JP2006019820A - コード間干渉キャンセラ及びこれを用いた受信機、並びに無線通信方式 - Google Patents

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Abstract

【課題】 周波数の高い利用効率を達成し、拡散チップ毎の伝搬路推定を可能とし、端末が高速移動する高速フェージング環境下でも通信品質を向上させることが可能とする。
【解決手段】 既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、前記遅延プロファイル検出手段によって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得手段と、前記伝搬路推定値取得手段によって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出手段とを備えるように構成して課題を解決した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、第4世代移動体通信方式における無線通信方式の一候補であるMC−CDMA方式において、データ信号のコード拡散方向が時間軸方向であるか周波数軸方向であるか、あるいは時間軸方向と周波数軸方向の2次元方向であるかを問わず、コード拡散された受信信号を逆拡散処理する際に必要とされる拡散チップ毎の伝搬路推定値を求め、求められた拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて逆拡散処理に必要な拡散チップ毎の重み係数を決定することにより、コード間干渉を低減することが可能なコード間干渉キャンセラ及びこれを用いた受信機、並びに無線通信方式に関するものである。
舛井、藤井、"MC−CDMA方式における適応変調に関する一検討"、信学技報、RCS2001−241、pp.119−126、2002 舛井、藤井、"MC−CDMA方式におけるダイバーシチ受信に関する一検討"、信学技報、RCS2002−37、pp.119−126、2002
現在、この種の第4世代移動体通信方式としては、移動時で最大20Mbps以上、静止時で最大100Mbps程度の高速パケット伝送を目指した方式の検討が開始されている。
移動体通信において高速伝送を実現するためには、通信品質の劣化要因に対して強い耐性を持つとともに、周波数利用効率の高い伝送方式が不可欠である。かかる要求に応え得る無線通信方式の有力な候補としては、直交周波数間隔毎に配置された複数のサブキャリアを持つOFDM(直交周波数分割多重:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を基本とし、コード拡散された信号を複数のサブキャリアで送信するMC−CDMA(Multi-carrier Code Division Multiple Access)方式が、非特許文献1及び非特許文献2に開示されているように検討されている。
このMC−CDMA方式においては、コード拡散方向として、周波数軸方向と時間軸方向の双方が検討されている。これらのうち、周波数軸方向にコード拡散を行う場合には、図24に示すように、パイロット信号がデータ信号と異なって周波数軸方向にコード拡散されずに、時間多重されて送信される。そのため、MC−CDMA方式を採用した無線通信方式の受信機では、パイロット信号を直ちにフーリエ変換することによってサブキャリア毎の伝搬路推定値を得ることができ、拡散チップ毎の伝搬路変動情報を知ることができる。このため、上記受信機では、受信データを復調するときに、パイロット信号をフーリエ変換することによって得られたサブキャリア毎の伝搬路推定値を用いて、逆拡散処理時に重み付けした合成を行うことができ、コード間干渉を低減しつつ、周波数ダイバーシチ効果を得ることによって、伝送特性の改善を図ることが可能となる。
一方、時間軸方向にコード拡散を行う場合には、図25に示すように、パイロット信号が時間軸方向にコード拡散されてデータ信号と共にコード多重されて送信される。そのため、受信機では、フーリエ変換後の受信信号を逆拡散することによって伝搬路推定値を得ることになる。また、パイロット信号は、時間軸上で連続的に送信することが可能であることから、フェージングによる受信電力の時間変動に対する追従性は、パイロット信号が時間軸上で離散的に送信される周波数軸方向の拡散に比較して高いという特徴を有している。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記MC−CDMA方式において、時間軸方向にコード拡散を行う場合には、パイロット信号が時間軸方向にコード拡散されてデータ信号と共にコード多重されて送信されるため、受信機では、フーリエ変換後の受信信号を逆拡散しなければ伝搬路推定値を得ることができず、周波数軸方向にコード拡散を行う場合と異なり、拡散チップ毎の伝搬路変動を知ることができない。したがって、時間軸方向にコード拡散を行う場合には、受信信号を逆拡散する際に、拡散チップ毎の伝搬路変動を知ることができず、逆拡散処理時に伝搬路変動値に基づいて重み付け合成を適用することができず、コード間干渉に十分対処することができないという問題点を有している。
また、時間軸方向にコード拡散を行う場合には、拡散シンボル区間内(OFDMシンボル長×拡散長に相当)で受信電力が大きく変動するような、例えば、最大ドップラー周波数が数百kHz程度と比較的高い高速フェージング環境下では、コード間干渉が増大するが、フーリエ変換後の受信信号を逆拡散しなければ伝搬路推定値を得ることができないため、伝搬路推定値の精度が低下し、伝送特性が急激に劣化するという問題点を有している。なお、数百kHz程度の最大ドップラー周波数は、5GHz帯で端末の移動速度が時速数十km〜百数十kmの場合に相当している。
一方、周波数軸方向にコード拡散を行う場合には、前述したように、パイロット信号を直ちにフーリエ変換することによってサブキャリア毎の伝搬路推定値を得ることで、拡散チップ毎の伝搬路変動情報を知ることができ、逆拡散処理時に重み付けした合成を行うことができ、コード間干渉の低減に効果がある。
しかし、周波数軸方向にコード拡散を行う場合には、図24に示すように、パイロット信号をデータ信号と時間多重により送信する必要があるため、高速移動端末において精度の高い伝搬路推定を行おうとすると、パイロット信号の配置間隔を小さく設定する必要が生じ、データ信号を送信することができないオーバーヘッドが増加して、周波数利用効率の低下を引き起こし、高速伝送に対応することができないという致命的な問題点を有している。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、少なくともパイロット信号を時間軸方向にコード拡散するMC−CDMA方式において、周波数の高い利用効率を達成しつつ、拡散チップ毎の伝搬路推定を可能とし、端末が高速移動する高速フェージング環境下でも通信品質を向上させることが可能なコード間干渉キャンセラ及びこれを用いた受信機、並びに無線通信方式を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載された発明は、少なくともパイロット信号が時間軸方向にコード拡散されたMC−CDMA方式の送信信号を伝搬路を介して受信し、当該受信信号を逆拡散するにあたって、コード間干渉を低減するために用いるコード間干渉キャンセラにおいて、
既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、
前記遅延プロファイル検出手段によって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得手段と、
