JP2006018000A - Szスロット型ケーブル及び前記szスロット型ケーブルに使用するszスロット - Google Patents

Szスロット型ケーブル及び前記szスロット型ケーブルに使用するszスロット Download PDF

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正義 山中
Michio Suematsu
道雄 末松
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Abstract

【課題】ケーブルの外被上からSZスロットのSZ形状を識別できるようにして確実に反転部の中心で外被を剥ぎ取るようにする。
【解決手段】SZスロット型ケーブル1は、複数のSZ形状のスロット溝7をスロットコア5の外周にほぼ均等に配置したSZスロット9と、スロット溝7に収容した線材11と、SZスロット9の外周に卷回した押え巻き部材13と、この押え巻き部材13の外周に被覆した外被15と、を備えている。また、スロット溝7の数が8以下であって、スロット溝7の直線部と当該直線部に隣接するスロットコア5の円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成している。これにより、外被15を前記スロット溝7の部分でSZスロット9の同心円より内部へ凹ませて前記外被15の表面にSZ形状の縞模様を形成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、光ファイバケーブル又はメタルケーブルなどのZスロット型ケーブル及び前記SZスロット型ケーブルに使用するSZスロットに関し、特に中間後分岐時の光ファイバ又はメタル心線を取り出す際のたるみ量(余長)をより多く確保することにより、中間後分岐作業性を向上せしめたSZスロット型ケーブル及び前記SZスロット型ケーブルに使用するSZスロットに関する。
現在、光アクセス系に用いられる光ファイバケーブルは、面的に広がる光アクセスネットワーク利用者に対応するため、中間後分岐が可能なSZスロット構造が広く採用されている。
図6を参照するに、従来、SZスロット型光ファイバケーブル101(以下、単に「光ケーブル」という)としては、ほぼ中心部に抗張力体しての例えばテンションメンバ103を備えると共に外周面にSZ撚り形状にスロット溝105を形成したSZスロットコア107が用いられ、そして、前記テンションメンバ103とSZスロットコア107とでSZスロット109と呼んでいる。このSZスロット109のスロット溝105内に複数本の光ファイバ111(例えば、光ファイバ心線で、この例では4本ずつ)が収容されている。SZスロット109の外周上には押え巻き層としての押え巻きテープ113および外被115が順次形成されている。
上記のSZ撚りとは、図7に示されているように、長さ方向にS撚りとZ撚りを交互に繰り返す方法であり、S撚りとZ撚りの変わり目を反転部117といい、反転部117と反転部117との距離Pを反転ピッチという。
特開2004−29120号公報 特開2000−47077号公報
ところで、従来の光ケーブル101においては、中間後分岐作業は、図7に示されているように光ケーブル101の中間で分岐に必要な長さだけ外被115が剥ぎ取られ、そこから光ファイバ111が取り出されて、他の光ケーブル(例えば、光ファイバドロップケーブルなど)に接続される。
このとき、光ファイバ111を取り出し後の接続作業の観点からすると、光ファイバたるみ量(余長)は10〜20mm以上を確保できることを目標としている。
なお、外被剥ぎ取り長さは光ケーブル接続箱によって決まっており、通常500mm〜700mmで行われる。
光ファイバたるみ量(余長)は、外被115を剥ぎ取った領域での光ファイバ長に依存している。すなわち、SZスロット109の構造パラメータとして層心半径、反転ピッチ、反転角度に依存するものである。例えば、層心半径が大きいほど、反転ピッチが短いほど、又は反転角度が大きいほど、外被115を剥ぎ取った領域での光ファイバ長が長くなるので、光ファイバたるみ量(余長)が大きくなる。
一方、光ケーブル101の布設作業性の観点からすると、光ケーブル101の外径がより細い方が有利であるので、層心半径を大きくすることは最適な解決策とはいえない。また、光ファイバ109の歪みを考慮すると、最適な反転角度が存在するので、この反転角度を最適値よりも大きくすることは光ケーブル101の伝送特性を悪化させることになる。また、反転ピッチを短くすることは、光ケーブル101の伝送特性もしくは光ファイバ109の歪みを悪化させることにつながるので、光ファイバたるみ量(余長)とトレードオフの関係にある。
したがって、光ケーブル101の特性と光ファイバたるみ量(余長)の両立は難しく、これを実現させるために光ケーブル101の細径化には限界があるという問題点があった。
より詳しく説明すると、上記の問題点は、光ケーブル101の任意の場所において、ある程度の光ファイバたるみ量(余長)として例えば10〜20mm以上を確保するという設計であるために発生する。
