JP2006021354A - 積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱可塑性ポリウレタンエラストマーの優れた透明性、引張特性、耐衝撃性などを保持しつつ、生産性、耐ブロッキング性に優れたその積層体を提供する。
【解決手段】 熱可塑性ポリウレタンエラストマーから構成される層(A)の両面に、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び(C)が形成されてなる積層構造を有することを特徴とする少なくとも3層以上の層構成を持つ積層体であり、多層インフレーション成形や多層キャスト成形によって容易に製造することができる。
【選択図】 なし
【解決手段】 熱可塑性ポリウレタンエラストマーから構成される層(A)の両面に、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び(C)が形成されてなる積層構造を有することを特徴とする少なくとも3層以上の層構成を持つ積層体であり、多層インフレーション成形や多層キャスト成形によって容易に製造することができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ブロッキングトラブルなしに製造及び保存ができる、引張特性、耐衝撃性、繰返し疲労特性、耐寒性等に優れた熱可塑性ポリウレタンエラストマーの積層体に関する。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、透明性、機械強度、耐傷付き性、耐磨耗性、柔軟性、伸び、繰返し疲労特性、耐寒性、耐油性などに優れているところから、キーボード輸送用緩衝材、自動車シートカバー等のフィルム、シート用途を初めとして種々の用途分野で使用されている。とくに原料の種類や重合比率などを適宜選択することにより、幅広い品質設計が可能である点に魅力がある。
しかしながら熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、溶融粘度の温度依存性が大きく、通常の熱可塑性ポリマーに比較して加工性が劣っている。例えば押出加工やカレンダー成形時において、加工機から出た直後に樹脂の垂れや変形が発生し易く、またインフレーションフィルム成形時においてバブル形状が変動し易く、満足な成形品を得るためには非常に狭い温度範囲で加工する必要があった。熱可塑性ポリウレタンエラストマーはまた、フィルムやシートに成形した場合にブロッキングし易く、ハンドリング性が悪いことが問題であった。このため通常はフィルムやシートの成形時に離型フィルムにより両表面をカバーする方法が採用されており、価格高騰の要因となっていた。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーの加工性改良のために、フィルム加工用銘柄が市場に供されているが、ブロッキングはむしろ助長される傾向にあり、加工メーカーでは合紙加工等で回避しているのが現状である。またポリエチレンやエチレン・酢酸ビニル共重合体を配合することによって加工性を改良する試みはなされているが、熱可塑性ポリウレタンエラストマーの最大の特長である伸縮性が低下することが問題であった。
そこで本発明の目的は、熱可塑性ポリウレタンエラストマーの特長である優れた透明性、引張特性や耐衝撃性等を実質的に犠牲にすることなく、生産性や耐ブロッキング性を改良する処方を提供することにある。
すなわち本発明によれば、熱可塑性ポリウレタンエラストマーから構成される層(A)の両面に、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び(C)が形成されてなる積層構造を有することを特徴とする少なくとも3層以上の層構成を持つ積層体が提供される。
本発明によれば、熱可塑性ポリウレタンエラストマーの優れた引張特性、耐衝撃性、繰返し疲労特性、耐寒性などを実質的に犠牲にすることなく、製造が容易で、かつ耐ブロッキング性が改良されフィルムやシート等の成形品を提供することができる。
本発明の積層体は、熱可塑性ポリウレタンエラストマーから構成される層(A)の両面に、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び(C)が形成された積層構造を必須成分として含むものであって、これら(A)、(B)、(C)のみからなる(B)/(A)/(C)の3層構造のものであってもよく、またこの(B)/(A)/(C)の3層構造の層(B)及び/又は層(C)の上に他の層が1層以上積層された4層以上の構造物であってもよい。
層(A)を構成する熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、ポリイソシアネート、高分子ポリオール及び鎖伸長剤の共重合により得ることができる。ポリイソシアネートとしては、例えば脂肪族、脂環族又は芳香族のジイソシアネートであり、とくに芳香族のジイソシアネートが好適である。より具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートのような脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートのような脂環族ジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートのような芳香族ジイソシアネートなどを例示することができる。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーの原料となる高分子ポリオールとしては分子量が500〜8000、とくに600〜4000程度のポリエーテルポリオールあるいはポリエステルポリオールが好ましく用いられる。
ポリエーテルポリオールの具体例としては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシヘキサメチレングリコールなどを挙げることができる。