前記伝搬路推定値取得手段によって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出手段とを備え、
前記重み係数算出手段によって算出された重み係数を用いて受信信号をサブキャリア毎に逆拡散することにより、コード間干渉を低減することを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
また、請求項2に記載された発明は、請求項1に記載のコード間干渉キャンセラにおいて、データ信号を時間軸方向にコード拡散することを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
さらに、請求項3に記載された発明は、請求項1に記載のコード間干渉キャンセラにおいて、データ信号を周波数軸方向にコード拡散することを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
又、請求項4に記載された発明は、請求項1に記載のコード間干渉キャンセラにおいて、データ信号を時間軸方向及び周波数軸方向の2次元方向にコード拡散することを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
更に、請求項5に記載された発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記重み係数算出手段は、前記伝搬路推定値取得手段によって取得された拡散チップ毎の伝搬路推定値から、MMSE重み係数を算出することを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
また、請求項6に記載された発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記重み係数算出手段は、逆拡散処理時に使用する拡散チップ毎の重み係数を決定するアルゴリズムを、コード多重度に応じてEGC、ORC、MRC、MMSECの中からいずれか1つを選択することを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
さらに、請求項7に記載された発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、コード多重度に応じて、コード多重される既知のパイロット信号の送信電力を可変制御する送信電力可変手段を備えたことを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
又、請求項8に記載された発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記受信波形の複数のOFDMシンボルを同相加算する第1の同相加算手段を備え、当該第1の同相加算手段によって同相加算された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
更に、請求項9に記載された発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記1つのOFDMシンボルの受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって検出された伝搬路の遅延プロファイルを、複数のOFDMシンボル区間に渡って同相加算する第2の同相加算手段を備え、当該第2の同相加算手段によって同相加算された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、伝搬路推定値を取得することを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
また、請求項10に記載された発明は、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記サブキャリアが複数のグループに分割され、前記複数のグループに分割されたサブキャリアのうち、少なくとも1つのグループのサブキャリアが、他のグループと異なった方向にコード拡散されていることを特徴とするコード間干渉キャンセラである。
さらに、請求項11に記載された発明は、少なくともパイロット信号が時間軸方向にコード拡散されたMC−CDMA方式の送信信号を伝搬路を介して受信し、当該受信信号を逆拡散した後に復調する受信機において、
既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、
前記遅延プロファイル検出手段によって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得手段と、
前記伝搬路推定値取得手段によって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出手段と、
前記重み係数算出手段によって算出された重み係数を用いて受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する逆拡散手段とを備えたことを特徴とする受信機である。
又、請求項12に記載された発明は、少なくともパイロット信号を時間軸方向にコード拡散して送信するとともに、前記送信信号を伝搬路を介して受信し、当該受信信号を逆拡散した後に復調するMC−CDMA方式の無線通信方式において、
既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、
前記遅延プロファイル検出手段によって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得手段と、
前記伝搬路推定値取得手段によって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出手段と、
前記重み係数算出手段によって算出された重み係数を用いて受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する逆拡散手段とを備えたことを特徴とする無線通信方式である。
更に、本発明においては、コード間干渉キャンセラ及びこれを用いた受信機、並びに無線通信方式として把握される装置としての発明以外に、方法として発明を把握することも可能である。
すなわち、コード間干渉を低減するコード間干渉キャンセル方法として把握するのであれば、本発明は、少なくともパイロット信号が時間軸方向にコード拡散されたMC−CDMA方式の送信信号を伝搬路を介して受信し、当該受信信号を逆拡散するにあたって、コード間干渉を低減するために用いるコード間干渉キャンセル方法において、
既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出ステップと、
前記遅延プロファイル検出ステップによって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得ステップと、
前記伝搬路推定値取得ステップによって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出ステップとを備え、
前記重み係数算出ステップによって算出された重み係数を用いて受信信号をサブキャリア毎に逆拡散することにより、コード間干渉を低減することを特徴とするコード間干渉キャンセル方法である。
本発明によれば、少なくともパイロット信号を時間軸方向にコード拡散するMC−CDMA方式において、拡散チップ毎に伝搬路推定値を得ることができ、当該拡散チップ毎の伝搬路推定値を用いて、MMSE重み係数等の重み係数を算出し、受信信号をサブキャリア毎に逆拡散することができ、時間変動への追従性が改善され、またMMSE合成等を適用することができることから、コード間干渉を低減することが可能となる。従って、高速移動時での通信品質を大きく改善することができる。