例えば、外被剥ぎ取り長をLとし、反転ピッチをPとし、
L=2nP・・・・・・・・・・・(1)
ただし、n=1,2,3………
を考慮する。
上記の(1)式を満たす場合は、外被113の剥ぎ取り領域の両端でSZスロット107の撚り位相がほぼ一致するため、光ケーブル101の長手方向の任意の場所から同一の光ファイバたるみ量(余長)が得られる。例えば、図7ではn=1の場合を示している。
一方、(1)式を満たさない場合は、外被113を剥ぎ取る場所によって、すなわち、外被115の剥ぎ取り位相のずれ量によって光ファイバたるみ量(余長)が変化することになる。
図8を参照するに、このグラフは、外被115の剥ぎ取り長が500mm、層心半径が3.5mm、SZスロット109の外径が17mmであるときのSZスロット109の反転ピッチと光ファイバたるみ量(余長)との関係を示すものである。
このグラフに示されているように、光ファイバたるみ量(余長)は、外被115の剥ぎ取りが反転部117の中心O−O’線で行なわれる場合に最大となり、回転部中心で行なう場合に最小となる。例えば、反転ピッチPが300mmのとき、外被115の剥ぎ取りが反転部中心で行なわれる場合は光ファイバたるみ量が16mmであるが、回転部中心で行なわれる場合は光ファイバたるみ量が8mmとなる。
また、反転ピッチPが250mmのときは、外被115の剥ぎ取り長が500mmであるので、上記の(1)式を満たしているために、外被115の剥ぎ取りが回転部中心で行なわれても18mmの光ファイバたるみ量が確保される。つまり、光ケーブル101の任意の場所において外被115の剥ぎ取りが行われても、18mm以上の光ファイバたるみ量を確保できる。
しかし、上記の(1)式を満たしていない場合、反転ピッチPが300mmのとき、外被115の剥ぎ取りが回転部中心で行なわれる場合は光ファイバたるみ量が8mmであるので所望のたるみ量を得ることができない。さらに、反転ピッチPが400mm、450mm、500mmのとき、外被113の剥ぎ取りが回転部中心で行なわれる場合はいずれも光ファイバたるみ量が0mmとなる。
以上のことから、通常、SZスロット109を設計する際には、外被115の剥ぎ取り長が大きくできないなどの理由で上記の(1)式を満たさない構造パラメータの場合は、回転部中心での光ファイバたるみ量(余長)が要求項目を満たすように行われる必要がある。例えば、図8のグラフでは、反転ピッチPが250〜300mmの間で外被115の剥ぎ取りが回転部中心で行なわれる場合の光ファイバたるみ量が10mm以上になる反転ピッチとなるように設計するので設計条件が難しくなる。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
この発明のSZスロット型ケーブルは、複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置したSZスロットと、前記スロット溝に収容した線材と、前記SZスロットの外周に卷回した押え巻き部材と、この押え巻き部材の外周に被覆した外被と、を備えてなるSZスロット型ケーブルにおいて、
前記スロット溝の数が8以下であって、前記スロット溝の直線部と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成し、
前記外被の表面に、前記外被を前記スロット溝の部分でSZスロットの同心円より内部へ凹ませて形成したSZ形状の縞模様を設けてなることを特徴とするものである。
この発明のSZスロット型ケーブルは、複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置したSZスロットと、前記スロット溝に収容した線材と、前記SZスロットの外周に卷回した押え巻き部材と、この押え巻き部材の外周に被覆した外被と、を備えてなるSZスロット型ケーブルにおいて、
前記スロット溝の直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部の外周方向とのなす角度が12°以上であって、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成するスロット溝が少なくとも1つ以上を有していると共に、
前記外被の表面に、前記外被を前記スロット溝の部分でSZスロットの同心円より内部へ凹ませて形成したSZ形状の縞模様を設けてなることを特徴とするものである。
この発明のSZスロット型ケーブルは、複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置したSZスロットと、前記スロット溝に収容した線材と、前記SZスロットの外周に卷回した押え巻き部材と、この押え巻き部材の外周に被覆した外被と、を備えてなるSZスロット型ケーブルにおいて、
前記スロット溝の数が10以上であって、前記スロット溝の直線部と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を50%以上で構成し、