ポリエステルポリオールとしては、好ましくは脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとから誘導される脂肪族ポリエステルポリオールである。より具体的には両末端がジオール成分であるポリエチレンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリテトラメチレンセバケート、ポリ(ジエチレングリコールアジペート)、ポリ(ヘキサメチレングリコール−1,6−カーボネート)、ポリカプロラクトンなどを例示することができる。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーの製造に用いられる鎖伸長剤としては、分子量が400以下、好ましくは300以下のジオール類が好適である。具体的にはエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ビスフェノールA、p−キシリレングリコールなどを例示することができる。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーの製造に際しては、上記成分に加え、触媒、分子量調節剤等が必要に応じ使用される。本発明においては、ポリイソシアネート、高分子ポリオール及び鎖伸長剤の共重合によって得られる熱可塑性ポリウレタンエラストマーとして、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(JIS K7210−1999、以下同じ)が0.1〜50g/10分、とくに0.5〜40g/10分程度のものを使用するのが好ましく、またショアA硬度が75〜90程度のものを使用するのが好ましい。具体的には、ミラクトラン(日本ポリウレタン工業(株)製)、パンデックス(ディーアイシーバイエルポリマー(株)製)、エラストラン(BASFジャパン(株)製)、レザミンP(大日精化(株)製)、クラミロン(クラレ(株)製)、東洋紡ウレタン(東洋紡(株)製)、モビロン(日清紡績(株)製)、ペレセン(ダウケミカル(株)製)などの商品名で市場に供されているものを使用することができる。
本発明においては、熱可塑性ポリウレタンエラストマーの引張特性、耐衝撃性等を実質的に犠牲することなく、生産性、耐ブロッキング性等を改良するために、熱可塑性ポリウレタンエラストマーからなる層(A)の両側にエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び(C)が形成された積層構造を有する積層体とするものである。層(B)及び層(C)を構成するエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンと不飽和カルボン酸の2元共重合体のみならずさらに他の単量体が共重合された多元共重合体を包含するものである。またエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を構成する不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などを例示することができる。これらの中では、とくにアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。またエチレン・不飽和カルボン酸共重合体に共重合されていてもよい上記他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エステルなどを例示することができる。
上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体としては、加工性、熱可塑性ポリウレタンエラストマーとの層間接着性、耐ブロッキング性などを考慮すると、共重合体中の不飽和カルボン酸含量が2〜30重量%、とくに5〜20重量%のものを使用するのが好ましく、また上記他の単量体を含有する場合には、例えば共重合体中の他の単量体の含量が30重量%以下、好ましくは20重量%以下のものを使用するのが好ましい。
本発明の積層体における層(B)及び層(C)を構成する材料としてはまた、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の代わりにそのアイオノマーを使用することができる。具体的には、アイオノマーとして、カチオン成分が、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛などの遷移金属等の金属カチオンであるものを使用することができる。アイオノマーとしては、これら金属カチオンを2種以上含むものであってもよく、さらに有機アミン、例えば、n−へキシルアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、メタキシレンジアミンなどで錯化合物を形成しているものであってもよい。上記アイオノマーとしては、加工性、熱可塑性ポリウレタンエラストマー層との層間接着性などを考慮すると、中和度が90%以下、とくに70%以下のものが好ましい。
層(B)及び層(C)を構成するエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーはそれぞれ同一でも異なるものであってもよい。これらエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーとしては、加工性、引張特性、耐ブロッキング性などを考慮すると、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(JIS K7210−1999)が1〜50g/10分、とくに1〜20g/10分のものを使用するのが好ましい。
このようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレン、不飽和カルボン酸、任意に他の単量体を、ラジカル開始剤を用いて高温、高圧下で共重合することによって得ることができる。またエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマーは、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を溶融条件下に金属化合物と反応させることによって得ることができる。