また、本発明によれば、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を求めることが可能となる。そのため、データ信号の拡散方向が時間軸方向である場合に限らず、周波数軸方向である場合にも、同様に適用することが可能であり、連続するOFDMシンボル内で、サブキャリアを複数のグループにグループ化し、それぞれのグループでデータ信号の拡散方向を適宜変化させることで、データ信号の時間軸方向拡散と周波数軸方向拡散を混在させることも可能となり、既存の設備に対する自由度の高い拡張などが可能となる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2及び図3は本発明の実施の形態1に係る無線通信方式を適用したMC−CDMA方式の移動体通信システムにおける送信機及び受信機の構成を示すものである。更に説明すると、図2は時間領域で拡散するMC−CDMA方式の移動体通信システムにおける送信機の構成を示すブロック図である。ここで、送信機は基地局として配備される送信機を、受信機は個々のユーザが使用する移動局としての受信機を、それぞれ想定しており、本発明は、主にダウンリンク(基地局から移動局へ)の通信において適用されるものである。但し、これに限定されるものではない。
図2において、符号100は送信機を示すものであり、この送信機100は、主として、シンボル変調器101と、S/P(Serial/Parallel)変換器102と、所定の拡散コードに基づいてコード拡散を行うための乗算器からなる複数の拡散器1030 〜103Nc-1と、コード拡散されたユーザiの信号を他のユーザの信号と多重化する複数の多重化器1040 〜104Nc-1と、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform )器105と、ガードインターバル付加器106とを備えている。
音声信号や文字、あるいは画像信号などのディジタル情報からなるユーザiの入力信号107は、チャネル符号化器108に入力され、当該チャネル符号化器108によって所定の誤り訂正符合化された後、シンボル変調器101に入力される。そして、このユーザiの入力信号107は、シンボル変調器101によって1bit毎又は数bit毎にシンボル変調され、シリアル信号としてS/P変換器102に入力される。上記シンボル変調器101では、例えば、ユーザiの入力信号107に対して、位相変調の一種であるQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調が施されるが、他の方式の変調が施されるように構成しても良い。上記シンボル変調器101によって変調された送信信号列109は、S/P変換器102によってパラレル信号であるサブチャネル信号1100 〜110Nc-1に変換される。上記S/P変換器102によってパラレル信号に変換された各サブチャネル信号1100 〜110Nc-1は、当該各サブチャネル信号1100 〜110Nc-1にそれぞれ対応して接続された拡散器1030 〜103Nc-1により、ウオルシュアダマールコード等の拡散コードCk,i (m)を用いて時間領域で拡散された後、多重化器1040 〜104Nc-1によって他ユーザのデータ信号及びパイロット信号と多重化されるとともに、逆高速フーリエ変換器105によってマルチキャリア変調信号111に変換される。更に、上記マルチキャリア変調信号111には、ガードインターバル付加器106によってガードインターバル(GI)信号が付加されることにより、送信信号112が生成される。上記送信信号112は、図示しないフィルター等を介して送信アンテナ113から送信される。ここで、kはサブキャリア番号(0≦k≦Nc −1)、iはユーザ番号(0≦i≦Nu −1)、mはチップ番号(0≦m≦(拡散長PG−1))をそれぞれ示している。
上記ガードインターバル付加器106は、逆高速フーリエ変換器105の出力の一部、例えば、後端の1/4を切出して、当該切出したガードインターバル(GI:Guard Interval)信号を、逆高速フーリエ変換器105の出力111の先頭に付加することにより、送信信号112を構成するようになっている。このように、上記ガードインターバル(GI)は、例えば、図4に示すように、OFDMのシンボル長の1/4の長さに設定され、送信される全シンボル長は、OFDMシンボル長の5/4となる。但し、上記ガードインターバル(GI) 長は、OFDMのシンボル長の1/4の長さに限定されるものではなく、他の値に設定しても良いことは勿論である。
図3は本発明の実施の形態1に係る無線通信方式を適用したMC−CDMA方式の移動体通信システムにおける受信機を示すものである。
上記受信機200は、主として、ガードインターバル(GI)除去器201と、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform )器202と、複数の逆拡散器203と、P/S(Parallel/Serial)変換器204と、シンボル復調器205と、復号器206とを備えている。
上記受信機200では、受信アンテナ207で受信され図示しないフィルターを介した受信信号208がガードインターバル(GI)除去器201に入力され、当該ガードインターバル除去器201によって受信信号208からガードインターバル(GI)が除去される。その後、ガードインターバル(GI)が除去された受信信号208は、高速フーリエ変換器202によりサブキャリア毎の受信信号2090 〜209Nc-1が求められる。上記高速フーリエ変換器202によってサブキャリア毎に求められた受信信号2090 〜209Nc-1は、逆拡散器2030 〜203Nc-1によって所定の拡散コードCk,i (m)を用いて時間領域で逆拡散された後、P/S変換器204によりシリアル信号に変換されて、受信信号列210が得られる。こうして得られた受信信号列210は、シンボル復調器205によって復調された後、復号器206によって1/0が判定される。上記シンボル復調器205では、例えば、QPSK変調された受信信号列210が復調された後、復号器206によって、例えば、送信機100の符号化器108が畳み込み符号化処理を行うものであれば、軟判定ビタビアルゴリズムを用いた復号処理が行われ、ディジタル情報からなるユーザiの受信信号211が得られる。なお、上記復号器206では、用いた符号化法に応じて他のアルゴリズムを用いても良いことは勿論である。
図5は上記の如く時間軸方向に拡散を行うMC−CDMAシステムにおける送信信号のフレーム配置を模式的に示したものである。
上述したMC−CDMAシステムにおける送信信号300は、図5に示すように、OFDM方式を用いてマルチキャリア変調されており、互いに直交関係にある多数のサブキャリア3010 〜301NC-1によって構成されている。サブキャリア3010 〜301NC-1の数Nc は、例えば、1024に設定されるが、これに限定されるものではないことは勿論である。ここで、Nc 個のサブキャリア301が占めるバンド幅は、例えば、40.96MHzに設定される。
また、上記各サブキャリア信号3010 〜301NC-1は、拡散器1030 〜103NC-1によって拡散コードCk,i (m)が乗算されて時間軸方向に拡散されており、拡散率(PG)は、例えば、16に設定されている。上記拡散器103で用いられる拡散符号としては、例えば、ウオルシュアダマールコード等の直交符号を用いることにより、同一サブキャリアで多重化した信号を送信することが可能となる。なお、MC−CDMAシステムにおいては、ユーザ毎の各サブキャリアに同一の拡散コードCk,i (m)を用いることができる。