前記外被の表面に、前記外被を前記スロット溝の部分でSZスロットの同心円より内部へ凹ませて形成したSZ形状の縞模様を設けてなることを特徴とするものである。
この発明のSZスロット型ケーブルは、複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置したSZスロットと、前記スロット溝に収容した線材と、前記SZスロットの外周に卷回した押え巻き部材と、この押え巻き部材の外周に被覆した外被と、を備えてなるSZスロット型ケーブルにおいて、
前記スロット溝の直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部の外周方向とのなす角度が10°以下であって、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を50%以上で構成するスロット溝が少なくとも1つ以上を有していると共に、
前記外被の表面に、前記外被を前記スロット溝の部分でSZスロットの同心円より内部へ凹ませて形成したSZ形状の縞模様を設けてなることを特徴とするものである。
この発明のSZスロットは、8以下の数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置すると共に、前記スロット溝の直線部と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成してなることを特徴とするものである。
この発明のSZスロットは、複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置すると共に、前記スロット溝の直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部の外周方向とのなす角度が12°以上であって、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成するスロット溝が少なくとも1つ以上を有してなることを特徴とするものである。
この発明のSZスロットは、10以上の数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置すると共に、前記スロット溝の直線部と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を50%以上で構成してなることを特徴とするものである。
この発明のSZスロットは、複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置すると共に、前記スロット溝の直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部の外周方向とのなす角度が10°以下であって、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を50%以上で構成するスロット溝が少なくとも1つ以上を有してなることを特徴とするものである。
以上のごとき課題を解決するための手段から理解されるように、この発明によれば、ケーブルの外被上からSZスロットのスロット溝のSZ形状を識別できるために、確実に反転部の中心で外被を剥ぎ取ることができるので、要求される線材のたるみ量(余長)を得るための設計を容易に行うことができる。光ファイバたるみ量(余長)を確保しつつ、反転ピッチを長くすることによって、光ケーブルの伝送特性も確保された光ケーブルの細径化を行うことができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
この実施の形態に係るSZスロット型ケーブルとしてはSZスロット型光ファイバケーブル又はSZスロット型メタルケーブルなどがあり、いずれにも適用される。この実施の形態ではSZスロット型光ファイバケーブル(以下、単に「光ケーブル」という)について説明する。なお、各ケーブルのSZスロット内に収容される線材としては、SZスロット型光ファイバケーブルでは光ファイバであり、SZスロット型メタルケーブルではメタル心線である。
図1を参照するに、光ケーブル1としては、ほぼ中心部に抗張力体しての例えばテンションメンバ3を備えると共にスロットコア5の外周に複数のSZ撚り形状のスロット溝7(図1では6つ)を形成したSZスロット9が用いられる。前記各スロット溝7内には線材としての例えば複数本の光ファイバ11(例えば、光ファイバ心線で、この実施の形態では4本ずつ)が収容されている。また、前記SZスロット9の外周上には押え巻き部材としての例えば押え巻きテープ13が卷回されており、押え巻きテープ13の外周には外被15が押出成形で被覆されている。
上記のSZ撚りとは、図2に示されているように長さ方向にS撚りとZ撚りを交互に反転を繰り返す方法及び形状であり、S撚りとZ撚りの変わり目(反転する部分)を反転部17といい、その他の部分を回転部19という。反転部17から次の反転部17までの距離を反転ピッチという。