本発明の積層体は、上記熱可塑性ポリウレタンエラストマーからなる層(A)の両側に、上記したエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーで構成される層(B)及び(C)を形成した積層構造を有する少なくとも3層以上からなるものである。このような(B)/(A)/(C)からなる積層構造は、熱可塑性ポリウレタンエラストマーの加工性の悪さを顕在化させず、しかも生産効率が優れているところから、共押出成形、例えば多層インフレーション成形あるいは多層キャスト成形によって製造するのが好ましい。上記(B)/(A)/(C)からなる3層構造の積層体として具体的には、フィルム、テープ、シート、チューブ、管状物などを例示できるが、とくにフィルムあるいはシートなどの薄膜製品が有用である。
本発明の積層体においては、上記(B)/(A)/(C)からなる3層積層構造の層(B)及び/又は層(C)の上に、1層以上の他の層が設けられたものであってもよい。このような他の層として、他の樹脂層、金属箔、無機物蒸着フィルム、不織布、織布、紙などの層を例示することができる。このような層は、(B)/(A)/(C)からなる3層構造の積層体に、接着剤を使用して積層してもよいし、樹脂の場合は押出しラミネートによって積層してもよい。また樹脂の場合には、(B)/(A)/(C)の積層構造を含むように4層以上の共押出しによって製造することもできる。
上記積層体の他層の材料として使用できる他の樹脂としては、エチレンの単独重合体又はエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体、たとえば高圧法ポリエチレン、中・高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、とくに密度が940kg/m3以下の直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレンと不飽和エステルの共重合体、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンと1種又は2種以上の不飽和カルボン酸エステル、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸ジメチルなどとの共重合体、エチレンと一酸化炭素と任意に不飽和カルボン酸エステルや酢酸ビニルとの共重合体、ポリオレフィン系エラストマーの如きオレフィン系重合体、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンやABS樹脂のようなゴム強化スチレン系樹脂のようなスチレン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマーのようなポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、あるいはこれら2種以上の混合物などを例示することができる。
上記積層体における熱可塑性ポリウレタンエラストマーから構成される層(A)及び/又はエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び/又は(C)には、本発明の目的を損なわない範囲において、種々の他の重合体や添加剤を配合することができる。かかる他の重合体として例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ABS型樹脂、ポリオレフィン、エチレン・極性モノマー共重合体、ポリアセタール、ポリアミド、EPDMなどを例示することができる。また任意に配合可能な添加剤としては、ガラス繊維、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、カーボンブラックの如き無機充填剤、酸化防止剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、染料、可塑剤、抗菌剤、発泡剤などを例示することができる。
上記(B)/(A)/(C)からなる積層構造を共押出によって形成する場合、各原料の種類によっても異なるが、押出温度を160〜220℃程度に設定して行なえばよい。また熱可塑性ポリウレタンエラストマーの優れた特性を生かしつつ、その表面特性を効果的に改善するためには、積層体における熱可塑性ポリウレタンエラストマーから構成される層(A)の厚みは、例えば20〜200μm、とくに50〜160μm、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び層(C)の厚みを例えばそれぞれ10〜200μm、とくに10〜100μmとし、層(A)の厚みを層(B)及び層(C)の合計厚みの0.2〜10倍、とくに1〜6倍程度とするのが好ましい。
本発明の積層体は、熱可塑性ポリウレタンエラストマーが有する特性、例えば優れた透明性、引張特性、耐衝撃性、繰返し疲労特性、耐寒性等を有しており、また耐ブロッキング性が優れているので、フィルム、テープ、シート、チューブ、管状物などの成形品として利用することができる。とくに従来、加工性や耐ブロッキング性などの不具合が顕在化していたフィルムやシートの用途、例えば医療・食品用コンベアベルト、各種キーボードシート、エアマット、ダイアフラム、ガスケット、シール材、ラミネート品、耐磨耗性コーティング、静電防止ベルト、ホットメルトフィルム、オーバーフロータンク、ターポリン、合成皮革、各種包装材料、衣料などに好適に使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。尚、実施例及び比較例において使用した原料及び物性評価方法は次の通りである。
1.原料
(1)熱可塑性ポリウレタンエラストマー
TPU:日本ポリウレタン工業(株)製ミラクトランE380(エーテルタイプ、比重1.11、ショアA硬度80、ガラス転移点−61℃)