さらに、パイロット信号302は、データ信号303と共に時間軸方向へ拡散されており、符号多重化されている。ここで、パイロット信号302としては、既知のパイロット信号が用いられ、例えば、すべて「1」の拡散コード“1,1,1,・・・1,1”で拡散されており、パイロット信号302の時間波形は、時間軸で連続するすべてのOFDMシンボルで等しく設定される。
そして、時間軸方向へ拡散された個々のサブキャリア信号3010 〜301NC-1を、逆高速フーリエ変換器105によって逆高速フーリエ変換して重ね合わせることにより、ベースバンドOFDM信号が生成される。
なお、図5では、データ信号303をパイロット信号302と共に時間軸方向にコード拡散した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図6に示すように、データ信号303をパイロット信号302と異なり周波数軸方向にコード拡散するように構成しても良い。但し、パイロット信号の時間軸上のOFDM波形は、それぞれ同じになるように設定されている必要がある。
図1は本発明の実施の形態1に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDMA方式の移動体通信システムにおける受信機の要部を示すものである。
ところで、本実施の形態に係るコード間干渉キャンセラでは、少なくともパイロット信号が時間軸方向にコード拡散されたMC−CDMA方式の送信信号を伝搬路を介して受信し、当該受信信号を逆拡散するにあたって、コード間干渉を低減するために用いるコード間干渉キャンセラにおいて、既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、前記遅延プロファイル検出手段によって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得手段と、前記伝搬路推定値取得手段によって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出手段とを備え、前記重み係数算出手段によって算出された重み係数を用いて受信信号をサブキャリア毎に逆拡散することにより、コード間干渉を低減するように構成されている。
すなわち、上記コード間干渉キャンセラ400は、図1に示すように、大別して、第1の同相加算手段としての同相加算器401と、相関器402と、パス選択器403と、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform )器404と、MMSE(Minimum Mean Squared Error )重み係数算出器405とを備えるように構成されている。ここで、上記第1の同相加算器401と相関器402とパス選択器403は、遅延プロファイル検出手段を構成しており、高速フーリエ変換器404は伝搬路推定値取得手段を、MMSE重み係数算出器405は重み係数算出手段をそれぞれ構成している。
上記第1の同相加算器401は、受信されたOFDMシンボル毎の同相の値を加算するためのものである。上記受信されたOFDMシンボル500の波形としては、例えば、図7に示すようなものが挙げられる。このOFDMシンボル500は、1OFDMシンボル長(Ts +TGI)に拡散長(PG)を掛けたPG×(Ts +TGI)の長さを有する拡散シンボルから構成されている。1OFDMシンボル500は、図8(a)(b)に示すように、データ信号D(t)にパイロット信号P(t)を合成した信号D(t)+P(t)に、伝搬路特性を示す値R(t)を掛け合わせた[D(t)+P(t)]×R(t)からなる。
いま、OFDMシンボル500の送信波形s(l)及び受信波形r( l)は、次の式(1)及び(2)で表すことができる。
Figure 2006019820
ここで、サブキャリアの数をN、時間拡散したk番目のサブキャリアのパイロット信号をd0,k とする。また、ユーザ数をNu とし、k番目のサブキャリアの時間拡散したi番目のユーザ信号をdi,k とする(i=0はパイロット信号を、i>0はユーザ信号を表す)。伝搬路としては、パス数をNp 、p番目のパスの複素振幅をhp 、伝搬遅延時間をτp とする離散的なパスモデルを仮定している。なお、式中、lは1OFDMシンボル長をサブキャリア数Nで規格化した時間を単位とした離散的な時間経過を示している。
上記第1の同相加算器401では、図9に示すように、ガードインターバルが除去されたOFDMシンボル500のうち、注目するシンボル500の前後に位置する所定数のシンボルの同相信号が加算される。加算するシンボルの数は、例えば、注目するシンボル500の前後に位置する2〜3個のシンボルに設定されるが、これに限定されるものではなく、他の値に設定しても勿論良い。上記第1の同相加算器401では、複数のシンボルを同相加算する際、各シンボルの値に係数を掛けることなく加算されるが、各シンボルの値に所定の係数を掛けた後に加算するように構成しても良い。また、上記第1の同相加算器401では、伝搬路の状態に応じて、同相加算するシンボルの数を適宜変更するように構成しても良い。
また、上記相関器402では、図1に示すように、第1の同相加算器401で加算された所定数のOFDMシンボルと、パイロット信号レプリカ生成器406から出力されるパイロット信号を逆フーリエ変換した時間波形からなるパイロット信号のレプリカ407との相互相関関係が求められる。この相関器402で求められる第1の同相加算器401で加算された所定数のOFDMシンボルと、パイロット信号レプリカ生成器406から出力されるパイロット信号のレプリカ407との相互相関関係は、次の式(3)〜(6)で表すことができる。ここで、rp (l)は送信パイロット信号を逆フーリエ変換した時間波形からなるレプリカを示している。
Figure 2006019820
ここでは、パイロット信号電力をN|d0,k 2 =1としている。式(5)からも分かるように、ρd (τ)は複素遅延プロファイルを表している。また、ρI (τ)は干渉成分であり、データ信号がランダムなことから一般に白色雑音と仮定することができる。
ところで、複数のユーザのOFDMシンボルがコード多重された受信信号とパイロット信号のレプリカとの相互相関を計算することで求められる1OFDMシンボル毎の遅延プロファイルは、一般的に複数のユーザーのOFDM信号がコード多重されていることから、S/N比が低くなっている。
そこで、この実施の形態では、実際の受信信号に含まれるパイロット信号が予め既知であり、かつ、パイロット信号が時間軸方向に連続して出力されるため、すべてのOFDMシンボルでパイロット信号の時間波形が等しいことから、図9に示すように、ガードインターバルを除去した後のOFDMシンボルを伝搬路特性に大きな変化がない範囲で同相加算することで、パイロット信号のS/N比を高めるように構成されている。但し、最大ドップラー周波数が非常に高い伝搬路環境下では、信号の時間相関が小さくなる。このため、上記同相加算器402では、同相加算するシンボル数を適宜設定して最適化するのが望ましい。
上記の如く相関器402によって求められた相互相関関係は、図10に示すように、パス選択器403によって遅延プロファイルから遅延パスに相当する成分が選択される。その際、上記パス選択器403による遅延プロファイルからの遅延パスの選択は、例えば、相関器402からの出力を、所定の閾値と比較して、所定の閾値以上の値を選び出すことによって行なわれる。但し、上記パス選択器403によるパス選択は、ガードインターバル以外の信号を雑音としてすべて除去するなど、他の方法によって行っても勿論良い。図10に示す例では、先行波と2つの遅延波からなる遅延パスが選択されている。
