SEMで表現した。平均値間の差の有意性はスチューデントt検定により評価した。0.05未満のp値を有意であるとした。
(6)合成ポリアミドによるHUVECでのLOX1mRNAの阻害
インビボにおけるLOX1遺伝子の発現に対するポリアミドの効果を観察するために、培養HUVECを10−7M PMAおよび10−6M〜10−9Mのポリアミドとともに6時間インキュベートし、LOX1mRNAをRT−PCR法を用いて分析した。PMAを陽性対照として用いた。10−7M PMAはLOX1mRNAの発現を有意に刺激した。本発明のポリアミドはPMAにより誘導されたLOX1mRNAの発現を有意に阻害した。
以下に、本発明のポリアミドとしてGBP3102及びGBP3103を用いたLOX−1メッセンジャーRNAの発現抑制効果の実験例を示す。
II. GBP3102によるLOX−1メッセンジャーRNAの発現抑制効果
ヒト臍帯静脈由来培養血管内皮細胞を培養し、1x10−7MのPMA(12−O−tetradecanoylphorbol−13−acetate)を添加して刺激し、Py−ImとしてGBP3102を加えて,そのLOX−1メッセンジャーRNAの発現抑制効果を検討した。細胞を、サブコンフルエントの状態で無血清培地に交換して24時間培養し、1x10−7MのPMAと各濃度のPy−Imを加えて更に12時間無血清で培養した。細胞からguanidium thiocyanate法にてメッセンジャーRNAを分離し、これにavian myeloblastoma virus reverse transcriptaseにより逆転写を行い、PCR法にて増幅した。PCR産物はAgilent Bioanalyzerにより定量した。LOX−1遺伝子、18S rRNAに対する特異的プライマーを作成してPCRを行い、LOX−1遺伝子発現量は18sにて補正した。LOX−1遺伝子発現量は1x10−7MのPMA刺激により3倍以上に増加し、GBP3102の添加により1x10−6Mで約50%に抑制された(図4)。
III. GBP3103によるLOX−1メッセンジャーRNAの発現抑制効果
ヒト臍帯静脈由来培養血管内皮細胞を培養し、1x10−7MのPMA(12−O−tetradecanoylphorbol−13−acetate)を添加して刺激し、Py−ImとしてGBP3103を加えて,そのLOX−1メッセンジャーRNAの発現抑制効果を検討した。細胞を、サブコンフルエントの状態で無血清培地に交換して24時間培養し、1x10−7MのPMAと各濃度のPy−Imを加えて更に12時間無血清で培養した。細胞からguanidium thiocyanate法にてメッセンジャーRNAを分離し、これにavian myeloblastoma virus reverse transcriptaseにより逆転写を行い、PCR法にて増幅した。PCR産物はAgilent Bioanalyzerにより定量した。LOX−1遺伝子、18S rRNAに対する特異的プライマーを作成してPCRを行い、LOX−1遺伝子発現量は18sにて補正した。LOX−1遺伝子発現量は1x10−7MのPMA刺激により3倍以上に増加し、GBP3103の添加により1x10−6Mで約30%抑制された(図5)。
本発明のLOX−1遺伝子発現抑制剤はLOX−1の産生が関与する疾病の治療薬として利用可能である。
ヒトLOX−1遺伝子の調節領域の塩基配列を示す。 本発明のピロールイミダゾールポリアミドGBP3102の質量分析スペクトルを示す。 本発明のピロールイミダゾールポリアミドGBP3103の質量分析スペクトルを示す。 GBP3102によるLOX−1メッセンジャーRNAの発現抑制効果を示すグラフである。 GBP3103によるLOX−1メッセンジャーRNAの発現抑制効果を示すグラフである。
配列番号5 センスプライマー
配列番号6 アンチセンスプライマー
配列番号7 センスプライマー
配列番号8 アンチセンスプライマー

Claims (9)

  1. N−メチルピロール単位(以下Pyとも言う)、N−メチルイミダゾール単位(以下Imとも言う)及びγ−アミノ酪酸単位を含むピロールイミダゾールポリアミドであって、レクチン様酸化LDL受容体−1(以下LOX−1とも言う)遺伝子プロモーターの塩基配列−130〜−11(配列番号2)の一部又は全部とこれに対する相補鎖を含む二重らせん領域(以下標的領域と言う)の副溝内において、前記γ−アミノ酪酸単位の部位で折りたたまれてU字型のコンフォメーションをとることができ、C−G塩基対に対してはPy/Im対が、G−C塩基対に対してはIm/Py対が、A−T塩基対及びT−A塩基対に対してはいずれもPy/Py対がそれぞれ対応する、上記ピロールイミダゾールポリアミドを含んでなるLOX−1遺伝子発現抑制剤。
  2. 更にβ−アラニン単位を含む請求項1記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
  3. 前記標的領域がLOX−1遺伝子プロモーターの塩基配列−62〜−55(配列番号3)の一部又は全部とこれに対する相補鎖を含む二重らせん領域である請求項1又は2記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
  4. 前記標的領域がLOX−1遺伝子プロモーターの塩基配列−52〜−45(配列番号4)の一部又は全部とこれに対する相補鎖を含む二重らせん領域である請求項1又は2記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
  5. 前記ピロールイミダゾールポリアミドの末端のカルボキシル基がアミドを形成している請求項1〜4のいずれか一項記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
  6. 前記アミドがN,N−ジメチルアミノプロピルアミンとのアミドである請求項1〜5のいずれか一項記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
  7. 前記ピロールイミダゾールポリアミドが下式で表される請求項2又は3記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
  8. 前記ピロールイミダゾールポリアミドが下式で表される請求項2又は4記載のLOX−1遺伝子発現抑制剤。
  9. 下式で表されるピロールイミダゾールポリアミド。
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