中間後分岐作業としては、すでに敷設されている光ケーブル1の中間部分に、後日、新たに分岐箇所を設けて配線する必要が生じた時に、分岐に必要な長さだけ光ケーブル1の外被15を剥くことにより、スロット溝7の中に収容されている光ファイバ11を取り出して他の光ケーブル(例えば、光ファイバドロップケーブルなど)に接続される。
従来の問題点は、光ケーブル1の任意の場所において、ある程度の光ファイバたるみ量(余長)、例えば10〜20mm以上を確保するという設計であるために発生するので、この実施の形態ではケーブル内部のSZスロット9のスロット溝7のSZ形状を光ケーブル1の外被15の表面上に反映させることにより、スロット溝7の反転部17の位置が外観で容易に判明できるようにすることにある。
つまり、図2に示されているように前記反転部17の位置O−O’線を中心として外被15を剥くことにより、少ない外被15の除去長さでも十分な光ファイバたるみ量(余長)をもった光ファイバ11を取り出すことを可能とし、中間後分岐作業性を向上することにある。
通常、光ケーブル1は、前述したようにスロット溝7に光ファイバ11を収納したSZスロット9の外周に押え巻きテープ13を巻回し、その外周に外被15で被覆されている。押え巻きテープ13には不織布、吸水テープが用いられる。押え巻きテープ13が巻かれたSZスロット9は、スロット溝7の領域では外観上で平らになって多角形に近い形状となる。したがって、SZスロット9のスロット溝7のSZ形状が外被15の外観上で観察できるか否かは、SZスロット9の構造に大きく依存する。
図3を併せて参照するに、この発明の実施の形態としては、複数のスロット溝7がスロットコア5の外周の円周方向にほぼ均等に配置されている場合、スロットコア5の外周曲線の円周部の外周方向の長さWrとスロット溝7に相当する直線部の外周方向の長さWsとの比率により、外被15の表面にSZスロット9のSZ形状を反映(図2に示されているように縞模様21として浮き出るように)し易いか、あるいは反映し難いかのいずれかが決まってくる。さらに、上記のWrとWsの比率は、前記直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコア5の円周部の外周方向とのなす角度αに依存する。なお、図3において角度θsは直線部Wsの中心角で、角度θrは円周部Wrの中心角を示している。
上記の円周部Wrと直線部Wsの比率について説明すると、スロット溝7のSZ形状の縞模様21が外被15の表面に現れる条件は、直線部Wsの比率(SZスロット9の外周の直線化率)が大きいほど、外被15に縞模様21が現れ易くなる。
SZスロット9の外周の直線化率は、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和(Wr+Ws)に対する前記直線部の長さWsの比率であるので、
[Ws/(Wr+Ws)]×100(%)・・・・・・・・・・・(2)
として表される。
上記の(2)式で、直線部Wsの比率が大きいほど、外被15の断面形状で多角形の角が目立つ形状となるので縞模様21を判別し易くなる。一方、直線部Wsの比率が小さいと、スロットコア5の円周部Wrの円形状が大半を占めるので、外被15の表面でSZスロット9の反転部17の位置が判別し難くなる。
例えば、図4(A),(B)の各光ケーブル23,25はスロット溝7の数が4つの同数であるが、図4(A)の光ケーブル23のようにスロット溝7の開口部の割合(直線部Wsの比率)が大きい場合は、外被15の断面で角が目立つ多角形状となるので、SZスロット9の内部構造が外被15の表面に縞模様21として現れ易くなる。
一方、図4(B)の光ケーブル25のようにスロット溝7の開口部の割合(直線部Wsの比率)が小さい場合は、外被15の断面でほぼ同心円状になるので、SZスロット9の内部構造が外被15の表面に現れ難くなる。
次に、上記の直線部Wrと円周部Wsのなす角度αについて説明すると、上記の(1)式で、WrとWsが同じ比率であっても、角度αが大きい場合(すなわちスロット溝数が少ない場合)は、外被15の表面でSZスロット9の反転部17の位置を識別し易いのでWrとWsの比率は小さくて済むのである。
例えば、図5(A)の光ケーブル27はスロット溝7の数が4つであるが、図5(B)の光ケーブル29はスロット溝7の数が8である。この例では、光ケーブル27、29はスロット溝7の開口部の割合(直線部Wsの比率)が同じであるが、図5(A)のようにスロット溝7の数が少ない場合は角度αが大きくなり、この場合は外被15の断面で角が目立つ多角形状となるので、SZスロット9の内部構造が外被15の表面に縞模様21として現れ易くなる。
一方、図5(B)のようにスロット溝7の数が多い場合は角度αが小さくなり、この場合は外被15の断面でほぼ同心円状になるので、SZスロット9の内部構造が外被15の表面に現れ難くなる。