このパス選択器403で選択された伝搬路の遅延プロファイルは、図1に示すように、高速フーリエ変換器404によって順次高速フーリエ変換され、各サブキャリア毎の伝搬路推定値Hが取得される。上記高速フーリエ変換器404で取得されるk番目のサブキャリアの伝搬路推定値Hf (k)は、次の式(7)に示すように、時間軸方向に沿って1OFDMシンボルに対応した拡散チップ毎に求められる。
Figure 2006019820
ここで、上記式(7)の右辺の第1項は、k番目のサブキャリアの伝搬路推定値を、第2項は雑音成分を表している。伝搬路の推定精度は、第2項の雑音成分によって決まる。
ところで、上記の如く求められる伝搬路推定値Hf (k)は、送信信号として既知のパイロット信号を基準に求められるため、実際の伝搬路にマルチパス干渉や高速フェージング等が存在する場合であっても、図11に示すように、当該伝搬路の伝搬特性を示す推定値として得られる。
さらに、上記MMSE重み係数算出器405では、高速フーリエ変換器404によって高速フーリエ変換された遅延プロファイルの出力に基づいて求められた1OFDMシンボル毎、つまり拡散チップ毎の伝搬路推定値Hに基づいて、MMSE合成における重み係数が次の式(8)に基づいて算出される。
Figure 2006019820
ここで、Hk (n,m)はサブキャリアkにおけるn番目のデータシンボルのm番目の拡散チップでの伝搬路推定値、Ck,i (m)は第iユーザのサブキャリアkにおける拡散コード、Nu はコード多重数、σn 2 はサブキャリアあたりの雑音電力を示している。なお、各サブキャリアの受信電力変動が無相関であると仮定している。
ユーザiのデータ信号は、図1に示すように、受信信号をFFTした後に逆拡散処理を行った後に復調される。その際、上記MMSE重み係数算出器405で求められたMMSE重み係数wk,i (n,m)は、FFTされた後のサブキャリア毎の受信信号209に乗算器212によって乗算され、拡散チップ毎に加算器213で加算することによって合成される。重み係数wk,i (n,m)の中に拡散コードを含めると、サブキャリアkのn番目のシンボルの合成信号yk (n)は、以下の式(9)で表すことができる。
Figure 2006019820
ここで、wk,i (n,m)とxk (n)は、次の式(10)(11)で定めるPG次元重み係数ベクトル及びPG次元信号ベクトルである(PG:拡散長)。
Figure 2006019820
ここで、xk,i (n,m)はサブキャリアkのn番目のデータシンボルにおけるm番目の拡散チップの受信信号であり、H * はそれぞれ複素共役転置および複素共役を表している。
なお、上記MMSE重み係数算出器405で求められたMMSE重み係数wk,i (n,m)を、FFTされた後のサブキャリア毎の受信信号209に乗算器212によって乗算する処理は、図26に示すように、FFTされた後のサブキャリア毎の受信信号209を、l〜PG−1までのチップ番号に応じてシフトレジスタに順次入力し、対応する拡散コードCk,i (PG−1)〜Ck,i (0)で逆拡散したものを、対応する乗算器212によってMMSE重み係数算出器405で求められたMMSE重み係数wk,i (n,m)を乗算したものを、加算器213で同時に加算するように行うように構成しても良い。図26では、1つのサブキャリアの受信信号209に対応したもののみが図示されているが、他のサブキャリアの受信信号209でも同様の処理が行われる。
以上の構成において、この実施の形態に係るコード間干渉キャンセラを適用した受信機及び無線通信方式では、次のようにして、少なくともパイロットシンボルを時間軸方向にコード拡散するMC−CDMA方式において、周波数の高い利用効率を達成しつつ、拡散チップ毎の伝搬路推定を可能とし、端末が高速移動する高速フェージング環境下でも通信品質を向上させることが可能となっている。
すなわち、上記無線通信方式の場合には、図2に示すように、送信機100から図示しない伝搬路を介して送られてきた送信信号112が、図3に示すように、受信機200の受信アンテナ207によって受信され、当該受信機200では、図示しないフィルターによって受信信号208として取り出される。上記受信機200によって受信された受信信号208は、図3に示すように、ガードインターバル除去器201によってガードインターバルが除去された後、FFT器202によって高速フーリエ変換され、サブキャリア毎の信号2090 〜209NC-1に変換される。その後、上記FFT器202によって各サブキャリア毎に変換された信号2090 〜209NC-1は、図1に示すように、各サブキャリア信号に対応して設けられた逆拡散器203の乗算器2120 〜212NC-1によって、ユーザiに対応した拡散コードCk,i (m)が乗算されるとともに、逆拡散器203の加算器2130 〜213NC-1によって時間領域において加算される。
その際、上記逆拡散器203の加算器2130 〜213NC-1では、図1に示すように、MMSE重み係数算出器405によって算出されたMMSE重み係数wk,i (n,m)が乗算された状態で加算され、コード間干渉が低減されることにより、マルチパス干渉や高速フェージング等の影響が抑制される。
次に、上記逆拡散器203によって逆拡散された受信信号は、P/S変換器204によってシリアル信号に変換された後、シンボル復調器205によってQPSK等の変調が施された信号が復調され、複合器206によって複合されて、送信信号に対応したディジタルの受信信号211が得られるようになっている。
このように、上記実施の形態では、少なくともパイロット信号を時間軸方向にコード拡散するMC−CDMA方式において、拡散チップ毎に伝搬路推定値を得ることができ、当該拡散チップ毎の伝搬路推定値Hを用いて、MMSE重み係数wk,i (n,m)を算出し、受信信号をサブキャリア毎に逆拡散することができ、時間変動への追従性が改善され、またMMSE合成を適用することができることから、コード間干渉を低減することが可能となる。従って、高速移動時での通信品質を大きく改善することができる。
実験例1
次に、本発明者らは、上述した本発明の実施の形態1に係るコード間干渉キャンセラ400の効果を確認するため、以下のような計算機シミュレーションを行った。無線通信システムのシステムモデルとしては、図12に示すようなシミュレーション諸元を有するシステムを用いた。シンボル変調はQPSK変調方式、使用周波数帯域幅は40.96MHz、サブキャリアの総数Nc は1024、サブキャリア間の直交周波数間隔はΔf=40kHzとした。このとき、マルチキャリア信号(OFDMシンボル)の1シンボル長は、Ts =25.0μsであるが、シンボル間干渉を低減するためのガードインターバルをTGI=6.25μs(=Ts /4)だけ付加した。また、拡散コードは、拡散長がPG=16のWH(Walsh Hadamard)符号を用い、コード多重数Cmux は、図5に示すように、伝搬路推定用のパイロット信号302が予め重畳されているため、Cmux =15とした。尚、コード多重数Cmux は、上述したユーザ多重数Nu −1と同じ値である。
また、同期検波に必要な伝搬路推定は、図5に示すように、コード多重した既知のパイロット信号302を用いて行った。本実験例では、第1の同相加算器401によって同相加算を行う際に、当該同相加算数は5OFDMシンボルとし、注目シンボル前後の2シンボルと重み付けなしで同相加算した。また、FFT前のパス選択は、理想的に行われるものとする。さらに、MMSE合成には、前述した式(8)から算出されるMMSE重み係数wl,k (i,m)を用いた。但し、コード多重数Cmux は既知とし、雑音電力σn 2 については理想的であるものとする。また、複合器206における誤り訂正符号には、拘束長がk=7、符号化率がr=1/2の畳み込み符号を用い、復号には軟判定ビタビアルゴリズムを用いた。
また、参考のために、(i)MMSE合成を適用した周波数軸方向拡散、(ii)EGC