(2)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー
EMAA:エチレン・メタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量9重量%、メルトフローレート(190℃、2160g荷重)2.7g/10分)
IO:エチレン・メタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量15重量%)のナトリウムアイオノマー(中和度30%、メルトフローレート(190℃、2160g荷重)2.8g/10分)
(1)熱可塑性ポリウレタンエラストマー
TPU:日本ポリウレタン工業(株)製ミラクトランE380(エーテルタイプ、比重1.11、ショアA硬度80、ガラス転移点−61℃)
(2)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー
EMAA:エチレン・メタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量9重量%、メルトフローレート(190℃、2160g荷重)2.7g/10分)
IO:エチレン・メタクリル酸共重合体(メタクリル酸含量15重量%)のナトリウムアイオノマー(中和度30%、メルトフローレート(190℃、2160g荷重)2.8g/10分)
3.物性評価方法
(1)耐ブロッキング性
フィルムをロール巻きしたときの剥離性を観察した。
○:べたつきなし
×:べたつきが激しい
(1)耐ブロッキング性
フィルムをロール巻きしたときの剥離性を観察した。
○:べたつきなし
×:べたつきが激しい
(2)引張試験
JIS K6781に準拠し、引張速度500mm/分にて、縦方向(MD)及び横方向(TD)における50%モジュラス、100%モジュラス及び200%モジュラスを測定した。
JIS K6781に準拠し、引張速度500mm/分にて、縦方向(MD)及び横方向(TD)における50%モジュラス、100%モジュラス及び200%モジュラスを測定した。
(3)耐衝撃性(インパクト)
東洋精機(株)製フィルムインパクトテスターを用いて測定した。
(4)光学性
村上色彩(株)製光学性測定器を用いて、全光線透過率を測定した。
東洋精機(株)製フィルムインパクトテスターを用いて測定した。
(4)光学性
村上色彩(株)製光学性測定器を用いて、全光線透過率を測定した。
[実施例1]
3層インフレダイスを装備した多層インフレーションフィルム成形装置を使用し、ダイスの外層には外層用押出機を通じて上記EMAAを温度180℃で、中間層には中間層用押出機を通じて上記TPUを温度200℃で、ダイスの内層には内層用押出機を通じて上記EMAAを温度180℃でそれぞれ供給し、180℃に予熱された上記ダイスの内部で貼り合せ、厚み比率が1/2/1(外/中/内)で総厚みが150μmの3層インフレーションフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
3層インフレダイスを装備した多層インフレーションフィルム成形装置を使用し、ダイスの外層には外層用押出機を通じて上記EMAAを温度180℃で、中間層には中間層用押出機を通じて上記TPUを温度200℃で、ダイスの内層には内層用押出機を通じて上記EMAAを温度180℃でそれぞれ供給し、180℃に予熱された上記ダイスの内部で貼り合せ、厚み比率が1/2/1(外/中/内)で総厚みが150μmの3層インフレーションフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、EMAAの代わりにIOを用いた以外は実施例1と同様にして総厚みが150μmの3層インフレーションフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
実施例1において、EMAAの代わりにIOを用いた以外は実施例1と同様にして総厚みが150μmの3層インフレーションフィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
[比較例1]
40mmφスクリューの小型ラミネーターを使用し、離型処理を施した2枚のPETフィルムの間に上記TPUを温度200℃で溶融押し出しして3層フィルムを得た後、PETフィルムを剥離して、厚み150μmの単層フィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
40mmφスクリューの小型ラミネーターを使用し、離型処理を施した2枚のPETフィルムの間に上記TPUを温度200℃で溶融押し出しして3層フィルムを得た後、PETフィルムを剥離して、厚み150μmの単層フィルムを作製した。その評価結果を表1に示す。
表1における実施例と比較例のデータを対比すれば明らかなように、熱可塑性ポリウレタンエラストマー層の両面にエチレン・メタクリル酸共重合体又はそのアイオノマーからなる表面層を設けることにより、光学性を損なうことなく、引張弾性及び耐衝撃性が同等又はそれ以上で、しかも耐ブロッキング性が改善されていることが判る。
Claims (4)
- 熱可塑性ポリウレタンエラストマーから構成される層(A)の両面に、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び(C)が形成されてなる積層構造を有することを特徴とする少なくとも3層以上の層構成を持つ積層体。
- 積層フィルムである請求項1記載の積層体。
- 熱可塑性ポリウレタンエラストマーで構成される層(A)の厚みが、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーから構成される層(B)及び(C)の総厚みの0.2〜10倍である請求項1又は2記載の積層体。
- 多層インフレーション成形又は多層キャスト成形によって製造された請求項1〜3記載の積層体。
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Legal Events
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