以上のことから、角度αが小さい場合(スロット溝数が多い場合)は、Wrに対するWsの比率をより大きくする必要がある。一方、角度αが大きい場合(スロット溝数が少ない場合)は、Wrに対するWsの比率がある程度小さくても外被15の外観からの識別が可能となる。
外被15の表面にスロット溝7のSZ形状が縞模様21として現れる条件として下記の例を挙げることができる。
(a)角度α≧12°の場合、
このときはスロット溝7がSZスロット9の外周にほぼ均等に配置され、且つスロット溝7の数が8以下の場合に該当する。
前述した(1)式で、[Ws/(Wr+Ws)]×100≧40(%)が確保されたSZスロット9に、不織布や吸水テープなどの押え巻きテープ13を巻いて外被15を施すと、外被15の外観からスロット溝7のSZ形状を認識することができ、後分岐作業時に反転部17の位置を見出すことが可能である。
なお、上記の条件を満たすスロット溝7は、少なくとも1つ以上あれば、該当するスロット溝7のSZ形状が縞模様21として現れるので、反転部17の位置を見出すことができる。
(b)角度α≦10°の場合、
このときはスロット溝7がSZスロット9の外周にほぼ均等に配置され、且つスロット溝数が10以上の場合に該当する。
前述した(1)式で、[Ws/(Wr+Ws)]×100≧50(%)が確保されたSZスロット9に、不織布や吸水テープなどの押え巻きテープ13を巻いて外被15を施すと、外被15の外観からスロット溝7のSZ形状を認識することができ、後分岐作業時に反転部17の位置を見出すことが可能である。
なお、上記の条件を満たすスロット溝7は、少なくとも1つ以上あれば、該当するスロット溝7のSZ形状が縞模様21として現れるので、反転部17の位置を見出すことができる。
上記の条件を裏付けるものとして、SZスロット9の外径、角度α、スロット溝7の数、直線部Wsの比率、等の条件を変えた16種類の光ケーブル1のサンプル番号(1〜16)を用いて実験したところ、表1のような結果が得られた。
また、外被15の外観にて反転部17の識別が良好の場合は○で、識別不可能な場合は×で示した。
Figure 2006018000
表1から分かるように、上記の(a)の場合と(b)の場合は、いずれも外被15の外観にて反転部17の識別が良好である。
したがって、光ケーブル1の外被15上からSZスロット9のスロット溝7の反転部17を識別することが可能であるので、中間後分岐作業を容易に行なうことができる。
例えば、図2に示されているように確実に反転部17の中心O−O’線で左右に振り分けてA−A’線とB−B’線との間の外被15を剥ぎ取ることができる。この反転部分に光ファイバたるみ量(余長)が含まれており、反転部中心とした外被15の除去が選択的に可能であるため、少ない外被15の除去で、反転部中心とした光ファイバたるみ量(余長)が要求される値以上であるようにSZスロット9の設計を行うことができる。
また、反転部中心とした光ファイバたるみ量(余長)のみを考慮すればよくなることから、(1)SZスロット9の細径化を図ることができ、(2)反転ピッチをより長くした設計が可能となるので、光ケーブル1の伝送損失特性、歪み特性の改善を図ることができ、(3)層心半径をより小さくする設計が可能となるので、ケーブル1の伝送損失特性、歪み特性の改善を図ることができる。
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。線材としての例えばメタル心線をSZスロット9のスロット溝7内に収容したメタルケーブルにおいても同様である。
この発明の実施の形態のSZスロット型光ケーブルの断面図である。 図1の外被から外観したSZ形状の縞模様の概略的な説明図である。 SZスロットの部分的な拡大断面図である。 (A)は直線部Wsの比率が大きい場合の光ケーブルの断面図で、(B)は直線部Wsの比率が小さい場合の光ケーブルの断面図である。 (A)は角度αが大きい場合の光ケーブルの断面図で、(B)は角度αが小さい場合の光ケーブルの断面図である。 従来のSZスロット型光ケーブルの断面図である。 従来のSZスロット型光ケーブルから中間後分岐したときの状態説明図である。 従来のSZスロット型光ケーブルにおいて、反転部中心及び回転部中心で外被を除去して中間後分岐したときのSZスロットの反転ピッチと光ファイバたるみ量(余長)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 SZスロット型光ファイバケーブル(SZスロット型ケーブル)
3 テンションメンバ(抗張力体)
5 スロットコア
7 スロット溝
9 SZスロット
11 光ファイバ(線材)
13 押え巻きテープ(押え巻き部材)
15 外被
17 反転部
19 回転部
21 SZ形状の縞模様
23,25,27,29 光ケーブル
Ws 直線部
Wr 円周部
α 角度(WsとWrのなす角度)

Claims (8)

  1. 複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置したSZスロットと、前記スロット溝に収容した線材と、前記SZスロットの外周に卷回した押え巻き部材と、この押え巻き部材の外周に被覆した外被と、を備えてなるSZスロット型ケーブルにおいて、