(Equal Gain Combining )を適用した時間軸方向拡散の伝送特性についても評価した。周波数軸方向拡散において、伝搬路推定用のパイロット信号は、図 に示すように、時間多重されているものとする。また、本実験例では、一例として8OFDMシンボル毎にパイロット信号を配置し、配置したパイロット信号によって理想的に伝搬路推定値が得られるものとする。後続のデータ信号は、前置のパイロット信号で得られた伝搬路推定値を用いてMMSE重み係数を算出し、逆拡散処理にMMSE合成を行うように構成した。
また、無線区間における伝搬路モデルとして、本実験例では、図13に示すように、離散パスモデルを用いた。さらに、本実験例では、市街地におけるパスモデルを想定し、受信パス数をM=5、各パスの平均受信電力は、先頭波から順に|Δk|=3dBだけ減衰していく指数分布モデルとした。また、各パスの瞬時変動は、独立なレイリー分布に従うものとし、各パスの平均受信電力Γk は、その和が0dBとなるように正規化されているものとする。さらに、各パスの遅延時間差は、全て等しくΔτ[s]とした。遅延スプレッドσs については、各パスの遅延時間差Δτを変化させることで与えられ、本実験例では、σs =1.0μsの場合について評価を行った。
図14は上記計算機シミュレーションの結果を示したものである。
本発明者らは、上述したような条件で、時間軸方向にコード拡散を行うMC−CDMA方式に本発明に係るMMSE合成を適用した場合の誤り率特性を評価した。本実験例では、FEC(Forward Error Correction)有りの場合の結果を評価したが、図14では、参考としてFEC無しの結果も示した。
図14は、最大ドップラー周波数fD が200Hzの場合の平均Eb /N0 とビット誤り率特性BERの関係を示したものである。但し、遅延スプレッドはσ=1. 0μs、拡散長はPG=16、コード多重数はCmux =15である。各ユーザのEb /N0 は、パイロット信号の電力を考慮しておらず、パイロット信号と1ユーザあたりのデータ信号は等しいものとしている。
図14から明らかなように、本発明に係るMMSE合成を適用した時間軸方向拡散(以下本発明、図ではProp.TDS ,MMSE)では、ビット誤り率10-3を満たす所要Eb /N0 が9. 0dBとなり、EGCを適用した時間軸方向拡散(Conv.FDS ,EGC )と比較して約2.0dB改善されていることがわかる。また、MMSE合成を適用した周波数軸方向拡散(Conv.FDS ,MMSEC )と比較すると、約4. 5dB改善されていることがわかる。
また、図15は、平均Eb /N0 が10dBの場合における最大ドップラー周波数fD とビット誤り率特性BERとの関係を示したものである。
図15から明らかなように、最大ドップラー周波数fD がl00Hz(5GHz帯で移動速度18km/h以上に相当)を越えると、従来のEGC合成を適用した時間軸方向拡散及び周波数軸方向拡散では、コード間干渉が増大するため、伝送特性が急激に悪化していることがわかる。
これに対して、本実験例では、最大ドップラー周波数fD が2kHz以下(5GHz帯で移動速度360km/h以下に相当)であれば、伝送符性は、ビット誤り率が10-5近傍まで大きく改善されることがわかる。このように、本発明では、高速移動端末の伝送特性を大幅に改善することができる。
次に、本発明者らは、本発明において伝搬路推定精度の向上を図る方法としてコード多重数Cmux を少なくした場合の伝送特性を評価した。
図16はコード多重数Cmux =7の場合における平均Eb /N0 とビット誤り率特性BERの関係を示したものである。比較のため、(i)Cmux =15の場合と、(ii)他ユーザ干渉と受信機熱雑音を理想的に除去した条件で時間領域伝搬路推定を行った場合(Ideal)の誤り率特性(理論限界)も併せて示した。
また、図17は、平均Eb /N0 が10dBの場合の最大ドップラー周波数fD とビット誤り率特性BERの関係を示したものである。
図16から明らかなように、Cmux が7の場合には、ビット誤り率10-3を満たす所要Eb /N0 が約8.5dBとなり、Cmux =15の場合と比較して約0. 5dB改善されることがわかる。また、図17より、Cmux =7の場合には、すべての最大ドップラー周波数fD でCmux =15の場合よりもビット誤り率特性を改善できることがわかる。また、最大ドップラー周波数fD が1kHz以下であれば、理想特性とほぼ一致した誤り率特性を得ることができることがわかる。
このように、本発明では、時間軸方向拡散を行うMC−CDMA方式において高速フェージング環境下での伝送特性向上を図るため、時間領域における伝搬路推定法によって拡散チップ毎の伝搬路推定値を求めて、逆拡散処理にMMSE合成を適用することが可能となり、計算機シミュレーションによって高い効果が得られることがわかる。
そのため、本発明では、MC−CDMA方式における逆拡散処理にMMSE合成を適用することで、高速フェージング環境下の伝送特性を大幅に改善することができる。例えば、最大ドップラー周波数fD が200Hzの場合にビット誤り率10-3を満たす所要Eb /N0 は9. 0dBとなり、従来の時間軸方向拡散にEGCを適用した場合と比較して約2.0dB改善することができる。また、量大ドップラー周波数が1kHz程度の超高速フェージング環境下でも通信が可能となることがわかった。
なお、上記実施の形態1では、重み係数算出手段によって、MMSE合成の重み係数を算出するように構成した場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、当該重み係数算出手段は、逆拡散処理時に使用する拡散チップ毎の重み係数を決定するアルゴリズムを、コード多重度に応じてEGC(Equal Gain Combining )、ORC(Orthogonal Restoring Combining )、MRC(Maximum Ratio Combining )(ユーザ数が1のとき良い特性を示す)、MMSEC(Minimum Mean Squared Error Combining )の中からいずれか1つを選択するように構成しても良い。
その際、コード多重度が高い場合には、例えば、上記実施の形態1のようにMMSE合成を採用し、コード多重度が低い場合には、EGC、ORC、MRC等のアルゴリズムを採用するように構成することができる。
また、前記実施の形態1では、受信波形の複数のOFDMシンボルを同相加算する第1の同相加算手段を備え、当該第1の同相加算手段によって同相加算された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、受信波形のOFDMシンボルを同相加算せずに、そのまま受信波形と既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理するように構成しても勿論良い。
実施の形態2
図18及び図19は本発明の実施の形態2における実験例を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、実施の形態2では、コード多重度に応じて、コード多重される既知のパイロット信号の送信電力を可変制御する送信電力可変手段を備えるように構成されている。
すなわち、この実施の形態2では、伝搬路推定精度の向上を図るため、パイロット信号の送信電力を、コード多重度に応じて、つまりコード多重度が高くなるに従って、増幅率が高くなるように、送信電力可変手段としての増幅器によって増幅してコード多重するように構成されている。
