JP6862749B2 - 光学用二軸延伸ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
次に得られた未延伸シートは二軸方向に延伸される。その場合、まず、前記未延伸シートを一方向にロールまたはテンター方式の延伸機により長手方向(縦方向(MD))に延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は通常2.0〜7.0倍、好ましくは2.5〜5.0倍である。次いで、一段目の延伸方向に対して直交する方向(横方向(TD))に延伸するが、その場合、延伸温度は通常70〜170℃であり、延伸倍率は通常3.0〜7.0倍、好ましくは3.5〜6.0倍である。そして、引き続き180〜270℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
中でも密着性向上の観点から、ガラス転移温度が好ましくは50℃以下、より好ましくは40℃以下のアクリル樹脂が好ましい。またブロッキング悪化の観点から、ガラス転移温度の好ましい下限は−30℃以上である。
また、導入するイオン基としては、カルボキシル基、スルホン酸、リン酸、ホスホン酸、第4級アンモニウム塩等、種々のものが挙げられるが、カルボキシル基が好ましい。ポリウレタン樹脂にカルボキシル基を導入する方法としては、重合反応の各段階の中で種々の方法が取り得る。例えば、プレポリマー合成時に、カルボキシル基を持つ樹脂を共重合成分として用いる方法や、ポリオールやポリイソシアネート、鎖延長剤などの一成分としてカルボキシル基を持つ成分を用いる方法がある。特に、カルボキシル基含有ジオールを用いて、この成分の仕込み量によって所望の量のカルボキシル基を導入する方法が好ましい。例えば、ポリウレタン樹脂の重合に用いるジオールに対して、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ビス−(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ブタン酸等を共重合させることができる。またこのカルボキシル基はアンモニア、アミン、アルカリ金属類、無機アルカリ類等で中和した塩の形にするのが好ましい。特に好ましいものは、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミンである。かかるポリウレタン樹脂は、塗布液の乾燥工程において中和剤が外れたカルボキシル基を他の架橋剤による架橋反応点として用いることができる。これにより、塗布前の液の状態での安定性に優れる上、得られる塗布層の耐久性、耐水性、耐ブロッキング性等を更に改善することが可能となる。
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
全光線透過率はJIS K7361、ヘーズはJIS K7136に準じて日本電色工業社製積分球式濁度計「NDH2000」により、全光線透過率、ヘーズを測定した。
王子計測器株式会社製のマイクロ波方式分子配向計を用いてMOR―C値を測定した。
プリズムシートとして使用した場合の光学特性を評価した。
すなわちフィルムの塗布層A面側に、下記要領にて、プリズム層を形成し、プリズムシートを得た。得られたプリズムシートをプリズムシートの中心が、バックライトの対角線中心と重なるようにバックライトユニット(松下電器産業社製液晶テレビ VIERA TH−LX80(32インチ)に搭載されていたバックライトユニットを使用:(構成)反射板/CCFL/拡散板/光拡散シート)上に配置し、輝度測定を実施した。輝度測定にはコニカミノルタセンシング社製CS-200を用いて測定角1°、サンプルと輝度計の距離を500mmとし輝度値(cd/m2)を測定し、基準サンプルと比較した。
基準サンプルは、比較例1のフィルムに下記と同様のプリズム層を形成したプリズムシートを用いた。基準サンプルの輝度値を100.0%として、実施例、比較例の輝度値を相対値として算出した。
<プリズムシートの製造>
試料フィルムの塗布層A1面上に、紫外線硬化型樹脂(Microsharp社製、MCL555、屈折率=1.58)を塗布し、その塗布面にプリズムシート形状を有する型版を重ね合わせ、メタルハライドランプを用いて、積算光量換算で400mJ/cm2の紫外線照射を行い、下記形状を有するプリズムシートを得た。
・断面の形状:頂角90°、底角45°の二等辺三角形
・高さ: 25μm
・頂角と頂角との間隔:50μm
<ポリエステル(a)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04重量部を添加した後、三酸化アンチモン0.03重量部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度が0.68dL/gに相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(a)の極限粘度は0.63dL/gであった。
ポリエステル(a)を出発原料とし、窒素雰囲気下で約160℃に保持された攪拌結晶化機内に滞留時間が約60分となるように連続的に供給して結晶化させた後、塔型の固相重縮合装置に連続的に供給し、窒素雰囲気下215℃で、得られるポリエチレンテレフタレート樹脂の極限粘度が0.82dL/gとなるように滞留時間を調整して固相重縮合させ、ポリエステル(b)を得た。得られたポリエステル(b)の極限粘度は0.82dL/gであった。
ポリエステル(a)の製造方法において、平均粒子径2.1μmのシリカ粒子をポリエステルに対する含有量が0.3重量%となるように添加する以外は同様にして製造し、ポリエステル(c)を得た。得られたポリエステル(c)の極限粘度は0.63dL/gであった。
塗布層(A1)を構成する化合物例は以下のとおりである。
下記(I)、(II)、(III)、(IV)の化合物を各々、60/18/18/4の重量比で混合した混合物である。
(I):1,6−ヘキサンジオールとジエチルカーボネートからなる数平均分子量が2000のポリカーボネートポリオール/メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)/ジメチロールプロパン酸=45/50/5(mol%)から形成されるポリカーボネートポリウレタン樹脂の水分散体
(II):オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリルポリマー(「エポクロス」、日本触媒社製、オキサゾリン基量=4.5mmol/g)
(III):水溶性ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
(IV):平均粒径0.07μmのシリカゾル
塗布層(B1)を構成する化合物例は以下のとおりである。
下記(V)、(VI)、(VII)の化合物を各々、80/16/4の重量比で混合した混合物である。
(V):エチルアクリレート/n−ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/N−メチロールアクリルアミド/アクリル酸=65/21/10/2/2(重量%)の乳化重合アクリル樹脂(ガラス転移点40℃、乳化剤:アニオン系界面活性剤)
(VI):水溶性ヘキサメトキシメチロール化メラミン
(VII):平均粒径0.07μmのシリカゾル
ポリエステル(b)、(c)をそれぞれ90重量%、10重量%の割合で混合した混合原料を表層の原料とし、ポリエステル(a)100重量%を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層A/中間層/表層B=1/8/1)の層構成で共押出した後に冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に延伸した後、この縦延伸フィルムの表層A面側に、塗布液A1を塗布し、表層B面側に塗布液B1を塗布した後、テンターに導き、横方向に110℃で延伸し、230℃で熱処理を行ったのち、横方向に2%弛緩し、表層A、B面の塗布層の厚み(乾燥後)がそれぞれ0.03μm、厚みが75μmのポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、フィルムの縦方向および横方向の延伸倍率を表1の通りとした以外は、実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、ポリエステル(c)100重量%を表層の原料とし、ポリエステル(a)100重量%を中間層の原料とした以外は、実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、フィルムの表層B面側に塗布液B1を塗布しない以外は、実施例1と同様に製造し、ポリエステルフィルムを得た。
Claims (3)
- ヘーズが3.0%以下であり、全光線透過率が90%以上であり、マイクロ波方式分子配向計で測定したMOR−C値が6.3以上であることを特徴とする光学用二軸延伸ポリエステルフィルム。
- フィルム両面に塗布層が設けられることを特徴とする請求項1に記載の光学用二軸延伸ポリエステルフィルム。
- フィルムの長手方向の延伸倍率と長手方向に対して直交する方向の延伸倍率との比(MD/TD)を0.35〜0.52として延伸することを特徴とする請求項1または2に記載の光学用二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
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