    前記スロット溝の数が8以下であって、前記スロット溝の直線部と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成し、
    前記外被の表面に、前記外被を前記スロット溝の部分でSZスロットの同心円より内部へ凹ませて形成したSZ形状の縞模様を設けてなることを特徴とするSZスロット型ケーブル。
  2. 複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置したSZスロットと、前記スロット溝に収容した線材と、前記SZスロットの外周に卷回した押え巻き部材と、この押え巻き部材の外周に被覆した外被と、を備えてなるSZスロット型ケーブルにおいて、
    前記スロット溝の直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部の外周方向とのなす角度が12°以上であって、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成するスロット溝が少なくとも1つ以上を有していると共に、
    前記外被の表面に、前記外被を前記スロット溝の部分でSZスロットの同心円より内部へ凹ませて形成したSZ形状の縞模様を設けてなることを特徴とするSZスロット型ケーブル。
  3. 複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置したSZスロットと、前記スロット溝に収容した線材と、前記SZスロットの外周に卷回した押え巻き部材と、この押え巻き部材の外周に被覆した外被と、を備えてなるSZスロット型ケーブルにおいて、
    前記スロット溝の数が10以上であって、前記スロット溝の直線部と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を50%以上で構成し、
    前記外被の表面に、前記外被を前記スロット溝の部分でSZスロットの同心円より内部へ凹ませて形成したSZ形状の縞模様を設けてなることを特徴とするSZスロット型ケーブル。
  4. 複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置したSZスロットと、前記スロット溝に収容した線材と、前記SZスロットの外周に卷回した押え巻き部材と、この押え巻き部材の外周に被覆した外被と、を備えてなるSZスロット型ケーブルにおいて、
    前記スロット溝の直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部の外周方向とのなす角度が10°以下であって、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を50%以上で構成するスロット溝が少なくとも1つ以上を有していると共に、
    前記外被の表面に、前記外被を前記スロット溝の部分でSZスロットの同心円より内部へ凹ませて形成したSZ形状の縞模様を設けてなることを特徴とするSZスロット型ケーブル。
  5. 8以下の数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置すると共に、前記スロット溝の直線部と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成してなることを特徴とするSZスロット。
  6. 複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置すると共に、前記スロット溝の直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部の外周方向とのなす角度が12°以上であって、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を40%以上で構成するスロット溝が少なくとも1つ以上を有してなることを特徴とするSZスロット。
  7. 10以上の数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置すると共に、前記スロット溝の直線部と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を50%以上で構成してなることを特徴とするSZスロット。
  8. 複数のSZ形状のスロット溝をスロットコアの外周にほぼ均等に配置すると共に、前記スロット溝の直線部の外周方向と当該直線部に隣接するスロットコアの円周部の外周方向とのなす角度が10°以下であって、前記直線部と円周部との外周方向の長さの和に対する前記直線部の長さの比率を50%以上で構成するスロット溝が少なくとも1つ以上を有してなることを特徴とするSZスロット。

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