図18はパイロット信号の送信電力をコード多重度に応じて増幅することによりコード多重した場合の伝送特性を評価したものである。この図18は、パイロット信号の送信電力を1ユーザあたりのデータ信号の4倍( Ppl=4)にした場合の平均Eb /N0 とビット誤り率特性の関係を示している。なお、比較のため、(i) パイロット信号と1ユーザあたりのデータ信号が等しい場合( Ppl=1) と、(ii)他ユーザ干渉と受信機熱雑音を理
想的に除去した条件で本発明の伝搬路推定を適用した場合( Ideal)の誤り率特性(理論限界)も併せて示す。
図18から明らかなように、パイロット信号の送信電力を4倍にすることで理想特性とほぼ一致する伝送特性を得られることが分かる。
また、図19は、平均Eb /N0 が10dBの場合の最大ドップラー周波数fD とビット誤り率特性BERの関係を示している。
この図19から明らかなように、パイロット信号の送信電力を1ユーザあたりのデータ信号の4倍( Ppl=4)にした場合には、最大ドップラー周波数fD が200Hz以下であれば、Ppl=1の場合よりもビット誤り率を改善することができる。しかし、最大ドップラー周波数fD が500Hz以上になると、Ppl=1の場合よりもビット誤り率特性は、僅かであるが劣化する。これは、最大ドップラー周波数fD が高い伝搬路環境下では、送信電力を大きくすることによる伝搬路推定特性の改善効果よりも、コード間干渉の増大による特性劣化のほうが大きくなるためであると考えられる。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態3
図20は本発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、実施の形態3では、1つのOFDMシンボルの受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって検出された伝搬路の遅延プロファイルを、複数のOFDMシンボル区間に渡って同相加算する第2の同相加算手段を備え、当該第2の同相加算手段によって同相加算された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、伝搬路推定値を取得するように構成されている。
すなわち、この実施の形態3では、図20に示すように、相関器402によって、1つのOFDMシンボルの受信波形と既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理するとともに、当該相関器402で検出された伝搬路の遅延プロファイルを、複数のOFDMシンボル区間に渡って第2の同相加算器410によって同相加算し、当該第2の同相加算器410によって同相加算された伝搬路の遅延プロファイルを、高速フーリエ変換器404によって高速フーリエ変換することにより、伝搬路推定値を取得するように構成したものである。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態4
図21は本発明の実施の形態4を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、前記実施の形態4では、パイロット信号と共に、データ信号を時間軸方向に拡散するように構成した場合について説明したが、データ信号の拡散方向は、時間軸方向に限定ものではなく、周波数軸方向に拡散するように構成してもよく、或いは時間軸方向と周波数軸方向の2次元方向に拡散するように構成してもよい。
そこで、この実施の形態3では、サブキャリアを複数のグループに分割し、前記複数のグループに分割されたサブキャリアのうち、少なくとも1つのグループのサブキャリアを、他のグループと異なった方向にコード拡散するように構成されている。
すなわち、この実施の形態3では、図21に示すように、例えば、全部で1024個のサブキャリアを、32個のサブキャリアを1つのグループとして、32のグループに分けて、グループを単位としてデータ信号の拡散方向を異ならせることが可能となるように構成されている。なお、サブキャリアの間隔を40kHzとした場合、40kHz×32=1.28MHzが基本チャネルの占有帯域幅となり、32の基本チャネルが構成される。
この実施の形態3では、図22に示すように、チャネル1及びチャネル2などが、データ信号を時間軸方向に拡散するように構成されており、チャネル32などは、データ信号を周波数軸方向に拡散するように構成されている。
また、上記実施の形態3では、ユーザ毎にサブキャリアの数が異なるように割り当てるサブキャリア可変割当てMC−CDMA(SCS−MC−CDMA:Sub-Carrire Selecting MC−CDMA)方式を採用しており、ユーザによって割り当てられるサブキャリアの数が異なっている。その際、ユーザ毎に割り当てるサブキャリアの数を、任意に設定しても良いが、サブキャリア割当ての管理を容易とするため、当該実施の形態3では、1つのチャネルを単位として、サブキャリアを割り当てるようになっている。
図22に示す実施の形態では、ユーザ1にチャネル1のサブキャリアが割り当てられているとともに、ユーザ2には、チャネル1、2…5というように複数のチャネルのサブキャリアが割り当てられており、ユーザnには、チャネル32が割り当てられている。
さらに、上記実施の形態3では、図23に示すように、データ信号のコード拡散方向が時間軸方向である場合に限らず、データ信号のコード拡散方向が周波数軸方向である場合にも、パイロット信号がデータ信号と共にコード拡散されて常時送信されるように構成されている。
その結果、上記実施の形態3では、データ信号を周波数軸方向にコード拡散した場合でも、パイロット信号を用いて伝播路の特性を推定することが可能となり、周波数の高い利用効率を実現しつつ、高速伝送に対応することができ、しかもコード間干渉を低減することが可能となる。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
図1は本発明の実施の形態1に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDM方式の受信機の要部を示すブロック図である。 図2は本発明の実施の形態1に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDM方式の移動体通信システムにおける送信機を示すブロック図である。 図3は本発明の実施の形態1に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDM方式の移動体通信システムにおける受信機を示すブロック図である。 図4はガードインターバルを付加したOFDMシンボルを示す説明図である。 図5はシンボル配置を示す説明図である。 図6はシンボル配置の他の例を示す説明図である。 図7はOFDMシンボルを示す波形図である。 図8(a)(b)はデータ信号及びパイロット信号をそれぞれ示す波形図である。 図9は同相加算器による同相加算処理を示す説明図である。 図10は遅延パスの遅延プロファイルを示す説明図である。 図11は伝搬路推定値を示すグラフである。 図12は計算機シミュレーションの諸元を示す図表である。 図13は伝搬路のモデルを示す説明図である。 図14は計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。 図15は計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。 図16は計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。 図17は計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。 図18は本発明の実施の形態2に係るコード間干渉キャンセラの計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。 図19は本発明の実施の形態2に係るコード間干渉キャンセラの計算機シミュレーションの結果を示すグラフである。 図20は本発明の実施の形態3に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDM方式の受信機の要部を示すブロック図である。 図21は本発明の実施の形態4に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDM方式の無線通信方式におけるサブキャリアの利用状態を示す説明図である。 図22は本発明の実施の形態4に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDM方式の無線通信方式におけるサブキャリアの利用状態を示す説明図である。 図23は本発明の実施の形態4に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDM方式の無線通信方式におけるデータ信号のコード拡散方向を示す説明図である。 図24は従来の無線通信方式におけるデータ信号のコード拡散方向を示す説明図である。 図25は従来の無線通信方式におけるデータ信号のコード拡散方向を示す説明図である。 図26は本発明の実施の形態1に係るコード間干渉キャンセラを適用したMC−CDM方式の受信機の要部を示すブロック図である。
符号の説明
400:コード間干渉キャンセラ、401:第1の同相加算器、402:相関器、403:パス選択器、404:FFT器、405:MMSE重み係数算出器、406:パイロット信号レプリカ生成器。

Claims (12)

  1. 少なくともパイロット信号が時間軸方向にコード拡散されたMC−CDMA方式の送信信号を伝搬路を介して受信し、当該受信信号を逆拡散するにあたって、コード間干渉を低減するために用いるコード間干渉キャンセラにおいて、
    既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、
    前記遅延プロファイル検出手段によって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得手段と、
    前記伝搬路推定値取得手段によって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出手段とを備え、
    前記重み係数算出手段によって算出された重み係数を用いて受信信号をサブキャリア毎に逆拡散することにより、コード間干渉を低減することを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  2. 請求項1に記載のコード間干渉キャンセラにおいて、データ信号を時間軸方向にコード拡散することを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  3. 請求項1に記載のコード間干渉キャンセラにおいて、データ信号を周波数軸方向にコード拡散することを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  4. 請求項1に記載のコード間干渉キャンセラにおいて、データ信号を時間軸方向及び周波数軸方向の2次元方向にコード拡散することを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記重み係数算出手段は、前記伝搬路推定値取得手段によって取得された拡散チップ毎の伝搬路推定値から、MMSE重み係数を算出することを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記重み係数算出手段は、逆拡散処理時に使用する拡散チップ毎の重み係数を決定するアルゴリズムを、コード多重度に応じてEGC、ORC、MRC、MMSECの中からいずれか1つを選択することを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、コード多重度に応じて、コード多重される既知のパイロット信号の送信電力を可変制御する送信電力可変手段を備えたことを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記受信波形の複数のOFDMシンボルを同相加算する第1の同相加算手段を備え、当該第1の同相加算手段によって同相加算された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  9. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記1つのOFDMシンボルの受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって検出された伝搬路の遅延プロファイルを、複数のOFDMシンボル区間に渡って同相加算する第2の同相加算手段を備え、当該第2の同相加算手段によって同相加算された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、伝搬路推定値を取得することを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のコード間干渉キャンセラにおいて、前記サブキャリアが複数のグループに分割され、前記複数のグループに分割されたサブキャリアのうち、少なくとも1つのグループのサブキャリアが、他のグループと異なった方向にコード拡散されていることを特徴とするコード間干渉キャンセラ。
  11. 少なくともパイロット信号が時間軸方向にコード拡散されたMC−CDMA方式の送信信号を伝搬路を介して受信し、当該受信信号を逆拡散した後に復調する受信機において、
    既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、
    前記遅延プロファイル検出手段によって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得手段と、
    前記伝搬路推定値取得手段によって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出手段と、
    前記重み係数算出手段によって算出された重み係数を用いて受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する逆拡散手段とを備えたことを特徴とする受信機。
  12. 少なくともパイロット信号を時間軸方向にコード拡散して送信するとともに、前記送信信号を伝搬路を介して受信し、当該受信信号を逆拡散した後に復調するMC−CDMA方式の無線通信方式において、
    既知のパイロット信号がデータ信号にコード拡散されて多重された受信波形と前記既知のパイロット信号のレプリカとを相関処理することによって、伝搬路の遅延プロファイルを検出する遅延プロファイル検出手段と、
    前記遅延プロファイル検出手段によって検出された伝搬路の遅延プロファイルをフーリエ変換することにより、時間軸方向では拡散チップ毎に、周波数軸方向ではサブキャリア毎に伝搬路推定値を取得する伝搬路推定値取得手段と、
    前記伝搬路推定値取得手段によって取得された各サブキャリアにおける拡散チップ毎の伝搬路推定値に基づいて、前記受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する際の重み係数を算出する重み係数算出手段と、
    前記重み係数算出手段によって算出された重み係数を用いて受信信号をサブキャリア毎に逆拡散する逆拡散手段とを備えたことを特徴とする無線通信方式。
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